JPH04334399A - 大腸菌における成熟ヒトpdgf−bの発現 - Google Patents

大腸菌における成熟ヒトpdgf−bの発現

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JPH04334399A
JPH04334399A JP4005565A JP556592A JPH04334399A JP H04334399 A JPH04334399 A JP H04334399A JP 4005565 A JP4005565 A JP 4005565A JP 556592 A JP556592 A JP 556592A JP H04334399 A JPH04334399 A JP H04334399A
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pdgf
mature human
dna
human pdgf
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デニス・エム・アレキサンダー
Michael B Cable
マイケル・ビー・ケーブル
Barbara L Dalie
バーバラ・エル・ダリー
Satwant K Narula
サットウォント・ケイ・ナルーラ
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Schering Plough Corp
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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    • C07K14/49Platelet-derived growth factor [PDGF]
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大腸菌における成熟ヒト
PDGF−Bの発現に関する。
【0002】
【従来の技術】血小板由来増殖因子(PDGF)は血清
中の主要な分裂促進因子であり、インビトロで線維芽細
胞および平滑筋細胞の増殖を促進する[Heldin 
 etal.,Cell  37:9(1984);D
euelet  al.,Curr.Top.Cell
.Regul.26:51(1985);Ross  
etal.,Cell 46:155(1986)]。 PDGFは刺激によりチロシン残基を自己リン酸化する
特定の細胞受容体と高い親和性で結合することによりそ
の分裂促進効果を発揮する。
【0003】精製されたPDGFは約30,000ダル
トンの分子量を持つ陽イオン性糖蛋白質であるが、分子
はかなりのサイズ不均一性を示す。個々の化学種のサイ
ズは約27,000から31,000ダルトンの範囲で
ある。この不均一性はポリペプチド鎖の2つの形(Aお
よびB)のグリコシル化の程度の差により生じると信じ
られている。すべてのPDGF種は同一の生物活性を示
し、それはジスルフィド架橋の化学的切断により破壊さ
れる。
【0004】天然のPDGFは通常そのような架橋によ
り連結されている1つのA鎖および1つのB鎖から成る
ヘテロダイマーであるが、2つのA鎖または2つのB鎖
から成るホモダイマーもまた知られている[Hart 
 et  al.,Biochemistry  29
:166(1990)]。Kelly  et  al
.,[EMBO  J.4:3399(1985)]は
S.セレビジエ(cerevisiae)においてv−
sis遺伝子の誘導体を発現させ、B鎖配列のみを含む
ポリペプチドを産生した。発現生成物は生物学的に活性
であり、PDGFのB鎖単独で分裂促進に十分であるこ
とを示している。最近Hoppe  et  al.,
[Biochemistry  28:2956(19
89)]はホモダイマーを形成し、生物活性を示す改良
組換え体PDGF−Bポリペプチドの調製について記載
している。
【0005】アミノ酸配列およびcDNA配列データは
、PDGFのAおよびB鎖は部分的に相同であり、B鎖
はサル肉腫ウィルスの形質転換生成物、p28sisの
予想アミノ酸配列の一部として非常に相同であることを
示している[Doolittleet  al.,Sc
ience  221:275(1983);Wate
rfield  et  al.,Nature  3
04:35(1983)]。Wanget  al.,
[J.Biol.Chem.259:10645(19
84)]はまた線維芽細胞膜においてp28sisがP
DGF受容体部位への結合において125I−PDGF
と競合することを示した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】その分裂促進効果のた
め、PDGFは傷の治療の促進に使用できる。それ故、
医薬使用のため十分な量のPDGFを産生することが望
ましいであろう。好適には、そのようなPDGFははっ
きりした分子構造を持ち、単一の化学種(天然の原料に
観察されるごとき化学種の混合物の代わりに)であるべ
きである。
【0007】多量のPDGF−B相同体を産生しようと
する努力については、Gieseet  al.,[J
.Virol.63:3080(1989)]がバキュ
ロウィルスベクター系を用いてサルv−sis遺伝子を
発現している。しかしながらその結果は、明らかにアミ
ノおよびカルボキシの両方の末端での種々のグリコシル
化および蛋白分解プロセシングに起因する不均一の混合
物であった。
【0008】PDGFのグリコシル化は生物活性には必
要でなく、グリコシル化の変動により生じる微不均一性
を避けることができるのでグリコシル化されていない(
非グリコシル化)蛋白質の産生が望ましいであろう。 しかしながら、大腸菌のごとき細菌におけるグリコシル
化されていず、生物活性をもつ成熟ヒトPDGFを産生
する試みはまだ成功していない。初期のものは生物不活
性の物質を産生し、多分微生物環境における不正確なポ
リペプチド鎖折りたたみおよびジスルフィド架橋形成に
よるものであろう[Dovare  et  al.,
Cell  36:43(1984);Wang  e
t  al.,J.Biol.Chem.259:10
645(1984)]。より最近のものでは、大腸菌発
現系において生物学的に活性な物質が産生されているが
、しかしPDGF配列のすべてを含み、余分な配列は含
んでいない無傷な成熟蛋白質ではない。
【0009】例えば、Hoppe  et  al.,
(上記文献)は大腸菌中cro−β−gal−PDGF
−B融合蛋白質をコードしている遺伝子を発現させるこ
とにより、改良された生物学的活性PDGF−Bダイマ
ーを調製した。融合蛋白質は臭化シアンによる分解によ
りアミノ末端から12のアミノ酸残基が失われた端が切
り取られた形のPDGF−Bが生じた。Hoppe  
et  al.,のPDGF−Bはまたカルボキシ末端
に拡張された5つのアミノ酸も含んでおり、その最後の
3つはどんなPDGF配列にも関連しておらず、PDG
F  cDNAへ融合された終止リンカーに起源してい
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はグリコシル化さ
れていない、生物学的に活性な成熟ヒトPDGF−Bを
提供する。好適な実施態様においてはこのPDGF−B
は細菌蛋白質を実質的に含んでいない。
【0011】本発明はさらに、そのようなPDGF−B
をコードしているDNAおよび組換えベクターを提供す
る。これらのベクターは成熟ヒトPDGF−Bをコード
しているDNAを含んでおり、大腸菌細菌においてその
ようなDNAの発現を指令できる。好適には、ベクター
は5’から3’の方向に、Tacプロモーター、Iq抑
制遺伝子および成熟ヒトPDGF−Bをコードしている
DNAを含んでいる。本発明はまたさらに、成熟ヒトP
DGF−BをコードしているDNAを含む組換えベクタ
ーで形質転換された大腸菌細菌も提供し、その細菌はそ
のようなDNAを発現できる。これらの細菌はIonプ
ロテアーゼおよび熱ショック制御因子htpRが欠損し
ている(Ion−およびhtpR−)。
【0012】本発明はさらに: (a)成熟ヒトPDGF−BをコードしているDNAを
含む組換えベクターで形質転換させたIon−,htp
R−大腸菌をDNAが発現される条件下で培養し;およ
び (b)培養物から生物学的に活性で、グリコシル化され
ていない成熟ヒトPDGF−Bを調製することから成る
生物学的に活性な、グリコシル化されていない成熟ヒト
PDGF−Bをつくる方法を提供する。
【0013】本明細書に引用されているすべての文献は
引例としてそのまま包含されている。記載されているす
べての核酸配列は左から右に読んで通常の5’から3’
の規定に従っている。標準単一文字略号が配列中の核酸
塩基に対し使用されている(37C.F.R.§1.8
22)。
【0014】本明細書で使用するかぎり“成熟ヒトPD
GF−B”とは(a)配列番号(SEQ  ID  N
O):1で定義される配列と実質的に同一のアミノ酸配
列を持ち、および(b)天然PDGF−Bに共通の生物
活性を持つPDGF−Bとして定義される。アミノ酸配
列の実質的同一性とは別の成熟ヒトPDGF−B蛋白質
の配列が配列番号(SEQ  ID  NO):1で定
義された配列と比較して同一であるかまたは生物活性を
実質的に損わない1つまたはそれ以上のアミノ酸変化(
欠損,付加,置換)があることを意味する。
【0015】例えば、配列番号(SEQ  ID  N
O):1により定義される配列の対立遺伝子変異体であ
ってもよい。さらに、それは当業分野でよく知られてお
り、例えば化学合成または改良ポリメラーゼ連鎖反応(
PCR)プライマーまたは部位特異的突然変異誘発の使
用により、配列番号(SEQ  ID  NO):1で
定義されている配列を持つPDGF−Bをコードしてい
るDNAを改変して、それらにより産生されるPDGF
−Bの生物活性を実質的に損わない一つまたは多数の塩
基置換を生みだす。そのような保存的改変変異体も本発
明の範囲内である。
【0016】配列番号(SEQ  ID  NO):1
により定義されたアミノ酸配列はRatner  et
  al.,[Nucleic  Acids  Re
s.13:5007(1985)]により記載されたc
−sis蛋白質のサブ配列と同一である。便宜上、本発
明の生物学的に活性なPDGFは本明細書で“PDGF
−B”で示されるが、前に指摘したごとく、この蛋白質
は実際には2つのB鎖を含むホモダイマーである(すな
わち、PDGF−BB)。
【0017】本発明のPDGF−BをコードしているD
NAは既知の核酸配列[Ratner  et  al
.,Nucleic  Acids  Res.13:
5007(1985)]およびMatteucci  
et  al.,[J.Am.Chem.Soc.10
3:3185(1981)]のホスホラミダイト固相法
のごとき常法またはYoo  et  al.,[J.
Biol.Chem.764:17078(1989)
]の方法を使用する化学合成により調製できる。
【0018】もしくは、cDNAはPDGFを産生する
ことが既知の任意の細胞から作製できる。そのような細
胞には例えばヒト肉腫、グリア芽腫、胎盤および静脈内
皮細胞が含まれる。HTLV−Iまたは−IIによる形
質転換により生じるヒトT−リンパ系細胞株(例えばH
UT102細胞)は別の細胞源である。メッセンジャー
RNA(mRNA)はこれらの細胞から通常の技術を用
いて単離でき、このmRNAはManiatis  e
t  al.,[モレキュラークローニング;実験マニ
ュアル、1982,Cold  Spring  Ha
rborLaboratory,Cold  Spri
ng  Harbor,NY]により記載されているご
とく、二本鎖cDNAを産生するための鋳型として使用
できる。このcDNAは大腸菌を形質転換するために使
用できるクローニングベクター内へ挿入でき、cDNA
ライブラリーを作製する。
【0019】このcDNAライブラリーは次に既知の核
酸配列に基づいた分子プローブを用いてスクリーニング
できる。そのようなプローブは、例えば4つのデオキシ
ヌクレオチド(その1つはα位に32Pを含んでいる)
の存在下PolI  DNAポリメラーゼを用いるニッ
ク−トランスレーションにより放射標識できる(Man
iatis  et  al.,上記文献,p109)
【0020】さらに別の方法が下記の実施例のごときD
NAを得るために使用された。PDGF−B  DNA
のコピーをつくるために既知のPDGF−B配列に基づ
いたオリゴヌクレオチド  プライマーおよび鋳型とし
てPDGF−B挿入物を含んでいるプラスミドを用いる
PCR法[Saiki  et  al.,Scien
ce239:487(1988)]が使用された。PC
R法はまたcDNAライブラリーおよびそのようなDN
Aを含む当業分野で既知の他のプラスミドにも応用でき
る。
【0021】もちろん、遺伝コードの縮重性のため、本
明細書で定義したように成熟ヒトPDGF−Bをコード
できる多数の機能的に等価な核酸配列がある。化学合成
、改良プライマーを用いるPCRおよび部位特異的突然
変異誘発のごとき既知の方法を用いて容易に製造できる
そのような機能的に等価な配列は、本発明の範囲内であ
る。
【0022】DNAおよびベクターの両方の末端が同一
の制限部位を含む場合は、ベクター内へのヒトPDGF
−BをコードしているDNAの挿入は容易に達成できる
。もしそうでない場合は、平滑端をつくるため制限エン
ドヌクレアーゼ切断により発生した一本鎖DNAオーバ
ーハングを消化しなおし、または同じ結果となるように
適当なDNAポリメラーゼにより一本鎖末端を満たして
DNAおよび/またはベクターの末端を改変することが
必要である。もしくは、末端へヌクレオチド配列(リン
カー)を連結することにより所望される部位をつくって
もよい。そのようなリンカーは所望の制限部位を定義す
る特定のオリゴヌクレオチド配列を含んでいるであろう
。切断されたベクターおよびDNA断片は必要に応じホ
モポリマーの尾を付けてもよい。
【0023】多数の大腸菌と合致する発現ベクターが本
発明で使用でき、Tac,Lac,Trp,LacUV
S,λPrおよびλPLプロモーターのごとき細菌また
はバクテリオファージ  プロモーターを含むベクター
が含まれるが、それらに限定されるわけではない。好適
には、選択されるベクターはPDGF−B  DNA発
現の速度が制御可能な発現制御配列を持つものであろう
。そうすると宿主細胞に対して毒性であると判明した過
剰生産を避けてPDGF−B生産が制御できる。最も好
適なものは、5’から3’へ(上流から下流へ)Tac
プロモーター,Iq抑制遺伝子および成熟ヒトPDGF
−BをコードしているDNAを含むベクターである。本
発明における使用のために選択されたベクターはまたo
mpAまたは蛋白質Aリーダーのごとき分泌リーダーを
含んでいてもよい(そのようなリーダーが翻訳後プロセ
シングの間に切断されて成熟ヒトPDGF−Bを産生さ
えすれば)。
【0024】下記の実施例において、最終例示プラスミ
ドpTacBIqをつくるためプラスミドpTacRB
S,piqI−1およびpSM−1を用いて各々Tac
プロモーター,Iq抑制遺伝子およびPDGF−B  
DNAが得られた。しかしながら当業者はpTacBI
qを作製するに必要な要素の他の容易な供給源があるこ
とを知るであろう。
【0025】例えば、プラスミドpTacBIqへのほ
かの経路においては、プラスミドpBTac2(Tac
プロモーター源,例えばBoehringer  Ma
nnheimから入手可能)がBamHI消化、やえな
り(Mung  bean)ヌクレアーゼによる平滑端
化、PstIによる切断およびウシ腸アルカリホスファ
ターゼによる脱リン酸化により製造される。大きな断片
を単離しアガロースゲルから精製する。
【0026】ヒトPDGF−Bの成熟形をコードしてい
るDNA断片を発生させるため、配列番号(SEQ  
ID  NO):2および配列番号(SEQ  ID 
 NO):3で定義された核酸配列を持つ2つのオリゴ
ヌクレオチドが合成され、鋳型としてλファージDNA
(ヒト胎盤cDNAライブラリーから単離された)での
PCRのためのプライマーとして使用された。得られた
ヒトPDGF−B  DNA断片をPstIで消化し、
連結させてプラスミドpBTac2を調製する。PDG
F−B配列を正しい向きに含んでいるプラスミドpTa
cBと称される。
【0027】プライマーとして配列番号(SEQ  I
D  NO):4および配列番号(SEQ  ID  
NO):5で定義される核酸配列を持つ合成オリゴデオ
キシヌクレオチドを用いるPCRにより大腸菌K−12
株JM101(ATCC  33876)から大腸菌L
acIq遺伝子を含む1107−ヌクレオチドEcoR
I断片を発生させる。ClaI消化後、LacIq断片
をClaI−消化脱リン酸化pTacB  DNAへ結
合させる。大腸菌を形質転換させ、陽性クローンを同定
し、LacIq遺伝子の向きをエンドヌクレアーゼ消化
により決定する。
【0028】もしくは、任意の株から野生型Lacプロ
モーターを単離でき、続いて例えばIq遺伝子中に存在
することが知られている単一塩基置換を含んでいるプラ
イマーでのPCRを用いる突然変異を行う[Mulle
r−Hill  et  al.,Proc.Natl
.Acad.Sci.USA  59:1259(19
68)]。
【0029】本発明で使用するための二重に突然変異を
起こしたIon−,htpR−大腸菌細菌は以下に詳細
に説明するごとく容易に入手可能な一つの突然変異を起
こした細菌から生成できる。本発明の組換えベクターの
そのような細菌内への形質転換は常法を用いて実施でき
る。
【0030】形質転換された細胞はPDGF−B  c
DNAが発現される条件下で培養され: (a)細胞を破壊し; (b)破壊された細胞から封入体分画を調製し;(c)
濃縮尿素溶液を用いて工程(b)の封入体分画中のPD
GF−Bを可溶化し;および (d)還元型および酸化型グルタチオンの混合物および
尿素濃度を減少させる濃度勾配を用いて工程(c)から
の可溶化PDGF−Bを再び折りたたむから成る工程に
より培養物から生物学的に活性なヒトPDGF−Bを調
製する。大腸菌で産生されると、PDGF−Bは細胞質
中の封入(屈折)体中にとどまっている。PDGFを遊
離させるには細胞の膜を破壊する必要がある。このこと
は好適には超音波処理またはフレンチ  プレッシャー
  セルまたはガウリン  ホモゲナイザーのごとき機
械的破壊手段により達成される。
【0031】細胞破壊はまた化学的または酵素的手段に
よっても達成できる。二価陽イオンはしばしば細胞膜の
完全性に必要とされるので、EDTAまたはEGTAの
ごとき適当なキレート剤による処理により膜は十分に破
壊される。同様に、リゾチームのごとき酵素が同じ結果
を達成するのに用いられてきた。その酵素は細胞壁のペ
プチドグリカン骨格を加水分解する。
【0032】浸透圧ショックの適用もまた用いることが
できる。このことは最初に細胞を水を失わせ収縮させる
高張溶液中に置くことにより達成される。続いて高張“
ショック”溶液に置くと、細胞内への水の急激な流入を
起こし、細胞が破裂する。
【0033】細胞が破壊されたら、細胞破片が除去され
、常法により封入体分画が得られる。この分画中のPD
GF−Bは約7または8M(好適には8M)濃度の尿素
溶液を用いて可溶化される。代わりに濃(約6M)グア
ニジン−HCl溶液も使用できるが、尿素では可溶化蛋
白質の続いての精製に陽イオン交換クロマトグラフィー
の使用が可能であるので尿素が好適である。
【0034】可溶化蛋白質は吸着クロマトグラフィー、
陽イオンまたは陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲル
濾過クロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲルまた
は他の支持マトリックス中での分取電気泳動、等電点電
気泳動などのごとき常法により精製される。塩濃度勾配
溶出を用いる陽イオン交換クロマトグラフィーが好適で
あり、選択された樹脂はカルボキシメチル−セファロー
スR(CM−セファロースR;Pharmacia  
Fine  Chemicalsのビーズ化アガロース
生成物)である。もちろん、CM−セルロースのごとき
他の樹脂も同様に使用できる。
【0035】精製後PDGF−Bは好適には約0.1M
亜硫酸ナトリウムおよび1mM四チオン酸ナトリウムを
用いて常法によりスルホン化される。生物学的に活性な
形へのスルホン化PDGF−Bの再折りたたみは、還元
型および酸化型グルタチオン(GSH)の混合物を含む
濃(好適には8M)尿素溶液中で開始される。還元型:
酸化型GSHのモル比は約2mMから10mMの範囲の
還元型の濃度で約10:1から6:1まで変化できる。 好適には、5mM還元型GSHおよび0.5mM酸化型
GSHの混合物が使用される。
【0036】生物学的に活性なPDGF−Bダイマーへ
のポリペプチド鎖の再折りたたみは、GSH濃度を維持
しながら尿素濃度を1M以下(好適には約0.5M)に
徐々に減少させることにより達成される。このことは多
数の方法により達成されるが、尿素溶液を徐々に引き出
し、等量の尿素を含まない溶液で対応させて置換するの
が都合の良い方法である。下記の実施例においては、尿
素濃度の減少は70時間以上かけて指数関数的に達成さ
れた。好適には、再折りたたたみ過程はアルゴンガスの
ような不活性雰囲気下に実施される。
【0037】限外濾過または所望の緩衝液に対する透析
のような常法により、またはゲル濾過または他のクロマ
トグラフィー法を用いて再び折りたたまれたPDGF−
Bから尿素およびGSHを除去できる。
【0038】本発明のグリコシル化されていない、成熟
ヒトPDGF−Bは従来の技術のPDGFにより処置を
受けやすい任意の健康状態に使用できるであろう。その
ような使用のための医薬組成物は,有効量のグリコシル
化されていない成熟ヒトPDGF−Bおよび生理学的に
受容可能な担体を含んでいる。
【0039】例えば、PDGFを含む傷治療製剤のため
の処方および用量範囲は当業分野ではよく知られている
(例えばMurray  et  al.,による米国
特許第4,845,075号を参照されたい)。また、
切断、擦過、太陽、風などにより障害を受けた皮膚の処
置に使用するためのPDGF含有組成物もよく知られて
いる(Govierによる米国特許第4,900,54
1号を参照されたい)。
【0040】
【実施例】本発明は以下の実施例により例示できるが、
それに制限されるわけではない。特に断らない限り、固
体中の固体、液体中の液体および液体中の固体に与えら
れたパーセントは各々wt/wt,vol/volおよ
びwt/volに基づいている。
【0041】材料 制限酵素およびT4  DNAリガーゼはNow  E
ngland  Biolabs,Beverly,M
A,から購入された;テルムス  アクアチクス(Th
ermus.aquaticus,Taq)DNAポリ
メラーゼはBeckman  Inc.,Fuller
ton,CAから得られた;およびウシ腸アルカリ性ホ
スファターゼ(CIAP)およびアルカリ性ホスファタ
ーゼ−共役ウサギ抗−ヤギIgGはBoehringe
r  Mannheim  Biochemcals,
Indianapolis,IN  から供給された。 ヤギ抗−ヒトPDGFポリクローナル抗血清およびPD
GF標品はCollaborative  Resea
rch,Inc.,Bedford,MAから得られた
。すべての酵素は製造元の教示に従って使用された。ザ
  シークナーゼバージョン2.0配列決定システムは
United  States  Biochemic
al,Cleveland,OHから得られた。
【0042】プラスミドpTacRBS[Zuraws
ki  et  al.,J.Immunol.137
:3354(1986)],pSM−1[Ratner
.etal.,Nucleic  Acids  Re
s.13:5007(1985)]およびpiqI−1
が各々運搬可能なTaqプロモーター、c−sis  
cDNAおよびLacIq遺伝子源として使用された。
【0043】大腸菌K−12株JM101(ATCC 
 33876)およびMM294(ATCC  336
25)はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクショ
ン,ロックビル,マサチューセッツ州から得られた。バ
クテリオファージP1(ATCC25404−B1)も
また同所から入手可能である。大腸菌K−12株SG2
0252(Ion−)およびK165(hptR−)は
エール大学生物学部の大腸菌遺伝子保存センター、Ne
w  Haven,CT  から得られた。CAG62
9と称されるIon−,hptR−大腸菌K−12突然
変異体はウィスコンシン大学,マジソン,ウィスコンシ
ン州のC.Gross博士から寄贈された。
【0044】オリゴヌクレオチド合成 PCRのために使用されたオリゴヌクレオチドはApp
lied  Biosystems  380B  D
NAシンセサイザーを使用する常法により合成され、常
法により精製された。
【0045】プラスミドpTacBIqの構築本質的に
Maniatis  et  al.,[モレキュラー
  クローニング:実験マニュアル,1982,Col
d  Spring  Harbor  Labora
tory]により記載されているようにして標準的組換
えDNA法が実施された。
【0046】PCR反応は本質的にFriedman 
 et  al.,[NucleicAcids  R
es.16:8718(1988)]により記載されて
いるごとくTechneプログラム可能Dri−Blo
ck(GRI,Essex,UK)で実施された。簡単
に記すと、50mM  KCl,10mMトリス−HC
l(pH8.3),1.5mM  MgCl2,1md
  dNTPs,0.01%ゼラチン、100ピコモル
の各々のオリゴヌクレオチドプライマー,50−100
ngの適当な鋳型DNAおよび4−8単位のTaqポリ
メラーゼから成る反応混合物を95,50および72℃
の30回の2分サイクルにかけ、72℃の最終伸長期間
を9分とした。インキュベーション終了後、PCR混合
物を1.2%アガロース/トリス−酢酸ゲル中の電気泳
動にかけた。関心あるPCR断片をエチジウムブロミド
で染色することにより可視化し、ゲル電気溶出により精
製した。 ゲル精製後、PCR断片は下に示すごとく制限エンドヌ
クレアーゼで消化させた。
【0047】プラスミドpTacBIqを構築するには
、プラスミドSacIで消化することによりプラスミド
pTacRBSが調製された。切断されたプラスミドは
次にT4  DNAリガーゼにより平滑端化され、Ba
mHIで切断されおよびCIAPで脱リン酸化され、大
断片が単離され、アガロースゲル電気泳動により精製さ
れた。
【0048】ヒトPDGF−Bの成熟形をコードしてい
るDNA断片を産生するには、プラスミドpSM−1が
鋳型として用いられ、プライマーとして配列番号(SE
QID  NO):6および配列番号(SEQ  ID
  NO):7により定義される核酸配列を持つ合成オ
リゴデオキシヌクレオチドを用いるPCRにかけた。得
られるヒトPDGF−B  DNA断片を単離し、Ba
mHIで消化し調製されているpTacRBSベクター
に結合させることによりpTacBと称されるプラスミ
ドを生成させる。
【0049】大腸菌LacIq遺伝子を含む1107−
塩基対EcoRI断片はpiqI−1から単離され、E
coRIで消化されCIAPで処理されているプラスミ
ドpTacBに結合させる。以下に説明するごとく、大
腸菌株294内への結合混合物の形質転換に続いて、陽
性のクローンを同定し、LacIq遺伝子の配向は制限
エンドヌクレアーゼ消化により決定した。所望の形質転
換体の大規模調製試料はCsCl/エチジウムブロミド
遠心分離により得られ(Maniatis  et  
al.,上記文献、ページ93)、PDGF  cDN
A挿入物の確実性はシークナーゼバージョン2.0シス
テムを用いる配列決定により確立された。そのようにし
て得られたプラスミドはpTacBIqと称された(図
1)。
【0050】プラスミドpTacBIqに対する核酸配
列分析は配列番号(SEQ  IDNO):8により定
義されている成熟PDGF−B  cDNA挿入物の配
列を示した。この配列はRatner  et  al
.,の文献[Nucleic  Acids  Res
.13:5007(1985)]の図2に示されている
ヌクレオチド残基361−687の配列と同一である。
【0051】Ion−,htpR−大腸菌細菌の調製C
AG629と称されるIon−  htpR−大腸菌突
然変異体が下記の本実施例で使用されているが、同様の
結果を生み出す本発明の方法に使用できる等価な突然変
異体もまた調製された。この突然変異体をつくるには常
法[Miller、分子遺伝学の実験、1972,Co
ld  Spring  Harbor  Labor
atories,Cold  SpringHarbo
r,NY,pp201−205]を用いて大腸菌K−1
2株SG20252(Ion−)にP1を導入ファージ
貯蔵物で処理する。P1貯蔵物を10mM  CaCl
2含有LB(ルリア−ベルターニ)培地中で増殖させた
大腸菌株165(hptR−)細胞に30℃で30分間
吸着させた。0.1Mクエン酸ナトリウム(pH8.0
)の添加により吸着を停止させ細胞を遠心分離により採
取した。
【0052】細胞は20mMクエン酸ナトリウムに再懸
濁し、テトラサイクリン含有(35μg/ml)LB培
地上へ播種した。粘液性である(Ion−突然変異体の
特徴的表現型)テトラサイクリン耐性コロニーを単離し
、再播種した。
【0053】単離された形質導入体コロニーは、培養皿
から30cmの所に置かれたランプを用いて0−30秒
の間コロニーを紫外(UV)照射に暴露することにより
UV照射に対する高まった感受性(Ion−突然変異の
別の特徴)を試験した。種々のUV照射量後細胞の生存
率を試験した。DA16と称される1つのクローンが親
株K165と比較して増加したUV感受性、しかし株S
G20252とは類似の感受性を示した。
【0054】細胞形質転換 大腸菌K−12CAG269細胞は本質的にMania
tis  et  al.,[前記文献、ページ250
]により記載されているごとく形質転換された。ただし
細胞は30℃で2分間熱ショックを与え、塗布した後2
5℃でインキュベートした。
【0055】組換えヒトPDGFの産生大腸菌CAG2
69細胞は27℃で500mlの培養液で100μg/
mlアンピシリンおよび20μg/mlテトラサイクリ
ンを含むLB培地中、600nmで0.6  O.D.
の密度になるまで増殖させた。培養液は37℃へ移行さ
せ0.8−1.0のO.D.まで増殖させ、その時点で
2mMのイソプロピルβ−D−チオガラクトピアノシド
(IPTG)を添加し、37℃で2時間インキュベーシ
ョンを続けた。
【0056】PDGFの精製 前記のごとく培養した細菌を遠心分離して集め、500
mlの培養物当り25mlの20mMトリス−HCl,
pH7.8,0.5mMエチレンジアミン四酢酸(ED
TA),10mM  MgCl2に再懸濁した。細胞は
9−10,000psiでマイクロフルイディクス流動
化機を通して破壊した。DNAaseおよびRNAas
e(Sigma  Chemical  Co.,St
.Louis,MO)を各々20μg/mlおよび10
μg/mlの最終濃度で添加し、消化は25℃で30分
間実施された。
【0057】細胞破片を4℃にて1000xgで5分間
遠心分離して除去した。封入体は4℃にて27,000
×gで15分間遠心分離すると得られた。封入体ペレッ
トを40mlの2%トリトンX−100を含む2M尿素
に再懸濁し、前記のごとくペレット化した。洗浄したペ
レットを20mlの30%ショ糖に再懸濁し、4℃にて
15分間10,000×gで遠心分離した。最終ペレッ
トは続いてのPDGF−Bの精製に先立ってN2ガス下
−70℃にて凍結させた。
【0058】以下に説明する精製工程において、カラム
分画はドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド  
ゲル電気泳動[SDS−PAGE;Laemmli,N
ature,227:680(1970)]およびヤギ
抗−ヒトPDGFポリクローナル抗血清を用いてのイム
ノブロッティング[Towbin  et  al.,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA  7
6:4350(1979)]により分析した。概算の蛋
白質測定はBio−Rab  Labs[Bradfo
ld.Anal.Biochem.72:248(19
76)]の比色試薬および標品としてウシ血清アルブミ
ンを用いて実施された。より正確なタンパク質決定は常
法を用いアミノ酸組成分析によりなされた。
【0059】室温にて25mM  MOPS(3−[N
−モルホリノ]プロパンスルホン酸),pH7.2  
8M尿素および5mM  DTT(ジチオスレイトール
)で封入体ペレットを抽出した。混合物を清澄化後21
℃にて45分間25,000×gで遠心分離し、全量で
1106mgの蛋白質を含む上澄み液を前もって抽出緩
衝液で平衡化させた2.6×19.5cmのCM−セフ
ァロースRカラム(Pharmacia  LKB  
Biotechnology,Piscataway,
NJ)上に置いた。カラムを平衡化緩衝液で洗浄して非
結合物質を除去した後、結合蛋白質は0から0.4M 
 NaClの直線濃度勾配で溶出した(14ベッド容量
)。PDGFを含む分画をプールし6M−グアニジン−
HClに対して透析した。
【0060】プールされた分画中の蛋白質(約28mg
)を0.1M亜硫酸ナトリウムおよび10mM四チオン
酸ナトリウムで室温で5時間スルホン化し、アルゴン下
、50mMトリス−HCl,2mM  EDTA,pH
7.8中に0.5mM酸化型グルタチオンおよび5mM
還元型グルタチオンを含む8M尿素に対して透析した。 次にアルゴン下尿素を含んでいる緩衝液をポンプで除去
し、同じ速度で尿素を含まない緩衝液をポンプで送り込
むことにより70時間以上かけて尿素濃度を減少させた
。透析した試料は次に50mM酢酸ナトリウム,pH5
.0および0.25M  NaClに調整し、存在する
沈殿物は遠心分離によりペレット化し廃棄した。
【0061】上澄み液(主として再折りたたまれたダイ
マーおよびモノマーを含んでいる)をAmicon  
YM−5膜を通す限外濾過により3倍に濃縮し、C4 
 DynamaxRカラム(300Å;n−ブチルトリ
クロロシラン樹脂,RaininInstr.Co.,
Ridgefield,NJ)での逆相高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)を行った。試料は0.1%ト
リフルオロ酢酸(TFA)でカラムに負荷し、0.1%
TFA中0−60%のアセトニトリル濃度勾配で溶出し
た(3ベッド容量)。HPLC精製PDGF−Bの最終
収量は約2mgであった(蛋白質の全出発量の0.2%
)。
【0062】PDGF確認 アミノ酸配列決定 アミノ酸組成分析が精製、再折りたたみPDGF−Bの
試料およびGenzyme  Corporation
,Boston,MAから購入された酵母発現組換えヒ
トPDGF−Bの試料に対して常法を用いて実施された
。 試料は6N  HCl中150℃で1時間Waters
  Pic−Tagワークステーションで加水分解され
た。 アミノ酸はOPA−Fmoc化学を用いる前カラム誘導
化およびOPA誘導体を逆相HPLCにより分離させる
ことによるHewlett−Packard  Ami
no  Quant  ワークステーションで分析され
た。
【0063】これらの分析は2つの蛋白質のアミノ酸組
成が実質的に同一であることを示した。精製再折りたた
みPDGF−Bの分析はまた試料の実際の蛋白質濃度が
Bio−Rad比色アッセイで決定された値の正確に2
倍であることを示した。従ってすべての比色による値が
訂正された。
【0064】標準自動化エドマン分解により、精製、再
折りたたみPDGF−B蛋白質に対しN−末端アミノ酸
配列分析が30サイクル実施された。Applied 
 Biosystems  モデル477A蛋白質シー
クエンサーが使用され、PHT−アミノ酸はAppli
ed  Biosystems  モデル120APH
T分析器により分離された。この分析により得られた配
列データは既知のヒトPDGFのN−末端配列[配列番
号(SEQ  ID  NO):1]と一致していた。 アミノ酸配列分析はまた少量の精製蛋白質が(10%未
満)付加的N−末端メチオニン残基を含んでいることも
示した。
【0065】電気泳動分析 200mMリン酸ナトリウム、pH2.5中、Appl
ied  Biosystemsモデル270Aユニッ
トでSDS−PAGEおよびキャピラリーゾーン電気泳
動が実施され、精製再折りたたみされたPDGF−Bは
90%以上の純度であった。
【0066】有糸分裂誘発アッセイ グリコシル化されていないPDGF−Bのヒト線維芽細
胞の有糸分裂誘発が可能かどうかを決定するため、精製
し再折りたたみされた物質の試料およびGenzyme
  Corporation(Boston,MA),
Bachem  Bioscience  Inc.(
Philadelphia,PA)およびCollab
orative  Research  Inc.(B
edford,MA)から購入された市販の試料の有糸
分裂誘発活性が本質的にWitte  etal.,[
Circulation  Res.42:402(1
978)]により記載されているようにして平行して検
定された。
【0067】Hs27新生児ヒト包皮細胞(ATCC 
 CRL  1634)を0.5ml容量のダルベッコ
改良イーグル培地(DMEM),10%ウシ胎児血清(
FCS),2mMグルタミンおよび1%ストレプトマイ
シン/ペニシリン溶液(100単位ペニシリンおよび1
00μgストレプトマイシン/ml)を含む完全培地中
、ウェル当り3×104細胞の密度で24−ウェル組織
培養皿(Corning)に播種した。37℃にて加湿
した5%CO2インキュベーター中で一夜インキュベー
ション後、ウェル中の培地を1%FCSを含む培地に置
きかえ、細胞がコンフルエントになるまでインキュベー
トした。
【0068】精製物質および市販のPDGFを連続的に
希釈してウェルに添加し、前記のごとく一夜インキュベ
ーションを実施した。各々のウェルに3H−チミジン(
3μCi,比活性6.7μCi/mM:  Amers
ham)を加え、プレートを37℃で4時間インキュベ
ートした。このインキュベーションに続いて、吸引によ
り培地を除去し、プレートを2度リン酸緩衝化塩溶液、
2度5%トリクロロ酢酸および1度脱イオン水の順で洗
浄した。各々のウェルに0.2N  NaOHを1ml
加え、各々のウェルの内容物の1mlを10mlのSc
intiverseIIR(Fisher  Scie
ntific)カクテルを含んでいるシンチレーション
  バイアルに移し、液体シンチレーション分光計中で
計数した。
【0069】結果が図2に示されており、同じ濃度の各
種のPDGFは培養細胞におけるチミジン取り込みにお
いて本質的に類似の増加を与えることが読み取れる。本
発明のグリコシル化されていないPDGF−Bは少くと
も市販のPDGFと同じように活性であった。
【0070】培養線維芽細胞からの125I−PDGF
−Bの置換 本発明のPDGF−BがPDGFのその細胞受容体への
特異的結合と競合しそれによりその結合を阻害できるか
を決定するために、本質的にBowen−Pope  
et  al.,[Methods  in  Enz
ymology  109:69(1985)]により
記載されているごとき放射リガンド受容体結合アッセイ
を、前記のごとく調製されたPDGF−BおよびGen
zyme  Corporation,Upstate
  Biotechnology,Inc.(Lake
  Placid,NY),Bachem  Bios
cience  Inc.およびCollaborat
ive  Rescarch,Inc.から購入された
グリコシル化PDGFに対して実施した。
【0071】DMEM,10%FCS,2mMグルタミ
ンおよび1%ストレプトマイシン/ペニシリン溶液を含
む完全培地中のHs27線維芽細胞を3×104細胞/
ウェルの密度で24−ウェルの組織培養皿に入れた。加
湿した5%CO2インキュベーター中37℃で一夜イン
キュベーション後、ウェル内の培地を0.5%FCSを
含む培地に置きかえた。細胞はアッセイでの使用に先立
って少くとも48時間インキュベートされた。
【0072】細胞が変質の徴候を示す(4日)前に、4
℃にて1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むDME
Mで3回洗浄した。各種のPDGFを連続的に希釈した
ものを62nCiの125I−PDGF−B(Amer
sham;比放射活性約800Ci/mM)と一緒に(
0.2mlの洗浄培地中)ウェルに添加した。かき混ぜ
ながら4℃で2時間インキュベーション後、1%BSA
を含むDMEMで5回洗浄し、1mlの1%トリトンX
−100で可溶化し、LKBモデル1275ガンマカウ
ンターで計数した。
【0073】結果は図3に示されており、Hs27細胞
上の受容体に対する標識PDGFの特異的結合の阻害に
おいて本発明のグリコシル化されていないPDGF−B
(白ぬき四角)は他のPDGFと同じように有効であっ
たことが読みとれる。
【0074】細胞寄託 大腸菌クローンD16はアメリカン・タイプ・カルチャ
ー・コレクション,ロックビル,マサチューセッツ州に
1990年12月19日、寄託番号ATCC55132
として寄託された。この寄託は、特許手続上の微生物の
寄託の国際的承認に関するブタペスト条約の規定に基づ
いてなされた。
【0075】当業者には明らかになるであろうごとく、
本発明の精神および範囲から離れることなく、本発明の
多くの改変および変形が可能であろう。本明細書に記載
された特定の実施態様は例示のためだけに与えられたも
のであり、本発明は付随する特許請求の範囲の請求項に
よってのみ制限されるべきである。
【0076】
【配列表】配列番号(SEQ  ID  NO):1配
列の長さ:109アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:線状 分子型:ペプチド 配列 配列番号(SEQ  ID  NO):2配列の長さ:
15塩基対 配列の型:核酸 鎖状:一本鎖 トポロジー:線状 配列 配列番号(SEQ  ID  NO):3配列の長さ:
33塩基対 配列の型:核酸 鎖状:一本鎖 トポロジー:線状 配列 配列番号(SEQ  ID  NO):4配列の長さ:
27塩基対 配列の型:核酸 鎖状:単一鎖 トポロジー:線状 配列 配列番号(SEQ  ID  NO):5配列の長さ:
33塩基対 配列の型:核酸 鎖状:一本鎖 トポロジー:線状 配列 配列番号(SEQ  ID  NO):6配列の長さ:
21塩基対 配列の型:核酸 鎖状:一本鎖 トポロジー:線状 配列 配列番号(SEQ  ID  NO):7配列の長さ:
42塩基対 配列の型:核酸 鎖状:一本鎖 トポロジー:線状 配列 配列番号(SEQ  ID  NO):8配列の長さ:
327塩基対 配列の型:核酸 鎖状:二本鎖 トポロジー:線状 配列
【図面の簡単な説明】
【図1】  プラスミドpTacBIqを模式的に表示
する図面である。
【図2】  有糸分裂誘発アッセイの結果を表示するグ
ラフである。そのアッセイにおいては本発明のグリコシ
ル化されていないPDGF−Bおよび各種の市販PDG
Fのヒト包皮線維芽細胞におけるDNA合成を刺激する
能力が試験されている。DNAへの3H−チミジンの取
り込みが本発明のPDGF−B(白ぬき四角)およびB
achem  Bioscience  Inc.(白
ぬき丸),Collaborative  Resea
rch  Inc.(黒ぬり丸)およびGenzyme
  Corp.(白ぬき四角)からのPDGF−Bの濃
度の関数として示されている。
【図3】  放射リガンド−受容体アッセイの結果を表
示するグラフである。そのアッセイにおいては本発明の
グリコシル化されていないPDGF−Bおよび各種の市
販PDGFのヒト包皮線維芽細胞上の受容体に対する1
25I−PDGF−Bの特異的結合を阻害する能力が試
験されている。標識PDGF結合の阻害のパーセントが
、本発明のPDGF−B(白ぬき四角)およびUpst
ate  Biotechnology,Inc.(+
),Bachem  Bioscience  Inc
.(白ぬき丸),Collaborative  Re
search,Inc.(黒ぬり丸)およびGenzy
me  Corp.(白ぬき四角)からのPDGF−B
の濃度の関数として示されている。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  グリコシル化されていない、生物学的
    に活性な成熟ヒトPDGF−B。
  2. 【請求項2】  5’から3’へ、Tacプロモーター
    、Iq抑制遺伝子および成熟ヒトPDGF−Bをコード
    しているDNAを含み、大腸菌細菌中で該DNAの発現
    を指令できる組換えベクター。
  3. 【請求項3】  5’から3’へ、Tacプロモーター
    、Iq抑制遺伝子および成熟ヒトPDGF−Bをコード
    しているDNAを含む組換えベクターで形質転換され、
    該DNAを発現することができる大腸菌細菌。
  4. 【請求項4】  Ionプロテアーゼおよび熱ショック
    制御因子htpRを欠く請求項3に記載の細菌。
  5. 【請求項5】(a)  成熟ヒトPDGF−Bをコード
    しているDNAを含む組換えベクターで形質転換された
    Ion−,htpR−大腸菌細菌をそのようなDNAが
    発現される条件下で培養し;および (b)  培養物からグリコシル化されていない、生物
    学的に活性な成熟ヒトPDGF−Bを調製することを含
    む、グリコシル化されていない、生物学的に活性な成熟
    ヒトPDGF−Bの製造方法。
  6. 【請求項6】(i)  形質転換された細胞を破壊し;
    (ii)  工程(i)の破壊された細胞から封入体分
    画を調製し;(iii)  約8M尿素で工程(ii)
    の封入体分画中のPDGF−Bを可溶化し;  (iv
    )  可溶化PDGF−Bをスルホン化し;および(v
    )  初期濃度約8Mの尿素および還元型:酸化型GS
    Hのモル比が約10:1から6:1の還元型および酸化
    型GSHを含む混合物中、初期尿素濃度を徐々に1M未
    満に減少させることにより可溶化、スルホン化PDGF
    −Bを再び折りたたむことから成る工程により該PDG
    F−Bが調製される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】  アメリカン・タイプ・カルチャー・コ
    レクションに寄託番号ATCC55132で寄託された
    大腸菌DA16。
  8. 【請求項8】  グリコシル化されていない生物学的に
    活性な成熟ヒトPDGF−Bおよび生理学的に受容可能
    な担体を含む医薬組成物。
  9. 【請求項9】  グリコシル化されていない生物学的に
    活性な成熟ヒトPDGF−Bと生理学的に受容可能な担
    体を混合することから成る請求項8に記載の医薬組成物
    の製造方法。
  10. 【請求項10】  PDGFによる処置が可能な健康状
    態の処置のための医薬組成物の製剤のための、グリコシ
    ル化されていない生物学的に活性な成熟ヒトPDGF−
    Bの使用。
  11. 【請求項11】  PDGFによる処置が可能な健康状
    態の処置のためのグリコシル化されていない生物学的に
    活性な成熟ヒトPDGF−Bの使用。
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US10450358B2 (en) 2014-05-16 2019-10-22 Institute Of Biotechnology Academy Of Military Medical Sciences P.L.A. China Platelet-derived growth factor B mutant, preparation method therefor and use thereof

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