JPH0552334B2 - - Google Patents

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JPH0552334B2
JPH0552334B2 JP58087830A JP8783083A JPH0552334B2 JP H0552334 B2 JPH0552334 B2 JP H0552334B2 JP 58087830 A JP58087830 A JP 58087830A JP 8783083 A JP8783083 A JP 8783083A JP H0552334 B2 JPH0552334 B2 JP H0552334B2
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JP
Japan
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polybenzimidazole
polymerization catalyst
molecular weight
polymerization
temperature
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JP58087830A
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JPS58213021A (ja
Inventor
Bii Konshiatori Ansonii
Uon Choo Yuu
Kei Hooru Junia Henrii
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CNA Holdings LLC
Original Assignee
Hoechst Celanese Corp
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Publication date
Application filed by Hoechst Celanese Corp filed Critical Hoechst Celanese Corp
Publication of JPS58213021A publication Critical patent/JPS58213021A/ja
Publication of JPH0552334B2 publication Critical patent/JPH0552334B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/18Polybenzimidazoles

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、燐含有重合触媒を使用した1段階溶
融重合法による、改良された種類の高分子量ポリ
ベンゾイミダゾールおよびその製造方法に関す
る。 芳香族テトラアミンと芳香族ジカルボン酸のジ
フエニルエステルまたは無水物とを高温で溶融重
合させ、さらにこの溶融重合の生成物を固体状態
で重合させることからなる高分子量の芳香族ポリ
ベンゾイミダゾールの製造方法が、米国再発行特
許第26065号に記載されている。この方法によれ
ば、実用に充分な高分子量のポリマーを生成させ
るためには、固体状態での重合の前に溶融重合生
成物を微粉砕せねばならず、さらにその後の固相
重合を高温で0.5mmHg未満の減圧下に行うか、
または高温で長時間不活性ガス気流中において行
わなければならない。このように、この方法は多
くの複雑な操作が必要であり、さらには、反応を
高温で長時間行うことから、不溶性かつ不隔性の
ポリマーを形成する傾向がある。 上記の欠点の克服を意図した方法が米国特許第
3313783号に記載されている。この方法は、芳香
族テトラアミンの無機酸塩とジカルボン酸または
その誘導体とをポリ燐酸中で加熱しながら溶液重
合させるものである。この方法では、反応終了
後、ポリ燐酸溶液の状態の反応混合物を大量の水
に投入して、ポリマー生成物を分離する。しか
し、この分離法は複雑で、しかもポリ燐酸の回収
と再利用が困難である。これらの点から、この方
法はポリベンゾイミダゾールの工業的製法として
満足すべきものとは一般に考えられていない。 ポリベンゾイミダゾールの別の製法は米国特許
第3509108号に記載されている。この方法では、
モノマーをまず温度200℃以上、圧力50psi(3.5
Kg/cm2)以上で溶融相重合反応させる。さらに、
反応生成物を300℃以上の温度に加熱することに
より固相重合させると、最終生成物として芳香族
ポリベンゾイミダゾールが得られる。しかし、こ
の方法は、重合中に認められる泡立ちを制御する
ために、最初の反応を50psi以上〔好ましくは300
〜600psi(21〜42Kg/cm2)〕の圧力で行わなければ
ならない。 米国特許第3555389号には、2段階反応による
芳香族ポリベンゾイミダゾールの製法が記載され
ている。すなわち、まず第1段の溶融重合帯域に
おいて、起泡したプレポリマーが生成するまでモ
ノマーを170℃以上の温度に加熱する。この起泡
したプレポリマーを冷却し、微粉砕した後、第2
段の重合帯域に導入し、ここでフエノールの存在
下に加熱して、ポリベンゾイミダゾールポリマー
生成物を得る。この方法も、既に述べた米国再発
行特許第26065号の方法と同様に、多段操作を伴
い、不溶性のポリマーを生成しやすい。 米国特許第3433772号にも2段階混合による芳
香族ポリベンゾイミダゾールの製法が記載されて
おり、この方法は第1段での起泡を抑制するため
に、炭素数11〜18のアルカンまたは多環炭素環式
炭素水素などの有機添加剤を利用する。 米国特許第3655632号も、高分子量芳香族ポリ
ベンゾイミダゾールの溶融重合による製法を記載
している。この方法は、芳香族テトラアミンと芳
香族ジニトリルとの混合物を無機酸または有機ス
ルホン酸のアンモニウム塩の存在下に加熱するも
のである。この特許は、芳香族テトラアミンと芳
香族ジカルボン酸またはその誘導体との混合物を
単に加熱するだけでは、芳香族ポリベンゾイミダ
ゾール、とりわけ高分子量のものを得るのは一般
に不可能であると考えられると述べている(第1
欄、27〜32行)。 米国特許第3784517号には、芳香族テトラアミ
ノ化合物に芳香族ジカルボン酸のジフエニルエス
テルまたは無水物を、脂肪族または芳香族スルホ
ン溶媒の存在下で反応させるポリベンゾイミダゾ
ールの1段階製造方法が記載されている。 米国特許第4312976号には、テトラアミノビフ
エニルとジカルボ酸とをp−トルエンスルホン酸
のような酸触媒の存在下で反応させるポリベンゾ
イミダゾールの1段階溶融重合法が記載されてい
る。 技術報告AFML−TR−73−22(Air Force
Material Laboratory,Wright−Patterson
AFB,Ohio)には、テトラアミノビフエニルと
ジフエニルイソフタレートとを、塩化アンモニウ
ム、塩酸、p−トルエンスルホン酸、燐酸、燐酸
トリフエニル、三フツ化ホウ素エーテレート等の
各種触媒の存在下で反応させるポリベンゾイミダ
ゾールの製法が記載されている。 しかし、このような従来法のさまざまの欠点を
克服し、高融点および高度の熱安定性を有する繊
維の形成に特に適した改良型のポリベンゾイミダ
ゾールを生ずる、改良されたポリベンゾイミダゾ
ールの製法がなお求められている。 よつて、本発明の目的は、溶媒あるいは消泡剤
を存在させずに行われ、しかも有機副生物を生じ
ない、高分子量のポリベンゾイミダゾールの1段
階溶融重合法を提供することである。 さらに本発明の別の目的は、閉塞値(plugging
value)と表色の改善を特徴とする、新規なタイ
プの高分子量ポリベンゾイミダゾールを提供する
ことである。 本発明の他の目的および利点は以下の説明およ
び実施例から明らかとなろう。 本発明の目的は、(1)各組において2個のアミン
置換基が互いにオルト位に位置している2組のア
ミン置換基を含有する少なくとも1種の芳香族テ
トラアミン、および(2)少なくとも1種のジカルボ
ン酸、からなる混合物を精製し、この混合物を、
その融解温度より高い温度に、一般式 (式中、Rは有機置換基、ハロゲンおよび水素か
ら選ばれた基を意味するが、ただしRのうち水素
は1つ以下であり;Yは酸素原子、nは0または
1の整数をそれぞれ意味する) で示される燐含有重合触媒の存在下で加熱するこ
とからなる、1段階溶融重合法による高分子ポリ
ベンゾイミダゾールの製造方法を提供することに
より達成される。 さらに別の態様によると、本発明は、互いにオ
ルト位にある1対のアミン置換基を芳香核に結合
した1個のカルボン酸基とを有する少なくとも1
種の芳香族化合物のモノマーを、一般式 (式中、Rは有機置換基、ハロゲンおよび水素か
ら選ばれた基を意味するが、ただしRのうち水素
は1つ以下であり;Yは酸素原子、nは0または
1の整数をそれぞれ意味する) で示される燐含有重合触媒の存在下で、このモノ
マーの融解温度より高温に加熱することにより重
合させることからなる、1段階溶融重合法による
高分子量ポリベンゾイミダゾールの製造方法も提
供する。 ポリベンゾイミダゾールは本質的に下記一般式
およびで示される反復単位からなる公知の複
素環ポリマーである。 〔一般式〕 〔式中、Rは4価芳香核を意味し、ベンゾイミダ
ゾール環を形成している4個の窒素原子は、この
芳香核の隣接炭素原子、すなわちオルト炭素原子
に1対づつ結合しており;R′は芳香環、アルキ
レン基(好ましくは炭素数4〜8のもの)、なら
びにピリジン、ピラジン、フラン、キノリン、チ
オフエンおよびピランなどの複素環からなる群よ
り選択された基を意味する。〕 〔一般式〕 〔式中、Zは芳香核を意味し、ベンゾイミダゾー
ル環を形成している2個の窒素原子は、この芳香
核の隣接炭素原子に結合している。〕 上記一般式およびで示されるポリベンゾイ
ミダゾールはいずれも本発明の方法により製造で
きる。 次の一般化した反応式は、一般式で示される
反復単位を有するポリベンゾイミダゾールの生成
時に起こる縮合反応を示す。 このようなポリベンゾイミダゾールは、(1)各組
において2個のアミン置換基が互いにオルト位に
位置している2組のアミン置換基を含有する少な
くとも1種の芳香族テトラアミン、および(2)少な
くとも1種のジカルボン酸、かならる混合物を反
応させることにより形成される。 芳香族テトラアミン化合物としては、次に例示
するような化合物を使用するのが有利である。
【式】
上記式中、Xは−O−、−S−、−SO2−、
【式】または−CH2−、−(CH22−もしくは −C(CH32−のような低級アルキル基を意味す
る。 この種の芳香族テトラアミンとしては、1,
2,4,5,−テトラアミンベンゼン、1,2,
5,6−テトラアミノナフタレン、2,3,6,
7−テトラアミノナフタレン、3,3′,4,4′−
テトラアミノジフエニルエーテル、3,3′,4,
4′−テトラアミノビフエニル、3,3′,4,4′−
テトラアミノジフエニルメタン、3,3′,4,
4′−テトラアミノ−1,2−ジフエニルエタン、
3,3′,4,4′−テトラアミノ−2,2−ジフエ
ニルプロパン、3,3′,4,4′−テトラアミノジ
フエニルチオエーテルおよび3,3′,4,4′−テ
トラアミノジフエニルスルホンが挙げられる。好
ましい芳香族テトラアミンは、3,3′,4,4′−
テトラアミノビフエニルである。 本発明の方法によるポリベンゾイミダゾールの
製造に使用するのに適したジカルボン酸には、芳
香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸(好まし
くは炭素数4〜8のもの)、ならびにピリジン、
ピラジン、フラン、キノリン、チオフエンおよび
ピランなどの環状化合物の炭素原子にカルボキシ
ル基が置換基として結合している複素環式ジカル
ボン酸がある。 好ましいジカルボン酸は、次に示すような芳香
族ジカルボ酸である。 上記式中、Xは前に規定したとおりの意味であ
る。代表的なジカルボン酸としては次の化合物が
挙げられる:テレフタル酸、イソフタル酸、4,
4′−ビフエニルジカルボン酸、1,4−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−
ジフエニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフ
エニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフエニル
スルホンジカルボン酸および4,4′−ジフエニル
チオエーテルジカルボン酸。本発明に使用するの
に適したジカルボン酸はイソフタル酸である。 ジカルボン酸は、芳香族テトラアミン1モルウ
当たり1モルの割合で用いるのが好ましい。しか
し、最適の分子量を有する生成物を得るために、
ジカルボン酸またはテトラアミンのいずれかのモ
ノマー反応物質を過剰(例、0.25モル%過剰)に
使用するのが有利である場合もある。 一般式の反復構造を有し、本発明の方法によ
り製造しうるポリベンゾイミダゾールの例として
は次のものがある: ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ビベ
ンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(ピリジレン−3″,5″)−5,5′−
ビベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(フリレン−2″,5″)−5,5′−ビ
ベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(ナフタレン−1″,6″)−5,5′−
ビベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(ビフエニレン−4″,4)−5,
5′−ビベンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−アミレン−5,5′−ビベンゾイミ
ダゾール、 ポリ−2,2′−オクタメチレン−5,5′−ビベン
ゾイミダゾール、 ポリ−2,6−(m−フエニレン)−ジイミダゾベ
ンゼン、 ポリ−2,2′−シクロヘキセニル−5,5′−ビベ
ンゾイミダゾール、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)エーテル、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)スルフイド、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)スルホン、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5,5′−ジ
(ベンゾイミダゾール)メタン、 ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5′,5″−ジ
(ベンゾイミダゾール)プロパン−2,2、およ
び ポリ−2,2′−(m−フエニレン)−5′,5″−ジ
(ベンゾイミダゾール)エチレン−1,2。 本発明の方法により製造される一般式のポリ
ベンゾイミダゾールとして好ましいのは、下記の
反復単位からなることを特徴とするポリ−2,
2′−(m−フエニレン)−5,5′−ビベンゾイミダ
ゾールである。 上に示したポリマーは、本発明に従い、3,
3′,4,4′−テトラアミノビフエニルとイソフタ
ル酸とを反応させることにより製造しうる。 一般式の反復単位を有するポリベンゾイミダ
ゾールは、互いにオルト位に位置する1対のアミ
ン置換基と芳香核に結合した1個のカルボン酸基
とを有する少なくとも1種の芳香族化合物(以
下、この化合物をジアミノカルボン酸反応物質と
言う)の自己縮合により製造できる。このような
化合物の例としては、3,4−ジアミノ安息香
酸、5,6−ジアミノナフタレン−1−カルボン
酸、5,6−ジアミノナフタレン−2−カルボン
酸、6,7−ジアミノナフタレン−1−カルボン
酸、6,7−ジアミノナフタレン−2−カルボン
酸等がある。好ましい化合物は、下記構造式の4
−カルボキシ−3′,4′−ジアミノジフエニルエー
テルである。 本発明の方法によると、前記1種または2種以
上のモノマー反応物質の反応により、高分子量の
ポリベンゾイミダゾールが製造される。好ましい
反応物質は、上述したような種類の少なくとも1
種の芳香族テトラアミンと少なくとも1種のジカ
ルボン酸との混合物であり、特に3,3′,4,
4′−テトラアミノビフエルとイソフタル酸との混
合物が好ましい。モノマー反応物質またはモノマ
ー反応物質の混合物は、その融解温度より高い温
度で反応させる。少なくとも1種の芳香族テトラ
アミンと少なくとも1種のジカルボン酸との混合
物を使用する場合、この混合物の融解温度はおお
よそ該ジカルボン酸の融点に等しくなる。 本発明の溶融重合法は通常、少なくとも340℃、
好ましくは340〜450℃の範囲内の温度で行う。代
表的な態様においては、この重合法を約380〜430
℃の範囲内の温度で行う。 本発明の方法は、普通15〜50psi(1.1〜3.5Kg/
cm2)の圧力を採用し、好ましくは大気圧で反応を
行う。代表的な操業では、縮重合反応の副生物と
して生成する水を除去するための蒸溜塔を備えた
開放型重合系が採用される。 前記のジアミノカルボン酸反応物質を用いる自
己縮合反応の場合は、大気圧よりもわずかに高い
圧力(例、2気圧まで)を採用するのが望ましい
こともある。この高めの圧力は、ジアミノカルボ
ン酸反応物質の昇華を防止するために利用され
る。このような圧力を得る1つの方法は、反応中
に副性する水を、必要な圧力が得られるまで反応
系内に蓄積させることである。 この反応は、実質的に酸素を含まない雰囲気下
で行う。例えば、窒素やアルゴンのような不活性
ガスを、重合中絶えず反応帯域に流せばよい。使
用する不活性ガスは、実質上酸素を含まないも
の、すなわち、分子状酸素の含有量が8ppm未満
であるべきである。不活性ガスは、標準状態、つ
まり常温・常圧で測定した流速で、毎分反応帯域
の容積の1〜200%の範囲内となる流速で反応帯
域に導入する。不活性ガスは室温で反応帯域に送
給してもよく、あるいは反応温度まで予熱しても
よい。 本発明の溶融重合法は、高分子量のポリベンゾ
イミダゾール生成物を生ずるのに充分な時間だけ
行う。ポリベンゾイミダゾール生成物の対数粘度
数はその分子量の指標となる。本発明の方法によ
り製造された高分子量ポリベンゾイミダゾール
は、97%硫酸100ml中にポリマー0.4gという濃度
で温度25℃において測定した場合に少なくとも
0.6dl/gの対数粘度数を示す。好ましくは、こ
のポリマーは少なくとも0.7dl/gの対数粘度数
を示す。高分子量のポリベンゾイミダゾール生成
物を得るためには、重合は少なくとも1時間、た
とえば1〜10時間の反応時間で行う。 重合触媒の存在下でのモノマー反応物質の重合
温度への加熱は、1段階または多段式のいずれの
加熱方式であつてもよい。特に重合温度が高い場
合には、モノマーの分解の可能性を最小にするた
めに、多段式加熱法を採用するのが望ましい時も
ある。たとえば、1種またはそれ以上のモノマー
反応物質をまず反応混合物の融解温度よりわずか
に高い温度まで加熱する。次に、反応混合物の温
度を、所望の重合温度と重合度が得られるまで、
20〜50℃の範囲内の間隔で段階的に上昇させる。
この時、反応混合物を、多段加熱法の各温度にお
いて0.1〜3時間の範囲内、たとえば1.5時間保持
することができる。 重合触媒は、反応を受けるモノマー材料の総重
量に基づいて0.01〜5重量%、好ましくは0.01〜
2重量%の範囲内の量で使用する。代表的な重合
反応では、重合触媒の使用量はモノマー材料の総
重量に基づいて約0.1〜1.0%の範囲内である。 本発明の重要な特徴は、特定の種類の燐含有重
合触媒の使用である。前記一般式に対応する燐含
有化合物には、有機ホスフイン類、有機亜リン酸
エステル類、有機リン酸エステル類、ならびにこ
れらの対応するハロゲン置換誘導体がある。 燐含有化合物の有機置換基には、脂肪族、脂環
式及び芳香族の置換基ならびにこれに対応するオ
キシリン結合型の置換基(たとえば有機亜リン酸
エステル化合物に特有のもの)が含まれる。有機
亜リン酸エステルにおけるエーテル型の基は、相
当する亜リン酸化合物から誘導されると考えられ
る。 好ましい種類の燐含有重合触媒としては、一般
的には、前出の一般式においてR基が水素、ハロ
ゲン(例、塩素、臭素)、ならびに1置換基につ
き炭素数1〜18のヒドロカルビルもしくはヒドロ
カルビルオキシ置換基から選ばれた基である化合
物が挙げられる。“ヒドロカルビル”置換基は、
酸素、硫黄、窒素、ハロゲンなどの非妨害へテロ
原子を含んでいてもよい。各R置換基は同一の基
または異別の基のいずれであつてもよい。本発明
の重合触媒は、たとえばジ−1,2−(ジエチル
ホスフイニル)エタンのように2以上の燐原子を
含有していてもよい。 本発明の溶融重合法に触媒として適する燐含有
化合物の具体例は、トリメチルホスフイン、トリ
ヘキシルホスフイン、トリデシルホスフイン、ジ
エチルヘキシルホスフイン、トリフエニルホスフ
イン、トリトリルホスフイン、トリ(p−メトキ
シフエニル)ホスフイン、トリシクロペンチルホ
スフイン、ジシクロヘキシルメチルホスフイン、
フエニルジエチルホスフイン、ジフエニルベンジ
ルホスフイン、フエニルジクロロホスフイン、亜
リン酸トリメチル、亜リン酸ブチルジエチル、亜
リン酸トリドデシル、亜リン酸トリフエニル、亜
リン酸トリナフチル、ジフエニル亜ホスフイン酸
フエニル、フエニル亜ホスホン酸ジフエニル、亜
リン酸トリ(p−クロロフエニル)、亜リン酸ト
リ(p−シアノフエニル)、8−ホスフアビシク
ロ〔3.2.1〕オクタン、リン酸トリフエニル、リ
ン酸トリエチル、三塩化リン、オキシ三臭化リ
ン、o−フエニレンホスホクロリダイト、塩化ホ
スフエニル、ジフエニルホスフインオキシド等で
ある。 上述した種類の燐含有化合物は、一般に市販品
を購入するこができるが、米国特許第4312818号
に記載のような各種の合成法によつても調製でき
る。 本発明の溶融重合法の実施により得られる重要
な利点は、新規な組合せの望ましい性質を有する
高分子量ポリベンゾイミダゾールが提供されるこ
とである。すなわち、本発明によると、97%硫酸
100ml中に該ポリベンゾイミダゾール0.4gという
濃度で25℃において測定した対数粘度数が0.7
dl/g以上、重量平均分子量が100000以上、閉塞
値が0.5より大、ガードナーカラーが10未満とい
う特性を有し、2重量%の塩化リチウムを含むジ
メチルアセトアミド溶媒中で240℃に2時間加熱
したときに15重量%溶液を形成することができる
ことを特徴とする高分子量のポリベンゾイミダゾ
ールが提供される。 本発明によるポリベンゾイミダゾールの分子量
の値は、LiCl2%を含有するジメチルアセトアミ
ド(DMAc)中ポリベンゾイミダゾール0.2g
wt/volの濃度の溶液について、2つの多孔性シ
リカカラム(Waters μ−Bondagel E−linear)
を備えたWaters201型測定装置を用いて測定す
る。分子量の算出は、2100〜1800000の範囲の11
の標準分子量のポリスチレンにより得た検量線に
基づいて行い、ポリベンゾイミダゾールの分子量
は、同値のポリスチレン分子量に対応する。 数平均分子量(n)、重量平均分子量(w)
および分子量分布(MWD)の間の関係は次のと
おりである。 MWD=w/n 極限粘度数(97%H2SO4)(〔η〕H2SO4)を重量
平均分子量(DMAc、2%LiCl)に対して二重
対数目盛でプロツトし、このプロツトからポリベ
ンゾイミダゾールの分子量に対するMark−
Houwink方程式を導くと次のように表わせる。 〔η〕H2SO4=1.35326×10-4・M0.73287 97%硫酸中のポリベンゾイミダゾールの極限粘
度数と対数粘度数(ηioh)との関係は次のように
表わせる。 〔η〕=1.0585・ηioh これらの関係式を用いて、ポリベンゾイミダゾ
ールポリマーの分子量を極限粘度数または対数粘
度数から推定することができ、この推定値は実験
値とからなり良く一致する。 本明細書で用いた閉塞値(P.V.)は、溶液濾
過性の尺度であり、目の細かい瀘紙による濾過速
度から次のようにして求められる。まず、測定す
べきポリベンゾイミダゾールを、97.0±0.1%の
硫酸に5〜7%の既知濃度で溶解する。この溶液
の調製は、所要量の硫酸(例、95g)を250mlの
ガラス栓付き三角フラスコ中に秤取し、次に所要
量のポリマー(例、5g)を同じフラスコに秤取
することにより行う。ポリマーの溶解は、極限粘
度数の水準に応じて最低2〜3日間腕作動式振盪
機により振盪することにより行う(極限粘度数の
値が高いほど、振盪期間が長くなる)。濾過装置
は、直径2インチ(5.1cm)のステンレス鋼製加
圧フイルター(Gelman Instrument Co.)4240
型と直径2インチのGelmanA型ガラス瀘紙から
なる。振盪した溶液を濾過室に注入し、窒素ボン
ベから1気圧の圧力をかける。濾過装置の下の天
秤上に置いた受け器に最初の1滴が落ちた時間を
ゼロ時間とする。フイルターを通過した溶液の重
量を、時間に対して記録する。フイルターが空に
なるか、閉塞(目づまり)の結果濾過速度が非常
に遅くなるまで、連続的にデータをとる。閉塞値
の算出は次のようにして行う: (1) 1分ごとに、その時点でフイルターを通過し
た溶液の重量(総量、単位グラム)を求め、こ
の重量(g)で時間(分)を割る。 (2) 得られた値を時間に対してプロツトする。で
きあがつたグラフはほぼ直線になる。ただし、
最初の曲線部分は無視し、また最後のいくつか
の点にもやはり曲線が現れた場合にはこれも同
様に無視する。 (3) このグラフの勾配の逆数は、フイルターを閉
塞するために無限大時間でフイルターを通過す
る溶液の理論上の重量(g)を表す。この値を
W∞とすると、閉塞値(P.V.)は次式により
求められる。 P.V.=W∞×濃度/フイルターの面積 本明細書で述べたポリベンゾイミダゾールの
ガードナーカラーは、ガードナーカラースケー
ル(Gardner Laboratory Inc.、Bethesda、
Maryland)との比較により求めた値である。 ガードナーカラースケールは、無色(1)から暗
褐色(20)に及ぶ20色の色合いの階調からなる。本
発明によると、ガードナーカラーが約10未満の
ポリベンゾイミダゾールが提供される。市販の
代表的なポリベンゾイミダゾール繊維のガード
ナーカラーは14である。 以下の実施例は本発明をさらに例示するため
のものである。反応物質その他の具体的な成分
及び条件は代表例として示したものであつて、
本発明の範囲内でこれまでの説明に基づき各種
の変更を想到することができよう。 実施例 1 〔A〕 窒素導入管及び排出管、撹拌機及び冷却器
を備えた3つ口フラスコに、56.35g(0.263モ
ル)の3,3′,4,4′−テトラアミノビフエニ
ル、43.69g(0.263モル)のイソフタル酸及び
0.6gの亜リン酸トリフエニルを入れた。フラ
スコを脱気し、窒素を満たした。この混合物
を、撹拌しながら急速に加熱し、約1時間で各
実験で指定した温度(すなわち415℃)まで昇
温させた。この間、17mlの水が捕集された。反
応混合物を415℃にさらに1時間保持した。 得られた生成物を室温まで冷却すると、ポリ
ベンゾイミダゾールが実質的収率で得られた。
このポリベンゾイミダゾールは、0.77dl/gの
対数粘度数(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミ
ダゾール0.4gの濃度での測定値)を示した。
その重量平均分子量は140000、分子量分布は
2.69であつた。また、このポリマーは塩化リチ
ウム2%を含有するジメチルアセトアミドに完
全に可溶性であつた。 このポリマーを2%の塩化リチウムを含有す
るジメチルアセトアミドに溶解して得たポリマ
ー固形分21%の溶液から製作した逆浸透膜は、
透過流束特性が20.1ガロン/ft2/日(81.3cm/
日)、食塩分離率が91.65%であつた。 〔B〕 触媒量を0.4gにして、実験Aを繰り返し
た。得られたポリベンゾイミダゾールは対数粘
度数が0.72dl/g(97%硫酸100ml中ポリベン
ゾイミダゾール0.4gの濃度、温度25℃での測
定値)であつた。また、このポリマーは塩化リ
チウム2%を含有するジメチルアセトアミドに
完全に可溶性であつた。重量平均分子量および
分子量分布は各々127000および2.47であつた。 〔C〕 実験Aを繰り返したが、ただし反応混合物
をその融解温度まで加熱した後、重合温度を
430℃に上げ、この温度に1時間保持した。得
られたポリベンゾイミダゾールは、対数粘度数
が0.85dl/g(97%硫酸、100ml中ポリベンゾ
イミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定値)、
重量平均分子量が144000、分子量分布が2.58で
あり、このポリマーは塩化リチウム2%を含有
するジメチルアセトアミドに完全に可溶性であ
つた。 〔D〕 触媒量を0.8gにして実験Cを繰り返した。
得られたポリベンゾイミダゾールは、対数粘度
数が0.83dl/g(97%硫酸100ml中ポリベンゾ
イミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定値)、
重量平均分子量が165000、分子量分布が3.04で
あつた。 〔E〕 実験Aを繰り返したが、ただし反応混合物
をその融解温度まで加熱した後、重合温度を
400℃に上げこの温度に1時間保持し、また触
媒量は0.2gとした。得られたポリベンゾイミ
ダゾールの対数粘度数は0.58dl/g(97%硫酸
100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4の濃度、25
℃での測定値)であつた。 〔F〕 触媒量を0.4gに変えて実験Eを繰り返し
た。得られたポリベンゾイミダゾールの対数粘
度数は0.70dl/g(97%硫酸100ml中ポリベン
ゾイミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定値)
であつた。 〔G〕 触媒量を0.8gに変えて実験Eを繰り返し
た。得られたポリベンゾイミダゾールは、対数
粘度数が0.71dl/g(97%硫酸100ml中ポリベ
ンゾイミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定
値)、重量平均分子量が132000、分子量分布が
2.65であつた。 〔H〕 触媒量を1.2gに変えて実験Eを繰り返し
た。得られたポリベンゾイミダゾールは、対数
粘度数が0.74dl/g(97%硫酸100ml中ポリベ
ンゾイミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定
値)、重量平均分子量が139000、分子量分布が
2.64であつた。 〔I〕 対照として触媒を加えずに実験Eを繰り返
した。得られたポリベンゾイミダゾールの対数
粘度数は0.45dl/g(97%硫酸100ml中ポリベ
ンゾイミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定
値)であつた。 実施例 2 〔A〕 窒素ガス導入管及び排出管、撹拌機ならび
に冷却器を備えた3つ口フラスコに、56.35g
(0.263モル)の3,3′4,4′−テトラアミノビフ
エニル、43.69g(0.263モル)のイソフタル酸
及び0.4gのフエニルジクロロホスフインを入
れた。フラスコ内を脱気し、窒素を満たした。
この混合物を撹拌しながら急速に加熱し、約1
時間で以下の各実験で指定温度(すなわち400
℃)まで昇温させた。この間17mlの水が捕集さ
れた。その後、反応混合物の温度を400℃にさ
らに1時間保持した。 生成物を室温に冷却すると、ポリベンゾイミ
ダゾールが実質的収率で得られた。このポリベ
ンゾイミダゾールの対数粘度数は、0.77dl/g
(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4
gの濃度での測定値)であつた。 〔B〕 フエニルジクロロホスフインの量を0.6gに
して実験Aを繰り返した。得られたポリベンゾ
イミダゾールは、対数粘度数が0.82dl/g(97
%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの
濃度、25℃での測定値)、重量平均分子量が
147000、分子量分布が2.78であつた。また、こ
のポリマーは塩化リチウム2%を含有するジメ
チルアセトアミドに完全に可溶性であつた。 〔C〕 フエニルジクロロホスフインの量を0.8gに
変えて実験Aを繰り返した。得られたポリベン
ゾイミダゾールは、対数粘度数が0.79dl/g
(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4
gの濃度、25℃での測定値)、重量平均分子量
が122000、分子量分布が2.73であつた。また、
このポリマーはジメチルアセアミドに完全に可
溶性であつた。 〔D〕 フエニルジクロロホスフインの量を1.2gに
変えて実験Aを繰り返した。得られたポリベン
ゾイミダゾールは、対数粘度数が0.86dl/g
(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4
gの濃度、25℃での測定値)であつた。 〔E〕 実験Aを繰り返したが、ただし反応混合物
をその融解温度まで加熱した後、重合温度を
390℃に昇温させ、その温度に1時間保ち、ま
たフエニルジクロロホスフインの量は0.6gと
した。得られたポリベンゾイミダゾールは対数
粘度数が0.76dl/g(97%硫酸100ml中ポリベ
ンゾイミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定
値)であつた。 〔F〕 実験Aを繰り返したが、ただし反応混合物
をその融解温度まで加熱した後、重合温度を
430℃まで上げ、その温度に1時間保ち、また
フエニルジクロロホスフインの量を0.4gとし
た。得られたポリベンゾイミダゾールは、対数
粘度数が1.10dl/g(97%硫酸100ml中ポリベ
ンゾイミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定
値)であつた。 〔G〕 実験Aを繰り返したが、ただし触媒として、
0.3のフエニルジクロロホスフインと0.3gの亜
リン酸トリフエニルとの混合物を使用した。得
られたポリベンゾイミダゾールは、対数粘度数
が0.68dl/g(97%硫酸100ml中ポリベンゾイ
ミダゾール0.4gの濃度、25℃での測定値)で
あつた。 実施例 3 〔A〕 窒素導入管及び排出管、撹拌機ならびに冷
却器を備えた3つ口フラスコに、56.35g
(0.263モル)の3,3′,4,4′−テトラアミノ
ビフエニル、43.69g(0.263モル)のイソフタ
ル酸及び0.6gのジフエニルホスフインオキシ
ドを入れた。フラスコ内を脱気し、窒素を満た
した。この混合物を撹拌しながら急速に加熱
し、約1時間で以下の各実験での指定温度(す
なわち400℃)まで昇温させた。この間17mlの
水が捕集された。その後、反応混合物を400℃
にさらに1時間保持した。 生成物を室温まで冷却すると、ポリベンゾイ
ミダゾールが実質的収率で得られた。このポリ
ベンゾイミダゾールは、対数粘度数が0.8dl/
g(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール
0.4gの濃度での測定値)、重量平均分子量が
113000、分子量分布が2.32であつた。また、こ
のポリマーは塩化リチウム2%を含有するジメ
チルアセトアミドに完全に可溶性であつた。 〔B〕 触媒としてジ(メトキシ)フエニルホスフ
インを使用して実験Aを繰り返した。得られた
ポリベンゾイミダゾールは、対数粘度数が0.75
dl/g(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾ
ール0.4gの濃度、25℃での測定値)、重量平均
分子量が118858、分子量分布が2.50であつた。 〔C〕 触媒としてジ(ブトキシ)フエニルホスフ
インを使用して実験Aを繰り返した。得られた
ポリベンゾイミダゾールは、対数粘度数が0.70
dl/g(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾ
ール0.4gの濃度、25℃の測定値)、重量平均分
子量が99996、分子量分布が2.34であつた。 〔D〕 触媒としてジフエニルホスフインを使用し
て実験Aを繰り返した。得られたポリベンゾイ
ミダゾールは、対数粘度数が0.69dl/g(97%
硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃
度、25℃の測定値)、重量平均分子量が103110、
分子量分布が2.29であつた。 〔E〕 触媒としてトリ(p−メトキシフエニル)
ホスフインを使用して実験A繰り返した。得ら
れたポリベンゾイミダゾールは、対数粘度数が
0.62dl/g(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミ
ダゾール0.4gの濃度、25℃の測定値)、重量平
均分子量が99738、分子量分布が2.44であつた。 〔F〕 触媒としてリン酸トリフエニルを使用して
実験Aを繰り返した。得られたポリベンゾイミ
ダゾールは、対数粘度数が0.74dl/g(97%硫
酸100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃
度、25℃の測定値)、重量平均分子量が118882、
分子量分布が2.32であつた。 〔G〕 触媒として亜リン酸トリブチルを使用して
実験A繰り返した。得られたポリベンゾイミダ
ゾールは、対数粘度数が0.61dl/g(97%硫酸
100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃度、
25℃の測定値)、重量平均分子量が90792、分子
量分布が2.40であつた。 〔H〕 触媒としてo−フエニレンホスホクロリダ
ストを使用して実験Aを繰り返した。得られた
ポリベンゾイミダゾールは、対数粘度数が0.71
dl/g(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾ
ール0.4gの濃度、25℃の測定値)、重量平均分
子量が118100、分子量分布が2.60であつた。 〔I〕 触媒としてo−フエニレンホスホクロリデ
ートを使用して実験Aを繰り返した。得られた
ポリベンゾイミダゾールは、対数粘度数が0.69
dl/g(97%硫酸100ml中ポリベンゾイミダゾ
ール0.4gの濃度、25℃の測定値)、重量平均分
子量が105682、分子量分布が2.51であつた。 〔J〕 触媒としてフエニル−N−フエニルホスホ
ルアミドクロリデートを使用して実験Aを繰り
返した。得られたポリベンゾイミダゾールは、
対数粘度数が0.72dl/g(97%硫酸100ml中ポ
リベンゾイミダゾール0.4gの濃度、25℃の測
定値)、重量平均分子量が109109、分子量分布
が2.40であつた。 〔K〕 実施例2の実験Aを繰り返したが、ただし
反応混合物をその融解温度まで加熱した後、重
合温度を360℃に上げ、その温度に1時間保ち、
また触媒として0.6gのフエニルジクロロホス
フインと0.2gの亜リン酸トリフエニルとの混
合物を使用した。得られたポリベンゾイミダゾ
ールは、対数粘度数が0.51dl/g(97%硫酸
100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃度、
25℃の測定値)、重量平均分子量が65000、分子
量分布が2.36であつた。また、このポリマーは
塩化リチウム2%を含有するジメチルアセトア
ミドに完全に可溶性であつた。 〔L〕 実施例2の実験Aを繰り返したが、ただし
反応混合物をその融解温度まで加熱した後、重
合温度を380℃に上げ、その温度に1時間保ち、
また触媒として0.6gのフエニルジクロロホス
フインと0.2gの亜リン酸トリフエニルとの混
合物を使用した。得られたポリベンゾイミダゾ
ールは、対数粘度数が0.70dl/g(97%硫酸
100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃度、
25℃の測定値)、重量平均分子量が109000、分
子量分布が2.42であつた。また、このポリマー
は塩化リチウム2%を含有するジメチルアセト
アミドに完全に可溶性であつた。 〔M〕 実施例2の実験Aを繰り返したが、ただし
反応混合物をその融解温度まで加熱した後、重
合温度を390℃に上げ、その温度に1時間保ち、
また触媒として0.6gのフエニルジクロロホス
フインと0.2gの亜リン酸トリフエニルとの混
合物を使用した。得られたポリベンゾイミダゾ
ールは、対数粘度数が0.80dl/g(97%硫酸
100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃度、
25℃の測定値)、重量平均分子量が134000、分
子量分布が2.69であつた。また、このポリマー
は塩化リチウム2%を含有するジメチルアセト
アミドに完全に可溶性であつた。 〔K〕 実施例2の実験Aを繰り返したが、ただし
反応混合物をその融解温度まで加熱した後、重
合温度を400℃に上げ、その温度に1時間保ち、
また触媒として0.6gのフエニルジクロロホス
フインと0.2gの亜リン酸トリフエニルとの混
合物を使用した。得られたポリベンゾイミダゾ
ールは、対数粘度数が0.86dl/g(97%硫酸
100ml中ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃度、
25℃の測定値)、重量平均分子量が164000、分
子量分布が3.41であつた。また、このポリマー
は塩化リチウム2%を含有するジメチルアセト
アミドに完全に可溶性であつた。 実施例 4 3,3′,4,4′−テトラアミノビフエニルとイ
ソフタル酸を、フエニルジクロロホスフイン/亜
リン酸トリフエニル混合触媒(使用量はイフフタ
ル酸の重量に基づいてフエニルジクロロホスフイ
ン1.5%、亜リン酸トリフエニル0.50%)の存在
下で、実施例3と同様に各種温度で1時間反応さ
せて、次表に示す粘度、分子量および閉塞値を有
するポリベンゾイミダゾールポリマーを得た。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (1)各組において2個のアミン置換基が互いに
    オルト位に位置している2組のアミン置換基を含
    有する少なくとも1種の芳香族テトラアミンと(2)
    少なくとも1種のジカルボン酸とのモノマー混合
    物を、その融解温度より高い温度に、一般式 (式中、Rは有機置換基、ハロゲンおよび水素か
    ら選ばれた基を意味するが、ただしRのうち水素
    は1つ以下であり;Yは酸素原子、nは0または
    1つの整数をそれぞれ意味する) で示される燐含有重合触媒の存在下で加熱して重
    合させることからなる、1段階溶融重合法による
    高分子量ポリベンゾイミダゾールの製造方法。 2 溶融重合反応を340℃以上の温度において少
    なくとも3時間の反応時間で行う特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 3 溶融重合反応を不活性雰囲気下に行う特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 4 該重合触媒を単量体反応物質の重量に基づい
    て0.01〜5重量%の量で存在させる特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 5 反応物質であるジカルボン酸モノマーが芳香
    族ジカルボン酸である特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 6 反応物質の芳香族テトラアミンモノマーが
    3,3′,4,4′−テトラアミノビフエニルである
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 7 反応物質のジカルボン酸モノマーがイソフタ
    ル酸である特許請求の範囲第1項記載の方法。 8 重合触媒が有機ホスフイン化合物である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 9 重合触媒が有機亜リン酸エステル化合物であ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 10 重合触媒が有機リン酸エステル化合物であ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 11 重合触媒が亜リン酸トリフエニルである特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 12 重合触媒がフエニルジクロロホスフインで
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。 13 重合触媒が亜リン酸トリフエニルとフエニ
    ルジクロロホスフインからなる混合物である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 14 重合触媒がジフエニルホスフインオキシド
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。 15 重合触媒がジ(メトキシ)フエニルホスフ
    インである特許請求の範囲第1項記載の方法。 16 重合触媒がトリ(p−メトキシフエニル)
    ホスフインである特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 17 重合触媒がo−フエニレンホスホクロリダ
    イトである特許請求の範囲第1項記載の方法。 18 3,3′,4,4′−テトラアミノビフエニル
    とイソフタル酸との混合物を、一般式 (式中、Rは有機置換基、ハロゲンおよび水素か
    ら得ばれた基を意味するが、ただしRのうち水素
    は1つ以下であり;Yは酸素原子、nは0または
    1つの整数をそれぞれ意味する) で示される燐含有重合触媒の存在下で、少なくと
    も340℃の溶融温度に加熱することからなり、得
    られたポリベンゾイミダゾールは、97%硫酸100
    ml中に該ポリベンゾイミダゾール0.4gの濃度で
    25℃において測定した対数粘度数が少なくとも
    0.7dl/gであり、重量平均分子量が少なくとも
    100000であることを特徴とする、特許請求の範囲
    第1項記載の1段階溶融重合法による高分子量ポ
    リベンゾイミダゾールの製造方法。
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