JPH0444522Y2

JPH0444522Y2 -

Info

Publication number: JPH0444522Y2
Application number: JP9817086U
Authority: JP
Priority date: 1986-06-26
Filing date: 1986-06-26
Publication date: 1992-10-20
Also published as: JPS634941U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は巻取紙を使用する輪転印刷機の給紙
装置に関する。

（従来の技術）巻取紙を使用する輪転印刷機は、良好な印刷を
連続して行なうために給紙装置から繰り出される
料紙に適宜な張力を付与して料紙の印刷走行中の
断紙や暴走を防止していた。この張力付与は巻取
紙を繰り出しに対抗するように給紙装置の巻取紙
装架軸部の回転を制動する回転制動装置を設けて
行なつており、作動する回転制動装置の摩擦によ
る発熱に対しては、一般に水を媒体とする冷却装
置を設けて過熱等の故障発生を防止していた。

そして、この冷却装置は給紙装置とは、別体と
して設けられており、印刷プラント自体に巨大な
媒体槽を設備し、この媒体槽に応じた大型の媒体
放熱あるいは媒体冷却装置を併設し、さらに媒体
槽から輪転印刷機に達する長大な配管を配設し、
給紙装置を含む全輪転印刷機の要冷却部を冷却す
るものであり、各給紙装置に独立した冷却装置は
設けられていなかつた。

（この考案が解決しようとする課題）しかし、従来の給紙装置であると以下のような
課題があつた。

冷却装置に使用する媒体への不純物混入等の
保守、管理が困難である。

冷却装置に使用する媒体の交換が大変であ
る。

既設の印刷プラントの給紙装置への冷却装置
のみの追加設備が難しく、無条件では行なえな
い。

冷却装置が故障した場合、代替が無いため全
輪転印刷機の稼働に影響する。

設備費が高い。

（課題を解決するための手段）この考案は、媒体を収容する媒体槽と、媒体を冷却する媒体
冷却手段と、媒体を循環させる媒体循環手段とか
ら成り、給紙装置全体に比して小型である冷却装
置を、各給紙装置毎に独立させ、かつ各回転制御
装置に近接して設け、各媒体循環手段で媒体を媒
体槽と媒体冷却手段と回転制動装置間で循環させ
たことを特徴とする輪転印刷機の給紙装置、を提供する。

（作用）輪転印刷機の給紙装置は、巻取紙の回転制動手
段に近接して冷却装置を設けてあり、回転制動装
置は巻取紙の巻取回転の暴走等を防止するため、
デイスクブレーキ等からなり、印刷中適宜作動し
て発熱する。

この発熱は各冷却装置の媒体により冷却され
る。各媒体は各媒体槽からポンプ等の各媒体循環
手段によつて往路の配管を通つて各回転制動装置
に至り、各回転制動装置の摩擦熱を吸収し、さら
に復路の配管を通つて各媒体槽に戻る各循環路を
循環し、各媒体冷却手段によりそれぞれ冷却され
る。

（実施例）この考案を実施例図面に基づいて説明する。

巻取紙Ａを使用する輪転印刷機１の給紙装置２
は、立設する給紙部フレーム２１と、給紙部フレ
ーム２１にほぼ水平に装着される軸体２２と、軸
体２２に設けられるアーム２３と、アーム２３の
先端に設け巻取紙Ａを装架する装架軸部２４と、
装架軸部２４に設ける回転制動装置２５と、給紙
部フレーム２１の横側に設ける冷却装置２６とか
ら構成する。

装架軸部２４は、アーム２３に対して回転自在
であり、巻取紙Ａからの料紙A′の繰り出しに従
つて回転する。装架軸部２４にはデイスクブレー
キから成る回転制動装置２５を設け、装架軸部２
４の回転を制動する。

冷却装置２６は給紙部フレーム２１の横側部に
近接して設ける。この実施例では冷却装置２６は
軸体２２の高さに充たない程度に小型である。冷
却装置２６は、媒体を収容する媒体槽３０と、媒
体を冷却する媒体冷却手段３１と、媒体を媒体槽
３０と回転制動装置２５間で循環させるポンプ３
２と、媒体槽３０と回転制動装置２５間を循環す
る配管３３とから成る。この実施例では媒体は水
である。媒体冷却手段３１は、媒体放熱手段であ
つても、媒体放熱手段を含んで構成してもよい。
また、媒体の冷却は、媒体の循環において回転制
動装置２５から媒体槽３０への戻り、あるいは媒
体槽３０から回転制動装置２５への送りの間のど
の部分で行つてもよい。

冷却装置２６は、この実施例では給紙部フレー
ム２１の横側部に設けてあるが、給紙部フレーム
２１や軸体２２等の給紙装置２の構成体に直接設
けてもよい。また、冷却装置２６自体の大きさ
は、給紙装置２に比して小型であればよい。

さらに、１の給紙装置２の冷却装置２６を使用
して冷却装置２６を設けない数個の給紙装置２の
回転制動装置２５に配管し、冷却することも可能
である。

（考案の効果）したがつて、給紙装置の回転制動装置を冷却す
る冷却装置の点検等の保守、管理が非常に容易と
なる効果がある。

また媒体の交換が各給紙装置毎に容易に行な
え、交換時に全印刷設備の稼働を止める必要がな
い。

さらに、給紙装置が個々に独立した冷却装置を
設けているので、従来のように冷却装置の故障に
よつて、印刷設備全体が影響を受ける事がなく、
また直ぐに他の給紙装置の冷却装置により代替で
きる効果がある。

また、冷却装置が従来に比し非常に小型の為、
工場空間を有効に利用できるとともに、設備費用
が安価である。

さらに既設の給紙装置に冷却装置のみを取り付
けて、この考案の給紙装置として構成することも
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例であり、輪転印刷機
の給紙装置の正面概略説明図である。第２図は従
来例の輪転印刷機を含む印刷設備の正面概略説明
図である。１……輪転印刷機、２……給紙装置、２１……
給紙部フレーム、２２……軸体、２３……アー
ム、２４……装架軸部、２５……回転制動手段
（デイスクブレーキ）、２６……冷却装置、３０…
…媒体槽、３１……媒体冷却手段、３２……ポン
プ、３３……配管、Ａ……巻取紙、A′……料紙、
Ｚ……印刷工場建物。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

媒体を収容する媒体槽と、媒体を冷却する媒体
冷却手段と、媒体を循環させる媒体循環手段とか
ら成り、給紙装置全体に比し小型である冷却装置
を、各給紙装置毎に独立させ、かつ各回転制御装
置に近接して設け、各媒体循環手段で媒体を媒体
槽と媒体冷却手段と回転制動装置間で循環させた
ことを特徴とする輪転印刷機の給紙装置。