JPH04331814A - 直動球軸受 - Google Patents

直動球軸受

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JPH04331814A
JPH04331814A JP29897390A JP29897390A JPH04331814A JP H04331814 A JPH04331814 A JP H04331814A JP 29897390 A JP29897390 A JP 29897390A JP 29897390 A JP29897390 A JP 29897390A JP H04331814 A JPH04331814 A JP H04331814A
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outer cylinder
ball
linear motion
load
flange part
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JP29897390A
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Minoru Suda
稔 須田
Kusuya Ozaki
尾崎 久寿彌
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ、発明の目的 発明の分野  本発明は各種機械の構成において回転、または往復動
等の各種駆動機構を実現するために必要な機械要素のう
ち、高精度の往復動機構を実現するため、最近該往復動
機構を構成するために不可欠とされている機械要素とし
ての各球の循環方式に従った直動球軸受、ボールスプラ
イン、およびボールねじを形成するフランジ付外筒の成
形方法に関するものである。
従来の技術  上記した直動球軸受、ボールスプライン、ボールねじ
形成用フランジ付外筒は、該外筒の片側端部に機械のベ
ッド、または往復動テーブルの片側端部等への固定を容
易にするために外筒外周面と同一軸心より成るフランジ
部分を成形したもので、該外筒のフランジ部分の成形に
際しては、従来の成形加工法においては、外筒外周面直
径の約2倍の直径より成る丸軸から、旋削加工法により
フランジ部分と外筒部分とを一体で成形し、あるいはフ
ランジ部分と外筒部分とを別個に成形した後、両者を銀
ろう付、あるいはねじ嵌合等により一体に形成する方法
が採用されてきた。
これらの成形加工方法のうち前者の丸軸よりの旋削加工
法では、上記フランジ付外筒のフランジ部分の外周面を
除く、外筒の内・外周面成形時に上記丸軸素材の約70
%を削除することが必要になり、また該丸軸状素材の圧
延・引抜加工成形時に、素材内部組織に形成される軸方
向ファイバーフローは、上記外筒部分とフランジ部分間
で切断されて両者間の結合強度が低下するばかりでなく
、上記旋削加工後における、外筒内周面の軸方向の円弧
溝形状等の球の転走面と球の循環径路形成のための軸方
向凹部等の成形が困難であり、またフランジ部分と外筒
部分を各々別個に成形した後、両者を相互に接合して行
う形成方法では、上記別個に成形したフランジ部分と外
筒部分をねじ嵌合、あるいは銀ろう付等で接合する場合
の、フランジ片側端面における上記機械各部への取付面
と、外筒外周面間の直角度とを、フランジ部分と外筒間
の高度の接合強度を確保することが困難であり、また銀
ろう付等で接合する場合には、接合面における熱変形を
生じ、高精度の結合作業が更に困難になる。
発明が解決しようとする課題  本発明においては、上記フランジ付直動球軸受、ボー
ルスプライン、ボールねじ外筒の成形において、従来の
丸軸からの旋削、別個に成形したフランジ部分と外筒部
分との接合法によることなく、従来の成形技術により成
形した際の上記問題点の解決はもとより、最近の電気・
電子関連等のハイテク分野の機器と、各種ロボットにお
ける急速な制御技術の進展に伴い、直動機構を構成する
上記直動球軸受、ボールスプライン、ボールねじに対し
て寄せられている高度の耐久性と耐荷重性の向上を主目
的とし、該耐久性、耐荷重性を阻害する要因としては、
従来球の転走面下に発生するき裂と、該き裂の成長にも
とずく、転走面剥離の形成が指摘され、このようなき裂
と剥離形成原因の解明について、ヘルツとフェッペル1
)、2)の弾性力学による理論的な計算結果による、静
荷重負荷時における転動体と転走面間接触楕円下の金属
組織内に発生する最大せん断応力の発生と、これに続く
ルントベルクら3)、4)による、同じく荷重を負荷し
た転動体が転走する際に、上記転走面下の最大せん断応
力は、転走面における上記接触楕円の移動方向の前後で
正負のせん断応力が継続的に発生して、上記転走面下の
き裂の発生と転走面の疲労破壊が生じることが明らかに
され、これらの計算結果と実験結果における上記剥離の
形成との間の一致が確かめられていることから、本発明
上記直動球軸受、ボールスプライン、ボールねじの寿命
を支配する上記フランジ付外筒内周面に成形する球の転
走面の形成において、該転走面の金属組織内で、作動時
継続的に生じる変動最大せん断応力によるき裂の発生防
止を目的として、外筒成形時の鍛錬比の向上5)、6)
と、これに伴う金属組織内ファイバーフロー7)、8)
の高密化、ならびに上記転走面下で繰返し継続して半ば
衝撃的に作用すると考えられる変動せん断応力に対応す
るための衝撃値、靭性、引張強度、硬度等9)、10)
の機械的強度を改善するために、冷間鍛造法の適用をは
かることを課題としている。
ロ、発明の構成 課題を解決するための手段  上記した直動球軸受、ボールスプライン、およびボー
ルねじ形成用フランジ付外筒を、本発明では、従来法に
おける上記成形法によることなく、丸軸と軸方向に一定
寸法に切断した素材からの冷間鍛造法により、上記フラ
ンジ部分と円筒形外筒との同時成形を行い、該外筒を用
いて形成する上記直動関連機械要素の耐久性、耐荷重性
、作動特性等の諸特性の向上と、生産性の合理化をはか
ったものである。
すなわち添付第1図(A)〜(C)には上記したフラン
ジ付外筒を用いて形成した直動機構関連各機械要素の構
成と、該各機械要素における上記フランジ付外筒と、該
外筒間に循環転動する多数の球を介在させて嵌合する丸
軸、またはねじ間の相対的な作動機構の説明図で、図中
の(A)〜(C)における直動球軸受(A)、ボールス
プライン(B)、ボールねじ(C)の各々の構成におい
て、図中の1a〜1cは上記各々の機械要素における外
筒について、1aでは直動球軸受、1bはボールスプラ
イン、1cはボールねじの外筒を、また2a〜2cにつ
いて2aは直動球軸受における往復動軸、2bはボール
スプラインにおけるスプライン軸、2cはボールねじ用
のねじを示し、また各図中において3は球、4は各外筒
の軸方向片側端面に形成した上記外筒固定用フランジ、
5は該フランジにおける外筒固定用ボルト孔である。ま
た同じく各図中における矢印は上記外筒1a〜1cと各
作動軸2a〜2b間の相対的な運動方向を示し、各外筒
1a〜1cと作動軸2a〜2b間に形成される荷重負荷
域と、該荷重負荷域の軸方向両端に連なる径路とで形成
される循環径路中の多数の球を介して、図(A)におけ
る直動球軸受においては作動軸2aの軸方向往復運動を
、図(B)に示したボールスプラインにおいては、スプ
ライン軸2bの正・逆回転とこれに対応した軸受外筒1
bの軸方向の往復運動を、また図(C)に示したボール
ねじにおいては、ねじ2cの正・逆回転に対応して軸方
向の往復運動をする外筒の作動特性を示した。
従って作動時における図(A)〜(B)に示した各直動
駆動要素においては、何れも外筒と作動軸間に循環転動
する多数の球を介在させ、該球の転走時に外筒と作動軸
間の荷重を支持し、作動軸、または外筒間の相対的な往
復運動が継続される。
第2図(A)〜(C)は、上記第1図(A)〜(C)に
示した各直動機構部品に対応して外筒1a〜1bの側面
図と正面図について、部分を断面図により示したもので
、各図中の4は外筒に成形したフランジ部分、5は該フ
ランジにおける外筒固定用のボルト孔、6は外筒内周面
の軸方向両端に成形した、外筒内に組込まれる上記球の
循環径路形成用部品、あるいはリング状ダストシール用
スナップリングの位置ぎめ用の輪溝、7は上記フランジ
4における外筒取付面における逃げ面の成形例、また図
(A)における8は荷重負荷域球の転走面、9は外筒内
周面に形成した球の循環径路形成用の軸方向凹部、同じ
く図(B)と図(C)における10と11は、各々ボー
ルスプライン、およびボールねじ外筒内周面の各々に成
形した円弧溝形、またはゴシックアーチ溝形状軸方向、
ならびにめねじ面に成形された荷重負荷域球の転走面を
示し、図(B)、(C)における12、13は上記荷重
負荷域転走面10と11に対応した球の軸方向循環径路
形成用の孔である。
第3図は上記第2図に示した各々直動球軸受、ボールス
プライン、ボールねじの外筒1a〜1cの冷間鍛造法に
よる成形工程と、該成形工程中に素材中の金属組織内に
形成されるファイバーフロー14の形成過程を示したも
ので、図中の(I)は丸軸を軸方向に切断して形成した
素材、(II)は冷間鍛造の第1工程におけるセル状後
方押出成形を示し、ついで図(III)の第2工程では
上記セル状素材からの打抜加工によりパイプ状に成形し
、図中の(III)〜(V)に示した前方押出成形では
、上記パイプ状素材よりの各外筒のフランジ部分4と、
該フランジ4の固定ボルト孔形成用凹部5′と逃げ面7
との同時成形を行い、図中の(IV)に示した最終のサ
イジング工程では、外筒の内径と外径の精度の向上、な
らびに内周面に成形する球の転走面、または球の循環径
路形成用の逃げ面等の同時成形を行うもので、またこれ
らの各工程においては、断面図で示した上記(II)〜
(VI)の各図中の細線14に示すように、外筒の外周
面と、球の荷重負荷域転走面が形成される内周面に平行
なファイバーフローが形成される。
第4図(A)〜(C)は本発明における、上記直動球軸
受、ボールスプライン、ボールねじのフランジ付外筒を
、上記第3図に示した冷間鍛造法により成形した場合、
鍛造によって成形が可能な範囲を、第2図(A)〜(C
)に示した上記フランジ付外筒図面との比較で示し、あ
わせて上記第3図で示したフランジ付外筒内・外周面内
の内部組織に形成される、ファイバーフロー14を示し
たもので、第2図(A)〜(C)との比較において図中
の(A)〜(C)に示した外筒1aから1cでは各外筒
に必要な成形加工の大半は冷間鍛造時に終了し、該冷間
鍛造後の新たな成形箇所は外筒の軸方向の長さを定める
ための軸方向片側端部の旋削加工と、同じく軸方向両端
部におけるスナップリング用輪溝6、フランジ固定用ボ
ルト孔5、球の循環径路形成用の孔12、13の成形が
残され、ついで上記フランジ付各外筒の硬化熱処理後の
外筒内周面における荷重負荷域転走面、外筒外周面とフ
ランジ片側端面取付面等の研削加工等の仕上加工が行わ
れる。
ハ、発明の効果  上記したフランジ付直動球軸受、ボールスプライン、
ボールねじ構成用外筒の本発明冷間鍛造法において、従
来の成形加工法における上記丸軸からの主として旋削に
よる成形加工、または別個に外筒部分とフランジ部分を
成形した後、外筒の片側端部において相互にねじ結合、
あるいは銀ろう付等により接合して形成する場合との比
較において、該フランジ付外筒を主体として構成される
、上記直動関連機械要素の耐荷重性、耐久性等の性能向
上と、生産性の向上において次のような効果を期待する
ことができる。すなわち (1)上記外筒、ならびに該外筒を用いて構成する上記
各機械要素の性能向上。
(イ)上記添付第2図(A)〜(C)に示した、軸方向
荷重負荷域転走面8、10、およびねじ面11における
耐荷重性の増加と、該転走面における作動中の剥離、摩
耗等による寿命の延長をはかることができる、すなわち
一般に転走面間に球を介在させて荷重を支持するラジア
ル型球軸受、あるいはころがり直動案内の寿命は、添付
第5図に示した球3と転走面8との間で、両者間の荷重
Pの作用下で長時間球の転走が繰返された際に、転走面
内において、転走面に平行に派生するき裂15が原因と
なり、軸受破損の原因となる剥離現象を促進するものと
されており、上記のような転走面内き裂の発生理由とし
ては、球と球の転走面間に静荷重が作用した場合の接触
面形状は、ヘルツの弾性論によれば、通常第6図でx軸
を球の転走方向に直角に、y軸を転走方向、z軸を荷重
作用方向として示した場合の、上記球と転走面間接触面
形状は図示のように長軸、短軸を各2a、2bとし、x
軸とy軸に対称的な楕円形状になり、またz軸方向にお
ける球と転走面間の接触圧力Pxyの値は図示のように
x軸とy軸の交点でPmaxになり、x軸とy軸に対称
的にまた図示のように楕円形状に分布する。
ついで上記接触楕円内に作用する接触圧力により、転走
面には内部応力が生じ、添付第7図はこれらの内部応力
値について、転走面内の3軸方向に作用する応力のうち
、上記第6図に示した球の転走方向y軸と、転走面内部
に対応したz軸方向における各σy、σzならびに該計
算値σyとσzより求められる転走面内のせん断応力τ
を、σ/Pmax、τ/Pmaxの最大接触圧力Pma
xに対応した無次元量の形で、また該無次元値を上記接
触楕円短軸の値に対応させて横軸に、また縦軸には転走
面内部のz方向の深さを、上記接触楕円短軸のb値間の
無次元量で示したもので、図示のように第7図における
静荷重Pmax作用下における転走面でy軸とz軸とy
軸方向に作用する応力σyとσzとから計算されるτs
t・maxの値は、転走面からの深さ0.786bの位
置に0.301Pmax、作用方向は転走面に対して4
5゜方向である。
第8図は球の転走時において、上記静荷重作用時のτs
t・maxと同じ転走面下の転走面と平行な位置で作用
する、動的せん断応力τmaxの挙動を示し、また図中
上記τst・maxと、第6図における接触楕円の短軸
2bの値は、上記τmaxのの値に対応して参考のため
に示したもので、図示のように球の転走時の上記τma
xの値は、転走方向の前後に対称的な正負の変動を継続
し、その変動幅もτst・maxにおける場合よりも幾
分大である。このような荷重を負荷した球の転走時に生
じる、転走面下の深部における正負の変動せん断応力の
作用下において、転走面下には上記第5図に示した、転
走面に平行なき裂の発生と、該き裂の成長と共に転走面
の剥離を生じるものとされている。従って上記した直動
球軸受、ボールスプライン、ボールねじの各外筒におい
ては、内周面軸方向転走面下の深部に生じるき裂の形成
と、該き裂にもとずく転走面剥離の防止をはかるために
、本発明において行った外筒の冷間鍛造法にでは、製鋼
所にあける圧延、引抜加工等により丸軸、または管状に
成形されたSCM、SUJ等のころがり軸受用合金鋼を
、軸方向の一定寸法に切断した素材を対象として、添付
第3図に示した冷間鍛造法の各工程を重ねて、添付第4
図に示した外筒の成形加工を行ったもので、該外筒外周
面と内周面間の金属組織内には、上記冷間鍛造時の各工
程における鍛錬回数に伴い、軸方向のファイバーフロー
が高密度に形成され、その際添付第9図に示すように金
属組織内軸方向における衝撃値と、絞り、伸びの値は著
しく改良され、また上記第3図に示した冷間鍛造の各工
程において、丸軸を切断した素材からのフランジ付外筒
の成形過程においては、該外筒の外筒部分における素材
の断面減少率は、各外筒間で約55〜70%であり、従
って添付第10図に示した、上記冷間鍛造時の断面減少
率と、鍛造後の引張強度、降伏点、ならびに硬度の変化
は、図示のように引張強度においては約75〜100%
、降伏点においては100%、硬度では55%上昇し、
冷間鍛造時における鍛錬比の向上に伴う、上記機械的強
度についての高度で広範囲にわたる改良が認められ、こ
れらの特性は冷間鍛造後の熱処理を行った際にも効果的
であることが認められている。
従って上記添付第5図〜第7図で示した外筒内周面の、
軸方向荷重負荷域転走面下の金属組織内におけるき裂と
、転走面の剥離の形成原因としての上記変動せん断応力
τに対して、本発明冷間鍛造法により成形したフランジ
付外筒の外筒部分の金属組織内における高密度の軸方向
ファイバーフローの形成と、冷間鍛造時の素材から最終
工程間の55〜70%の断面減少率による、上記機械的
強度の増加により、球の転走面におけるき裂、剥離の発
生を防止し、球の循環方式に従って構成される上記直動
球軸受、ボールスプライン、ボールねじ構成用作動軸に
おける転走面の長さは、通常外筒の転走面の10倍前後
、あるいはそれ以上であり、転走面の長さに逆比例する
単位長さの転走面下に作用する、上記せん断応力τma
xの外筒転走面での作用頻度数は、作動軸転走面におけ
る作用頻度数よりも多く、該作用頻度の相違にもとずく
、上記各直動機構構成要素における作動軸と外筒間の耐
久性の距りを緩和して、作動軸を含めた上記直動球軸受
、ボールスプライン、ボールねじの総合的な耐久性、な
らびに耐荷重性の向上をはかることができる。
(ロ)上記直動球軸受等の直動機構構成用機械要素にお
けるフランジ付外筒の冷間鍛造法による成形加工により
、従来の丸軸よりの旋削加工による成形、あるいはフラ
ンジ部分と外筒部分とを別個に成形した後、ねじ嵌合等
の機械的結合、銀ろう付等の溶接接合法等と比較し、上
記フランジ部分と外筒間連結部の強度を向上することが
できる。すなわち添付第3図、第4図に示したように、
冷間鍛造法によりフランジ付外筒を成形した際にはフラ
ンジ部分と外筒が一体で成形されると共に、該フランジ
と外筒の連結部には、冷間鍛造加工時に金属組織内のフ
ァイバーフローが連続的に形成されて、上記外筒内周面
の荷重負荷域において、多数の球を介し作動軸により加
えられる荷重を、上記機械各部に固定されるフランジ部
分により強固に支持することができる。
(ハ)外筒の冷間鍛造後の加工精度は、鍛造型の精度の
向上に伴い、通常±0.03〜0.05mmの寸法精度
がえられ、更に上記添付第2図(A)〜(C)に示した
各外筒内周面における軸方向の球の転走面、あるいは逃
げ面等を、第3図(IV)に示した冷間鍛造の最終工程
におけるサイジング加工を行った場合には、上記の寸法
精度を更に向上することも可能である。また冷間鍛造後
の表面粗さ精度は、上記サイジング加工時の超硬工具材
料で成形されるパンチの表表粗さ精度が、通常0.1〜
0.2Sの鏡面に仕上加工されて、鍛造加工後における
外筒内周面も上記パンチの粗さ相当の精度に成形され、
該内周面を基準とした冷間鍛造後における、上記外筒の
軸方向の片側端部等の若干の切削加工後における、硬化
熱処理後における熱処理変形を、上記冷間鍛造時の鍛錬
比の向上に伴う外筒内金属組織の均等化によって僅少に
とどめると共に該熱処理変形の縮少により熱処理後の内
・外周面、ならびにフランジ部分の片側端面における公
差±0.001mm単位の高精度研削仕上加工を容易に
し、この種高性能直動関連機械要素を実現するために必
要不可欠な、高精度の上記フランジ付外筒の成形加工を
容易に行うことができる。
(2)生産の合理化 最近の各種機器における電算機を併用した高度の自動制
御技術に適用した高機能、高性能化と、該機器の生産量
の拡大に伴い、該機器における作動機構の多様化、高精
度化に対応して、上記直動機構の構成に関連した機械要
素の需要も増大している。これらの要請において添付第
1図(A)〜(C)と第2図(A)〜(C)に示した、
上記直動関連機械要素の主要部分を形成するフランジ付
外筒を、上記添付第3図(I)〜(IV)の冷間鍛造に
おける各工程を経て成形した際には、添付第4図(A)
〜(C)に示した鍛造後の形状と、添付第2図(A)〜
(C)の成形を終えた外筒形状との比較で述べたように
、外筒軸方向片側端部の旋削、フランジ部分におけるボ
ルト孔の成形等僅かの切削加工部分を残して、フランジ
部分と外筒内・外周面における主要な成形加工の同時成
形を、各工程で僅かに2〜3秒間で行われる鍛造所要時
間内に行うことができ、更に上記した丸軸より切削加工
における素材の約70%を削除して成形する加工法に比
べ、素材の削除を僅少にとどめることのできる冷間鍛造
法では、素材の歩留まりを高度に確保し、また従来法に
おける各個別に成形したフランジ部分と外筒との接合に
より成形した方法との比較においても、上記成形時の工
程数の縮少と成形時間の短縮と共に生産における顕著な
合理化を促進することができる。
従って本発明においては、上記したように最近における
電算機による高度の制御技術を適用した、高性能機器の
直動機構の構成に不可欠なフランジ付直動球軸受、ボー
ルスプライン、ボールねじ用フランジ付外筒の成形加工
法に、冷間鍛造法を適用して、上記直動機構構成用各構
成要素の耐荷重性、耐久性、機械的強度、作動精度等の
諸特性の向上をはかると共に、該フランジ付外筒成形時
の加工工程の縮少、加工時間の短縮、および成形用素材
の節減等により、上記直動関連機械要素生産の合理化を
はかることを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
 第1図(A)〜(C)は本発明における、冷間鍛造法
により成形した、フランジ付外筒を用いて構成した直動
球軸受、ボールスプライン、およびボールねじの斜視図
、第2図(A)〜(C)は上記第1図(A)〜(C)に
示した直動関連各機械要素構成用フランジ付外筒の側面
図と正面図、第3図(I)〜(IV)は上記第2図(A
)〜(C)に示した、上記フランジ付外筒の冷間鍛造時
における加工工程の説明図、第4図(A)〜(C)は、
上記第2図(A)〜(C)に示した各フランジ付外筒の
冷間鍛造成形後の形状の説明図、第5図は、上記第4図
(A)〜(C)に示した直動関連各機械要素における球
の転走面内き裂の説明図、第6図〜第8図は、上記第5
図に示した転走面内き裂形成機構の説明図、第9図〜第
10図は冷間鍛造後における被加工材料の機械的強度の
説明図である。また上記各図中の記号は各々、 1a〜1c、各直動関連機械要素のフランジ付外筒 2a〜2c、各直動関連機械要素における作動丸軸、ス
プライン軸、および ねじ 3、球 4、外筒フランジ 5、フランジ固定用ボルト孔 6、スナップリング用輪溝 7、フランジ固定面中の逃げ面 8、直動球軸受内球の転走面 9、直動球軸受内周面軸方向の逃げ 面 10、ボールスプライン球の転走面 11、ボールねじ内球の転走面 12、ボールスプライン球の循環径路 13、ボールねじ球の循環径路 14、外筒内に形成されるファイバー フロー 15、転走面下に生じたき裂 引用文献 1)Hertz.H.:Gesammelte Wer
ke.Bd.1.155174(1895) 2)F■ppl,A.:Vorlesungen ■b
er technis−che Mechanik.B
d.5.329(1918)3)Lundberg,G
.and Palmgren.A.:Proc.Roy
.Swed.Acad.Eng.Sci.,No.19
6(1947) 4)Lundberg,G.and Palmgren
.A.:Proc.Roy.Swed.Acad.En
g.Sci.,No.210(1952) 5)大沢:高炭素クロム軸受鋼の鍛錬成形比とじん性と
の関連性、不二越技報 Vol.18.No.3(1962) 6)Robert,H.Butler,H.Rober
t.Bear andThomas.L.Carter
:Effect of FiberOrientati
on on Ball Failures Under
Rolling−Contact Condition
s.NACATech.Note3933,Feb.(
1957)7)Thomas,L.Carter:Ef
fect of FiberOrientation 
in Races and Ballsunder R
olling Contact Fatigue Co
n−ditions,NACA Tech.Note4
2168)大沢:軸受ボールの転動疲労試験、機械の研
究 Vol.15.No.5(1963)9)冷間鍛造
ハンドブック アグネ社刊(1973) 10)Feldmann,H.D.:Cold For
ging ofStell.p.96(1961)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外筒内周面の軸方向に荷重支持範囲の球の
    転走面を成形し、該転走面における球の循環方式に従っ
    て作動する直動球軸受、ボールスプライン、ならびにボ
    ールねじのフランジ付外筒を、丸軸、また管状鋼材を軸
    方向一定寸法に切断して形成した素材を用い、冷間鍛造
    法における前方・後方押出、打抜、サイジング等の加工
    工程により、上記外筒の内・外周面と、該外筒の片側端
    部に連なるフランジ部分との同時成形を行い、上記外筒
    とフランジ部分における金属組織内鍛錬比の向上による
    、該金属組織内における軸方向ファイバーフロー形成の
    促進と、微細転位の進行等による機械的強度の向上と金
    属組織の改善をはかり、上記直動球軸受等のころがり直
    動機構に関連した各機械要素外筒における、荷重負荷域
    転走面下に生じる内部き裂と、該き裂の発生に起因した
    転走面の剥離を防止し、上記直動機構関連機械要素にお
    ける耐荷重性と耐久性の改善を主目的とし、これに加え
    て上記外筒部分とフランジ部分の結合強度の向上、なら
    びに外筒内・外周面とフランジ部分の同時成形に伴う、
    生産性の合理化をはかるために、上記冷間鍛造法により
    成形したことを特徴とする、上記直動球軸受、ボールス
    プライン、およびボールねじ構成用フランジ付外筒。
  2. 【請求項2】特許請求項1)記載のフランジ付外筒(1
    a)、(1b)、(1c)を適用して構成したことを特
    徴とする直動球軸受、ボールスプライン、およびボール
    ねじ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0882321A (ja) * 1994-09-12 1996-03-26 Hiihaisuto Seiko Kk フランジ付リニアボールベアリング

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JPH0882321A (ja) * 1994-09-12 1996-03-26 Hiihaisuto Seiko Kk フランジ付リニアボールベアリング

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