JPH04331792A - シリコン単結晶製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶製造方法

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JPH04331792A
JPH04331792A JP12862491A JP12862491A JPH04331792A JP H04331792 A JPH04331792 A JP H04331792A JP 12862491 A JP12862491 A JP 12862491A JP 12862491 A JP12862491 A JP 12862491A JP H04331792 A JPH04331792 A JP H04331792A
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JP
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silicon
melting
single crystal
silicon melt
container
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JP12862491A
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Kyojiro Kaneko
恭二郎 金子
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Osaka Titanium Co Ltd
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Osaka Titanium Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/14Heating of the melt or the crystallised materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/10Crucibles or containers for supporting the melt

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  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁溶解とCZ引き上
げ法との組合せによるシリコン単結晶製造方法に関する
【0002】
【従来の技術】各種半導体や高効率な太陽電池の素材と
して、シリコン単結晶は不可欠である。工業的なシリコ
ン単結晶の製造法としては、シリコン融液より単結晶ロ
ッドを引き上げるCZ法と、多結晶シリコンロッドを誘
導コイル内に挿通させて単結晶化するFZ法とがある。
【0003】CZ法は、FZ法に比して工程数が少なく
、歩留りも良いことから経済性が良好とされているが、
FZ法ほどの単結晶品質は得られない。CZ法で単結晶
品質を低下させている最大の原因は、シリコン融液を収
容する石英るつぼが消耗することによる石英るつぼから
の不純物汚染である。CZ法での今一つの大きな問題は
、長時間の連続引き上げが難しいということである。長
時間の連続的な引き上げにより、単結晶ロッドの比抵抗
を一定にすることが原理的に可能となり、これによって
歩留りが飛躍的に向上し、しかも炉運転の効率を上げる
ことができるわけであるが、これまで、この要求を満足
させる連続化を成功させたところはない。その最大の原
因は、単結晶品質を低下させる要因と同じく、石英るつ
ぼの消耗にある。
【0004】このような状況を背景として最近注目され
始めたのが、CZ法への電磁溶解の導入である。電磁溶
解法は、周方向に分割された導電性の水冷るつぼを使用
し、電磁場によりるつぼ内の材料を浮遊状態で溶解する
言わば浮遊溶解法であり、その原理は、特開昭61−5
2962号公報、特開平1−264920号公報、特開
平2−30698号公報等に開示された多結晶シリコン
製造装置にも用いられている。CZ法でのシリコン融液
の形成にこの電磁溶解を使用すれば、るつぼ内のシリコ
ン融液がるつぼ内面に非接触の状態に保持されるので、
原理的には、るつぼの消耗がなくなり、るつぼからの不
純物汚染が防止され、FZ法に匹敵する単結晶品質が確
保されると共に、長時間の連続引き上げも可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は未だ問題が多く、工業的規模での実施は行われてい
ない。電磁溶解を用いたCZ法の工業化を阻害している
大きな要因は、二つあると考えられる。一つは、るつぼ
内に非接触状態で保持されたシリコン融液の攪拌現象で
ある。この攪拌現象を図3により説明する。
【0006】誘導コイル1の内側に、周方向に分割され
た導電性のるつぼ2が設置されている。誘導コイル1を
流れる交流電流によりるつぼ2の各分割片に電流が流れ
、るつぼ2内のシリコン融液3に縦軸方向の磁界が印加
される。これにより、シリコン融液3に周方向の電流が
流れ、ジュール熱を発生させる。ところが、この磁界は
、誘導コイル1の構造上、上下に向かうほど弱くなるの
を避け得ず、この磁界の不均一分布に基づくローレンツ
力の差により、シリコン融液3に攪拌力が付加される。 そして、この攪拌力による液流動は、次の3つの不都合
が重なって非常に激しいものとなる。
【0007】1つは、誘導コイル1に投入されるパワー
に比例した強力な攪拌力がシリコン融液3に加えられる
ことである。2つ目は、低周波域ほど攪拌力が大きくな
ることである。すなわち、シリコンの電磁溶解では、誘
導周波数が高いと、電流効率は向上するが、表皮効果が
顕著になるために、るつぼ2内のシリコン融液3の中心
部までうず電流が到達せず、中心部の溶解が不足する。 そのため、大型の単結晶ロッド4の製造では、誘導周波
数の低下が不可避であり、例えば2〜3kHzの低周波
数域が選択される。ところが、このような低周波数域で
は、電流がるつぼ2内のシリコン融液3の深層深まで達
し、シリコン融液3に強い攪拌力が生じる。これは、単
結晶ロッド4の大型化が進む昨今にあっては、極めて不
都合なことと言える。3つ目の不都合は、シリコン融液
3がるつぼ2内に浮遊し、本質的に運動しやすい状態に
あることである。
【0008】これらの不都合の相乗により、攪拌力によ
る液流動は、図3に破線で示す従来のるつぼ溶解で発生
する熱対流とは比較にならない激しいものとなる。その
結果、シリコン融液3の液面が激しく波立ち、シリコン
融液3から引き上げられる単結晶ロッド4に温度振動に
起因するスワール欠陥、転位等が生じ、その品質を低下
させる。
【0009】電磁溶解を用いたCZ法の工業化を阻害し
ている今一つの要因は、電力コストの嵩むことと考えら
れる。すなわち、従来の電磁溶解を用いたCZ法では、
投入電力の略半分がるつぼの加熱に消費される。そのた
め、シリコンをうず電流にて直接加熱するにもかかわら
ず、期待されるほどの経済性は得られていない。
【0010】本発明の目的は、従来の電磁溶解を用いた
CZ法に比して電力消費効率が格段に高く、しかも、シ
リコン融液の攪拌を効果的に抑えることができるシリコ
ン単結晶製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電磁溶解
を用いたCZ法での電力消費効率の向上と、シリコン融
液の攪拌抑制とを目的として、スカル溶解を用いたCZ
法を先に開発した(特願平2−112050号)。これ
は、誘導コイルの内面に高融点絶縁物を被覆して誘導コ
イル自体を溶解容器となし、その溶解容器内でシリコン
を溶解させて容器内面にシリコンスカル層を形成した状
態で、溶解容器内のシリコン融液から単結晶ロッドを引
き上げる単結晶製造方法である。
【0012】スカル溶解を用いたCZ法によれば、誘導
コイルにて形成される磁界がるつぼを介することなく溶
解容器内のシリコンに直接作用するので、従来のるつぼ
を用いた間接電磁溶解によるCZ法に比して電力消費効
率が略2倍に向上する。溶解容器内のシリコン融液がシ
リコンスカル層に付着するため、シリコン融液に強い攪
拌力が作用する場合にも、シリコン融液が浮遊保持され
るときのような激しい融液攪拌がおこらない。シリコン
スカル層がインシュレータとなるために、高融点絶縁物
からの汚染が防止され、シリコン融液が浮遊保持される
場合に匹敵する純度が確保される。
【0013】ところが、本発明者らのその後の研究から
、スカル溶解を用いたCZ法では、溶解容器の内面に沿
ってシリコンスカル層を形成する必要上、溶解容器内の
シリコンが固液共存の状態となり、融液部の温度が充分
に上がらないことが分かってきた。シリコン融液の温度
が低いと、単結晶引き上げの際の種がシリコン融液にな
じまず、種付けが困難になる。また、種付けができても
、単結晶ロッドの引き上げ径が大きくなるため、引き上
げ速度の制御範囲内では、その引き上げ径をコントロー
ルし得ず、引き上げに伴いロッド径が徐々に脹らみ、コ
ーン状のロッドが製造されるおそれがある。
【0014】本発明者らは、これらの問題を解決するた
めに、誘導コイルに与えるパワーをシリコンスカル層が
消失する程度に上げた。そうすると、溶解容器内のシリ
コン融液が単結晶の引き上げに好適な温度まで加熱され
た。これと同時に、溶解容器内のシリコン融液は、シリ
コンスカル層の消失に伴ってインシュレータを失い、誘
導コイルの内面に被覆された高融点絶縁物に直接接触す
るようになるが、誘導コイルが強制的に冷却されている
状況下では、高融点絶縁物が低温に保たれ、シリコン融
液との反応が防止されるために、シリコン融液の汚染が
効果的に防止され得ることが明らかになった。
【0015】本発明のシリコン単結晶製造方法は、内部
に保持されたシリコンを発熱溶解させるべく、該シリコ
ンに交流磁界を作用させる誘導コイルの内面に高融点絶
縁物を薄膜状に被覆して溶解容器となし、誘導コイルを
強制的に冷却しながら、該溶解容器内でシリコンを溶解
させ、且つ、溶解容器内のシリコン融液を高融点絶縁物
に直接接触する状態に加熱して、該シリコン融液から単
結晶ロッドを引き上げることを特徴としてなる。
【0016】望ましくは、溶解容器内のシリコン融液に
対し、シリコン加熱用の交流磁界とは別に、シリコン融
液の流動に伴ってその流動を抑えるローレンツ力がシリ
コン融液に作用する磁界を印加する。
【0017】
【作用】本発明のシリコン単結晶製造方法においては、
誘導コイルが溶解容器を兼ね、溶解容器内のシリコンに
磁界が直接作用する。溶解容器内のシリコン融液が容器
内面に付着し、シリコン融液の攪拌が抑えられる。シリ
コン融液と容器内面との間にシリコンスカル層が介在せ
ず、融液温度が上がる。誘導コイルが強制冷却されるこ
とにより、高融点絶縁物にシリコン融液が直接接触する
にもかかわらず、高融点絶縁物からシリコン融液への不
純物の汚染が防止される。
【0018】以下に本発明の実施例を説明する。
【0019】図1は本発明法の実施に適した装置の概略
断面図である。図1の装置は、溶解容器40および磁極
50,50を収容する気密容器10を備えている。
【0020】気密容器10は、円筒状の溶解室11と、
その上方に同心状に突設された引上室12とよりなる。 溶解室11は、不活性ガス導入口11aおよび排気口1
1bを有し、上方には、真空弁11cを介して電子ビー
ム銃20が設けられている。また、引上室12の上方に
は、ワイヤ31を有する引上手段30が設けられている
【0021】溶解容器40は、気密容器10の溶解室1
1内の中心部に設置されている。この溶解容器40は、
図2に示すように、環状の誘導コイル41と、その底を
閉塞する定盤42とを有する。これらは、内部に冷却水
が通され、強制冷却される。誘導コイル41の内周面お
よび定盤42の上面には、SiO2 、Si3 N4 
等の高融点絶縁物からなる絶縁膜43が被覆されている
。絶縁膜43を形成する高融点絶縁物としては、電気絶
縁性、熱伝導性および融点が高く物性の安定なシリコン
系化合物が望ましく、SiO2 が特に良い。SiO2
 からなる絶縁膜43は、例えば次のようにして形成さ
れる。
【0022】シリコーン油を塗る。これは、300〜4
00℃でメチル基が分解し、無機化したSiO2 から
なる絶縁薄膜(〜0.3mm)を形成する。この薄膜の
上にSiO2 の粉末とシリコーン油との混合物を1m
m以下の厚みに塗る。このようにして形成された絶縁膜
43は、電気的な絶縁性が高く、しかも、薄くて熱伝導
が良い。そのため、裏側から強制冷却されていれば、表
面にシリコン融液が接しても低温に維持され、シリコン
融液との反応がないため、汚染物質の溶出がない。同様
の絶縁膜43は、誘導コイル41の層間にも介在されて
いる。絶縁膜43の厚みは、絶縁性等が確保されれば薄
いほうがよい(好ましくは1.0mm以下)。
【0023】磁極50,50は、溶解容器40の両側に
対向配置され、コイル51,51により溶解容器40内
に水平方向の直流磁界を通過させる。磁極50,50の
背面同志は、図示されないヨークにより連結されている
【0024】本発明法は、上記装置を用いて次のように
実施される。
【0025】まず、溶解容器40内に多結晶シリコンか
らなる塊状、粒状の原料シリコンを装入する。次いで、
気密容器10内が電子ビーム照射に必要な真空度になる
まで、気密容器10内を排気口11bより排気する。気
密容器10内が排気されると、電子ビーム銃20を作動
させて、溶解容器40内に装入された原料シリコンに電
子ビームを照射し、原料シリコンを局部的に溶解させる
と共に、溶解容器40の誘導コイル41に通電を行う。 誘導コイル41および定盤42は水冷されている。
【0026】誘導コイル41に通電を行うことにより、
溶解容器40内の原料シリコンに直接磁界が作用する。 ただし、原料シリコンが固体の状態では、溶解に至るほ
どのうず電流は生じない。しかし、原料シリコンに電子
ビームが照射されてプールが形成されると、そのプール
に充分なうず電流が流れ、ジュール熱による自己発熱に
てプールが拡大し始める。原料シリコンに所定のプール
が形成されると、電子ビームの照射を停止する。
【0027】溶解容器40に装入された原料シリコンが
溶解されると、シリコン融液70が溶解容器40の内面
に接触するが、溶解容器40の内面が絶縁膜43で被覆
されているので、誘導コイル41がシリコン融液70に
よって短絡されることはない。
【0028】溶解容器40内がシリコン融液70で満た
されると、磁極50,50によりシリコン融液70に直
流磁界を印加した状態で、引上手段30を作動させ、そ
のワイヤ31により、シリコン融液70を回転状態で液
面から円柱状に凝固させながら引き上げて単結晶ロッド
72となす。電子ビームの照射が終了した後の適当な段
階で、気密容器10内にガス導入口11aよりアルゴン
等の不活性ガスを導入して大気圧操業に切り換える。溶
解容器40内には、気密容器10内のホッパー(図示せ
ず)から原料シリコンが適宜補充される。
【0029】原料シリコンとしては、例えば、流動造粒
法にて製造された顆粒状の多結晶シリコンが、原料の添
加方法の簡便さ等の点から望ましい。
【0030】本発明法は、従来のるつぼを用いた間接電
磁溶解によるCZ法に比して次のような利点を有する。
【0031】誘導コイル41が溶解容器40の構成要素
になっているので、誘導コイル41にて発生される磁界
が溶解容器40内のシリコンに直接作用する。従って、
シリコンと誘導コイルとの間に水冷るつぼが介在する従
来法に比して電力消費効率が略2倍に向上する。
【0032】溶解容器40内にシリコンスカル層が存在
せず、シリコン融液70のみが存在する。そのため、シ
リコン融液70の温度が上がり、引き上げに際しての種
付けが容易になる。また、温度コントロール時の昇温お
よび降温が速やかにできるようになり、引き上げに際し
ての単結晶ロッド72の脹らみあるいは細りが抑えられ
る。その結果、引き上げ速度の制御範囲内で単結晶ロッ
ド72の直径が管理され、単結晶ロッド72が全長にわ
たって均一な直径となる。
【0033】溶解容器40内のシリコン融液70の底面
および外周面が絶縁膜43に付着しているので、シリコ
ン融液70の攪拌が生じ難い。攪拌が生じた場合は、磁
極50,50間に形成される直流磁界により、攪拌を防
止する方向のローレンツ力がシリコン融液70に作用す
る。これらにより、シリコン融液70に強い攪拌力が作
用する大パワー低周波操業の場合にも、従来法のような
シリコン融液70の激しい攪拌は生じない。その結果、
シリコン融液70の液面の波立ちが抑制され、シリコン
融液70から引き上げられる単結晶ロッド72における
スワール欠陥、転位等が、従来法に比して大幅に減少す
る。
【0034】溶解容器40内のシリコン融液70は、溶
解容器40の絶縁膜43に直接接触しているが、絶縁膜
43は厚みが薄く、且つ熱伝導が良く、背後から強制的
に水冷された誘導コイル41および定盤42により冷却
されているので、汚染物質の溶出がなく、シリコン融液
70を高純度に保ち、且つ、溶解容器40の消耗を防ぐ
【0035】溶解容器40に装入された原料シリコンを
電磁溶解前に局部溶解させる初期溶解として電子ビーム
照射を用いている。従来の初期溶解法としては、容器内
のシリコンにグラファイト、モリブデン等の高融点導電
体を接触させた状態で、容器内に電磁場を形成して高融
点導電体を先に加熱し、その熱で周囲のシリコンにプー
ルを形成する方法が、前記特開平1−264920号公
報および特開平2−30698号公報に開示されている
。このような初期溶解法では、高融点導電体からの不純
物汚染を避け得ないが、本発明法に採用されている電子
ビームによる初期溶解では、こうした不純物汚染も防止
され、単結晶ロッド72の品質がより一層向上する。
【0036】次に、本発明者らが行った比較試験の結果
を説明し、本発明の効果を明らかにする。
【0037】図1の装置において、スカル層なしの直接
電磁溶解を用いたCZ法により、直径が50mmの単結
晶シリコンロッドを製造した。電磁溶解条件および引き
上げ条件を表1に示す。比較のために、同一寸法の単結
晶シリコンロッドを、スカル層ありの直接電磁溶解を用
いたCZ法、従来の間接電磁溶解によるCZ法およびF
Z法で製造した。製造された各単結晶シリコンロッドの
品質を表2に示す。直接溶解と間接溶解との間では、電
力使用量および容器消耗状態の比較も行った。
【0038】表2からわかるように、直接電磁溶解法を
採用することにより、電力使用量が間接電磁溶解法に比
べて約40%に節約された。また、誘導周波数が6kH
zと低周波であるにもかかわらず、シリコン融液の表面
が安定し、特に、シリコン融液に直流磁界を作用させる
ことによって、比抵抗値の分布が均一になった。スカル
層をなくしたことにより、溶融シリコンの温度制御が容
易になり、また、スカル層が存在しないにもかかわらず
、不純物が少ない。そして、直流磁界を作用させた場合
は、溶融シリコンの乱れた対流も大幅に抑えられ、結晶
成長を均質に行えるようになった結果、育成されたシリ
コン単結晶の品質はFZ法と並ぶ水準に達した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】なお、溶解容器40を構成する定盤42は
、誘導コイル41と同方向に巻かれたパンケーキ状コイ
ルとすることもできる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のシリコン単結晶製造方法は、るつぼを介さない直接電
磁溶解を用いるので、従来のるつぼを用いた間接電磁溶
解によるCZ法に比して電力利用効率が著しく高い。し
かも、融液攪拌の抑制により、優れた単結晶品質を確保
する。更に、容器からの汚染がなく、容器の消耗もない
。従って、高品質なシリコン単結晶を低コストで提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法の実施に適した装置の概略断面図であ
る。
【図2】溶解容器の断面図である。
【図3】シリコン融液の攪拌現象を説明するための模式
図である。
【符号の説明】
10  気密容器 30  引上手段 40  溶解容器 41  誘導コイル 43  絶縁膜 60  磁極 70  シリコン融液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  内部に保持されたシリコンを発熱溶解
    させるべく、該シリコンに交流磁界を作用させる誘導コ
    イルの内面に高融点絶縁物を薄膜状に被覆して溶解容器
    となし、誘導コイルを強制的に冷却しながら、該溶解容
    器内でシリコンを溶解させ、且つ、溶解容器内のシリコ
    ン融液を高融点絶縁物に直接接触する状態に加熱して、
    該シリコン融液から単結晶ロッドを引き上げることを特
    徴とするシリコン単結晶製造方法。
  2. 【請求項2】  溶解容器内のシリコン融液に対し、シ
    リコン加熱用の交流磁界とは別に、シリコン融液の流動
    に伴ってその流動を抑えるローレンツ力がシリコン融液
    に作用する磁界を印加することを特徴とする請求項1の
    シリコン単結晶製造方法。
  3. 【請求項3】  高融点絶縁物がSiO2 である請求
    項1または2のシリコン単結晶製造方法。
JP12862491A 1990-04-27 1991-04-30 シリコン単結晶製造方法 Pending JPH04331792A (ja)

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