JPH0444362A - 有機量子半導体及び量子半導体素子 - Google Patents

有機量子半導体及び量子半導体素子

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JPH0444362A
JPH0444362A JP2153762A JP15376290A JPH0444362A JP H0444362 A JPH0444362 A JP H0444362A JP 2153762 A JP2153762 A JP 2153762A JP 15376290 A JP15376290 A JP 15376290A JP H0444362 A JPH0444362 A JP H0444362A
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JP
Japan
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semiconductor
quantum
dimensional
organic
layer
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JP2153762A
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Kikuichi Sakurai
桜井 菊一
Shigemasa Takano
高野 繁正
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Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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    • H10K85/311Phthalocyanine
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
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    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は多重量子井戸構造を有するメゾスコピックな半
導体材料及びそれを用いた半導体素子に関するものであ
る。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題)従来
の主要な半導体としてはSi、 GaAs等を用いた無
機半導体がある。
該無機半導体では原子は規則正しく3次元格子を形成し
て結晶を構成している。このため半導体のエネルギーバ
ンドは2次元又は3次元にわたって広く分布し、キャリ
アが結晶中を走行する場合、大きな分散をもった波束と
じか伝搬できない。つまりキャリアのモビリティ及びラ
イフタイムが制限される。これは素子を構成した場合、
素子のS/N、周波数特性、スイッチング特性等の低下
をもたらす。又、これを解決するために無機半導体、特
にGaAs/GaAlAsを中心とした量子半導体が考
慮されている。超薄膜化した半導体結晶を量子サイズ効
果が得られる寸法で積層する手法が用いられる、いわゆ
る量子井戸構造である。該量子井戸構造はその存在自体
は理論的にも実験的にも確認されている。しかし実際に
該量子井戸構造を用いてキャリアが伝搬するエネルギー
バンドを局在化するにはいたっていない。又該井戸構造
をより低次元で実現しようとする量子ワイヤが量子ドツ
トにおいては、無機半導体特有の結晶性に寄因する井戸
構造の理論値からのずれが無視できなくなり、前記量子
ワイヤや量子ドツトの実現は難しい。
さらには半導体素子という観点からみると、該無機半導
体においてp−n接合型バイポーラ素子、MOS型(M
etal 0xide Sem1conductor 
Type)素子があげられる。
これらの素子は基本的に三端子(例えばエミッタ、ベー
ス、コレクタ)であり、素子自体以外に配線が必要であ
る。配線はAl−Cu等の合金を用いて配線の低抵抗化
、耐マイグレーシヨン化を図ってはいるものの、三端子
型の素子の多数集積化して、いわゆるLSl、ULSI
化を行おうとした場合、チップ面積にしめる配線面積の
割合が問題になる。これは配線抵抗、素子間に発生し不
可避な浮遊(寄生)容量、素子内蓄熱などへの対策の為
である。前記バイポーラ型LSI・ULSI化を例にし
た場合、素子を高速で動作させようとした場合、素子の
サイズを小さくしたり、電流を多量に流し、素子内に強
い電界又は大きい電流密度を発生する必要がある。同時
にLSI内の素子ではパッシベーション膜等の関係から
配線の厚さを1〜2□m以下にする必要があり、このた
め該電界又は電流密度を得ようとした場合該配線の幅を
広くする必要がある。この為チップ内に配線の占める面
積に下限が生じる。具体的にはチップ内の50〜70%
は配線面積で占められている。更に高速LSIにおいて
は前記高電界LSIにおいては前記高電界又は大電流密
度化(例えばECL化)にともない、素子内蓄熱が問題
となる素子内での消費エネルギー(最終的には熱に変換
される)を放畠するために、素子間をある程度離す必要
があり、配線長(面積)の増加につながりLSI化の妨
げになる。
同様に前記浮遊(寄生)容量が原因で発生する素子内干
渉を防ぐためにも、素子間をある程度隔離(素子間分離
)する必要がある。このため前記配線長(面積)の増加
が避けられない。又同時に配線長、配線抵抗の増加、浮
遊(寄生)容量の増加は素子間のCR時定数の増加をも
たらし、前記高速化の妨げとなっている。
このように配線長(面積)、浮遊(寄生)容量、素子内
蓄熱は素子のLSI・ULSI化高速化において問題で
ある。
更に該問題は、前述した無機半導体の量子半導体におい
ても解決されない。ナノメータスケールでの素子寸法は
素子の高速化には有効であるが、逆に浮遊容量は増加す
る。又チップ内での配線面積は更に増加するものと考え
られる。
以上が従来の半導体及びそれを用いた素子における問題
点である。
次にRのような従来の半導体素子(三端子素子)を用い
たLSI構成(Architecture)における問
題点について現在主流となっているスイッチング(ディ
ジタル)素子を例に述べる。該スイッチング素子の扱え
る情報空間は2値の情報空間(0,1)であり、n−b
itのデータ構造をとった場合情報空間は(0,1)n
となる。この様な情報空間はロバスト性に冨み、論理構
造も単純で扱いやすい。かつ前記半導体素子に要求され
る特性も簡単である。しかしその反面高次の情報処理、
例えば脳で行われている連碧1、学習、記憶などを実現
しようとした場合、要求される情報空間は非常に高密度
(−アナログレベル)であるため前記2値の情報空間で
これを表現するにはnを非常に(理論的には■)増やす
ことになり現実的でない。この様な情報空間の低密度性
は素子間でデータの授受(通信)を行う場合、データバ
スの本数の増加、データ転送時間の増加、素子間通信頻
度の増加等の問題を生ずる。これは情報の処理を行う前
記LSIにおいて、情報処理容量に対する通信コストの
増加(情報処理能力の低下)、通信に費やされるエネル
ギーの増加などの問題をひきおこしている。
更には前記LSIを用いた情報素子(CPU、 MPU
)の構成(アーキテクチャ)における問題について述べ
る。現在の情報素子アーキテクチャは lCPU/MPU(処理部)+レジスタ(−時記憶部)
+メモリ(入力時記憶部の直列構成をとっている。これ
はCPU/MPU内部においても同構成である。情報処
理を行うのは基本的に1つの処理部に集中しており、処
理部に前記データバスを通して接続された一時記憶部は
LSIに占める素子数の多さに反して使用頻度は低くな
る。更にLSIに占める素子数が3〜5ケタ以上多い二
次記憶部において、その素子数の多さに反して参照され
るのは処理部の1回の情報処理にに対してたかだか1〜
10回程度であり、はとんど休眠している状態、例えば
使用頻度1O−61secであるる。現在並列(バイブ
ライン、アレイ)処理プロセッサがこの問題の対応策と
して提案されているが、用いられる情報素子アーキテク
チャが基本的に直列構成をとっているため、実効的には
直列処理の範噴を脱しておらず、問題の解決にはいたっ
ていない。我々が提供する有機量子半導体は、以上述べ
た従来の半導体による情報処理素子(LSI)さらには
これを用いて構成されるノイマン型情報処理理論の諸問
題を解決する超並列、超分散、超情報密度な非ノイマン
型アーキテクチャを実現する情報素子を可能とするもの
である。
更に、この有機量子半導体素子は非ノイマン型アーキテ
クチャに基づく前記高次の情報処理手段を提供するもの
である。
(課題を解決するための手段) この様な従来の閉頭を解決するために、本発明において
提示する手段を以下に示す。
バンドギャップが各々異なる少なくとも2種類の有機半
導体層で構成されおり、該複数の半導体層は一定の積層
順序で少なくとも一周期分、超薄膜構造で積層され、複
数の量子井戸が積層された多重井戸構造を有する有機量
子半導体。
(2)多重量子井戸構造のすくなくとも一周期分におい
て、トンネル構造、半導体バンド構造、素励起子構造、
超伝導構造、量子ホール構造、共鳴構造、量子閉じ込め
構造、ペテロ構造、クローン・ブロッケイド構造ショッ
トキー構造のうちの少なくとも1つを有することを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載の有機量子半導体。
(3)前記有機半導体が1次元電気伝導体、または1次
元電気伝導体または2次元電気伝導体または1次元光導
電体または2次元光伝導体のうちの少なくとも1つから
なる請求項1または2g己載の有機分子半導体をMOS
FET構造のソース層またはドレイン層またはチャネル
層のうちの少なくとも1つにゲート電界に沿った方向で
配向させたことを特徴とする量子半導体素子。
(4)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
載の有機分子半導体をMOSFET構造のゲート層にゲ
ート電界に垂直な方向で配向させたことを特徴とする量
子半導体素子。
(5)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
載の有機分子半導体をダイオードに印加電界に沿った方
向で配向させたことを特徴とする量子半導体素子。
(6)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
載の有機分子半導体をトランジスタのベース層またはエ
ミッタ層またはコレクタ層のうち少なくとも1つにエミ
ッターコレクタ間に印加する電界に沿って配向させたこ
とを特徴とする量子半導体素子。
(7)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
載の有機分子半導体をトランジスタのベース層にエミッ
ターコレクタ間に印加する電界に垂直に配向させたこと
を特徴とする量子半導体素子。
(作用) 我々の提供する有機量子半導体は前述した様に超並列、
超分散、超情報密度は情報素子を実現するものである。
以下にこの様な機能を発現させる有機量子半導体の作用
につい述べる。
有機半導体は無機半導体と比較した場合の第一の特徴は
その結晶構造にある。有機半導体材料は分子性結晶であ
るため、無機半導体に比べて大きな電気・光異方性が実
現できる。我々は必要十分な異方性を得るために有機半
導体材料を数10〜数100人超薄膜とし、薄膜内にお
いて一次元超格子(IDSuperlattice)を
実現した。
−次元超格子構造を第1図に示す。前記有機半導体材料
は前記分子性結晶であり結晶軸(b−axis)方向へ
第1図に示すように積層され、カラム状にスタッキング
させることができる。第1図における前記超格子では、
分子102が9コスタツキングして1つのカラム104
を構成し更に該カラムが4本形成されていることを示し
である。この様なカラム構成104で分子102をスタ
ッキングした場合、各分子の軸方向の間隔aが数人程度
と非常に接近しているためメゾスコピック領域での量子
効果が生ずる。分子102ごとの、電子系が重なり、π
電子系の波動関数が混成することにより量子トンネル効
果が生じ、カラム104全体として共役な電子起動が構
成されるものと推定される。一方隣接するカラム104
間はカラム間隔b75flOÅ以上離れているために、
上述した様な量子効果が生じず、共益な電子起動が構成
されない。
即ち第1図の一次元構造超格子101において、分子1
02をカラム104状にスタッキングすることによって
量子ワイヤ105が構成され、電気・光異方性及び量子
半導体効果によって軸方向へ電子の移動が容易になる。
次に前記−次元構造超格子101の上(次段)に第2の
薄膜を設ける。第2図のその様子を示す。材木としては
金属、有機半導体有機導電体等が用・)られる。第1の
薄膜と第2の薄膜の界面にはへテロ接合層204が形成
される。第2の薄膜に有機半導体を用いた場合、ショッ
トキー接合特性即ち第1図の一次元構造超格子101に
おいて、分子102をカラム104状にスタッキングす
ることによって量子ワイヤ105が構成され、電気・光
異方性及び量子半導体効果によって軸方向へ電子の移動
が容易になる。
次に前記−次元構造超格子101の上(次段)に第2の
薄膜を設ける。第2図にその様子を示す。材料としては
金属、有機半導体有機導電体等が用いられる。第1の薄
膜と第2の薄膜の界面にはへテロ接合層204が形成さ
れる。第2の薄膜に有機半導体を用いた場合、ショット
キー接合特性を有する多重量子井戸(MQW: Mul
ti Quantum Well)が形成される。
第−の薄膜は前述した様に一次元構造超格子101にな
ってい。同様に第二の薄膜においても分子203を用い
た場合、超格子201を構成する。超格子201におけ
る前記有機半導体分子の配向は前記−次元構造超格子1
01と同じにする事もできる。又、有機半導体の分子構
造及びドーパント材料の選択により、該−次構造に二次
元的法がり性を付加することもできる。これは、要求さ
れる情報処理機能に対応して適宜組合される。
第3図は超格子101と超格子201のへテロ接合にお
けるMQWのエネルギーバンド構造の例を示す図である
。エネルギーギヤツプEg1は超格子101における前
記共役電子系の充満帯と導伝帯のエネルギー差を示して
いる。全く同様にEg2も超格子201におけるバンド
間のエネルギー差を示している。超格子の導伝帯及び充
満帯の出力ごと関数を各々ΦC2ΦVとした場合、 Φ。2〉Φ。1.Φv1〉Φ戦 を満足するように、超格子101.201におけるΦC
1ΦVを調整する必要がある。なおここでΦ。1及びΦ
v1は超格子101のΦ。及びΦ7である。Φc2及び
Φv2も同様な解釈である。
又同図において、ペテロ構造における導伝帯での壁の高
さはΔEcであり、 ΔEcχΦd−Φc1 で与えられる。同様に充満帯での壁の高さはΔEvであ
り、 ΔEv−=Φv1−Φv2 で与えられる。
又LBは超格子201の厚さであり、Lwは超格子10
1の厚さである。
第3図のMQWの構造においては、超格子101が井戸
であり、超格子201が壁となる。被害MQWに電界を
印加することによって、同図に示すようにMQW構造に
傾斜を生じさせることができる。第4図は前記MQWに
おけるキャリアの伝搬を説明したものである。通常MQ
Wに対して外部電界が印加されていない場合の電荷の局
在状態を同図(a)に示す。同図(a)において情報キ
ャリア402は井戸404内に局在化させることができ
る。これは井戸の寸法及び井戸内に形成されるサブバン
ドを情報キャリアのもつ波数パケットの波動と量子波動
力学的マツチングをとることにより実現できる。
第4図(b)は情報キャリア402の隣接井戸への転送
を説明するものである。同図のMQW構造に電界を印加
することによって、図に示すようなラテラル状のエネル
ギー状態を形成することができる。電界を適当に選択す
れば、つまり各井戸404内に形成される各サブバンド
405に対して電界によって量子的にポテンシャル差を
発生させる事により、情報キャリア402をトンネルリ
ング406により隣接の井戸へ転送することができる。
この様な前記有機半導体層を形成する分子102及び1
03に用いられる材料としては、公知の有機半導体材料
、例えばオーガニックセミコンダクターズ(F。
Gutmann他、R,E、 Krieger出版19
81)オーガニソクセミコンダクターズ(H,Meie
rVerlag Chemie 1974)Phtha
locyamines(C,C,Lezuoff(也V
CHPublishersザ・フタロシアニンズ(F、
 H,Mo5er他CRCPressCoordina
teion Compounds of Porphy
tins andPhthalocyanines(B
、 D、 Berzin John Wiley 19
81)Molecular Crystals and
 Molecules(KITaigorodskyA
cadenic Press 1973ンElectr
ical Transport in 5oleds(
Kao他PergawonConduetive Po
lymers(R,Seymour Plenum P
ressElectronic process in
 Organic crystals(M、 Pope
他0xford Press1982) Organic Mo1ecular Crystal
s(E、 A、 5ilish Springer等に
記載の公知の材料から用途に応じ適宜用いられる。
又、201の材料は、前記の有機半導体の公知例の他(
ヨウ素等の)イオン性材料、錯体形成材料等をドーピン
グすることによっても得られる。又、前記各文献まで公
知の有機導電性材料及び無機薄膜等からヘテロ接合を形
成する様適宜選択可能である。又、接触界面層バリア層
注入エピタキシ基板層等に分は各種の適合材料を組合せ
て用いることもできる。
薄膜形成力としては、公知の各方法例えば真空蒸着法イ
オンブレーティング法、スパッタ法MBE法等のドライ
プロセスやキャスト法LB法等のウェットプロセスがあ
り適宜用いられる。
又超格子101の厚さLWは量子ワイヤが形成される長
さで良<20〜100人程度これ度合00人近傍におい
ては前記π電子系が形成する導体帯での平均自由行程と
Lwが同程度以下にでき、非常に高い電子移動度が得ら
れるからである。
次に有機半導体分子203を用いた第2の超格子201
であるが、超格子101と同系統の有機半導体材料を用
い更にこれにドーピングによる物理的な修飾又は化学的
修飾を行うこと等が好ましい。これにより101及び2
01の軸を連続させることが容易となるためである。各
層の仕事関数φ、格子定数エネルギャップEg、導伝帯
でのΔEo、充満帯での△Ev等の設計が可能な半導体
となる。例えばLWをLBと同程度の厚さとし、かつ超
格子201を超格子101と同様の量子ワイヤ105構
造とした場合、 ΔEo; 10〜100 meV、△Ev; 10−5
00eV、 E、2 ; 500〜000eV となり前記多重井戸(MQW)が形成できる。
この様な多重量子井戸を形成する半導体は、公知の半導
体素子のいずれにも適用できる。例えば動作モードにお
いては、ユニポーラ、バイポーラ、サイリスタ、光起電
力、光導電、光学非線形等従来Si、 Ge、 GaA
s等の無機半導体で考えられている種々の光電子動作モ
ードが可能である。又素子構造としては、MOSFET
構造、ショットキー構造へテロ構造、MQW構造、トラ
ンジスタ構造、FET構造、ホトダイオード構造、ホト
トランジスタ構造、ヘテロバイポーラトランジスタの構
造、共鳴トンネルダイオード構造、ホットエレクトロン
トランジスタ構造、共鳴トンネルトランジスタ構造、超
格子へテロ構造アバランシエフ第1・ダイオード構造、
光共振エタロン構造等、従来Si、 Ge。
GaAs等の無機半導体で考えられている種々の構造が
可能である。
この有機半導体は多重の量子井戸を有し、更にカラム構
造を有する量子ワイヤ及び量子ドツトを形成できる。こ
のようなMQW構造量子ワイヤを用いると情報キャリア
(電子/正孔)を伝送し、かつ演算を行うことができる
。即ち上記MQW量子ワイヤ1本が1個の独立した情報
処理ユニット(具体的にはトランジスタ1コ)に相当す
る。本発明のMQW構造においては、−次元構造超格子
101では主に情報キャリアの伝達及びラッチ(メモリ
)を行ない、超格子201において情報キャリアの演算
が可能である。
このため前述したように従来のSi、 GaAs三端子
トランジスタを用いたLSIに不可欠な電気配線は全く
無用となる。更にデバイスユニットの寸法においては、
Si、 GaAsの超格子薄膜を用いたトランジスタと
比較して、同程度(1000人)又はそれ以下の非常に
小さい情報処理ユニットが形成できる。情報処理ユニッ
ト20〜1000人ピッチで超並列に形成した時の、素
子密度は1018〜1012コ1m2程度となり、従来
のLSIに比べて106〜104倍の集積度となる。本
デバイスは超高密度、超並列構造に加えて、脳神経の演
算をデバイス内で実現することができる。例えば演算と
してマカロソク・ビッツのモデルが超格子201におい
て実現される。つまり、超格子201のある量子ワイヤ
に注目した場合、前段の超格子101から伝達された情
報キャリア群に対して、該量子はワイヤに直接伝達され
た情報キャリア及び量子ワイヤのn近傍の量子ワイヤの
情報キャリア量のインタラクションが加算される。
(実施例1) 第5図に前記量子ワイヤの実施例を示した。本実施例で
はフタロシアニン分子503を基板502に垂直な方向
(b−axis)に沿って積層させている。本実施例で
はMBE及びALE装置を用い、真空度10−8〜1O
−10Torr、基板温度200−300°Cで1°A
/2〜5分程度の速度で約30層(−100A)積層し
ている。ワイヤ501の長さは従って100人程度合実
現している。又STN[察からワイヤ501間のピッチ
は約20〜100A程度であることが確認されている。
又本ワイヤでの電子のモビリティ□は1〜400cm 
/Volt/seeを得ており、従来の鎖体型有機分子
と比較しても104〜106倍程度の高いμを実現でき
ている。この事からも本実施例での分子構造が量子ワイ
ヤ構造をデバイスレベルで実施していることが解る。
(実施例2) 第6図に量子ドツト、実施例を示す。基板601として
8i基板を用いた。又前記実施例に示したと同じフタロ
シアニン分子をMBE又はALE装置を用いて蒸着した
。蒸着条件は前記実施例と同じである。
量子ドツト間はへテロ層603による壁でバリアされる
ことになる。この時のエネルギー状態は第3図と同様に
なり、いわゆるMQW構造となる。ヘテロ層603の厚
さLBを10〜100人程度とす度合とで、キャリアは
隣接する井戸604に伝搬することができるヘテロ層6
03は上記フタロシアニン分子にヨウ素などをトーヒン
グして実現している。
(実施例3) 第7図に本発明における有機量子半導体を用いた先導缶
型ダイオード素子の実施例を示す。
金蒸着した光透過するガラス基板上にオキシチタニルフ
タロシアニンを10  Torrで真空中で蒸着し、1
20人の薄膜を形成した。この膜をX線回折及びFT−
IRで分析したところフタロシアニンの結晶軸(b軸)
が基板に交わる方向に立ったものであることが確認され
た。次に同様にITO電極705を有する光透過性ガラ
ス基板702上にオキシチタニルフタロシアニンを2O
Aに積層し、更に再びオキシナタニルフタロシアニン1
20人蒸着した。その上に金を電極704として蒸着し
、第7図(a)に示す半導体ダイオード素子を作成した
。この素子の光、電気特性を評価するために、第7図(
a)のようにITO705Aut極704間に同期極少
04間3を印加し、第7図(e)に示すような光書込情
報を同時にかつ並列に、いわゆる光の束としてITO7
05側より書き込む。(同図(d)参照)。本実施例の
量子ワイヤではTiフタロシアニン−次元光導伝特性を
もたせている。
本実施例では2OAピンチで量子ワイヤカラムが整列し
ているが、光書込みは、1μmピッチで行った。つまり
500 X 500(= 25 X 104)本を1ユ
ニツト(1ビツト)として評価した。又光書込み信号は
同期パルス703にあわせてパルス列として入力させた
この時の半導体レーザの波長λは780nm、書込み周
期は500MHz、書込みエネルギーは20pJ/cm
2であった。前記素子の有効書込断面積5X5mmにお
いて、25 x 106ビノ)/mnの密度で並列処理
が行えた。なおこの時の同期パルス703の転送のため
の世界は105v/cm、パルス幅1msとした。転送
波形の例を第7図(e)に示す。同図転送波形の例を第
7図(e)に示す。同図a出力波形に示すように良好な
転送が行えた。
又分光吸収測定結果、X線回折結果、FT−IR測測定
結果を第7図(c)、 (f)、 (g)に示す。これ
かられかるように同図(a)に示すような量子ワイヤア
レイ及び同図(e)に示すような量子エネルギ構造(こ
こでは価電子帯のみを示した)が形成されていると考え
られる。
第8図に第4の実施例を示す。本実施例はトランジスタ
素子(第8図(a))のエミッタ層801又はベース層
802又はコレクタ層803に有機量子半導体を用いた
素子の実施例である。有機素子半導体部分以外はSiの
(111)結晶面を用い、通常の無機半導体で用いられ
る製造プロセスを用いた。ここでは有機量子半導体とし
て無鉛フタロシアニンを1O−9TorrTで分子線エ
ピタキシ法を用い100人蒸着口た。その上に同様にし
てピラジンピリジンを30人積層し、その後順次これら
の組合せを5層作成し、ヘテロ型MQW構造を作成した
。第3の実施例で述べたように吸収スペクトル、X線回
折、FT−IR即いてを行った結果、第8図(b)、 
(c)、 (d)に示すような多値量子構造が確証、さ
れた。
第8図(e)、(f)又は(g)、 (h)又は(i)
、(j)は、有機量子半導体で構成されたエミッタ80
1又はベース802又はコレクタ803に前述した光書
込み701を行った例を示す。フタロシアニンの光導伝
特性に従って有機量子半導体の中に電気伝導率の各々異
なる量子ワイヤをつくり出すことができる。フタロシア
ニンの発生したキャリアは該量子のワイヤに沿って伝送
される。この時同期パルス703を印加することによっ
て、キャリアは第8図(b)又は(C)又は(d)に示
すMQW構造をトンネル効果又はホッピングによって隣
接するWellの隣接するミニバンドへ転送されると考
えられる。又同期パルス703による世界が加わってい
ない時、キャリアはWell中に閉じ込められる。本実
施例ではMQWの数を5として上記の光l伝特性を測定
した結果、第8図(k)、(1)に示すように5値の電
流l電圧物性が得られた。なお実験条件は第3の実施例
と同様である。
第9図に第5の実施例としてMOSFET(第9図(a
))に有機量子半導体を用いた例を示す。第9図((b
)、 (c))及び((d)、 (e))は各々ソース
層901及びドレイン層903に有機量子半導体による
MQW構造を用いた実施例である。本実施例における有
機量子半導体としては、アルミフタロシアニンフロライ
ドを15OA、 −80°Cに冷却し、他は実施例2と
同様にして製膜し、その膜をヨウ素ガス中に常温で30
分放置した。更に再び一80°Cの冷却下でアルミフタ
ロシアニンフロリドを蒸着し、前記と同様ヨウ素処理を
行った。この様な処理を3回繰り返し最後に再びアルミ
フタロシアニンを製膜しその上にアルミ電極を設けた。
この操作を複数回繰り返すことによって所望の数のへテ
ロ状のMQW構造を作成した。このMQW構造は前記第
2の実施例と同じエネルギーバンド構造(第3図及び第
6図)となり、前述の量子ドツトが構成できる。光/電
気特性の測定法は前述と同様に光書込み信号束をパルス
状に加えて、フォトキャリアを発注させ、それをドレイ
ン903−ソース901間に印加された同期パルス70
3を用いて転送する。更にここではゲート信号905を
印加することによって該キャリアに対して更に変調を加
えることができる。この変調方法は従来無機半導体で実
現されているMOSFETにおけるゲート信号と同様の
効果が得られた。
第9図(Oは有機量子半導体をゲート層904に用いた
実施例である。作成方法は前記のソース層及びドレイン
層の場合と同様である。更にゲート層904の上に前記
光書込み波長λに対して透明でかつ同図(Oのb軸方向
に電気伝導異方性をもつ一次元鎖体を電極910として
用いている。光書込みによって生じたフォトキャリアは
ゲート層904内に形成されたMQW内を同期パルス9
05の印加によって転送された。更にこのキャリアによ
ってゲート層中に2次元の多値電圧分布(約0〜2V)
を形成することができた。光書込み条件、同期パルスの
条件は前言己実施例に従った。上記2次元の多値電圧分
布により、絶縁膜912を介してMOSFETのチャネ
ル層902の電子ガス、前記ビット(〜1μm X 1
pm)に対応する密度で変調を加えることができた。1
ビツトに注目した場合のチャネル層での電子の変調は従
来無機半導体のMOSFETと同様なものであった。し
がしゲート層5mmX5mmの中に25×106ビツト
/mm2ものデータ量を同時に書き込むことができ、更
にこの密度に応じて、ソース層から注入された電子ガス
を変調し、同程度つまり25 X 106ビツト1mm
2の並列演算ができた。
(発明の効果) この様に本発明による有機量子半導体は多重量子井戸が
作成でき、又量子ワイヤ構造を持ちSiやGaAsと比
べすぐれた多重化、高密度化が可能となるものであり、
特に情報処理素子に適した新しい半導体である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の詳細な説明する図、第5図、
第6図は本発明の第1、第2の実施例を示す図、第7図
(a)〜(g)は本発明の第3の実施例を示す図、第8
図(a)〜(1)は本発明の第4の実施例を示す図、第
9図(a)〜(g)は本発明の第5の実施例を示す図で
ある。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)バンドギャップが各々異なる少なくとも2種類の
    有機半導体層で構成されおり、該複数の半導体層は一定
    の積層順序で少なくとも一周期分、超薄膜構造で積層さ
    れ、複数の量子井戸が積層された多重井戸構造を有する
    有機量子半導体。
  2. (2)多重量子井戸構造のすくなくとも一周期分におい
    て、トンネル構造、半導体バンド構造、素励起子構造、
    超伝導構造、量子ホール構造、共鳴構造、量子閉じ込め
    構造、ヘテロ構造、クローン・ブロッケイド構造ショッ
    トキー構造のうちの1つを有することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の有機量子半導体。
  3. (3)前記有機半導体が1次元電気伝導体、または1次
    元電気伝導体または2次元電気伝導体または1次元光導
    電体または2次元光伝導体のうちの少なくとも1つから
    なる請求項1または2記載の有機分子半導体をMOSF
    ET構造のソース層またはドレイン層またはチャネル層
    のうちの少なくとも1つにゲート電界に沿った方向で配
    向させたことを特徴とする量子半導体素子。
  4. (4)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
    元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
    体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
    載の有機分子半導体をMOSFET構造のゲート層にゲ
    ート電界に垂直な方向で配向させたことを特徴とする量
    子半導体素子。
  5. (5)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
    元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
    体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
    載の有機分子半導体をダイオードに印加電界に沿った方
    向で配向させたことを特徴とする量子半導体素子。
  6. (6)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
    元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
    体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
    載の有機分子半導体をトランジスタのベース層またはエ
    ミッタ層またはコレクタ層のうち少なくとも1つにエミ
    ッターコレクタ間に印加する電界に沿って配向させたこ
    とを特徴とする量子半導体素子。
  7. (7)前記有機半導体層が1次元電気伝導体または2次
    元電気伝導体または1次元光半導体または2次元光伝導
    体のうちの少なくとも1つからなる請求項1または2記
    載の有機分子半導体をトランジスタのベース層にエミッ
    ターコレクタ間に印加する電界に垂直に配向させたこと
    を特徴とする量子半導体素子。
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