JPH0437593Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、おろし、千切り等の野菜調理器の改
良に関し、詳しくは、これら調理器の受容器とし
て各種受け皿に上記調理器を対応せしめる受具の
改良に関する。

＜従来の技術＞ 従来おろし、千切り等の調理器として、第４図
に示すものが普及している。これは板状の本体ａ
の表面に調理用刃部ｂを有し、底面側に別体の受
け皿ｃを備えたものである。受け皿ｃは調理器本
体ａをその上部に受容するものであり、調理器表
面において調理用刃部ｂにより加工され、調理器
底面側から落ちる被加工物を収容するものであ
る。

＜考案が解決しようとする課題＞ 上述の調理器は、直接ボール等の器へ被加工物
を落とすべく受け皿ｃから外されて、使用されよ
うとすることがある。これは、調理上の便から当
然望まれることである。しかしこの場合、一方の
手で調理器を持ち、他方の手で被加工物を調理器
上で摺動するという動作をとらねばならず、調理
器の位置が安定しないものであつた。

従つて器の外に被加工物をこぼすことが往々に
して生じ、これを嫌えば、一旦受け皿ｃを使用し
て、これに被加工物を収容し、その後目的の器へ
移すという手間をとらねばならないのである。

本考案は上記課題の解決を目的とする。

＜課題を解決するための手段＞ しかして、本考案は、おろし等の野菜調理器を
受容する調理器受容部と、ボール等の容器の縁を
保持する保持部と、上記調理器によつて加工され
た被加工物を上記容器内へ導く落とし口とを有し
てなり、落とし口は本体上面から本体底面へ貫通
するものであり、この貫通口の本体上面での開口
部を受容底部の一部として上記受容部が本体上面
へ形成され、上記保持部は本体底面適宜位置に設
けられた切欠部であることを特徴とする調理器受
具の提供を図るものである。

＜作用＞ 上記手段を施した本考案にあつては、切欠部と
して形成された保持部がボール等器の縁と対応
し、これにひつかかる。こうして調理器が安定し
た状態で、被加工物は落とし口に導かれる為、器
外部へこぼれることがない。

＜実施例＞ 以下に図面を参照して、この考案の好適な実施
例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施
例に記載されている構成部品の寸法、形状、材
質、その相対配置などは、特に特定的な記載がな
いかぎりは、この考案の範囲をそれらのみに限定
する趣旨のものではなく、単なる説明例に過ぎな
い。

第１図に本考案の一実施例を示す。１が本体で
あり、２が保持部、３が調理器受容部、４が落と
し口である。本実施例において、本体１はほぼ直
方体として形成され、その上面に千切り、おろし
等の板状の調理器ａを平面視した際の輪郭と対応
する窪み即ち上記調理器受容部３が形成されてい
る。この受容部３の内底部は、本体１底面に貫通
する落とし口４が形成されている。落とし口４は
少なくとも調理器ａの調理用刃部ｂの下方に対応
する横断面・形状を持つものであればよいが、図
示したように幾分大きめで、矩形の内周面４′を
持つものとすれば一層効果的である。これは、落
とし口４が調理器ａによつて加工された被加工物
を器に落とす為のものである為、大きめに形成し
ておけば、円滑に被加工物を落とす事ができるか
らである。又、器内に被加工物が確実に落下する
よう、落とし口４の内周面４′を先窄まり（下方
に向かつて断面が漸次小さくなるよう）に形成
し、ホツパーとして機能せしめても効果的であ
る。

本体１の底部の前方は、下方に開口する中空部
を有し、この開口縁となる部分であり本体１両側
に位置する部分へ切設部を設け、前記保持部２と
する。保持図２は、図中略三角形に形成されてい
るが一部が曲線状に形成されていても実施可能で
ある。この両保持部２２は本体１前部１′から共
に同距離を持つ位置即ち本体１にとつて左右対象
となる位置に形成しておけばよい。この保持部
２，２は第２図へ示すようにボール等の器ｄの縁
d′を受容し、これにより本体１が器ｄに対して変
位しない。

又、第２図に示す状態に調理器ａは受容部３に
受容される。

上述の構成によつて、被加工物を受ける器を選
ばず、確実に器内に被加工物を落とす。

第３図に示すように、従来の調理器ａの受け皿
と同じく専用の受け皿５を別体に形成しておいて
も場合によつては便利な調理が行なえる。この場
合本体１の上面外周縁６は、本体１側面よりも外
部へ突出する形状即ち鍔状に形成して、受け皿６
の縁５に対する当たりとしておけば受け皿６内に
本体１が落ち込まず、効果的である。

第１図に示すよう調理器ａに設けられた環状の
把手a′が、調理器ａを受具本体１へ装着した後も
把持できるように受容部３にも中心が中空の環状
部分３′を設けておけばよい。

実際の実施に際し、第４図Ａ〜Ｈに示すものが
実用的である。これは、落とし口４の内周面４′
を第１図に示すホツパー状に形成せず、取り除い
たものである。従つて落とし口４は、第４図Ｆに
示す通り、本体１内部中空部分と隔てるものなく
一体となつている。又、この実施例において、第
４図Ｈに示すように、本体１内部中空部分へは、
複数の板状調理器ａが収納可能となつている。こ
れは上述のホツパー状内周面４′を排することに
よつて可能となつている。勿論高さの低いホツパ
ー状に内周面４′を形成し、他方本体１内部への
調理器ａの収容枚数を減らすことによつて、ホツ
パー形成と調理器収容は両立し得るものである。

＜考案の効果＞ 本考案の実施によつて、専用の受け皿に限ら
ず、ボール等各種器に対して直接、こぼさずに、
おろし、千切り等の被加工物を落とすことができ
る。又、調理作業が円滑に行え、実用的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体斜視図で
あり、第２図はその使用状態を示す斜視図であ
る。第３図は他の実施例を示す全体斜視図であ
る。第４図Ａは他の実施例を示す全体平面図、第
４図Ｂは同側面図、第４図Ｃは同底面図、第４図
Ｄは同正面或いは同裏面図（両者は同一に表れ
る。）、第４図Ｅは第４図ＡのＸ−Ｘ線端面図、第
４図Ｆは第４図ＡのＹ−Ｙ線断面図、第４図Ｇは
使用状態を示す同側面図、第４図Ｈは調理器の収
納状態を示す断面図である。第５図は従来例を示
す説明図である。 １……本体、２……保持部、３……調理器受容
部、４……落とし口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. おろし等の野菜調理器を受容する調理器受容部
   と、ボール等の容器の縁を保持する保持部と、上
   記調理器によつて加工された被加工物を上記容器
   内へ導く落とし口とを有してなり、落とし口は本
   体上面から本体底面へ貫通するものであり、この
   貫通口の本体上面での開口部を受容底部の一部と
   して上記受容部が本体上面へ形成され、上記保持
   部は本体底面適宜位置に設けられた切欠部である
   ことを特徴とする調理器受具。