JPH0450927B2 - - Google Patents

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JPH0450927B2
JPH0450927B2 JP59012165A JP1216584A JPH0450927B2 JP H0450927 B2 JPH0450927 B2 JP H0450927B2 JP 59012165 A JP59012165 A JP 59012165A JP 1216584 A JP1216584 A JP 1216584A JP H0450927 B2 JPH0450927 B2 JP H0450927B2
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JP
Japan
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acid
polybenzimidazole
polymerization
molecular weight
monomer
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JP59012165A
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JPS59142222A (ja
Inventor
Uon Choo Yuu
Bii Konshiatori Ansonii
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CNA Holdings LLC
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Hoechst Celanese Corp
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Publication date
Application filed by Hoechst Celanese Corp filed Critical Hoechst Celanese Corp
Publication of JPS59142222A publication Critical patent/JPS59142222A/ja
Publication of JPH0450927B2 publication Critical patent/JPH0450927B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/18Polybenzimidazoles

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、2段階重合法による、高分子量ポリ
ベンゾイミダゾールの製造方法に関する。 代表的なポリベンゾイミダゾールの製造方法
は、J.Polym.Sci,50,511(1961)および多数の
米国特許に記載されている。 たとえば、米国特許第3174947号(再発行特許
第26065号)には、芳香族テトラアミンと芳香族
ジカルボン酸のジフエニルエステルまたは無水物
とを高温で溶融重合させ、次いで、この溶融重合
の生成物を固体状態でさらに重合させることによ
る、高分子量芳香族ポリベンゾイミダゾールの製
造方法が記載されている。この方法によれば、実
用に適した充分に高分子量のポリマーを生成させ
るためには、固体状態での重合の前に溶融重合生
成物を微粉砕せねばならず、さらにその後の固相
重合を高温で0.5mmHg満の減圧下に行うか、ま
たは高温で不活性ガス気流中において長時間行わ
なければならない。このように、この方法は多く
の複雑な操作が必要であり、さらには、反応を高
温で長時間行うことから、不溶性かつ不融性のポ
リマーを形成する傾向がある。 上記の欠点の克服を意図した方法が米国特許第
3313783号に記載されている。この方法は、芳香
族テトラアミンの無機酸塩とジカルボン酸または
その誘導体とを、ポリリン酸中で加熱しながら溶
液重合させるものである。この方法では、反応終
了後、ポリリン酸溶液の状態の反応混合物を大量
の水に投入して、ポリマー生成物を分離する。し
かし、この分離法は複雑で、しかもポリリン酸の
回収と再利用が困難である。 ポリベンゾイミダゾールの別の製法は米国特許
第3509108号に記載されている。この方法では、
モノマーをまず温度200℃以上、圧力50psi(3.5
Kg/cm2)以上で溶融相重合により反応させる。さ
らに、反応生成物を300℃以上の温度に加熱して
固相重合させると、最終生成物の芳香族ポリベン
ゾイミダゾールが得られる。しかし、この方法
は、重合中に認められる泡立ちを抑制するため
に、最初の反応を50psi以上、好ましくは300〜
600psi(21〜42Kg/cm2)の圧力で行わなければな
らない。 米国特許第3555339号には、2段階反応による
芳香族ポリベンゾイミダゾールの製法が記載され
ている。すなわち、まず第1段の溶融重合帯域に
おいて、発泡したプレポリマーが生成するまでモ
ノマーを170℃以上の温度に加熱する。この起泡
したプレポリマーを冷却し、微粉砕した後、第2
段の重合帯域に導入し、ここでフエノールの存在
下に加熱して、ポリベンゾイミダゾールポリマー
生成物を得る。この方法も、既に述べた米国再発
行特許第26065号の方法と同様に、多段操作を伴
い、不溶性のポリマーを生成しやすい。 米国特許第3433772号にも2段階重合による芳
香族ポリベンゾイミダゾールの製法が記載されて
おり、この方法は第1段での発泡を抑制するため
に、炭素数11〜18のアルカンまたは多環の炭素環
式炭化水素などの有機添加剤を利用する。 ポリベンゾイミダゾールの1段階および2段階
製造方法に関する他の米国特許には、第3408336
号;第3549603号;第3708439号;第4154919号;
および第4312976号がある。 技術報告(A)FML−TR−73−22((A)ir Force
Material Laboratory Wright−Patterson (A)
F(B),Ohio)には、テトラアミノビフエニルと
イソフタル酸ジフエニルとを、塩化アンモニウ
ム、塩酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸、リ
ン酸トリフエニル、三フツ化ホウ素エーテレート
等の各種触媒の存在下で重合させるポリベンゾイ
ミダゾールの製法が記載されている。 この技術報告(26〜27頁)では、リン酸および
リン酸トリフエニルのようなリン含有触媒がポリ
ベンゾイミダゾール樹脂の対数粘度数の増加に有
効であることをデータで示している。しかし、ゲ
ルおよび不溶性の黒斑が生成し、これがポリベン
ゾイミダゾール生成物の閉塞値(plugging
value)の特性に悪影響を及ぼしがちである。 このように、従来法のさまざまの欠点を克服
し、特に高融点および高度の熱安定性を有する繊
維の形成に適した改良された種類のポリベンゾイ
ミダゾールを生ずる、ポリベンゾイミダゾールの
製法の改良はなお求められている。 よつて、本発明の目的は、リン含有触媒の存在
下での、改良された2段階重合法による、高分子
量ポリベンゾイミダゾールの製造方法を提供する
ことである。 本発明の別の目的は、閉塞値と色規格の改善を
特徴とする、高分子量ポリベンゾイミダゾールを
提供することである。 本発明の他の目的および利点は以下の説明およ
び実施例から明らかとなろう。 本発明の目的は、(1)各組において2個のアミン
置換基が互いにオルト位に位置している2組のア
ミン置換基を含有する少なくとも1種の芳香族テ
トラアミンと、(2)少なくとも1種のジカルボン酸
エステル、との混合物から高分子量ポリベンゾイ
ミダゾールを製造する方法であつて:第1段の溶
融重合帯域において、アリールホスホン酸および
アリールホスフイン酸より選ばれたリン含有重合
触媒の存在下で、上記混合物をその融解温度より
高温に加熱して、発泡プレポリマーを形成し;第
2段の固体状態重合帯域において、上記プレポリ
マーを250℃より高温に加熱して、高分子量ポリ
ベンゾイミダゾール生成物を得ることからなる、
2段階重合法による高分子量ポリベンゾイミダゾ
ールの製造方法を提供することにより達成され
る。 さらに別の態様によると、本発明は、互いにオ
ルト位にある一対のアミン置換基と芳香核に結合
した1個のカルボン酸エステル基とを有する少な
くとも1種の芳香族モノマー反応物質から高分子
量ポリベンゾイミダゾールを製造する方法であつ
て:第1段の溶融重合帯域において、アリールホ
スホン酸およびアリールホスフイン酸より選ばれ
たリン含有重合触媒の存在下で、上記反応物質を
その融解温度より高温に加熱して、発泡プレポリ
マーを形成し;第2段の固体状態重合帯域におい
て、上記プレポリマーを250℃より高温に加熱し
て、高分子量ポリベンゾイミダゾール生成物を得
ることからなる、2段階重合法による高分子量ポ
リベンゾイミダゾールの製造方法も提供する。 ポリベンゾイミダゾールは本質的に下記一般式
およびで示される反復単位からなる公知の複
素環式ポリマーである。 〔一般式〕 〔式中、Rは4価芳香核を意味し、ベンゾイミ
ダゾール環を形成している4個の窒素原子は、こ
の芳香核の隣接炭素原子、すなわちオルト炭素原
子に1対づつ結合しており;R1は芳香環、アル
キレン基(好ましくは炭素数4〜8のもの)、な
らびにピリジン、ピラジン、フラン、キノリン、
チオフエンおよびピランなどの複素環よりなる群
から選ばれた基を意味する。〕 〔一般式〕 〔式中、Zは芳香核を意味し、ベンゾイミダゾ
ール環を形成している2個の窒素原子はこの芳香
核の隣接炭素原子に対をなして結合している。〕 上記一般式およびで示されるポリベンゾイ
ミダゾールはいずれも本発明の方法により製造で
きる。 次の一般化した反応式は、一般式で示される
反復単位を有するポリベンゾイミダゾールの生成
時に起こる縮合反応を示す。 このようなポリベンゾイミダゾールは、(1)各組
において2個のアミン置換基が互いにオルト位に
位置している2組のアミン置換基を含有する少な
くとも1種の芳香族テトラアミンと、(2)少なくと
も1種のジカルボン酸エステル(上記化合物の
R2は、脂肪族、脂環式および芳香族基より選ば
れた置換基を示す)との混合物を反応させること
により形成される。 芳香族テトラアミン化合物としては、次に例示
するような化合物を使用するのが有利である。 上記式中、Xは−O−、−S−、−SO2−、
【式】または−CH2−、−(CH22−もしくは −C(CH32−のような低級アルキル基を意味す
る。この種の芳香族テトラアミンとしては、1,
2,4,5−テトラアミノベンゼン、1,2,
5,6−てとらあみのなふたれん、2,3,6,
7−テトラアミノナフタレン、3,3′,4,4′−
テトラアミノジフエニルエーテル、3,3′,4,
4′−テトラアミノビフエニル、3,3′,4,4′−
テトラアミノジフエニルメタン、3,3′,4,
4′−テトラアミノ−1,2−ジフエニルエタン、
3,3′,4,4′−テトラアミノ−2,2−ジフエ
ニルプロパン、3,3′,4,4′−テトラアミノジ
フエニルチオエーテルおよび3,3′,4,4′−テ
トラアミノジフエニルスルホンが挙げられる。好
ましい芳香族テトラアミンは、3,3′,4,4′−
テトラアミノビフエニルである。 本発明の方法によるポリベンゾイミダゾールの
製造に使用するのに適したジカルボン酸エステル
には、芳香族ジカルボン酸エステル、脂肪族ジカ
ルボン酸エステル(好ましくはカルボン酸構造中
の炭素数が4〜8のもの)、ならびにピリジン、
ピラジン、フラン、キノリン、チオフエンおよび
ピランなどの環状化合物の炭素原子にエステル基
が置換基として結合した複素環式ジカルボン酸エ
ステルがある。 好ましいジカルボン酸エステルは、次に示すよ
うな芳香族ジカルボン酸エステルである。 上記式中、XおよびR2は前に規定したとおり
の意味である。代表的なジカルボン酸エステルと
しては次のジカルボン酸のジエステルが挙げられ
る;テレフタル酸、イソフタル酸、4,4′−ビフ
エニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカル
ボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフエニ
ルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフエニルメ
タンジカルボン酸、4,4′−ジフエニルスルホン
ジカルボン酸および4,4′−ジフエニルチオエー
テルジカルボン酸。本発明に使用するのに好適な
ジカルボン酸エステルはイソフタル酸ジフエニル
である。 ジカルボン酸エステルは、芳香族テトラアミン
1モルに対して約1モルの割合で用いるのが好ま
しい。しかし、最適の分子量を有する生成物を得
るために、ジカルボン酸エステルまたはテトラア
ミンのいずれかのモノマー反応物質を過剰(例、
0.25モル%過剰)に使用するのが有利である場合
もある。 一般式の反復構造を有し、本発明の方法によ
り製造しうるポリベンゾイミダゾールの例として
は次のものがある: ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ビベ
ンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(ポリジレン−3″,5″)−5,5′−
ビベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(フリレン−2″,5″)−5,5′−ビ
ベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(ナフタレン−1″,6″)−5,5′−
ビベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(ビフエニレン−4″,4″)−5,
5′−ビベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−アミレン−5,5′−ビベンゾイミ
ダゾール、 ポリ−2,2′−オクタメチレン−5,5′−ビベン
ゾイミダゾール、 ポリ−2,6′−(m−フエニレン)−ジイミダゾベ
ンセン、 ポリ−2,2′−シクロヘキセニル−5,5′−ビベ
ンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)エーテル、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)スルフイド、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)スルホン、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)メタン、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5′−5″−ジ
(ベンゾイミダゾール)プロパン−2,2、およ
び ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)エチレン−1,2。 本発明の方法により製造される一般式のポリ
ベンゾイミダゾールとして特に好ましいのは、下
記の反復単位により表されるポリ−2,2′−(m
−フエニレン)−5,5′−ビベンゾイミダゾール
である。 上に示したポリマーは、本発明の方法に従つ
て、3,3′,4,4′−テトラアミノビフエニルと
イソフタル酸ジフエニルとを反応させることによ
り製造しうる。 一般式の反復単位を有するポリベンゾイミダ
ゾールは、互いにオルト位に位置する1対のアミ
ン置換基と芳香核に結合した1個のカルボン酸エ
ステル基とを有する少なくとも1種の芳香族化合
物(以下、この化合物をジアミノカルボン酸エス
テル反応物質と言う)の自己縮合により製造でき
る。このような化合物の例としては、3,4−ジ
アミノ安息香酸、5,6,−ジアミノナフタレン
−1−カルボン酸、5,6−ジアミノナフタレン
−2−カルボン酸、6,7−ジアミノナフタレン
−1−カルボン酸、6,7−ジアミノナフタレン
−2−カルボン酸等のジアミノカルボン酸のエス
テルがある。好ましい化合物は、下記構造式の4
−フエノキシカルボニル−3′,4′−ジアミノジフ
エニルエーテルである。 本発明の方法によると、前記のモノマー反応物
質またはモノマー反応物質混合物を反応させるこ
とにより、高分子量のポリベンゾイミダゾールが
製造される。好ましい反応物質は、上に規定した
少なくとも1種の芳香族テトラアミンと少なくと
も1種のジカルボン酸エステルとの混合物であ
り、特に3,3′,4,4′−テトラアミノビフエニ
ルとイソフタル酸ジフエニルとの混合物が好まし
い。第1段の溶融重合帯域において、モノマー反
応物質またはモノマー反応物質の混合物を、その
融解温度より高い温度で、アリールホスホン酸ま
たはアリールホスフイン酸触媒の存在下に重合さ
せて、発泡したプレポリマーを得る。 第1段の溶融重合反応は、一般に170℃以上の
温度、好ましくは200〜300℃の範囲内の温度で行
う。代表的な操作では、米国特許第3549603号に
記載の方法と同様に、第1段の溶融重合反応は、
実質的に分子状酸素を含まない雰囲気において、
少なくても0.1(例えば、0.13〜0.3)dl/gの対数
粘度数を有するプレポリマーを形成するのに充分
な時間だけ行う。平均的な反応時間は約0.5〜3
時間の範囲内であろう。 第1段の溶融重合帯域には、一般に約15〜
50psi(1.1〜3.5Kg/cm2)の圧力、好ましくは窒素
気流による大気圧を採用する。代表的な操業で
は、縮重合反応で副生する水とアルコールを除去
するための蒸留塔を備えた開放型の重合系を用い
る。 第1段の溶融重合反応の終了後、生成した発泡
プレポリマーを冷却および微粉砕し、得られたプ
レポリマー粉末を第2段の固体状態重合帯域に導
入する。 この反応帯域では、プレポリマー粉末を、250
℃を超える温度、好ましくは320〜420℃の範囲内
の温度に、高分子量ポリベンゾイミダゾール生成
物を得るのに十分な時間、周囲圧力で加熱する。 第2段の反応は、第1段の反応と同様に、実質
的に酸素を含まない雰囲気で行う。たとえば、窒
素やアルゴンのような不活性ガスを、重合中絶え
ず反応帯域中に流せばよい。使用する不活性ガス
は、実質上酸素を含まないもの、すなわち、分子
状酸素の含有量が約8ppm未満のものであるべき
である。不活性ガスは、標準状態、すなわち常
温・常圧で測定した流速で、毎分反応帯域の容積
の約1〜200%の範囲内となる流速で反応帯域に
導入する。不活性ガスは室温で重合反応帯域に送
給してもよく、あるいは反応帯域まで予熱しても
よい。 第2段の重合反応は、高分子量のポリベンゾイ
ミダゾール生成物を生ずるのに充分な時間だけ行
う。ポリベンゾイミダゾール生成物の対数粘度数
は、その分子量の指標となる。本発明の方法によ
り製造された高分子量ポリベンゾイミダゾール
は、97%硫酸100ml中にポリマー0.4gという濃度
で温度25℃において測定した場合に、少なくとも
0.6dl/gの対数粘度数を示す。好ましくは、こ
のポリマーは少なくとも0.7dl/gの対数粘度数
を示す。高分子量のポリベンゾイミダゾール生成
物を得るには、第2段の帯域における重合を少な
くとも約0.5時間、たとえば約1〜4時間の反応
時間で行う。 本発明の2段階重合系には、反応を受けるモノ
マー材料の合計重量に基づいて0.01〜5重量%の
範囲内の量で重合触媒を使用する。代表的な出発
混合物では、重合触媒の使用量は、第1段の溶融
重合帯域に導入するモノマー材料の合計重量に基
づいて0.1〜1.0%の範囲内である。 本発明の重要な特徴は、特定のリン含有重合触
媒の使用にある。好ましい触媒の具体例は、下記
の一般式で示されるアリールホスホン酸およびア
リールホスフイン酸である。: 式中、Mはアリール置換基を、M1は水素、ア
ルキルおよびアリール基より選ばれた置換基をそ
れぞれ意味する。好適な触媒としてはフエニルホ
スホン酸、トリルホスホン酸、ナフチルホスホン
酸、フエニルホスフイン酸、ナフチルホスフイン
酸、ブチル−フエニルホスフイン酸、ジフエニル
ホスフイン酸などがある。上記のMおよびM1
酸素、イオウ、窒素およびハロゲンのような非妨
害性へテロ原子を含むものでもよい。 本発明のリン含有重合触媒は、ゲルおよび/ま
たは不溶性黒斑(その存在は、閉塞値の特性に有
害である)の生成がほとんど或いはまつたく起こ
らないという点で、前述のリン酸またはリン酸ト
リフエニルといつた従来の触媒よりも優れてい
る。 本発明の2段階重合法の実施により得られる重
要な利点は、新規な組合せの望ましい性質を有す
る高分子量のポリベンゾイミダゾールが提供され
ることである。すなわち、最適操作条件下におい
て本発明の方法により、97%硫酸100ml中に該ポ
リベンゾイミダゾール0.4gという濃度で25℃にお
いて測定した対数粘度数が0.7dl/g以上;重量
平均分子量が100000以上;閉塞値が約0.5より
大;ガードナーカラーが約10未満という特性を有
し、2重量%の塩化リチウムを含むジメチルアセ
トアミド溶媒中で240℃に2時間加熱したときに
15重量%溶液を形成することができることを特徴
とする、高分子量ポリベンゾイミダゾールが提供
される。 ここに述べたポリベンゾイミダゾール(PBI)
の分子量の値は、LiCl2%を含有するジメチルア
セトアミド(DMAc)中にPBI0.2gwt/volとい
う濃度の溶液について、2つの多孔性シリカカラ
ム(Waters、μ−Bondegel E−linear)を備え
たWaters201型測定装置を用いて測定した値であ
る。分子量の算出は、2100〜1800000の範囲の11
の標準分子量のポリスチレンにより得た検査線に
基づいて行い、ポリベンゾイミダゾールの分子量
は、同値のポリスチレン分子量に対応する。 数平均分子量(n)、重量平均分子量(w)
および分子量分布(MWD)の間の関係は次のと
おりである。 MWD=w/n 極限粘度数(97%H2SO4)〔η〕を重量平均分
子量(DMAc、2%LiCl)に対して二重対数目
盛でプロツトと、このプロツトからポリベンゾイ
ミダゾールの分子量に対するMark−Houwink方
程式を導くと次のように表わせる。 〔η〕H2SO4=1.35326×10-4・M0.7328797%
硫酸中のポリベンゾイミダゾールの極限粘度数と
対数粘度数(ηinh)との関係は次のように表わせ
る。 〔η〕=1.0585・ηinh これらの関係式を用いて、ポリベンゾイミダゾ
ールポリマーの分子量を極限粘度数または対数粘
度数から推定することができ、この推定値は実験
値とかなりよく一致する。 本明細書で用いた閉塞値(P.V.)は、溶液ロ
過性の尺度であり、目の細かいロ紙によるロ過速
度から次のようにして求められる。まず、測定す
べきポリベンゾイミダゾールを、97.0±0.1%の
硫酸に5〜7%の既知濃度で溶解する。この溶液
の調製は、所要量の硫酸(例、95g)を250mlの
ガラス栓付き三角フラスコ中に秤取し、次に所要
量のポリマー(例、5g)を同じフラスコに秤取
することにより行う。ポリマーの溶解は、腕作動
式振盪機により極限粘度数の水準に応じて最低2
〜3日間振盪することにより行う(極限粘度数の
値が高いほど、振盪期間が長くなる)。ロ過装置
は、直径2インチ(5.1cm)のステンレス鋼製加
圧フイルター(Gelman Instrument Co.)4240
型と直径2インチのGelmanA型ガラスロ紙から
なる。振盪した溶液をロ過室に注入し、窒素ボン
ベから1気圧の圧力をかける。ロ過装置の下の天
秤上に置いた受け器に最初の1滴が落ちた時間を
ゼロ時間とする。フイルターを通過した溶液の重
量を、時間に対して記録する。フイルターが空に
なるか、閉塞(目づまり)の結果ロ過速度が非常
に遅くなるまで、連続的にデータをとる。閉塞値
の算出は次のようにして行う: (1) 1分ごとに、その時点でフイルターを通過し
た溶液の重量(総量、単位グラム)を求め、こ
の重量(g)で時間(分)を割る。 (2) 得られた値を時間に対してプロツトする。で
きあがつたグラフは、ほぼ直線になる。ただ
し、最初の曲線部分は無視し、また、最後のい
くつかの点にもやはり曲線が現れた場合にはこ
れも同様に無視する。 (3) このグラフの勾配の逆数は、フイルターを閉
塞するために無限大時間でフイルターを通過す
る溶液の理論上の重量(g)を表す。この値を
W∞とすると、閉塞値(P.V.)は次式により
求められる。 P.V.=W∞×濃度/フイルターの面積 本明細書で述べたポリベンゾイミダゾールのガ
ードナーカラーは、ガードナーカラースケール
(Gardner Laboratory Inc.,Bethesda,
Maryland)との比較により求めた値である。 ガードナーカラースケールは、無色1から暗褐
色20に及ぶ20色の色合いの階調からなる。本発
明によると、ガードナーカラーが約10未満のポリ
ベンゾイミダゾールが提供される。市販の代表的
なポリベンゾイミダゾール繊維のガードナーカラ
ーは約14である。 以下の実施例は本発明をさらに例示するための
ものである。反応物質その他の具体的な成分およ
び条件は代表例として示したものであつて、本発
明の範囲内でこれまでの説明に基づき各種の変更
を想到することができよう。 実施例 1 窒素導入管および排出管、攪拌機ならびに冷却
器を備えた3つ口フラスコに、3,3′,4,4′−
テトラアミノビフエニル23.333g(0.1089モル)、
イソフタル酸ジフエニル34.67g(0.1089モル)、お
よびジフエニルホスフイン酸0.3gを入れる。フラ
スコを脱気し、次いで窒素を満たす。この脱気お
よび窒素置換を少なくとも3回繰り返す。この混
合物を攪拌しながら225℃に急速に加熱し、攪拌
を止める。次に、反応混合物の温度を270℃に上
げ、この温度に1.5時間保持する。得られた生成
物を室温に冷却し、粉砕する。 粉砕したプレポリマーを別のフラスコに入れ、
上記の脱気・窒素置換操作を繰り返した後、この
プレポリマーを360℃に1時間加熱する。得られ
ポリベンゾイミダゾールは、重量平均分子量が
201700、分子量分布が2.91、および対数粘度数
(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの
濃度での測定値)が1.00dl/gである。 触媒としてフエニルホスホン酸またはジフエニ
ルホスフイン酸を使用した場合にも、同様な結果
が得られる。 上記のように製造したポリベンゾイミダゾール
ポリマーは、閉塞値が約0.5より大、およびガー
ドナーカラーが約10未満よいう特徴もさらに示
す。 実施例 2 実施例1に記載の方法にしたがつて、実施例1
のポリベンゾイミダゾールを製造するが、ただし
触媒の添加は行わない。こうして製造したポリベ
ンゾイミダゾールの対数粘度数は0.68dl/g(97
%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃
度で25℃での測定値)である。このポリマーは、
重量平均分子量が113000、および分子量分布が
2.56である。 このポリベンゾイミダゾールの閉塞値とガード
ナーカラーは、実施例1の本発明方法によつて得
たポリベンゾイミダゾールに比べて劣つている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)(1)各組において2個のアミン置換基が互い
    にオルト位に位置している2組のアミン置換基を
    含有する少なくとも1種の芳香族テトラアミンと
    (2)少なくとも1種のジカルボン酸エステルとの混
    合物、または(B)互いにオルト位にある一対のアミ
    ン置換基と芳香核に結合した1個のカルボン酸エ
    ステル基とを有する少なくとも1種の芳香族モノ
    マー、をモノマー出発物質として、高分子量ポリ
    ベンゾイミダゾールを製造する方法であつて:第
    1段の溶融重合帯域において、アリールホスホン
    酸およびアリールホスフイン酸より選ばれたリン
    含有重合触媒の存在下で、上記モノマー出発物質
    をその融解温度より高温に加熱して、発泡プレポ
    リマーを形成し;第2段の固相重合帯域におい
    て、上記プレポリマーを250℃より高温に加熱し
    て、高分子量ポリベンゾイミダゾール生成物を得
    ることからなる、2段階重合法による高分子量ポ
    リベンゾイミダゾールの製造方法。 2 第1段の溶融重合反応を200〜300℃の温度で
    行い、第2段の固相重合反応を320〜420℃の温度
    で行う、特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 両段階の重合反応をいずれも不活性雰囲気下
    で行う特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 該重合触媒をモノマー出発物質の合計重量に
    基づいて0.01〜5重量%の量で存在させる特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 5 反応成分のジカルボン酸エステルモノマーが
    芳香族ジカルボン酸構造を有する特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 6 反応成分の芳香族テトラアミンモノマーが、
    3,3′,4,4′−テトラアミノビフエニルである
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 7 反応成分のジカルボン酸エステルモノマーが
    イソフタル酸ジフエニルである特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 8 重合触媒がフエニルホスホン酸である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 9 重合触媒がフエニルホスフイン酸である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 10 重合触媒がジフエニルホスフイン酸である
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 11 モノマー出発物質が3,3′,4,4′−テト
    ラアミノビフエニルとイソフタル酸ジフエニルと
    の混合物であり、得られたポリベンゾイミダゾー
    ルが、97%硫酸100ml中に該ポリベンゾイミダゾ
    ール0.4gの濃度で25℃において測定して少なくと
    も0.7dl/gの対数粘度数を示し、その重量平均
    分子量が少なくとも100000であることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項記載の方法。 12 モノマー出発物質が4−フエノキシカルボ
    ニル−3′,4′−ジアミノジフエニルエーテルであ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP59012165A 1983-01-28 1984-01-27 高分子量ポリベンゾイミダゾ−ルの製法 Granted JPS59142222A (ja)

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US461888 1983-01-28

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