JPH0456918B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、ビデオカメラ等のカメラを、撮影に
際して支持するためのカメラ支持装置に関し、特
に携帯型のビデオカメラ等に使用して有用なカメ
ラ支持装置に関する。

＜背景技術とその問題点＞ 従来より、第１図に示す如き携帯型のビデオカ
メラが知られている。このビデオカメラにおい
て、被写体を目視するためのフアインダー用窓部
Ａはカメラ本体Ｂの後面B₁側に配されている。
このような構造のビデオカメラを用いて被写体を
撮影する場合、撮影者Ｘはカメラ本体Ｂを自分の
顔X₁の前方にセツトし、カメラ本体Ｂに備えら
れているグリツプＣを一方の手X₂で把るととも
に他方の手X₃をカメラ本体Ｂの下端にそなえる
ことにより、両手X₂，X₃のみで該カメラ全体を
支持する形態（二点支持）をとつている。

ところで、上記ビデオカメラは瞬時に被写体像
を写し撮るものではなく、ある一定の時間に亘つ
て被写体を撮影するものである。したがつて、撮
影者は撮影する間、被写体像がブレないように上
記カメラをしつかりと位置決めしておく必要があ
る。しかし、上記ビデオカメラは一般のカメラに
比べて重量が相当重く、上述したような支持形態
のものにあつてはカメラ本体Ｂの撮影者Ｘの身体
X₄に位置決めされない（三点支持できない）こ
とから、撮影者Ｘの腕力がいくら強くても長時間
の撮影で該カメラを支持する力が弱くなり、撮影
される被写体像のブレを生じさせてしまう虞れが
ある。

＜発明の目的＞ そこで、本発明はこのような従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、ビデオカメラ等のよう
に重量が重いものであつてもカメラを身体の一部
に確実に位置決めし得るようにすることによつて
撮影時におけるカメラの安定した支持状態が得ら
れるようにするとともに、小型の三脚として利用
することを可能となし、さらにライト等の付属品
の取付け体としての利用を可能となすカメラ支持
装置を提供することを目的とする。

〔目的を達成するための手段〕

本発明に係るカメラ支持装置は、上述したよう
な目的を達成するため、雲台と、この雲台に一体
的に取付けられた固定脚と、この固定脚に対して
開閉自在となるように上記雲台に取付けられた一
対の可動脚と、上記固定脚にスライド自在に取り
付けられた補助脚と、この補助脚の移動を上記固
定脚の任意の位置でロツクする脚係止部材とを有
するとともに、上記固定脚の基端近傍に三脚取付
け用のネジ部を設け、且つ上記補助脚の先端側に
付属部品取付け部を設けてなるものである。

＜実施例＞ 以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら
具体的に説明する。

第２図は本発明に係るカメラ支持装置の縦断正
面図、第３図はその一側図面である。このカメラ
支持装置は雲台１を有してなる。上記雲台１は基
台２上に所定の間隔を間に置き互に平行に対峙す
るように起立形成された一対の軸受け部３，３
と、これら各軸受け部３，３間に回転自在に支持
されたピン４に取付けられた連結部材５を有して
なる。

上記連結部材５の上端には漏斗状の受け部材６
が一体形成されている。上記受け部材６には携帯
型のビデオカメラ７が取付けられる台座８が組付
けられている。上記台座８の外周縁には円環状の
フランジ部材９が形成されており、このフランジ
部材９はＣリング１０を介して上記受け部材６の
外周部に嵌合されている。したがつて、上記台座
８は上記受け部材６上に回転自在に支持された状
態になつている。上記台座８の上面の中央部位に
は該台座８上に載置されるビデオカメラ７を固定
するための取付ネジ１１が突設されている。そし
て、上記雲台１は上記フランジ部材９の外周部分
を摘みながら上記台座８を上記受け部材６上で回
転させ上記取付ネジ１１を回転させることによつ
て上記ビデオカメラ７を上記台座８上に取付け固
定し得るようになつている。

また、第４図にも示すように上記受け部材６に
は該受け部材６に対する上記台座８の回転を固定
するための調整ネジ１２が取付けられている。上
記調整ネジ１２のツマミ部１３の回転操作により
該ネジ１２の先端１２ａを上記台座８の下面８Ａ
に押し当てることによつて上記台座８を上記受け
部材６に対して固定し得るようになつている。

また、上記各軸受け部３，３に支持されている
ピン４の一端部には連結部材５の回転、すなわち
上記台座８の上記ピン４を支点とする回転を固定
する雲母固定ネジ１４が設けられている。

一方、前記基台２の下面には断面略コ字状の固
定脚１５が一体的に垂下形成されている。また、
上記基台２の下面にはパイプ状の一対の可動脚１
６，１７の一端が回転自在に取付けられている。
そして、これらの各可動脚１６，１７は上記固定
脚１５に対して開脚又は閉脚自在となつている。
上記各可動脚１６，１７は第２図及び第３図中破
線で示す位置に開脚された時、図示しない固定手
段でその開脚状態が保持されるようになつてい
る。

したがつて、上記各可動脚１６，１７を上記固
定脚１５に対して開脚させることにより、この支
持装置を第５図に示すように、固定撮影時又は未
使用時、ビデオカメラ７を支持するための小型の
三脚として使用することができる。

一方、第６図にも示すように上記固定脚１５内
には断面略コ字状の補助脚１８が該固定脚１５の
長手方向に沿つてスライド自在となるように組付
けられている。上記補助脚１８の底部１８Ａには
長孔１９が該補助脚１８のスライド方向に沿つて
形成されている。上記長孔１９には上記固定脚１
５の先端１５ａ近傍に取付けられている補助脚固
定ネジ２０が挿入されており、上記ネジ２０の先
端には直径が上記長孔１９の横幅よりも大径な止
めネジナツト２１が螺合配設されている。すなわ
ち、上記ネジ２０の上記固定脚１５の外部に突出
する基端に設けられている固定ツマミ２２を回転
操作することにより、上記補助脚１８を上記固定
脚１５に押し付けることによつて上記補助脚１８
のスライドを上記固定脚１５の任意の位置で固定
し得るようになつている。なお、上記補助脚１８
のスライド範囲は上記長孔１９の縦幅の範囲内に
設定されており、上記補助脚１８を第２図中矢印
Ａ方向にスライドさせ上記ネジ２０が上記長孔１
９の一端１９ａに当接すると上記補助脚１８は引
出し終端に到達した状態となり、それ以上上記補
助脚１８を引出せないようになつている。

上記補助脚１８の先端１８ａに該補助脚１８の
外方側に折曲形成された折曲片部２３を有してな
る。この折曲片部２３は上記固定脚１５の先端１
５ａよりも先方に位置する状態に置かれている。

したがつて、上記補助脚１８を所定量固定脚１
５から引出し、そして固定することにより、この
支持装置を第７図Ａ及び第７図Ｂに示すように携
帯型のビデオカメラ７の移動撮影時における支持
装置として使用することができる。すなわち、第
７図Ａに示す使用態様は上記可動脚１６，１７を
閉脚させた状態で上記補助脚１８の折曲片部２３
の外側面を撮影者５０の腹部５１に押し当てるこ
とにより上記補助脚１８をブレースとして使用し
たものである。このように、上記折曲片部２３を
身体５２の一部である腹部５１に押し当てること
により、ビデオカメラ７を身体５２の一部で位置
決めし、そして両手５３，５４で支持すること、
すなわち三点で支持をすることができる。したが
つて、フアインダー用窓部７Ａがカメラ本体７ａ
の後面７ｂ側に配されているものであつても、ビ
デオカメラ７の安定した支持状態を得ることがで
きるので、ピント調整も容易となり、またブレの
無い被写体像を写し撮ることができる。また、第
７図Ｂに示す使用態様は上記補助脚１８の折曲片
部２３の内側面を撮影者５０の肩部５５に係止さ
せることにより上記補助脚１８をブレースとして
使用したものである。このような方法であつて
も、上記折曲片部２３を腹部５１に押し当て支持
するものと同じようにビデオカメラ７の安定した
支持状態を得ることができる。なお、上記折曲片
部２３を含め身体５２に係合される部分をゴム部
材のように可撓性を有し、且つ滑り止めの作用を
有するカバーで被覆すれば身体５２の保護ばかり
でなく、さらに安定した支持状態を得ることがで
きる。

一方、上記補助脚１８の底部１８Ａの先端側に
は例えばライト等のビデオカメラ７の付属品を装
着するための付属品取付け部を構成する取付けシ
ユー２４が取付け固定されている。また、上記固
定脚１５の基端１５ｂ近傍には三脚取付け用のネ
ジ部２５が設けられている。

したがつて、この支持装置は第８図に示すよう
に上記各可動脚１６，１７を閉脚させ、上記ネジ
２５に三脚６０を取付け、そして上記補助脚１８
を所定量固定脚１５から引出すことにより、ビデ
オカメラ７とライト６１を一つの場所で平行に支
持することができ、上記ライト６１の被写体に対
する照射角度及び光量等をビデオカメラ７の撮影
態様に応じて簡単に調整することができる。

また、上記取付けシユー２４にマイクロホンを
取付けることもできる。この場合にも上記マイク
ロホンの角度調整等をビデオカメラ７の撮影態様
に応じて簡単に行なうことができる。

また、上記補助脚１８を第２図に示すように固
定脚１５内に収納し、そして上記各可動脚１６，
１７を閉脚状態にすれば、この支持装置をビデオ
カメラ７の可搬時におけるグリツプ部としても使
用することができ、多くの用途に使用することが
できるのである。

＜発明の効果＞ このように、本発明によれば補助脚を固定脚か
ら引出すことによりこの補助脚をカメラ身体の一
部に位置決めするためのブレースとして使用する
ことができ、カメラを身体の一部と両手の三点で
支持することができる。したがつて、ビデオカメ
ラによつて重量が重いカメラであつても撮影時に
おけるカメラの安定した支持状態を得ることがで
き、ブレの無い被写体像を写し撮ることができ
る。

さらに、カメラを取付けた状態で大型の三脚へ
の取付けが行え、且つライト等の付属品の取付け
支持体としても利用可能となり、カメラの使用状
態に応じて汎用性を有する利用が可能である。

また、本発明は可動脚を開脚させることによ
り、一般の三脚としても使用することができ、多
くの用途に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のビデオカメラの支持形態を示す
概略側面図、第２図は本発明の一実施例を示す縦
断正面図、第３図は側面図、第４図は雲台の部分
の拡大断面図、第５図はビデオカメラの一支持形
態を示す概略側面図、第６図は固定脚と補助脚の
関係を示す分解拡大斜視図、第７図Ａ及び第７図
Ｂはそれぞれビデオカメラの移動撮影時における
一支持形態を示す概略側面図、第８図はビデオカ
メラの固定撮影時における一支持形態を示す概略
正面図である。 １…雲台、１５…固定脚、１６，１７…可動
脚、１８…補助脚、２０…補助脚固定ネジ、２４
…取付けシユー、２５…三脚取付け用のネジ部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 雲台と、この雲台に一体的に取付けられた固
   定脚と、この固定脚に対して開閉脚自在となるよ
   うに上記雲台に取付けられた一対の可動脚と、上
   記固定脚にスライド自在に取付けられた補助脚
   と、この補助脚の移動を上記固定脚の任意の位置
   でロツクする脚係止部材とを有するとともに、上
   記固定脚の基端近傍に三脚取付け用のネジ部が設
   けられ、且つ上記補助脚の先端側に付属部品取付
   け部が設けられてなるカメラ支持装置。