JPH0440187Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、液晶デイスプレイを利用して立体画
像を観察するための投影機及び直視型で観察する
ためのゴーグルに共用できる立体液晶デイスプレ
イに関する。

従来技術 ビデオ信号で液晶デイスプレイを駆動し、映像
を見るようにした小型テレビが最近世に出てい
る。又、第５図ａ，ｂに示すように、２台の投映
機１，２の夫々に偏光軸角度が互いに90°ずれた
液晶デイスプレイ３をセツトし、これらを並置し
て背後から高輝度の光源ランプ４で照射し、レン
ズ５により、１枚のシルバースクリーン６上に投
映可能とし、上記の２つの液晶デイスプレイ３に
視差のあるビデオ信号を送ることにより、スクリ
ーン６上に視差のある映像を投映し、これを観客
が左右が互いに90°ずれた偏光めがね７を掛けて
観ることにより立体映像として見ることができる
立体液晶デイスプレイが最近提案されている。

この装置の１台の投影機だけを使用してスクリ
ーンに投映し、偏光めがねを掛けずに見れば立体
的でない通常の映像として見ることができ、又、
１枚の液晶デイスプレイを直視すれば最初にのべ
た小型テレビと同じように通常の映像を見ること
ができる。

そこで視差のある画像を２枚の液晶デイスプレ
イに映し、実体鏡（stereoscope）でこれを夫々
左右の眼で別々に直視することにより映像を立体
的に直視することができる。実体鏡はゴーグル型
にするのが取扱いに便利である。

目 的 本考案は、上記の実情にかんがみ、スクリーン
に投影して偏光めがねで立体視するための投映装
置と、顔面に装着して直視することにより立体視
できるゴーグル型実体鏡との両方に共用可能な立
体液晶デイスプレイを提供することを目的とす
る。

構 成 本考案の立体液晶デイスプレイは、上記の目的
を達成させるため、偏光軸角度が互いに90°ずれ
ている２画面の液晶デイスプレイを夫々の中心を
概ね両眼の間隔だけ離して、投映装置と直視式ゴ
ーグル型実体鏡とに共用可能な枠体にセツトした
ことを特徴とする。

以下に、本考案の実施例を、図面に基づいて詳
細に説明する。

第１図は本考案の実施例の液晶デイスプレイ９
を示す図である。枠体１０には、偏光軸角度が互
いに90°ずれた２面の液晶デイスプレイ１１ａ，
１１ｂがセツトされている。これらの中心点の間
隔は概ね人の両眼の間隔に一置しており、な
お、個人差の調整のため、枠体１０にはデイスプ
レイ間隔調整つまみ１２が設けられ、このつまみ
を回すことにより２つの液晶デイスプレイ１１
ａ，１１ｂはラツクとピニオン、ねじ棒等公知の
手段で間隔が調整できるようになつている。枠体
１０には投映装置にセツトするときの位置決めを
行なうためのセツト位置溝１３が設けられてい
る。又、図示されていないが、セツトした状態で
投映装置本体に設けられた映像信号出力端子と接
続される入力端子が設けられ、夫々のデイスプレ
イ１１ａ，１１ｂに接続されている。

第２図は、上記の立体液晶デイスプレイを使用
してスクリーンに投映し大型の映像を観るための
投映装置の図である。

この投映装置１５の上面には、前記の立体液晶
デイスプレイ９を挿入する挿入口１６が設けられ
ており、前面には２面のデイスプレイ１１ａ，１
１ｂに対応した位置に投映レンズ１７ａ，１７ｂ
がピント調整可能に取付けられている。又、各デ
イスプレイ１１ａ，１１ｂの背後には図には示さ
れていないが夫々高輝度の光源、反射鏡、集光レ
ンズ等が設けられている。又、ビデオテープレコ
ーダ、レーザデイスクプレーヤ等から出力された
映像信号の入力端子１８が設けられている。この
投映装置１５は２面のデイスプレイの投映機能が
１体になつている以外は、第５図ａ，ｂで説明し
た従来提案された液晶投影装置と機能的には同じ
であり、これによりスクリーン上に投映された映
像は、偏光めがねを掛けて観ることにより立体視
することができる。なお投映装置にセツトされる
立体液晶デイスプレイでは、間隔調整つまみ１２
は不必要である。

次に、直視式ゴーグル型実体鏡への本考案の適
用について説明する。

第３図ａ，ｂは、本考案の立体液晶デイスプレ
イ９を使用した直視式ゴーグル型実体鏡の一実施
例を示すものである。ゴーグルのカバー２１の前
面には、前記の立体液晶デイスプレイ９が取付け
られている。この場合もデイスプレイ９の所定位
置への取付によりゴーグル側の信号出力端子と、
液晶デイスプレイ９側の入力端子は接続される。
カバー２１には、接眼部にレンズ２２が設けら
れ、カバーの側面にはそのレンズ１０の焦点調整
つまみ２３が取付けられているほか、ビデオテー
プレコーダ、レーザデイスクプレーヤ等からのビ
デオ信号入力端子２４が設けられている。又、ゴ
ーグルを顔面に装着するためのヘツドバンド２５
及びイヤホン２６が取付けられている。又、カバ
ーの内部には中心線に仕切板２１ａが設けられて
いる。このゴーグルでは、液晶デイスプレイ１１
ａ，１１ｂは外光（例えば室内光）を使つて見る
ことになるので液晶デイスプレイ１１ａ，１１ｂ
の前面に拡散板２７が設けられている。なお拡散
板２７の外側に液晶デイスプレイ１１ａ，１１ｂ
を照明する小型の光源を設けることも可能であ
る。

このゴーグルを用いて液晶デイスプレイ上の画
像を見る場合は２枚の液晶デイスプレイ１１ａ，
１１ｂの間隔を調整つまみ１２により観察者の眼
の間隔に合せて調整し、第４図に示す如く、両眼
３０でレンズ２２を介して夫々の液晶デイスプレ
イ１１ａ，１１ｂ上に形成される視差のある画像
１１ａ，１１ｂを視ることにより、立体視するも
のであるから、偏光めがねは不要である。この直
視タイプでは２画面のデイスプレイの偏光軸の向
きは観察者に影響を及ぱすことはない。

以上のように、立体液晶デイスプレイ９を投映
装置にセツトする場合と、ゴーグルにセツトする
場合とでは、画像の上下の向きが異る。したがつ
て適正にセツトするため第５図に示す如く立体液
晶デイスプレイ９の枠体にはセツト位置溝１３を
設けて投映装置１５の挿入口に上下左右逆には入
らないようにされている。ゴーグルに取付ける場
合も同様上下、左右を逆にしては取付けられない
ように溝やピン等を設けておけばよい。

２画面デイスプレイ９の枠体１０を堅牢な材質
で構成し２画面間の距離を調整可能にしたり、デ
イスプレイ間の枠組に蝶番を使つたり、フレキシ
ブルな材料を使つたり、材質、構造は自由に選択
することができる。

効 果 以上の如く、液晶デイスプレイの２画面を同一
の枠体にセツトして構成し、投映装置にセツトす
る目的と直視用ゴーグルの部品として使用する目
的とに共用可能としたことにより、量産化が可能
となり、コストダウンに寄与する。

又、投映装置へのデイスプレイのセツトが簡単
になる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の立体液晶デイスプレ
イの斜視図、第２図は上記立体液晶デイスプレイ
を装着可能な投映装置の一例の斜視図、第３図ａ
は上記立体液晶デイスプレイを組込んだ直視式ゴ
ーグル型実体鏡の一例の斜視図、第３図ｂはその
Ｂ−Ｂ断面図、第４図はそのゴーグルによる立体
視の原理を説明する説明図、第５図ａは従来提案
された立体液晶デイスプレイを用いた立体映像投
映装置の一例を示す斜視図、ｂはその１つの投映
機の断面図である。 ９……立体液晶デイスプレイ、１０……枠体、
１１ａ，１１ｂ……液晶デイスプレイ、１５……
投映装置、２０……直視式ゴーグル型実体鏡。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 偏光軸角度が互いに90°ずれている２画面の液
   晶デイスプレイを夫々の中心を概ね両眼の間隔だ
   け離して、投映装置と直視式ゴーグル型実体鏡と
   に共用可能な枠体にセツトしたことを特徴とする
   立体液晶デイスプレイ。