JPH0435376Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案はプリーツを施したブラウスに関する
ものである。

（従来の技術） 従来、ブラウスを体にフイツトさせるためには
前あきあるいは後あきにしなければ着脱できなか
つた。しかし、前あきあるいは後あきのものは前
身頃あるいは後身頃のほかに前立てあるいは身返
しを裁断しなければならず、またボタン、スナツ
プあるいはフアスナー等の付属品をつけなくては
ならないので手間がかかり、製造が面倒であつ
た。

これに対しあきをなくすためには、襟ぐりを少
なくとも頭周りの長さにゆとりを持たせた寸法に
し、身頃の幅や袖ぐりを大きく形成しなければ着
脱することができなかつた。そのため体にフイツ
トさせることができず不格好になつてしまうとい
う問題があつた。

（考案が解決しようとする問題点） この考案はブラウスを体にフイツトさせるため
に前あき、後あきにすると裁断、縫製に手間がか
かり、その上付属品をつけなくてはならないので
面倒で、またあきをなくすと体にフイツトさせる
ことができず、不格好になつてしまうという問題
点を解決するものであり、前あき、後あきのあき
がなく、被つてきても体にフイツトするブラウス
を提供することを目的とする。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） 前記問題点を解決するための手段としてこの考
案においては、前身頃と後身頃とを互いに一体に
縫着し、前身頃及び後身頃に粗いプリーツを施
し、前記ウエスト部の周囲の少なくとも一部に縦
方向の細かいプリーツを施すという構成を採用し
た。

（実施例） 以下、この考案を具体化した一実施例を第１〜
３図に従つて説明する。

まず製造の手順を第１図で説明すると、たとえ
ばポリエステル100％の布地１全体にその布地１
の耳１ａとほぼ平行となるようにプリーツマシン
にて粗いプリーツ２を施す。次に鎖線で示すよう
に縦布で前身頃３ａ及び後身頃３ｂを裁断する。
そして前記身頃３ａ，３ｂのウエスト部の周りに
ブラウスのすそと直交するように等間隔の細かい
プリーツ４をプリーツマシンにて施す。最後に前
記前身頃３ａと後身頃３ｂを縫い合わす。

前記のように構成したブラウスは、着る時に前
記粗いプリーツ２及び細かいプリーツ４が横方向
に広がるので、容易に上からかぶつて着ることが
できる。身に着けた後は、広がつたプリーツが元
の状態に戻るので粗いプリーツ２により身頃３
ａ，３ｂが体全体にフイツトし、細かいプリーツ
４によりウエスト部がより一層締まる。また、細
かいプリーツ４はその上端が自然に消失させてあ
るので自然に同細いプリーツ４の上方にギヤザー
が入り、体裁がよい。また全体に施した粗いプリ
ーツ２は模様にもなり、見た目がよい。

なお、この考案は前記実施例に限定されるもの
ではなく、前記実施例では最初に布地１全体に粗
いプリーツ２を施してから身頃３ａ，３ｂを裁断
したが、まず、身頃３ａ，３ｂを裁断してから前
記身頃３ａ，３ｂに粗いプリーツ２を施してもよ
い。

ウエスト部に施した細かいプリーツ４は第４，
５図に示すようなジグザグ状のプリーツでもよ
い。そして前記実施例では細かいプリーツ４をウ
エスト部の周囲全体に施したがウエスト部の両脇
近辺だけに施してもよい。また細かいプリーツ４
の長さは任意に変更可能である。

そして、粗いプリーツ２、細かいプリーツ４は
等間隔に施さなくてもよい。

前記実施例では身頃３ａ，３ｂを縦布で取つた
が、緯布で取つてもよい。また、袖口に細かいプ
リーツ４を施してもよい。そして生地の素材とし
てはポリエステル100％に限らずプリーツ加工の
できる生地ならどんな生地でもよい。

考案の効果 本考案は下記の優れた効果を奏する。

ブラウスの布地にプリーツを施したことによ
り、布地が伸び縮みするため、前あき、後あきの
あきのないブラウスにおいても無理なく、被つて
着ることができ、また、被つて着た後は粗いプリ
ーツによりブラウスが体全体に軽くフイツトする
とともに、細かいプリーツによりウエスト部分が
よりよく体にフイツトさせることができる。

ブラウスに前あき、後あきのあきがないので、
縫製部品の数を少なくすることができ、そのこと
によつて裁断、縫製が容易になり、縫製部品を少
なくすることができるとともに、付属品を付ける
手間も省くことができる。

特に、従来のブラウスの縫製作業と比較すれ
ば、従来の前あき、後あきのあきのあるブラウス
が前身頃、後身頃、前立てあるいは見返し、ボタ
ン、スナツプ、あるいはフアスナー名等の付属品
の縫製作業、あるいは各種部品の裁断作業が必要
であつたのに対して、本考案では前身頃、後身頃
の裁断及び縫製作業ですみ、後はプリーツ加工の
みであるので、その作業が極めて簡単であること
は着目すべきである。

また、ブラウスに粗いプリーツ及び細かいプリ
ーツの両方を施すことによつても、ブラウス本来
のサラサラした感触を保つことができ、ボリユー
ム感も増し、また、プリーツにより各種の柄を得
ることができるため、デザイン的にも体裁がよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図はこの考案を具体化した一実施例を
示し、第１図は裁断前の布地を表わす平面図、第
２図はブラウスが仕上がつた状態を示す正面図、
第３図は第２図のＡ−Ａ線部分拡大断面図、第
４，５図は変更例を示す部分拡大断面図である。 粗いプリーツ２、前身頃３ａ、後身頃３ｂ、細
かいプリーツ４。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 前身頃３ａと後身頃３ｂとが互いに一体に縫
   着され、前記前身頃３ａ及び後身頃３ｂに粗い
   プリーツ２が施され、前記ウエスト部の周囲の
   少なくとも一部に縦方向の細かいプリーツ４が
   施されていることを特徴とするブラウス。 ２ 細かいプリーツ４はウエスト部周囲全体に施
   されている実用新案登録請求の範囲第１項に記
   載のブラウス。