JPH0437971B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、２つの案内の間で１つの位置から
別の位置へ案内されるフイルムカードなどの品物
を送るための例えばフイルムカードをフイルム台
からカセツトの中へ送るための移送装置に関す
る。

マイクロフイルム読取り機において、鍵盤によ
つて選択された画像が対物レンズの前方に自動的
に移動できるようにするためフイルム台を機械的
に動かすのが古くから一般的になつている。フイ
ルム台とマガジンの間で自動的に選択されたフイ
ルムカード交換が達成できるようなさらに開発さ
れたマイクロフイルム読取り機もすでに市場に現
われている。かかる形式の読取り機の１つにおい
て、フイルムカードは回転台の中に貯蔵される。
各フイルムカードは切欠きの形の符号を表わすク
リツプを備え、これによつて選択が可能である。
次いで比較的複雑な機構によつて、それぞれの所
望のフイルムカードが回転台から取出され、この
フイルムカードは投射装置に存するフイルムカー
ドがマガジンへ運ばれたのちにこれの中へ動かさ
れる。

別の形式の読取り機ではフイルムカードがフオ
イル袋の中に保持される。これはフオイル袋の中
に貯蔵されてフイルム台の中へ摺動させられる。
フオイル袋は選択をするための指標カードと同様
の出張りを有する。実際に示されたところによれ
ば、このようなフオイル袋ではそれ自身にもフイ
ルムカードにも掻き傷を生じ易い。これはまたマ
イクロフイルム読取り機の中に白濁のにじんだ像
を生じ、それがニユートンリングの原因になる。

このような問題は、例えばカセツトとして構成
されたマガジンを垂直に移動できるように配置
し、それぞれのフイルムカードを単にマガジンか
ら直線に沿つてフイルム台の中へ摺動させ、或い
は逆にフイルムカードをフイルム台から直線に沿
つてマガジンの中へ摺動させるようにすれば回避
できる。このようにすればフイルムカードの符号
付けが除去され、所望のフイルムカードがフイル
ム台に対して真直になるような位置へマガジンが
簡単に動かされる。

フイルムカードを溝孔の中で真直に案内するよ
うな装置も知られている。しかしながらかかる装
置では移送装置の構造に問題が存する。例えば複
写機の場合のようにフイルムカードを輸送するた
めの１対のローラが一般に考えられる。しかしな
がらスペースの点から見てかかる１対のローラは
貯蔵されたフイルムカードの間で掴んでフイルム
カードを抜出すことができないから、それぞれの
フイルムカードをマガジンから１対のローラの誘
導区域へ摺動させるラムが付加的に必要になる。
また、ローラの対から離れたフイルムカードをフ
イルム台上の限られた位置へ摺動させ或いは逆の
方向でマガジンの中へ摺動させるための装置も具
備されなければならない。フイルムカードはしば
しば極めて薄いから、これをラムで確実に摺動さ
せることには困難が生じる。さらにラムの運動は
調整され監視されなければならず、これによつて
構成に費用が掛る。

この発明の主な目的は、特に簡単なスペースの
小さい構造を有しかつできるだけ小さい摩擦でフ
イルムカードなどの品物を輸送し、従つて例えば
複写機で紙を輸送する際に連続的に起るような詰
まりを起すことのない、冒頭に述べたような形式
の移送装置を提供することにある。

この目的の達成のためこの発明によれば、２つ
の案内の間で１つの位置から別の位置へ案内され
るフイルムカードなどの品物を送るための移送装
置において、品物を掴んで輸送するため品物に横
向きに移動できる輸送部材を備え、その輸送部材
が品物に向つて移動できかつ掴み位置で互に鋭角
をなすように取付けられた対向する２つの回転円
板を有するような移送装置が提供される。少くと
も１つの円板はこれを回転させるための手段を備
える。望ましい回転手段はモータである。回転手
段は可逆であつてこれによつてフイルムカードは
マガジンの中へ移動できまたマガジンから移動で
きる。移送装置は１方の案内の移送端に配置され
る。

この発明による移送装置は重ね合わせ配置のロ
ーラの代りに相互に鋭角をなす２つの円板を有す
るので、これは全体の高さが小さく従つて貯蔵さ
れたフイルムカードの間でカセツト形状のマガジ
ンの中へ移動できる。故に移送装置はここで直接
にフイルムカードを掴むことができ、よつて例え
ばラムのような付加の輸送部材は省略できる。

移送装置がフイルムカードを１側だけで掴んで
輸送することも有利である故にフイルムカードは
データを収容する場所で接触されることなく、従
つてフイルムカードの重要な区域に掻き傷が生じ
ることはない。

移送装置は狭い横区域から完全に離れた移送区
域を残すので、光電感知器によるこの移送区域の
自動監視が容易に実現できる。

マイクロフイルム読取り機は別として、この発
明による移送装置は多くの別の装置にも使用でき
る。例えばこれはフイルムカードカセツトに装填
するための装置に使用できる。

この発明による移送装置は１側だけで開くフイ
ルムカードのカセツトに適応するようにできる。
このようなカセツトは容易にその２つの横壁で掴
むことができマイクロフイルム読取り機に挿入で
きる。その後壁はラベル付けに完全に適合する。

この発明による移送装置の別の利点は単一のユ
ニツトだけが動かされ駆動される必要があるとい
うことにある。互に物理的に別別に配置され駆動
され運動サイクルの整合が困難であるような機構
は必要でない。

１つの円板だけが回転し他の円板が締付平面に
横向きにそれぞれの回転方向に限られた範囲で旋
回できるようなこの発明の有利な実施例では、フ
イルムカードの輸送の際に２つの円板がそれらの
間に締付けられるフイルムカードを介して締合わ
せ、その際にフイルムカードはその案内に正確に
平行に摺動することはないが移送装置の側に存す
る案内に向つて同時に押される。故に円板の対の
中への誘導運動は別としてフイルムカードは円板
の対と同じ側で案内に沿つて摺動する。フイルム
カードが幅の公差によつてその案内の中でかなり
の遊隙が存するとしても、案内の中でのフイルム
カードの詰まりは前述したようにして防止され
る。逆に、円板の対が反対側の案内に対してフイ
ルムカードを押したとしても、フイルムカードは
そこでつかえて中心に向つて張出す。

後段に説明されるように、回転の方向が変えら
れたときに上方の円板が正しい位置に傾動し従つ
て複雑な制御手段または機構が必要でないように
配置することは、容易な技術的事項である。

フイルムカードの詰まりが起つたとしても、移
送装置をフイルムカードの運動路の外側に配置す
ればこの場合には駆動要素または移送装置がフイ
ルムカードの輸送路に存しないから、つかえたフ
イルムカードは容易に手で除去できる。故にフイ
ルムカードは常に容易に接近できる。移送装置の
電気制御手段は、フイルムカードがつかえたとき
に制御手段が消勢され次いで移送装置がフイルム
カードの運動路外に旋回するように配置できる。

移送装置がフイルムカードを備えたカセツトの
中へ動かされるときに円板に付属する爪が隣接の
フイルムカードを押し、それで移送装置の円板の
対が選択されたフイルムカードを掴むことができ
る。

この発明は多くの実施例で達成できる。そのう
ちの１つについて図面を参照しながら以下に説明
される。図面はこの実施例を極めて線図的に図示
する。

第１図の左手部分に図解的に示されるフイルム
台１は反対両側に案内２，３を有する。これら案
内２，３はフイルム台１上で矢印５の方向に摺動
できるようにフイルムカード４（これはマイクロ
フイツシユとも呼ばれる）を保持する。

摺動マガジンにおける摺動と同様にしてフイル
ムカード４が並置されて摺動で挿入できるカセツ
ト６はフイルム台１のそばに配置される。カセツ
ト６は図面の平面に横向きに垂直移動でき、これ
によつてカセツト６の中の任意所望のフイルムカ
ード４がフイルム台１に対して真直な位置になる
ことができる。

輸送装置７は案内３およびカセツト６の直接前
方でフイルム台１の１側に存する。これは軸線８
を中心として旋回でき、よつて２つの円板９，１
０がフイルムカード４を掴んでこれをカセツト６
の中へ輸送することができる。カセツト６は輸送
装置７に面する側のかどに弧状くぼみ１１を有
し、よつて輸送装置７はフイルムカードをカセツ
ト６の中へ輸送できかつカセツトから取除きでき
る。

輸送装置７のさらに詳細な構成および作用は第
２図および第３図に示される。輸送装置７はやつ
とことして構成され、かつ２つのあご２，３を有
し、これらあごは関節式その他の当業者に知られ
た方式の任意のその他のやつとこの場合と同様に
相互に接近できる。上方あご１２は円板９を回転
可能に支持し、下方あご１３は円板１０を回転可
能に支持する。円板１０はモータ１４によつて選
択的に１つの回転方向または他の回転方向に駆動
される。フイルムカード４を掴むことにカセツト
６の中の隣接するフイルムカードを広げて遠ざけ
これによつて円板９，１０でフイルムカード４を
掴むことができるようにするため、前方へ向つて
すなわちフイルムカードへ向つて先細になる爪１
５，１６があご１２，１３に付属される。第２図
にはまた、フイルムカード４が掴まれたときに円
板９および１０の平面が互に鋭角をなすことが示
される。

この発明の別の本質的な特色は第３図および第
４図に示される。締付平面内での旋回可能性は別
として、円板９はまた締付平面に横向きに軸線１
７を中心として両側へ限られた範囲で旋回でき
る。その結果として円板１０上のフイルムカード
４に対する円板９の締付点は第３図に示されるよ
うにその際の輸送方向に若干変位する。従つて円
板９および１０は正確には輸送方向ではなく或る
程度輸送装置７へ向けてフイルムカード４に力を
作用させる。この状態は２つの力線図によつて示
される。圧力点のこの移動によつて、その際のフ
イルムカード４は輸送装置の側の案内に対して保
持される。

図示された具体的な実施例においてあご１２は
てこ１８の１つの腕に旋回可能に取付けられる。
このてこ１８の別の腕は軸線８で固定要素に関節
式に取付けられる。相応してあご１３はてこによ
つて固定要素に関節式に取付けられ、その場合に
関節点の軸線はあご１２，１３がフイルムカード
４へ向つて旋回するときにこれらが互に接近する
ように指向される。

移送装置の作用は第４図および第５図から明ら
かにされる。第４図において、モータ１４はフイ
ルムカード４が図面で見て左へ輸送されるような
回転方向で回転する。円板９があご１２の旋回可
能取付けによつて第２図および第３図に図示され
る軸線１７を中心として旋回しているので、これ
は円板１０の中心線に対して輸送方向に若干ずれ
た点でフイルムカード４に締付けられる。

輸送方向が逆にされると、円板９を持つあご１
２は第５図に図示される反対方向に旋回する。旋
回は各場合に軸線１７を中心として起りこれは簡
単なソレノイドおよび牽引ばねによつて達成で
き、ここで牽引ばねはあごを１つの限界位置に引
張りかつソレノイドは付勢されたときにこれを別
の限界位置へ引張る。輸送方向が逆にされるとき
にあごが自発的に正しい側に旋回するように軸線
１７を配置することも考えられる。

前述した目的が上首尾に達成されたことは上記
の詳しい説明によつて明らかになつた。さらに、
この発明の望ましい実施例を図示し説明したけれ
ども、この発明がそれに限定されることなく請求
の範囲の要旨内で種種に実施できることは明らか
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による移送装置を示すマイク
ロフイルム読取り機のフイルム台およびフイルム
カードカセツトの線図的平面図、第２図は移送装
置の前方部分の側面図、第３図は第２図による配
備の平面図、第４図および第５図はマイクロフイ
ルム移送装置がこれら２つの図で相異なる位置に
あるとして図示したマイクロフイルムから見たと
ころの移送装置の前方部分を示す図である。 図面において、１はフイルム台、２および３は
案内、４はフイルムカード、６はカセツト、７は
輸送装置、９および１０は円板、１２および１３
はあご、１４はモータ、１５および１６は爪を示
す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ２つの案内の間で１つの位置から別の位置へ
   案内されるフイルムカードなどの品物を送るため
   の移送装置において、品物を掴んで輸送するため
   品物に横向きに移動できる輸送部材を備え、この
   輸送部材が品物に向つて移動できかつ掴み位置で
   互に鋭角をなすように取付けられた対向する２つ
   の回転円板を有し、前記円板の少くとも１つが回
   転方向を逆転できるようにしてこれを回転させる
   ための回転手段を具備し、前記移送装置が１方の
   前記案内の移送端に配置されることを特徴とする
   移送装置。 ２ １つの円板が前記回転手段を備え、他の円板
   が締付平面に横向きにそれぞれの回転方向に限ら
   れた範囲で旋回できるように配置される特許請求
   の範囲第１項に記載の移送装置。 ３ 静止位置における輸送部材がばね力によつて
   品物の運動径路の外側に維持される特許請求の範
   囲第２項に記載の移送装置。 ４ 静止位置における輸送部材がばね力によつて
   品物の運動径路の外側に維持される特許請求の範
   囲第１項に記載の移送装置。 ５ 輸送部材が前記円板を取付けた１対の対向す
   るあごと、外側であごに取付けられ品物に対面し
   品物に向つて先細になる爪とを有する特許請求の
   範囲第１項に記載の移送装置。 ６ 回転手段がモータである特許請求の範囲第１
   項に記載の移送装置。