JPH04330938A - 担持された銀触媒、ならびにその製造方法及び使用方法 - Google Patents

担持された銀触媒、ならびにその製造方法及び使用方法

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JPH04330938A
JPH04330938A JP3290394A JP29039491A JPH04330938A JP H04330938 A JPH04330938 A JP H04330938A JP 3290394 A JP3290394 A JP 3290394A JP 29039491 A JP29039491 A JP 29039491A JP H04330938 A JPH04330938 A JP H04330938A
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catalyst
silver
gas
ethylene
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JP3290394A
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English (en)
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David Michael Minahan
デビッド、マイケル、ミナハン
Erlind Magnus Thorsteinson
アーリンド、マグナス、ソースティンソン
Albert Cheng-Yu Liu
アルバート、チェンーユウ、リウ
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Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
Original Assignee
Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
    • B01J23/38Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals
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    • B01J23/66Silver or gold
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring
    • C07D301/03Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds
    • C07D301/04Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with air or molecular oxygen
    • C07D301/08Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with air or molecular oxygen in the gaseous phase
    • C07D301/10Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with air or molecular oxygen in the gaseous phase with catalysts containing silver or gold
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明はアルキレンオキシド、好ましく
はエチレンオキシドの製造のための担持された銀触媒、
その製造及びアルキレンオキシド、好ましくはエチレン
オキシドの製法におけるその銀触媒の使用に関する。更
に詳しくは本発明は、気相において酸素含有ガスにより
アルケン、好ましくはエチレンを酸化して高効率下にア
ルキレンオキシド、好ましくはエチレンオキシドを生成
することのできる金属促進銀触媒の製造に関する。
【0002】エチレンオキシドの製造のための金属カチ
オン促進銀触媒の製造方法は特許文献に広く記載されて
いる。大多数のこれらの方法は含浸技術を採用し、該含
浸技術においては銀の可溶性化された化合物及び金属カ
チオン助触媒を含有する溶液を使用して多孔性の担体又
は支持体を含浸し、次いで該含浸された担体を加熱処理
して担体上に銀及び金属カチオンを析出させる。含浸法
は、銀及び金属含有助触媒をエマルション又はスラリー
から触媒担体上にコーティングし、次いで存在する液体
を担体から除去し、銀及び金属含有助触媒を析出させる
工程を行う技術を使用するコーティングされた触媒の製
造方法とは異なる。今日においてはコーティングされた
触媒は含浸された触媒よりも、工業的実施において、よ
り少なく満足されると一般的に考えられる。なぜならば
担体の内面への銀のコーティング、したがってコーティ
ングされた触媒は機械的摩擦による銀の損失を生じ易い
と一般的に信じられているからである。
【0003】エチレンオキシド触媒の製造に対する技術
文献に記述されている含浸方法は担体上に銀及び金属カ
チオンを析出させる多様な方法を包含している。これら
の方法は低温含浸、高温含浸、不活性ガス雰囲気中にお
ける活性化、及び/又は銀含浸溶液に対する溶媒の選択
のような、該方法において採用されるプロセス条件によ
って一般的に特徴づけられる。
【0004】含浸法は担体上への銀及び金属含有助触媒
の同時析出法か、又は、金属含有助触媒の前もしくは後
のいずれかにおいて銀を添加する逐次添加法かのいずれ
を使用するかによって特徴づけられる。金属含有助触媒
の添加後に銀を担体に添加する方法を本明細書において
「金属ファースト(metal−first) 」逐次
製造法と称し、一方金属含有助触媒の添加に先立って銀
を担体に添加する方法を本明細書において「銀ファース
ト(silver−first)」製造法という。担体
への銀及び金属含有助触媒の同時添加を本明細書におい
て「同時製造法」又は「同時含浸製造法」という。担体
への金属含有助触媒及び/又は銀についての用語「添加
」の使用は場合によって多孔性担体を銀及び/又は金属
含有助触媒もしくはその前駆物質を含有する溶液により
含浸し、次いで通常には熱処理によって担体上に上記物
質を析出させることを包含する。
【0005】同時含浸法及び逐次含浸法によって製造さ
れる触媒の相対的性能については技術文献に報告されて
いる。すなわちワッチメナ(Wattimena) に
対する米国特許第3,563,914号ならびにニール
セン(Nielsen) らに対するベルギー特許第7
93,658号及び米国特許第3,962,136号、
第4,101,115号、第4,012,415号各明
細書は同時添加法と比較しての、銀ファースト逐次添加
法により製造されたアルカリ金属含有触媒の相対的非効
率性(relativeinefficiency) 
を例証する比較データを記載している。英国特許第1,
489,335号明細書に基づく、キルティー(Kil
ty) に対する米国特許第4,207,210号明細
書はエチレンオキシド触媒の製造のためのアルカリ金属
ファースト法を記載しており、該方法はニールセンらに
対する前記米国特許明細書に記載のような同時析出法に
よって製造された触媒と等価の、又は優れてさえもいる
触媒を提供するといわれている。
【0006】アルカリ金属含有触媒の製造についての銀
ファースト法に関する当業界におけるその他の特許明細
書は同時含浸法と逐次含浸法との間における並行比較を
可能とするに十分なデータを提供していないけれど、そ
れにも拘らず該提供されたデータは銀ファースト法は屡
々余り好ましくない方法であることを示していると思わ
れる。例えばマックスウエル(Maxwell) に対
する米国特許第4,033,903号明細書は銀ファー
スト添加法を開示しており、該方法においては老化した
触媒に対してアルカリ金属含有助触媒を添加することに
より使用エチレンオキシド触媒を再活性化している。該
特許明細書の方法は担体への銀添加工程とアルカリ金属
添加工程との中間において熱処理工程を採用することに
より、新しく製造された触媒の効率を高めるのに同様に
有効であるといわれる。しかしながらこの製造方法の有
効性は該特許明細書の表III に示されるデータの見
地から若干疑わしいと思われる。該表III において
は銀ファースト法によって製造された触媒である触媒R
及びTはアルカリ金属含有助触媒を含有しない銀触媒で
ある触媒Qよりも劣っていることが示されているのであ
る。
【0007】ウインニック(Winnick) に対す
る米国特許第4,066,575号明細書は、担体を銀
溶液による含浸後に不活性ガス雰囲気下に加熱する活性
化工程を特徴とする触媒の製造方法を記載している。そ
の後にアルカリ金属に対する溶媒として水、又はメタノ
ール、エタノールもしくはプロパノールのような低級ア
ルコールを使用して担体上にアルカリ金属含有助触媒を
析出させている。英国特許出願第2,045,636A
号明細書は銀含有溶液により含浸した担体を、アルカリ
金属の、いわゆる後析出(post depositi
on) に先立って200℃以下の温度に保つ低温析出
技術によって該発明を先行技術方法に対して特徴づけよ
うと試みている。上記のアルカリ金属の後析出に対して
提案された溶媒は水及びエタノールである。ドイツ国特
許公開第2,914,640号明細書は含浸の順序を開
示しており、この場合最初に銀を懸濁液から担体に塗布
し、その直後に担体を加熱している。次いで溶媒として
水を使用してアルカリ金属を溶液から担体に添加してい
る。ミツハタ(Mitsuhata) らに対する米国
特許第4,248,740号明細書は銀を最初にする添
加順序を採用する触媒製造手順を記載している。該特許
権者らは水、又はメタノール、エタノールもしくはプロ
パノールのような低級アルコールを含有するアルカリ金
属溶液により担体を含浸することを推奨している。次い
で触媒を200℃以上に加熱することを回避するように
注意しながら溶媒を蒸発させる。これが記載された方法
の臨界的特徴である。ヘイデン(Hayden)らに対
する米国特許第4,168,247号明細書は銀を最初
とする添加順序より成る、番号34〜37により示され
る触媒の製造手順を記載している。メタノールを更に添
加してアルカリ金属含有助触媒を水に溶解させ、得られ
た溶液を使用して担体を含浸した。
【0008】特願昭53−142,421号明細書(特
開昭54−79193号公報)は使用済みの、又は安定
化した銀触媒を、アルカリ金属含有助触媒、銀イオンと
錯塩を形成し得る有機化合物、及び1ないし4個の炭素
原子を有するアルコールを含有する溶液により含浸する
ことによる該使用済みの、又は安定化した触媒の「後処
理(post−treatment)」を開示している
。実施例に記載された含浸溶液中にはメタノール以外の
アルコールは使用されなかった。
【0009】バシン(Bhasin)らに対する米国特
許第4,419,276号明細書及びワルナー(Wal
ner)らに対する米国特許第4,455,392号明
細書は担体を銀塩により、次いで少なくとも1種の金属
含有助触媒の配合物により含浸することによるエチレン
オキシド生成触媒の逐次製造法を開示している。これら
の特許発明は少なくとも1種の含浸溶液中における或る
種の溶媒の使用を包含する。更にこれらの特許明細書は
使用される個々の金属助触媒は臨界的ではなく、しかも
1種もしくはそれ以上のアルカリ金属;1種もしくはそ
れ以上のアルカリ土類金属;又は1種もしくはそれ以上
の、タリウム、金、スズ、アンチモン、希土類などのよ
うな他の助触媒を包含することができる。該生成された
触媒は同時製造法によって製造された触媒と同様に効果
的であるといわれている。
【0010】担持された銀含有アルキレンオキシド生成
触媒は屡々アルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の1
種もしくはそれ以上の金属含有助触媒を包含して例えば
高められた活性及び/又は効率及び/又は安定性を与え
る。例えば強化された触媒の製造方法及び/又は触媒及
び/又は上記のような助触媒の使用を効果的にするアル
キレンオキシド製法を提供するように上記触媒の製造方
法を提供することが好都合である。
【0011】本発明を特徴づけるに当って、用語「転化
率」、「選択率」及び「収率」は1969年1月7日に
特許された米国特許第3,420,784号明細書第3
欄、第24〜35行に定義されるように使用される。こ
の「選択率」の定義は米国特許第2,766,261号
明細書第6欄、第5〜22行、及び米国特許第3,14
4,916号明細書第58〜61行に開示されているも
のと一致する。「収率」及び「転化率」の定義は当業界
において更に多様の意味を有するが前記米国特許第2,
766,261号明細書に定義されるように、これらの
意味は採用されない。本明細書及び特許請求の範囲の全
般にわたって使用される用語「効率」及び「選択率」は
同義語である。
【0012】
【発明の要約】本発明は酸素含有ガスによりアルケン、
好ましくはエチレンを気相酸化することによるアルキレ
ンオキシド、好ましくはエチレンオキシドの製造のため
の担持された銀触媒の製造方法を提供する。このような
方法によって製造された触媒、及びアルキレンオキシド
、好ましくはエチレンオキシドの製造のための上記銀触
媒の使用もまた提供する。
【0013】一つの広い見地において本発明の触媒製造
方法は銀含有担体と、アルカリ金属又はアルカリ土類金
属以外の少なくとも1種の金属含有助触媒を包含する溶
液とを、該金属含有助触媒の所望量と該銀含有担体とが
会合するのに十分な条件下に接触させて触媒の性能を高
めることを包含して成るものである。該接触された担体
はその後に処理して銀含有担体からの溶媒の除去を行う
ことが好ましい。一つの実施態様において、好ましくは
本発明方法は接触工程に先立って、触媒担体、特に多孔
性触媒担体を、溶媒又は可溶化剤と担体上に所望量の銀
を析出させるに十分な量の銀塩とを包含する溶液により
含浸させる。次いで該含浸された担体を処理して銀塩の
少なくとも一部を銀金属に転化させ、担体の表面に銀を
析出させる。この処理された担体は次いで本発明の接触
工程において使用される。
【0014】銀含有触媒担体を接触させるのに使用され
る接触溶液を例えば溶媒及び/又は金属含有助触媒につ
いて適当に選択することにより新規なアルキレンオキシ
ド、好ましくはエチレンオキシド生成触媒及びこのよう
な触媒の使用方法が達成される。更に、このような溶液
の適当な選択により触媒製造上の利点が得られる。
【0015】一つの実施態様において、溶液は該溶液に
包含される金属含有助触媒が銀含有担体に対して、類似
の溶液中の該金属含有助触媒の、銀を含有しない類似の
担体に対する親和力に比較して高められた親和力を有す
るように選択される。この高められた親和力は、担体を
含浸溶液から取り出し、該担体は該担体の細孔を満たす
残留含浸溶液を有し、この残留液は次いで例えば蒸発に
より駆逐し、残留液中に含まれた金属含有助触媒のみを
残す標準含浸技術と比較して増大された量の金属含有助
触媒が銀含有担体と会合することを屡々意味する。この
ような細孔充てん含浸においては、担体の細孔中に存在
せず、含浸された担体から液体としてデカントされるか
、ろ過されるか、又は他の方法で分離される大部分の含
浸溶液は新しい含浸溶液と同一の、金属含有助触媒の濃
度、例えば約10%又は約20%以内を有する。対照的
に本発明において使用後の接触溶液は銀含有担体の接触
に使用する前における上記溶液中に存在する金属含有助
触媒の濃度の約75%、好ましくは約50%未満、最も
好ましくは約30%未満の濃度を屡々有する。更に、そ
の後の処理工程ではなく、本発明の接触工程自体が、銀
含有担体上への金属含有助触媒の析出に対して効果的で
あることが好ましい。
【0016】特に有用な実施態様において金属含有助触
媒は、該金属含有助触媒が、該銀含有担体と類似するけ
れど類似溶液からの銀を含有しない参照担体(refe
rence sapport) と会合する速度と比較
して増大された速度で銀含有担体と会合する。
【0017】本発明の触媒製造方法は触媒上への金属含
有助触媒の選択的な配置又は析出をもたらすことが好ま
しい。例えば不釣合な量の金属含有助触媒を担体表面上
の銀の上又は銀の付近に析出させることができる。本発
明により製造された触媒は、最終触媒構造は明らかでな
いけれど独特であり、非常に有用な触媒的性質と、例え
ば類似の組成を有するけれど銀と金属含有助触媒との同
時含浸又は同時添加によって製造した触媒と比較して高
められた触媒的性質とを屡々有する。
【0018】
【発明の詳細な検討】本発明の触媒を使用して製造され
るアルキレンオキシドは構造式:
【0019】
【化1】
【0020】(式中、R1 及びR2 は例えばメチル
もしくはエチルのような低級アルキルであり、又は好ま
しくは水素である)によって特徴づけられる。最も好ま
しいアルキレンオキシドはエチレンオキシドである。ア
ルキレンオキシドは対応するアルケン、すなわちR1 
HC=CHR2 から製造される。理解を容易にするた
め、エチレンオキシド及びエチレンについて下記に論ず
る。
【0021】本明細書に使用される用語「化合物(co
mpound)」はイオン結合及び/又は共有結合及び
/又は配位結合のような表面結合及び/又は化学的結合
による特定の元素と1種又はそれ以上の異った元素との
組合せをいう。用語「イオン性」又は「イオン」は荷電
された化学成分を示し、「カチオン性」又は「カチオン
」は陽性であり、「アニオン性」又は「アニオン」は陰
性である。 用語「オキシアニオン性」又は「オキシアニオン」は別
の元素と組み合わされた少なくとも1個の酸素原子を有
する陰性に荷電された部分を示す。したがってオキシア
ニオンは酸素含有アニオンである。イオンは孤立しては
存在しないけれど電荷を平衡させる対イオンとの組合せ
において見出されることが理解される。
【0022】本発明の担持された銀触媒は、金属含有助
触媒を含有しない類似の触媒と比較して、例えば触媒の
活性及び/又は効率及び/又は安定性のような少なくと
も1種の触媒的性質を強化するのに十分な量の、アルカ
リ金属又はアルカリ土類金属以外の少なくとも1種の金
属含有助触媒を含有することを特徴とする。該触媒は広
く変動するプロセス条件下において使用することができ
るけれど、十分な金属含有助触媒が触媒中に組み入れら
れたかどうかを定める目的のためにはプロセス条件の標
準セットを使用することができる。
【0023】本発明の触媒を特徴づけるための標準エチ
レンオキシド  プロセス条件(STANDARD E
THYLEN OXIDE PROCESS COND
ITIONS)(略称「条件(CONDITIONS)
」は二酸化炭素を包含するガスの完全な再循環を伴った
標準逆混合オートクレーブの使用を包含する。該「条件
」はエチレン、酸素及び気相阻害剤供給物における若干
の変動を伴って操作することができる。二つの場合が例
証される:すなわち分子状酸素を供給するために空気が
使用される工業的空気型エチレンオキシド製造法に使用
される典型的条件を逆混合(backmixed) 反
応器においてシミュレートする空気プロセス条件、及び
分子状酸素をそれとして使用する工業的酸素型エチレン
オキシド製造法における典型的条件を逆混合(back
mixed) 反応器においてシミュレートする酸素プ
ロセス条件である。それぞれの場合に異なった効率が示
されるけれど実際には、より少量の酸素及びエチレンを
使用する、酸素供給物として空気を使用するすべての場
合に、酸素供給物として分子状酸素を使用する場合の効
率よりも約2ないし4%だけ低い、エチレンオキシドへ
の効率が生ずるのが通常である。触媒がレドックス−ハ
ーフ反応対塩(redox−half reactio
n pair salt) を含有し、レドックス−ハ
ーフ反応対の対応する効率増進(efficiency
−enhancing)気体部類と共に使用することが
意図される場合には該「条件」はそのような気体部類を
存在させる。該「条件」は下記の標準入口条件下に、反
応器の出口ガス中において2.0モル%のエチレンオキ
シド濃度を使用する。
【0024】                          
   空気プロセス条件      酸素プロセス条件
    成分                   
     モル%                 
 モル%          酸素         
               6.0       
           8.0    エチレン   
                 8.0     
           30    エタン     
                 0.5     
             0.5    二酸化炭素
                  6.5    
              6.5    窒素  
                    ガスの残余
分            ガスの残余分  エチレン
クロリドppm      (効率に対する     
     (効率に対する  (又はエチレンジクロリ
ド      最適値)              
  最適値)  を使用する場合は上記量の   半分)   レドックス−ハーフ反応対    (効率に対する
          (効率に対する  の気体部類の
ppm            最適値)      
          最適値)  (触媒に対して必要
な場合)
【0025】「条件」はJ.M.バーティ(Berty
) 著のChemical Engineering 
Progressvol  70,No.5、第78〜
84頁、1974年における「リアクターフォア  ベ
ーパー  フェイス−カタリチック  スタディース(
Reactor for VaporPhase−Ca
talytic Studies) 」と題する論文の
第2図に記載の周知の、逆混合底部かくはん「磁気駆動
」オートクレーブを使用する。
【0026】圧力は275psigにおいて一定に保ち
、全出口流は22.6SCFHに保つ。SCFHとは標
準温度及び標準圧力、すなわち0℃及び1気圧における
1時間当りの立方フィートをいう。出口エチレンオキシ
ド濃度は反応温度を調整することにより2.0%に保つ
。したがって温度(℃)及び触媒効率は触媒性能を記載
する応答として得られる。
【0027】「条件」において使用される触媒試験手順
は下記の工程を包含する。
【0028】1.触媒80ccを逆混合オートクレーブ
に仕込む。触媒の容量を内径1インチのメスシリンダー
において該シリンダーを数回軽打して触媒を十分に充て
んした後測定する。あるいは触媒の容量は担体の充てん
密度と銀及び添加剤の量とから算出する。触媒の重量を
記録する。
【0029】2.逆混合オートクレーブを、1500r
pmで運転する送風機を使用しての20SCFHの窒素
流中においてほぼ反応温度に加熱する。次いで窒素流を
中止し、上記の供給物の流れを反応器に導入する。全ガ
ス出口流を22.6SCFHに調整する。温度は220
℃に設定する。
【0030】3.次の三日間にわたって温度を255℃
に上げる。このようにしてエチレンオキシドに対する触
媒の選択性及び活性が得られる。
【0031】上述の手順による触媒効率を報ずる1回の
試験結果の標準偏差は約0.7%効率単位である。上述
の手順による触媒活性を報ずる1回の試験結果の標準偏
差は約0.03モル%エチレンオキシドである。勿論、
標準偏差は試験を行うに当って使用される装置の質及び
技術の精度に関係し、したがって変動する。本明細書に
報告される試験結果は上記に示した標準偏差内であると
思われる。試験を多数回行うことにより試験の回数の二
乗根だけ標準偏差が減少する。
【0032】触媒の活性安定性及び効率安定性は「条件
」下に好都合に定められる。活性及び効率における経時
減少速度は触媒の活性安定性及び効率安定性を示す。 通常には該試験は約2モル%の触媒の存在下に、デルタ
エチレンオキシド濃度について約50日間にわたって行
う。安定性を示す時間は約2モル%のエチレンオキシド
生成速度において20日又は30日であることができる
【0033】本発明の触媒製造法は銀含有触媒担体を、
溶媒とアルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の少なく
とも1種の金属含有助触媒とを包含する溶液と、所望量
の金属含有助触媒が銀含有担体と会合し、好ましくは銀
含有担体上に析出し、更に好ましくは銀含有担体上に吸
着するに十分な条件下に接触させて触媒の性能を高める
ことを包含する。好ましくは該接触された担体は次いで
処理して該接触された担体から溶媒を除去する。
【0034】本明細書に使用する用語「会合」とは、接
触された担体の25重量%を含有する蒸留水スラリーを
25℃において24時間保った後、金属含有助触媒の約
10%以下、好ましくは約5%以下が該接触された担体
から除去されるように金属含有助触媒を銀含有触媒担体
に取り付け又は結合させることを意味する。好ましくは
本発明の接触工程は銀含有触媒担体上への金属含有助触
媒の析出を行う。これは、含浸溶液を担体の細孔を満た
すために使用し、次いで担体を満たした細孔を処理、例
ば化学的及び/又は熱的に処理して担体上への金属含有
助触媒の析出を行う慣用の金属含有助触媒含浸手順と対
照的である。好ましくは本発明の接触工程は銀含有触媒
担体上への金属含有助触媒の析出を慣用の細孔充てん含
浸/処理組合せ工程によって行われるものと同一の程度
に行われる。いかなる特定の操作理論に制限されること
を欲する訳ではないけれど本発明のより一層好ましい見
地において金属含有助触媒は銀含有触媒担体上に吸着さ
れると思われる。好ましくは上記吸着された金属含有助
触媒は接触された担体の25重量%を含有する蒸留水ス
ラリーを25℃において24時間にわたり維持した後に
、該接触された担体から約5%以下が除去されるように
銀含有触媒担体に吸着される。
【0035】一つの実施態様において接触溶液は、溶液
中における金属含有助触媒が銀含有担体に対して、銀を
含有しない担体の表面に対する類似の溶液中の助触媒の
親和力に比較して増大された親和力を有するように選択
される。
【0036】特に有用な実施態様において接触溶液は、
助触媒が、該担体に類似するけれど銀を含有しない参照
担体と会合、好ましくは該参照担体上に析出、更に好ま
しくは該参照担体上に吸着する速度と比較して高められ
た速度において金属含有助触媒が銀含有担体と会合、好
ましくは該担体上に析出、更に好ましくは該担体上に吸
着されるように選択される。
【0037】好ましくは本発明の接触工程に先立って触
媒担体を、溶媒又は可溶化剤と担体上に所望量の銀が析
出するのに十分な量の銀塩とを含有する溶液により含浸
する。次いで銀塩含浸された担体を処理して銀塩の少な
くとも一部を銀金属に転化させ、担体表面上への銀の析
出を行う。所望により、又は好都合には銀含浸/処理組
合せ工程を1回以上くり返して担体上に所望量の銀を供
給することができる。同様に、本発明の接触工程を1回
以上行って触媒中に所望量の銀を供給することができる
。しかしながら本発明の接触工程は屡々銀含有担体上に
析出される金属含有助触媒の量を増大させるので、所望
の触媒金属含有助触媒とするためには本発明の接触工程
は例えば慣用の細孔充てん含浸に比較して、より少ない
本発明の接触工程のくり返しを必要とすることがある。
【0038】上記のように金属含有助触媒はアルカリ金
属又はアルカリ土類金属以外の金属を包含する。1種又
はそれ以上のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属
を本発明の接触工程において使用される溶液中に包含さ
せることができる。しかしながら上記のようなアルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属は典型的には細孔充て
ん含浸機構により、しかも実質的に本発明の高められた
親和力/増大された会合速度の故からではなく銀含有担
体上に析出される。
【0039】本発明の金属含有助触媒は好ましくは周期
表の1b,2b,3b,4b,5b,6b,7b及び8
の各族の金属、希土類金属(ランタニド系列)、スズ、
アンチモン、鉛、タリウム、ビスマスの少なくとも1種
及びそれらの混合物を包含する。(周期表に対する参考
文献は米国、オハイオ州、クリーブランド市、Chem
ical Rubber Company により刊行
されるCRC Handbook of Chemis
try and Physics、第46版、内表紙で
ある)。更に好ましくは該金属含有助触媒はマンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、銅、金、ルテニウム、ロジウ
ム、オスミウム、イリジウム、亜鉛、カドミウム、希土
類金属、モリブデン、タングステン、アンチモン、鉛、
タリウム及びそれらの混合物より成る群から選択される
少なくとも1種の金属を包含する。本発明の金属含有助
触媒においてはマンガン及び/又はコバルトが特に有用
である。
【0040】該金属含有助触媒は接触溶液中に溶解され
る。助触媒金属は接触溶液中においてカチオン、アニオ
ン又は溶媒和された非イオン化合物の状態で存在するこ
とができる。本発明の接触溶液において使用される金属
含有助触媒の特定の形態は該接触溶液に可溶性であり、
本発明の増大された親和力/会合速度を示すようなもの
である。金属含有助触媒のこのような特定の形態は最終
触媒中に存在する金属含有助触媒の実際の形態であって
も、そうでなくてもよい。本明細書の他の個所で同一物
として扱われる多数の特定金属含有助触媒は本発明の接
触溶液中に包含させるのに有用であることがある。
【0041】接触溶液中における任意の個々の金属含有
助触媒の濃度は例えば溶液の組成、包含される特定の金
属含有助触媒、包含される特定の銀含有担体及び最終触
媒の所望の金属含有助触媒含量のような多数のファクタ
ーに関係する。金属含有助触媒の濃度は唯一の接触工程
を使用する最終触媒中に所望量の金属含有助触媒が包含
されることができるように選択することが好ましい。金
属含有助触媒の溶液濃度は、溶液の全重量を基準にして
、金属としての金属含有助触媒の重量として計算して広
範囲に変動することができ、好ましくは約0.0001
%ないし約10%またはそれ以上、更に好ましくは約0
.01%ないし約5%の範囲である。
【0042】上記のように接触溶液中に存在する金属含
有種は最終触媒中に存在する助触媒金属種である必要は
ない。溶液中に存在する助触媒金属含有種は、例えばイ
オンのような金属含有種を錯化するように作用する錯化
剤の助けを借りることなく該溶液に可溶性であることが
好ましい。本明細書に記載のように上記のような錯化さ
れたイオンは屡々本発明の所望の増大された親和力/会
合速度を与えない。
【0043】現在有用な金属含有助触媒接触溶液におい
て有用な溶媒は、それが本明細書に記載のように機能す
ることを条件にして任意の適当な溶媒でよい。すなわち
該溶媒は水をベースとするもの、又は有機物をベースと
するものであることができ、しかも極性又は実質的に、
もしくは全体的に無極性であることができる。一般的に
溶媒は溶液中に包含される金属含有助触媒を可溶性化す
るのに十分な溶媒和力を有すべきである。同時に溶媒を
、溶媒和した金属含有助触媒に不都合な影響を及ぼし、
又は例えば該助触媒との配位カップリングの見地におい
て相互作用することを回避するように選択することが好
ましい。過度に相互作用的な溶媒は本発明の高められた
親和力/会合速度を減少させることがある。
【0044】有機物をベースとする溶媒の例はアルコー
ル、特にアルカノール;グリコール特にアルキルグリコ
ール;ケトン;アルデヒド;アミン;テトラヒドロフラ
ン;ニトロベンゼン;ニトロトルエン;グライム類特に
グライム、ジグライム及びテトラグライム;などを包含
するけれどそれらに限定されない。1分子当り1ないし
8個の炭素原子を有する有機物をベースとする溶媒が好
ましい。
【0045】有機溶媒の混合物、又は水と1種又はそれ
以上の有機溶媒との混合物を、そのような混合溶媒が本
明細書において望まれるように機能することを条件とし
て使用することができる。
【0046】一つの実施態様において溶液は溶媒、特に
実質的又は全体的に無極性溶媒を包含し、金属含有助触
媒が該溶液中に、アニオン及びカチオンが誘導される塩
の溶媒に高められた溶解性を提供するように錯化してい
るカチオンと会合しているアニオンの状態で存在する。 このようなカチオンを錯化して溶解性を与えるのに使用
される錯化剤はクラウンエーテル類である。これらの物
質はカチオンを錯化するのに有効であるけれど金属含有
アニオンに対して実質的に効果なく、例えば有害な影響
を与える。
【0047】本発明の接触工程は所望量の金属含有助触
媒を銀含有担体と会合させ、又は銀含有担体上に析出又
は吸着させて最終触媒の性能を高めるのに有効な条件下
に行う。外界温度ならびに外界温度よりも低い温度及び
高められた温度を採用することができる。高められた温
度、好ましくは約25℃ないし約80℃又はそれ以上の
温度は金属含有助触媒を接触溶液に可溶性とするのに有
用であることがある。接触は接触溶液の実質的にすべて
、例えば少なくとも約80%が液相中に残留するような
条件下に行われる。大気圧以下、大気圧及び大気圧以上
の圧力を使用することができる。接触時間は広く変動す
ることができ、屡々には約1分から約24時間まで、又
はそれ以上の範囲内である。
【0048】本発明における接触は使用される接触溶液
、すなわち溶液/銀含有担体の接触が完了した後に液体
溶液として接触工程から分離される溶液が接触前の接触
溶液中に存在する金属含有助触媒の濃度の約75%以下
、更に好ましくは約50%以下、なおも更に好ましくは
約30%以下の濃度を有するようにして行われることが
好ましい。助触媒を担体と会合させるために細孔充てん
に対してのみ関係する触媒含浸溶液は含浸の前及び後の
両方において実質的に同一の濃度を有する。本発明は金
属含有助触媒と銀含有担体とを会合させるための細孔充
てん以上のものを包含する。
【0049】溶液中に包含される金属含有助触媒はアニ
オン又はカチオンの状態における金属を包含する。好ま
しくは該溶液中に存在する金属は最高酸化状態又は包含
される個々の金属に対して可能な最高の通常に到達可能
な酸化状態に次ぐ酸化状態である酸化状態を有する。一
つの有用な実施態様において溶液中に存在する金属は例
えばマンガンにおいて少なくとも+2、更に好ましくは
少なくとも+3又はそれ以上の酸化状態を有する。
【0050】担体を含浸するのに好ましく使用される銀
溶液は、銀塩、又は溶媒中の化合物又は当業界に開示さ
れている銀溶液のような錯化/可溶化剤より成る。使用
される個々の銀塩は臨界的ではなく例えば硝酸銀、酸化
銀、又は酢酸銀、シュウ酸銀、クエン酸銀、フタル酸銀
、乳酸銀、プロピオン酸銀、ブチル酸銀のようなカルボ
ン酸塩、及びより高級な脂肪酸塩から選択することがで
きる。
【0051】多様な溶媒又は錯化/可溶化剤を使用して
銀を含浸媒体において所望の濃度とすることができる。 一般的に含浸媒体中における銀の濃度は、触媒の全重量
を基準にして約2ないし約20重量%の銀を担体上に析
出するのに十分であるべきである。溶媒の中でこの目的
に対して適当であるとして当業界に開示されたものは乳
酸(Aries に対する米国特許第2,477,43
5号明細書及びDeMaioに対する米国特許第3,5
01,417号明細書);アンモニア(Westらに対
する米国特許第2,463,228号明細書);エチレ
ングリコールのようなアルコール(Endlerらに対
する米国特許第2,825,701号明細書及びWat
timena に対する米国特許第3,563,914
号明細書);ならびにアミン及びアミンの水性混合物(
Schwartzに対する米国特許第2,459,89
6号、Wattimena に対する米国特許第3,5
63,914号、Nielsen に対する米国特許第
3,702,259号及びCavittに対する米国特
許第4,097,414号各明細書)である。
【0052】銀による触媒担体の含浸に次いで、含浸さ
れた担体粒子をすべての残留非吸収溶液又はスラリーか
ら分離する。この分離は過剰の含浸媒体を排液すること
により、又はその代りに濾過又は遠心分離のような分離
技術を使用することにより好都合に達成される。次いで
該含浸された担体は熱処理(例えば焼成)して銀金属塩
を金属銀に分解及び還元する。このような焼成は約10
0℃ないし900℃、好ましくは200℃ないし700
℃の温度において、銀塩の実質的にすべてを銀金属に転
化するのに十分な時間にわたって行うことができる。一
般的に温度が高ければ高い程、還元時間は短かくなる。 例えば約400℃ないし900℃の温度においては還元
は約1ないし5分間において完結することができる。含
浸担体を熱処理するために広い範囲の加熱時間が当業界
において提案されているけれど(例えば米国特許第3,
563,914号明細書は乾燥するけれど焼成しないで
触媒を還元するために300秒以下の加熱を提案し、米
国特許第3,702,259号明細書は触媒中の銀塩を
還元するために2ないし8時間にわたり100℃ないし
375℃の温度において加熱することを開示し、そして
米国特許第3,962,136号明細書は同一温度範囲
における1/2ないし8時間を提案している)還元時間
は金属への銀塩の実質的に完全な還元が達成されるよう
に温度と相関することのみが重要である。この目的のた
めには連続的又は段階的加熱プログラムを使用すること
ができる。
【0053】銀含有担体とアルカリ金属又はアルカリ土
類金属以外の少なくとも1種の金属含有助触媒を含有す
る溶液との接触は、好ましくは本明細書に記載のように
銀含浸及び析出/還元の後に銀含有担体に対して行われ
る。この接触後に金属含有助触媒をすべての残留溶液か
ら例えば過剰の溶液を排液することにより、又はその代
りに濾過及び遠心分離のような分離技術を使用して好都
合に分離する。該接触された触媒担体は好ましくは次い
で処理する。例えば外界温度又は高められた温度におい
て、かつ外界圧力又は大気圧力以下の圧力において乾燥
して存在する溶媒を除去し、次いで必要に応じて銀含有
触媒担体上への金属含有助触媒の析出(分解を伴い、又
は伴わずに)を完了する。このような処理は約50℃な
いし約900℃、好ましくは約100℃ないし約700
℃、更に好ましくは約200℃ないし約600℃の温度
において行うことができる。
【0054】この処理は空気中で行うことが好ましいけ
れど、窒素、二酸化炭素又は水素の雰囲気もまた使用す
ることができる。このような処理に使用される装置は上
記ガスの静的又は流動雰囲気を使用することができる。
【0055】担体上に析出する銀金属の粒度は使用され
る触媒製造手順の関数である。すなわち溶媒及び/又は
錯化剤、銀塩、熱処理条件及び触媒担体の個々の選択が
、変動する程度において、得られる銀粒子の大きさに影
響を及ぼす。エチレンオキシドの製造に対して一般的に
興味を示される担体に対しては0.05ミクロンないし
2.0ミクロンの範囲における銀粒径の分布が典型的に
得られる。
【0056】完成触媒中の銀の濃度は約2ないし45重
量%又はそれ以上、屡々には約2ないし40重量%又は
それ以上にわたって変動することができ、工業的に好ま
しい範囲は約6%ないし約35%銀重量である。経済的
見地から、より低い銀濃度が好ましい。しかしながら任
意の特定の触媒に対する最適の銀濃度は触媒効率、触媒
の老化速度及び反応温度のような性能特性と共に経済的
ファクターに関係する。
【0057】金属含有助触媒の最適量は使用される個々
の金属含有助触媒、金属含有助触媒から望まれる効果、
銀含量、存在する他の助触媒の量及び種類ならびに担体
の化学的及び物理的性質により変動することがある。し
かしながら、このような金属含有助触媒は全触媒重量を
基準にして、金属含有助触媒中の金属の重量として計算
して少なくとも10ppmw(重量ppm)、好ましく
は約25ppmwの量において屡々存在する。もしも過
剰量の金属含有助触媒が使用されるならば触媒性能、例
えば効率及び/又は活性及び/又は安定性が損なわれる
ことがある。もしも過少の金属含有助触媒が存在するな
らばこの場合もまた触媒の性能が損なわれるか、又は存
在量は所望の触媒効果を示すのに不十分であろう。金属
含有助触媒の所望量を定めるに当って、触媒組成物中の
金属含有助触媒濃度のトラバース(traverse)
を行うことができ、触媒は性能について評価される。或
る場合には、効果と最適触媒性能との有利な組合せを達
成するために例えば銀及び他の助触媒の量を変動させる
ことが好ましい場合がある。金属含有助触媒の量は金属
含有助触媒中の金属の重量として計算し、かつ全触媒重
量を基準にして約25から1000ppmwまで、好ま
しくは約50から500ppmwまでの範囲内であるこ
とができる。
【0058】金属含有助触媒は例えば、酸化物のような
共有結合として、塩、酸もしくは塩基のようなカチオン
又はアニオンとして種々の形態で提供することができる
。所望の効果を奏する金属含有助触媒の1種又はそれ以
上の特定種は確かではなく、添加された成分及び/又は
触媒の製造中及び/又は触媒として使用中のいずれかに
おいて発生した成分であることがある。
【0059】適当な金属含有助触媒は金属酸化物、金属
硝酸塩、金属亜硝酸塩、金属硫酸塩、金属亜硫酸塩、例
えば酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩などのよ
うな金属カルボン酸塩、金属ハロゲン化物、オキシアニ
オンのようなアニオン状態の助触媒金属を含有する化合
物、金属オキシハロゲン化物、金属アミンハロゲン化物
などを包含するけれど、それらに限定はされない。
【0060】金属含有助触媒の特定例としては酸化第一
鉄、酸化第二鉄、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、亜硝酸第一
鉄、亜硝酸第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、酢酸第一
鉄、酢酸第二鉄、クエン酸第一鉄、クエン酸第二鉄、乳
酸第一鉄、乳酸第二鉄、シュウ酸第一鉄、シュウ酸カリ
ウム第二鉄、シュウ酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄
、鉄酸アンモニウム、鉄酸セシウム、鉄酸カリウム、鉄
酸ナトリウム、酸化ニッケル(II)、酸化ニッケル(
III) 、硝酸ニッケル、亜硝酸ニッケル、硫酸ニッ
ケル、亜硫酸ニッケル、酢酸ニッケル、クエン酸ニッケ
ル、乳酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、塩化ニッケル、
酸化第一銅、酸化第二銅、硝酸第一銅、硝酸第二銅、亜
硝酸第一銅、亜硝酸第二銅、硫酸第一銅、硫酸第二銅、
亜硫酸第一銅、亜硫酸第二銅、酢酸第二銅、クエン酸第
二銅、シュウ酸第二銅、塩化第二銅、塩化第一銅、アン
モニア化オキシ塩化ルテニウム、四酸化ルテニウム、塩
化ロジウムアミン、三塩化ロジウム、硫酸ロジウム、亜
硫酸ロジウム、四酸化オスミウム、二塩化イリジウム、
四塩化イリジウム、シュウ酸イリジウム、硫酸イリジウ
ム、酸化第一セリウム、硝酸第一セリウム、塩化第一セ
リウム、酸化第二セリウム、硝酸第二セリウム、塩化第
二セリウム、他のランタニド系列希土類に対するカウン
ターパート(counterpart) 化合物、モリ
ブデン酸カリウム、硝酸モリブデン、タングステン酸カ
リウム、硝酸タングステン、酸化レニウム、硝酸レニウ
ム、塩化レニウム、カリウムペルレネート、セシウムペ
ルレネート、酸化アンチモン、硝酸アンチモン、塩化ア
ンチモン、酸化金、硝酸金、塩化金、酸化亜鉛、硝酸亜
鉛、塩化亜鉛、酸化タリウム、硝酸タリウム、塩化タリ
ウム、酸化鉛、硝酸鉛、硫酸鉛、塩化鉛、酸化第一スズ
、硝酸第一スズ、塩化第一スズ、酸化第二スズ、硝酸第
一スズ、塩化第一スズ、酸化カドミウム、硝酸カドミウ
ム、塩化カドミウムなどを包含するけれど、それらに限
定されない。助触媒金属化合物の混合物も使用すること
ができる。
【0061】本発明において使用する好ましい希土類金
属はセリウム、プラセオジム、サマリウム、テルビウム
、ネオジム及びそれらの混合物である。
【0062】金属含有助触媒の一つの部類はマンガン化
合物を包含する。多くの場合にマンガン化合物は触媒の
活性及び/又は安定性を高めることができる。高められ
た活性及び/又は安定性を与えるマンガン種は確かでは
なく、触媒の製造中又は触媒としての使用中のいずれか
において添加され、又は発生した成分であることができ
る。マンガン成分としては酢酸マンガン、硫酸マンガン
アンモニウム、クエン酸マンガン、ニチオン酸マンガン
、シュウ酸マンガン、硝酸マンガン、硫酸マンガン及び
マンガンアニオン例えば過マンガン酸アニオン、マンガ
ン酸アニオンなどを包含するけれどそれらに限定されな
い。マンガン化合物はそれを使用する場合、触媒の全重
量を基準にしてマンガンの重量として計算して、少なく
とも約1ppmw、いわば少なくとも約5ppmw例え
ば約10ないし2000ppmw、屡々には約20ない
し1000ppmwの量において屡々提供される。
【0063】別の部類の金属含有助触媒はコバルト成分
を包含する。多くの場合においてコバルト成分は触媒の
活性及び/又は効率及び/又は安定性を高めることがで
きる。高められた活性及び/又は効率及び/又は安定性
を与えるコバルト種は確かではなく、触媒の製造中、又
は触媒として使用中のいずれかにおいて添加された成分
又は発生した成分であることができる。コバルト成分は
酸化第一コバルト、酸化第二コバルト、硝酸第一コバル
ト、硝酸第二コバルト、亜硝酸第一コバルト、亜硝酸第
二コバルト、硫酸第一コバルト、硫酸第二コバルト、酢
酸第一コバルト、酢酸第二コバルト、クエン酸第一コバ
ルト、クエン酸第二コバルト、乳酸第一コバルト、乳酸
第二コバルト、シュウ酸第一コバルト、シュウ酸第二コ
バルト、塩化第一コバルト、塩化第二コバルト、コバル
ト酸アンモニウム、コバルト酸セシウム、コバルト酸カ
リウム、コバルト酸ナトリウム及びそれらの類似物を包
含するけれどもそれらに限定されない。コバルト成分は
使用される場合、触媒の全重量を基準にして、コバルト
の重量として計算して少なくとも約10又は20ppm
w、例えば10ないし1000ppmw、好ましくは約
50ないし500ppmwの量において屡々供給される
【0064】いかなる場合においても、各金属含有助触
媒のような各助触媒は例えばカチオン性、アニオン性又
は非イオン性のいずれであっても促進量において触媒中
に供給される。触媒の或る成分について、ここに使用さ
れる用語「促進量(promoting amount
)」とは、前記成分を含有しない触媒と比較した場合に
効果的に作用して該触媒の触媒的性質の一つ又はそれ以
上における改良又は増進をする該成分の量をいう。触媒
的性質の例はとりわけて運転性(operabilit
y 、暴走反応に対する抵抗)、選択率、活性、転化率
、安定性及び収率を包含する。個々の触媒的性質の一つ
又はそれ以上が「促進量」によって増進されることがで
きるけれど他の触媒的性質は増進されることができ、又
はできず、あるいは低下することさえもあることが当業
者によって理解される。確かに、助触媒は標準エチレン
オキシド製法条件下において測定して効率を増進するこ
とができるけれど触媒の活性を減少させることがある。 異なる運転条件下において異なる触媒的性質が増進され
る場合があることが更に理解される。例えば運転条件の
一つの組合せにおいて高められた選択性を有する触媒は
選択性よりも活性において改良が示される異なる条件の
組合せにおいて操作されることができ、エチレンオキシ
ド装置の運転者は供給原料費、エネルギー費、副生物除
去費などを考慮して利益を最大にするためには、他の触
媒的性質を犠牲にしてさえも或る種の触媒的性質を利用
するために運転条件をわざと変更するであろう。
【0065】助触媒により与えられる促進効果は例えば
反応条件;担体の表面積、細孔構造及び表面の化学的性
質;触媒の銀及び共助触媒(co−promoter)
の含量;触媒上に存在する他のカチオン及びアニオンの
存在のような多数の変数によって影響を受けることがあ
る。他の活性化剤、安定剤、助触媒、強化剤(enha
ncer)又は他の触媒改良剤の存在もまた促進効果に
影響を及ぼすことができる。
【0066】広い見地において、これら触媒中に使用さ
れる担体はエチレンのエポキシ化における供給物及び生
成物の存在下ならびに反応条件下において比較的に不活
性と考えられる耐火性の、好ましくは多孔性の触媒担体
の多数から選択される。多くのこのような物質は当業者
に公知であり、天然産又は合成によるものであることが
でき、好ましくはマクロ細孔構造を有するものである。
【0067】担体の化学組成は厳密に臨界的ではない。 担体は例えばα−アルミナ、炭化ケイ素、二酸化ケイ素
、ジルコニア、マグネシア及び種々の粘土から構成され
ることができる。好ましい担体は屡々結合剤によって互
に結合し、非常に高い純度、すなわち少なくとも98重
量%のα−アルミナを有し、任意の残余成分はシリカ、
アルカリ金属酸化物(例えば酸化ナトリウム)ならびに
他の金属含有添加剤及び/又は非金属含有添加剤の痕跡
量、又は不純物であるα−アルミナ粒子であり;又はそ
れら担体は低純度、例えば約80重量%のα−アルミナ
を有し、残余分は二酸化ケイ素、種々のアルカリ酸化物
、アルカリ土類酸化物、酸化鉄ならびに他の金属及び非
金属の酸化物の混合物であるものであることができる。 担体は触媒製造条件下及び反応条件下に不活性であるよ
うに調製することができる。多様な、このような担体が
市販されている。アルミナ担体は米国、ケンタッキー州
、ルイスビル市、United Catalyst I
nc.及び米国、オハイオ州、アクロン市、Norto
n Companyによって製造されている。
【0068】α−アルミナ含有担体の場合においては、
B.E.T.法によって測定して約0.03m2 /g
ないし約10m2 /g、好ましくは約0.05m2 
/gないし約5m2 /g、更に好ましくは約0.1m
2 /gないし約3m2 /gの比表面積及び慣用の水
吸収技術によって測定して容積で約0.1m2 /gな
いし約0.85cc/gの水孔容積(water po
re volume )を有するものが選択される。比
表面積を測定するためのB.E.T.法はブルナウエル
(Brunauer)、S.エメット(Emet)、P
及びテラー(Teller)EのJ.Am.Chem.
Soc 、60、309〜16(1938)に詳細に記
載されている。
【0069】或る種のα−アルミナ含有担体は特に好ま
しい。これらのα−アルミナ担体は比較的に均一な細孔
直径を有し、しかも(1)約0.1m2 /gないし約
3.0m2 /g、好ましくは約0.1m2/gないし
約2.0m2 /gのB.E.T.比表面積及び(2)
約0.10cc/gないし約0.85cc/g、好まし
くは約0.25cc/gないし約0.75cc/gの水
孔容積を有することにより更に十分に特徴づけられる。 上記担体に対するメディアン細孔直径(median 
porediameter)は約0.01ミクロンから
100ミクロンまでの範囲にわたり、更に好ましい範囲
は約0.5ミクロンから50ミクロンまでである。該担
体は単峰(monomodal )、双峰(bimod
al )又は多峰(multimodal)細孔分布を
有するこができる。文献中に見出される若干の担体の典
型的な性質を表Iに示す。
【0070】
【表I】
【0071】(a)  上記に引用したBrunaue
r,Emmet及びTellerの方法。 (b)  平板破砕強さ、単一ペレット。 (c)  Micrometrics Autopor
e 9200及び9210を使用して55,000ps
iaへの水銀押込みにより測定した(触媒角130°、
Hgの表面張力0.473N/m)。 (e)  中間細孔直径は全細孔容積の50%が、該中
間細孔直径よりも小さい(又はより大きい)直径を有す
る細孔中に見出される細孔直径を表わす。
【0072】使用される担体はその特性と無関係に、固
定床反応器に使用するのに適当なサイズを有する粒子、
厚切れ、小片、ペレット、リング、球、車輪、十字に仕
切った中空円筒(又はリング)などに成形することが好
ましい。慣用の工業的固定床エチレンオキシド反応器は
典型的には触媒を充てんした外径約0.7〜2.7イン
チ、内径0.5〜2.5インチ、長さ15〜45フィー
トの複数の平行した伸長された管(適当な殻中における
)である。このような反応器においては約0.1インチ
ないし約0.8インチの直径を有する例えば球、ペレッ
ト、リング、十字に仕切ったリング、錠剤のような丸め
られた形状に成形された担体を使用することが望ましい
【0073】いかなる担持された触媒についても、最適
性能は担体をその化学組成(不純物を含めて)、表面積
、多孔性及び細孔容積に関して担体を最適化することに
関係する。しかしながら本発明により与えられる性能の
増進は最適化に至らない担体を使用する場合に最も明ら
かに言明される。
【0074】本発明の触媒は金属含有助触媒のほかに、
触媒の性能を高めるために、例えば効率を高めるため、
及び/又はエチレンオキシドの燃焼(burning 
)を減少させるため及び/又は活性に影響を与えるため
に少なくとも1種の他の助触媒又は改質剤を含有するこ
とが好ましい。これらの助触媒及び改質剤は一般的に化
合物として与えられる。
【0075】屡々には該触媒はカチオン助触媒としてア
ルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する。該
アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の例はリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベ
リリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム
及びバリウムである。或る場合には助触媒は上記の英国
特許第2,043,481号明細書に記載のように相乗
的効率増進を得るために例えばセシウム及び少なくとも
1種の他のアルカリ金属のようなカチオンの混合物を包
含する。勿論、カチオン助触媒は助触媒アニオン成分に
対して対イオンを提供することができる。セシウム塩の
単独又は他の塩との組合せが屡々使用される。
【0076】本発明の若干の好ましい実施態様において
、特にレドックス対触媒(redox pair ca
talyst )以外のものを使用する場合、鉱酸中、
特に約10容量%の濃度の硝酸中において約90℃の温
度のもとに約1時間にわたり浸出し、次いで蒸留水で洗
浄することにより測定した浸出性カリウムカチオンの量
は触媒の重量を基準にして約50ppmw以下、好まし
くは約25ppmw以下、例えば0〜約25ppmwで
ある。また多くの場合、本発明の触媒の好ましい実施態
様は上記手順により測定して約100ppmw以下、例
えば約50ppmw以下の浸出性ナトリウムカチオンを
含有する。
【0077】本発明の触媒は、レドックス半反応対の少
なくとも1種の効率増進気体構成要素が存在するエポキ
シ化法に採用することが意図されるレドックス半反応対
の一員の少なくとも1種の効率増進塩を包含するタイプ
のものであることができる。用語「レドックス−半反応
(redox −half reaction )は本
明細書においては、例えばN.A.Lange 編、M
cGraw−Hill Book Company I
nc 発行Handbook of Chemistr
y 、第1213〜1218頁(1961年)、又は米
国フロリダ州、Boca Laton、CRC Pre
ss Inc 発行CRC Handbook of 
Chemistry and Physics 、第6
5版、第D155〜162頁(1984年)に見出され
るタイプの、標準電極電位又は単極電位としても知られ
る標準還元又は酸化電位の表中に存在する方程式中にお
いて見出されるもののような半反応(half−rea
ction)を意味するように定義される。用語「レド
ックス−半反応対(redox −half reac
tionpair)」は上記半反応方程式中において酸
化又は還元される原子、分子もしくはイオン又はそれら
の混合物の対をいう。本明細書においてレドックス半反
応対のような用語は、生ずる化学反応の機構ではなく、
むしろ所望の性能を高める物質の部類を包含して使用さ
れる。好ましくは、上記のような化合物は半反応対の部
類の塩として触媒と会合している場合はアニオンがオキ
シアニオン、好ましくは多価原子のオキシアニオンであ
る塩である。すなわち酸素が結合しているアニオンの原
子は非類似の原子と結合した場合には異なった原子価状
態で存在することができる。カリウムは好ましいカチオ
ンであるけれどナトリウム、ルビジウム及びセシウムも
また実施可能であり、好ましいアニオンは硝酸アニオン
、亜硝酸アニオン及び置換反応又はその他の化学反応を
することができ、しかもエポキシ化条件下に硝酸アニオ
ンを形成することのできるその他のアニオンである。好
ましい塩としてはKNO3 及びKNO2 を包含し、
KNO3 が最も好ましい。
【0078】レドックス半反応対の一員の塩はエポキシ
化反応の効率を増進するのに十分な量において添加する
。正確な量は、使用されるレドックス半反応の気体効率
増進構成要素及びその濃度、気相中における他の成分の
濃度、触媒中に含有される銀の量、担体の表面積、プロ
セス条件、例えば空間速度及び温度ならびに担体の形態
構造のような変数に関係して変動する。しかしながら、
添加された効率増進塩の濃度の好適な範囲は一般的に、
触媒の全重量を基準にして約0.01ないし約5重量%
好ましくは約0.02ないし約3重量%である。最も好
ましくは該塩は約0.03ないし約2重量%の量におい
て添加される。
【0079】本発明の銀触媒は、分子状酸素を使用する
エチレンの気相酸化によるエチレンオキシドの製造に使
用するのに特に適している。この酸化反応を行うための
反応条件は周知であり、先行技術において広く記載され
ている。これは温度、圧力、滞留時間、反応物の濃度、
気相希釈剤(例えば窒素、メタン及びCO2 )、気相
抑制剤(例えばエチレンクロリド及びエチレンジクロリ
ド)などのような反応条件に適用される。
【0080】反応器に供給されるガス類は酸化窒素及び
酸化窒素発生化合物のような、ロウ(Law )らによ
り米国特許第2,279,469号及び第2,279,
470号各明細書に開示されているような改質剤、抑制
剤又は添加剤を含有することができる。またレドックス
半反応対の少なくとも1種の気体効率増進要素と共にレ
ドックス半反応対の少なくとも1種の効率増進塩を包含
する触媒を開示しているヨーロッパ特許第3642号明
細書をも参照すべきである。
【0081】用語「レドックス半反応対の気体要素」、
「レドックス半反応対の気体効率増進要素」又は類似の
用語は本明細書において「レドックス半反応対の一員の
塩」又は上記に定義された類似の用語に対する意味に類
似する意味を有する。すなわち、これらの用語は標準教
科書又はハンドブックにおける標準電極電位又は単極電
位の表において説明されている半反応の要素であり、該
要素は気体状態であり、該教科書中に示される化学方程
式において酸化されるか又は還元されるものである。好
ましい気体効率増進物質は2種以上の原子価状態におい
て存在することのできる元素、好ましくは窒素、及び好
ましくは酸素である別の元素を含有する化合物である。 レドックス半反応対の好ましい気体効率増進要素の例は
NO、NO2 、N2 O3 、N2 O4 、N2 
O5 の少なくとも1種、又はエポキシ化条件下に上記
ガス類、特にNO及びNO2 の1種を形成することの
できる任意の気体物質、ならびにそれらとPH3 、C
O、SO3 、SO2 、P2 O5 及びP2 O3
 の1種又はそれ以上との混合物を包含する。気体効率
増進化合物としてはNOが屡々好ましい。
【0082】或る場合には反応系における同一の半反応
対の要素すなわち例えば硝酸カリウムと酸化窒素との好
ましい組合せのような、触媒と会合した効率増進塩要素
と供給流中の気体要素との両方を使用することが好まし
いけれど、これは十分な結果を達成するためにすべての
場合に必要という訳ではない。同一系においてKNO3
 /N2 O3 、KNO3 /NO2 、KNO3 
/N2 O4 、KNO3 /SO2 、KNO2 /
NO、KNO2 /NO2 及びKNO3 /SO2 
とNOとの混合物のような他の組合せをも同一系に使用
することができる。或る場合には該塩及び気体要素を、
全反応の半反応方程式の系列における最初の反応及び最
後の反応を表わす異なる半反応において見出すことがで
きる。
【0083】レドックス半反応対の気体効率増進要素は
触媒の活性及び特にエポキシ化反応の効率のような性能
を高めるのに十分な量においても存在する。正確な量は
部分的には、使用されるレドックス半反応対の一員の特
定の効率増進塩及びその濃度、酸化される特定のアルキ
レンならびにレドックス半反応対の一員の効率増進塩の
量に影響を及ぼす上述のその他のファクターにより定め
られる。典型的には、プロピレンを含めて大部分のアル
ケンのエポキシ化に対するレドックス半反応対の気体要
素の適当な濃度はバラスト(Ballast )として
N2 を使用した場合に気体供給流の約0.1ないし約
2000容量ppmである。NOのようなレドックス半
反応対の好ましい気体要素がプロピレンのエポキシ化に
使用される場合には該好ましい濃度はN2 バラストを
使用して約2000容量ppmである。しかしながらエ
チレンが酸化される場合には、適当な濃度は気体供給流
成分の約0.1ないし約100容量ppmである。好ま
しくはレドックス半反応対の気体効率増進要素は、反応
混合物中に約3容量%のCO2 が存在する場合に約1
ないし約80ppmの量において存在する。エチレンエ
ポキシ化系において気体効率増進化合物として酸化窒素
が使用される場合には、CO2 が例えば約3容量%ま
での量で反応混合物中に存在するならば該酸化窒素は約
0.1ないし約60ppm、好ましくは約1ないし約4
0ppmの量において存在する。
【0084】直列に配置された反応器を使用することに
よるエチレンの転化率を高めるために未反応供給物の再
循環、又は単一パス方式の採用、又は逐次反応の使用に
ついての望ましさは当業者により容易に定めることがで
きる。選択される操作の個々の態様は通常にはプロセス
経済学により定まる。
【0085】一般的に工業的に実施される方法は、約2
00℃ないし約300℃の温度と、所望の質量速度及び
生産性に関係して約5気圧ないし約30気圧に変動する
ことのできる圧力とにおいて、エチレン及び酸素を含有
する供給物の流れを触媒の入った反応器に連続的に導入
することによって行われる。大規模反応器における滞留
時間は一般的に約0.1〜5秒の程度である。酸素は空
気又は工業用酸素のような酸素含有流れ中において反応
に供給することができる。得られたエチレンオキシドは
慣用の方法を使用して反応生成物から分離回収する。し
かしながら本発明に対しては該エチレンオキシド法は、
通常濃度、例えば約0.5ないし6容量%の濃度におけ
る二酸化炭素を包含する通常のガス再循環を意図する。
【0086】
【実施例】下記の実施例は単に例に過ぎず、本発明の範
囲を何ら制限するものではない。
【0087】下記の担体を本発明の数種に使用する。
【0088】担体S 担体Sは、3重量%の二フッ化アンモニウムを含むベー
ム石・二フッ化アンモニウム混合物を最初に約600℃
で焼成し、次いで再び約1025℃で焼成して製造され
るα−アルミナ担体である。この担体の化学及び物理特
性を下に示す。
【0089】   担体Sの化学組成       α−アルミナ          99重
量%      フッ化物             
   0.25重量%  水浸出性不純物   6ppmアルミニウム、9ppmカルシウム、5p
pmマグネシウム、1ppmカリウム、13ppmナト
リウム、36ppmフッ化物、1ppm硫酸塩  担体
Sの物理特性       表面積(1)        1.24m
2 /g      気孔容積(2)      0.
77cc/g      充填密度(3)      
0.50g/ml      中間気孔直径(4)  
1.7ミクロン  気孔サイズ分布、全気孔容積(%)
      気孔サイズ(ミクロン)        
    全気孔容積(%)      P1 (<0.
1)                    0.5
      P2 (0.1−0.5)       
       3      P3 (0.5−1.0
)              9.5      P
4 (1.0−10)              8
1      P5 (10−100)       
         2      P6 (>100)
                    4
【009
0】(1)アカデミック・プレス(Academic 
Press)(1967)第316−321頁のエス・
ジェー・グレッグ(S.J.Gregg) 及びケー.
エス.ダブリュー.シング(K.S.W.Sing)著
“アドソープション  サーフェース  エアリア  
アンド  ポロシティー”(Adsorption S
urface Area and Porosity)
に記載されている測定方法。
【0091】(2)ASTM  C20−46に記載の
測定方法。
【0092】(3)容積がわかっている容器の中の担体
の通常の測定による重量に基づいて計算した値。
【0093】(4)パウダー  テクノロジ(Powd
er Technology) 、第3巻、第117−
123頁(1970)のシー.オール.ジュニア(C.
Orr,Jr.) 著“アプリケーションオブ  マー
キュリー  ペネトレーション  トー  マテリアル
  アナリシズ(Application of Me
rcury Penetration to mate
rial Analysis”に記載の測定方法。
【0094】担体の水浸出性成分の同定及び量は、通常
の分析法によって決定する。一般に、担体を蒸留水中で
約50°〜95℃、しばしば90℃の温度で約0.5〜
2時間、例えば1時間加熱する。ついで、液体を、イオ
ンクロマトグラフィー及び誘導カップルプラズマ分光分
析法にかける。
【0095】銀貯蔵溶液 下記に記載する実施例触媒の製造の間に使用される幾つ
かの銀含浸溶液を、下記の手順で大規模に製造した。所
定量(重量基準)のエチレンジアミンを最初の量の蒸留
水と混合する。発熱量が溶液の温度を約40℃以上に上
げないように修酸二水和物をゆっくりと添加する。所定
量の酸化銀を添加し、次いでモノエタノールアミンを添
加する。蒸留水を添加して、溶液を所望の最終重量にす
る。
【0096】       成  分(重量部)          
タイプA          タイプB      エ
チレンジアミン          11.47   
     11.43      最初の水     
             20.00       
 24.00      修酸二水和物       
       11.60        11.60
      酸化銀                
    19.82        19.82   
   モノエタノールアミン        4.01
          4.00      最終重量へ
の添加水        71.00        
75.00
【0097】実施例1〜4 実施例1及び2(比較)と、実施例3及び4との触媒に
対する製造法は、次のとおりである。第1含浸について
は、秤量した量の担体Sを含浸容器に仕込む。この容器
を約35mm/Hg(絶対圧)まで減圧し、そして所望
の銀貯蔵溶液を添加する。この溶液を次に15分間、大
気圧において、担体と接触させ、次いで、担体から15
分間排水させる。含浸した支持体を下記の手順を使用し
て、培焼ベルト上で空気中で焼成する。この第1含浸担
体を単一層に塗り伸ばし、そして2×2平方インチの加
熱帯を介して、ステンレス鋼上に2.5分間に移す。管
状炉によって外部加熱した熱い空気を、約500℃にお
いて、66フィート3/時/インチ2 (標準)の速度
で、ベルトの直下門口から排出させる。次に、培焼担体
を第2含浸用の含浸容器に戻し、次いで第2の担体培焼
を行う。
【0098】実施例1及び2においては、第2含浸用の
溶液は次表に示した助触媒をもまた含有する。実施例3
及び4に対しては、助触媒は添加しなかった。その他の
点は、第2含浸及び第2担体培焼は、上記の第1含浸及
び第1担体培焼と同一方法で実施した。
【0099】実施例3及び4に対して、第3含浸工程は
、次表に示した助触媒含有水溶液を使用して実施した。 この第3含浸工程は、助触媒を含有する水溶液を使用し
て、引き続き第3担体培焼を行った。これら双方の工程
共、その他の点は、上記の第1含浸及び第1担体培焼と
同一方法で実施した。
【0100】                          
         表               
         実施例1    実施例2    
実施例3    実施例4  担体のタイプ     
       S          S      
    S          S  銀溶液のタイプ
          A          A   
       B          B  第1含浸   銀溶液(ml)         130    
     130         130     
    130  担体重量(g)         
 61.1        61.07       
51.25       61.64   第2含浸   銀溶液(ml)         130    
     130         130     
    130  KNO3 (g)        
   1.1254      1.0452    
  0           0  KMnO4 (g
)         0           0.1
174      0           0  第
3含浸   蒸留水(ml)           0    
       0         130     
    130  KNO3 (g)        
   0           0         
  1.009       1.007  KMnO
4 (g)         0          
 0           0.1204      
0.0603   組  成   銀(重量%)            35.3 
       33.5        33.78 
      33.67   目的量(ppmw  K
)    1500        1500    
    1500        1500  実際の
量(ppmw  K)  1405        1
314        1512        14
71  目的量(ppmw  Mn)       0
         150         150 
         75  実際の量(ppmw  M
n)     0         136     
    374         188
【0101】製造した触媒を、ケミカル・エンジニアー
イング・プログレス  第70巻、第5号、第78〜8
4頁(1974年)におけるJ.M.バーティ(J.M
.Berty) による「リアクター・フォー・ベイパ
ー・フェイス・キャタリチック・スタデイズ」(Rea
ctor for Vapor Phase−Cata
lytic Studies)という標題の論文の第2
図に記載された標準逆混合底部攪拌式「マグネドライブ
」(Magnedrive)オートクレーブによって評
価した。各触媒約80ccを、8容量%の酸素、30容
量%のエチレン、約5ppmwの塩化エチル、約5pp
mwの酸化窒素及び残余の窒素から成る組成の気体供給
物を使用し、8000hr−1の呼称気体空間速度及び
275psigの圧力の下で試験する。触媒は、先ず2
20℃で操作し、次いで温度を255℃の最終操作温度
に上昇させる。塩化エチル及び酸化窒素の濃度は、活性
度及び効率の組合わせを最適にするのに必要な様に調節
する。下記の性能が観察される。
【0102】     実施例          3日目の効率(%
)    21日目の効率(%)    1(比較) 
         84.9            
  85.1    2(比較)          
85.1              85.2   
 3                  83.2 
             86.6    4   
               86.2      
        86.7
【0103】これらの結果は
、実施例3及び4における本発明の触媒が、向上した効
率、特に、流れにおける長時間後において、銀及びマン
ガンの共含浸によって製造される実施例1及び2の触媒
よりも向上した効率を発揮することを実証するものであ
る。触媒についてのマンガンの目的値は、担体の気孔を
単に満たす含浸溶液を基準にして決める。実施例2の共
含浸触媒においては、目的マンガン濃度は実質的に達成
される。しかしながら、実施例3及び4の逐次含浸触媒
においては、目的マンガン濃度は著しく超過する。ここ
で、更に注意すべきことは、4種の触媒の総て、すなわ
ち、実施例1〜4において、目的カリウムの値は実質的
に達成され、そして実質的に超過しないことである。こ
のことは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属は、本発
明の向上した親和力/会合速度を表わさないことを示す
ものである。
【0104】実施例5〜19 多数の銀含有担体を、2工程含浸法において担体S及び
含浸溶液Bを使用して、実施例3及び4に記載したのと
同一の方法で製造した。
【0105】この銀含有担体の8種の10gのロットを
、特定の金属成分を含有する異った水溶液と、1時間に
亘って、それぞれ接触させた。これらの溶液を接触の前
後について、金属含有量に関して分析した。それらの結
果を、表2に示す。
【0106】
【表2】
【0107】この銀含有担体の更に7種の10gロット
を、金属成分を含有する類似の水溶液と、24時間に亘
ってそれぞれ接触させた。それらの結果を表3に示す。
【0108】
【表3】
【0109】これらの結果は、異なった金属の異なった
成分が銀含有担体に対して異なった親和力を有すること
を示すものである。更に、実施例5と6とを比較すると
、特定の金属の酸化状態は、銀含有担体に対して親和力
に若干影響を及ぼすものと思われる。或る種の金属成分
、例えば実施例12における過レニウム酸カリウムは、
銀含有担体に対して、殆んど、又は全く上昇した親和力
を示さない。
【0110】実施例20〜25 実施例5〜19において製造した銀含有担体の4種の1
0gロットと、担体Sの10gとを、それぞれ、過マン
ガン酸カリウムの水溶液と、種々の時間に亘って接触さ
せた。過マンガン酸カリウム溶液を、使用前のマンガン
について分析し、次いで、5種のロットに区分けし、そ
してそれぞれを、銀含有担体又は担体Sと、種々の時間
に亘って接触させた。それらの結果を表4に示す。
【0111】
【表4】
【0112】これらの結果は、KMnO4 が銀含有担
体の方が銀を含まない担体よりも著しく強い親和力を有
することを示す。また、この親和力は、比較的短時間後
に、6時間程度で、実質的に総てのマンガンが該溶液か
ら除去されるものである。
【0113】本発明を種々の特定の実施例及び具体化に
関して述べたけれども、本発明はこれらに限定されるも
のではなく、また特許請求の範囲内において種々実施さ
れ得ると理解されるものである。
【表1】

Claims (68)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  酸素含有ガスによりアルケンを気相酸
    化することによるアルキレンオキシドの製造のための担
    持された銀触媒の製造方法において:銀含有触媒担体と
    、溶媒、及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の
    少なくとも1種の金属助触媒を包含する溶液とを、前記
    金属含有助触媒の所望量と前記銀含有触媒担体とが会合
    するのに十分な条件下に接触させて前記担持された銀触
    媒の性能を高め、ここに前記溶液中の前記金属含有助触
    媒は銀を含有しない類似の触媒担体に対する類似の溶液
    中における前記金属含有助触媒の親和力に比較して前記
    銀含有触媒担体に対して高められた親和力を有すること
    を包含して成る前記方法。
  2. 【請求項2】  接触された銀含有触媒担体から溶媒を
    除去することを更に包含する請求項1の方法。
  3. 【請求項3】  接触された銀含有触媒担体を高められ
    た温度に供することにより除去工程を行う請求項2の方
  4. 【請求項4】  担持された銀触媒がエチレンの気相
    酸化によるエチレンオキシドの製造のためのものである
    請求項1の方法。
  5. 【請求項5】  金属含有助触媒が周期表の1b、2b
    、3b、4b、5b、6b、7b及び8の各族の金属、
    希土類金属、スズ、アンチモン、鉛、タリウム及びビス
    マスより成る群から選択される少なくとも1種の金属を
    包含する請求項1の方法。
  6. 【請求項6】  金属含有助触媒がマンガン、鉄、コバ
    ルト、ニッケル、銅、金、ルテニウム、ロジウム、オス
    ミウム、イリジウム、亜鉛、カドミウム、希土類金属、
    モリブデン、タングステン、アンチモン、金、鉛及びタ
    リウムより成る群から選択される少なくとも1種の金属
    を包含する請求項1の方法。
  7. 【請求項7】  金属含有助触媒がマンガン及びコバル
    トの少なくとも1種を包含する請求項1の方法。
  8. 【請求項8】  銀含有触媒担体を触媒担体の銀含浸に
    より誘導する請求項1の方法。
  9. 【請求項9】  溶媒が水をベースとするものである請
    求項1の方法。
  10. 【請求項10】  溶媒が有機物をベースとするもので
    ある請求項1の方法。
  11. 【請求項11】  担体が多孔性α−アルミナを包含す
    る請求項1の方法。
  12. 【請求項12】  溶媒が実質的に無極性であり、かつ
    金属含有助触媒又はその前駆物質が塩として前記無極性
    溶媒と結合し、しかも該金属含有助触媒又はその前駆物
    質は、錯化して前記無極性溶媒中における前記塩に溶解
    性を与えるカチオンと会合したアニオンの状態で前記溶
    液中に存在する請求項1の方法。
  13. 【請求項13】  接触が銀含有触媒担体上に金属含有
    助触媒を析出させることに対して有効である請求項1の
    方法。
  14. 【請求項14】  接触が金属含有助触媒を銀含有触媒
    担体上に吸着させるのに有効である請求項1の方法。
  15. 【請求項15】  接触において使用した後の溶液が接
    触に使用する前における前記溶液中に存在する金属含有
    助触媒の濃度の約75%以下を含有する請求項1の方法
  16. 【請求項16】  酸素含有ガスを使用するアルケンの
    気相酸化によるアルキレンオキシドの製造のための担持
    された銀触媒の製造方法において: (a)触媒担体を、溶媒又は可溶化剤と前記触媒担体上
    に所望量の銀を析出させるのに十分な量の銀塩とを包含
    する溶液により含浸し; (b)工程(a)において製造された前記含浸された触
    媒担体を処理して銀塩の少なくとも一部を銀金属に転化
    させ、かつ前記触媒担体の表面の一部上への銀の析出を
    行い; (c)工程(b)において処理された前記触媒担体と、
    溶媒及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の少な
    くとも1種の金属含有助触媒を包含する溶液とを、所望
    量の前記金属含有助触媒と、工程(b)において処理さ
    れた前記触媒担体とが会合するのに十分な条件下に接触
    させて前記担持された銀触媒の性能を高め、ここに前記
    溶液中における前記金属含有助触媒は銀を含有しない類
    似の触媒担体に対する類似の溶液中における前記金属含
    有助触媒の親和力に比較して工程(b)において処理さ
    れた前記触媒担体に対して高められた親和力を有する、
    ことを包含して成る前記方法。
  17. 【請求項17】  接触された銀含有触媒担体から溶媒
    を除去することを更に包含して成る請求項16の方法。
  18. 【請求項18】  接触された銀含有触媒担体を高めら
    れた温度に供することにより除去工程を行う請求項16
    の方法。
  19. 【請求項19】  担持された銀触媒がエチレンの気相
    酸化によるエチレンオキシドの製造のためのものである
    請求項16の方法。
  20. 【請求項20】  金属含有助触媒が周期表の1b、2
    b、3b、4b、5b、6b、7b及び8の各族の金属
    、希土類金属、スズ、アンチモン、鉛、タリウム及びビ
    スマスより成る群から選択される少なくとも1種の金属
    を包含する請求項16の方法。
  21. 【請求項21】  金属含有助触媒がマンガン、鉄、コ
    バルト、ニッケル、銅、金、ルテニウム、ロジウム、オ
    スミウム、イリジウム、亜鉛、カドミウム、希土類金属
    、モリブデン、タングステン、アンチモン、金、鉛及び
    タリウムより成る群から選択される少なくとも1種の金
    属を包含する請求項16の方法。
  22. 【請求項22】  金属含有助触媒がマンガン及びコバ
    ルトの少なくとも1種を包含する請求項16の方法。
  23. 【請求項23】  酸素含有ガスを使用するアルケンの
    気相酸化によるアルキレンオキシドの製造のための担持
    された銀触媒の製造方法において:銀含有担体と、溶媒
    及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の少なくと
    も1種の金属含有助触媒を包含する溶液とを、前記金属
    含有助触媒の所望量と工程(b)において処理された前
    記触媒担体とが会合するのに十分な条件下に接触させて
    前記担持された銀触媒の性能を高め、ここに前記溶液は
    前記金属含有助触媒が、それが銀を含有しない類似の触
    媒担体と会合する速度に比較して高められた速度におい
    て、工程(b)において処理された前記触媒担体と会合
    するように類似の溶液から選択するものである、ことを
    包含して成る前記方法。
  24. 【請求項24】  接触された銀含有触媒担体から溶媒
    を除去することを更に包含して成る請求項23の方法。
  25. 【請求項25】  接触された銀含有触媒担体を高めら
    れた温度に供することによって除去工程を行う請求項2
    3の方法。
  26. 【請求項26】  担持された銀触媒がエチレンの気相
    酸化によるエチレンオキシドの製造のためのものである
    請求項23の方法。
  27. 【請求項27】  金属含有助触媒が周期表の1b、2
    b、3b、4b、5b、6b、7b及び8の各族の金属
    、希土類金属、スズ、アンチモン、鉛、タリウム及びビ
    スマスより成る群から選択される少なくとも1種の金属
    を包含する請求項23の方法。
  28. 【請求項28】  金属含有助触媒がマンガン、鉄、コ
    バルト、ニッケル、銅、金、ルテニウム、ロジウム、オ
    スミウム、イリジウム、亜鉛、カドミウム、希土類金属
    、モリブデン、タングステン、アンチモン、金、亜鉛、
    鉛及びタリウムより成る群から選択される少なくとも1
    種の金属を包含する請求項23の方法。
  29. 【請求項29】  金属含有助触媒がマンガン及びコバ
    ルトの少なくとも1種を包含する請求項23の方法。
  30. 【請求項30】  接触が、銀含有触媒担体担体上に金
    属含有助触媒を析出させるのに有効である請求項23の
    方法。
  31. 【請求項31】  接触が銀含有触媒担体上に金属含有
    助触媒を吸着させるのに有効である請求項23の方法。
  32. 【請求項32】  接触において使用後の溶液が前記接
    触において使用前の前記溶液中に存在する金属含有助触
    媒の濃度の約75%以下を含有する請求項23の方法。
  33. 【請求項33】  接触において使用後の溶液が前記接
    触において使用前の前記溶液中に存在する金属含有助触
    媒の濃度の約50%以下を含有する請求項23の方法。
  34. 【請求項34】  請求項1の方法にしたがって製造さ
    れた、酸素含有ガスを使用するアルケンの気相酸化によ
    るアルキレンオキシドの製造のための触媒。
  35. 【請求項35】  請求項2の方法にしたがって製造さ
    れた、酸素含有ガスを使用するアルケンの気相酸化によ
    るアルキレンオキシドの製造のための触媒。
  36. 【請求項36】  請求項5の方法にしたがって製造さ
    れた、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化によ
    るエチレンオキシドの製造のための触媒。
  37. 【請求項37】  請求項7の方法にしたがって製造さ
    れた、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化によ
    るエチレンオキシドの製造のための触媒。
  38. 【請求項38】  請求項13の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  39. 【請求項39】  請求項15の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  40. 【請求項40】  請求項16の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するアルケンの気相酸化に
    よるアルキレンオキシドの製造のための触媒。
  41. 【請求項41】  請求項17の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するアルケンの気相酸化に
    よるアルキレンオキシドの製造のための触媒。
  42. 【請求項42】  請求項20の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  43. 【請求項43】  請求項22の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  44. 【請求項44】  請求項23の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するアルケンの気相酸化に
    よるアルキレンオキシドの製造のための触媒。
  45. 【請求項45】  請求項24の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するアルケンの気相酸化に
    よるアルキレンオキシドの製造のための触媒。
  46. 【請求項46】  請求項27の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  47. 【請求項47】  請求項28の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  48. 【請求項48】  請求項29の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  49. 【請求項49】  請求項33の方法にしたがって製造
    された、酸素含有ガスを使用するエチレンの気相酸化に
    よるエチレンオキシドの製造のための触媒。
  50. 【請求項50】  担持された銀触媒の存在下に酸素含
    有ガスを使用するアルケンの気相酸化によるアルキレン
    オキシドの製造方法において、請求項1にしたがって製
    造された担持された銀触媒を使用することを包含して成
    る前記方法の改良方法。
  51. 【請求項51】  銀塩と金属含有助触媒又はその前駆
    物質との同時含浸によって製造され、同一化学組成を有
    する触媒を使用する方法と比較して高められた効率を達
    成する請求項50の方法。
  52. 【請求項52】  アルキレンオキシドがエチレンオキ
    シドであり、アルケンがエチレンであり、しかも金属含
    有助触媒が周期表の1b、2b、3b、4b、5b、6
    b、7b及び8の各族の金属、希土類金属、スズ、アン
    チモン、鉛、タリウム及びビスマスより成る群から選択
    される少なくとも1種の金属を包含する請求項51の方
    法。
  53. 【請求項53】  金属含有助触媒がマンガン、鉄、コ
    バルト、ニッケル、銅、金、ルテニウム、ロジウム、オ
    スミウム、イリジウム、亜鉛、カドミウム、希土類金属
    、モリブデン、タングステン、アンチモン、金、鉛及び
    タリウムより成る群から選択される少なくとも1種の金
    属を包含する請求項52の方法。
  54. 【請求項54】  金属含有助触媒がマンガン及びコバ
    ルトの少なくとも1種を包含する請求項52の方法。
  55. 【請求項55】  触媒がレドックス半反応対の効率増
    進塩を更に包含する請求項52の方法。
  56. 【請求項56】  気相抑制剤とレドックス半反応対の
    少なくとも1種の効率増進気体膜とを更に包含する気体
    流中にエチレンが存在する請求項55の方法。
  57. 【請求項57】  担持された銀触媒の存在下に酸素含
    有ガスを使用するアルケンの気相酸化によるアルキレン
    オキシドの製造方法において、請求項16にしたがって
    製造された担持された銀触媒を使用することを包含して
    成る前記方法の改良方法。
  58. 【請求項58】  アルキレンオキシドがエチレンオキ
    シドであり、アルケンがエチレンであり、しかも金属含
    有助触媒が周期表の1b、2b、3b、4b、5b、6
    b、7b及び8の各族の金属、希土類金属、スズ、アン
    チモン、鉛、タリウム及びビスマスより成る群から選択
    される少なくとも1種の金属を包含する請求項57の方
    法。
  59. 【請求項59】  金属含有助触媒がマンガン、鉄、コ
    バルト、ニッケル、銅、金、ルテニウム、ロジウム、オ
    スミウム、イリジウム、亜鉛、カドミウム、ランタニド
    系列希土類金属、モリブデン、タングステン、アンチモ
    ン、金、鉛及びタリウムより成る群から選択される少な
    くとも1種の金属を包含する請求項57の方法。
  60. 【請求項60】  金属含有助触媒がマンガン及びコバ
    ルトの少なくとも1種を包含する請求項57の方法。
  61. 【請求項61】  触媒がレドックス半反応対の効率増
    進塩を更に包含する請求項57の方法。
  62. 【請求項62】  エチレンが、気相抑制剤及びレドッ
    クス半反応対の少なくとも1種の効率増進気体膜を更に
    包含する気体流中に存在する請求項61の方法。
  63. 【請求項63】  担持された銀触媒の存在下に酸素含
    有ガスを使用するアルケンの気相酸化によるアルキレン
    オキシドの製造方法において、請求項23にしたがって
    製造された担持された銀触媒を使用することを包含して
    成る前記方法の改良方法。
  64. 【請求項64】  アルキレンオキシドがエチレンオキ
    シドであり、アルケンがエチレンであり、しかも金属含
    有助触媒が周期表の1b、2b、3b、4b、5b、6
    b、7b及び8の各族の金属、希土類金属、スズ、アン
    チモン、鉛、タリウム及びビスマスより成る群から選択
    される少なくとも1種の金属を包含する請求項63の方
    法。
  65. 【請求項65】  金属含有助触媒がマンガン、鉄、コ
    バルト、ニッケル、銅、金、ルテニウム、ロジウム、オ
    スミウム、イリジウム、亜鉛、カドミウム、ランタニド
    系列希土類金属、モリブデン、タングステン、アンチモ
    ン、金、鉛及びタリウムより成る群から選択される少な
    くとも1種の金属を包含する請求項64の方法。
  66. 【請求項66】  金属含有助触媒がマンガン及びコバ
    ルトの少なくとも1種を包含する請求項64の方法。
  67. 【請求項67】  触媒がレドックス半反応対の効率増
    進塩を更に包含する請求項64の方法。
  68. 【請求項68】  エチレンが、気相抑制剤及びレドッ
    クス半反応対の少なくとも1種の効率増進気体膜を更に
    包含する気体流中に存在する請求項67の方法。
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