JPH0444630B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0444630B2
JPH0444630B2 JP59169254A JP16925484A JPH0444630B2 JP H0444630 B2 JPH0444630 B2 JP H0444630B2 JP 59169254 A JP59169254 A JP 59169254A JP 16925484 A JP16925484 A JP 16925484A JP H0444630 B2 JPH0444630 B2 JP H0444630B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
metal member
ceramic
hardened
zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59169254A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6148486A (ja
Inventor
Nobuo Tsuno
Minoru Matsui
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP16925484A priority Critical patent/JPS6148486A/ja
Priority to US06/700,104 priority patent/US4719074A/en
Priority to CA000474216A priority patent/CA1235633A/en
Priority to DE8585300975T priority patent/DE3571678D1/de
Priority to EP85300975A priority patent/EP0157479B1/en
Priority to EP85300974A priority patent/EP0156484B1/en
Priority to DE8585300974T priority patent/DE3571677D1/de
Publication of JPS6148486A publication Critical patent/JPS6148486A/ja
Publication of JPH0444630B2 publication Critical patent/JPH0444630B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は金属とセラミツクスを圧入による締ま
りばめにより結合したターボチヤージヤロータ構
造の金属・セラミツクス結合体とその製造法に関
するものである。 (従来の技術) セラミツクスは硬くて耐摩耗性にすぐれている
うえ、高温での機械的性質や耐食性にすぐれてい
るため、高温での機械的強度や耐摩耗性が必要と
されるガスタービンやターボチヤージヤーロータ
ーの構造材料として適している。このため、ガス
タービンローターやターボチヤージヤーローター
のセラミツクス化が検討されている。例えば、米
国特許第4396445号明細書には、翼部と軸部がセ
ラミツクスからなる構造のタービンローターが開
示されている。この構造のタービンローターでは
セラミツクス製軸部の一端にねじ部を設けて、金
属製圧縮機インペラを固定している。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、この構造のタービンローターは圧縮機
インペラを構成する金属部材と、軸部を構成する
セラミツクス材料との熱膨張差のため、タービン
ローターの使用中にセラミツクス軸のねじ部が破
損する欠点がある。また、セラミツクスに対する
ねじ加工は高度の技術を必要とし、時間と費用の
かかる欠点がある。この対策として、実開昭57−
92097号公報にはタービンローターのセラミツク
ス軸に金属軸の端部に設けた筒状部を嵌合する構
造が提示されている。しかし、この構造では、金
属軸部表面のベアリング当接部の耐摩耗性向上の
ため、金属性軸筒状部外表面に表面硬化処理をし
てからセラミツクス軸を嵌合すると、外表面硬化
部にクラツクが発生する欠点がある。また、金属
製軸とセラミツクス軸とを嵌合後、金属製軸表面
に窒化処理等の表面硬化処理を施すと、嵌合部の
締付力が低下したり、嵌合部が抜けたりする欠点
がある。 さらにまた、金属製軸とセラミツクス軸を嵌合
後、焼入れ処理を行うと、焼入れによる金属軸の
相変態のため、嵌合部が抜ける欠点がある。この
ため、上記構造では金属軸部表面のベアリング当
接部の耐摩耗性が不足して実用にならない欠点が
あつた。 (問題点を解決する手段) 本発明の第1の目的は、結合力が大きい金属・
セラミツクス結合体とその製造方法を提供するこ
とであり、第2の目的は、金属部分の表面の耐摩
耗性がすぐれている金属・セラミツクス結合体と
その製造方法を提供することである。 本発明のターボチヤージヤロータ構造の金属・
セラミツクス結合体は、マルテンサイト系ステン
レス鋼、析出硬化系ステンレス鋼、合金工具鋼、
ニツケル・クロム・モリブデン鋼およびアルミニ
ウム・クロム・モリブデン鋼よりなる群から選ば
れた少なくとも一つの金属からなり、表面に硬化
帯と非硬化帯を有する金属部材に設けた凹部にセ
ラミツクス部材に設けた凸部が圧入による締まり
ばめにより結合されているターボチヤージヤロー
タ構造の金属・セラミツクス結合体において、上
記非硬化帯の硬さがHv:250〜450であり、しか
も上記締まりばめによる金属部材の変形域が上記
非硬化帯内にあるとともに、該変形域が硬化帯境
界より1mm以上離れていることを特徴とするもの
である。 また、本発明のターボチヤージヤロータ構造の
金属・セラミツクス結合体の製造法は、マルテン
サイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス
鋼、合金工具鋼、ニツケル・クロム・モリブデン
鋼およびアルミニウム・クロム・モリブデン鋼よ
りなる群から選ばれた少なくとも一つの金属から
なり、表面に硬化帯と非硬化帯を有する金属部材
に設けた凹部にセラミツクス部材に設けた凸部を
圧入による締まりばめにより結合されているター
ボチヤージヤロータ構造の金属・セラミツクス結
合体の製造法において、金属部材の全体の硬さを
熱処理によりHv:250〜450とするとともに、金
属部材の凹部形成予定部外表面の上記締まりばめ
による変形予定域から1mm以上離れた部分の外表
面に硬化処理を施して表面硬化帯を設けたのち、
該金属部材の予定位置に凹部を設け、該凹部にセ
ラミツクス部材に設けた凸部を締まりばめにより
結合して、締まりばめによる金属部材の変形域が
非表面硬化帯内にあるとともに、該変形域が硬化
帯境界より1mm以上離れているようにすることを
特徴とするものである。 (作用) 本発明では、熱処理によつて硬さをHv250〜
450に調整するとともに、表面の一部を表面硬化
処理した金属部材に設けた凹部にセラミツクス部
材に設けた凸部を圧入による締まりばめにより結
合する。この場合に、本発明の金属・セラミツク
ス結合体を構成する金属部材の非硬化帯の硬さが
Hv250以下では結合部の締付力が不足するので好
ましくない。また、非硬化帯の硬さがHv450を越
すと、嵌合により金属部材凹部の破壊が生じやす
くなるので好ましくない。金属部材の表面硬化処
理は、少なくとも本発明の金属・セラミツクス結
合体の使用時に、該結合体を構成する金属部分
が、他の機械部分との摩擦あるいは摺動により摩
耗する部分について行う。この表面硬化処理によ
り、金属部材表面には硬化層が形成され、本発明
の金属・セラミツクス結合体の金属部分の特定個
所の耐摩耗性が向上する。上記表面硬化処理方法
としては、浸炭、窒化、表面焼入れ、放電硬化、
メツキなどの方法が利用できる。これらの表面硬
化処理方法のうち、浸炭、窒化、表面焼入れが厚
い表面硬化層が得られるので好ましい。また、各
種窒化方法のうち、イオン窒化法が表面硬化部の
面積や硬化深さの調整が容易なのでとくに好まし
い。金属部材の硬さを調整するための熱処理とし
ては、焼入れ、焼もどし処理あるいは析出硬化処
理を利用する。この熱処理は金属部材の表面硬化
処理の前に実施してもよい。この場合に焼もどし
処理温度は表面硬化処理温度以上とするのが好ま
しい。表面硬化処理温度以下で焼きもどしをして
硬さを調整した金属部材を焼もどし温度以上に加
熱して表面硬化処理を行うと、金属部材内部の非
硬化部の硬さが低下するので好ましくない。ま
た、焼もどし処理および析出硬化処理は表面硬化
処理と同時に実施することもできる。この場合に
は、焼入れ済の金属部材を炉内雰囲気が表面硬化
雰囲気となつている加熱炉中で加熱する。一方、
セラミツクス部材の凸部と金属部材の凹部の嵌合
による結合では、結合部に凸部と凹部の寸法差に
比例した変形が生じる。しかし、前記表面硬化層
は脆くて、塑性変形ができないので、この表面硬
化部を嵌合により塑性変形させると、表面硬化層
にクラツクが発生する。このため、本発明の金
属・セラミツクス結合体では、かかる金属部材の
変形が金属部材の非硬化帯で生ずるようにする。
この場合に、上記変形部と表面硬化帯の間には所
定距離以上の間隔を設ける。この間隔の大きさは
嵌合により金属部材の変形が生じた場合に、その
変形の影響により金属部材の表面硬化部にクラツ
ク等の欠陥が生じない大きさ以上であればよい
が、この間隔はセラミツクス部材と金属部材の加
工精度、両部材の嵌合方法、金属部材の変形量、
両部材の形状と寸法に応じて決定する。 例えば、セラミツクス部材に設けた直径7.0mm
の凸部を、直径9.3mmの金属部材に設けた内径6.8
mmの凹部に嵌合する場合、金属部材の変形部と表
面硬化帯の間に設ける間隔は1mm以上が好まし
く、2mm以上がとくに好ましい。この間隔が2mm
以上あれば両部材嵌合部の加工精度や表面硬化帯
の位置ぎめ精度をとくに高精度とする必要がない
ので、とくに好ましいものである。しかし、この
間隔が1mm以下では、両部材嵌合部の加工精度や
表面硬化帯の位置ぎめ精度をとくに高精度とする
必要があるので好ましくない。なお、上記間隔の
上限は金属部材表面上で耐摩耗性を必要とする部
分の位置と嵌合による変形部との位置を考慮して
適宜決定すればよいが、表面硬化部分の位置と面
積が、金属部材表面上で耐摩耗性を必要とする部
分の位置および面積と同等以上になるように決定
する。これにより、金属部分の所定個所の表面硬
度が大きく、欠陥のない本発明の金属・セラミツ
クス結合体が得られる。 本発明のターボチヤージヤロータ構造の金属・
セラミツクス結合体を構成する金属部材とセラミ
ツクス材料の嵌合は圧入による締まりばめで行
う。圧入はセラミツクス部材の凸部を、金属製部
材に設けた該凸部直径より小径の凹部に、荷重を
かけて強制的に押し込んで嵌合する方法である。
上記凸部直径と凹部内径の寸法差は金属部材の弾
性変形および塑性変形により吸収されるので、圧
入前の凸部と凹部の仕上げ寸法公差は焼ばめ、冷
しばめの場合より大きくてもよい。このため、圧
入は嵌合部の寸法が小さい金属・セラミツクス結
合体の嵌合方法として、より好ましいものであ
る。金属部材の凹部およびセラミツクス部材の凸
部の形状と寸法は、圧入時に作用する荷重によつ
て破壊しない形状および寸法とする。また、該凸
部直径と該凹部内径の寸法差は、嵌合部が本発明
の金属・セラミツクス結合体の使用条件に応じた
締付力を有するとともに、圧入時に凸部と凹部の
いずれもが破壊しない大きさとする。したがつて
該寸法差は、金属部材の非硬化部の硬さに応じ
て、セラミツクス部材の凸部を金属部材の凹部内
径より1%ないし10%大きくするのが好ましく、
1%ないし5%大きくするのがより好ましい。こ
の寸法差が1%以下では、圧入部の締付力が不足
し、使用中に圧入による嵌合部が抜ける心配があ
るので好ましくない。寸法差が10%以上になる
と、圧入に必要な荷重が大きくなりすぎて、圧入
時にセラミツクス部材の凸部が破壊したり、金属
部材の凹部が破損するので好ましくない。なお、
上記寸法差が大きいときには、非硬化帯の硬さが
低い金属部材、上記寸法差が小さいときには、硬
さが高い金属部材を使用すれば安定した結合強度
が得られる。この圧入は室温で行つてもよいし、
金属部材のみを加熱するかあるいは金属部材とセ
ラミツクス部材の両方を加熱して圧入してもよ
い。しかし、両部材を加熱して圧入する方法がも
つとも好ましい。何となれば、両部材を加熱する
と、金属部材の変形抵抗が減少し、圧入に要する
荷重が低下するので、圧入時の両部材の破損が起
らなくなるうえ、圧入温度からの冷却に際し、両
部材の熱膨張差にもとづく、締付力の増加が生ず
るからである。両部材を加熱して圧入する場合の
圧入温度は金属部材の焼もどし温度あるいは表面
硬化層の軟化温度のうちのいずれかの低い方の温
度以下で、しかも圧入部の使用温度以上の温度が
好ましい。圧入温度が金属部材の焼もどし温度よ
り高い場合には、金属部材の非表面硬化部の硬さ
が低下し、圧入部の締付力が減少するので好まし
くない。また、圧入温度が表面硬化層の軟化温度
より高い場合には、表面硬化処理の効果が減少す
るので好ましくない。さらにまた、圧入温度が圧
入部の使用温度より低い場合には、圧入部の温度
が使用温度まで上昇すると、一般には金属部材の
熱膨張がセラミツクス部材の熱膨張より大きいの
で、圧入部が緩み締付力が低下するので好ましく
ない。 本発明の金属・セラミツクス結合体は、通常は
金属部材とセラミツクス部材を嵌合したのち、仕
上げ加工を行つて使用に供する。したがつて、使
用時に耐摩耗性を必要とする金属部分は、仕上げ
加工で表面を研削しても、所定の表面硬さを示す
ことが必要である。しかし、表面硬化処理による
金属部材表面の硬さおよび金属部材表面から内部
にかけての硬さの変化は金属部材を構成する金属
材料の種類、表面硬化の方法と条件により種々変
化する。このため、使用時に耐摩耗性を必要とす
る金属部分の仕上げ加工での表面研削量は、所定
表面硬さ、金属部材を構成する金属部材の種類お
よび表面硬化の方法と条件に応じて決定する。あ
るいは、上記金属部分の仕上げ研削量と表面硬さ
に応じて、該金属部材を構成する金属部材の種類
および表面硬化の方法と条件を決定する。 本発明の金属・セラミツクス結合体を構成する
金属部材は、焼入れ、焼きもどし処理または析出
硬化処理によつて、該金属部材の硬さをHv:250
〜450の間に調整でき、しかも、浸炭、窒化、表
面焼入れ、放電硬化、メツキ等の方法で表面硬化
が可能な市販の金属材料を使用する。例えば、表
面硬化を窒化で行う場合には、マルテンサイト系
ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼、合金工
具鋼、ニツケル・クロム・モリブデン鋼、クロ
ム・モリブデン鋼、アルミニウム・クロム・モリ
ブデン鋼等クロムを含有する鉄合金およびチタ
ン、ジルコニウムとこれらの元素を含む合金が好
ましい。表面硬化がイオン窒化で行われる場合に
は、アルミニウム・クロム・モリブデン鋼とステ
ンレス鋼が表面硬度が高くしかも表面から深い位
置まで硬化されるので好ましく、アルミニウム・
クロム・モリブデン鋼が安価なのでもつとも好ま
しいものである。 本発明の金属・セラミツクス結合体を構成する
セラミツクス材料は窒化珪素、炭化珪素、ジルコ
ニア、アルミナ、ベリリア、サイアロン等から、
本発明の金属・セラミツクス結合体の使用目的に
応じて選択する。たとえば、本発明の金属・セラ
ミツクス結合体でターボチヤージヤーローターや
ガスタービンローターを作る場合には、排気ガス
の高温にさらされ、かつ高速回転するタービンホ
イールとそれに続く回転軸は高温強度が大きく、
比重が小さい窒化珪素が好ましい。 (実施例) 第1図は本発明の実施例1〜3を説明するため
の金属・セラミツクス結合体の部分断面図であ
る。以下第1図にもとづいて実施例を説明する。 実施例 1 常圧焼結法で作製した窒化珪素(以下窒化珪素
という)丸棒から、直径7.0mm、長さ25mmの凸部
11を有する第1図に示す形状のセラミツクス部
材10を作製した。また、直径12mm、長さ110mm
のアルミニウム・クロム・モリブデン鋼(JIS−
SACM645、以下窒化鋼という)丸棒を930℃に
1時間加熱保持後、室温の水中に焼入れし、その
後600℃に1時間加熱保持して焼もどしを行い硬
さをHv350に調節した。 この丸棒を直径9.3mmに加工したのち、一端に
内径6.8mm、深さ15mmの凹部21を加工し、第1
図に示す形状の金属部材20を作製した。つぎ
に、金属部材の凹部入口側端面から17mm離れた位
置までの区間の外表面を軟鋼製カバーで覆い、残
りの部分の外表面(第1図のA区間)を、圧力:
4Torrの等量の窒素と水素からなる混合雰囲気
で、550℃に加熱しながら20時間イオン窒化処理
を行なつた金属部材(金属部材Aと称す)と、金
属部材の外表面全域(第1図B区間)を金属部材
Aと同一条件でイオン窒化処理した金属部材(金
属部材Bと称す)を作製した。 上記条件でのイオン窒化処理により、窒化部表
面のビツカース硬さは窒化処理前のHv(0.1)350
からHv(0.1)1100まで増加した。また、表面か
ら0.2mmの深さの位置でのビツカース硬さはHv
(0.1)700を示した。 上記2種類の金属部材20の凹部21に前記セ
ラミツクス部材10の凸部11を、350℃で圧入
し第1図に示す形状の金属・セラミツクス結合体
を作製した。この圧入により、金属部材凹部入口
から深さ13mmまでの区間(第1図C区間)が変形
し、金属部材の直径が約0.2mm増加した。この圧
入による金属部材の変形部分の外表面を検査した
ところ、金属部材Aを用いた金属・セラミツクス
結合体については何ら異常が認められなかつた。
金属部材Bを使用した金属・セラミツクス結合体
には、金属部材の軸方向に沿つて長さ約10mm、深
さ約0.5mmのクラツクが多数検出された。 このように、金属部材の表面硬化部を圧入によ
り変形させると、金属部材表面にクラツクが発生
し、健全な金属・セラミツクス結合体が得られな
い。これに対し、圧入による変形部を表面硬化さ
せていない金属部材Aを使用した本発明の金属・
セラミツクス結合体では、圧入により金属部材の
変形が生じても、金属部材表面にクラツクが発生
しない。 実施例 2 実施例1と同一材料、同一形状のセラミツクス
部材と金属部材を作製した。この金属部材につい
て、凹部側端面からそれぞれ13.5mm(金属部材C
とする)、14.5mm(金属部材Dとする)、15.5mm
(金属部材Eとする)離れた位置までの区間の外
表面を軟鋼製カバーで覆い、残りの区間の外表面
に実施例1と同一条件でイオン窒化処理を行つた
3種類の金属部材を作製した。これら3種の金属
部材の凹部にセラミツクス部材の凸部を350℃で
圧入し、第1図に示す形状の金属・セラミツクス
結合体を作製した。この圧入により、各金属部材
は凹部側端面から13mm離れた位置までの区間が変
形し外径が増加した。上記各金属・セラミツクス
結合体の金属部分の圧入による変形部とその周辺
部の外表面を検査したところ、金属部材D,Eの
外表面にはクラツクが存在しなかつた。しかし、
金属部材Cのイオン窒化部と非窒化部の境界付近
に、金属部材の軸方向に沿つて長さ約2mm、深さ
約0.2mmのクラツクが検出された。このように、
圧入による金属部材の変形域と金属部材の表面硬
化域とが所定の距離以上離れている本発明の金
属・セラミツクス結合体では、圧入により金属部
材の変形が生じても金属部材表面にクラツクが発
生しない。 実施例 3 窒化珪素丸棒から、直径が7.90mm、長さが25mm
の凸部11を有する第1図に示す形状のセラミツ
クス部材10を作製した。また、焼入れ、焼もど
しにより、硬さを第1表No.1〜No.5に示す値に調
整した窒化鋼丸棒から、直径9.3mm、長さ80mmの
棒状試験片を作製した。この試験片の一端に内径
7.75mm、深さ15mmの凹部21を加工し、第1図に
示す形状の金属部材20を作製した。同様に、焼
入れ後680℃で焼もどしを行い、硬さをHv300に
調整した窒化鋼丸棒から直径9.3mm、長さ80mmの
棒状試験片を作製した。この試験片の一端から15
mm離れた位置までの区間を軟鋼製カバーで覆い、
残りの部分の表面を実施例1と同一条件でイオン
窒化により硬化させた。これにより窒化部の表面
硬さがHv1100、非窒化部の表面硬さがHv300で
ある金属部材が得られた。非窒化部の硬さは窒化
のための熱処理によつても変化しない。 次に、該試験片の非硬化部側の端部に第1表No.
6〜No.10に示す内径で深さが15mmの凹部21を加
工し、第1図に示す形状の金属部材20を作製し
た。これらの金属部材の凹部21にセラミツクス
部材の凸部11を350℃で圧入し、第1図に示す
形状の金属・セラミツクス結合体を作製した。こ
の圧入により、金属部材の凹部21の入口から深
さ13mmまでの区間が変形した。 次に、金属部材20の外径を9.1mmに加工し、
端部に所定寸法のねじ22を加工したのち、第2
図に示すようにねじ22を一方の引抜き試験用の
プルロツド30aに螺合させるとともに、他方の
引抜き試験用プルロツト30bに螺合させた引抜
き試験用つかみ具31によりセラミツクス部材1
0を保持した後、第2図に図示の部分を加熱炉に
入れて350℃に保持しながら、セラミツクス部材
10と金属部材20をそれぞれ上下方向に引抜い
て、圧入部の引抜きに要する荷重を測定し、得ら
れた結果を第1表に示した。第1表に示した結果
のうち、No.1〜No.5は金属部材の非硬化部の硬さ
が本発明の範囲内にある金属・セラミツクス結合
体の引抜荷重測定結果であり、No.6〜No.10はセラ
ミツクス部材の凸部直径と金属部材の凹部内径と
の寸法差が本発明の大きさである金属・セラミツ
クス結合体の引抜荷重測定結果である。No.101〜
No.102は、金属部材の非硬化部の硬さが本発明の
範囲外である金属・セラミツクス結合体、No.103
〜No.104は上記寸法差が本発明の範囲外である金
属・セラミツクス結合体についての結果である。
【表】 第1表から明らからなように、金属部材非硬化
部の硬さおよび金属部材の凹部とセラミツクス部
材の凸部の寸法差が本発明の大きさである金属・
セラミツクス結合体は350℃において大きな引抜
荷重を示している。この引抜荷重は引抜温度の低
下にともなつて増加するので、嵌合部の温度が
350℃以下の場合には第1表に示す以上の引抜荷
重を示すことになる。これに対し、金属部材の非
硬化部の硬さが、本発明の範囲以下の場合には引
抜荷重が小さく、本発明の範囲以上の場合には、
圧入により金属部材の凹部が破損する。同じよう
に、金属部材の凹部内径とセラミツクス部材の凸
部直径の寸法差が本発明の範囲以下の場合には引
抜荷重が小さく、本発明の範囲以上の場合には、
圧入により金属部材の凹部やセラミツクス部材の
凸部の破損が生ずる。 実施例 4 直径61mmのタービンホイール41と直径9.1mm
のタービンシヤフト42を窒化珪素で一体的に成
形した全長60mmのセラミツクス部材40を作製し
た。このセラミツクス部材のタービンシヤフト先
端に直径6mm、長さ13mmの凸部43を加工した。
また、熱処理により硬さをHv300に調整した窒化
鋼から全長70mm、直径9.1mmの丸棒を作り、該丸
棒の一端から13mm離れた位置までの区間を軟鋼製
カバーで覆い、残りの部分の表面を実施例1と同
一条件でイオン窒化処理により硬化させた。つぎ
に、該丸棒の非窒化部側の端部に内径5.8mm、深
さ12mmの凹部52を加工し、金属部材50を作製
した。この凹部52に上記タービンシヤフト先端
の凸部43を、嵌合部の使用温度以上の温度であ
る350℃で圧入嵌合して、セラミツクス部材40
と金属部材50を一体的に結合したのち、セラミ
ツクスタービンシヤフト42とメタルタービンシ
ヤフト51の直径を9.0mm、コンプレツサーホイ
ール側回転軸53を直径5mmに加工し、第3図に
示す形状の、タービンホイールとタービンシヤフ
トの一部が窒化珪素、残りの部分が窒化鋼からな
るターボチヤージヤーローターを作製した。この
ターボチヤージヤーローターを高温回転試験装置
に組込んで燃焼ガスにより150000rpmで100時間
回転試験を行つたが嵌合部およびメタルタービン
シヤフトのベアリング当接面54は何ら異常は認
められなかつた。 (発明の効果) 以上述べたことから明らかなように、本発明の
金属・セラミツクス結合体は所定部位を表面硬化
処理した金属部材に設けた凹部に、該凹部内径よ
り1%〜10%大きい直径を有する凸部を嵌合して
一体的に結合したものであるから、結合強度が大
きくしかも金属部材の所定部分の耐摩耗性がすぐ
れている。また、本発明の方法によれば、金属部
材の凹部壁厚を薄くしても大きな結合強度が得ら
れるので、その分だけセラミツクス部材の凸部直
径を大きくすることが可能となり、セラミツクス
部材の凸部の強度が増加する。したがつて、本発
明の金属・セラミツクス結合体でタービンホイー
ルおよびタービンシヤフトの一部が窒化珪素、そ
の他の部分が窒化鋼からなるターボチヤージヤー
ローターを構成すれば応答性と耐久性にすぐれた
高効率のターボチヤージヤーローターとすること
ができる。 このように本発明の金属・セラミツクス結合体
はセラミツクスの耐熱性、耐摩耗性、高強度など
の特性を生かしてターボチヤージヤーローターや
ガスタービンローターなどのエンジン部品や高温
や繰り返し荷重を受ける構造体部品として使用す
ることができ、かつこれらを安価かつ耐久性にす
ぐれたものとして提供することができる利点を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を説明するための金
属・セラミツクス結合体の部分断面図、第2図は
金属・セラミツクス結合体の引抜試験の方法を示
す説明図、第3図は本発明の金属・セラミツクス
結合体の具体的応用例のターボチヤージヤーロー
ターの圧入嵌合部の縦断面図を示す説明図であ
る。 10……セラミツクス部材、11……セラミツ
クス部材の凸部、20……金属部材、21……金
属部材の凹部、22……ねじ、30a,30b…
…引抜試験用プルロツド、31……引抜試験用つ
かみ具、40……セラミツクス部材、41……セ
ラミツクスタービンホイール、42……セラミツ
クスタービンシヤフト、43……セラミツクスタ
ービンシヤフトの凸部、50……金属部材、51
……メタルタービンシヤフト、52……メタルタ
ービンシヤフトの凹部、53……コンプレツサー
ホイール側回転軸、54……ベアリング当接部表
面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬化系
    ステンレス鋼、合金工具鋼、ニツケル・クロム・
    モリブデン鋼およびアルミニウム・クロム・モリ
    ブデン鋼よりなる群から選ばれた少なくとも一つ
    の金属からなり、表面に硬化帯と非硬化帯を有す
    る金属部材に設けた凹部にセラミツクス部材に設
    けた凸部が圧入による締まりばめにより結合され
    ているターボチヤージヤロータ構造の金属・セラ
    ミツクス結合体において、上記非硬化帯の硬さが
    Hv:250〜450であり、しかも上記締まりばめに
    よる金属部材の変形域が上記非硬化帯内にあると
    ともに、該変形域が硬化帯境界より1mm以上離れ
    ていることを特徴とするターボチヤージヤロータ
    構造の金属・セラミツクス結合体。 2 前記硬化帯がイオン窒化されたものである特
    許請求の範囲第1項に記載の金属・セラミツクス
    結合体。 3 マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬化系
    ステンレス鋼、合金工具鋼、ニツケル・クロム・
    モリブデン鋼およびアルミニウム・クロム・モリ
    ブデン鋼よりなる群から選ばれた少なくとも一つ
    の金属からなり、表面に硬化帯と非硬化帯を有す
    る金属部材に設けた凹部にセラミツクス部材に設
    けた凸部を圧入による締まりばめにより結合され
    ているターボチヤージヤロータ構造の金属・セラ
    ミツクス結合体の製造法において、金属部材の全
    体の硬さを熱処理によりHv:250〜450とすると
    ともに、金属部材の凹部形成予定部外表面の上記
    締まりばめによる変形予定域から1mm以上離れた
    部分の外表面に硬化処理を施して表面硬化帯を設
    けたのち、該金属部材の予定位置に凹部を設け、
    該凹部にセラミツクス部材に設けた凸部を締まり
    ばめにより結合して、締まりばめによる金属部材
    の変形域が非表面硬化帯内にあるとともに、該変
    形域が硬化帯境界より1mm以上離れているように
    することを特徴とするターボチヤージヤロータ構
    造の金属・セラミツクス結合体の製造法。 4 上記熱処理が焼入れ・焼もどし又は析出硬化
    処理であり、しかも該焼もどし温度又は析出硬化
    処理温度が表面硬化処理温度以上である特許請求
    の範囲第3項に記載の金属・セラミツクス結合体
    の製造法。 5 前記表面硬化処理がイオン窒化によるもので
    ある特許請求の範囲第3項または第4項に記載の
    金属・セラミツクス結合体の製造法。 6 焼入れ済の金属部材を炉内雰囲気が窒化雰囲
    気となつている加熱炉内で窒化処理温度に加熱
    し、金属部材の所定部位の表面硬化処理と金属部
    材の焼入れ部分の焼もどし処理を同時に行う特許
    請求の範囲第4項または第5項に記載の金属・セ
    ラミツクス結合体の製造法。 7 固溶化処理済の金属部材を炉内雰囲気が窒化
    雰囲気となつている加熱炉内で窒化処理温度に加
    熱し、金属部材の所定部位の表面硬化処理と金属
    部材の析出硬化処理を同時に行う特許請求の範囲
    第4項または第5項に記載の金属・セラミツクス
    結合体の製造法。 8 セラミツクス部材の凸部直径を金属部材上の
    凹部内径より1%ないし10%大きく加工する特許
    請求の範囲第3項ないし第7項のいずれかに記載
    の金属・セラミツクス結合体の製造法。
JP16925484A 1984-03-29 1984-08-15 金属・セラミックス結合体およびその製造法 Granted JPS6148486A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16925484A JPS6148486A (ja) 1984-08-15 1984-08-15 金属・セラミックス結合体およびその製造法
US06/700,104 US4719074A (en) 1984-03-29 1985-02-11 Metal-ceramic composite article and a method of producing the same
CA000474216A CA1235633A (en) 1984-03-29 1985-02-13 Metal.sup..ceramics composite article and a method of producing the same
DE8585300975T DE3571678D1 (en) 1984-03-29 1985-02-14 A metal ceramics composite article and a process for manufacturing the same
EP85300975A EP0157479B1 (en) 1984-03-29 1985-02-14 A metal ceramics composite article and a process for manufacturing the same
EP85300974A EP0156484B1 (en) 1984-03-29 1985-02-14 Metal ceramics composite article and a method of producing the same
DE8585300974T DE3571677D1 (en) 1984-03-29 1985-02-14 Metal ceramics composite article and a method of producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16925484A JPS6148486A (ja) 1984-08-15 1984-08-15 金属・セラミックス結合体およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6148486A JPS6148486A (ja) 1986-03-10
JPH0444630B2 true JPH0444630B2 (ja) 1992-07-22

Family

ID=15883097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16925484A Granted JPS6148486A (ja) 1984-03-29 1984-08-15 金属・セラミックス結合体およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6148486A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2811020B2 (ja) * 1990-04-17 1998-10-15 日本特殊陶業株式会社 セラミックスと鋼の接合体及びその製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS599102B2 (ja) * 1977-11-30 1984-02-29 株式会社日立製作所 メモリ装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS599102U (ja) * 1982-07-08 1984-01-20 日産自動車株式会社 タ−ボチヤ−ジヤの回転軸

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS599102B2 (ja) * 1977-11-30 1984-02-29 株式会社日立製作所 メモリ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6148486A (ja) 1986-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4719074A (en) Metal-ceramic composite article and a method of producing the same
EP0139406B1 (en) Metal-ceramics composite article and a method of producing the same
US4784574A (en) Turbine rotor units and method of producing the same
US4614453A (en) Metal-ceramic composite body and a method of manufacturing the same
US4854025A (en) Method of producing a turbine rotor
EP0197694B1 (en) A metal-ceramic combination
JPH0248514B2 (ja)
EP0238321B1 (en) Metal-ceramic composite bodies and a method for manufacturing the same
US4798493A (en) Ceramic-metal composite body
US4719075A (en) Metal-ceramic composite article and a process for manufacturing the same
JP2531708Y2 (ja) セラミックス・金属結合体
JPH0329031B2 (ja)
EP0156484B1 (en) Metal ceramics composite article and a method of producing the same
JPH0335265B2 (ja)
JPH0444630B2 (ja)
JPS60204901A (ja) 金属・セラミツクス結合体およびその製造法
JPH09272021A (ja) タービンロータの製造方法
JPH0658044B2 (ja) タ−ビンロ−タ−およびその製造法
EP0732481B1 (en) Turbine rotor
JPH02211359A (ja) セラミックスクラウンピストン及びその製造法
JPH0449512B2 (ja)