JPH04360898A - 生理活性ペンタペプチドの製法 - Google Patents

生理活性ペンタペプチドの製法

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JPH04360898A
JPH04360898A JP3159394A JP15939491A JPH04360898A JP H04360898 A JPH04360898 A JP H04360898A JP 3159394 A JP3159394 A JP 3159394A JP 15939491 A JP15939491 A JP 15939491A JP H04360898 A JPH04360898 A JP H04360898A
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JP
Japan
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group
amino
aspartyl
protecting
formula
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Application number
JP3159394A
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English (en)
Inventor
Kazuo Matsumoto
松本 和男
Masaaki Hayashi
林 公明
Ken Hiramatsu
平松 研
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生理活性ペンタペプチ
ドの製法及び該製法中に生成する中間体に係り、さらに
詳しくは、アレルギ−反応遮断ポリペプチドの一つであ
る、
【0002】
【化10】
【0003】で示されるペンタペプチド、すなわち、L
−アルパルチル−L−セリル−L−アスパルチル−L−
プロリル−L−アルギニンの新規製法及び該製法中に生
成する中間体に関するものである。
【0004】
【従来の技術】上記のペンタペプチドはペンチゲタイド
とも呼ばれ、IgE−肥胖細胞(好塩基球)反応を阻害
する、有用なアレルギ−反応遮断ポリペプチドの一つと
して知られている(特公昭60−2318号公報、米国
特許第4、161,522号明細書)。このペンタペプ
チドの製法については、上記特公昭60−2318号公
報及び米国特許第4,161,522号明細書に、固相
法による段階的合成法が開示されているにすぎない。こ
の固相法を工程図で示すと次のとおりである。
【0005】
【化11】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この固
相法による方法は、工業的にかつ安価にこのペンタペプ
チドを大量に製造する方法としては、工程数、中間体の
単離のしやすさ、収率などの点から満足しうるものでは
なかった。
【0007】本発明者らは、この従来の固相法にかわる
液相法により、工業的に有利に、しかも、安価にペンタ
ペプチドを製造する方法を見出さんと鋭意研究を行った
結果、安価に入手できるか、あるいは製造できる保護ア
ミノ酸を用いることができ、フラグメント縮合を効率的
に組み込んで通常使用される簡便な縮合法を適用するこ
とができ、しかも、中間体として得られる化合物の単離
、精製が容易で、かつ、収率もよい、液相法によるペン
タペプチドの製造法を確立することに成功した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の製造法は、すな
わち、
【0009】
【化12】
【0010】(但し、R1 はカルボキシル基保護基、
R4はアミノ基保護基を表す)で示される、アミノ保護
型トリペプチドのアスパラギン酸部分から、アミノ基保
護基を除去して、一般式
【0011】
【化13】
【0012】(但し、R1 は前記と同一の意味を有す
る)で示されるトリペプチドを製し、この生成物(II
)と一般式
【0013】
【化14】
【0014】(但し、R2 はアミノ基保護基、R3 
はカルボキシル基保護基を表す)で示されるアミノ保護
型ジペプチドとをフラグメント縮合させて、一般式
【0
015】
【化15】
【0016】(但し、R1 、R2 及びR3 は前記
と同一の意味を有する)で示されるペンタペプチドを製
し、次いでこの生成物(IV)から保護基を除去するこ
とを特徴とする式
【0017】
【化16】
【0018】で示されるL−アスパルチル−L−セリル
−Lーアスパルチル−L−プロリル−L−アルギニンの
製法。
【0019】本発明の製造法は、次の工程図によって示
される。なお、本明細書において、本発明を記述する便
宜上、各種アミノ酸は慣例の略号で記述した。この略号
は、本発明の技術分野においてはよく知られたものであ
るが、明確化のために、本発明に関係あるものを以下に
列記する。アミノ酸残基の旋光性は特に明示のない限り
、天然型すなわち、L−立体配置型である。ペプチド配
列は、常法によって記述したものであって、N−末端ア
ミノ酸が左側に、C−末端アミノ酸が右側にくる。
【0020】Asp       :アスパラギン酸残
基Arg       :アルギニン残基Pro   
    :プロリン残基 Ser       :セリン残基 H−Asp−OH  :アスパラギン酸H−Ser−O
H  :セリン H−Pro−OH  :プロリン Boc       :t−ブトキシカルボニルZ  
       :ベンジルオキシカルボニルBzl  
     :ベンジル H−Arg(NO2)−OBzl :NG −ニトロ−
L−アルギニンベンジルエステル HOSu      :N−ヒドロキシコハク酸イミド
DCC       :ジシクロヘキシルカルボジイミ
ドMA        :混酸無水物法
【0021】本発明方法の工程図
【化17】
【0022】本発明の方法において、アミノ基保護基(
R2 ,R4 )及びカルボキシル基保護基(R1 ,
R3 )としては、いずれもペプチド合成化学の分野で
通常用いられている種々の保護基を含むが、このうち、
アミノ基保護基としては、例えばホルミル基;アセチル
基;t−ブトキシカルボニル基;t−アミルオキシカル
ボニル基;ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシ
ベンジルオキシカルボニル基、p−クロロベンジルオキ
シカルボニル基の如き置換もしくは非置換ベンジルオキ
シカルボニル基;ベンジル基、p−メトキシベンジル基
、3,4−ジメトキシベンジル基の如き置換もしくは非
置換ベンジル基;p−トルエンスルホニル基;ジー又は
トリフェニルメチル基;ジー又はトリメチルオキシカル
ボニル基;イソボルニルオキシカルボニル基;ジフェニ
ルホスフィニル基;ジフェニルホスフィノチオイル基な
どが含まれる。また、カルボキシル基の保護基としては
、例えばメチル基;エチル基;ベンジル基、p−メトキ
シベンジル基、p−クロロベンジル基、p−ニトロベン
ジル基の如き置換もしくは非置換ベンジル基;ジフェニ
ルメチル基;トリメチルシリル基などが含まれる。
【0023】これらの保護基は、縮合方法の種類、保護
基の除去法などを考慮に入れて、適宜組合せて使用する
のが好ましい。本発明方式における好ましい組合せの例
としては、R1 及びR3 がベンジル基、p−ニトロ
ベンジル基、p−クロロベンジル基又はt−ブチル基、
R2 及びR4 がホルミル基、t−ブトキシカルボニ
ル基、ベンジルオキシカルボニル基又はp−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル基である場合があげられる。よ
り好ましい例としては、R1 及びR3 がベンジル基
、R2 がベンジルオキシカルボニル基、R4 がt−
ブトキシカルボニル基である場合があげられる。以下、
各工程につき詳細に説明する。
【0024】第1工程 アミノ保護型トリペプチド(V)におけるアスパラギン
酸部分からのアミノ基保護基(R4 )の除去は、アミ
ノ基の種類に応じて、加水分解、加溶媒分解、酸処理、
還元等により常法に従って実施できる。例えば、アミノ
基保護基がホルミル基、アセチル基、t−ブトキシカル
ボニル基、t−アミルオキシカルボニル基、置換又は非
置換ベンジルオキシカルボニル基、トリフェニルメチル
基、ジー又はトリフェニルメチルオキシカルボニル基、
ジフェニルホスフィニル基、ジフェニルホスフィノチオ
イル基あるいはイソボルニルオキシカルボニル基の場合
には、酸処理で除去することができる。酸としては、ギ
酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸等の
有機酸もしくは無機酸をいずれも使用できる。反応は、
無溶媒下又は適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノ
ール、ジオキサン、酢酸エチル、メチレンクロリド、ク
ロロホルム等)中、約0〜60℃で容易に進行する。更
に、アミノ基保護基が置換又は非置換ベンジルオキシカ
ルボニル基、置換又は非置換ベンジル基、ジフェニルメ
チル基、p−トルエンスルホニル基等の場合には接触還
元あるいは液安還元により除去してもよい。接触還元反
応は、例えば触媒(パラジウム・炭素、パラジウム黒、
水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケル、ラネー
コバルト等)の存在下、溶媒(例えば水、メタノール、
エタノール、酢酸、テトラヒドロフラン、ジオキサンあ
るいはこれらの混液等)10〜60℃で常圧〜加圧下で
実施することができる。
【0025】また、液安還元は、液体アンモニア中、金
属ナトリウムの存在下で好適に実施できる。
【0026】かくして得られるトリペプチド(II)は
、公知方法により単離することができるが、例えば酸処
理により脱保護を行なった場合には、該トリペプチド(
II)は酸付加塩として単離されるため、これをアルカ
リで中和したのち有機溶媒で抽出し、遊離塩基として次
工程に用いるのが便利である。
【0027】第2工程 トリペプチド(II)とアミノ保護型ジペプチド (I
II)とのフラグメント縮合は、この技術分野で通常用
いられる方法で実施できる。例えば、アミノ保護型ジペ
プチド (III)をその反応性誘導体(活性エステル
、混酸無水物など)としたのち、トリペプチド(II)
と縮合させることにより実施できる。活性エステルの例
としては、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロ
キシフタルイミドあるいは1−ヒドロキシベンズトリア
ゾールとのエステル、p−ニトロフェニルエステル、3
,4−ジニトロフェニルエステルがあげられ、これら活
性エステルは、ジペプチド (III)と対応するアル
コール類とを縮合剤(例えば、N,N´−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N´−モル
ホリノカルボジイミド、オキシ塩化リン、三塩化リン、
塩化チオニル、シュウ酸クロリドの存在下、溶媒中で−
20〜40℃、好ましくは−5〜20℃で反応させて製
造することができる。溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、酢酸エチル、メチレンクロリド、クロロホルムなど
を使用することができる。一方、混酸無水物の例として
は、アルキル炭酸、リン酸誘導体あるいは硫酸などとの
混酸無水物があげられるが、とりわけ、アルキル炭酸混
酸無水物が好ましい。アルキル炭酸との混酸無水物は、
例えばジペプチド (III)とハロゲノ炭酸アルキル
(例えば、クロル炭酸イソブチル、クロル炭酸エチル)
とを塩基の存在下、溶媒中で−40℃〜室温で反応させ
て製造することができる。塩基としては、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン
などのトリアルキルアミン、N−メチルモルホリン等が
あげられ、溶媒としてはテトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミド、ジオキサン、トルエン、クロロホルム、
酢酸エチルなどがあげられる。
【0028】上記の如くして得られるアミノ保護型ジペ
プチド (III)の反応性誘導体とトリペプチド(I
I)との縮合は、溶媒中塩基の存在下又は非存在下で実
施することができる。溶媒としては、水、アセトン、エ
タノール、イソプロパノール、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、メチレ
ンクロリド、クロロホルムあるいはこれらの混合物など
をあげることができる。塩基としては前記のトリアルキ
ルアミン、ピリジン、N−アルキルモルホリン、N,N
−ジメチルアニリン、水酸化ナトリウムなどの水酸化ア
ルカリ金属、炭酸カリウムなどの炭酸アルカリ金属、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素ア
ルカリ金属、等の有機もしくは無機塩基をあげることが
できる。反応は、−30〜50℃、とりわけ−30〜3
0℃で円滑に進行する。
【0029】上記の如くして得られるトリペプチド(I
V)は精製することなく、そのまま次工程に供してもよ
く、また所望により、例えば酢酸エチル、酢酸エチル−
エーテル混液、エタノール等から再結晶するなどして精
製したのち、次工程に供してもよい。
【0030】第3工程 ペンタペプチド(IV)からの保護基の除去は、アミノ
基及びカルボキシル基の各保護基の種類に応じて、酸処
理、加水分解、加溶媒分解、還元あるいはこれらの方法
を適宜組合せて実施することができる。
【0031】例えば、アミノ基保護基は、前記第1工程
で説明した方法により除去することができ、また、カル
ボキシル基保護基の除去は、該保護基がt−ブチル基、
ジフェニルメチル基、トリメチルシリル基などの場合に
は、酸処理により実施することができる。更に、カルボ
キシル基の保護基が、ベンジル基、p−ニトロベンジル
基、p−クロロベンジル基、p−メトキシベンジル基な
どの置換又は非置換ベンジル基である場合には、接触還
元により除去することができ、また、メチル基、エチル
基の場合は、アルカリ加水分解により除去できる。酸処
理及び接触還元反応は、前記第1工程で説明したと同様
の条件で実施することができる。
【0032】アルカリ加水分解は、例えば溶媒(水、メ
タノール、エタノール、これらの混液など)中、アルカ
リ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ムなど)の存在下、冷却〜加温下で実施できる。
【0033】なお、各保護基の種類を予め適切に選べば
、最終工程において、全ての保護基が一回の脱保護反応
によって除去でき好都合である。
【0034】かくして得られるペンタペプチド(I)は
、公知方法により単離・精製することができる。例えば
、反応溶液を減圧濃縮して得られる目的物をDowex
 50(アセテート型)、DEAE−Sephadex
 などの樹脂処理あるいは逆相系の液体クロマトグラフ
ィーで処理するか、又はメタノール、エタノールなどの
低級アルカノール中で懸濁処理することにより精製し、
凍結乾燥することにより粉末として得ることができる。
【0035】上記本発明の方法が従来の技術と比較して
、特に有利な点は、本工程における出発原料であるトリ
ペプチド(V)及びアミノ保護型ジペプチド (III
)が収率良く、結晶として得ることができること、また
、上記トリペプチドのアミノ基保護基を除去したトリペ
プチド(II)と上記ジペプチド (III)のフラグ
メント縮合が、活性エステル化法や混酸無水物法によっ
てもほとんどラセミ化を伴なうことなく、好収率で進行
すること、さらには、セリン部の水酸基及びアルギニン
部のグアニジル基を無保護で縮合反応させることができ
る等をあげることができる。従って、本発明方法は、ペ
ンタペプチド(I)の経済的に有利な工業的製法となる
ものである。
【0036】本発明における出発原料であるトリペプチ
ド(V)は、例えば、
【0037】
【化18】
【0038】(但し、R4 は前記と同一の意味を有す
る)で示されるアミノ保護型アスパラギン酸とプロリン
とを縮合させて、アミノ保護型ジペプチド (VII)
【0039】
【化19】
【0040】(但し、R4 は前記と同一の意味を有す
る)を製造し、この生成物 (VII)とアルギニンと
を縮合させて製造することができる。
【0041】一方、アミノ保護型ジペプチド (III
)は、
【化20】
【0042】(但し、R2 及びR3 は前記と同一の
意味を有する)で示されるアミノ保護型アスパラギン酸
とセリンとを縮合させて製造することができる。
【0043】上記においては縮合反応はいずれも、第2
工程で説明した縮合方法により実施することができる。
【0044】
【実施例】
実施例1 N−t−ブトキシカルボニル−β−ベンジル−L−アス
パルチル−L−プロリン・ジシクロヘキシルアミン塩の
調製
【0045】
【化21】
【0046】N−ブトキシカルボニル−β−ベンジル−
L−アスパラギン酸97g(0.3mol)とN−ヒド
ロキシコハク酸イミド35.2g(0.306mol)
をテトラヒドロフラン600mlに溶かし、5℃に冷却
後、これにジシクロヘキシルカルボジイミド63.1g
(0.306mol)を添加し、室温で5時撹拌した。 不溶物をろ別し、ろ液を減圧濃縮すると、活性エステル
が得られた。
【0047】別に、L−プロリン34.5g(0.3m
ol)とトリエチルアミン30.4g(0.3mol)
をエタノール450mlとクロロホルム450mlの混
液に加熱溶解し、室温に冷却した。この溶液に上記活性
エステルのクロロホルム300ml溶液を滴下し、室温
で40分間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣に酢酸
エチルを加え、0.5Mクエン酸で酸性とし、有機層を
分取し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた油状残渣をジイ
ソプロピルエーテル700mlに溶かし、氷水で冷却後
、ジシクロヘキシルアミン(DCHA)54.4g(0
.3mol)を加え、放置した。析出晶をろ取し、無色
結晶としてN−t−ブトキシカルボニル−β−ベンジル
−L−アスパルチル−L−プロリン・ジシクロヘキシル
アミン塩を得た。 収量144.04g(79.8%) mp122〜123℃、 [α]D25−29.5°(
c=1、DMF)
【0048】実施例2 N−t−ブトキシカルボニル−β−ベンジル−L−アス
パルチル−L−プロリル−L−アルギニンの調製
【00
49】
【化22】
【0050】N−t−ブトキシカルボニル−β−ベンジ
ル−L−アスパルチル−L−プロリン29.4g(70
mmol)とN−ヒドロキシコハク酸イミド8.1g(
70mmol)をテトラヒドロフラン140mlに溶か
し、5℃に冷却した。これに、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド14.4g(70mmol)を添加し、同温度
で1時間、20〜25℃で15時間撹拌した。不溶物を
ろ別し、減圧下、溶媒を留去すると、粗製の活性エステ
ルが無色油状物として得られた。
【0051】別に、L−アルギニン・塩酸塩14.7g
(70mmol)を炭酸水素ナトリウム11.8g(1
40mmol)の水140ml溶液に溶かし、上記活性
エステルのテトラヒドロフラン70ml溶液を5〜10
℃で滴下する。滴下後、室温で4時間撹拌した。反応液
に水200ml、0.5Mクエン酸140ml、酢酸エ
チル300mlを加え、撹拌した。
【0052】析出した結晶をろ取、水、酢酸エチルで洗
浄後、乾燥するとN−t−ブトキシカルボニル−β−ベ
ンジル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−アルギ
ニンが無色結晶として得られた。 収量29.6g(73.3%) mp129〜132℃(分解) [α]D28−38.3°(c=1、DMF)
【005
3】実施例3 β−ベンジル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−
アルギニンの調製
【0054】
【化23】
【0055】N−t−ブトキシカルボニル−β−ベンジ
ル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−アルギニン
26g(45mmol)をメチレンクロリド65mlに
懸濁し、水冷下、トリフルオロ酢酸52mlを滴下した
後、室温で2時間撹拌する。反応液を減圧濃縮後、残渣
にエーテルを加え、固化し、粉末化し、この粉末をろ取
した。 得られた粉末をエーテルで充分に洗浄したのち、減圧乾
燥すると、β−ベンジル−L−アスパルチル−L−プロ
リル−L−アルギニン・2トリフルオロ酢酸塩が無色粉
末として得られた。 収量30.2g(95.3%)
【0056】実施例4 N−ベンジルオキシカルボニル−β−ベンジル−L−ア
スパルチル−L−セリンの調製
【0057】
【化24】
【0058】N−ベンジルオキシカルボニル−β−ベン
ジル−L−アスパラギン酸89.3g(0.25mol
)とN−ヒドロキシコハク酸イミド29.3g(0.2
55mol)をテトラヒドロフラン500mlに溶かし
、5℃に冷却後、ジシクロヘキシルカルボジイミド52
.6g(0.255mol)を添加し、室温で14時間
撹拌した。 不溶物をろ別後、ろ液を減圧濃縮し、油状の活性エステ
ルを得た。
【0059】別に、L−セリンを炭酸水素ナトリウム2
4.2gの水183ml溶液に溶かし、5℃に冷却した
後、これに上記活性エステルのテトラヒドロフラン27
5ml溶液を5〜10℃で滴下した。滴下後、室温で1
.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、テトラヒドロ
フランを留去し、得られた水溶液に水100mlを加え
、希釈し、酢酸エチルで洗浄した。水層を5℃に冷却し
、10%塩酸を加えpH3に調整し、撹拌した。析出晶
をろ取、水、ジイソプロピルエーテルで洗浄後、乾燥す
ることにより、N−ベンジルオキシカルボニル−β−ベ
ンジル−L−アスパルチル−L−セリンを無色結晶とし
て得た。 収量73.1g(65.8%) mp156〜159℃(分解) [α]D25+4.7°(c=1、DMF)
【0060
】実施例5 N−ベンジルオキシカルボニル−β−ベンジル−L−ア
スパルチル−L−セリル−β−ベンジル−L−アスパル
チル−L−プロリル−L−アルギニンの調製
【0061
【化25】
【0062】N−ベンジルオキシカルボニル−β−ベン
ジル−L−アスパルチル−L−セリン8.89g(20
mmol)とN−ヒドロキシコハク酸イミド2.35g
(20.4mmol) をテトラヒドロフラン80ml
に溶かし、これに、5℃に冷却後、ジシクロカルボジイ
ミド4.21g(20.4mmol) を添加し、室温
で2時間撹拌した。 不溶物をろ別し活性エステルの溶液を得た。
【0063】別に、β−ベンジル−L−アスパルチル−
L−プロリル−L−アルギニン・2トリフルオロ酢酸塩
13.4g(20mmol) を、エタノール40ml
とテトラヒドロフラン80mlの混液に溶かし、氷水で
冷却後、トリエチルアミン3.44gを加えた。次いで
、上記活性エステルのテトラヒドロフラン溶液を5〜8
℃で滴下した後、室温で1.5時間撹拌した。反応液を
飽和食塩水200mlで3回洗浄した。溶媒を留去し、
残渣にエタノール100mlを加え再濃縮し、次いで酢
酸エチル100mlを加え再濃縮した。残渣に酢酸エチ
ル200mlを加え撹拌すると固型物が晶出した。これ
をろ取し、ジイソプロピルエーテルで懸濁処理し、ろ取
後、乾燥すると、N−ベンジルオキシカルボニル−β−
ベンジル−L−アスパルチル−L−セリル−β−ベンジ
ル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−アルギニン
が無色粉末として得られた。 収量14g(77.5%) [α]D28−31.1°(c=1、DMF)
【006
4】実施例6 L−アスパルチル−L−セリル−L−アスパルチル−L
−プロリル−L−アルギニンの調製
【0065】
【化26】
【0066】N−ベンジルオキシカルボニル−β−ベン
ジル−L−アスパルチル−L−セリル−β−ベンジル−
L−アスパルチル−L−プロリル−L−アルギニン9g
(10mmol) を、メタノール144mlと酢酸1
8mlと水18mlとの混液に溶かし、10%パラジウ
ム−炭素1.8gの存在下、1時間接触還元した。触媒
をろ別後、溶媒を減圧留去し、残渣に水を加えて、全量
を25mlに調整した。この溶液をエタノール250m
l中に注加しながら撹拌し、析出する沈殿をろ取し、エ
タノールで洗浄後、減圧乾燥するとL−アスパルチル−
L−セリル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−ア
ルギニンが無色粉末として得られた。収量4.58g(
77.9%)
【0067】
【発明の効果】本発明の方法が、従来の技術と比較して
特に優れた点は次のとおりである。 1)フラグメント縮合を効率良く組み込み、工程数が少
ない。即ち、原料化合物(V)の製造工程でラセミ化の
起こらないC末端プロリンを有するジペプジド、N−t
−ブトキシカルボニル−β−ベンジル−L−アスパルチ
ル−L−プロリンとL−アルギニンを縮合した。
【0068】更に、第2工程でN−ベンジルオキシカル
ボニル−β−ベンジル−L−アスパルチル−L−セリル
とβ−ベンジル−L−アスパルチル−L−プロリル−L
−アルギニンとのフラグメント縮合を実施した。通常、
本反応は、ラセミ化を伴なうため、光学純度の高いペプ
チドを必要とする場合、用いないが、種々検討の結果、
N−ベンジルオキシカルボニル−β−アスパルチル−L
−セリンをN−ヒドロキシコハク酸イミドエステルに導
き、縮合することにより、予想外にラセミ化割合が少な
く、最終目的物の純度は問題とならないことを見い出し
た。
【0069】2)化合物(V)の製造工程および第2工
程において、アルギニンあるいはアルギニンを含むペプ
チドのグアニジンを保護することなく縮合する新規方法
を用いた。
【0070】一般にアルギニンを含むペプチドの合成に
おいては、そのグアニジン部はニトロ基、トシル基等で
保護して行われる。無保護での反応例も少しはあるが本
ペンタペプチドに応用した例はない。
【0071】3)化合物 (III)の製造工程および
第2工程において、セリンあるいはセリンを含むペプチ
ドの水酸基を保護することなく縮合させる方法を用いる
【0072】一般にセリンの水酸基はベンジル基、t−
ブチル基等で保護して縮合させるが、本発明の方法では
L−ベンジルオキシカルボニル−β−ベンジル−L−ア
スパラギン酸をN−ヒドロキシコハク酸イミドエステル
に導くことにより、副反応を生じさせることなく縮合を
可能にしたものである。
【0073】4)第3工程において、セリンの水酸基お
よびアルギニンのグアニジンが無保護であるために、脱
保護が容易で高純度のペンタペプチドH−Asp−Se
r−Pro−Arg−OHを得ることが可能である。
【0074】5)本製法における各中間体はいずれも特
殊な手段を用いることなく単離取得できるが、特に重要
な中間体であるN−t−ブトキシカルボニル−β−ベン
ジル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−アルギニ
ンおよびN−ベンジルオキシカルボニル−β−ベンジル
−L−アスパルチル−L−セリンを結晶として単離、精
製することが可能である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式 【化1】 (但し、R1 はカルボキシル基保護基を表す)で示さ
    れるトリペプチドと、一般式 【化2】 (但し、R2 はアミノ基保護基を表し、R3 はカル
    ボキシル基保護基を表す)で示されるアミノ保護型ジペ
    プチドとをフラグメント縮合させて、一般式【化3】 (但し、R1 、R2 及びR3 は前記と同一の意味
    を有する)で示されるペンタペプチドを生成せしめ、次
    いで該生成物(IV)から保護基を除去することを特徴
    とする式【化4】 で示されるL−アスパルチル−L−セリル−L−アスパ
    ルチル−L−プロリル−L−アルギニンの製法。
  2. 【請求項2】  一般式 【化5】 (但し、R1 はカルボキシル基保護基を表し、R4 
    はアミノ基保護基を表す)で示される、アミノ保護型ト
    リペプチドのアスパラギン酸部分から、アミノ基保護基
    を除去して、一般式 【化6】 (但し、R1 は前記と同一の意味を有する)で示され
    るトリペプチドを生成せしめ、該生成物(II)と一般
    式【化7】 (但し、R2 はアミノ基保護基を表し、R3 はカル
    ボキシル基の保護基を表す)で示されるアミノ保護型ジ
    ペプチドとをフラグメント縮合させて、一般式【化8】 (但し、R1 、R2 及びR3 は前記と同一の意味
    を有する)で示されるペンタペプチドを生成せしめ、次
    いで該生成物(IV)から保護基を除去することを特徴
    とする、式 【化9】 で示されるL−アスパルチル−L−セリル−Lーアスパ
    ルチル−L−プロリル−L−アルギニンの製法。
  3. 【請求項3】  L−セリン及びL−アルギニンの反応
    性側鎖を保護することなくフラグメント縮合させること
    を特徴とする請求項1又は2記載の製法。
  4. 【請求項4】  R1 及びR3 が、同一又は異なっ
    て、メチル基、エチル基、t−ブチル基、ジフェニルメ
    チル基、トリメチルシリル基及び置換又は非置換のベン
    ジル基から選ばれるカルボキシル基の保護基を表し、R
    2 及びR4 が、同一又は異なって、ホルミル基、ア
    セチル基、t−ブトキシカルボニル基、t−アミルオキ
    シカルボニル基、p−トルエンスルホニル基、置換又は
    非置換のベンジルオキシカルボニル基、ジー又はトリフ
    ェニルメチルオキシカルボニル基、置換又は非置換のベ
    ンジル基、ジー又はトリフェニルメチル基、イソボルニ
    ルオキシカルボニル基、ジフェニルホスフィニル基及び
    ジフェニルホスフィノチオイル基から選ばれるアミノ基
    の保護基である請求項3記載の製法。
  5. 【請求項5】  R1 及びR3 が、同一又は異なっ
    て、ベンジル基、p−ニトロベンジル基、p−クロロベ
    ンジル基又はt−ブチル基を表し、R2 及びR4 が
    、同一又は異なって、ホルミル基、t−ブトキシカルボ
    ニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はp−メトキシ
    ベンジルカルボニル基である請求項4記載の製法。
  6. 【請求項6】  R1 及びR3 がベンジル基、R2
     がベンジルオキシカルボニル基、R4 がt−ブトキ
    シカルボニル基である請求項5記載の製法。
  7. 【請求項7】  N−t−ブトキシカルボニル−β−ベ
    ンジル−L−アスパルチル−L−プロリル−L−アルギ
    ニン
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