JPH0441650A - 浸炭用鋼 - Google Patents
浸炭用鋼Info
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- JPH0441650A JPH0441650A JP14566390A JP14566390A JPH0441650A JP H0441650 A JPH0441650 A JP H0441650A JP 14566390 A JP14566390 A JP 14566390A JP 14566390 A JP14566390 A JP 14566390A JP H0441650 A JPH0441650 A JP H0441650A
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Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、浸炭焼入に用いられる肌焼鋼、特に浸炭焼入
後の転勤疲労強度を向上させる特に歯車用に好適な肌焼
鋼に関するものである。
後の転勤疲労強度を向上させる特に歯車用に好適な肌焼
鋼に関するものである。
近年、省エネルギー、省資源の要請により、駆動系機械
の小型化、軽量化が進み、その結果、そこで使用される
機械部品の高強度化の期待がますます大きくなっている
。このような状況の中で、歯車部品も従来よりも高い強
度が必要となっている。
の小型化、軽量化が進み、その結果、そこで使用される
機械部品の高強度化の期待がますます大きくなっている
。このような状況の中で、歯車部品も従来よりも高い強
度が必要となっている。
歯車に必要な強度の一つとして、面疲労強度がある。歯
車は機械部品の中でも動力伝達部に使用されるため、過
酷な面圧とすべりを繰り返し受けることが多い。歯車の
面疲労の特徴は、接触面にて、面圧(圧縮応力・・・応
力作用面に対して直角)とすべり(せん断応力・・・応
力作用面に対して平行)を同時に受けることを特徴とし
ている。一方、軸受等で問題とされる面疲労の場合、接
触面にて面圧のみを受け、すべりは受けないものであり
、歯車の面疲労とは形態が異なる。本明細書の中で使用
する面疲労とは、歯車の面疲労であり、面圧とすべりと
か同時に作用する面疲労形態に該当する。
車は機械部品の中でも動力伝達部に使用されるため、過
酷な面圧とすべりを繰り返し受けることが多い。歯車の
面疲労の特徴は、接触面にて、面圧(圧縮応力・・・応
力作用面に対して直角)とすべり(せん断応力・・・応
力作用面に対して平行)を同時に受けることを特徴とし
ている。一方、軸受等で問題とされる面疲労の場合、接
触面にて面圧のみを受け、すべりは受けないものであり
、歯車の面疲労とは形態が異なる。本明細書の中で使用
する面疲労とは、歯車の面疲労であり、面圧とすべりと
か同時に作用する面疲労形態に該当する。
かかる面疲労を防止するには、−船釣に表面を硬化する
ことが有効であるので、上記のような高強度化に応える
ために現在では、主に浸炭鋼が使用されている。
ことが有効であるので、上記のような高強度化に応える
ために現在では、主に浸炭鋼が使用されている。
使用される浸炭用鋼としては、JIS規格5CR420
,SCM420.SNCM420鋼等があるが、さらに
強度(面疲労)を向上するために高炭素浸炭鋼が提案さ
れている(特開昭62−93348号)。
,SCM420.SNCM420鋼等があるが、さらに
強度(面疲労)を向上するために高炭素浸炭鋼が提案さ
れている(特開昭62−93348号)。
しかしながら、高炭素浸炭鋼には、次のような欠点があ
る。
る。
(1)曲げ疲労強度が低い。
歯車は大別して、2つの強度に分配される。1つは前述
した面疲労強度である。もう1つは歯の曲げ疲労強度で
ある。歯車が噛み合って動力を伝達する際に歯車の歯元
部には曲げ応力が負荷され、この繰り返しによっても歯
車が破損する。歯車の破損がどちらの強度に支配される
かは、その歯車の形状によって異なる。
した面疲労強度である。もう1つは歯の曲げ疲労強度で
ある。歯車が噛み合って動力を伝達する際に歯車の歯元
部には曲げ応力が負荷され、この繰り返しによっても歯
車が破損する。歯車の破損がどちらの強度に支配される
かは、その歯車の形状によって異なる。
従って、面疲労強度に支配される、すなわち曲げ疲労破
損が起こり得ないような形状の一部の歯車には前記の高
炭素浸炭鋼は有効であるが、曲げ疲労に対する潜在的な
危険をもつ歯車については有効でない。
損が起こり得ないような形状の一部の歯車には前記の高
炭素浸炭鋼は有効であるが、曲げ疲労に対する潜在的な
危険をもつ歯車については有効でない。
(2)処理方法が複雑である。
高炭素浸炭鋼の特徴は、浸炭層に炭化物を微細に析出さ
せ、この微細炭化物の分散強度により面疲労強度を向上
させることである。浸炭層に微細炭化物を分散させるた
めには一般的には特殊な浸炭処理(高カーボンポテンシ
ャル)が必要であり、浸炭炉の安定操業が難しい。
せ、この微細炭化物の分散強度により面疲労強度を向上
させることである。浸炭層に微細炭化物を分散させるた
めには一般的には特殊な浸炭処理(高カーボンポテンシ
ャル)が必要であり、浸炭炉の安定操業が難しい。
したがって、本発明の課題は、前記(11,(21の問
題点を解決し、通常の浸炭条件にて浸炭処理し、面疲労
強度を向上させ、高炭素浸炭鋼のそれと同等の強度とし
、さらに曲げ疲労を高炭素浸炭鋼よりも大きくすること
である。
題点を解決し、通常の浸炭条件にて浸炭処理し、面疲労
強度を向上させ、高炭素浸炭鋼のそれと同等の強度とし
、さらに曲げ疲労を高炭素浸炭鋼よりも大きくすること
である。
上記課題は、次記の各項の態様により解決できる。
(])重量比で、C: 0.1−0.4%、B:0.0
010〜00050%、Ti:0.01%未満、N:0
.01%未満含有する態様。
010〜00050%、Ti:0.01%未満、N:0
.01%未満含有する態様。
(2)重量比で、C:O,l−0,4%、B :、0.
0010〜0.0050%、Ti:0.01%未満、N
:0.01%未満含有し、さらニN b : 0.01
〜0.10%およびV:0゜OJ〜0.10%のうち少
なくとも一方を含む態様。
0010〜0.0050%、Ti:0.01%未満、N
:0.01%未満含有し、さらニN b : 0.01
〜0.10%およびV:0゜OJ〜0.10%のうち少
なくとも一方を含む態様。
(3)上記(1)まタハ(2)ノ態様の下で、Cr:0
.3%未満をさらに含有する態様。
.3%未満をさらに含有する態様。
(4)上記fl) 〜f3)ノ態様の下で、Si:0.
15未満%、Mn:0.5未満%、P:0.015%未
満をさらに含有する態様。
15未満%、Mn:0.5未満%、P:0.015%未
満をさらに含有する態様。
浸炭鋼の曲げ疲労、転勤疲労については、次のような基
礎的な事実がある。
礎的な事実がある。
(1)面疲労によって破損した歯車は表面から亀裂が発
生し、表面とほぼ平行に亀裂が進展するが、浸炭層での
破損は、旧オーステナイト粒界破損が支配的である。
生し、表面とほぼ平行に亀裂が進展するが、浸炭層での
破損は、旧オーステナイト粒界破損が支配的である。
(2)曲げ疲労によって破損した歯車は、表面から中心
に向かって亀裂が進展し、亀裂が発生する表面部(浸炭
層)は、(1)と同様、旧オーステナイト粒界破損が支
配的である。
に向かって亀裂が進展し、亀裂が発生する表面部(浸炭
層)は、(1)と同様、旧オーステナイト粒界破損が支
配的である。
これらの基礎的事実に基づき本発明者らは、浸炭層の粒
界を強化して、転勤疲労の向上と同時に曲げ疲労の向上
を目指し、詳細な調査を行った結果、次のような事実を
見出した。
界を強化して、転勤疲労の向上と同時に曲げ疲労の向上
を目指し、詳細な調査を行った結果、次のような事実を
見出した。
(11浸炭用鋼に微量Bを添加すると、浸炭層の粒界が
強化される。
強化される。
+21 (11の場合、浸炭層の粒界を強化するBは
、浸炭層に固溶したBである。ところで、連常浸炭用鋼
には浸炭中にオーステナイト粒を粗大化させないために
AIとNが添加される。Aff、 Nを過飽和に添加す
ることにより、高温でも不溶なAINが形成され、オー
ステナイト粒界をピニングしてオーステナイト粒粗大化
を防止する。
、浸炭層に固溶したBである。ところで、連常浸炭用鋼
には浸炭中にオーステナイト粒を粗大化させないために
AIとNが添加される。Aff、 Nを過飽和に添加す
ることにより、高温でも不溶なAINが形成され、オー
ステナイト粒界をピニングしてオーステナイト粒粗大化
を防止する。
上記の思想に従って微量のBを添加すると、BはAlよ
りNと親和力が強いため、BNを形成し、粒界強化に有
効な固溶Bを確保できなくなる。これを避けるために、
通常では、Tiを添加し、TiNを形成させ、本来なら
Bと結合してしまうNをTiにより消滅させ、固溶Bを
確保する。
りNと親和力が強いため、BNを形成し、粒界強化に有
効な固溶Bを確保できなくなる。これを避けるために、
通常では、Tiを添加し、TiNを形成させ、本来なら
Bと結合してしまうNをTiにより消滅させ、固溶Bを
確保する。
このようなTi添加による固溶Bの確保を行うと浸炭層
の粒界強化が達成され、曲げ疲労強度は向上する。しか
しながら、面疲労の点に関しては、粒界での破損が少な
くなるが、大きな改善効果はみられない。
の粒界強化が達成され、曲げ疲労強度は向上する。しか
しながら、面疲労の点に関しては、粒界での破損が少な
くなるが、大きな改善効果はみられない。
(3)Nの固定のため増加したTiがNと結合してTi
Nを形成し、これが転勤疲労に悪影響を及ぼす。
Nを形成し、これが転勤疲労に悪影響を及ぼす。
(4)TiNの面疲労強度への悪影響を取り除くために
Tiを0.01%未満に限定し、さらに粒界強化に有効
に働く固溶Bを確保するためにNを低下すれば、曲げ疲
労と同時に面疲労も向上させることが可能である。
Tiを0.01%未満に限定し、さらに粒界強化に有効
に働く固溶Bを確保するためにNを低下すれば、曲げ疲
労と同時に面疲労も向上させることが可能である。
(11〜(4)の事実に基づき、この発明を完成した。
なお、従来のほう素添加鋼においては、焼入性の向上の
ため、高価な焼入性向上合金元素Cr。
ため、高価な焼入性向上合金元素Cr。
Mo、Niの代替としてBが添加され、この使用目的は
鋼の経済性の向上である。本発明においては、B添加の
目的は焼入性の向上ではなく、浸炭層の粒界強化であり
、経済性とは全く異なっている。さらに、従来のB鋼で
はTiを添加して焼入性に有効な固溶Bを確保すること
が一般であったのに対し、本発明では面疲労の向上のた
めに、Tiを0.01%未満に限定し、Nの含有量を低
減させた。
鋼の経済性の向上である。本発明においては、B添加の
目的は焼入性の向上ではなく、浸炭層の粒界強化であり
、経済性とは全く異なっている。さらに、従来のB鋼で
はTiを添加して焼入性に有効な固溶Bを確保すること
が一般であったのに対し、本発明では面疲労の向上のた
めに、Tiを0.01%未満に限定し、Nの含有量を低
減させた。
以下本発明を数値限定理由を中心にしてさらに詳説する
。
。
C:0.1〜0.4%
Cは浸炭鋼の芯部の強度を上昇させる作用がある。
下限の理由は芯部の強度の確保である。浸炭用鋼は、通
常、浸炭焼入〜焼戻の工程で熱処理を行うが、歯車とし
て使用するためには熱処理後の芯部の硬さがHRC25
以上は必要である。HRC25を得るためには、C量は
少なくとも011%は必要である。
常、浸炭焼入〜焼戻の工程で熱処理を行うが、歯車とし
て使用するためには熱処理後の芯部の硬さがHRC25
以上は必要である。HRC25を得るためには、C量は
少なくとも011%は必要である。
上限の理由は、耐衝撃性、被削性の確保である。
歯車は機械構造部品である以上、耐衝撃性は必要である
。また、製造コストの面からは被削性の良好さが要求さ
れる。Cを0.4%を超えて添加すると、耐衝撃性、被
削性共に劣化する。
。また、製造コストの面からは被削性の良好さが要求さ
れる。Cを0.4%を超えて添加すると、耐衝撃性、被
削性共に劣化する。
Ti:0.01%未満
TiはNと結合してTiNを生成し、浸炭後の面疲労強
度を低下させる作用がある。
度を低下させる作用がある。
0.01%以上にすると鋼中の不可避的元素のNと結合
して面疲労に悪影響を及ぼす量のTiNが生成する。
して面疲労に悪影響を及ぼす量のTiNが生成する。
N:0.01%未満
NはBと結合してBNを生成する。BNは曲げ疲労強度
、面疲労強度に限らず、浸炭後の浸炭部品の機械的性質
を劣化させる作用があるので、その生成はできるだけ少
なくすることが望ましい。
、面疲労強度に限らず、浸炭後の浸炭部品の機械的性質
を劣化させる作用があるので、その生成はできるだけ少
なくすることが望ましい。
本発明のBの範囲内にてNを0.01%以上にすると曲
げ疲労、面疲労共に低下させるので、 0.01%未満
とした。
げ疲労、面疲労共に低下させるので、 0.01%未満
とした。
B:0.0O10〜0.0050%
Bは固溶状態で、浸炭後の旧オーステナイト粒界を強化
し、曲げ疲労強度及び面疲労強度を向上させる作用があ
る。
し、曲げ疲労強度及び面疲労強度を向上させる作用があ
る。
以上のような作用を十分に反映させるためには、少なく
とも0.0010%以上の添加が必要である。従って下
限を0.0010%とした。
とも0.0010%以上の添加が必要である。従って下
限を0.0010%とした。
一方、0.0050%を超えてもその効果が飽和するの
で上限を0.0050%とした。
で上限を0.0050%とした。
N b : 0.01〜0.10%、 V :0.01
〜0.10%Nb、Vは鋼中のCおよびNと結合して、
炭窒化物を形成して浸炭中のオーステナイト粒の粗大化
を防止して、曲げ疲労、面疲労を向上させる効果がある
。
〜0.10%Nb、Vは鋼中のCおよびNと結合して、
炭窒化物を形成して浸炭中のオーステナイト粒の粗大化
を防止して、曲げ疲労、面疲労を向上させる効果がある
。
下限の理由は粗大化防止効果を十分に発揮させることに
ある。0.01%未満の添加では粗大化防止が十分でな
い。
ある。0.01%未満の添加では粗大化防止が十分でな
い。
上限の理由は粗大化合資効果が飽和状態となることであ
る。
る。
Cr:0.3%未満
Crは浸炭および焼戻中にオーステナイト粒界にフィル
ム状の炭化物を析出させ、曲げ疲労、面疲労を低下させ
る作用がある。またガス浸炭をし際には、表面に粒界酸
化を生成させ、曲げ疲労、面疲労を低下させる作用もあ
る。
ム状の炭化物を析出させ、曲げ疲労、面疲労を低下させ
る作用がある。またガス浸炭をし際には、表面に粒界酸
化を生成させ、曲げ疲労、面疲労を低下させる作用もあ
る。
Crを0.3%未満にすればこれらの影響を無視できる
。
。
Si:0.15%未満
S】はガス浸炭をした際、表面に粒界酸化を生成させ、
曲げ疲労、面疲労を低下させる作用がある。
曲げ疲労、面疲労を低下させる作用がある。
Siを0.15%未満にすれば、この影響を無視できる
。
。
Mn:0.5%未満
MnはSlはどでもないが、ガス浸炭をした際、表面に
粒界酸化を生成させ、曲げ疲労、面疲労を低下させる作
用がある。また、MnはPの粒界偏析を助長し、浸炭層
のオーステナイト集会を脆弱化させ、曲げ疲労、面疲労
を低下させる作用もある。
粒界酸化を生成させ、曲げ疲労、面疲労を低下させる作
用がある。また、MnはPの粒界偏析を助長し、浸炭層
のオーステナイト集会を脆弱化させ、曲げ疲労、面疲労
を低下させる作用もある。
Mnを0.5%未満にすれば、粒界酸化を無視できる程
度に低減でき、さらにPの粒界偏析も低減できて、曲げ
疲労強度、面疲労強度をさらに向上させることができる
。
度に低減でき、さらにPの粒界偏析も低減できて、曲げ
疲労強度、面疲労強度をさらに向上させることができる
。
P:0.015%未満
Pは浸炭時にオーステナイト粒界に偏析し、浸炭層のオ
ーステナイト粒界を脆弱化し、曲げ疲労、面疲労を低下
させる作用がある。
ーステナイト粒界を脆弱化し、曲げ疲労、面疲労を低下
させる作用がある。
Pを0.015%未満にすることにより、粒界偏析によ
る曲げ疲労、面疲労の低下は無視できる。
る曲げ疲労、面疲労の低下は無視できる。
次に本発明の実施例を示しその効果を明らかにする。
(実施例1)
供試鋼の化学成分を第1表に示す。供試鋼A−1−A−
18は真空溶製材で3011IIoφ鍛伸材を900’
CX1hr→ACなる条件にて、焼準し、30mmφ棒
中心より、回転曲げ疲労試験片(第1図)、および転勤
疲労試験片(第2図)を製作した。供試鋼A−1−A−
17は、900℃x3.Ohr (カーボンポテンシャ
ル−0,9%)→oQ(20°C)なる条件にて、ガス
浸炭焼入し、この後、170℃x2hr−+ACなる条
件にて焼戻しを行った。一方、供試鋼A】8については
、高炭素浸炭処理を行い、浸炭層に微細な炭化物を析出
させた。高炭素浸炭の条件は第3図に示した。
18は真空溶製材で3011IIoφ鍛伸材を900’
CX1hr→ACなる条件にて、焼準し、30mmφ棒
中心より、回転曲げ疲労試験片(第1図)、および転勤
疲労試験片(第2図)を製作した。供試鋼A−1−A−
17は、900℃x3.Ohr (カーボンポテンシャ
ル−0,9%)→oQ(20°C)なる条件にて、ガス
浸炭焼入し、この後、170℃x2hr−+ACなる条
件にて焼戻しを行った。一方、供試鋼A】8については
、高炭素浸炭処理を行い、浸炭層に微細な炭化物を析出
させた。高炭素浸炭の条件は第3図に示した。
供試鋼の強度評価は、曲げ疲労については小野式回転曲
げ疲労試験機にて試験を行い、疲労限を評価基準とし、
面疲労については、転勤疲労試験機にて行い、107回
転可能な許容面圧を評価基準とした。
げ疲労試験機にて試験を行い、疲労限を評価基準とし、
面疲労については、転勤疲労試験機にて行い、107回
転可能な許容面圧を評価基準とした。
転勤疲労試験の条件は、潤滑油の温度80’C1すべり
率40%である。結果を同じく第1表に示す。
率40%である。結果を同じく第1表に示す。
(1)本発明の数値範囲内の鋼はいずれもJIS規格鋼
に比べ。面疲労強度が上昇し、高炭素浸炭鋼と同等な値
を示している。
に比べ。面疲労強度が上昇し、高炭素浸炭鋼と同等な値
を示している。
(2)本発明の数値範囲内の鋼はいずれも曲げ疲労が高
炭素浸炭鋼に比べ高い。
炭素浸炭鋼に比べ高い。
(3)本発明の数値範囲外の鋼については、Tl。
N、Bの含有量のバランスが十分でないため、Bによる
粒界強度が反映しなく、面疲労、曲げ疲労ともにJIS
規格鋼と同等である。
粒界強度が反映しなく、面疲労、曲げ疲労ともにJIS
規格鋼と同等である。
(実施例2)
供試鋼の化学成分を第2表に示す。供試鋼B1−B−9
は特許請求の範囲(2)についての実施例であり、細粒
化元素のNb、Vを添加した成分系である。
は特許請求の範囲(2)についての実施例であり、細粒
化元素のNb、Vを添加した成分系である。
これらの供試鋼につい、実施例工と同じ要領で曲げ疲労
と面疲労を調査した。
と面疲労を調査した。
結果を同じく第2表に示す。
これらの結果から次記のことが判明する。
(1) NbC,VCの析出物のピニング効果による
細粒化により、Nb、V添加鋼は、実施例1に比べ面疲
労強度、曲げ疲労強度が向上する。
細粒化により、Nb、V添加鋼は、実施例1に比べ面疲
労強度、曲げ疲労強度が向上する。
+2) −Lかしながら、各々0.1%を超えて添加
すると効果が飽和する。
すると効果が飽和する。
(実施例3)
供試鋼の化学成分を第3表に示す。供試鋼C1〜C−7
は特許請求の範囲(3)についての実施例であり、粒界
脆弱化元素であるCrを低下させた成分系である。これ
らの供試鋼について、実施例1と同じ要領で曲げ疲労と
面疲労を調査した。
は特許請求の範囲(3)についての実施例であり、粒界
脆弱化元素であるCrを低下させた成分系である。これ
らの供試鋼について、実施例1と同じ要領で曲げ疲労と
面疲労を調査した。
ただし、Crを低下させた関係上、供試鋼の焼入性は大
幅に低下する。焼入性の低下は、焼入後の硬さの低下を
引き起こすので、物の大きさによっては焼入性の低下に
より、芯部の硬さを大幅に低下させ、これが強度に悪影
響を及ぼすことが考えられる。従って、実施例3での浸
炭後の焼入は、焼入強度を強くするために塩水(20℃
)で行った。
幅に低下する。焼入性の低下は、焼入後の硬さの低下を
引き起こすので、物の大きさによっては焼入性の低下に
より、芯部の硬さを大幅に低下させ、これが強度に悪影
響を及ぼすことが考えられる。従って、実施例3での浸
炭後の焼入は、焼入強度を強くするために塩水(20℃
)で行った。
結果を同じく第3表に示す。
この結果、次記のことが明らかとなった。
(IICrの低下により、面疲労強度および曲げ疲労強
度は向上するが、0.30%以下でその効果が明瞭にな
る。
度は向上するが、0.30%以下でその効果が明瞭にな
る。
(2)Nb、Vを添加した鋼についても低Crをすると
、面疲労、曲げ疲労共に向上する。
、面疲労、曲げ疲労共に向上する。
(実施例4)
供試鋼の化学成分を第4表に示す。供試鋼D1〜D−1
5は特許請求の範囲(4)についての実施例であり、ガ
ス浸炭時生じる、粒界酸化を低下させるために低Si化
、粒界強化のため、P、Mnを低下させた成分系である
。
5は特許請求の範囲(4)についての実施例であり、ガ
ス浸炭時生じる、粒界酸化を低下させるために低Si化
、粒界強化のため、P、Mnを低下させた成分系である
。
供試鋼D−9〜D−15は低S1−低Mn−低P−低C
r系であり、実施例3の供試鋼よりもさらに焼入性が低
下する。従ってD−9〜D−15は焼入性向上元素であ
るNiとMoを添加した。
r系であり、実施例3の供試鋼よりもさらに焼入性が低
下する。従ってD−9〜D−15は焼入性向上元素であ
るNiとMoを添加した。
これらのD−9〜D−15の鋼を実施例1の要領で曲げ
疲労と面疲労を調査した。
疲労と面疲労を調査した。
この結果により、次のことが判明した。
(1)Siを0.15%未満、Mnを0.50%未満、
Pを0.015%未満にすることにより曲げ疲労および
面疲労強度を向上する。
Pを0.015%未満にすることにより曲げ疲労および
面疲労強度を向上する。
(21Nb、V添加、低Cr化した鋼についても、(]
)の効果は発揮される。
)の効果は発揮される。
以上の通り、本発明によれば、通常の浸炭条件にて浸炭
処理したとしても、面疲労強度が向上し、かつ高炭素浸
炭鋼のそれと同等の強度となり、さらに曲げ疲労を高炭
素浸炭鋼よりも大きくするこ第1図は曲げ疲労試験片の
形状図、第2図は転勤疲労試験片の形状図、第3図は高
炭素浸炭プロセスを示す図である。
処理したとしても、面疲労強度が向上し、かつ高炭素浸
炭鋼のそれと同等の強度となり、さらに曲げ疲労を高炭
素浸炭鋼よりも大きくするこ第1図は曲げ疲労試験片の
形状図、第2図は転勤疲労試験片の形状図、第3図は高
炭素浸炭プロセスを示す図である。
Claims (4)
- (1)重量比で、C:0.1〜0.4%、B:0.00
10〜0.0050%、Ti:0.01%未満、N:0
.01%未満含有することを特徴とする浸炭用鋼。 - (2)重量比で、C:0.1〜0.4%、B:0.00
10〜0.0050%、Ti:0.01%未満、N:0
.01%未満含有し、さらにNb:0.01〜0.10
%およびV:0.01〜0.10%のうち少なくとも一
方を含むことを特徴とする浸炭用鋼。 - (3)Cr:0.3%未満をさらに含有することを特徴
とする請求項1または2記載の浸炭用鋼。 - (4)Si:0.15%未満、Mn:0.5未満%、P
:0.015%未満をさらに含有することを特徴とする
請求項1、2または3記載の浸炭用鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14566390A JPH0441650A (ja) | 1990-06-04 | 1990-06-04 | 浸炭用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14566390A JPH0441650A (ja) | 1990-06-04 | 1990-06-04 | 浸炭用鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0441650A true JPH0441650A (ja) | 1992-02-12 |
Family
ID=15390216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14566390A Pending JPH0441650A (ja) | 1990-06-04 | 1990-06-04 | 浸炭用鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0441650A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015029308A1 (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-05 | Jfeスチール株式会社 | 機械構造部品およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-06-04 JP JP14566390A patent/JPH0441650A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015029308A1 (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-05 | Jfeスチール株式会社 | 機械構造部品およびその製造方法 |
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