JPH0456308A - コンデンサー素子の製造方法 - Google Patents

コンデンサー素子の製造方法

Info

Publication number
JPH0456308A
JPH0456308A JP16759190A JP16759190A JPH0456308A JP H0456308 A JPH0456308 A JP H0456308A JP 16759190 A JP16759190 A JP 16759190A JP 16759190 A JP16759190 A JP 16759190A JP H0456308 A JPH0456308 A JP H0456308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
capacitor
metallized
dielectric layer
lamination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16759190A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukichi Deguchi
出口 雄吉
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Jun Hirata
純 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP16759190A priority Critical patent/JPH0456308A/ja
Publication of JPH0456308A publication Critical patent/JPH0456308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、有機高分子フィルムを誘電体とするコンデン
サー素子の製造方法に関するものである。
〔従来技術〕
(I)特開昭58−5226号公報には、支持体として
ポリオレフィンフィルムを用い、被蒸着フィルムとして
ポリエステルフィルムを支持体の少なくとも片側に積層
したフィルムの被蒸着フィルム面に真空蒸着すること、
および該蒸着フィルムを使用直前に支持体フィルムから
剥離しつつ巻回もしくは積層してコンデンサー素子を製
造する方法が開示されている。(Iり特開昭58−52
26号公報には、支持体としてポリオレフィンフィルム
もしくはポリエステルフィルムを用い、被蒸着フィルム
としてポリフェニレンスルフィドフィルムを用いる同様
の技術が開示されている。
(III)また、USP4,462,062、USP4
,488,340.USP4,531,268公報など
には、フィルム幅方向両端部以外に多条の平行した非金
属化帯を形成した金属化有機フィルムを、スリットしつ
つ大径のドラムに同時巻回することによって積層する方
法が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] (I)、(II)の方法は、極めて薄い誘電体を有し、
容量体積比の大きなフィルムコンデンサーを提供できる
点で優れているが、巻回法では例え金属化誘電体層を支
持体から剥離したあと連続して巻回したとしてもフィル
ム厚みが0.7μ以下程度では張力制御が困難で、巻芯
の抜は不良、層ずれなどを生じる。また、積層法におい
ても、従来の単条の金属化フィルムを大径のホイールに
巻回することによって積層する方法では、ホイールを抜
き取る前には十分な加熱プレスが行なえないので、ホイ
ール抜き取り時や切断時の素子の層間剥離、メタルスプ
レーが層間に深く侵入することによる絶縁不良の発生、
耐湿ライフが短いといった欠点がある他、1回に1条し
か巻回できず能率が悪いという欠点もあった。
また(I)、(n)の方法に(III)の同時多条巻回
の方法を適用すれば、能率は向上するが、ホイール抜き
取り時や切断時の素子の層間剥離、メタルスプレーが層
間に深く侵入することによる絶縁不良の発生、耐湿ライ
フが短いといった欠点は解消できない。
[発明の目的コ 本発明の目的は、上記のような欠点を解消し、極めて薄
い誘電体を有し、容量体積比が大きく、耐湿ライフの長
いフィルムコンデンサーを、製造中、層間剥離、メタル
スプレーによる絶縁不良といったトラブルを引き起こす
ことなく、能率良く製造する方法を提供することにある
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記の目的を達成するために、有機高分子フ
ィルムからなる支持体層の片面もしくは両面に、厚さ0
.1〜1.0μmの有機高分子フィルムからなる誘電体
層が、該支持体層と剥離可能となるように密着されてな
る積層フィルムの、該誘電体層面に電極となる金属蒸着
を施して、フィルム幅方向両端部以外に2条以上の長手
方向に平行した非金属化帯を形成した金属化積層フィル
ムを得る手段と、該金属化積層フィルムから金属化誘電
体層のみを剥離し、長手方向にスリットした後、該金属
化誘電体層を、同時一体巻回法によって積層して容量母
体を形成する一連の工程をフィルムを巻き取らずに連続
して行なう手段と、該積層時もしくは積層後該容量母体
を切れ目に添って分離する前に該金属化誘電体層を加熱
下に表面に略垂直な方向に押圧する手段と、該押圧され
た容量母体を切れ目に添って分離する手段と、該分離し
た容量母体の分離面にメタルスプレーを施して外部電極
を形成して母素子を形成する手段と、該母素子を180
℃以上の温度で酸素の存在下に1時間以上熱処理する手
段と、該熱処理された母素子を母素子の長手方向に垂直
な方向に2次切断する手段を具備してなるコンデンサー
素子の製造方法としたものである。
本発明における支持体層とは、極薄の誘電体層が剥離さ
れるまでの間、機械的に保護する有機高分子フィルムか
らなる層で、該有機高分子はフィルム形成能を持つもの
で上記の条件を満たすものなら特に限定されないが、機
械的特性に優れたものが好ましい。また誘電体層が2軸
延伸フイルムである場合は、誘電体層と共に2軸延伸で
きることが好ましい。その厚さは上記の条件を満たす限
り特に限定されないが1〜5μmで誘電体層の3〜50
倍が機械的特性と剥離性のバランスの点で好ましい。
本発明において、誘電体層とは、最終的にコンデンサー
の誘電体として機能する有機高分子フィルム層で、該有
機高分子はフィルム形成能を持つもので上記の条件を満
たすものなら特に限定されないが、誘電特性、機械的特
性、耐熱性に優れたものが好ましい。好ましい誘電体層
の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレートなどのポリエステル、ポリフェニレン
スルフィドもしくはポリフェニレンスルフィドケトンも
しくはこれらの共重合体または/および混合物、ポリエ
ーテルエーテルケトンなどを挙げることができる。該誘
電体層の厚さは、0.1〜1゜0μmの範囲であるが、
コンデンサの形状寸法をより小さくする観点から0.1
〜0.7μmの範囲がより好ましい。該フィルムの厚さ
が1.0μmを超えると得られるコンデンサーの容量対
体積比が小さくなり、小型大容量コンデンサーとしての
魅力に乏しくなる。また0、1μm未満では、コンデン
サーの耐電圧、絶縁抵抗などの絶対値もしくは不良率の
点で実用的でない。
該誘電体層の平均表面粗さ(支持体と積層された状態で
)Raは、積層時の作業性および出来上ったコンデンサ
ーの層間密着力の点から、0.02〜0.08μmの範
囲が好ましい。また積層状態での該フィルム面どうしの
静摩擦係数μsは、巻回もしくは積層時の作業性および
出来上ったコンデンサーの層間密着力の点から、0.7
〜1゜8の範囲が好ましい。
本発明において積層フィルムとは、上記の支持体層の片
面もしくは両面に上記誘電体層が剥離可能な密着力で密
着されたフィルムである。該支持体層の厚みの上限Ts
(μm)を、表層の誘電体層の厚みTp (μm)に対
して、1.ITp+0゜9≦Ts≦3.3Tp+2.7
の関係を満たすようにするのが好ましい。支持体層と誘
電体層の剥離力(剥離角180度、剥離速度200 m
m/minで測定した剥離力)は0.2〜6g/cm(
より好ましくは0.2〜3g/cm)の範囲が高速剥離
性の点で好ましい。
本発明において保護層とは、コンデンサー素子の容量層
の外側両表層に形成された非容量層で、270℃で不融
の有機高分子フィルムを積層して形成されている。該有
機高分子フィルムとしては、ポリフェニレンスルフィド
もしくはポリフェニレンスルフィドケトンもしくはこれ
らの共重合体または/および混合物もしくはポリエーテ
ルエーテルケトンもしくはポリエチレン2・6ナフタレ
トなどが好ましい。また、誘電体層と保護層がともに、
ポリフェニレンスルフィドもしくはポリフェニレンスル
フィドケトンもしくはこれらの共重合体または/および
混合物もしくはポリエーテルエーテルケトン、もしくは
ポリエチレン2・6ナフタレートからなるのが好ましい
本発明に用いる積層フィルムの製造方法は、周知の任意
の方法が用い得る。誘電体としてポリエステルフィルム
を用いる場合を例にとると、支持体層の原料ポリマ(例
えばポリオレフィン樹脂)と誘電体層の原料となるポリ
エステルをそれぞれ別々の押出機に供給して、それぞれ
のポリマの融点以上で溶融し、二種の溶融体をポリマ管
内あるいは口金内部で合流させて積層状態とし、これを
口金から押出し、冷却固化せしめて、未配向のポリオレ
フィンフィルムの片面もしくは両面に、未配向で非晶状
態のポリエステルフィルム層が積層された積層フィルム
を得る。ついで、該積層フィルムを該ポリエステルのガ
ラス転移点以上、120℃以下の温度で二軸延伸し、さ
らに200℃以上(好ましくは、220℃以上)、ポリ
エステルの融点以下の温度で熱処理することによる。
こうして得られた積層フィルムの誘電体層の表面を金属
化する。金属化の方法としては抵抗加熱方式、電子ビー
ム加熱方式などによる蒸着、スパッタリング、イオンブ
レーティングなどの公知の手法を用いることができるが
蒸着による方法が生産性、コンデンサの特性の点で好ま
しい。蒸着金属としてはアルミニウム、亜鉛、錫、銅、
クロム、ニッケル、鉄、チタンおよびこれらの合金、混
合物などが挙げられるが、これに限定されるものではな
い。金属膜厚は、表面抵抗値で1〜70Ω/口の範囲が
好ましい。この蒸着時に、コンデンサーとして必要な長
手方向に平行した非金属化帯(以下、マージンと言うこ
とがある)を形成しておくこともできる。その方法とし
ては、マージンとしたい部分に金属膜が形成されないよ
うにすればよく、例えば、フィルムの表面に添ってマス
ク用のテープを走行させる方法、あるいはマージンとし
たい部分にパラフィンなどを塗布して金属膜の形成を妨
げる方法などがある。また、金属化時にはマージンを形
成せず全面を金属化し、金属化後にマージンとしたい部
分の金属膜を、コロナ放電、レーザー光照射などによっ
て除去する方法もある。本発明においては、該マージン
は、フィルム幅方向両端部以外に少なくとも2条以上形
成する。1条以下では、積層時に多条同時巻回するとい
う効果が達成されない。
このようにして得られた金属化積層フィルムを、必要に
応じて、適当な幅、および長さに切断する。
この後においても、マージンがフィルム幅方向両端部以
外に少なくとも2条以上存在しなければならないことは
言うまでもない。
金属化積層フィルムをコーターにかけ、金属化面の上に
ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネートなどから
なるラッカー層を塗布する工法が知られているが、ラッ
カー層の塗布厚みは1μ以下にすることは困難であり、
本発明に適用しても、金属化層は誘電体層の片面にしか
形成されていないので、結果的に該ラッカー層と誘電体
層は容量としては直列に形成されることになり、容量/
体積比を著しく損なう。
いずれにせよ、次の積層の工程に移るまでの間、金属化
誘電体層を支持体層から剥離せず、一体として取り扱う
ことが必須である。途中で剥離して、−旦巻取ったりす
ると、積層の工程でしわ、カール、フィルム切れなどが
起こり易く、積層そのものが困難であるし、出来たとし
ても得られるコンデンサーの絶縁不良率が極めて高率に
なり実用的でない。金属化後にマージンとしたい部分の
金属膜を、コロナ放電、レーザー光照射などによって除
去する方法でマージンを形成する場合は、マシン形成工
程と、次の積層工程の間で積層フィルムをいったん巻取
ってもよいし、巻き取らずに連続して行なってもよい。
次に、積層工程について述べる。まず、■マシン取され
た該金属化積層フィルムから表層の金属化誘電体層のみ
を剥離する。続いて、■剥離された該金属化誘電体層を
いったん巻取ることなく非金属化帯近傍の金属化部分に
金属化帯1条につき1ケ所の切れ目が来るように長手方
向にスリット(以下、1次切断ともいう)する。近傍と
は非金属化帯からおよそ0. 1〜0.5mm金属化帯
に入った位置である。続いて、切れ目の入った該金属化
誘電体層どうしを積層して、容量母体を得る。このとき
、剥離、スリット、積層の3工程をフィルムを巻き取ら
ずに連続して行なう必要がある。−旦巻取って、再び巻
出して次工程に入ると積層時に位置ずれを起こし易く不
良率増加の原因となり、また誘電体層が損傷しやすく絶
縁不良率増加の原因となる。また、該積層の際、積層条
件としては、切れ目がほぼ重なるように、かつ切れ口近
傍の非金属化帯が相貫なる金属化誘電体層表面の左右交
互に位置するようにする。(第1図にその状態を模式的
に示す。) ここで、非金属化帯との距離が遠い方の金属化誘電体層
の切れ目が該距離が近い方の金属化誘電体層の切れ目よ
り0〜l、Qmm飛び出すように配置するのが好ましい
。また、誘電体層の積層前後に、265℃で不融の有機
高分子フィルムを積層することによって、保護層を形成
することができるが、この方法に限定されない。
該積層は、同時一体巻回法による。すなわち、平板、も
しくは直径200〜1500mmのホイールを芯として
、その周りに金属化誘電体層を巻回していく方法が一般
的だが、平板を芯とするのが好ましい。
該積層時もしくは積層後膣容量母体を切れ目に添って分
離する前に該金属化誘電体層を加熱下に表面に略垂直な
方向に押圧する。該押圧は、誘電体層を形成するポリマ
のガラス転移点の50℃以上高い温度で、1平方センチ
メートル当たり001kg重以上の圧力で行なうのが好
ましい。
平板を芯とする場合には、芯を抜き取らずに該容量母体
を芯板面に垂直方向に加熱プレスするのが好ましい。加
熱プレス条件は、次工程の容量母体の切れ目に添った分
離の際に誘電体層が分離しないような条件でおこなうの
が好ましい。この場合、誘電体層を形成するポリマのガ
ラス転移点の50℃以上高い温度で、1平方センチメー
トル当たり0.5kg重以上の圧力で行なうのが好まし
い。
また該押圧された容量母体を切れ目に添って分離する前
に、芯から容量母体をはずしてしまうのが一般的である
次に、該分離した容量母体にメタルスプレーを施して外
部電極を形成して母素子を形成する。この際、該分離し
た容量母体にメタルスプレーを施して外部電極を形成す
る工程および該分離した容量母体を加熱下に積層面に垂
直に加圧する工程とを任意の順に任意の回数繰り返すの
が好ましい。
また、メタルスプレーを施す際、加圧しながら行なうの
が好ましい。ざらに該母素子を2次切断前に、酸素の存
在下に180℃以上の温度で1時間以上加熱処理する。
該熱処理の、より好ましい条件は200℃以上誘電体フ
ィルムの融点−15°C以下の温度で4時間以上24時
間以下の時間である。該熱処理は誘電体層面に略垂直な
方向にプレスしながら行なうことが、コンデンサの寸法
安定性および容量安定性を向上する点で好ましい。
かくして得られた母素子を、母素子の長手方向に垂直な
方向に2次切断して目的のコンデンサー素子を得る。
本発明の方法によって製造されたコンデンサー素子は、
そのままチップコンデンサーとして表面実装方式で用い
ることもできるが、必要に応じて、樹脂やワックス含浸
、電極引出し部材形成、リド線取り付け、外装被覆形成
等を施してコンデンサーとすることもできる。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、極めて薄い誘電体を有し、その
結果として容量/体積比が大きいフィルムコンデンサー
素子を、製造中、層間剥離、メタルスプレーによる絶縁
不良といったトラブルを引き起こすことなく、能率良く
製造することができる。また本発明の方法によって得た
コンデンサー素子は、耐湿ライフが長く、高温高湿下で
長時間特性が安定している。また、本発明の方法によっ
て製造されたコンデンサー素子は、極薄のフィルムを使
用して極めて小型、大容量化しているにもかかわらず、
容量、耐電圧、絶縁抵抗などのばらつきが少ない。
また本発明の好ましい方法によれば、耐熱性に富むため
、表面実装用コンデンサ(いわゆるチップコンデンサ)
として適している。
本発明の方法によれば、従来2〜3μの厚さのフィルム
を用いて作られていたコンデンサー素子と同一の体積で
、数倍から十倍以上の容量を有する素子を、不良率の大
幅な増加無く製造することが出来る。
〔特性値の測定方法および評価方法〕
本発明の記述に用いた特性値の測定、評価法について説
明する。
(1)ポリマの結晶融解ピーク温度 DSCに試料10mgをセットし、20°C/分の昇温
速度で昇温し、融解にともなう吸熱ピークの頂上部に相
当する温度を融点とした。なお、該ピークが二つ以上あ
るときは、高さが高い方のピークに相当する温度とする
(2)ポリマのガラス転移点、加熱結晶化の主ピク、お
よび擬結晶融解ピーク温度 いずれも(1)同様にしてDSCによって測定した。
(3)コンデンサー素子の耐圧不良率 コンデンサー素子1000個について、誘電体フィルム
の厚さ1μm当たりDClooVの電圧を瞬時印加法で
印加し、絶縁破壊を起こした素子の割合を耐圧不良率と
した。係る値が小さいほど優れていることは言うまでも
ない。
(4)コンデンサー素子の絶縁抵抗不良率コンデンサー
素子1000個について電極間の絶縁抵抗を測定し、1
MΩ以下の素子の割合を絶縁抵抗不良率とした。係る値
が小さいほど優れていることは言うまでもない。
(5)コンデンサー素子の容量 自動キャパシタンスブリッジを用いて、25℃、1 k
Hxで容量(キャパシタンス)を測定した。
〔実施例および比較例〕
以下、実施例および比較例によって、本発明の実施態様
を説明する。
実施例1 (1)金属化積層フィルムの製造 ポリエチレン2.6ナフタレート(以下、PENと略称
する)に平均粒径0.4μmの酸化ケイ素微粉末0.4
重量%を均一に分散せしめた組成物と、プロピレン・エ
チレン共重合体(エチレン3%共重合。以下、PECと
略称する)とを、別々の押出し機に供給して、290℃
で溶融し、口金内で三つの流れが合流する構造の三層複
合用口金の、外側の二層にPEN樹脂を、中心層にPE
Cをそれぞれ供給し、PEN/PEC/PENの三層積
層状態でシート状に押出し、冷却ドラムに巻付けて急冷
固化せしめて、未延伸三層積層シートとした。
このシートをロール間で130℃で長手方向に3.3倍
延伸し、次いで、テンタ内で幅方向に130℃で3.3
倍横延伸し、さらに同一テンタ内で260℃で5秒間定
長熱処理して、さらに徐冷して、両表層のPEN層の厚
さがそれぞれ0.5μm1中心のPEC層の厚さが5μ
mの三層積層フィルムを作った。
この表層のPENは二軸配向している。
このフィルムロールを、500mm幅で真空蒸着機にか
け、片面のPEN層の表面にアルミニウムを表面抵抗2
Ω/口の厚さに全面に蒸着した。
この蒸着フィルムロールを、35mm幅にスリットして
巻取り、さらにこの35mm幅のリールを巻出して、蒸
着面にYAGレーザー光線を照射して、蒸着部分2.O
mmに対し、0.1mmの割で長手方向に12条のマー
ジン部を形成した。
この金属化積層フィルムをS−1とする。
これとは別に、p−フェニレンスルフィド結合100%
からなるポリ−ルーフユニレンスルフィド(以下、PP
Sと略称する)に平均粒径0. 4μmの炭酸カルシウ
ム微粉末0.5重量%を均一に分散せしめたPPS系組
成物と、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと
略称する)とを、別々の押出し機に供給して、PPSを
300℃、PETを290℃で溶融し、口金内で三つの
流れが合流する構造の三層複合用口金の、外側の二層に
PPS系組成物を、中心層にPETをそれぞれ供給し、
PPS/PET/PPSの三層積層状態でシート状に押
出し、冷却ドラムに巻付けて急冷固化せしめて、未延伸
三層積層シートとした。
このシートをロール間で98℃で長手方向に4゜1倍延
伸し、次いで、テンタ内で幅方向に100℃で3.5倍
横延伸し、さらに同一テンタ内で250℃で5秒間定長
熱処理して、さらに徐冷して、両表層のPPS層の厚さ
がそれぞれ0.5μm1中心のPET層の厚さが3μm
の三層積層フィルムを作った。
この表層のPPSは二軸配向している。このフィルムに
上記S−1と同様の蒸着、スリット、マージン取りを施
し金属化積層フィルム(S−2とする)を得た。
(2)コンデンサー素子の製造 これらの金属化積層フィルムテープ各一対をそれぞれ巻
取積層装置にかけ、2本のテープからそれぞれ1枚づつ
の金属化誘電体層を剥離しながら、そのまま2枚合わせ
て平板状の芯に巻回して、容量母体(S−1を用いたも
のをYl−1、S−2を用いたものをYl−2とする)
を得た。このとき、巻取積層装置の剥離部分の後、巻回
直前の部分(2枚の金属化誘電体層が合わさる前)にカ
ッター機構を設け、金属化誘電体層のマージン部分から
0.2mmの位置に切れ目を入れ、切れ目の位置が重な
る様に巻回した。2枚の金属化誘電体層の位置関係を調
節して、巻回後第1図に図示したような積層構造になる
ようにした。また、該巻回積層の前後に厚さ250μの
ポリフェニレンスルフィドフィルムをそれぞれ1回巻回
して保護層とした。
次に該容量母体を、Yl−1、Yl−2とも170℃で
、それぞれ10kg/cm2の圧力でプレスをした後、
芯板の両面の容量母体をそれぞれ芯板から剥し、さらに
切れ目に添って容量母体を分離した。これを24本積み
重ねて、上下から加圧しながらアルミニウムを主成分と
するメタルスプレーを施し、さらにそのまま、180℃
で、10kg/cm2の圧力でプレスをし、さらにもう
1回アルミニウムを主成分とするメタルスプレを施し、
さらに空気雰囲気下で、5kg/cm2の圧力でプレス
をしながら220℃でそれぞれ5時間熱処理して母素子
(S−1を用いたものをB1−1、S−2を用いたもの
をB1−2とする)を得た。
これを2次切断してそれぞれ容量0. 1μFのコンデ
ンサー素子(S−1を用いたものをC1−1、S−2を
用いたものをC1−2とする)を得た。
(3)評価 得られたコンデンサー素子の評価結果を第1表に示す。
比較例1 積層フィルムの代わりに、厚さ1.5μのポリエチレン
テレフタレートフィルムを用いる他は実施例工と同様に
して、容量0.1μFのコンデンサー素子(C3−3)
を得た。
得られたコンデンサー素子の評価結果を第1表に示す。
比較例2 積層フィルムの代わりに、厚さ0.7μのポリエチレン
テレフタレートフィルムを用いる他は実施例1と同様に
して、コンデンサー素子の作成を試みたが、蒸着時にフ
ィルムに皺が入ったり、フィルム切れを起こしたりして
、その後の工程を実施することができなかった。
比較例3 金属化積層フィルムとして、S−1を用いた。
該金属化積層フィルムを、直径600mmの円筒状の芯
を有する巻取機で実施例1と同様にして積層した。これ
を、芯筒ごと150℃で1時間熱処理した後、円筒の対
向する2ケ所で容量母体を切り離し、切れ目に添って分
離しようとしたが、多くは層間剥離を起こした。また、
層間剥離しなかったものにメタルスプレーを施すために
プレスしようとすると、円弧状から直線状への形状変化
で層ずれを生じ易かった。
170℃の温度で10kg/cm2の圧力でプレスをし
た後、実施例1と同様にして、メタルスプレー、プレス
、熱処理をほどこして、母素子(B4−1とする)を得
た。
これを2次切断して容量0.1μFのコンデンサー素子
(C4−1とする)を得た。
得られたコンデンサー素子の評価結果を第1表に示す。
第1表から、本発明の方法によると、従来の方法に比べ
極薄のフィルムを用いた容量/体積比の大きいコンデン
サー素子が、能率良く得られ、また得られたコンデンサ
ー素子は、耐圧や絶縁抵抗の不良率が小さいことが判る
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のコンデンサの製造方法に於ける金属
化誘電体層の積層状態の一例を模式的に示す断面図であ
る。なお、断面方向は、金属化誘電体層の長手方向に垂
直な方向である。 1:誘電体層 2:金属化帯(内部電極) 3:非金属化帯(マージン) 4ニスリット部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有機高分子フィルムからなる支持体層の片面もし
    くは両面に、厚さ0.1〜1.0μmの有機高分子フィ
    ルムからなる誘電体層が、該支持体層と剥離可能となる
    ように密着されてなる積層フィルムの、該誘電体層面に
    電極となる金属蒸着を施して、フィルム幅方向両端部以
    外に2条以上の長手方向に平行した非金属化帯を形成し
    た金属化積層フィルムを得る手段と、該金属化積層フィ
    ルムから金属化誘電体層のみを剥離し、長手方向にスリ
    ットした後、該金属化誘電体層を、同時一体巻回法によ
    って積層して容量母体を形成する一連の工程をフィルム
    を巻き取らずに連続して行なう手段と、該積層時もしく
    は積層後該容量母体を切れ目に添って分離する前に該金
    属化誘電体層を加熱下に表面に略垂直な方向に押圧する
    手段と、該押圧された容量母体を切れ目に添って分離す
    る手段と、該分離した容量母体の分離面にメタルスプレ
    ーを施して外部電極を形成して母素子を形成する手段と
    、該母素子を180℃以上の温度で酸素の存在下に1時
    間以上熱処理する手段と、該熱処理された母素子を母素
    子の長手方向に垂直な方向に2次切断する手段を具備し
    てなるコンデンサー素子の製造方法。
  2. (2)請求項1に記載の方法において、誘電体層がポリ
    フェニレンスルフィドもしくはポリフェニレンスルフィ
    ドケトンもしくはこれらの共重合体または/および混合
    物、もしくはポリエーテルエーテルケトン、もしくはポ
    リエステルからなることを特徴とするコンデンサー素子
    の製造方法。
  3. (3)請求項1もしくは2に記載の方法において、電極
    となる蒸着金属がアルミニウムを主成分とする金属であ
    り、かつ母素子を熱処理する際に、該母素子を誘電体層
    面に略垂直な方向にプレスしながら行なうことを特徴と
    するコンデンサー素子の製造方法。
  4. (4)請求項1ないし3のいずれかに記載の方法におい
    て、さらにコンデンサー素子の両表層に、270℃で不
    融の有機高分子フィルムからなる保護層を積層する手段
    を有することを特徴とするコンデンサー素子の製造方法
  5. (5)請求項4に記載の保護層が、ポリフェニレンスル
    フィドもしくはポリフェニレンスルフィドケトンもしく
    はこれらの共重合体または/および混合物もしくはポリ
    エーテルエーテルケトンもしくはポリエチレン2・6ナ
    フタレートからなることを特徴とするコンデンサー素子
    の製造方法。
  6. (6)請求項4に記載の方法において、誘電体層と保護
    層がともに、ポリフェニレンスルフィドもしくはポリフ
    ェニレンスルフィドケトンもしくはこれらの共重合体ま
    たは/および混合物もしくはポリエーテルエーテルケト
    ンもしくはポリエチレン2・6ナフタレートからなるこ
    とを特徴とするコンデンサー素子の製造方法。
JP16759190A 1990-06-26 1990-06-26 コンデンサー素子の製造方法 Pending JPH0456308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16759190A JPH0456308A (ja) 1990-06-26 1990-06-26 コンデンサー素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16759190A JPH0456308A (ja) 1990-06-26 1990-06-26 コンデンサー素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0456308A true JPH0456308A (ja) 1992-02-24

Family

ID=15852601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16759190A Pending JPH0456308A (ja) 1990-06-26 1990-06-26 コンデンサー素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0456308A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000124061A (ja) * 1998-10-20 2000-04-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd フィルムコンデンサの製造方法及びその製造装置
US6214445B1 (en) 1998-12-25 2001-04-10 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Printed wiring board, core substrate, and method for fabricating the core substrate

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000124061A (ja) * 1998-10-20 2000-04-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd フィルムコンデンサの製造方法及びその製造装置
US6214445B1 (en) 1998-12-25 2001-04-10 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Printed wiring board, core substrate, and method for fabricating the core substrate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI80355C (fi) Metallinnehaollande laminerad film och foerfarande foer framstaellning av kondensatorer genom anvaendande av naemnda film.
JP2932550B2 (ja) コンデンサ用二軸延伸プラスチックフイルムおよびそれを用いたコンデンサ
JPH0456308A (ja) コンデンサー素子の製造方法
JP2780380B2 (ja) 複合金属積層シートおよびその使用方法
JPH03155608A (ja) コンデンサー素子の製造方法
JP3018543B2 (ja) ポリフェニレンスルフィド積層フィルムおよびそれを用いてなるコンデンサ
JPH0457310A (ja) 金属化フィルムコンデンサの製造方法
JP2913779B2 (ja) コンデンサ用二軸延伸フイルム
JPH0399845A (ja) ポリフェニレンスルフィド積層フィルム
JPS63239810A (ja) コンデンサ−素子の製造方法
JPS60195918A (ja) コンデンサ−素子の製造方法
JPS62252123A (ja) コンデンサ用蒸着積層フイルム及びその使用方法
JP3893552B2 (ja) コンデンサ用誘電体フイルムおよびコンデンサ
JP2855690B2 (ja) ポリエステル積層フィルム
JPH01304718A (ja) コンデンサ素子の製造方法
JP3080268B2 (ja) ポリフェニレンスルフィド積層フィルムを用いたコンデンサ
JP3931310B2 (ja) コンデンサ用誘電体フイルムおよびコンデンサ
JPH0482210A (ja) 金属化フィルムコンデンサの製造方法
JP2000106318A (ja) コンデンサ用ポリエステルフィルムおよびコンデンサ
JPH0464211A (ja) 金属化フィルムコンデンサの製造方法
JPH04250609A (ja) 積層コンデンサ用母素子の製造方法
JPH11116702A (ja) 蒸着用ポリエチレンテレフタレートフィルム
JPH0464210A (ja) 金属化フィルムコンデンサの製造方法
JP3010690B2 (ja) 積層フィルム
JP2861012B2 (ja) ポリフェニレンスルフィドフィルム及びそれを用いたコンデンサ