JPH04342580A - グリシジルエーテルの改良された製造方法 - Google Patents

グリシジルエーテルの改良された製造方法

Info

Publication number
JPH04342580A
JPH04342580A JP3353890A JP35389091A JPH04342580A JP H04342580 A JPH04342580 A JP H04342580A JP 3353890 A JP3353890 A JP 3353890A JP 35389091 A JP35389091 A JP 35389091A JP H04342580 A JPH04342580 A JP H04342580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
ether
tin
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3353890A
Other languages
English (en)
Inventor
Martin Roth
マルチン ロート
Heinz Wolleb
ヴォレープ ハインツ
Marc-Andre Truffer
マルク−アンドレ トルッフェル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Novartis AG
Original Assignee
Ciba Geigy AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ciba Geigy AG filed Critical Ciba Geigy AG
Publication of JPH04342580A publication Critical patent/JPH04342580A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D303/00Compounds containing three-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D303/02Compounds containing oxirane rings
    • C07D303/12Compounds containing oxirane rings with hydrocarbon radicals, substituted by singly or doubly bound oxygen atoms
    • C07D303/18Compounds containing oxirane rings with hydrocarbon radicals, substituted by singly or doubly bound oxygen atoms by etherified hydroxyl radicals
    • C07D303/20Ethers with hydroxy compounds containing no oxirane rings
    • C07D303/22Ethers with hydroxy compounds containing no oxirane rings with monohydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D303/00Compounds containing three-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D303/02Compounds containing oxirane rings
    • C07D303/12Compounds containing oxirane rings with hydrocarbon radicals, substituted by singly or doubly bound oxygen atoms
    • C07D303/18Compounds containing oxirane rings with hydrocarbon radicals, substituted by singly or doubly bound oxygen atoms by etherified hydroxyl radicals
    • C07D303/20Ethers with hydroxy compounds containing no oxirane rings
    • C07D303/24Ethers with hydroxy compounds containing no oxirane rings with polyhydroxy compounds

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルコールとエピハロ
ヒドリンとを特定の触媒の存在下で反応させ、そして生
成するハロヒドリンエーテルをアルカリ金属水酸化物で
脱ハロゲン化水素することからなる脂肪族、環状脂肪族
または芳香脂肪族グリシジルエーテルの改良された製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グリシジルエーテルは異なる種類の触媒
、典型的には酸性触媒、塩基性触媒または相間転移触媒
を用いてアルコールとエピハロヒドリンとを反応させる
ことにより製造され得る。使用される酸性触媒はいわゆ
るルイス酸、例えば、特に米国特許第2538072号
、同第3425961号および同第4549008号、
ならびに英国特許第827450号および同第9821
51号に開示されているようなAlCl3 、SbCl
5 、SnCl4 、FeCl3 、ZnCl2 およ
びBF3 である。これらの刊行物において使用される
ことが好ましいとされるルイス酸は三フッ化ホウ素であ
り、とりわけ四塩化スズ(IV)である。最後に、米国
特許第3686358号にはジブロモネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテルの製造のために二価の塩化
スズを使用することが仮定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アル
コールとエピハロヒドリンとの反応がより選択的に進行
し、そして塩素分が少なく、エポキシ価の高いグリシジ
ルエーテルが得られる、グリシジルエーテルの改良され
た製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】二価のハロゲン化スズか
ら誘導された特定の触媒系を用いる、脂肪族、環状脂肪
族または芳香脂肪族アルコールとエピハロヒドリンとの
反応が三フッ化ホウ素や四塩化スズの場合に比べ極めて
選択的に進行し、そしてこの反応によれば、より低い塩
素分およびより高いエポキシ価を有するグリシジルエー
テルが得られることが今見いだされた。
【0005】従って、本発明は、次式:Q−(OH)m
 (式中、Qはm価の脂肪族、環状脂肪族または芳香脂
肪族基を表し、そしてmは1ないし10の整数を表す)
で表されるアルコールとmモルの次式II:(式中、R
は−Hまたは−CH3 を表し、そしてHalはハロゲ
ン原子を表す)で表されるエピハロヒドリンとを触媒の
存在下で反応させて相当するハロヒドリンエーテルとし
、そして該ハロヒドリンエーテルをアルカリ金属水酸化
物で脱ハロゲン化水素することからなる次式I: (式中、Q、Rおよびmは上で定義された意味を表す)
で表されるグリシジルエーテルの製造方法において、上
記触媒として a)二フッ化スズまたは b)共触媒と結合した二価のハロゲン化スズを用いるこ
とを特徴とする上記式Iで表されるグリシジルエーテル
の改良された製造方法に関する。
【0006】脂肪族基Qは直鎖であっても、または枝分
かれしていても、飽和または不飽和であってもよく、そ
して鎖中において1個またはそれ以上の酸素原子または
硫黄原子により中断されるか、または1個またはそれ以
上のケト基を含んでいてもよい。
【0007】環状脂肪族基Qは飽和または不飽和であっ
てもよく、そして1個またはそれ以上の環系を含み、ケ
ト基を含んでいてもよく、前記環系はアルキル基により
置換および/またはアルキル基に連結されていてもよい
【0008】芳香脂肪族基Qの芳香族部分は1個または
それ以上の環または融合環、例えばそれ自体炭素原子数
1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアル
コキシ基またはハロゲン原子により置換されていてもよ
いフェニル基、ナフチル基、4,4’−ジフェニル基、
4,4’−ジフェニルメタン基、4,4’−ジフェニル
(ジメチル)メタン基、4,4’−ジフェニルオキシド
基、4,4’−ジフェニルケトン基または4,4’−ジ
フェニルスルホン基を含んでいてもよい。芳香脂肪族基
は好ましくは、アルキル部分が未分岐または分岐であっ
てよく、好ましくは炭素原子を1ないし3個含有するア
ルアルキル基である。
【0009】炭素原子数1ないし6のアルキル基および
炭素原子数1ないし6のアルコキシ基は直鎖であっても
、または分岐していてもよく、そして典型的にはそれぞ
れ、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基
、ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基
およびヘキシル基、そしてメトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、第三ブト
キシ基、ペントキシ基およびヘキソキシ基である。
【0010】ハロゲン原子は塩素原子、臭素原子または
ヨウ素原子であってよく、そして好ましくは臭素原子で
あり、最も好ましくは塩素原子である。
【0011】Qは官能基により置換されていてもよいが
、ただし、それら官能基は使用される触媒を阻害せず、
そしてエピハロヒドリンと副反応を起こさないものであ
る。
【0012】アルキル基として規定されるQ(m=1の
場合)は典型的には炭素原子数1ないし30のアルキル
基、好ましくは炭素原子数3ないし20のアルキル基で
ある。そのような基の代表例はメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブ
チル基、第三ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基
、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシ
ル基、オクタデシル基、アイコシル基、ドコシル基、テ
トラコシル基およびペンタコシル基である。
【0013】シクロアルキル基は典型的にはシクロペン
チル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロ
オクチル基およびシクロノニル基であり、シクロヘキシ
ル基が好ましい。
【0014】次式:Q−(OH)m で表される多官能
性アルコールの例は脂肪族、環状脂肪族または芳香脂肪
族構造単位、例えばブタンジオール、トリメチロールプ
ロパン、ビス(トリメチロールプロパン)、ペンタエリ
トリトール、シクロヘキサンジオール、トリシクロデカ
ンジメチロール(例えばトリシクロ〔5.2.1.02
.6 〕デカン−4,8−ジメタノール)またはパーヒ
ドロビスフェノールAである。
【0015】次式:Q−(OH)m で表されるアルコ
ールの例は以下のものである:メタノール、エタノール
、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、第二
ブタノール、第三ブタノール、ペンタノール、第三ペン
タノール、シクロペンタノール、ヘキサノール、シクロ
ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノー
ル、ドデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノー
ル、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカ
ノール、ベンジルアルコール、ジフェニルメタノール、
エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,
3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,
2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,4,
6−ヘキサントリオール、2,2−ジメチル−1,3−
プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,2−
プロパンジオール、1,12−ジヒドロキシオクタデカ
ン、グリセロール、エリトリトール、ペンタエリトリト
ール、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、1
,1,1−トリメチロールプロパン、1,4−ジメチロ
ールベンゼン、4,4−ジメチロールジフェニル、ジメ
チロールキシレン、ジメチロールナフタレン、ポリエー
テルアルコール例えばジグリセロール、およびビス(2
,3−ジヒドロキシプロピルエーテル)、トリグリセロ
ール、ジペンタエリトリトール、ジメチロールアニソー
ル、ポリアルコールまたはフェノールのβ−ヒドロキシ
エチルエーテル例えばジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコールまたはハイドロキノン−ビス(β−ヒド
ロキシエチルエーテル)、ビスフェノール例えば4,4
’−ジヒドロキシジフェニルジメチルメタンのビス(β
−ヒドロキシエチルエーテル)、ならびにグリセロール
、ペンタエリトリトール、ソルビトールまたはマンニト
ールのβ−ヒドロキシエチルエーテル、アルキレンオキ
シド例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブ
チレンオキシドまたはイソブチレンオキシドと上記ポリ
アルコールとの縮合物、およびヒドロキシエステル例え
ばモノグリセリド、例えばモノステアリン、およびエチ
レングリコールジアセテート、ペンタエリトリトールの
モノエステル、例えばモノアセテート、およびまたハロ
ゲン化アルコール、例えばグリセロールモノクロロヒド
リン、1,4−ジクロロ−2,3−ジヒドロキシブタン
、ペンタエリトリトールモノクロリドまたはジブロモネ
オペンチルグリコール、ビス(4−ヒドロキシシクロヘ
キシル)メタン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル
)ジメチルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシク
ロヘキシル)プロパン、シクロヘキサン−1,1−ジメ
チロール、2,2,6,6−テトラメチロールシクロヘ
キサノール、2,2,5,5−テトラメチロールシクロ
ペンタノール、4−メチル−2,2,6,6−テトラメ
チロールシクロヘキサノール、2,2,6,6−テトラ
メチロールシクロヘキサン−4−オン、1,2−、1,
3−および1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,
3−ジヒドロキシシクロペンタン、4,4’−ジヒドロ
キシジシクロヘキシル、およびメルカプトアルコール、
例えば2−メルカプトエタノール、α−モノチオグリセ
ロール、2,2’,3,3’−テトラヒドロキシジプロ
ピルスルフィドまたは2,2’−ジヒドロキシジエチル
スルフィド。
【0016】適当なエピハロヒドリンは典型的にはエピ
ブロモヒドリンであり、そして好ましくはエピクロロヒ
ドリンである。
【0017】上記式中、mは好ましくは1ないし6の整
数である。
【0018】式:Q−(OH)m において、Qは好ま
しくは飽和脂肪族基または環状脂肪族基である。
【0019】Qの定義における好ましい飽和脂肪族基は
アルキル基である。
【0020】次式:Q−(OH)m で表される特に好
ましい化合物は第一級もしくは第二級の単官能アルコー
ル(m=1)または多官能アルコール(式中、mは2な
いし6の整数を表す)である。Qはまた炭素原子を30
個まで含有する多官能基を表し、その場合mが2ないし
6の整数を表すのが好ましい。
【0021】適当なハロゲン化スズは二塩化スズ、二臭
化スズ、そして好ましくは二フッ化スズである。これら
の触媒は反応に悪影響を及ぼすことなく広い濃度範囲で
使用され得るが、しかし次式:Q−(OH)m で表さ
れるアルコール1モルあたり触媒0.001ないし0.
5モルの濃度が有利である。
【0022】本発明の実施において二フッ化スズを単独
触媒として使用することが特に好ましい。
【0023】クラウンエーテルまたはポリ(アルキレン
オキシド)ジアルキルエーテルは共触媒として使用され
得る。それらはハロゲン化スズに対してモル比で通常使
用される。クラウンエーテルの代表例は18−クラウン
−6、15−クラウン−5、12−クラウン−4、ベン
ゾ−18−クラウン−6、ベンゾ−15−クラウン−5
、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−24−ク
ラウン−8およびジシクロヘキサノ−18−クラウン−
6である。ポリ(アルキレンオキシド)ジアルキルエー
テルの代表例はポリエチレングリコール400ジメチル
エーテル、ポリエチレングリコール500ジメチルエー
テルおよびポリエチレングリコール1000ジメチルエ
ーテルである。
【0024】ハロヒドリンエーテルを得る次式:Q−(
OH)m で表される化合物とエピハロヒドリンとの反
応は溶媒なしで通常行われるが、しかし不活性有機溶媒
の存在下で行われてもよい。適当な有機溶媒は典型的に
はハロゲン化炭化水素例えば塩化メチレン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロ
エタン、1,2,2−トリクロロエチレン、1,4−ジ
クロロプロパンおよびクロロベンゼン、そしてトルエン
、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オ
クタンおよびエステル例えば酢酸エチルおよび酢酸ブチ
ル、エーテル例えばジエチルエーテルおよびジイソプロ
ピルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフランで
ある。上記溶媒のあらゆる比率での混合物もまた使用さ
れ得る。溶媒または溶媒混合物の量はあらゆる範囲を変
化し得る。反応物の濃度は10ないし70%の範囲内と
なるように選択されることが好都合である。
【0025】エピハロヒドリンは次式:Q−(OH)m
 のヒドロキシル基あたりエピハロヒドリン0.8ない
し1.3モルの量で添加されるのが好都合であるが、し
かし化学量論量またはわずかに過剰で、例えばエピハロ
ヒドリンのモル量に基づいて10%までの過剰で添加さ
れるのが好ましい。
【0026】アルコールとエピハロヒドリンとの反応は
0℃ないし反応混合物の還流温度の温度範囲、好ましく
は80ないし150℃の温度範囲で行われ得る。全体の
反応時間はアルコールによって30分ないし24時間に
わたる。
【0027】エピハロヒドリンとアルコールの付加物(
ハロヒドリンエーテル)は好ましくは単離されず、直接
脱ハロゲン化水素される。本発明の方法を実施する際に
、成分が添加される順序は重要ではない。可能な変法を
以下に示す:アルコールを触媒の入った反応容器に入れ
、そして所望の反応温度まで加熱する。次にエピハロヒ
ドリンを温度が適当な範囲に維持されるような適当な時
間にわたり添加する。そして反応混合物の分析(ガスク
ロマトグラフィー、エポキシド滴定、塩素定量またはH
PLC)により相当するハロヒドリンエーテルへの所望
の変換が示されるまで反応を継続する。また、全ての成
分、すなわちアルコール、エピハロヒドリンおよび触媒
を反応容器に入れ、そして所望の反応温度まで加熱し、
さらにエピハロヒドリンエーテルへの所望の変換までさ
らに反応させる。
【0028】その他の操作段階は上記変法において同一
である。全ての過剰なエピハロヒドリンが脱ハロゲン化
水素の前に蒸留により反応混合物から除去され得る。操
作のこの段階で大量のハロゲン化スズまたは触媒系をろ
過により分離し、そしてそれを再利用することも可能で
ある。
【0029】このように回収される触媒の量は反応媒体
中での該触媒の溶解度によるであろうが、しかし二フッ
化スズの場合に良好な条件下では90%以上であり得る
。いくつかの場合に回収される触媒の収量は不活性有機
溶媒の添加により高められ得る。
【0030】ハロヒドリンエーテルのグリシジルエーテ
ルへの脱ハロゲン化水素は四塩化スズまたは三フッ化ホ
ウ素触媒を用いる公知慣用方法により行われ得、塩基と
してのアルカリ金属水酸化物を用い、ハロゲン化アルカ
リ金属の脱離を伴う。最適な低塩素値の最終生成物を得
るために、アルカリ金属水酸化物の使用量は理論的に要
求される化学量論量より多くても少なくてもよい。通常
、ヒドロキシル基あたり0.80ないし1.30モルの
アルカリ金属水酸化物および30ないし60℃の温度範
囲が好ましい。反応混合物の粘度があまりにも高い場合
、不活性有機溶媒を使用することが適当である。
【0031】いくつかの場合において、グリシジル化は
アルカリ金属水酸化物の存在下で共沸混合物として水を
除去することにより行われる。アルカリ金属水酸化物は
減圧下で水の共沸混合物としての除去の間に添加される
のが好ましい。この方法において、アルカリ金属水酸化
物のための溶媒として作用する水および反応中に形成さ
れる水が反応混合物から連続的に除去される。
【0032】反応中に形成される塩、典型的には塩化ナ
トリウムは洗浄除去されるか、またはろ過もしくは遠心
分離により除去される。過剰のエピクロロヒドリンは真
空蒸留により除去され得る。
【0033】従来の方法と比較した場合、本発明の改良
方法は多くの利点、例えばより低い塩素値およびより高
いエポキシ価を生じる高められた選択性、および2価の
ハロゲン化スズと触媒系とはエピハロヒドリンを重合さ
せないことによる、より良好な操作確実性を有する。さ
らに、二フッ化スズを用いる場合には特に、二フッ化ス
ズの有機溶媒への溶解性が低いので、本方法は簡単なろ
過によりスズ塩の改良された回収を結果として生じる。 さらに、最初の反応段階は溶媒のない溶融物中でしばし
ば行われ得る。しかも、反応生成物はすぐれた純度で得
られる。二フッ化スズを用いる場合、二フッ化スズは真
のルイス酸ではないので、本発明の方法で得られた結果
は全てより驚くべきものである。
【0034】本発明の方法で得られたグリシジルエーテ
ルは特定の性質を変更するためにエポキシ樹脂配合物中
に、例えば反応性希釈剤、可撓性付与剤、接着促進剤等
としてしばしば使用される。これらの配合物はさらに任
意のエポキシ樹脂、例えばビスフェノールAエポキシ樹
脂またはエポキシノボラック、および慣用の硬化剤例え
ばアミン、無水物、フェノールまたは硬化触媒を含有し
得る。当該配合物は幅広い適用分野に、典型的には表面
被覆樹脂、浸漬樹脂、含浸樹脂、接着剤、封止化合物、
カプセル化組成物および絶縁材としての用途がある。本
発明のグリシジルエーテルはそれらの脂肪族構造のため
に屋外暴露に対する優れた耐性を有する。
【0035】
【実施例】以下の実施例により本発明をより詳細に説明
する。なお、特記しない限り部は重量部を意味する。
【0036】実施例1:1,4−ブタンジオールジグリ
シジルエーテル 攪拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび温度計を備えた
反応槽に1,4−ブタンジオール180.24g(2.
0モル)および二フッ化スズ6.27g(0.04モル
)を仕込み、内容物を130℃まで加熱する。次いで、
効率的に攪拌しながら、エピクロロヒドリン388.6
g(4.20モル)を130−140℃の温度で2時間
かけて添加する。反応は最初は発熱的である。この温度
で3時間後、反応混合物を50℃まで冷却し、そしてそ
の不透明溶液にキシレン350mlを添加し、次にプロ
リット・ラピッド(登録商標,Prolit Rapi
d)(ろ過助剤)30gを添加する。15分間攪拌した
後、懸濁液をろ過し、そしてろ液をロータリーエバポレ
ータで溶媒から除く。残留液体クロロヒドリンエーテル
のスズ含量の分析はこのエーテルがスズ触媒全量の約1
3%だけを依然として含有する、すなわち触媒の87%
がろ過により分離され得ることを示す。液体クロロヒド
リンエーテル(589g)を55℃まで加熱し、そして
効率的に攪拌しながら水酸化ナトリウムの50%水溶液
336g(4.2モル)を30分かけてこの温度で滴下
して添加する。50−60℃で2.5時間の攪拌および
室温までの冷却の後、懸濁液をろ過し、そしてろ液をキ
シレンで洗浄する。2相の透明ろ液の有機相を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、ろ過し、そしてろ液をロータリー
エバポレータ(浴温50℃)で溶媒から除く。収量:無
色の1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル34
3g(理論値の85%)。これは以下の分析値を示す:
エポキシ価=7.81当量/kg;全塩素含量=5.5
%;加水分解性塩素含量=131ppm。
【0037】実施例2:ビス(トリメチロールプロパン
)テトラグリシジルエーテル 実施例1で使用したような1.5リットル反応槽にビス
(トリメチロールプロパン)〔パーストルプ・ケミカル
ズ(Perstorp Chemicals)製造;C
H3 CH2 C(CH2 OH)2 −CH2 OC
H2 (CH2 OH)2−CH2 CH3 〕250
.13g(1モル)を仕込み、そして内容物を120℃
まで加熱し、溶融物を形成する。該溶融物は、約30m
barの真空を15分間適用することにより、形成され
た全ての水から分離される。次いで、微粉末状二フッ化
スズ3.13g(0.02モル)を添加し、続いて反応
槽中の温度が120−125℃に維持されるように、効
率的に攪拌しながらエピクロロヒドリン407g(4.
4モル)を3ml/分の速度で添加する。反応は最初は
発熱的であるが、後に油浴(浴温130℃)で加熱しな
ければならない。この添加後、二フッ化スズをさらに1
.57g(0.01モル)添加し、そして反応混合物を
120−125℃で6時間攪拌する。 過剰なエピクロロヒドリンを水流真空下での蒸留により
反応槽から除去し(留出物量52.75g)、次いで反
応混合物にイソブチルメチルケトン200gおよびプロ
リット・ラピッド20gを添加し、これを室温で30分
間攪拌し、その間氷浴で冷却する。反応混合物をろ過し
、そして残渣をイソブチルメチルケトン100gで洗浄
する。スズ含量の分析は、ろ液(874g)がスズを約
1.75g含有すること、すなわち触媒の50%がろ過
により分離され得ることを示す。
【0038】ろ液(エピクロロヒドリンエーテル)を5
0−60℃まで加熱し、そしてこの温度で効率的に攪拌
しながら、水酸化ナトリウムの50%水溶液340g(
4.25モル)を1時間かけて滴下して添加する。反応
を55−60℃で2.5時間継続し、次に懸濁液をろ過
し、そして2相のろ液を分液ロート中で分離し、水相を
イソブチルメチルケトン250gでもう1回抽出する。 一緒にした有機相をリン酸二水素カリウムの10%溶液
での抽出により中和し、そして硫酸マグネシウムで乾燥
させ、ろ過し、そして溶媒をロータリーエバポレータで
除去する。粗製物(457g)を真空下(<2000P
aまたは20mbar)で乾燥させると、無色液体のビ
ス(トリメチロールプロパン)テトラグリシジルエーテ
ル428.32g(ビストリメチロールプロパンに基づ
いて90.3%)が得られる。これは以下の分析値を示
す:エポキシ価=6.35当量/kg(理論値の75%
);塩素含量=4.10%;加水分解性塩素含量=70
00ppm;25℃での粘度=650mPa.s;平均
分子量Mn(ゲル透過クロマトグラフィーGPC)=5
32(スチレン目盛り)。
【0039】実施例3:トリメチロールプロパントリグ
リシジルエーテル 実施例2の操作に従って、次式:CH3 CH2 C(
CH2 OH)3 で表されるトリメチロールプロパン
134.18g(1モル)、二フッ化スズ3.13g(
0.03モル)、エピクロロヒドリン305.25g(
3.3モル)および水酸化ナトリウムの50%溶液25
2g(3.15モル)を反応させる。触媒の量の60%
がクロロヒドリン段階におけるろ過により回収され得る
。収量:無色液体のトリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル281.7g。これは以下の分析値を示す
:エポキシ価=6.96当量/kg;25℃での粘度=
140mPa.s;全塩素含量=7.8%;加水分解性
塩素含量=2.3%;平均分子量Mn(GPC)=39
8。
【0040】実施例4:ソルビトールグリシジルエーテ
ル 還流冷却器、温度計、攪拌機およびエピクロロヒドリン
の計量装置を備えた750mlの反応槽にソルビトール
72.9g(0.4モル)およびエピクロロヒドリン8
8.5g(0.975モル)中の二フッ化スズ1.25
g(0.008モル)を仕込み、内容物を110℃まで
加熱する。次いで、攪拌しながら、温度を110−11
5℃に維持して、エピクロロヒドリン132.16g(
1.429モル)を1.5ml/分の速度で添加する。 攪拌を125−130℃でさらに8時間続ける。過剰な
エピクロロヒドリンを水流真空下での蒸留により除去し
、そして残渣をメチルイソブチルケトン441gで希釈
する。効率的に攪拌しながら、水酸化ナトリウムの50
%溶液142.4g(1.78モル)を1時間かけて滴
下して添加し、そして反応混合物をこの温度にさらに2
時間維持する。ドライアイスを添加して反応混合物を中
和し、ろ過し、そして有機相を硫酸マクネシウムで乾燥
させる。溶媒をロータリーエバポレータで除去し、そし
て残渣を真空下(2時間/60℃)で乾燥させると、ソ
ルビトールグリシジルエーテル155.2gが得られる
。これは以下の分析値を示す:エポキシ価=5.5当量
/kg;全塩素含量=15.56%;加水分解性塩素含
量=1.09%;40℃での粘度=2460mPa.s
;平均分子量Mn(GPC)=658。
【0041】実施例5:トリシクロ〔5.2.1.02
.6 〕デカン−3(4),8(9)−ジメタノールジ
グリシジルエーテル 還流冷却器、温度計、攪拌機およびエピクロロヒドリン
の計量装置を備えた750mlの反応槽中で、トリシク
ロ〔5.2.1.02.6 〕デカン−3(4),8(
9)−ジメタノール(TCDアルコールDM;ヘキスト
社から販売)196.29g(1.0モル)および二フ
ッ化スズ3.13(0.02モル)を120−130℃
まで加熱し、そしてこの温度でエピクロロヒドリン19
4.3g(2.1モル)を2.5ml/分の速度で添加
する。反応混合物を125℃で12時間攪拌し、そして
依然として存在するあらゆるエピクロロヒドリンを真空
蒸留により除去する。効率的に攪拌しながら、水酸化ナ
トリウムの50%溶液160g(2.0モル)を添加し
、そしてこのバッチを30℃で2時間維持する。懸濁液
をろ過し、そしてろ液をトルエン500mlで希釈する
。 有機相をリン酸二水素カリウムの10%水溶液で抽出し
、そして抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させる。溶媒
をロータリーエバポレータで除去し、そして残渣を真空
下100℃で乾燥させると、トリシクロ〔5.2.1.
02.6 〕デカン−3(4),8(9)−ジメタノー
ルジグリシジルエーテル296.3g(アルコールに基
づいて理論値の96%)が得られる。これは以下の分析
値を示す:エポキシ価=4.67当量/kg;25℃で
の粘度=500mPa.s;全塩素含量=5.46%;
加水分解性塩素含量=2.07%;平均分子量Mn(G
PC)=269。
【0042】実施例6:1−ヘキサノールグリシジルエ
ーテル 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた反応槽に1−
ヘキサノール102.18g(1.0モル)および粉末
状二フッ化スズ3.14g(0.02モル)を仕込み、
内容物を115℃まで加熱する。次いで、効率的に攪拌
しながら、エピクロロヒドリン86.26ml(1.1
モル)を1時間かけて添加する。反応を8時間継続し、
その間に温度は約125℃まで徐々に上昇する。反応混
合物を55℃まで冷却し、そしてこの温度で効率的に攪
拌しながら水酸化ナトリウムの50%水溶液88g(1
.1モル)を30分かけて滴下して添加する。55℃で
6時間の攪拌および室温までの冷却の後、懸濁液をろ過
し、そしてろ液を酢酸エチルで洗浄する。相分離させ、
そして水相を酢酸エチル100mlで2回抽出する。一
緒にした有機相をCO2 で中和し、そして硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、ろ過する。ろ液をロータリーエバポ
レータで真空下(浴温50℃)で溶媒から除く。収量:
無色の1−ヘキサノールグリシジルエーテル142.7
g(理論値の90.2%)。これは以下の分析値を示す
:エポキシ価=5.5当量/kg(理論値の87%);
全塩素含量=3.2%;加水分解性塩素含量=0.21
%。
【0043】実施例7:イソオクタノールグリシジルエ
ーテル,異性体の混合物 攪拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび温度計を備えた
反応槽にイソオクタノール(異性体の混合物)130.
23g(1.0モル)、粉末状二フッ化スズ3.14g
(0.02モル)および18−クラウン−6(クラウン
エーテル)5.28g(0.02モル)を仕込み、内容
物を125℃まで加熱する。次いで、効率的に攪拌しな
がら、エピクロロヒドリン86.26ml(1.1モル
)を30分間かけて添加する。反応を20時間継続し、
その間に温度は約130℃まで上昇する。反応混合物を
55℃まで冷却し、そしてこの温度で効率的に攪拌しな
がら水酸化ナトリウムの50%水溶液88g(1.1モ
ル)を30分かけて滴下して添加する。55−60℃で
6時間の攪拌および室温までの冷却の後、懸濁液をろ過
し、そしてろ液を酢酸エチルで洗浄する。相分離させ、
そして水相を酢酸エチル100mlで2回抽出する。一
緒にした有機相をできるだけ少量の10%KH2 PO
4 溶液で洗浄し、次に中性になるまで水で洗浄し、そ
して硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過する。ろ液をロ
ータリーエバポレータで真空下(浴温50℃)で溶媒か
ら除く。収量:無色のイソオクタノールグリシジルエー
テル(異性体の混合物)180.7g(理論値の97%
)。これは以下の分析値を示す:エポキシ価=4.71
当量/kg(理論値の88%);全塩素含量=2.7%
;加水分解性塩素含量=122ppm。
【0044】実施例8:イソオクタノールグリシジルエ
ーテル,異性体の混合物 攪拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび温度計を備えた
反応槽にイソオクタノール(異性体の混合物)130.
23g(1.0モル)、SnCl2 ・2H2 O4.
51g(0.02モル)および18−クラウン−6(ク
ラウンエーテル)5.28g(0.02モル)を仕込み
、内容物を130℃まで加熱する。次いで、効率的に攪
拌しながら、エピクロロヒドリン86.26ml(1.
1モル)を30分間かけて添加する。反応を20時間継
続し、その間に温度は約135℃まで上昇する。反応混
合物を55℃まで冷却し、そしてこの温度で効率的に攪
拌しながら水酸化ナトリウムの50%水溶液88g(1
.1モル)を30分かけて滴下して添加する。55−6
0℃で5時間の攪拌および室温までの冷却の後、懸濁液
をろ過し、そしてろ液を酢酸エチルで洗浄する。相分離
させ、そして水相を酢酸エチル100mlで2回抽出す
る。一緒にした有機相をできるだけ少量の10%KH2
 PO4 溶液で洗浄し、次に中性になるまで水で洗浄
し、そして硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過する。ろ
液をロータリーエバポレータで真空下(浴温50℃)で
溶媒から除く。収量:黄色を帯びたイソオクタノールグ
リシジルエーテル(異性体の混合物)167.4g(理
論値の90%)。これは以下の分析値を示す:エポキシ
価=3.93当量/kg(理論値の73%);全塩素含
量=2.44%;加水分解性塩素含量=232ppm。
【0045】実施例9:イソオクタノールグリシジルエ
ーテル,異性体の混合物 実施例8に記載した種類の反応槽にイソオクタノール(
異性体の混合物)130.23g(1.0モル)、粉末
状二臭化スズ5.57g(0.02モル)および18−
クラウン−6(クラウンエーテル)5.28g(0.0
2モル)を仕込み、内容物を130℃まで加熱する。 次いで、効率的に攪拌しながら、エピクロロヒドリン8
6.26ml(1.1モル)を30分間かけて添加する
。反応を12時間継続し、その間に温度は約135℃ま
で上昇する。反応混合物を55℃まで冷却し、そしてこ
の温度で効率的に攪拌しながら水酸化ナトリウムの50
%水溶液88g(1.1モル)を30分かけて滴下して
添加する。55−60℃で2.5時間の攪拌および室温
までの冷却の後、懸濁液をろ過し、そしてろ液を酢酸エ
チルで洗浄する。相分離させ、そして水相を酢酸エチル
100mlで1回抽出する。一緒にした有機相をできる
だけ少量の10%KH2 PO4 溶液で洗浄し、次に
中性になるまで水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで
乾燥させ、ろ過する。ろ液をロータリーエバポレータで
真空下(浴温50℃)で溶媒から除く。収量:黄色を帯
びたイソオクタノールグリシジルエーテル(異性体の混
合物)181.8g(理論値の98%)。これは以下の
分析値を示す:エポキシ価=3.69当量/kg(理論
値の69%);全塩素含量=3.31%;加水分解性塩
素含量=750ppm。
【0046】実施例10:1,4−シクロヘキサンジグ
リシジルエーテル 実施例8に記載した種類の反応槽に1,4−シクロヘキ
サンジオール116.16g(1.0モル)および粉末
状二フッ化スズ3.14g(0.02モル)を仕込み、
内容物を130℃まで加熱する。このとき反応物は溶融
する。次いで、効率的に攪拌しながら、エピクロロヒド
リン152.12ml(1.94モル)を30分間かけ
て添加する。反応を5時間継続し、その間に温度は約1
35℃まで上昇する。反応混合物を55℃まで冷却し、
トルエン250mlを添加し、そしてこの温度で効率的
に攪拌しながら水酸化ナトリウムの50%水溶液155
.2g(1.94モル)を30分かけて滴下して添加す
る。55−60℃で2.5時間の攪拌および室温までの
冷却の後、懸濁液をろ過し、そしてろ液をトルエンで洗
浄する。相分離させ、そして水相を酢酸エチル50ml
で5回抽出する。一緒にした有機相をできるだけ少量の
10%KH2 PO4 溶液で洗浄し、次に中性になる
まで水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥させ、
ろ過する。ろ液をロータリーエバポレータで真空下(浴
温60℃)で溶媒から除く。収量:黄色を帯びた1,4
−シクロヘキサンジグリシジルエーテル204.2g(
理論値の90%)。これは以下の分析値を示す:エポキ
シ価=6.0当量/kg(理論値の76%);全塩素含
量=4.3%;加水分解性塩素含量=750ppm。
【0047】実施例11:パーヒドロビスフェノールA
ジグリシジルエーテル 実施例8に記載した種類の反応槽にパーヒドロビスフェ
ノールA240.4g(1.0モル)、粉末状二フッ化
スズ3.14g(0.02モル)および18−クラウン
−6  5.28g(0.02モル)を仕込み、内容物
を145℃まで加熱する。このとき反応物は溶融する。 次いで、効率的に攪拌しながら、エピクロロヒドリン1
52.12ml(1.94モル)を30分間かけて添加
する。反応を12時間継続し、次いで55℃まで冷却し
、トルエン250mlを添加し、そしてこの温度で効率
的に攪拌しながら水酸化ナトリウムの50%水溶液15
5.2g(1.94モル)を30分かけて滴下して添加
する。55−60℃で4.5時間の攪拌および室温まで
の冷却の後、懸濁液をろ過し、そしてろ液をトルエンで
洗浄する。相分離させ、そして水相を酢酸エチル100
mlで2回抽出する。一緒にした有機相をできるだけ少
量の10%KH2 PO4 溶液で洗浄し、次に中性に
なるまで水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、ろ過する。ろ液をロータリーエバポレータで真空下
(浴温70℃)で溶媒から除く。収量:黄色を帯びたパ
ーヒドロビスフェノールAジグリシジルエーテル330
.8g(理論値の94%)。これは以下の分析値を示す
:エポキシ価=4.31当量/kg(理論値の76%)
;全塩素含量=2.1%;加水分解性塩素含量=171
ppm。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  次式:Q−(OH)m (式中、Qは
    m価の脂肪族、環状脂肪族または芳香脂肪族基を表し、
    そしてmは1ないし10の整数を表す)で表されるアル
    コールとmモルの次式II:(式中、Rは−Hまたは−
    CH3 を表し、そしてHalはハロゲン原子を表す)
    で表されるエピハロヒドリンとを触媒の存在下で反応さ
    せて相当するハロヒドリンエーテルとし、そして該ハロ
    ヒドリンエーテルをアルカリ金属水酸化物で脱ハロゲン
    化水素することからなる次式I: (式中、Q、Rおよびmは上で定義された意味を表す)
    で表されるグリシジルエーテルの製造方法において、上
    記触媒として a)二フッ化スズまたは b)共触媒と結合した二価のハロゲン化スズを用いるこ
    とを特徴とする上記式Iで表されるグリシジルエーテル
    の改良された製造方法。
  2. 【請求項2】  エピハロヒドリンがエピブロモヒドリ
    ンおよびエピクロロヒドリンから選択される請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】  エピハロヒドリンがエピクロロヒドリ
    ンである請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】  式IIで表されるエピハロヒドリン0
    .8ないし1.3モルが次式:Q−(OH)m のヒド
    ロキシル基あたり使用される請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】  二価のハロゲン化スズが二塩化スズ、
    二臭化スズおよび二フッ化スズからなる群から選択され
    る請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】  二フッ化スズが単独触媒として使用さ
    れる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】  ハロゲン化スズ触媒が次式:Q−(O
    H)m で表されるアルコールのモルあたり0.001
    ないし0.5モルの濃度で使用される請求項1記載の方
    法。
  8. 【請求項8】  クラウンエーテルまたはポリ(アルキ
    レンオキシド)ジアルキルエーテルが共触媒として使用
    される請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】  式I中、mが1ないし6の整数を表す
    請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】  式中、Qが飽和脂肪族基または環状
    脂肪族基を表す請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】  式中、脂肪族基Qが飽和アルキル基
    を表す請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】  次式:Q−(OH)m で表される
    化合物が第一級もしくは第二級の単官能アルコール(m
    =1)または多官能アルコール(式中、mは2ないし6
    の整数を表す)から選択される請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】  次式:Q−(OH)m においてQ
    が炭素原子を30個まで含有する多官能基を表し、mが
    2ないし6の整数を表す請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】  ハロヒドリンエーテルのグリシジル
    エーテルへの脱ハロゲン化水素が水酸化ナトリウムを用
    いて行われる請求項1記載の方法。
JP3353890A 1990-12-18 1991-12-18 グリシジルエーテルの改良された製造方法 Pending JPH04342580A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH401290 1990-12-18
CH4012/90-1 1990-12-18

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04342580A true JPH04342580A (ja) 1992-11-30

Family

ID=4268161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3353890A Pending JPH04342580A (ja) 1990-12-18 1991-12-18 グリシジルエーテルの改良された製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5162547A (ja)
EP (1) EP0495339A3 (ja)
JP (1) JPH04342580A (ja)
KR (1) KR920012062A (ja)
BR (1) BR9105370A (ja)
CA (1) CA2057737A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188606A (ja) * 2005-01-06 2006-07-20 Nippon Steel Chem Co Ltd 新規エポキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP2019070070A (ja) * 2017-10-06 2019-05-09 旭化成株式会社 組成物及び硬化物

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0488019A (ja) * 1990-07-26 1992-03-19 Henkel Kgaa ポリエーテルポリアミンの製法
GB9125116D0 (en) * 1991-11-23 1992-01-22 Ciba Geigy Ag Chemical process
TW224108B (ja) * 1992-05-06 1994-05-21 Ciba Geigy
ATE229011T1 (de) * 1996-09-18 2002-12-15 Daiso Co Ltd Verfahren zur herstellung von glycidylethern
TW473475B (en) * 1997-03-04 2002-01-21 Kyowa Yuka Kk Diglycidyl ether, composition containing thereof, curing process of epoxy resin and cured product
US6211389B1 (en) * 2000-05-23 2001-04-03 Dexter Corporation Methods of reducing the chloride content of epoxy compounds
US6586607B1 (en) 2002-04-11 2003-07-01 Indspec Chemical Corporation Process for making diglycidylether of alkoxylated resorcinol
DE102004023071A1 (de) * 2004-05-11 2005-12-08 Basf Ag Pumpbare Tricyclodecandimethylol enthaltende Zusammensetzung
US20080021209A1 (en) * 2006-06-01 2008-01-24 New Jersey Institute Of Technology Ethers of bisanhydrohexitols
US7619056B2 (en) * 2006-06-02 2009-11-17 New Jersey Institute Of Technology Thermoset epoxy polymers from renewable resources
CN101583607B (zh) * 2006-12-07 2012-09-19 巴斯夫欧洲公司 环氧树脂组合物及其制备方法
US20120305295A1 (en) * 2010-02-03 2012-12-06 Showa Denko K.K. Thermosetting composition
US20140114047A1 (en) * 2011-07-01 2014-04-24 Dow Global Technologies Llc Hybrid epoxy resins
CN102766114A (zh) * 2012-06-25 2012-11-07 上海树脂厂有限公司 环氧活性稀释剂的生产方法
EP3353227B1 (en) * 2015-09-22 2020-04-08 Emerald Specialty Polymers, LLC Epoxy terminated butadiene and butadiene acrylonitrile copolymers
CN106995421B (zh) * 2017-04-02 2020-10-27 湖北绿色家园材料技术股份有限公司 一种低水解氯1,4-丁二醇二缩水甘油醚的生产方法
EP3424969A1 (de) 2017-07-03 2019-01-09 HILTI Aktiengesellschaft Mischung von radikalisch härtbaren verbindungen und deren verwendung

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2538072A (en) * 1947-06-11 1951-01-16 Devoe & Raynolds Co Epoxide preparation
GB827450A (en) * 1958-06-12 1960-02-03 Shell Res Ltd Process for the production of epoxy ethers
BE610419A (ja) * 1960-11-17
US3686358A (en) * 1971-04-12 1972-08-22 James L Bertram Glycidyl ethers of haloneopentyl glycols
GB1453882A (en) * 1973-01-29 1976-10-27 Hoechst Ag Process for the manufacture of glycidyl ethers of monohydric or polyhydric phenols having improved properties
JPS58179226A (ja) * 1982-04-14 1983-10-20 Japan Synthetic Rubber Co Ltd エポキシ化ポリエーテルの製造方法
US4549008A (en) * 1983-08-23 1985-10-22 Ciba-Geigy Corporation Novel tetraglycidyl ethers

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188606A (ja) * 2005-01-06 2006-07-20 Nippon Steel Chem Co Ltd 新規エポキシ樹脂、その製造方法、エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP2019070070A (ja) * 2017-10-06 2019-05-09 旭化成株式会社 組成物及び硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
US5162547A (en) 1992-11-10
EP0495339A3 (en) 1992-09-23
KR920012062A (ko) 1992-07-25
CA2057737A1 (en) 1992-06-19
EP0495339A2 (de) 1992-07-22
BR9105370A (pt) 1992-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04342580A (ja) グリシジルエーテルの改良された製造方法
CA1141769A (en) Diglycidyl ethers of di-secondary alcohols, their preparation, and curable compositions containing them
US3787451A (en) Epoxides of alkoxy-substituted tri(hydroxyphenyl)alkanes
US2538072A (en) Epoxide preparation
CA1230194A (en) Immobilized epoxy advancement initiators
CA1147741A (en) Phosphonium phenoxide catalysts for promoting reaction of epoxides with phenols and/or carboxylic acids
AU726787B2 (en) Process for the manufacture of epoxy compounds
US5342903A (en) Process for the preparation of adducts of epoxides and alcohols
JPH0899968A (ja) エポキシ基を有する(メタ)アクリレートの製造方法
EP0103282B1 (en) A process for preparing glycidyl derivatives of compounds having at least one aromatic hydroxyl group or aromatic amine group
US5239093A (en) Process for the preparation of addition products of epoxides and alcohols
US4418207A (en) Acetylacetoxyalkyl-allyl ethers
EP0458296B1 (en) Modified epoxy resins having acetylenically unsaturated functions
US2792381A (en) Epoxy ethers of acetylenic alcohols
US4474944A (en) Epoxidized polyether and process for producing the same
JPH0617439B2 (ja) 非焼結性エポキシ樹脂の製造法
CA1246596A (en) Process for the preparation of glycidyl compounds
US2883395A (en) Epoxy-substituted organosilicon compounds and method for preparing the same
KR910004902B1 (ko) 에폭시드기를 함유하는 페놀 에테르
KR100225354B1 (ko) 디-2차알코올의제조방법및그의글리시딜에테르의제조방법
JP2004051556A (ja) オキセタン誘導体の製造方法
US4273921A (en) Water-soluble epoxy resins and process for their preparation
EP0150055A2 (en) Novel substituted trifluorooxetane and preparation thereof
US20020038041A1 (en) Glycidyl carbonates
US2914507A (en) Epoxy ethers of polyhydroxy-polyhydrocarbyl-substituted benzenes and their polymers