JPH0432077Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ……産業上の利用分野 本考案は、タバコ（紙巻きタバコ）の煙に含ま
れるタール、ニコチンその他の有害成分を、これ
から喫煙せんとするフイルター付タバコのフイル
ターと、煙滞留室に装填した１個以上のフイルタ
ーの２段階（フイルターを２個以上装填した場合
は３段階以上となる）のフイルター効果によつて
除去して健康に益すると共に、キヤツプを螺進退
調節して外部空気の吸入量を自在に調節すること
によつて、喫煙する煙の濃度及び吸入量を制御し
得るようにして、所謂「節煙効果」を発揮し得る
ようにしたことを特徴とする、健康節煙パイプに
係るものである。

……従来技術とその課題 従来、タバコ喫煙用のパイプ内にフイルターを
装填し得るようにして、該フイルターを通して煙
を吸入することによつて、煙中に含まれるター
ル、ニコチンその他の有害成分を除去することが
行われているが、 これらはフイルターを通すことによる上記効果
を有するだけであつて、そのパイプを用いること
によつて煙の吸入量を調節するなどして節煙効果
を奏するようなパイプは存在しなかつた。

例えば、１日20本吸う人が上記パイプを用いて
同じく20本吸つた場合、フイルターを通している
分だけ、有害成分の吸入が少なくて済むだけであ
つて、 本考案に謂う「節煙効果」、即ち、１日に吸う
タバコの本数を減らしても、減らしたように感じ
ないで済み、意識しない内に次第に本数を減らし
ていけるような効果を発揮し得るものではなかつ
た。

……本考案の特徴 (1)……本考案は後記のような特殊構成のパイプを
考案したことによつて、フイルター付タバコの
フイルターと、パイプの煙滞留室に装填した１
個以上のフイルターの２段階以上のフイルター
を通して、従来のフイルターパイプに倍するフ
イルターによる有害成分の除去を行つて健康に
益するようにしたものである。

(2)……本考案パイプに装填して使用するフイルタ
ーは、当然のこととして、市販その他の新品の
フイルターを使用し得る他、 特に、喫煙済みのフイルター付タバコの吸い
殻のフイルター（使用済みフイルター）を取り
外したものを、１〜３個位装填して有効に再利
用し得ることを特徴とし、例えば、２個の使用
済みフイルターを装填した場合、フイルター付
タバコのフイルターと合計して、３段階のフイ
ルター効果を発揮するようにしてものである。

(3)……また、本考案は、パイプの火皿部に煙滞留
室を形成すると共にその上部に螺進退調節自在
にキヤツプを取り付け、タバコを嵌着した該キ
ヤツプを螺進退調節することにより、煙滞留室
への外部空気の吸入量を自在に調節し、それに
よつて喫煙の濃度及び吸入量を微妙に調節し得
るようにして、もつて上記「節煙効果」を発揮
するようにしたものである。

……構成 (1)……本考案健康節煙パイプは、パイプの吸口か
ら煙道に連続した火皿部に煙滞留室を形成し、
また、タバコ嵌着孔を有するキヤツプを別設
し、キヤツプ側及び煙滞留室上部側に雄ねじま
たは雌ねじを各々相対的に螺設して、煙滞留室
上部にキヤツプを螺進退調節自在に螺着し、喫
煙時に雌雄ねじの螺合の間〓を通つて煙滞留室
に吸入される外部空気の量を、キヤツプの螺進
退調節により自在に調節するように設けたこと
を特徴とするものである。

(2)……即ち、本考案の実施例を図面につき説明す
ると、タバコＡの吸口１から煙道２に連続した
火皿部３に煙滞留室４を形成し、また、タバコ
嵌着孔５を有するキヤツプ６を別設し、キヤツ
プ６側及び煙滞留室４の上部側に雄ねじ７ａま
たは雌ねじ７ｂを各々相対的（雄ねじ対雌ねじ
を組として）に螺設して、煙滞留室上部にキヤ
ツプ６を該雄、雌ねじ７ａ，７ｂの螺合によつ
て自在に螺進退調節し得るように取付ける。ま
た、雄、雌ねじ７ａ，７ｂの螺合状態は、その
〓間を空気が通れるように比較的緩く設定す
る。

(3)……第１図示の実施例は、煙滞留室４に雄ねじ
７ａを、キヤツプ６に雌ねじ７ｂを螺設して螺
合したものであり、 また、第２図示の実施例は、第１図と反対
に、煙滞留室４に雌ねじ７ｂを、キヤツプ６に
雄ねじ７ａを螺設して螺合したものであつて、
他の構成は同じである。

(4)……喫煙時において、タバコＢはキヤツプ６の
タバコ嵌着孔５にややきつめに嵌挿し、そのフ
イルター部分を下方の煙滞留室４内に突出して
セツトする。

(5)……煙滞留室４内に装填する１個以上のフイル
ター８は、例えば、煙滞留室４のスペースに見
合つたサイズの、市販その他の新品のフイルタ
ー１個以上を使用するほか、 本考案パイプまたは他で既に喫煙したフイル
ター付タバコの吸い殻のフイルター（使用済み
フイルター）を取り外し、長さに応じて１〜３
個位装填して再使用する。

(6)……第３図示の実施例は、上部に雄ねじ７ａ
（または、図示はしないが雌ねじ７ｂ）を螺設
した短筒状の煙滞留室４′を別設し、該煙滞留
室４′をパイプＡ、例えばマドロスパイプの火
皿部３内に嵌設して本案パイプを構成したもの
である。

(7)……第４図示の実施例は、第１〜３図示のもの
が煙滞留室４，４′と煙道２が直角方向に連通
しているマドロスパイプ型であるのに対し、煙
滞留室４と煙道２が直線方向に連通しているス
トレートパイプ型であるが、構成的には両者共
同じである。

……作用及び効果 (1)……上記の如き構成において、喫煙時にタバコ
Ｂをキヤツプ６のタバコ嵌着孔５にきつめに嵌
挿して弾性突片９内側に挿通し、そのフイルタ
ー部分をキヤツプ６の高さ寸法位、下方の煙滞
留室４内に突出してセツトする。

該タバコのセツトは、キヤツプ６を取り外し
て行うも、また、取付けたままで行うも任意で
ある。また、キヤツプ６は、当初は、螺合が外
れない程度に螺退上昇しておく。

この状態ではキヤツプと煙滞留室との螺合寸
法が小さいため、喫煙時に外部空気が吸入され
るときの抵抗が少なく、よつて、煙滞留室への
外部空気の吸入量は大である。

(2)……上記の状態でタバコに火を付け喫煙する
と、煙はタバコ内部→そのフイルター→煙滞留
室４内に入り、ここで同室内の空気及び螺合し
た雌雄ねじ７ａ，７ｂの〓間から吸い込まれる
外部空気と混つて希釈され→１個以上のフイル
ター８→煙道２→吸口１を経て、人体内に吸入
される。

(3)……従つて、吸入煙は、フイルター付タバコの
フイルターと煙滞留室４に装填された１個以上
のフイルター８の２段階以上のフイルターでろ
過され、同時に煙滞留室４内で煙以外の多くの
外部空気と混合して希釈されたものが人体内に
吸入されることとなる。

よつて、この状態では、煙の他に外部空気が混
入しているため、人が吸い込む気体の量として
は、多いが、タバコからの煙の量は少なく、従
つてタバコ自体の燃焼消耗も少ないので、喫煙
者は一本のタバコを長い時間かけて吸うことが
でき、また、有害成分の少ない煙を吸つて、十
分に喫煙した気分になれる効果がある。

而して、例えば、今まで１日20本吸つていた
人が、本案パイプを用いることによつて、１日
15本で十分に20本吸つたと同じ気分になれるな
ど、極く自然にタバコの本数を減らして行くこ
とができる。即ち、２段階以上のフイルターに
よつて健康的な上に、無理なく節煙も行いうる
秀れた特徴がある。

(4)……次に、キヤツプ６を、次第に螺進下降する
と、雌雄ねじ７ａ，７ｂの螺合寸法が増して外
部空気の吸入抵抗が大となるため、その〓間か
ら吸入される外部空気量は次第に減少する。

この状態で、タバコの煙はそのフイルターを
通つて煙滞留室４内に入り、同室内空気でやや
希釈され、次で１個以上のフイルター８→煙道
２→吸口１の順を経て人体に吸入されるが、上
記のようにキヤツプ６の螺進下降によつて外部
空気の吸入量が次第に少なくなっているため、
当然、吸口１に至る煙の量がキヤツプの下降調
節に連れて次第に少なくなる。

即ち、喫煙者が自然な状態で吸う限り（力を
込めて強引に吸うのではなくて）、人体内に吸
入される煙の量はキヤツプ６の下降調節に連れ
て次第に少なくなる。

従つて、喫煙者はキヤツプ６を螺進調節する
ことによつて、吸入する煙の量を自在に調節す
ることができて、自分に適した状態を選択調節
しつつ、健康的で快適に節煙し得る効果があ
る。

なお、キヤツプ６を最下限まで下降してきつ
く締めると、雌雄ねじの螺合の間〓から外部空
気を吸入できなくなり、通常のフイルターパイ
プと同様にフイルターを通つた煙だけを吸入す
ることとなる。

(5)……また、本考案において、煙滞留室４に装填
する１個以上のフイルター８は、当然に、市販
その他の新品フイルターを使用し得るものであ
るが、 特に、フイルター付タバコの吸い殻に残され
た使用済みフイルターを取り出して、それを１
〜３個位装填して使用した場合、それらフイル
ターは１本のタバコを吸うために１回使用され
ただけのものであるので、充分に有効なフイル
ター作用を発揮し得る。

よつて、新規のフイルターを使用する代わり
に、通常は使い捨ててしまう吸い殻のフイルター
を再利用し得て極めて経済的な利点があると共
に、 再利用のために吸い殻を捨てずに残しておくこ
ととなり、外でも道端に捨てるようなことをせず
に持ち帰るようになつて、家庭、会社等における
屋内外は勿論、特に、市街地のクリーン作戦に大
きく貢献し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案パイプの実施例の一部切断正面
図及び平面図、第２図はキヤツプに雄ねじ、煙滞
留室に雌ねじを螺設した実施例の一部切断正面
図、第３図のイは別設の煙滞留室を火皿部に嵌設
した実施例の一部切断正面図、ロは別設する煙滞
留室の一部切断正面図、第４図は煙滞留室と煙道
を直線方向に連通した実施例の一部切断正面図で
ある。 符号、Ａ……本考案パイプ、Ｂ……タバコ、１
……吸口、２……煙道、３……火皿部、４，４′
……煙滞留室、５……タバコ嵌着孔、６……キヤ
ツプ、７ａ……雄ねじ、７ｂ……雌ねじ、８……
フイルター。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) パイプの吸口から煙道に連続した火皿部に煙
   滞留室を形成し、また、タバコ嵌着孔を有する
   キヤツプを別設し、キヤツプ側及び煙滞留室上
   部側に雄ねじまたは雌ねじを各々相対的に螺設
   して、煙滞留室上部にキヤツプを螺進退調節自
   在に螺着し、喫煙時に雌雄ねじの螺合の間〓を
   通つて煙滞留室に吸入される外部空気の量を、
   キヤツプの螺進退調節により自在に調節するよ
   うに設けたことを特徴とする、健康節煙パイ
   プ。 (2) 煙滞留室が煙道と直角方向に連通している
   か、若しくは直線方向に連通している、 実用新案登録請求の範囲第１項記載の健康節
   煙パイプ。 (3) 雄ねじまたは雌ねじを螺設した短筒状の煙滞
   留室を別設し、該煙滞留室を火皿部に嵌設して
   構成した、 実用新案登録請求の範囲第１項記載の健康節
   煙パイプ。 (4) 煙滞留室内に適宜のフイルターを１個以上装
   填したものであり、該フイルターは、市販その
   他の新品のフイルターである他、吸い殻から取
   り出した使用済みフイルターである、 実用新案登録請求の範囲第１項記載の健康節
   煙パイプ。