JPH0437521B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、駅前広場や駐車場、あるいは高速
道路のインターチエンジなどの場所に設置する照
明ポールに関するものである。

〔従来の技術〕

照明ポールの従来技術として、例えば特公昭57
−33642号公報に示されているように、地上から
起立する筒状支柱の上部に複数のプーリを設け、
各プーリの外周上部にかけ渡したワイヤの一端を
上記支柱の外側に設けた昇降可能な灯具支持体
に、他端を支柱の内側に設けたバランスウエイト
に接続し、そのバランスウエイトに接続された巻
取りワイヤの巻取装置をポールの内側下部に設け
た構成のものが存在する。

上記照明ポールにおいては、巻取装置を作動し
てワイヤを巻戻すことにより、バランスウエイト
が上昇し、逆に灯具支持体が下降するので、灯具
支持体に支持された灯具の交換や清掃などの保守
点検作業を地上の近くにおいて安全に作業をする
ことができ、きわめて便利である。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、上記照明ポールにおいては、灯具支
持体が大型化し、重量が重くなると、それに伴つ
てバランスウエイトの重量を重くする必要があ
る。このとき、バランスウエイトの外径は、支柱
の内径によつて制均を受けるため、バランスウエ
イトの長さを長くして重量を重くする必要が生
じ、上記バランスウエイトを長くすると、そのバ
ランスウエイトの昇降量が小さくなる。

このため、灯具支持体の重量が重い大型の照明
ポールにおいては、灯具支持体を地上の近くまで
下降させることができず、灯具の交換や清掃を行
なう場合に、地上に足場枠を組立てる必要が生
じ、メンテナンスが困難であるという不都合があ
る。

この発明の課題は、重量の重い灯具支持体で
も、地上において保守、点検等の作業を行なうこ
とができるきわめて低い位置まで灯具支持体を下
降させることができるようにした照明ポールを提
供することである。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するために、この発明におい
ては、筒状支柱の上部に取付けたプーリの外周上
部に、ワイヤをかけ渡し、そのプーリから支柱の
外側に垂れ下がるワイヤの一端を支柱の外側に昇
降自在に設けた灯具支持体に連結し、支柱の内側
に垂れ下がるワイヤの他端部を支柱の内部に昇降
自在に設けたバランスウエイトの上部の滑車にか
け、その滑車から上方に引き上げられたワイヤの
他端を支柱上部に固定し、上記支柱の内側下部に
はバランスウエイトの昇降機構を組込んだ構成を
採用したのである。

〔作 用〕

上記のように構成すれば、昇降機構の作動によ
つてバランスウエイトを移動させると、灯具支持
体は、上記バランスウエイトの逆方向に、バラン
スウエイトの移動量の２倍の寸法を移動量として
上方又は下方に動く。このため、バランスウエイ
トの重量が増し、長さが長い場合でも、灯具支持
体をきわめて低い位置まで下降させることができ
る。

〔実施例〕

図示のように、地上に設けた筒状支柱１の上部
には複数のプーリ２が取付けられ、各プーリ２の
外周上部にワイヤ３がかけられている。

プーリ２から支柱１の外側に垂れ下がるワイヤ
３の一端は、支柱１の外側に昇降自在に設けた灯
具支持体４に連結されている。また、上記プーリ
２から支柱１の内側に垂れ下がるワイヤ３の他端
部は、支柱１の内部に組込んだバランスウエイト
５の上部の滑車６に掛けられ、その滑車から上方
に引上げられて支柱１の上部に他端が固定されて
いる。

ここで、バランスウエイト５の重量は、灯具支
持体４の重量の約２倍の重さを有する。このバラ
ンスウエイト５は、支柱１の内径面に設けた軸方
向のレール７に沿つて昇降自在に支持され、支柱
１の内部に組込んだ昇降機構１０の作動によつて
上下動される。

昇降機構１０は、バランスウエイト５にねじ係
合したねじ軸１１の上下端部を支柱１の内周面に
取付けた軸受１２で回動自在に支持し、そのねじ
軸１１を支柱１の下部に設けた駆動軸１３によつ
て回転させるようにしている。駆動軸１３は軸受
１４によつて回動自在に支持され、その駆動軸１
３の回転をねじ軸１１に伝達するため、ねじ軸１
１および駆動軸１３に互に噛合するベベルギヤ１
５を取付けているが、ねじ軸１１にウオームホイ
ールを固定し、駆動軸１２にウオームを取付けて
もよい。

上記駆動軸１３は、支柱１の下部に設けた窓８
の近くに配置され、その窓８には開閉蓋９によつ
て開閉される。

第１図のＡは、灯具支持体４に支持された灯具
を示す。

実施例で示す照明ポールは上記の構造から成
り、灯具支持体４の支持された灯具Ａの交換およ
び清掃に際しては、駆動軸１３の回転操作によつ
て灯具支持体４を支柱１に沿つて下降させる。

上記駆動軸１３を回転すると、その回転はねじ
軸１１に伝達されるため、ねじ軸１１とねじ係合
するバランスウエイト５が上下動する。そこで、
バランスウエイト５を上昇させると、灯具支持体
４が逆に下降する。このとき、灯具支持体４とバ
ランスウエイト５とを連結するワイヤ３は、バラ
ンスウエイト５の上部に設けた滑車にかけられて
いるため、灯具支持体４は、バランスウエイト５
の上昇量の２倍の距離を移動量として下方向に移
動すると共に、バランスウエイト５の移動速度の
２倍の速度で移動する。

このため、バランスウエイト５が長くて重い大
型の照明ポールにおいても、灯具支持体４を作業
者が地上において作業し得るきわめて低い位置ま
で下降させることができると共に、灯具支持体４
を短時間において地上側に下降させることができ
る。

実施例の場合、窓８の開閉蓋９を支柱１の外径
面より側方に突出させた支柱１を示したが、窓８
の内側に開閉蓋９を取付けて支柱１の外径面を全
体にわたつて円錐面にすると、地面で支持される
位置まで灯具支持体４を下降させることができ
る。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明は、バランスウエイト
を移動させると、灯具支持体はバランスウエイト
の移動量の２倍の距離を移動量として移動するた
め、軸方向の長さが長いバランスウエイトであつ
ても、灯具支持体を作業者が地上において作業し
得るきわめて低い位置まで下降させることがで
き、メンテナンスが容易である。

また、灯具支持体は、バランスウエイトの移動
速度の２倍の速度で移動するため、灯具支持体の
メンテナンスに要する作業時間の短縮に大きな効
果を挙げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係る照明ポールの一実施
例を示す正面図、第２図は同上の縦断正面図、第
３図は第２図の−線に沿つた断面図である。 １……支柱、２……プーリ、３……ワイヤ、４
……灯具支持体、５……バランスウエイト、６…
…滑車、１０……昇降機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 筒状支柱の上部に取付けたプーリの外周上部
   にワイヤをかけ渡し、そのプーリから支柱の外側
   に垂れ下がるワイヤの一端を支柱の外側に昇降自
   在に設けた灯具支持体に連結し、支柱の内側に垂
   れ下がるワイヤの他端部を支柱の内部に昇降自在
   に設けたバランスウエイトの上部の滑車にかけ、
   その滑車から上方に引き上げられたワイヤの他端
   を支柱上部に固定し、上記支柱の内側下部にはバ
   ランスウエイトの昇降機構を組込んだ照明ポー
   ル。