JPH04370783A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JPH04370783A
JPH04370783A JP3173353A JP17335391A JPH04370783A JP H04370783 A JPH04370783 A JP H04370783A JP 3173353 A JP3173353 A JP 3173353A JP 17335391 A JP17335391 A JP 17335391A JP H04370783 A JPH04370783 A JP H04370783A
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light
distance measuring
receiving
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prism
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルスレーザ光を利用
した測距装置における測距光学系の構成に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の測距装置において、視準光学系の
対物レンズを測距光学系に兼用した測距装置が種々知ら
れている。一例を示せば、測距装置の視準光学系では、
対物レンズと合焦レンズとから構成される主レンズ系と
、この主レンズ系により形成される目標物体の空間像の
位置に設けられた焦点板と、その焦点板上に形成される
空間像を拡大観察するための接眼レンズとを有している
【0003】そして、主レンズ系における対物レンズと
合焦レンズとの間には、目視観察用の可視光を透過させ
る一方で測距用の赤外光を反射させるダイクロイックプ
リズムが設けられており、このダイクロイックプリズム
により反射される光路中に測距光学系が設けられている
。この測距光学系は、送信系と受信系とに分割するため
の分割部材を有し、送信系には目標物に赤外光を投光す
るための光源が、受信系には目標物からの反射光を検出
するための検出器が夫々設けられている。
【0004】以上のような構成を有する従来の測距装置
による測距方法は、目標物にコーナーキューブ等を配置
し、このコーナーキューブからの反射光を受信光として
検出することにより距離の計測を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、測距の
ためには、目標物にコーナーキューブをわざわざ配置し
なければならず、特に遠距離での測距においては、コー
ナーキューブの設置は面倒であり、迅速な測距ができな
い問題かある。さらに、コーナーキューブを目標物に設
置せずに、目標物からの反射光を検出しようとすると以
下の問題がある。まず、■この測距値は測距光束が当た
っている範囲での平均値となり、目標物の反射率及び形
状により、正確な測距が難しく、検出誤差を招きやすい
。■目標物からの検出光(反射光)の光強度が弱いため
、かなり強い光強度の光源を必要とする。
【0006】そこで、第2図に示す如く、対物レンズ1
とダイクロイックプリズム3との間に合焦レンズ2を配
置し、焦点板5上の空間像を接眼レンズ6を通して目視
観察での合焦時に、合焦レンズ2を光軸方向へ移動させ
れば、測距光も同時に目標物に集光(合焦)できるよう
な測距装置が提案されている。これにより、コーナーキ
ューブを用いることなく測距が可能となる。しかしなが
ら、連続発振するレーザ光を測距光束として目標物上で
集光して測距を行うと、光束径が小さくなるのでレーザ
光が大気のゆらぎの影響を受けやすく、測距精度に悪影
響(誤差が大きくなる)を及ぼす問題がある。
【0007】また、目標物上にコーナーキューブを設置
する必要がない分だけ、比較的強い光強度の光源7を使
用する必要があるため、受信光に対する送信光の強度比
が大きくなる。この結果、光学系内部での内面反射等に
よる迷光が検出器11で検出されてしまう恐れがある。 さらに、第2図に示す如く、ハーフミラー31による送
受信光学系の分割では、送信光の光路と受信光の光路と
の殆どが重複しているため、迷光による悪影響を受易い
問題を包含している。
【0008】加えて、連続発信する高出力のレーザ光を
光源とした場合、ダイクロイックプリズムの光学特性の
劣化に伴い視準光学系へ検出光が漏れたり、送受信光の
光学系内部での内面反射等による迷光がダイクロイック
プリズムを通過して視準光学系へ入り込んでしまい、観
察者の目に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0009】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされて
ものであり、高い測距検出精度を確保しながら、高い安
全性を有する測距装置を提供することを第1の目的とし
ている。さらに、本発明では、測距光学系の光路をコン
パクトかつ効率良く引き回して、測距装置の小型化及び
十分なる検出光量の確保に伴う高性能化を図ることを第
2の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のために、
本願請求項1記載の発明に係る測距装置では、対物レン
ズと合焦レンズとによって被検物からの光束を結像させ
て空間像を形成する主レンズ系と、前記空間像を拡大し
て視認観察させる接眼レンズを有する視準光学系と、前
記主レンズ系と空間像形成位置との間に配置され、可視
域の波長光と赤外域の波長光とを分別する波長分別部材
と、前記分別された赤外域の波長光の光路中に配置され
、被検物検出のための送信光と被検物からの受信光とを
分割する送受信光分割部材と、前記送受信光分割部材か
らの受信光を受光する受光手段とを有し、前記送受信光
分割部材へ前記送信光としての赤外光を供給する光源が
、パルス光を供給するパルスレーザ光源で構成されてい
る。
【0011】本願請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明に係る測距装置において、前記送受信光分割部材
の送受信光分割面に予め定めた形状の反射体を有する。
【0012】本願請求項3記載の発明では、前記反射体
が輪帯状の形状であり、本願請求項4記載の発明では、
前記反射体が半円状の形状であることを特徴とする。
【0013】本願請求項5記載の発明では、請求項2,
3又は4記載の発明に係る測距装置において、前記波長
分別部材と前記送受信光分割部材とが、一体的に構成さ
れた一つの光学部材からなるものである。
【0014】
【作用】本発明は上記のように構成されているため、以
下の作用を奏する。即ち、本発明では主レンズ系を視準
光学系と測距のための赤外域の波長光の光学系(以下、
測距光学系という。)とで共用し、視準光学系で視認し
た被測距対象物に関し、測距光学系の光源から供給され
るパルスレーザ光を使用して、送受信間の時間から測距
対象物までの距離を測定する。そして、観測者が視準光
学系で視認する際には、視準光学系を合焦させて空間像
を形成し、これを接眼レンズで拡大して目視する。
【0015】ここで、主レンズ系を共用しているため、
視準光学系を合焦状態とすると、測距光学系も合焦状態
となるように構成される。このため、測距光学系におい
て測距の際に光源から射出されたパルスレーザ光は、被
測距対象物の目標点に集光され、この目標点で反射され
たパルスレーザ光は、測距光学系の受信部に集光される
【0016】ところで、主レンズ系と空間像形成位置と
の間に配された波長分別部材は、視準光学系に用いる可
視域の波長光と測距光学系に用いる赤外域の波長光とを
分別し、視準光学系と測距光学系とを分離する。そして
、分離された測距光学系では、その光路中に配された送
受信光分割部材により、送信光の光路と受信光の光路と
を、それぞれ光源と受信手段とに分割している。
【0017】ここで、本発明では測距光学系に用いる赤
外域の波長光としてパルスレーザ光を使用している。こ
れは、従来光源として使われているLEDより輝度が高
く、本発明のように目標点に測距光を集光させる方式を
採用して光束を絞った場合にも効率よく送受光できるた
めである。また、本発明で採用したパルス方式の場合は
、多少の強度変動では受光タイミングにズレを生じない
ため、ゆらぎの影響を受け易い絞った光束に対しても測
定誤差が生じにくく特に有効である。
【0018】さらに、本発明では主レンズ系で視準光学
系と測距光学系とを共軸としているがため、目標物又は
光学系内部で反射した光が視準光学系に入り込むと、従
来の装置では観測者の目の安全性に問題があったが、本
発明で採用したパルスレーザでは、発光時間が短いので
総エネルギーが小さくなり、高出力でもより安全である
【0019】次に、請求項2記載の発明では、送受信光
部材の送受信光分割面に予め定められた形状の反射体を
設けているが、これは分離性のよい送受信光分割方式と
するためである。即ち、この分割方式によれば、ダイナ
ミックレンジ(光量調整範囲)が広く、本発明では使用
するレーザ光が高出力であるため、送受信光の分離性が
よく、測距光以外の迷光の影響を受けにくいからである
【0020】更に、送受信光分割方式についてこの他に
も色々な方法があるが、請求項3記載の発明では、輪帯
状の形状を有する反射体を設け、迷光に対してより有利
な同心円分割方式としている。また、請求項4記載の発
明では、分割面に半円状の形状を有する反射体を設け、
分割が容易な半円分割方式を採用している。
【0021】さらに、請求項5記載の発明では、波長分
別部材と送受信光分割部材とを、一体的に構成された一
つの光学部材で構成しているため、装置の光路を簡易化
し、小型化を図ることができるものとしている。以下、
実施例を通じ本発明をさらに詳しく説明する。
【0022】
【実施例】図1(a) は本発明の一実施例に係る測距
装置の概略構成を示すものである。この図において、対
物レンズ1、合焦レンズ2、正立プリズム4、焦点板5
、接眼レンズ6で視準光学系が構成されており、合焦レ
ンズ2の移動によって目標Aの像を焦点板5上に結像さ
せ、この空間像を接眼レンズ6で拡大して目標Aを視認
する。
【0023】この測距光学系は、対物レンズ1、合焦レ
ンズ2からなる主レンズ系を視準光学系と共用している
。そして、台形プリズム3aと直角プリズム3bとで構
成され、両プリズムの接合面33に可視光と測距光とを
分別するダイクロイック面を有するダイクロイックプリ
ズム3a,3bと、ダイクロイックプリズム中の台形プ
リズム3aに接合された補助プリズム3cと、パルスレ
ーザ光(赤外光)を供給する光源7と、受光部11等か
ら構成されている。
【0024】ここで、光源7から出た測距光は、シャッ
ター8を通過し、接合面31を介して接合された補助プ
リズム3cの入射面35に入射し、その内部の反射面3
6で一旦全反射した後、接合面31からダイクロイック
プリズム中の台形プリズム3aに入射する。
【0025】この接合面31には、台形プリズム3aの
平面32から側面31に達する光束の一部を反射するた
めの所定形状の反射体が設けられている。このため、光
源7からの送信光はこの反射体の裏面で一部が制限され
、一方目標物で反射した光(受信光)の一部が反射され
る。本実施例ではこの接合面31に輪帯状の反射体を設
けてある。
【0026】従って、接合面31を介して光束径が小さ
くなった送信光束は、面32で全反射された後、ダイク
ロイック面33で反射され、面32から垂直に出射する
。その後、合焦レンズ2、対物レンズ1を通過して目標
Aに達する。ここで、視準光学系を合焦させると、主レ
ンズ系を共用する測距光学系も合焦され、光源7から出
た測距光は目標A上に収束する。
【0027】そして、目標Aで反射した測距光の一部(
測距光学系の輪帯域を通過する光束)は、測距受信光と
して再び対物レンズ1に入射し、合焦レンズ2を介して
、ダイクロイックプリズム中の台形プリズム3aの面3
2に垂直に入射する。さらに、ダイクロイック面33で
反射した後、面32で全反射し、接合面31に施された
輪帯形状の反射体の(透過部を除く)鏡面部で反射し、
面32から垂直に射出して受光部11へ向かう。
【0028】そして、受光部11に入射した受信光と光
源7から射出した送信光とのレーザパルスのタイミング
から目標Aまでの距離を測定する。ここで、受光部11
での受信光の光量レベルは目標点の距離及び反射率によ
って大きく異なるため、不図示の内部参照光とのバラン
スをとるために、受光部11の前に設けられたアテニュ
エータ(減衰器)9で調整される。この場合、アテニュ
エータは受信光および内部参照光の両方にかかっている
ことが多いが、内部参照光量を固定し、受信光のみにか
かるようにしても同様の効果が得られ、この場合には配
置上の自由度が増す。
【0029】なお、内部参照光を得るための構成として
は、光源7とシャッター8との光路間にハーフミラーあ
るいは光束の1部を反射される微少な反射ミラー等を設
け、このハーフミラーあるいは反射ミラーを反射した光
を受光部11に導くようにすれば良い。このとき、特に
ハーフミラー等で光量で分割するようにすれば、送信系
の光路内で位相ムラや位相変動等が生じても、キャンセ
ルできるので高精度な測距が可能となる。
【0030】本実施例では、背景光カットフィルター1
0が受信光学系中アテニュエータ9と受光部11との間
に配置されている。これは、測距光以外の波長の背景光
をカットして、受信光のS/N比を向上させる機能を有
している。
【0031】ところで、従来の強度変調光では変調周波
数で電気的にも背景光をカットできたが、パルスレーザ
光ではそれができないため、より高性能な狭波長帯域の
フィルターが必要とされる。ここで、背景カットフィル
ターは、一般に色ガラスフイルターと薄膜とで形成され
ているが、薄膜では光の入射角によってカット波長がシ
フトするため、狭波長帯域にするためには、入射角はで
きるだけ一定であることが好ましい。
【0032】このため、受信光のNAで決まる角度をθ
R とすると受信光の入射角は0°〜θR なってしま
うが、図1bのように受信光の受光位置にオプティカル
ファイバーF、その後方にリレーレンズ系12をそれぞ
れ設けて、その平行系に近い部分に背景光カットフィル
ター10aを配置すれば、入射角をほぼ一定に保持する
ことができるため、高性能な狭波長帯域の背景光カット
フイルターを構成することができる。
【0033】なお、本実施例の光源7及び受光部11に
は、必要に応じてオプチカルファイバーFを配置して、
2次光源、2次受光部としてもよい(図1b参照)。
【0034】次に、本実施例のダイクロイックプリズム
3a,3bは、接合面31に設けられた反射体で測距の
ための送受信光束を分割すると共に、ダイクロイック面
33で可視域の波長光と赤外域の波長光とを分別してお
り、一つの光学部材で波長分別部材と送受信光分割との
機能を持たせていることが特徴の一つである。そこで、
ダイクロイックプリズム3a,3bの波長分別機能につ
いて説明する。
【0035】まず、本実施例においてはダイクロイック
面33自体は、公知の波長選択性を持たせた薄膜を形成
する方法で構成されている。そして、本実施例における
ダイクロイック面33は面32から垂直に出射した受信
光の入射角が30度となるように構成されている。これ
は、ダイクロイック面33の特性を考慮しかつ小型化を
図るためである。
【0036】即ち、本来ダイクロイック面33を構成す
る薄膜の特性上、入射角は0度に近い方が好ましい。し
かし、反射光軸の分離性を向上させるためには、入射角
が45度に近いほうが好ましく、従来例の多くは45度
入射の方式を採用している。本実施例では、これらの双
方を考慮し、かつ入射光軸上の厚さを薄くするために3
0度入射としている。
【0037】そして、ダイクロイック面33で反射され
た赤外域の測距光をダイクロイックプリズム3内の面3
2で全反射させることで、ダイクロイックプリズム3の
小型化をも図っている。
【0038】次に、この実施例では、ダイクロイックプ
リズム3a,3bと補助プリズム3cとを接合させ、そ
の接合面31に予め定められた形状(本実施例では輪帯
形状)の反射体を設け、送受信光を分離性のよい送受信
光分割方式で分離している。ここで、接合面31には反
射域と透過域とが存在すれば良く、上記の如くプリズム
3c自体は必須のものではない。即ち、前記の補助プリ
ズム3cは、送信系の光路を変更して受信系の部材等と
同様な位置に光源等を配設し、装置全体の小型化を図る
為に設けたものだからであり、接合面31には反射域と
透過域とが存在すれば良い。
【0039】そして、接合面31の反射域に設けられた
反射体で受信光を反射させ、面32から垂直に射出され
るように、接合面31の傾きが決定される。即ち、ダイ
クロイック面33は入射光と30度の傾きで構成されて
いるが、この入射光からみると接合面31はダイクロイ
ック面33とは反対の方向にやはり30度の傾きを持つ
ように構成されている。
【0040】以上のように、ダイクロイックプリズム3
a,3bの各面、即ち入射面並びに射出面と内部反射面
となる面32は受信光軸と垂直に形成され、ダイクロイ
ック面33と接合面31とは受信光軸に対して互いに逆
向きに30度の傾きを持つように構成されている。そし
て、ダイクロイックプリズム3の各面を上記のように構
成したことで、ダイクロイックプリズム3の光軸方向の
厚みを抑えると共に、受信系部材を出射面と垂直な方向
の位置に配置できるため、装置自体の小型化が図られて
いる。
【0041】次に、この接合面31に設けた反射体の一
例を図3,図4に示す。まず、図3aに示すように、瞳
(光束)を半円状に分割する形状の反射体を設け、片側
(点線部、及び斜線部)を鏡面とすれば、反射体を設け
ない部分が透過部を形成し、この透過部から送信光束が
送られ、反射部から受信光束を受入れる構造となる。も
ちろん、図3bに示すように送受信系を逆にしてもよく
、この場合は反射部が送信光束、透過部が受信光束とな
る。
【0042】一方、図4aに示すように、瞳(光束)を
同心円状に分割する形状の反射体を設け、その周辺部R
(点線部及び斜線部)を鏡面とすれば、透過部Tから送
信光束が送られ、反射部Rから受信光束を受入れる構造
となる。この場合でも、図4bのように送受信系を逆に
してもよく、この場合には同心円中心部Rを鏡面として
、反射部Rが送信光束、透過部Tが受信光束となる。
【0043】また、ダイクロイックプリズム3の出射端
面(図4aでは32面、図4bでは35面)の出射光軸
上には、送信光からの迷光を避けるために、受光面より
同心円中心部を見込んだ角より小さい見込角の遮光部S
を設けてある。尚、ダイクロイックプリズム3と、光源
7及び受光面11との間に、図5に示すようなレンズ系
を設ければ測距光学系の焦点距離を目的に応じて変更し
たり、光路長を変更したり、NAの小さい部分に背景光
フィルター10bを入れてみたり、視準系と異なる赤外
光での収差補正を専用に行ったりすることもできる。
【0044】次に、ダイクロイックプリズム3a,3b
の構成について図6を参照しながら具体的に説明する。 図6は図1にて示したダイクロイックプリズム3a,3
b及びこれに接合された補助プリズム3cの様子をより
具体的に示した図である。
【0045】図6に示す如く、ダイクロイックプリズム
3a,3bは、ダイクロイック面としての斜面33で接
合された台形プリズム3aと直角プリズム3bとから成
っている。ここで、台形プリズム3aは、互いに等しい
傾斜の第1斜面33及び第2斜面31と、互いに平行な
第1平面32と第2平面34とを有しており、互いに等
しい傾斜角を持つ斜面33,31及び底面32によって
形成される形状は、2等辺三角形となっている。なお、
この台形プリズム3aは、この3つの面(31,32,
33)により形成される2等辺三角形の頂点部を切欠い
た形状を有しているが、互いに等しい傾斜角を持つ斜面
33,31と底面32とで2等辺三角形状となるプリズ
ムとしても良い。
【0046】このダイクロイックプリズム3a,3bは
、主レンズ系(対物レンズ1と合焦レンズ2)の光軸に
対して垂直な第1平面32と、これと平行な第2平面3
4及び第3平面37を有している。台形プリズム3aの
第1斜面上に形成された波長分別面としてのダイクロイ
ック面33において反射された赤外光B0 は、その後
第1平面32で全反射した後、台形プリズム3aの第2
斜面31に達する。
【0047】この第2斜面31には、所定形状(本実施
例では輪帯状)の反射体が設けられている。そして、こ
の反射体は台形プリズム3aの第2斜面31を反射した
光(図6では受信光)のみを反射光B1 として反射さ
せる機能を有すると共に、台形プリズム3aの第2斜面
31から補助プリズム3cを介して入射する光B2 (
図6では送信光)の1部を反射体(鏡面部)の裏面で制
限し、反射体以外の透過部を通過した光のみを台形プリ
ズム3a内部に導く機能を有する。従って、第2斜面3
1は、送信光と受信光とを独立な光路に分離する送受信
光分割面となっている。
【0048】そして、第2斜面31の反射体で反射した
赤外光B1 は、これの光軸と垂直な第1平面32を射
出する。このとき、この第1平面32を射出した赤外光
B1 の光軸は、主レンズ系の光軸と互いに平行となっ
ている。以上のように、送信光路の内の一方の光路(図
6では受信光路)をM字状に引き回せるため、極めて簡
単なダイクロイックプリズム3a,3bの構成にもかか
わらず、格段なる測距装置のコンパクト化が原理的に可
能となっている。
【0049】次に、ダイクロイックプリズム3a,3b
の最適な構成について説明する。図6に示す如く、プリ
ズム3aの第1平面32と第1斜面33(ダイクロイッ
ク面)とのなす角をθ1 、ダイクロイック面33を反
射した光束が第1平面32に入射する時の入射角をθ2
 とするとき、ダイクロイック面33で反射された光束
が、第1平面32に達するには、以下の条件を満足する
必要がある。 θ2 ≧0                    
            …(1) 式
【0050】ま
た、ダイクロイック面33を反射した光束が、プリズム
3aの第1平面32で全反射するためには、以下の条件
を満足する必要がある。 n3a・sin(90°−θ2 )≧1       
       …(2) 式但し、n3aはプリズム3
aの屈折率である。
【0051】また、図6に示される幾何学的な関係より
、以下の条件が成立する。 θ2 =90°−2θ1              
       …(3) 式
【0052】従って、上式
(1) 〜(3) 式より、以下の条件が成立する。 1/2[sin−1(1/n3a)]≦θ1 ≦45°
        …(4) 式
【0053】また、プリ
ズム3aの基本的な形状が2等辺三角形であるため、第
1平面32に対する第1斜面33及び第2斜面31との
なす角はθ1 であり、プリズム3aに入射する光束B
0 と射出する光束B1とは互いに平行となる。
【0054】そこで、プリズム3aにおいて第1斜面3
3と第2斜面31とにより形成される頂点から第1平面
32(底面)までの距離(高さ)をdとし、プリズム3
aに入射する光束B0 (の中心)とこれと平行に射出
する光束B1 (の中心)との間の距離をhとするとき
、以下の条件が成立する。       d=h/(tan 2θ1 )     
                 … (5)式
【0
055】以上の如く、プリズム3aを構成するには、上
記の条件(4) 及び(5) 式を満足することが好ま
しい。なお、θ1 の値が小さいと第1斜面33に施さ
れたダイクロイック面の光学性能が向上する反面、大き
いと上式(5) 式よりプリズム3aの大きさをdを小
さくすることができる。したがって、上式(4) 式の
範囲内で使用目的に応じて最適な値を選ぶことがより望
ましい。
【0056】つぎに、楔状の補助プリズム3cについて
の最適な構成について説明する。この補助プリズム3c
は、送信光路と受信光路の内の一方の光路(図6では送
信光路)を所定方向に反射させている。このため、補助
プリズム3cの配置により、送信系と受信系とを近づけ
て配置することか可能となり、測距装置のコンパクト化
を十分に実現している。
【0057】ここで、プリズム3aとプリズム32cと
の接合面31を通過した光が第3斜面36に達するため
には、第3斜面36に入射する光束の入射角をθ4 と
するとき、以下の条件を満足する必要がある。 θ4 ≦  90°                
          …(6) 式
【0058】また、
第3斜面36に入射する光束がこの第3斜面36にて全
反射するためには、以下の条件を満足する必要がある。 n3c・sin θ4 ≧1            
          …(7) 式但し、n3cはプリ
ズム4cの屈折率である。
【0059】また、図6に示される幾何学的な関係より
、以下の条件が成立する。 θ4 =θ1 +θ3               
          …(8) 式
【0060】したが
って、上式(6) 〜(8) 式より、以下の条件が成
立する。           sin−1(1/n3a) −θ
1 ≦θ3 ≦90°−θ1         …(9
) 式
【0061】以上のように、楔状のプリズム3c
の第3斜面36にて光束を全反射させて反射面36での
光量損失を無くすためには、上記の条件(9) 式を満
足することが好ましい。なお、第3斜面36を全反射し
た光束が射出面35(第4斜面)に対して垂直に射出す
るためには、第3斜面36と第4斜面35とのなす角θ
5 が、第3斜面36に入射する光束の入射角θ4 と
等しくなるように構成すれば良い。
【0062】また、楔状のプリズム3cの第3斜面36
に反射膜を形成すれば、上式(9) の第3斜面36で
の全反射の条件を満足しなくても良く、θ3 の許容範
囲は、次式の如く広くなる。 θ3 ≦90°−θ1               
        …(10)式
【0063】しかしなが
ら、反射面を施した分だけコストアップを招くのみなら
ず、反射率が低下するため、上記条件(9) 式を満足
することが望ましい。
【0064】また、光束B1 と光束B2 とのなす角
εには以下の如き関係が成立する。 ε=2θ4 −2θ1 =2θ3          
     …(11)式但し、θ3 は斜面31と斜面
36とのなす角である。
【0065】従って、θ3 は条件(9) 式の許す限
り小さく構成すれば、(11)式よりεの値も小さくで
きるため、光束B2 側の光学系を装置の中においてコ
ンパクトに収めることができる。
【0066】ところで、測距光学系の光路をコンパクト
かつ効率良く引き回して、測距装置の小型化及び十分な
る検出光量の確保に伴う高性能化を図るという観点に立
てば、図6に示した如き、補助プリズム3cが接合され
たダイクロイックプリズム3a,3bは、図1の実施例
の測距装置の如く合焦レンズ2と焦点板5(空間像位置
)との間に配置される場合に限るものでなく、一般的な
測距装置の如く対物レンズと合焦レンズとの間に設けら
れる場合にも適用することができる。すなわち、図6似
示した如き複合型ダイクロイックプリズムは、一般的な
強度変調光による測距装置にも適用することができる。
【0067】また、測距光学系の光路をコンパクトかつ
比較的効率良く引き回すという観点に立てば、図6に示
した3つのプリズムで構成される複合型プリズム(3a
,3b,3c)中の補助プリズム3cは必須のものでは
ない。
【0068】そこで、図7にはこの場合におけるダイク
ロイックプリズム3a,3bの断面図を示している。図
7中のプリズム3a及び3bは、図6と実質的に同一で
あるため説明を省略するが、相違するところはプリズム
3aの第2斜面31が反射面で形成されている点である
【0069】図7に示したダイクロイックプリズムは、
図1の実施例の測距装置の如く合焦レンズと焦点板5(
空間像位置)との間に図7の如きプリズムを配置しても
良く、さらには一般的な測距装置の如く対物レンズと合
焦レンズとの間に図7の如きプリズムを配置しても良い
。この両者の場合において、送信系と受信系との二つの
光路に分割するための光路分割部材を、プリズム3aを
介した測距光路B1 中に配置することが望ましい。な
お、図7に示したダイクロイックプリズム3a,3bは
、強度変調光による測距装置にも適用できることは言う
までもない。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、測距光
学系を視準光学系と同軸で構成し、視準光学系と同時に
測距光学系が合焦されるので、測距光束が絞られ、効率
よく強い光が戻るため、低反射物体に対しても測距が可
能になる。
【0071】さらに、従来の強度変調方式ではゆらぎに
よる受信光の強度変動によって位相誤差が生じ測距精度
を悪化させる問題があったが、本発明では測距光にパル
スレーザ光を使用しているため、絞られた光束であって
も大気のゆらぎの影響を受けにくく、位相誤差が生じな
いため測距精度が向上する。
【0072】また、視準光学系を測距光学系と同軸で構
成しているため、目標又は光学系内部で反射したレーザ
光が観察者の目に入ってくる恐れがあるが、パルスレー
ザ光を使用しているため、発光時間が短いので総エネル
ギーが小さくなり、高出力でも安全である。
【0073】一方、従来技術のようなハーフミラーでの
送受信系の分割では有害戻り光が混入してしまう恐れが
あったが、本発明の請求項2〜5記載の測距光学系にお
いては、反射体を用いて送受信分割に光路を完全に分割
する光束分割方式を採用するため、コストの低減が図れ
る簡素な構成にもかかわらず、有害光を有効に遮断する
ことができる。
【0074】特に、請求項3に記載した発明によれば同
心円分割方式を採用するので、有害光が混入しやすい受
信系光軸近辺の光が有効に遮断され、更に、ダイクロイ
ックプリズム、もしきは補助プリズム射出面の遮光部S
でも通常測距光をさえぎることなく遮断されるので、効
率の良いより優れた遮光性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る測距装置の概略構成を
示す説明図である。
【図2】従来の測距装置の概略構成を示す説明図である
【図3】本発明の一実施例に係る測距装置のダイクロイ
ックプリズムの一例を示す説明図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る測距装置のダイクロ
イックプリズムの一例を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る測距装置のダイクロ
イックプリズムおよび測距光学系の一例を示す説明図で
ある。
【図6】本発明の他の実施例に係る測距装置の補助プリ
ズムが接合されたダイクロイックプリズムの一例を示す
説明図である。
【図7】本発明の他の実施例に係る測距装置の補助プリ
ズムを持たないダイクロイックプリズムの一例を示す説
明図である。
【符号の説明】
1…対物レンズ 2…合焦レンズ 3…ダイクロイックプリズム 33…ダイクロイック面 31…送受信光路分割面(接合面) 4…正立プリズム 5…焦点板 6…接眼レンズ 7…光源(パルスレーザ) 8…シャッター 9…アテニュエーター 10,10a,10b…背景光カットフィルター11…
受光部 A…目標物 F…オプチカルファイバー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  対物レンズと合焦レンズとによって被
    検物からの光束を結像させて空間像を形成する主レンズ
    系と、前記空間像を拡大して視認観察させる接眼レンズ
    を有する視準光学系と、前記主レンズ系と空間像形成位
    置との間に配置され、可視域の波長光と赤外域の波長光
    とを分別する波長分別部材と、前記分別された赤外域の
    波長光の光路中に配置され、被検物検出のための送信光
    と被検物からの受信光とを分割する送受信光分割部材と
    、前記送受信光分割部材からの受信光を受光する受光手
    段とを有し、前記送受信光分割部材へ前記送信光として
    の赤外光を供給する光源が、パルス光を供給するパルス
    レーザ光源で構成されていることを特徴とする測距装置
  2. 【請求項2】  前記送受信光分割部材の送受信光分割
    面に予め定めた形状の反射体を有することを特徴とする
    請求項1記載の測距装置。
  3. 【請求項3】  前記反射体が、輪帯状の形状であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の測距装置。
  4. 【請求項4】  前記反射体が、半円状の形状であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の測距装置。
  5. 【請求項5】  前記波長分別部材と前記送受信光分割
    部材とが、一体的に構成された一つの光学部材からなる
    ことを特徴とする請求項2,3又は4記載の測距装置。
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