JPH0441528B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、電子機器のための高周波フイルタに
係り、特に放送局、アマチユア無線局、市民無線
局、パーソナル無線システム、軍用レーダー等の
電波発生源から発せられる各種電波に起因した電
波障害から電子機器を保護するための高周波フイ
ルタに関する。

（従来技術） 従来、この種の高周波フイルタとしては、種々
の特性を有するものが提案されている。

（発明が解決しようとする課題） しかし、これらの高周波フイルタは、広帯域な
濾波特性をもたず、上述した電波障害から電子機
器を適確には保護し得なかつたり、或いは広帯域
な濾波特性をもつていても非常に高価であるとい
う不具合を有していた。

本発明は、このようなことに対処すべく、安価
にして広帯域な濾波特性を有する電子機器のため
の高周波フイルタを提供しようとするものであ
る。

（課題を解決するための手段） かかる課題の解決にあたり、本発明の構成上の
特徴は、導電性ケーシングと、この導電性ケーシ
ング内に配設されて同導電性ケーシングの内周壁
から離れて位置する接続端子を有する内部電子回
路と、前記導電性ケーシングの周壁の一部に設け
られて前記内部電子回路の前記接続端子を外部電
気回路からの接続線路に接続するコネクタとを備
えた電子機器において、前記内部電子回路の接続
端子と前記コネクタとの間隔よりも長い全長を有
し、前記内部電子回路の接続端子と前記コネクタ
との間に帯状に延在されて前記内部電子回路を前
記コネクタから隔離するように屈曲する屈曲部を
形成してなる絶縁薄板と、この絶縁薄板の両表面
の長手方向に沿い前記屈曲部の両表面を通りそれ
ぞれ添着した一対の長手状の導電薄板と、これら
一対の導電薄板の各中間部位にそれぞれ接続した
一対の接続端子を有し、広無線周波数領域中の低
無線周波数領域部分におけるろ波特性を良好にす
る小静電容量のコンデンサとを有し、前記一対の
導電薄板の一方を前記内部電子回路の接続端子と
前記コネクタの間に接続し、かつ前記一対の導電
薄板の他方を前記導電性ケーシングに接続して前
記屈曲部との協働のもとに前記広無線周波数領域
中の高無線周波数領域部分におけるろ波特性を一
様にするようにしたことにある。

（発明の効果） しかして、このように本発明を構成したことに
より、放送局、アマチユア無線局、パーソナル無
線システム、軍用レーダ等の電波発生源からの電
波が前記接続線路に入射してこの接続線路に高周
波誘導電流を発生させても、前記コンデンサの静
電容量が、このコンデンサのインダクタンスとし
ての両接続端子とより形成する直列集中定数回路
のもとに、前記電波の広範囲の無線周波数帯のう
ち低無線周波数領域部分を前記コンデンサにより
有効に濾波するように小さく設定されており、ま
た前記絶縁薄板との協働のもとに前記両導電薄板
により形成される総分布静電容量が、前記絶縁薄
板の薄さ、即ち前記両導電薄板間の狭さとの関連
により大きく、両導電薄板により形成される総分
布インダクタンスが、これら両導電薄板の全長
を、前記屈曲部の形成のもとに、より一層長くし
てあることとの関連により大きく、かつ前記両導
電薄板間に形成される総分布コンダクタンスが、
前記電波の無線周波数帯域のうち高無線周波数領
域部分に応じた前記絶縁薄板の誘電体損失との関
連により大きくしてあるので、前記接続線路から
前記コネクタを介し前記高周波フイルタに流入す
る前記高周波誘導電流のうち低無線周波数成分
が、上述のごとき直列集中定数回路としての前記
コンデンサの濾波作用により前記導電性ケーシン
グに接続した導電薄板へ確実に濾波され、かつ前
記高周波誘導電流の残余の成分、即ち高無線周波
数成分が、上述のごとき総分布静電容量、総分布
インダクタンス及び総分布コンダクタンスからな
る前記絶縁薄板及び両導電薄板の協働濾波作用に
より、前記導電性ケーシングに接続した導電薄板
へ確実に濾波され、その結果、前記電子機器が、
前記高周波誘導電流、即ち前記電波による広い無
線周波数帯域に亘る障害を受けることなく、前記
接続線路、前記コネクタ及び前記高周波フイルタ
を介し流入する前記外部電気回路からの信号電流
のみを受けて常に適正に作動し得る。かかる場
合、前記総分布コンダクタンスが上述のごとく大
きいため、前記総分布インダクタンスと前記総分
布静電容量とによる共振現象が抑制されて、前記
高周波フイルタの濾波特性が広い無線周波数帯域
に亘り一様となる。また、上述したごとく前記高
周波フイルタを屈曲させ得るため、前記内部電子
素子の接続端子と前記コネクタとの間隔を従来に
比べて狭くでき、この種電子機器のコンパクト化
にも有益である。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面により説明する
と、第１図は、本発明を適用した電子制御システ
ムが車両に装備された状態を示しており、この電
子制御システムは、当該車両の各所に配置した複
数のＳ１，Ｓ２，Ｓ３，…，Sl（第１図にてはセ
ンサＳ１，Ｓ２，Ｓ３のみを示す）、複数のアク
チユエータＡ１，Ａ２，…，Am（第１図にては
アクチユエータＡ１のみを示す）、及びバツテリ
と、これらセンサＳ１〜Sl、アクチユエータＡ１
〜Am及びバツテリに各配線Ｗ１，Ｗ２，Ｗ３，
…，Wn（例えば、被覆導線からなる）を介しそ
れぞれ接続した電子装置Ｄ（当該車両の車室内に
配置されている）により構成されている。かかる
場合、各配線Ｗ１，Ｗ２，Ｗ３，…，Wnは、各
センサＳ１，Ｓ２，…，Sl、各アクチユエータＡ
１，…，Am、及びバツテリと電子装置Ｄとの相
対的配置関係に基きそれぞれ長くなつている。

電子装置Ｄは、第２図及び第３図に示すごと
く、金属良導体からなるケーシング１０を有して
おり、このケーシング１０の前壁１１に形成した
長孔１１ａには、各配線Ｗ１，Ｗ２，Ｗ３，…，
Wnに接続したコネクタ２０ａに接続してなるコ
ネクタ２０が嵌着されている。コネクタ２０は、
ケーシング１０内に列状に延出する逆Ｌ字形状の
複数のコネクタピンＰ１，Ｐ２，Ｐ３，…，Pn
を有しており、これら各コネクタピンＰ１，Ｐ
２，Ｐ３，…，Pnはその各内端にてコネクタ２
０ａを介し各配線Ｗ１，Ｗ２，Ｗ３，…，Wnに
それぞれ接続されている。なお、ケーシング１０
は当該車両の車室内の適所に非接地状態（即ち絶
縁状態）にて組付けられている。

ケーシング１０内には、プリント基板３０が、
金属良導体からなる４箇の支持部材４０ａ，４０
ｂ，４０ｃ，４０ｄ（第３図にては、両支持部材
４０ａ，４０ｂのみを示す）を介しケーシング１
０の底壁１２の内面上に支持されている。プリン
ト基板３０の上面には、電源回路５０、スイツチ
６０及びマイクロコンピユータ７０が固定されて
おり、電源回路５０は、その両接続端子にて、プ
リント基板３０の表面に形成した両配線パターン
ｄ１，ｄ２（第２図参照）の各内端にそれぞれ接
続されている。スイツチ６０は、その両接続端子
にて、プリント基板３０の表面に形成した一対の
配線パターンｄ３，ｄ３の各対向端にそれぞれ接
続されている。マイクロコンピユータ７０は、そ
の第１接続端子にて両配線パターンｄ３の一方を
介しスイツチ６０に接続されるとともに、その第
（ｎ−２）の接続端子にて、プリント基板３０の
表面に形成した配線パターンdn（第２図参照）の
内端に接続されている。なお、マイクロコンピユ
ータ７０の第２〜第（ｎ−１）の接続端子は、プ
リント基板３０の表面に配線パターンｄ１，ｄ
２，ｄ３，dnと同様にして形成した各配線パタ
ーンｄ４，…，dn−１（図示せず）の内端に接
続されている。

次に、本発明の要部の構成について説明する
と、高周波フイルタ８０が、第２図及び第３図に
示すごとく、ケーシング１０内において前壁１１
とプリント基板３０との間に介装されている。こ
の高周波フイルタ８０は、第２図〜第４図に示す
ごとく、プリント基板８１を有しており、このプ
リント基板８１の表面には、複数の長手状の柔軟
性のある配線パターンｆ１，ｆ２，ｆ３，…，fn
がコネクタ２０からプリント基板３０に向けて並
行に形成され、一方プリント基板８１の裏面に
は、柔軟性のある銅箔膜８２が形成されている。
プリント基板８１は、ポリイミド、ポリエステル
等の柔軟性を有する絶縁材料により所定の板厚
（例えば、12.5μm〜25μm）にて長方形状に形成
されており、各配線パターンｆ１〜fnの長手方向
に沿うプリント基板８１の全長は、ケーシング１
０の前壁１１とプリント基板３０の前縁部との間
隔よりも長く、例えば、40mm〜70mmとなつてい
る。

しかして、このように構成したプリント基板８
１においては、このプリント基板８１の前縁部８
１ａが、銅箔膜８２の前縁部を、金属良導体から
なる一対の支持部材４０ｅ，４０ｆ（第３図にて
は、支持部材４０ｅのみを示す）上に重合させて
一対のねじ８３，８３により両支持部材４０ｅ，
４０ｆに締着固定されて、銅箔膜８２を両支持部
材４０ｅ，４０ｆを介しケーシング１０の底壁１
２に短絡する。また、プリント基板８１はその中
間部位８１ｂを第３図のごとく上方へ逆Ｕ字状に
屈曲させてなり、このプリント基板８１の後縁部
８１ｃはプリント基板３０の前縁部に固着されて
いる。かかる場合、各配線パターンｆ１，ｆ２，
ｆ３…，fnはその各一端にて各配線パターンｄ
１，ｄ２，ｄ３…，dnの外端にそれぞれ接続さ
れ、その各他端にてコネクタ２０の各コネクタピ
ンｐ１，ｐ２，ｐ３…，pnにそれぞれ接続され
ている。

また、プリント基板８１の銅箔膜８２及び各配
線パターンｆ１〜fnとの間の電気的特性において
は、プリント基板８１の誘電率が空気より大き
く、かつこのプリント基板８１の板厚が上述のご
とく非常に薄いため、銅箔膜８２と各配線パター
ンｆ１〜fnとの間の総分布静電容量Ｃが、無線周
波数帯域における高無線周波数領域（例えば、
430MHz以上）との関連にて大きな値となる。ま
た、各配線パターンｆ１〜fnの全長が、プリント
基板８１の中間部位８１ｂを屈曲させることによ
り十分に長くなるため、各配線パターンｆ１〜fn
に沿う総分布インダクタンスＬが大きな値とな
る。さらに、プリント基板８１の誘電体損失はそ
の誘電率及び無線周波数に比例して増大するた
め、銅箔膜８２と各配線パターンｆ１〜fnとの間
に形成される総分布コンダクタンスＧも大きな値
となる。これにより、プリント基板８１と、この
プリント基板８１を介して対向する銅箔膜８２と
各配線パターンｆ１〜fnとが、これら各配線パタ
ーンｆ１〜fn毎に、前記高無線周波数領域との関
連において、第６図に示すごときL₀ C₀ G₀分布
定数回路を、第７図に示すごとく上述した総分布
静電容量Ｃ、総分布インダクタンスＬ及び総分布
コンダクタンスＧからなる等価的な濾波特性のよ
いLCG定数フイルタ回路として構成する。かか
る場合、総分布インダクタンスＬ及び総分布静電
容量Ｃとによる共振現象が、上述した大きな総分
布コンダクタンスＧに基き抑制され、前記LCG
定数フイルタ回路の濾波特性が前記高無線周波数
領域にて一様となつている。

また、高周波フイルタ８０は、複数のコンデン
サＣ１，Ｃ２，Ｃ３，…，Cnを備えており、こ
れら各コンデンサＣ１，Ｃ２，Ｃ３，…，Cnは、
それぞれ、両接続導線ｕ１，ｖ１；ｕ２，ｖ２；
ｕ３，ｖ３；…；un，vnを有している。コンデ
ンサＣ１は、第２図及び第５図に示すごとく、接
続導線ｕ１にて、配線パターンｆ１の中間部位に
接続されるとともに、接続導線ｖ１において、プ
リント基板８１及び銅箔膜８２に配線パターンｆ
１の第２図にて図示下側にて穿設したランド孔ｈ
１に挿入されて銅箔膜８２の一部に半田付けされ
ており、残余のコンデンサＣ２，Ｃ３，…，Cn
はその各接続導線ｕ２，ｕ３，…，unにて各配
線パターンｆ２，ｆ３，…，fnの中間部位にそれ
ぞれ接続されている。また、各コンデンサＣ２，
Ｃ３，…Cnの接続導Ｖ２，ｖ３，…，vnは、各
配線パターンｆ１，ｆ２；ｆ２，ｆ３；…；fn−
１、fn間にてプリント基板８１及び銅箔膜８２に
それぞれ穿設したランド孔ｈ２、ｈ３，…，hn
（図示せず）にそれぞれ挿入されて銅箔膜８２の
一部に半田付けされている。

しかして、各コンデンサＣ１〜Cnにおいては、
その各静電容量Csが、各コンデンサＣ１，Ｃ２，
Ｃ３，…，又はCnの両接続導線ｕ１，ｖ１；ｕ
２，ｖ２；ｕ３，ｖ３；…又はun、vnにもたら
されるインダクタンスLsとに基き集中定数回路
（第６図にてはコンデンサＣ１の集中定数回路を
示す）を形成し、無線周波数帯域における低無線
周波数領域（430MHz未満）との関連により良好
な濾波特性を有するように小さな値に定められて
いる。かかる場合、集中定数回路としての各コン
デンサＣ１，Ｃ２，Ｃ３…又はCnにおける遮断
周波数はfc＝1/2√LCにより与えられる。また、
高周波フイルタ８０としての濾波特性は第８図に
示すごとく広い無線周波数帯域に亘り一様とな
る。

以上のように構成した本実施例において、放送
局、アマチユア無線局、市民無線局、パーソナル
無線システム、軍用レーダー等の電波発生源から
の各種電波Ｅが第１図に示すごとく当該車両に入
射すると、この電波Ｅに基く高周波誘導電流Ｉが
各配線Ｗ１，Ｗ２，Ｗ３，…Wnに誘導され両コ
ネクタ２０ａ，２０を介し高周波フイルタ８０に
流入する。すると、高周波誘導電流Ｉの低無線周
波数成分即ち、放送局からのFM電波、アマチユ
ア無線局からの144MHz以下の電波、市民無線局
からの27MHzの電波等の430MHz未満の電波に相
当する成分が各コンデンサＣ１〜Cnの集中定数
回路により各支持部材４０ｅ，４０ｆを介しケー
シング１０の底壁１２に流出せられるとともに、
高周波誘導電流Ｉの高無線周波数成分、即ち、ア
マチユア無線局からの430MHz及び1.2GHzの電
波、パーソナル無線システムからの900MHzの電
波等の430MHz以上の電波に相当する成分が、プ
リント基板８１、銅箔膜８２及び配線パターンｆ
１〜fnからなるLCG定数フイルタ回路により各
支持部材４０ｅ、４０ｆを介しケーシング１０の
底壁１２に流出せられる。

換言すれば、高周波フイルタ８０は、各種電波
Ｅに起因する高周波誘導電流Ｉ、即ち広い無線周
波帯域に亘る電波障害成分を電源回路５０、スイ
ツチ６０及びマイクロコンピユータ７０から適正
に遮断して濾波する機能を有する。従つて、電源
回路５０へ流入する給電電流及びスイツチ６０及
びマイクロコンピユータ７０へ流入する信号電流
は、各種電波Ｅの存在にもかかわらず、各配線Ｗ
１〜Wn、両コネクタ２０ａ，２０及び各配線パ
ターンｆ１〜fnをそれぞれ通り流出するものに限
られ、このため、マイクロコンピユータ７０は誤
動作することなく常に適正な作動のもとに各アク
チユエータＡ１〜Amを制御し得る。また、高周
波フイルタ８０においては、そのケーシング１０
内における収容空間がプリント基板８１の屈曲性
によりこのプリント基板の全面積に比べて小さく
なる。

なお、本発明の実施にあたつては、第９図に示
すごとく、前記実施例におけるプリント基板３０
をプリント基板８１（中間部位８１ｂを除く）を
も含むように延長してプリント基板３０ａとして
形成し、各配線パターンｄ１〜dnをコネクタ２
０のコネクタピンＰ１〜Pnにそれぞれ接続する
ようにプリント基板３０ａの表面にて延長し、プ
リント基板３０ａにおけるプリント基板８１の中
間部位８１ｂ下端部に対応する部分に長手状のラ
ンド孔３１を形成し、かつプリント基板８１の中
間部位８１ｂにより形成したプリント基板８１Ａ
を図示のごとく上方からランド孔３１に嵌着する
ようにしても前記実施例と同様の作用効果を達成
し得る。

かかる場合、配線パターンｆ１ａ，ｆ２ａ，ｆ
３ａ，…，fnaが、配線パターンｆ１，ｆ２，ｆ
３…，fnに対応する配置にてプリント基板８１Ａ
の表面に形成され、銅箔膜８２ａがプリント基板
８１Ａの裏面に形成されている。また、各一対の
導電リード片ｌ１，ｌ１；ｌ２，ｌ２；ｌ３，ｌ
３；…，ln，ln（第９図にては各一方のみを示す）
が、ランド孔３１を介して対向する配線パターン
ｄ１，ｄ２，ｄ３…，dnの各両中間部位からそ
れぞれ上方へ突出するとともに、配線パターンｆ
１ａ，ｆ２ａ，ｆ３ａ，…，fnaの各両側下端に
それぞれ接続されている。また、銅箔膜３２が、
プリン基板３０ａの裏面における銅箔膜８２に対
応する位置に形成されて、銅箔膜８２ａの一側下
縁部にランド孔３１の下端にて接続されている。
さらに、各コンデンサＣ１，Ｃ２，Ｃ３…，Cn
の接続導線ｕ１，ｕ２，ｕ３，…，unは各配線
パターンｄ１，ｄ２，ｄ３，…，dn上にそれぞ
れ接続されており、一方各コンデンサＣ１，Ｃ
２，Ｃ３…，Cnの接続導線ｖ１，ｖ２，ｖ３，
…，vnは、プリント基板３０ａ及び銅箔膜３２
に設けた各ランド孔に挿通され銅箔膜３２に半田
付けされている。なお、銅箔膜３２の前縁部は両
支持部材４０ｅ、４０ｆによりケーシング１０の
底壁１２に短絡してある。

また、第９図に示した変形例においては、各配
線パターンｆ１ａ，ｆ２ａ，ｆ３ａ，…，fnaの
両側下端を各一対の導電リード片ｌ１，ｌ１；ｌ
２，ｌ２；ｌ３，ｌ３；…；ln，lnに接続すると
ともに、銅箔膜８２ａの一側下縁部を銅箔膜３２
に接続するようにしたが、これに代えて、第１０
図に示すごとく、各配線パターンｆ１ａ〜ｆ１ｎ
の各両側下端から各一対の導電リード脚ｔ１，ｔ
１；〜；tn，tn（図にては導電リード脚ｔ１，ｔ
１，のみを示す）をそれぞれ下方へ向けて一体的
に延出させるとともに銅箔膜８２ａの下縁から複
数の導電リード片ｑ１〜ｑ１を下方へ延出させて
これら各導電リード片ｑ１〜ｑ１をプリント基板
３０ａのランド孔３１及び銅箔膜３２に半田付け
し、かつ各一対の導電リード脚ｔ１，ｔ１；〜；
tn，tnを、ランド孔３１を介し対向する各配線パ
ターンｄ１〜dnの各中間部位上に載置固着する
ようにしてプリント基板８１Ａをプリント基板３
０ａに図示のごとく組付けてもよく、また、第１
１図に示すごとく、逆Ｕ字状の銅箔膜８２ａ内に
良導体金属板８２Ａを嵌着するとともにこの良導
体金属板８２Ａから下方へ複数の導電リード片ｑ
２〜ｑ２を延出させて、これら各導電リード片ｑ
２〜ｑ２をランド孔３１に挿通し銅箔膜３２に半
田付けするようにしてもよい。

また、前記実施例においては、本発明が車両用
電子制御システムに適用された例について説明し
たが、これに限らず、船舶その他の各種移動体の
電子制御システムが比較的長い配線を有する場
合、固定位置に配設した電子制御システムが比較
的長い配線を有する場合等にも本発明を適用して
実施してもよい。

また、前記実施例においては、プリント基板８
１の中間部位８１ｂを逆Ｕ字状に屈曲させた例に
ついて説明したが、これに限らず、例えば、プリ
ント基板８１の複数の中間部位をそれぞれ逆Ｕ字
状に屈曲させてもよく、またプリント基板８１の
屈曲形状は逆Ｕ字状に限ることなく適宜変更して
実施してもよい。

また、前記実施例においては、一枚のプリント
基板８１に各配線パターンｆ１〜fn及び銅箔膜８
２を形成した例について説明したが、これに代え
て、例えば、プリント基板８１及び銅箔膜８２の
各配線パターンｆ１〜fnに対向していない各余剰
部分を省略して実施してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明を適用した電子制御システム
が車両に装備された状態を示示す図、第２図は、
第１図における電子機器の部分破断平面図、第３
図は同部分破断側面図、第４図及び第５図は、第
２図における高周波フイルタの部分拡大断面図、
第６図は同高周波フイルタの集中定数回路及び分
布定数回路を示す図、第７図は同LCG定数フイ
ルタ回路図、第８図は同高周波フイルタの減衰率
特性曲線図、第９図は第２図における高周波フイ
ルタの変形例を示す斜視図、第１０図及び第１１
図は、第９図の変形例に対する部分的変形例を示
す要部断面図である。 符号の説明、Ａ１〜Am……アクチユエータ、
Ｃ１〜Cn……コンデンサ、Ｄ……電子装置、ｆ
１〜fn，ｆ１ａ〜fna……配線パターン、Ｓ１〜
Sn−１……センサ、ｕ１〜un，ｖ１〜vn……接
線導線、ｗ１〜wn……配線、１０……ケーシン
グ、２０……コネクタ、３２，８２，８２ａ……
銅箔膜、４０ｅ，４０ｆ……支持部材、８０……
高周波フイルタ、８１，８１Ａ……プリント基
板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 導電性ケーシングと、この導電性ケーシング
   内に配設されて同導電性ケーシングの内周壁から
   離れて位置する接続端子を有する内部電子回路
   と、前記導電性ケーシングの周壁の一部に設けら
   れて前記内部電子回路の前記接続端子を外部電気
   回路からの接続線路に接続するコネクタとを備え
   た電子機器において、 前記内部電子回路の接続端子と前記コネクタと
   の間隔よりも長い全長を有し、前記内部電子回路
   の接続端子と前記コネクタとの間に帯状に延在さ
   れて前記内部電子回路を前記コネクタから隔離す
   るように屈曲する屈曲部を形成してなる絶縁薄板
   と、 この絶縁薄板の両表面の長手方向に沿い前記屈
   曲部の両表面を通りそれぞれ添着した一対の長手
   状の導電薄板と、 これら一対の導電薄板の各中間部位にそれぞれ
   接続した一対の接続端子を有し、広無線周波数領
   域中の低無線周波数領域部分におけるろ波特性を
   良好にする小静電容量のコンデンサとを有し、 前記一対の導電薄板の一方を前記内部電子回路
   の接続端子と前記コネクタの間に接続し、かつ前
   記一対の導電薄板の他方を前記導電性ケーシング
   に接続して前記屈曲部との協働のもとに前記広無
   線周波数領域中の高無線周波数領域部分における
   ろ波特性を一様にするようにしたことを特徴とす
   る電子機器のための高周波フイルタ。