JPH04332542A - 超音波探触子カプラント及びその製造方法 - Google Patents

超音波探触子カプラント及びその製造方法

Info

Publication number
JPH04332542A
JPH04332542A JP12817791A JP12817791A JPH04332542A JP H04332542 A JPH04332542 A JP H04332542A JP 12817791 A JP12817791 A JP 12817791A JP 12817791 A JP12817791 A JP 12817791A JP H04332542 A JPH04332542 A JP H04332542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame structure
polymer
probe
carrageenan
contact medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12817791A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Yasukawa
栄起 安川
Kikuko Miyata
宮田 貴久子
Iwao Seo
瀬尾 巌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP12817791A priority Critical patent/JPH04332542A/ja
Publication of JPH04332542A publication Critical patent/JPH04332542A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として超音波診断の
際に探触子と検査面(生体組織)との間に介在させる接
触媒体を、探触子と接続可能な枠構造体内に装填した超
音波探触子カプラント及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】超音波診断は、検査面(生体組織)に探
触子を接触させ、該探触子から検査面に対して垂直ない
し斜角方向に超音波を発信させて、生体内部の状況を観
察している。この場合、探触子と検査面との間に空気が
存在すると超音波の伝達が悪くなるので、探触子と検査
面との間に接触媒体が必要になる。
【0003】超音波探触子用接触媒体に必要な性質とし
ては、■  超音波の伝導効率が高く、画像に影響しな
いこと(具体的には、音響インピーダンスが生体のイン
ピーダンス(1.5×106Kg/m2・s)に近く、
超音波の減衰が小さいこと)、■  乾燥しにくく、な
めらかな固体であること、■発汗及び温度変化に対し、
安定性が高いこと、■  皮膚にアレルギーを起こさず
、安全性が高いこと、■  悪臭がないこと等を挙げる
ことができる。
【0004】従来、一般的に用いられている接触媒体と
しては、ゼリーがある。しかしながら、ゼリーは、(イ
)べとつくため衣服を汚す、(ロ)ふきとるのに手間を
要する、(ハ)長時間使用すると水分が蒸発して超音波
の伝播効率が悪くなり、使えなくなる、(ニ)体温によ
って粘度が変化し、だれる(コールドフロー)、(ホ)
接触媒体の層を厚くすることが困難である等の欠点があ
り、新しい接触媒体が切望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、超音波診断
用の接触媒体に必要な上述の性質を満足し、しかも検査
面に対する形状適応性が良好であり、超音波探触子に接
続でき、取扱いが容易な超音波診断用カプラントを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、下記(
a)、(b)及び(c)成分を含有する接触媒体を枠構
造体内に装填した超音波探触子カプラントであって、探
触子と接合する側は、該接触媒体が枠構造体の開口端よ
り凹陥し、検査面に接触する側は、該接触媒体が枠構造
体から突出した超音波探触子カプラントである。 (a)重合性ビニルモノマーを重合させたマトリックス
ポリマー:3〜40重量% (b)カラジーナン:0.1〜6重量%(c)溶媒:6
0〜97重量%
【0007】本発明の第二は、重合性ビニルモノマー、
カラジーナン及び溶媒を含む均一溶液を枠構造体内に注
型した後、該重合性ビニルモノマーを重合させて重合物
と枠構造体を一体化し、該重合物に水又はカラジーナン
水溶液及び/若しくは塩水溶液を含浸させる前記超音波
探触子カプラントの製造方法である。
【0008】本発明の第三は、重合性ビニルモノマー及
び溶媒を含む均一溶液を枠構造体内に注型した後、該重
合性ビニルモノマーを重合させて重合物と枠構造体を一
体化し、該重合物にカラジーナン水溶液を含浸させた後
、塩水溶液を含浸させる前記超音波探触子カプラントの
製造方法である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。 (a)マトリックスポリマー 本発明のカプラントにおいて、接触媒体の母体となり、
また連結相を形成するマトリックスポリマーは、重合性
ビニルモノマーの重合体である。本発明に用いる重合性
ビニルモノマーは、分子中にCH2 =CR−基(式中
、Rは水素原子又は炭素数が1〜2のアルキル基を表す
)を有する単量体であり、付加重合により重合体を形成
する。
【0010】重合性ビニルモノマーは極性基を有するも
のが好ましく、中でもヒドロキシル基、低級アルコキシ
ル基(炭素数が1〜4程度)、カルボキシル基、アミド
基又はアミノ基を有するものがさらに好ましい。
【0011】そのようなモノマーの具体例としては、ア
ルコキシアルキル  (メタ)アクリレート、ヒドロキ
シアルキル  (メタ)アクリレート、グリセロール(
メタ)アクリレート、アルキレングリコール  (メタ
)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;(メ
タ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル;スチレン等
の芳香族オレフィン;塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニ
ル化合物;
【0012】N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリ
ドン等のN−ビニルラクタム;(メタ)アクリル酸;(
メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリルアミド等を挙
げることができる。中でも、アルコキシアルキル  (
メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル  (メタ)
アクリレート、グリセロール  (メタ)アクリレート
、アルキレングリコール  (メタ)アクリレート又は
N−ビニルラクタムは、超音波伝導特性が優れた接触媒
体を得ることができるので好ましい。
【0013】前記アルコキシアルキル  (メタ)アク
リレートとしては、好ましくはアルコキシ基の炭素数が
1〜4、さらに好ましくは1〜3のものであり、アルキ
ル基の炭素数が2〜3のものが好ましい。その具体例と
しては、(メタ)アクリル酸のメトキシエチル、エトキ
シエチル又はプロポキシエチルエステル等を挙げること
ができる。
【0014】前記ヒドロキシアルキル  (メタ)アク
リレートとしては、好ましくはアルキル基の炭素数が2
〜4のもの、ヒドロキシルアルキル基の水酸基が1個の
ものが好ましい。その具体例としては、(メタ)アクリ
ル酸のヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピルエステ
ルがある。
【0015】前記グリセロール  (メタ)アクリレー
トとしては、グリセロールの3個の水酸基のうち1個又
は2個の水酸基がエステル化されたものが好ましい。そ
の具体例としては、グリセロールモノメタクリレートを
挙げることができる。
【0016】前記アルキレングリコール  (メタ)ア
クリレートとしては、例えば、ジエチレングリコール 
 (メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングルコール  (メタ
)アクリレート[平均分子量200〜2,000程度]
、ジプロピレングリコール  (メタ)アクリレート、
トリプロピレングリコール  (メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコール  (メタ)アクリレート[
平均分子量300〜3,000程度]、
【0017】ポリアルキレングリコール  (メタ)ア
クリレート[エチレンオキサイド/プロピレンオキサイ
ドブロック共重合体、平均分子量200〜3,000程
度]、メトキシポリエチレングリコール  (メタ)ア
クリレート[平均分子量200〜2,000程度]、エ
トキシポリエチレングリコール  (メタ)アクリレー
ト[平均分子量200〜2,000程度]、プロポキシ
ポリエチレングリコール  (メタ)アクリレート[平
均分子量200〜2,000程度]、
【0018】フェノキシポリエチレングリコール  (
メタ)アクリレート[平均分子量300〜2,000程
度]、メトキシポリプロピレングリコール  (メタ)
アクリレート[平均分子量250〜3,000程度]、
エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト[平均分子量250〜3,000程度]及びエチレン
グリコール  (メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。これらのエステルは、所与のヒドロキシル基の
一部又は全部についてのものである。
【0019】前記N−ビニルラクタムとしては、N−ビ
ニルピロリドン及びN−ビニルピペリドン等を挙げるこ
とができる。
【0020】本発明に用いるマトリックスポリマーは、
このような重合性ビニルモノマーの単独重合体であって
も、少量の共重合性単量体との共重合体であってもよく
、前記重合性ビニルモノマーの1種又は2種以上を重合
開始剤を用いて重合及び/又は共重合させることにより
得ることができる。
【0021】前記共重合性単量体の具体例としては、(
イ)単官能性モノマー、例えば(メタ)アクリル酸アル
キルエステル(アルキル基は、炭素数1〜3程度のもの
)等、(ロ)二官能性モノマー、例えばエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(
メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、
【0022】1,3−ブチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロ
キシプロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3
−メタクリロキシプロパンなど、(ハ)三官能性モノマ
ー、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレ
ート等を挙げることができる。
【0023】(b)カラジーナン カラジーナンとしては、κ−カラジーナン、ι−カラジ
ーナン、μ−カラジーナン及びν−カラジーナン等を挙
げることができ、これらの少なくとも1種又は2種以上
が用いられる。カラジーナンは、最終的に得られる接触
媒体において、カラジーナンのカリウム塩、アンモニウ
ム塩又はカルシウム塩等が好ましい。
【0024】(c)溶媒 本発明に用いる溶媒としては、例えば(イ)水、(ロ)
アミド溶媒、例えばN−メチルホルムアミド、N−エチ
ルホルムアミド、N,N′−ジメチルホルムアミド、N
,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド
、N−エチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジエチルアセトアミド、
【0025】N
−メチルピロリジノン等、(ハ)カーバメート溶媒、例
えばN−メチルオキサゾリジノン等、(ニ)ウレア溶媒
、例えばN,N′−ジメチルイミダゾリジノン等、(ホ
)ラクトン溶媒、例えばγ−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン等、(ヘ)カーボネート溶媒、例えばエチレ
ンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカ
ーボネート等、(ト)アルコール溶媒、例えばエチルア
ルコール、プロピルアル−コル、エチレングリコール、
メチルセロソルブ等、
【0026】(チ)スルホラン溶
媒、例えばスルホラン、3−メチルスルホラン等、(リ
)ニトリル溶媒、例えばアセトニトリル、3−メトキシ
プロピオニトリル等、(ヌ)ホスフェート溶媒、例えば
トリメチルホスフェート等、(ル)エーテル溶媒、例え
ば1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1
,3−ジオキソラン等、(ヲ)炭化水素溶媒、例えばヘ
キサン、ベンゼン、トルエン等の溶媒を挙げることがで
き、また、これらの溶媒は単独で又は混合して用いるこ
とができる。中でも、水単独又は水と上記に例示した溶
媒との混合溶媒は、超音波伝導特性が優れた接触媒体を
得ることができるので好ましい。
【0027】(配合比) (a)成分のマトリックスポリマーの配合比は、(a)
成分、(b)成分及び(c)成分の合計量基準に対し、
3〜40重量%、好ましくは5〜30重量%である。マ
トリックスポリマーが40重量%を超えるときには、接
触媒体の含水量が減少し、超音波伝導効率は悪くなる場
合があり、3重量%未満のときには、機械的強度が劣る
ゲルとなり、取扱いの上で問題となる場合がある。
【0028】(b)成分のカラジーナンの配合比は、0
.1〜6重量%、好ましくは0.3〜3重量%である。 カラジーナンが6重量%を超えるときには、カラジーナ
ンをカリウム塩等にした場合にゲルが硬くなるので、含
水量が低下し、超音波の伝導効率は悪くなる場合があり
、また、0.1重量%未満のときには、機械的強度の劣
るゲルとなり、取扱いの容易な接触媒体を得ることがで
きない場合がある。
【0029】(c)成分の溶媒の配合比は、60〜97
重量%、好ましくは80〜95重量%である。このよう
に、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を配合する
ことにより、超音波の伝導効率が高く、柔軟で可とう性
に富み、かつ乾燥しにくく、発汗及び温度変化に対し安
定な接触媒体を得ることができる。
【0030】(超音波探触子カプラントの製造)本発明
の超音波診断用カプラントは、例えば、重合性ビニルモ
ノマーを、カラジーナン及び溶媒の存在下に、超音波探
触子と接合しうる枠構造体(以下、枠構造体という)内
で重合させて製造することができる。
【0031】本発明に用いる枠構造体としては、例えば
、図1〜6図に示すように、超音波探触子と接合しうる
開口部と、検査面に接触させる側4で接触媒体1を突出
できる開口部を有する枠構造体2であれば、断面形状は
、特に制限はない。
【0032】枠構造体の大きさは、接合する探触子の大
きさ、枠構造体の断面形状等により、一概に決定できな
いが、一般的には、枠構造体の開口部を上下にして、長
さが70〜100mm、幅が30〜40mm、高さが2
5〜30mmである。
【0033】枠構造体の材質としては、適度な弾力性を
有し、幅方向で探触子を固定することができる強度もの
であれば特に制限はなく、例えば、ポリフッ化エチレン
、シリコ−ンゴム、テフロン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の合成樹脂を挙げることができる。
【0034】本発明のカプラントは、次のようにして枠
構造体内に接触媒体を装填する。先ず、水溶性のカラジ
ーナンを水に溶解し、脱気処理した均一なカラジーナン
水溶液と前記溶媒に重合性ビニルモノマーを溶解した溶
液とを混合し、さらに重合開始剤を添加する。
【0035】この均一な溶液を枠構造体内に注型し、不
活性ガス雰囲気下で、60〜80℃に加熱するか、又は
光(例えば、UV)を照射して重合性ビニルモノマーを
重合させる。
【0036】次に、枠構造体と一体化した重合物を水又
はカラジーナン水溶液及び/若しくは塩水溶液中に浸漬
して該重合物を膨潤させ、例えば、図1〜6に示すよう
に、探触子と接合する側(以下、探触子側という)3は
、該重合物が枠構造体2の開口端より凹陥し、検査面に
接触する側(以下、検査面側という)4は、該重合物が
枠構造体2の開口端より突出した形体にする。この際、
カラジーナンをカリウム塩、アンモニウム塩又はカルシ
ウム塩等に置換することができる。
【0037】また、探触子側の重合物と検査面側の重合
物に用いる塩水溶液の濃度をそれぞれ変えることにより
硬度の異なる媒体を得ることができる。また、超音波診
断用カプラントの他の製造方法としては、あらかじめ重
合性ビニルモノマーを溶媒の存在下に重合させて固体状
マトリックスポリマーを合成し、次いで、該重合物中に
カラジーナンを含有させる方法がある。
【0038】具体的には、先ず、重合性ビニルモノマー
を溶媒に溶解し、ラジカル重合開始剤を添加した均一な
溶液を、前記と同様の枠構造体内に注型し、不活性ガス
雰囲気下に、60〜80℃で4〜16時間加熱して、固
体状重合物を合成する。
【0039】次いで、該重合物を枠構造体とともにカラ
ジーナンを含有する水溶液中に浸漬し、カラジーナンを
含有させるとともに該重合物を膨潤させ、前述の方法と
同様に、探触子側は、該重合物が枠構造体の開口端より
凹陥し、検査面側は、該重合物が枠構造体の開口端より
突出した形体にする。さらに、これを塩水溶液中に浸漬
し、カラジーナンをカリウム塩、アンモニウム塩又はカ
ルシウム塩等に置換することができる。
【0040】また、探触子側の重合物と検査面側の重合
物に用いる塩水溶液の濃度をそれぞれ変えることにより
硬度の異なる媒体を得ることができる。このようにして
、探触子と接合する側は、接触媒体を枠構造体の開口端
より凹陥させ、検査面に接触する側は、接触媒体を枠構
造体から突出するように枠構造体内に装填することがで
きる。
【0041】
【発明の効果】本発明によると以下の効果を奏する。 ■  接触媒体の超音波の伝導効率が高く、また超音波
の減衰が小さいので、超音波診断において良好な画像特
性が得られ、特に、高周波の超音波診断のカプラントと
して好適である。
【0042】■  接触媒体が、乾燥しにくく、なめら
かな固体であり、発汗及び温度変化に対し、安定性が高
く、さらに検査面に対する形状適応性が優れる。 ■  枠構造体の開口部で探触子と容易に嵌脱できるの
で、ディスポーザル型として好適であり、接触媒体が枠
構造体から突出しているので、被検体との接触性がよい
【0043】
【実施例】以下の実施例は、本発明をさらに説明するた
めのものである。これらの例によって、本発明の範囲が
限定されるものではない。
【0044】実施例1 カラジーナン(FMC社製)2.0g を純水110.
8g に溶解し、脱気処理して均一な水溶液とした。一
方、ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、HEMA
と略す)23.8g、メトキシポリエチレングリコール
メタクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステ
ル  M230G、以下、MPEGMと略す)15.8
g 、γ−ブチロラクトン47.6g 及び重合開始剤
としてパーブチルO(日本油脂(株)製、主成分:t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、以下、
PBOと略す)0.1g を添加混合して均一なモノマ
ー溶液を調整し、これを前記カラジーナン水溶液に添加
混合して均一な溶液とした。
【0045】この溶液の一部(130g )をステンレ
ス製容器(内寸法:長さ110mm×幅40mm×高さ
50mm)内に注ぎ入れた後、その容器内にポリカーボ
ネート製枠構造体(内寸法:長さ100mm×幅30m
m×高さ40mm)を設置した。
【0046】次いで、ステンレス製容器ごと真空乾燥器
内に設置して、内部を窒素ガスで置換した後、65〜7
0℃で4〜6時間重合させ、枠構造体内に一体化した重
合物を得た。
【0047】次に、ステンレス製容器から枠構造体を取
り出し、これを1.0重量%カラジーナン水溶液に24
時間浸漬して重合物を膨潤させ、枠構造体の探触子と接
合する側の重合物が凹陥し、そして検査面側の重合物が
枠構造体から突出した形状物を得た。さらに、これを1
.0重量%塩化カリウム水溶液に24時間浸漬し、カラ
ジーナンをカリウム塩に置換し超音波探触子カプラント
を作製した。
【0048】得られた接触媒体は、透明で弾力性があり
、柔軟で可とう性に富み、枠構造体との密着性が良く、
また取扱いの極めて容易な超音波探触子カプラントであ
った。得られた接触媒体について、以下に示す超音波伝
導特性(測定周波数5MHz における音速、音響イン
ピーダンス、超音波の減衰率)を測定した。結果を表1
に示す。
【0049】音響インピーダンス(z:Kg/m2 ・
s )水中において超音波送受波信号を測定する方法を
用いて、媒体を透過した超音波の受信側信号の到達時間
の変化(Δt )と試料の厚さから媒体の音速(v:m
/s )を測定し、これと媒体の密度(ρ:g/cm3
 )から、次式:z=ρ・v を用いて音響インピーダンスを求めた。
【0050】超音波減衰率(α:dB/cm )厚さの
異なる同一試料を用い、その出力感度(dB)との勾配
より超音波減衰率を求めた。また、含水率(%)は次式
により求めた。
【0051】
【数1】
【0052】実施例2 重合性ビニルモノマーとしてHEMA27.8g 及び
MPEGM(M230G)11.8g を用いたほかは
実施例1と同様にして枠構造一体の重合物を製造し、次
に、これを1.0重量%カラジーナン水溶液に24時間
浸漬して重合物を膨潤させ、枠構造体の探触子と接合す
る側の重合物が凹陥し、そして検査面側の重合物が枠構
造体から突出した形状物を得た。
【0053】次に、突出した検査面側の接触媒体に0.
5重量%塩化カリウム水溶液を24時間接触させて含浸
させ、探触子側の接触媒体に2重量%塩化カリウム水溶
液を24時間接触させて含浸させることにより、カラジ
ーナンをカリウム塩に置換し、かつ探触子側と検査面側
で媒体硬度の異なる超音波探触子カプラントを得た。
【0054】得られた接触媒体は透明で弾力性があり、
柔軟で可とう性に富み、枠構造体との密着性が良く、特
に検査面側で柔らかく、探触子側で適度に硬いため、探
触子の取付が容易で、取扱いの極めて簡便な接触媒体で
あった。得られた接触媒体の超音波伝導特性を実施例1
と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0055】実施例3 重合性ビニルモノマーとしてHEMAのかわりにN−ビ
ニルピロリドン(以下NVPと略す)27.8g を用
いたほかは実施例2と同様にして媒体硬度の異なる超音
波診断用カプラントを得た。得られた接触媒体の超音波
伝導特性を実施例1と同様にして測定した。結果を表1
に示す。
【0056】実施例4 重合性ビニルモノマーとしてHEMAのかわりにグルセ
ロールメタクリレート(以下、GLMと略す)27.8
g を用いた他は実施例2と同様にして媒体硬度の異な
る超音波診断用カプラントを得た。得られた接触媒体の
超音波伝導特性を実施例1と同様にして測定した。結果
を表1に示す。
【0057】実施例5 重合性ビニルモノマーとしてヒドロキシエチルメタアク
リレート(HEMA)24g 及びメトキシポリエチレ
ングリコールメタクリレート(MPEGM)16g を
、溶媒としてγ−ブチロラクトン(GBL)48g 及
び純水112g を、重合開始剤としてパーブチルO(
PBO)0.1g を添加混合して均一なモノマー溶液
を調製した。
【0058】この溶液の一部(130g )をステンレ
ス製容器(内寸法:長さ110mm×幅40mm×高さ
50mm)内に注ぎ入れた後、その容器内にポリカーボ
ネート製枠構造体(内寸法:長さ100mm×幅30m
m×高さ40mm)を設置した。次いで、ステンレス製
容器ごと真空乾燥器内に設置して、内部を窒素ガスで置
換した後、65〜70℃で4〜6時間重合させ、枠構造
体内に一体化した重合物を得た。
【0059】次に、ステンレス製容器から枠構造体を取
り出し、これを1.0重量%カラジーナン水溶液に24
時間浸漬して重合物を膨潤させ、枠構造体の探触子と接
合する側の重合物が凹陥し、そして検査面側の重合物が
枠構造体から突出した形状物を得た。
【0060】次に、突出した検査面側の接触媒体に0.
5重量%塩化カリウム水溶液を24時間接触させて含浸
させ、探触子側の接触媒体に2重量%塩化カリウム水溶
液を24時間接触させて含浸させることにより、カラジ
ーナンをカリウム塩に置換し、かつ探触子側と検査面側
で媒体硬度の異なる超音波探触子カプラントを得た。
【0061】得られた接触媒体は透明で弾力性があり、
柔軟で可とう性に富み、枠構造体との密着性が良く、特
に検査面側で柔らかく、探触子側で適度に硬いため、探
触子の取付が容易で、取扱いの極めて簡便な接触媒体で
あった。得られた接触媒体の超音波伝導特性を実施例1
と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0062】実施例6 重合性ビニルモノマーとしてHEMAのかわりにN−ビ
ニルピロリドン(NVP)24g を用いたほかは実施
例5と同様にして媒体硬度の異なる超音波探触子カプラ
ントを得た。得られた接触媒体の超音波伝導特性を実施
例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波探触子カプラントの断面を例示する斜視
図である。
【図2】超音波探触子カプラントの断面を例示する斜視
図である。
【図3】超音波探触子カプラントの断面を例示する斜視
図である。
【図4】超音波探触子カプラントの断面を例示する斜視
図である。
【図5】超音波探触子カプラントの断面を例示する斜視
図である。
【図6】超音波探触子カプラントの断面を例示する斜視
図である。
【符号の説明】
1・・・接触媒体 2・・・枠構造体 3・・・探触子と接合する側 4・・・検査面に接触する側

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記(a)、(b)及び(c)成分を
    含有する接触媒体を枠構造体内に装填した超音波探触子
    カプラントであって、探触子と接合する側は、該接触媒
    体が枠構造体の開口端より凹陥し、検査面に接触する側
    は、該接触媒体が枠構造体から突出した超音波探触子カ
    プラント。 (a)重合性ビニルモノマーを重合させたマトリックス
    ポリマー:3〜40重量% (b)カラジーナン:0.1〜6重量%(c)溶媒:6
    0〜97重量%
  2. 【請求項2】  探触子に接合する側の接触媒体と検査
    面に接触する側の接触媒体の硬度が異なる請求項1記載
    の超音波探触子カプラント。
  3. 【請求項3】  重合性ビニルモノマー、カラジーナン
    及び溶媒を含む均一溶液を枠構造体内に注型した後、該
    重合性ビニルモノマーを重合させて重合物と枠構造体を
    一体化し、該重合物に水又はカラジーナン水溶液及び/
    若しくは塩水溶液を含浸させる請求項1又は2記載の超
    音波探触子カプラントの製造方法。
  4. 【請求項4】  重合性ビニルモノマー及び溶媒を含む
    均一溶液を枠構造体内に注型した後、該重合性ビニルモ
    ノマーを重合させて重合物と枠構造体を一体化し、該重
    合物にカラジーナン水溶液を含浸させた後、塩水溶液を
    含浸させる請求項1又は2記載の超音波探触子カプラン
    トの製造方法。
JP12817791A 1991-05-02 1991-05-02 超音波探触子カプラント及びその製造方法 Pending JPH04332542A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12817791A JPH04332542A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 超音波探触子カプラント及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12817791A JPH04332542A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 超音波探触子カプラント及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04332542A true JPH04332542A (ja) 1992-11-19

Family

ID=14978324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12817791A Pending JPH04332542A (ja) 1991-05-02 1991-05-02 超音波探触子カプラント及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04332542A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5575291A (en) * 1993-11-17 1996-11-19 Fujitsu Ltd. Ultrasonic coupler
JP2008259541A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Hitachi Medical Corp 超音波探触子及び超音波診断装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5575291A (en) * 1993-11-17 1996-11-19 Fujitsu Ltd. Ultrasonic coupler
JP2008259541A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Hitachi Medical Corp 超音波探触子及び超音波診断装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhang et al. Fabrication of strong hydrogen-bonding induced coacervate adhesive hydrogels with antibacterial and hemostatic activities
US4905700A (en) Method of transmitting ultrasound into a body
Zhao et al. Achieving highly effective nonfouling performance for surface-grafted poly (HPMA) via atom-transfer radical polymerization
US20150305709A1 (en) Conductive medium pad for ultrasound probe
US4842597A (en) Hydrophilic copolymers for wound dressings and other biomedical uses
Yi et al. Polyacrylamide/Alginate double-network tough hydrogels for intraoral ultrasound imaging
Law et al. Ultrasonic determination of the nonlinearity parameter B/A for biological media
Tsuruta On the role of water molecules in the interface between biological systems and polymers
CN113652050B (zh) 水凝胶膜及其制备方法和超声耦合贴片
KR970706759A (ko) 초음파 프로세스 및 이를 수행하는 회로(Ultrasonic Process and Circuits for Carrying Out This Process)
JPH04332543A (ja) 超音波探触子カプラント及びその製造方法
Yi et al. Mussel-inspired adhesive double-network hydrogel for intraoral ultrasound imaging
Sciallero et al. Acoustic characterization and contrast imaging of microbubbles encapsulated by polymeric shells coated or filled with magnetic nanoparticles
WO2020168087A1 (en) Hydrogel composition for a semi-rigid acoustic coupling medium in ultrasound imaging
JPH04332542A (ja) 超音波探触子カプラント及びその製造方法
JPH05277108A (ja) 超音波探触子カプラント
JPS60225544A (ja) 高分子超音波トランスデューサ用カップラー
CN115089758A (zh) 一种经皮穿刺道封堵材料的制备方法
JP2786465B2 (ja) 超音波診断用接触媒体
JP3792288B2 (ja) 高分子材料、液状高分子組成物及び医療器具用高分子膜
Du et al. Surface modification of polyisobutylene via grafting amino acid-based poly (acryloyl-6-aminocaproic acid) as multifunctional material
RU2083160C1 (ru) Контактная среда в виде геля для ультразвуковой диагностики и ультразвуковой терапии
JPH03133435A (ja) 超音波探触子用固体状接触媒体
Gao et al. Research and optimum selection of coupling agent materials in ultrasonic measurement
CA3231251A1 (en) Hydrogel couplant sleeve for use with intraoral ultrasonic imaging probe