JPH0455230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、多気筒エンジンの吸気量を自動的に
調節させるために使用される吸気制御弁の構造に
関する。

（従来の技術） 多気筒エンジンの吸気量を自動的に調節してエ
ンジンの回転状態を制御するために、第３図に例
示するような吸気制御弁が広く使用されている。

同図の吸気制御弁は、複数の通気孔２を備えた
ボデイ１と、各通気孔２に直交してボデイ１に回
動自在に挿入されたバルブシヤフト３と、各通気
孔２内に配置され、バルブシヤフト３に結合され
て通気孔２を開閉するハルブプレート４と、ボデ
イ１の外側においてバルブシヤフト３の端部に結
合されたレバー５と、レバー５の端部に結合され
たレバーピン６と、第４図に詳細を示すように、
グロメツト７を介して各レバーピン６を挿入され
た制御ロツド８とを有し、通気孔２の両端部をキ
ヤブレタ及び吸入管に接続されるとともに、制御
ロツド８を、例えば吸気系中の圧力を検出して作
動するアクチユエータ等による制御手段に接続さ
れ、該制御手段により、図上で左右方向に往復移
動する制御ロツド８及びレバー６を介して通気孔
２内におけるバルブプレート４の傾斜姿勢を調節
されるように構成されている。

（考案が解決しようとする問題点） 第３図及び第４図に例示した吸気制御弁におい
ては、通気孔２を開閉するバルブプレート４と、
制御手段に接続されてバルブプレート４の傾斜姿
勢を調節する制御ロツド８とが、バルブシヤフト
３、レバー５、レバーピン６及びグロメツト７を
介して互いに連結されているために、各部材の接
続部において避けられない組立誤差の蓄積によ
り、制御ロツド８の移動に伴う各バルブプレート
４の傾斜姿勢が必ずしも斉一にならないので、特
にバルブプレート４によつて通気孔２を閉鎖させ
ようとする際に、何れか１つのバルブプレート
が、端縁を通気孔２の内周面に当接させて閉鎖状
態に達した後においては、制御ロツド８の移動が
停止させられるので、残余のバルブプレートは不
完全閉鎖状態を持続させられる。

本考案は、全バルブプレートを、通気孔の閉鎖
時に揃つて完全閉鎖状態に保たせ得る吸気制御弁
の構造を提示することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記した従来の技術による吸気制御
弁における問題点を考慮して、バルブシヤフト及
び該バルブシヤフトに結合されたレバーを介して
バルブプレートに連結されたレバーピンと、該レ
バーピンを挿入され、レバー及びバルブシヤフト
を介して通気孔内におけるバルブプレートの姿勢
を調節する制御ロツドとの間に、ゴム様弾性材料
をもつて製作された弾性リングを介挿した構成と
なすものである。

（作用） 上記した構成を備えた本考案による吸気制御弁
においては、各通気孔がバルブプレートによつて
閉塞される際に、他のバルブプレートよりも先に
完全閉鎖状態となつたバルブプレートに連結され
たレバーピンと制御ロツドとの間に介挿された弾
性リングが、弾性変形により以後の制御ロツドの
移動を持続させて他のバルブプレートの完全閉鎖
をもたらす。

（実施例） 第１図の実施例においては、ボデイ１、通気孔
２、バルブシヤフト３、バルブプレート４、レバ
ー５、レバーピン６及びグロメツト７が、上記し
た第３図の従来技術による吸気弁におけるものと
同様の構造に形成されているが、制御ロツド８の
各グロメツト７と組合わされる部分が本体部分か
ら分割されてリング状のスペーサ９が形成され、
各スペーサ９及び制御ロツド８の本体部分とが弾
性リング１０によつて結合されている。

第２図の他の実施例においては、レバーピン６
を挿入されるグロメツト７に代えて、軸受ブツシ
ユ１２を内周側に接着されたゴムブツシユ１１が
制御ロツド８とレバーピン６との間に介挿されて
第１図の実施例における弾性リング１０の機能を
担つている。

（考案の効果） 本考案による吸気制御弁が、上記したように、
バルブシヤフト及び該バルブシヤフトに結合され
たレバーを介してバルブプレートに連結されたレ
バーピンと、該レバーピンを挿入され、レバー及
びバルブシヤフトを介して通気孔内におけるバル
ブプレートの姿勢を制御する制御ロツドとの間
に、ゴム様弾性材料をもつて製作された弾性リン
グを介挿された構造を備えていることにより、各
通気孔がバルブプレートによつて閉塞される際
に、他のバルブプレートよりも先に完全閉鎖状態
となつたバルブプレートに連結されたレバーピン
と制御ロツドとの間に介挿された弾性リングが、
弾性変形により以後の制御ロツドの移動を持続さ
せるので、全バルブプレートの完全閉鎖状態がも
たらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の断面図、第２図
は、本考案の他の実施例の要部の断面図、第３図
は、従来の技術による吸気制御弁の一例の側面
図、第４図は、同例の要部の断面図である。 １……ボデイ、２……通気孔、３……バルブシ
ヤフト、４……バルブプレート、５……レバー、
６……レバーピン、７……グロメツト、８……制
御ロツド、９……スペーサ、１０……弾性リン
グ、１１……ゴムブツシユ、１２……軸受ブツシ
ユ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の通気孔２を備えたボデイ１、前記通気孔
   ２に直交して前記ボデイ１に回動可能に挿入され
   たバルブシヤフト３、前記通気孔２内において前
   記バルブシヤフト３に結合され、前記通気孔２を
   開閉するバルブプレート４、前記ボデイ１の外側
   において前記バルブシヤフト３の端部に結合され
   たレバー５、前記レバー５の反対側端部に結合さ
   れたレバーピン６及び前記レバーピン６に対し回
   動可能に接続された制御ロツド８を有する吸気制
   御弁において、前記レバーピン６と前記制御ロツ
   ド８との間に、ゴム様弾性材料をもつて製作され
   た弾性リング１０を介挿されてなる吸気制御弁。