JPH0439967Y2

JPH0439967Y2 -

Info

Publication number: JPH0439967Y2
Application number: JP19777987U
Authority: JP
Priority date: 1987-12-25
Filing date: 1987-12-25
Publication date: 1992-09-18
Also published as: JPH01100859U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、プール施設等、特に潜水練習用に利
用される、プールの改良に関するものである。

（従来の技術）最近では老若男女を問わず、様々なスポーツを
楽しもうとする人々が増加しており、そういつた
煽りをうけて盛んになつてきたスポーツのひとつ
に、海や湖で活動するスポーツ、即ちマリンスポ
ーツというものがある。

ひとことにマリンスポーツといつても、これに
もやはり様々な種類があり、なかでもスキユーバ
ダイビングの普及がこのところ目覚しく、多くの
人々に注目をあびている。

スキユーバダイビングとは、アクアラング等の
潜水器を使用して水中に潜水するもので、これは
水中の色彩豊かな魚や、水底の岩や珊瑚礁等の美
しい景観を心ゆくまで眺めたり、あるいはこれら
の、地上とは全く違つた別世界を思わせる自然と
のふれあいを、長時間楽しむことができるちよつ
と小粋なスポーツであると共に、時には人命救助
等の非常時態でおおきな役割りを果すこともあ
る。

ところで、このスキユーバダイビングでは、高
圧の空気を呼吸しているために、ひとつまちがえ
れば種々の障害を起こす危険性があることから、
技術的な面の訓練が絶対必要であり、海や湖等の
周辺に居住している者は、実際の海や湖での訓練
が可能であるが、そうでない者の多くは、各地に
設けられたプール施設等を利用し、普通は比較的
水深の深い特設の潜水用プール等で講習をうけ
て、練習している。

（考案が解決しようとする問題点）スポーツに限らず、何にでも練習とは厳しいも
ので、スキユーバダイビングの場合には、アクア
ラング等の潜水器だけを頼りに水中深く潜水する
ことから、生死に拘る虞れもあり、特に練習によ
る鍛練が要求される。

ところが前述したように、普通は特設の潜水用
プール等で講習をうけて練習しているため、実際
にはプールという無機質的な殺伐としたなかで、
ただ黙々と練習だけが繰り返されているので体力
があつても気分的に疲労しやすく途中で挫折する
者も少なくはない。

また、こういつたことを考慮して、プール内の
周壁の一部をガラス張りにし、その向い側で人が
見物したりすることのできるものもあるが、講習
をうけている者の中には、見物人がかえつて気に
なり、緊張したり恥かしがつたりして、練習が身
につかなくなる者も多く、結局はリラツクスした
状態で、しかも楽しみながら練習することができ
なかつた。

さらには、こういつた練習の課程を修了し、高
価なダイビング器材を保有しているダイバーでさ
え、実際に景観の良好な場所へ出かけるには、多
くの費用と時間を要するため、年間にわずか数回
しかその機会がないのが実状である。

本考案は、これらの問題を解決し、わざわざ海
や湖に行かなくても、いつでも手軽な気持ちで、
水中の景観を楽しむことのできるプールを提供す
るものである。

（問題点を解決するための手段）本考案は、適数の映写機を内部に設けると共
に、適数の映写窓を有する映写室を、プールの水
中内適宜場所に設置し、かつ、プール内の周壁を
スクリーン化したことを要旨とする潜水用プール
である。

（作用）本考案は、適数の映写機を内部に設けると共
に、適数の映写窓を有する映写室を、プールの水
中内適宜場所に設置し、かつ、プール内の周壁を
スクリーン化したことにより、プール内の周壁を
スクリーンとして、前記映写室内部の映写機か
ら、映写窓を介して映像を映写することができ
る。

（実施例）以下本考案を第１図及び第２図に示す実施例に
基づいて説明する。

第１図イ、ロは本考案に係る潜水用プールの第
１実施例を示し、イは縦断正面図、ロは要部の横
断平面図であり、第２図イ、ロは第２実施例を示
し、イは縦断正面図、ロは横断平面図である。

第１図においてＡはプール本体を示し、ａはこ
のプールＡの内周壁を、ｂはこのプールＡの底を
示す。

また第１実施例にあつては、第１図イに示すよ
うに、前記プールＡの水面より上の内周壁ａにプ
ールサイドｃを設け、さらには第１図ロに示すよ
うに、前記プールＡの内周壁ａ及び底ｂを円形と
し、プールＡの形状を円筒形とすると共に、前記
プールサイドｃより下の内周壁ａの表面を例えば
映画館のスクリーンのように映像を映写できるも
のとしている。

１は、本考案に係る潜水用プールを構成する例
えば可搬式映写室であり、第１実施例ではこの映
写室１の外壁を、例えば海中の岩等の擬岩仕様と
し、前記プールＡの底ｂのほぼ中央部に設置され
ている。

２は、前記映写室１内に設けられた映写機であ
り、ここより映写された例えば海中の景観等の映
像は、前記映写室１に設けられた映写窓３を介し
て、前記プールＡの内周壁ａのスクリーンの代用
部分に映しだされる。

また第１実施例では、この映しだされた映像が
対向するように、映写機２を２機背中合わせに設
けたものを示したが、映写角度θ，θ′には限度が
あるため、内周壁ａに映しだされる映像と映像と
の間にとぎれが生じる。したがつて映像を連続さ
せたい場合には、前記映写機２を複数機４方に設
けるか、あるいは前記映写室１を回転可能に設置
して映像を連続させるだけでなくこのプールＡ内
を泳ぐ者に追従させ得るようにすることもでき
る。

また、第１実施例では、プールＡの形状を円筒
形とし、外壁形状を擬岩とした映写室１を前記プ
ールＡの底ｂの中央部に設置した場合を示した
が、第２図に示す第２実施例のように、プールＡ
は例えば矩形でもよく、映写室１′は例えば前記
矩形プールＡの内周壁ａと一体構成することもで
き、これらプールの形状及び映写室の外壁形状と
設置場所は任意に定められる。

尚、映写室内は、映写窓よりの浸水を防ぐ処置
が施され、映写室内の出入口は、水面より上部
か、あるいはプール外へ設ける方が望ましいのは
言うまでもない。

（考案の効果）以上説明したように、本考案は、適数の映写機
を内部に設けると共に、適数の映写窓を有する映
写室を、プールの水中内適宜場所に設置し、か
つ、プール内の周壁をスクリーン化したことによ
り、プール内の周壁をスクリーンとして前記映写
機から映像を映写することが可能になるため、各
地の海や湖等の水中の景観等を映写することによ
り、リラツクスした潜水を楽しむことができる。

従つてスキユーバダイビングを志ざす初心者に
とつて、従来はハードとされていた潜水訓練を楽
しみ乍ら身につけることができるので、潜水用プ
ールとしての効果は大であり、また潜水の熟練者
にとつても、貴重な時間や旅費を使わないで、あ
たかもその場所にいるような気分を、味わうこと
ができる。

また、可搬式の映写室であれば、貸出し等も可
能であるため、経費の節約を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図イ、ロは本考案に係る潜水用プールの第
１実施例を示し、イは縦断正面図、ロは要部の横
断平面図であり、第２図イ、ロは第２実施例を示
し、イは縦断正面図、ロは横断平面図である。Ａはプール、ａは内周壁、１，１′は映写室、
２は映写機、３は映写窓。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

適数の映写機を内部に設けると共に、適数の映
写窓を有する映写室を、プールの水中内適宜場所
に設置し、かつ、プール内の周壁をスクリーン化
したことを特徴とする潜水用プール。