JPH0446571B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、生体に電圧値を加えた時、生体に電
流が流れることを利用して皮膚の電気抵抗値を測
定し、治療等に役立てる皮膚抵抗バランス測定器
に関するものである。

従来例の構成とその問題点 近来、生体における左右部分のバランスがとれ
ていると健康であるということが研究により明ら
かにされている。前記生体の左右部分のバランス
は、皮膚の抵抗値を測ることによつて判断でき
る。

ところで、従来の皮膚抵抗測定器は、第１図に
示すように、電源１よりメータ２を介して生体５
に一定の電圧を加えるものであり、そして電極
３，４の数は２個で、電極間に流れる電流量の大
小で皮膚の電気抵抗値を測定するように構成され
ている。したがつて２個の電極３，４間の皮膚抵
抗値しか測定できない。そのため、生体皮膚上の
異なる２点の抵抗値を同時に測定することは不可
能であつた。

発明の目的 本発明は上記従来の問題に留意し、生体皮膚上
の異なる２点の抵抗値およびその比を同時に測定
し、２点のバランスを観測できる皮膚抵抗バラン
ス測定器を提供することを目的とするものであ
る。

発明の構成 前記目的を達成するため、本発明は共通電極部
と他の２つの電極間に検出される２つの電流値を
電圧値に変換した後、各電圧値と基準電圧値との
除算を行うことにより抵抗値への換算を行ない、
また、変換した２つの電圧値同志の除算を行い、
電極の接する生体上の２点の抵抗値の比を演算し
上記抵抗値および抵抗比を表示するようにした皮
膚抵抗バランス測定器の構成としたものであり、
生体皮膚上の異なる２点の抵抗値およびその比を
測定し、２点のバランスを観測することができる
ものである。

実施例の説明 以下、本発明による皮膚抵抗バランス測定器の
一例を第２図〜第５図にもとづき説明する。

第２図は、本発明による皮膚抵抗バランス測定
器のブロツク図を示し、以下動作とともに説明す
る。

AC100Vは整流回路６で整流され、さらに定電
圧回路７で電圧を一定に保たれる。前記定電圧回
路７で一定にした負電圧（V_c）は、共通電極２
０に印加されるようになつている。被測定者は共
通電極２０を手で握り、海綿状パツト付基準電極
２１および比較電圧２２を生体の異なる２点の測
定部位に固定絆等で固定する。基準電極２１およ
び比較電極２２下の皮膚抵抗値を各々R₁，R₂と
すると、各電極で検出された電流値I₁（＝V_C／R₁）， I₁（＝V_C／R₂）を基準側増幅回路８および比較側増幅 回路９で増幅し、電圧値V₁（R₁と反比例），V₂
（R₂と反比例）に変換する。比較側抵抗値演算回
路部１０では、抵抗値換算用基準電圧値V_Oを基
準抵抗値と対応さすことにより、K₁・V₀／V₂
（K₁：定数）の値が電気抵抗値R₂に換算されるよ
うに構成されている。比較側抵抗値演算回路１０
からの出力値R₂は比較側抵抗値表示回路１１に
入力され、デイジタル値あるいはアナログ値で表
示される。同様に、基準側抵抗値演算回路１２に
おいても、電圧値V₁と抵抗値換算用基準電圧値
V₀が入力され、電気抵抗値に換算された値K₂・
V₀／V₁を出力し、抵抗値に換算した値R₁が基準
側抵抗値表示回路１３に入力されデイジタル値或
いはアナログ値で表示される。抵抗比演算回路１
４においては、電圧値V₁，V₂が入力され、V₁＞
V₂の場合はR₂／R₁の値が、V₁＜V₂の場合は
R₁／R₂の値が出力され、前者の場合はプラスの、
後者の場合はマイナスの値になるよう構成されて
いる。

抵抗比演算回路１４の出力値は抵抗比表示回路
１５に入力され、その値がデイジタル値或いはア
ナログ値で表示される。また、抵抗比演算回路１
４の出力値は、検出レベル切替回路１６で設定さ
れる任意の基準電圧値V_Kと比較回路１７で比較
され、抵抗比演算回路１４の出力がV_Kより大き
い場合のみ信号が出力され、ブザー駆動回路部１
８により検出用ブザーが発音する。

また、海綿状パツト付基準電極２１、比較電極
２２および共通電極２０のいずれかが正常に生体
に接していない場合は、電極オープン検出回路１
９において、電圧値V₁，V₂のどちらか或いは両
方が、オープン検出用基準電圧値V_M（０＜V_M≪
V_O，V_K）より小さくなるようにV_Mを設定し、V₁
＜V_MかV₂＜V_MあるいはV₁＜V_MとV₂＜V_Mのいず
れかの場合、基準側抵抗値表示回路部１１、比較
側抵抗値表示回路１３、抵抗比表示回路１５に信
号を出力し、表示回路は動作せず、同時に共通電
極２０及び海綿状パツト基準電極２１、比較電極
２３が生体に正常に接していないことを表示する
よう構成されている。

つぎに、本発明による皮膚抵抗バランス測定器
の操作方法および各装置の働きを説明する。第３
図は本発明による皮膚抵抗バランス測定器の斜射
図、第４図、第５図は海綿状パツト付電極および
共通電極の断面図を示す。第３図、第４図、第５
図において測定者は本体部２３の電源プラグ２４
を屋内100Vコンセントに差し込み、電源スイツ
チ２５をON側にし、検出レベル切替スイツチ３
３を任意に選ぶ。つぎに、海綿状パツト付基準電
極２１および比較電極２２の海綿状パツト４１に
水を十分しみこませ電極用プラグ３８および共通
電極２０のプラグ４０を各々電極用ジヤツク３５
および共通電極用ジヤツク３４に差し込む。続い
て、海綿状パツト付基準電極２１および比較電極
２２を生体の異なる２点の部位に固定絆等で固定
し、共通電極２０を手で握る。すると、測定者
は、海綿状パツト付電極２１の位置する皮膚の皮
膚抵抗値R₁をデイジタルメータ２６、アナログ
メータ２７で、同様に海綿状パツト付電極２２の
位置する皮膚の皮膚抵抗値R₂をデイジタルメー
タ２８、アナログメータ２９で逐次読みとること
ができる。また同時に、上記皮膚抵抗値R₁，R₂
の比、つまりバランスをデイジタルメータ３０、
アナログメータ３１で読みとることもできる。デ
イジタルメータ３０およびアナログメータ３１の
値が＋（プラス）方向に大きくなるように、海綿
状パツト付基準電極２１をずらしていくと、海綿
状パツト基準電極２１を皮膚抵抗値の低い位置い
わゆるつぼに近づけることが可能で（いわゆるつ
ぼ探索のリサーチ機能）メータがピークを示す時
の海綿状パツト付電極２１の位置につぼを確認す
ることができる。メータの指示する値が、検出レ
ベル切替スイツチ３３で設定した値以上になつた
とき、検出用ブザーが発音する。また、被測定者
が共通電極２０を握つていない場合あるいは、海
綿状パツト付基準電極２１、比較電極２２が生体
に当つていない場合は、電極オープン表示ランプ
３６が点灯し、被測定者に知らしめる。

発明の効果 以上の説明より明らかなように本発明による皮
膚抵抗バランス測定器は生体皮膚上の異なる２点
の抵抗値およびその比を測定することができ、２
点のバランスを測定できる。さらに皮膚抵抗値の
小さい部位いわゆるつぼの位置を知ることがで
き、生体皮膚の管理や低周波治療の治療ポイント
への活用、鍼灸等の治療の効果判定、病気の診断
に応用でき、その価値は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の皮膚抵抗測定器の原理、第２図
は本発明の一実施例の皮膚抵抗バランス測定器の
ブロツク図、第３図は同装置の斜視図、第４図は
海綿状パツト付電極の断面図、第５図は共通電極
の断面図である。 ５……生体、６……整流回路、７……定電圧回
路、８……基準側増幅回路、９……比較側増幅回
路、１０……比較側抵抗値演算回路、１１……比
較側抵抗値表示回路、１２……基準側抵抗値演算
回路、１３……基準側抵抗値表示回路、１４……
抵抗比演算回路、１５……抵抗比表示回路、１６
……検出レベル切替回路、１７……比較回路、１
８……ブザー駆動回路部、１９……電極オープン
検出回路、２０……共通電極、２１……海綿状パ
ツト付基準電極、２２……海綿状パツト付比較電
極、２３……本体部、２４……電源プラグ、２５
……電源スイツチ、２６……基準側抵抗値表示デ
イジタルメータ、２７……基準側抵抗値表示アナ
ログメータ、２８……比較側抵抗値表示デイジタ
ルメータ、２９……比較側抵抗値表示アナログメ
ータ、３０……抵抗比表示デイジタルメータ、３
１……抵抗比表示アナログメータ、３２……検出
用ブザー、３３……検出レベル切替スイツチ、３
４……共通電極用ジヤツク、３５……電極用ジヤ
ツク、３６……電極オープン表示用LED、３７
……海綿状パツト付電極用コード、３８……海綿
状パツト付電極用プラグ、３９……共通電極用コ
ード、４０……共通電極用プラグ、４１……海綿
状パツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一定直流電圧を生体に与える共通電極部およ
   び２つの海綿状パツト付電極部と、前記電極部で
   検出される電流を電圧に変換し増幅する２つの増
   幅回路部と、各増幅回路部の出力を基準電圧と比
   較割算することにより抵抗値を換算する２つの抵
   抗値換算回路部及びその値を表示する２つの抵抗
   値表示回路部と、前記２つの増幅回路の出力電圧
   値を比較し割算する抵抗比演算回路部と、前記抵
   抗比演算回路部の出力値に応じて、前記２つの海
   綿状パツト付電極部の位置する皮膚抵抗のバラン
   スを表示するバランス表示回路部よりなる皮膚抵
   抗バランス測定器。