JPH0445722B2 - - Google Patents

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JPH0445722B2
JPH0445722B2 JP62050063A JP5006387A JPH0445722B2 JP H0445722 B2 JPH0445722 B2 JP H0445722B2 JP 62050063 A JP62050063 A JP 62050063A JP 5006387 A JP5006387 A JP 5006387A JP H0445722 B2 JPH0445722 B2 JP H0445722B2
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JP
Japan
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gas
liquid
wall
flow
opening
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JP62050063A
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JPS63217106A (ja
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Yoshuki Kataoka
Hiroaki Suzuki
Michio Murase
Toshiji Hiratsuka
Kotaro Inoe
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPS63217106A publication Critical patent/JPS63217106A/ja
Publication of JPH0445722B2 publication Critical patent/JPH0445722B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子炉等のように液体を加熱し蒸気
を発生させ、その蒸気を発電等に利用するシステ
ムの気水分離機構に係り、特に分離された液相の
流れに同伴する気泡の量を減少させるに好適な気
水分離機構に係わる。
〔従来の技術〕
原子炉等のように液体を加熱し蒸気を発生させ
る装置においては、加熱時に気液二相状態となつ
た動作流体(一般には水)をタービン等の次の系
統機器の条件を満足するため、気水分離器に導び
き、若干の湿り度を有する蒸気相と液相に分離
し、分離した液相を再び加熱部へ導くシステム構
成となつている。従来の気水分離器は、火力発電
技術協会編「原子炉講座」の第31頁や第39頁に記
載されている様になつており、加熱された後の気
液二相流は該気水分離器内の入口に設けられた翼
により旋回流となる。こうして旋回流となること
で遠心力が発生し、密度の大きい液相は該気水分
離器の外周部に集まり、蒸気は中央部を上昇す
る。この時、該気水分離の外周部に集まつた液相
は、該気水分離器壁に設けられた流路孔を通りそ
れまでとは別の流路に導びかれ流下することで気
液は分離されていた。そして分離された液相は再
び加熱部へ戻るという循環が形成される。
また、上述した如き気水分離器を使用しないシ
ステムとしては、特開昭60−135890に記載される
ものがある。これは、容器内をプレナム部とダウ
ンカマー部とに水平方向に区別するシユラウド壁
の上部外周部に、炉心で発生する蒸気による液面
の盛り上がりによる周辺への影響を特定範囲に限
定するためのバツフル板を設置する構造となつて
いる。このシステムにおいて、気相と液相の分離
については特に記載されていないが、プレナム内
の自由液面での気泡離脱により行なうようになつ
ていると考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記特開昭60−135890に示される従来技術は、
プレナム部からダウンカマー部に流入する循環流
に同伴する存在については配慮されていなかつ
た。プレナム部を気液二相状態で上昇してくる動
作流体は、気液分離した後の液相部ダウンカマー
部を降下し再び加熱部に戻るという循環を行なう
わけである。気相部は容器上部の蒸気プレナム内
に受け入れられ、蒸気管から外部へ出される。出
された蒸気は使用後に復水化されて液体として給
水管からダウンカマー部側に注水される。このと
き、循環流量が大きくなるにつれ必然的にシユラ
ウド壁を越えプレナム部からダウンカマー部に流
入・降下する液相の循環流の流速が大きくなる。
この流速が大きくなると、気泡の上昇速度との差
が小さくなるか、あるいは気泡の上昇速度より大
きくなるので、気泡が自由液面へ完全に上昇し、
自由液面から上へ離脱する以前に循環流は気泡を
含んだままシユラウド壁を越えダウンカマー部へ
流入・降下するようになる。すなわち、プレナム
部内での気液分離が不完全となり、気泡が循環流
に同伴するキヤリーアンダ現象が発生するように
なる。特開昭60−135890に示される従来技術は、
気液二相による液面の盛り上がりをプレナム部内
に限定しダウンカマー部上部の蒸気空間を相対的
に低い位置へ広げることを目的としたものであ
り、プレナム部からダウンカマー部への循環流に
同伴する気泡を減少,防止することは考慮されて
いない。原子炉等のシステムでは、その効率を大
きくするため、加熱部での蒸気発生量を大きく
し、ひいてはプレナム部の気泡体積割合が大きく
なつており、加熱部でのバーンアウトを避けるた
めに循環流量が大きなものとなつている。このよ
うにプレナム部での気泡体積割合が大きく循環流
量が大きい状況では、上述した理由により循環流
に気泡が同伴するキヤリーアンダが発生する。キ
ヤリーアンダが発生すると、循環流に同伴した気
泡が再び加熱部へ戻るようになるため、加熱部で
は加熱により発生する蒸気に循環流に同伴される
気泡が加わり蒸気量が相対的に大きくなり、バー
ンアウトを起こしやすくなる。また分離した液相
をポンプによつて再循環させる場合には、ポンプ
キヤビテーシヨンの発生要因となる。循環流量が
大きい場合に、循環流に同伴される気泡のキヤリ
ーアンダを防止するために、従来は火力発電技術
協会編「原子炉講座」に記載される如き気水分離
器を必要としていた。
しかし、これら気水分離器の従来技術は、蒸気
発生設備の簡素化,小型化という点については配
慮されていなかつた。すなわち、気水分離器とし
て、入口に翼などの流れに旋回運動を与える機構
と蒸気相と液相がそれぞれ分離して流れる複数の
流路を有する機構が必要である。また、旋回流に
よる気液分離の効率を上げるためには、旋回流で
ある上昇区間を長くする必要があるため、必然と
して気水分離器の軸方向長さが長くなり、ひいて
は気水分離器を内蔵する容器の高さが高くなる。
さらに、気水分離器は、循環する流体の流動抵抗
となるため、加熱部への循環流量不足によるバー
ンアウトが生じ易くなる上、これを避ける所定の
循環流量を確保するために、循環のための揚程を
大きくする必要があつた。その結果、自然循環の
ための水頭を大きくするために容器高さを高くし
たり、液相を循環する際にポンプを使用するもの
にあつては循環ポンプ揚程を大きなものとしてい
た。
本発明の目的は、複雑な構造で流動抵抗となる
ことなく、かつ前述のキヤリーアンダ現象を防止
することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的の解決手段は、気液分離構造にあつて
は気液混合層の流れと、この流れと別方向の流体
の流れとの境にシユラウド壁を有する構造におい
て、前記シユラウド壁に第1開口部を前記各流れ
の方向に分布して設け、前記第1開口部に対向す
る板壁を前記気液混合層の流路と前記シユラウド
をはさんで反対側に備えたことを特徴とした気液
分離構造であつて、一方、蒸気発生器にあつて
は、加熱部で加熱されて気液混合層と成つて上昇
する上昇流と、前記気液混合層から分離した蒸気
を受け入れる蒸気プレナムと、前記気液混合層か
ら分離した液体を前記加熱部に戻す循環流路の少
なくとも一部として前記上昇流の流路とシユラウ
ド壁を介して隣接配置したダウンカマー部とを備
えた蒸気発生器において、前記シユラウド壁に分
散して設けた開口部と、前記ダウンカマー部に前
記ダウンカマー内の液面の上方向から下方にわた
つて設けた隔離壁とを備えたことである。
〔作用〕
上記手段において、気液分離構造にあつては、
気液混合層の流れがシユラウド壁に沿つて流れて
ゆくうちに一部の液体が第1開口から別方向の流
体側へ第1開口で減速されながら支流として出
て、気泡は優勢なるシユラウド内の主流に誘引さ
れて別方向の流体内への気泡の移行がすくない。
さらに第1開口から出た支流やシユラウド壁から
オーバーフローした流れは板壁に衝突して減速あ
るいは分散して気泡が液相内から離脱しやすくな
り、別方向の流体への気泡の移行は、ここにおい
ても抑制される。
次に蒸気発生器においては、加熱部で加熱され
ることで気液混合層となつて上昇する上昇流が、
上昇途中で一部の流体が開口から減速しつつ支流
となつてダウンカマー側へ出てゆき、気泡は優勢
なる上昇流の勢力と気泡の浮力とで開口を通るこ
となく上昇する。さらに上昇流が上昇して開口か
ら出てゆくと、支流やオーバーフロー流体が隔離
壁に衝突して減速及び分散して気泡の蒸気プレナ
ムへの離脱が促進され、ダウンカマーへの気泡の
移動は抑制される。
〔実施例〕
本発明の実施例においては、周方向及び高さ方
向に複数の開口部を持つシユラウド壁により気液
二相流の上昇するプレナム部と循環流が下降する
ダウンカマー部に区分すすると、循環流体は該シ
ユラウド壁にある開口部を通ること及びその上端
をオーバーフローすることでダウンカマー部へ流
入する。このとき、開口部を通つたりオーバーフ
ローした気液二相流は、ダウンカマー部に設置し
た隔離壁に衝突し、この衝突によつてダウンカマ
ー部に流入した気液が分離される。また、この衝
突によつて開口部を通つたりオーバーフローした
二相状態の液塊がダウンカマー側の液面に直接落
下することが防止され、ひいては液面でのかくは
ん・気泡の巻き込み現象を防止することになる。
さらに、開口部を通るという動作によつて、気液
分離がなされ、ダウンカマー部に流入する気泡の
量が、そもそも少なくなるという効果も期待でき
る。以上述べた動作の他、前記手段においてはダ
ウンカマー部へ流入する循環流が、シユラウド壁
をオーバーフローするものと該シユラウド壁に設
けた開口部からによるものとして高さ方向に分散
されることになる。この結果、シユラウド壁をオ
ーバーフローしたりダウンカマー部の上部を降下
する循環流の流速が小さくなる。この動作によつ
て、気泡上昇速度を循環流速よりも大きくするこ
とが可能となり、プレナム部内での気泡の上昇・
離脱が十分なものとなる。そのため、プレナム部
からダウンカマー部への循環流に同伴する気泡の
量を減少させるとともに、流入した気泡も前述し
た隔離壁との衝突降下流速の遅いダウンカマー上
部での気泡の上昇・離脱により気液分離される。
以上述べた動作によつて、循環流量が大きい場
合にもダウンカマー部に気泡が多量にかつ垂直方
向深部まで同伴され侵入し、ついには気泡の上
昇・離脱がなされる前に循環流に同伴され加熱部
に運ばれるというキヤリーアンダを回避すること
ができる。
本発明の実施例をより具体的に示せば次の如く
である。第1実施例を第1図により説明する。本
実施例は、蒸気発生手段の原子炉の容器1の中に
核分裂性物質で構成される燃料集合体から成る炉
心、即ち加熱部2を内蔵し、同一容器1内で気液
分離を行なうものである。容器1内は周方向,高
さ方向に複数の開口部9を有したシユラウド壁3
により、加熱部2で発生した蒸気による二相流が
上昇するプレナム部4と気液分離後の液相が下降
するダウンカマー部5に区別されている。そし
て、ダウンカマー部5内にプレナム部4内の二相
流で形成される自由液面よりも高い上端を持ち、
かつ、その下端が、シユラウド壁3の上端よりも
低い隔離壁6が設置してある。加熱部2へ下部か
ら流入した液相は、加熱部2で加熱されて蒸気を
発生し二相流となつてプレナム部4を上昇する。
この流れが、シユラウド壁3上端を越えてオーバ
ーフローするとともに、シユラウド壁3に設けた
開口部9を通りダウンカマー部5に流入すること
で、循環流が形成される。このとき、開口部9を
通る流れは開口部9でしぼられて流速が遅く、プ
レナム部4内の気泡はプレナム部4内を上昇する
優勢なる上昇流によつて且つ気泡と液体との密度
差による浮力によつて、開口部9を通ることなく
ほとんど上方へ運び去られる。よつて、シユラウ
ド壁3に設けた開口部9を通る流れは該開口部9
により部分的な気水分離がなされて、気泡のキヤ
リーアンダがすくない。その後、シユラウド壁3
に設けた開口部9を通つたり、ダウンカマー部の
液面よりも上方のシユラウド壁上端をオーバーフ
ローする流れa,bは隔離壁6に衝突する。そし
て、衝突の作用で気泡が液相から離脱しやすくな
り、気液が分離し、循環流に同伴する気泡のキヤ
リーアンダは防止される。このとき、隔離壁6の
下端を、一般的にシユラウド壁3の上端よりも低
い位置にあるダウンカマー部5の水面より低い位
置とすることで、プレナム部4からオーバーフロ
ーする流れやシユラウド壁3の上部にある開口部
9を通り蒸気中に噴出する流れを隔離壁6に衝突
させ気水分離することができ、かつ、ダウンカマ
ー部5の水面へ落下する液は衝突で分離し、且つ
一部は隔離壁6につたわり落ち、水面のかくは
ん・気泡の巻きこみ現象を抑えることができる。
また、循環流量が大きい場合、隔離壁6の下端を
シユラウド壁3に設けた開口部9の最低位置にあ
るものより低い位置とすることで、ダウンカマー
部の水面より下にある該開口部9を通るプレナム
部4からの噴流となる流れを隔離壁6に衝突させ
て減速させることができダウンカマー部水面の乱
れ・気泡の巻き込みを抑えることができる。な
お、第1図に示した実施例は、液相の循環をプレ
ナム部4とダウンカマー部5の流体の平均密度差
による自然循環による場合を示しているが、ダウ
ンカマー部5の液相を容器1の内あるいは外に設
置したポンプにより強制循環させる場合でも、同
様の動作を行なわせるうえに支障はない。その結
果、循環流に同伴する気泡のキヤリーアンダも無
いのでポンプのキヤビテーシヨンが発生すること
もない。尚、蒸気は容器上部の蒸気プレナム4a
に受け入られてから蒸気管11で外部へ出され、
蒸気使用後は、その蒸気が復水化されて給水管1
2からダウンカマー部5側へ液体として注入され
る。
第2図は、第1図に示した実施例を対象とした
模擬実験に基づき、定格時の循環流量で規格化し
た相対循環流量に対するダウンカマー部を下降す
る液相に同伴される気泡の体積割合(ボイド率)
を示したものである。第2図には、隔離壁無しの
場合、隔離壁は有るがシユラウド壁に開口部を設
けない場合、及び隔離壁を設けシユラウド壁に開
口部を設けた場合を比較して示してある。この図
により、単に隔離壁を設けただけ(一点鎖線)で
ダウンカマー部面でのかくはん・気泡の巻き込み
現象が抑えられて気泡のキヤリーアンダ量は減少
するが、循環流量が大きくなるにつれて大きくな
つて、ダウンカマー下降流に気泡が含まれはじ
め、相対循環流量が0.45で開始されキヤリーアン
ダ量は増え、相対循環流量0.85以上では、キヤリ
ーアンダ制限値をこえる。これに対し、第1図に
示した実施例(第2図の破線)では、シユラウド
壁に設けた開口部により流れが分散されるので、
プレナム部及びダウンカマー部上部での流速が低
くなり、キヤリーアンダの発生する相対循環流量
が0.75以上となり、定格循環流量時におけるキヤ
リーアンダ量もキヤリーアンダ制限値に対し十分
な余裕があり、大循環量の原子炉に好適となる。
第3図は、本発明の他の実施例を示している。
この実施例は、気水分離をする容器1内に動作
流体の加熱部がない場合を示している。他の部分
で加熱され二相流となつた動作流体は、上昇管7
を通つて、容器1内の開口部9を有するシユラウ
ド壁3で形成されたプレナム部4に入る。このプ
レナム部に形成される自由液面の位置より上から
シユラウド壁にある開口部9の最低位置より下ま
での範囲には隔離壁6が設置してあり、第1図の
液の上昇側と下降側とを入れかえたものに類似
し、作用は第1図の例と同様になる。これで、ダ
ウンカマー部5には気泡が侵入せず、気液分離後
の液相がダウンカマー部5,下降管8を通つての
循環流にキヤリーアンダは発生しない。なお、本
実施例において、循環流の駆動は自然循環であつ
てもポンプによる強制循環であつても問題はな
い。そして、ポンプは管7,8のいずれかにつな
げれば良い。
第4図は、本発明のさらに他の実施例を示した
ものである。本実施例は、第1図に示した実施例
と各部の配置関係は同じくしてあり、そしてシユ
ラウド壁3に周方向、高さ方向に複数の開口部9
を設けるとともに、隔離壁6にも周方向,高さ方
向に隔離壁開口部10を設けたものである。そし
て、シユラウド壁の開口部9と隔離壁の開口部1
0の位置が、第4図及び第5図に示した様に高さ
方向あるいは周方向の位置関係で同一軸上にない
ようにしている。システムの出力の大型化,高効
率化にともない循環流量が大きくなる場合には、
シユラウド壁3と隔離壁6との間の液面のかくは
ん現象による気泡の巻きこみが、循環流速が大き
いために離脱しきれず、キヤリーアンダが起ろう
とするが、本実施例では、隔離壁開口部10が設
けてあるので、循環流の一部が隔離壁開口部10
より別流路に分流されるので、シユラウド壁3と
隔離壁6で形成される部分での循環流速が遅くな
り、上述したキヤリーアンダーがなくなる。ま
た、本実施例では、シユラウド壁の開口部9と隔
離壁開口部10が同一軸にないので、シユラウド
壁の開口部9を通つてくるプレナム部から若干の
気泡を含んでやつてくる気液二相流が直接、隔離
壁6と容器壁で形成される領域の液中や液面へ直
接到達することがない。このことから、隔離壁6
への衝突による気液分離効果の減少がない。又、
両壁3,6間の気相は上部の開口部10からにげ
出るのでオーバーフロー流にまきこまれることも
ない。
第4図に示した実施例の変形例として、第6図
に示すものがある。これはシユラウド壁3と隔離
壁6で形成される流路を、該隔離壁の下端で閉塞
したものである。本変形例によれば、プレナム部
からの流れは、シユラウド壁の開口部9およびシ
ユラウド壁3の上端をオーバーフローして、該シ
ユラウド壁3と該隔離壁6とで形成される空間に
入り気液分離される。そして該空間内の液相は、
隔離壁開口部10のみを気液分離されながらダウ
ンカマー部に流入する。この結果、気液分離がな
されるシユラウド壁3と隔離壁6で形成される空
間内には主として半径方向外向きの流だけが起
き、気泡が下向きの流れによつて液相より離脱す
ることの阻害が起こらない。このように、本変形
例により気液分離の効率が向上し、キヤリーアン
ダが防止される。
第1図,第3図,第4図及び第6図に示した実
施例の変形例として、該実施例においてシユラウ
ド壁3に設けた開口部9を、第7図に示すように
該開口部4の中心軸方向をダウンカマー部5の方
に向い、さらに上方に向つた形状としたものがあ
る。この変形例においては、プレナム部4から開
口部9を通つての気液二相は、上方へ向かつての
運動量を持つて隔離壁6に衝突するので、気泡の
上昇,離脱が促進され気液の分離効果が向上す
る。
超音波により回転を起こさせる超音波モータの
大型化をはかつて採用すると、第8図に示す実施
例となる。この実施例では、シユラウド壁3の開
口部9の最低位置よりも下の位置に該超音波モー
タ11を設け、該モータにより、それよりも上方
のシユラウド壁3bの部分を回転させる構造とし
たものである。開口部を有する上部シユラウド壁
3bの回転により、プレナム部4を上昇する気液
二相も回転力が与えられ旋回する。この結果、密
度の大きい液相はプレナム部4の外周側に、気相
部は中央側に寄る。これにより、シユラウド壁上
端をオーバーフローしたり、開口部9を通つての
循環流に同伴する気泡のキヤリーアンダに大きく
関与する壁近くの気液二相について予備的な気液
分離がなされるもので、本発明による気液分離時
の気泡のキヤリーアンダ防止の効果が増大する。
また、該超音波モータは、回転の中心部に軸が必
要でないため、プレナム部4を上昇する気液二相
に対して流動抵抗になることがない。さらには、
旋回流を起すに当つて、従来例の如く、流動抵抗
となる旋回流発生用の翼を必要としない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、気液二相流の気液分離を、複
雑で流動抵抗となりやすい構造を採用することな
く達成でき、気泡の分離も気液二相流の流れ途中
から開始されて確実に行なうことができる。循環
流量が大きくなつた場合にも気液分離部から気水
分離器を撤去せしめることができ、又、循環流に
対し流動抵抗となつていた気水分離器が撤去でき
るので、循環流の駆動源である水頭やポンプ揚程
を小さくできて、結果として蒸気発生設備の小型
化を行なえる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例により原子炉の
縦断面図、第2図は従来例と本発明の第1実施例
のモデルとの動作効果を示す相対循環流量とダウ
ンカマー下降流中の気泡体積割合の相関図、第3
図は、本発明の第2実施例による蒸気分離装置の
縦断面図、第4図は、本発明の第3実施例による
原子炉の縦断面図、第5図は第4図に示した実施
例の内部構造の水平断面図、第6図は本発明の第
4実施例による原子炉の縦断面図、第7図第1
図,第3図,第4図及び第6図に示した実施例で
用いるシユラウド壁の開口部の変形例を示す縦断
面図、第8図は本発明の第5実施例による原子炉
の縦断面図である。 1……容器、2……加熱部、3……シユラウド
壁、4……プレナム部、5……ダウンカマー部、
6……隔離壁、7……上昇管、8……下降管、9
……開口部、10……隔離壁開口部、11……超
音波モータ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 気液混合層の流れと、この流れと別方向の流
    体の流れとの境にシユラウド壁を有する構造にお
    いて、前記シユラウド壁に第1開口部を前記各流
    れの方向に分布して設け、前記第1開口部に対向
    する板壁を前記気液混合層の流路と前記シユラウ
    ドをはさんで反対側に備えたことを特徴とした気
    液分離構造。 2 特許請求の範囲の第1項において、前記板壁
    は、流体の流れの方向に分布した第2の開口部を
    備えることを特徴とした気液分離構造。 3 特許請求の範囲の第2項において、前記第2
    開口部と第1開口部との各中心を互いにずらして
    各開口部を分布したことを特徴とする気液分離構
    造。 4 特許請求の範囲の第2項において、前記板壁
    は、シユラウド壁と前記板壁との間の流路を液中
    において塞ぐ板面を備えることを特徴とした気液
    分離構造。 5 特許請求の範囲の第1項において、前記シユ
    ラウド壁と板壁とは垂直であつて、前記シユラウ
    ド壁の第1開口部は、斜め上向きに向けてあるこ
    とを特徴とした気液分離構造。 6 特許請求の範囲第1項において、前記シユラ
    ウド壁は回転駆動装置に取り付いて回転自在であ
    ることを特徴とした気液分離構造。 7 加熱部で加熱されて気液混合層と成つて上昇
    する上昇流と、前記気液混合層から分離した蒸気
    を受け入れる蒸気プレナムと、前記気液混合層か
    ら分離した液体を前記加熱部に戻す循環流路の少
    なくとも一部として前記上昇流の流路とシユラウ
    ド壁を介して隣接配置したダウンカマー部とを備
    えた蒸気発生器において、前記シユラウド壁に分
    散して設けた開口部と、前記ダウンカマー部に前
    記ダウンカマー内の液面の上方から下方にわたつ
    て設けた隔離壁とを備えたことを特徴とした蒸気
    発生器。 8 特許請求の範囲の第7項において、前記上昇
    流と、ダウンカマー部と、隔離壁と、シユラウド
    壁と、蒸気プレナムとを内蔵する容器を備え、前
    記容器と加熱部とを、前記ダウンカマー部内と前
    記加熱部の入口側とを連結する管路と、前記加熱
    部の出口側と前記容器内の前記上昇流内蔵領域と
    を連通する管路との両種の管路にて連結したこと
    を特徴とした蒸気発生器。
JP62050063A 1987-03-06 1987-03-06 気液分離構造とその構造を使用した蒸気発生器 Granted JPS63217106A (ja)

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JP62050063A JPS63217106A (ja) 1987-03-06 1987-03-06 気液分離構造とその構造を使用した蒸気発生器

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