JPH0437675Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、合成樹脂製のスイーパに打込まれ且
つパイプの内壁面のスケールを剥離させるスイー
パ用ピンに関する。

従来の技術 水道、石油或いは各種のガス等を供給するため
のパイプの内壁面にスケールやスラグが付着し、
やがてはこのスケールがパイプの有効断面積を小
さくして流体の流れを阻害するようになる。この
ため、定期的に、パイプの内壁面をクリーニング
して、このスケールを除去することが行なわれ
る。

この種のパイプのクリーニングは、前方部に円
錐形部を有する合成樹脂製のスイーパ（ピグとも
称す）をパイプ内に弾性変形させながら挿入し、
パイプ内のこのスイーパの後方部に水圧をかけ、
スイーパの前後の圧力差によりスイーパを前進さ
せながら、パイプ内壁面のスケールを剥離する作
業によつて成される。スケールの剥離は、実際に
は、スイーパの外表面からその中央部へと打込ま
れた多数の金属製のピンのヘツドが、パイプ内壁
面に圧接されながら前進しスケールに当接するこ
とで成される。このピンは、パイプの素材ほど硬
くなく、剥離、除去されるスケールやスラグより
も多少硬い材質のものが選定される。

このようなピンやピン付のスイーパについて、
本発明者は、特公昭58−36634号公報や実公昭58
−45831号公報で提案している。

本考案が解決しようとする問題点 ピンのヘツドは、四角形や丸頭型の外表面に格
子状の溝を付けたものが用いられるが、ピンがス
イーパに打込まれた後はこのピンの取換えは不可
能であるから、ピンのヘツドがスケールを剥離さ
せないよう摩耗すると、スイーパの寿命がきたこ
とになる。たとえば、四角形のヘツドでは、その
角部が摩耗して丸味が付くし、又、丸頭型のヘツ
ドではその溝が摩耗で消えてくると、スイーパに
よるスケールの剥離がほとんど無くなつてくるの
で新しいスイーパを使用することになる。

このようにピンのスケール剥離能力がスイーパ
の寿命に直結するので、ピンのヘツドの形状は、
スイーパの寿命に対して、きわめて大きな要因と
なつている。

それ故に、本考案はピンのヘツドのスケール剥
離能力を低下させないようにしたヘツドを提供す
ることを、解決すべき課題とする。

問題点を解決するための手段 本考案を前述した問題点を解決するために、ス
テムの下部にフツク部を有し且つその上部にヘツ
ドを有し、前記フツク部がスイーパ本体に打込ま
れた時抜け防止をなすスイーパ用ピンにおいて、
前記ヘツドが複数個の互いに離間した角状山部を
有し、該山部の頂部が側方向からみた時重なり合
わないことを特徴とするスイーパ用ピンが提供さ
れる。

作 用 ピンのヘツドに設けた山部の頂部が離間しなが
らスケールに当接し、効果的に該スケールを剥離
させ、又、一部の頂部が摩耗しても、別の頂部が
スケールを剥離させるので、ピンの寿命は長い。

実施例 金属製のピン１は、ステム２の下部にイカリ状
のフツク部３を有す。フツク部３は、図示しない
スイーパ本体にピン１を打込んだ時ピン１のスイ
ーパ本体からの抜けを防止する。

ステム上部のヘツド４は、円形平板５に、複数
個の互いに離間した角状山部６を有す。角状山部
６としては、たとえば、三角錐や四角錐の組合せ
が考えられるが、しかし、その頂部７が側方向か
らみた時、同一線上にくることなく、重なり合う
ことのないようにする。

このような頂部７の選定は、スケール剥離によ
り頂部の一部が摩耗しても残りの頂部７がスケー
ル剥離に有効であるため、スイーパの継続使用を
可能にする。尚、ピン１は合成樹脂製のスイーパ
本体に多数近接しながら、打込むので、全ての山
部６が一様に且つ一度に摩耗してしまうことは実
際上あり得ない。

効 果 山部の頂部間が互いに離間するので、何れかの
山部がスケールに当たり且つ頂部間を介して剥離
スケールを除去できる。山部が角錐なので、その
頂部が摩耗しても、頂部を鋭角に保つことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一例の側面図、第２図はそ
の平面図、および第３図はその斜視図である。 図中：１……ピン、２……ステム、３……フツ
ク部、４……ヘツド、６……山部、７……頂部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステムの下部にフツク部を有し且つその上部に
   ヘツドを有し、前記フツク部がスイーパ本体に打
   込まれた時抜け防止をなすスイーパ用ピンにおい
   て、前記ヘツドが複数個の互いに離間した角状山
   部を有し、該山部の頂部が側方向からみた時重な
   り合わないことを特徴とするスイーパ用ピン。