JPH04318986A - 磁気センサ装置 - Google Patents

磁気センサ装置

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JPH04318986A
JPH04318986A JP3112473A JP11247391A JPH04318986A JP H04318986 A JPH04318986 A JP H04318986A JP 3112473 A JP3112473 A JP 3112473A JP 11247391 A JP11247391 A JP 11247391A JP H04318986 A JPH04318986 A JP H04318986A
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JP
Japan
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hall element
output
sensor device
magnetic sensor
yoke
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JP3112473A
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English (en)
Inventor
Masami Kinoshita
木下 雅己
Atsushi Inagaki
篤志 稲垣
Aiichiro Fujiyama
藤山 愛一郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁石内蔵型のホール素
子を用いた磁気センサ装置にかかり、特にその出力特性
の改善に関する。
【0002】
【考案の背景】磁場に感応して出力電圧が変化する磁気
センサ装置は、計測機器,産業用工作機器,民生機器,
輸送機器,建設機器等の分野において、無接点スイッチ
,ポテンショメータなどの非接触ボリューム,磁気スケ
ール,モータ等の回転制御手段などとして広く利用され
ている。
【0003】たとえば、可変抵抗器の分野では、近年耐
寿命性が重視されてきており、抵抗体に接触することな
く抵抗変化が生ずる非接触型ポテンショメータの要求が
高い。また、産業用ロボットの分野のみならず民生機器
の分野においてもメカトロニクス化が進み、アナログ式
サーボ要素や位置決め用のスケールとして、位置検出や
変位検出を非接触にて行う磁気センサ装置が機器そのも
のの信頼性の点から重要になりつつある。
【0004】ところで、非接触式センサの分野では、各
用途に合わせてセンサそのものを設計していくという方
式が主流である。このため、汎用性に乏しく、高コスト
になる。特に、磁気センサ装置の場合、感磁部に外部か
らの磁界を作用させて抵抗変化を生じさせる方式である
ため、どうしても外部磁界を発生させるための永久磁石
等が必要となる。また、センサ素子に強磁性薄膜抵抗素
子や半導体磁気抵抗効果素子を使用しているため、素子
の価格が高くなるとともに、リニア出力を得るために構
造が複雑になって形状も大きくなる。
【0005】従って、永久磁石の設置位置が制約されて
種々の局面に対応できず、個々の応用に合わせてシステ
ム全体を設計しなおさなくてはならなくなる場合もある
。このような理由により、特に民生用の分野には、ほと
んどといってよいほど利用されていない。
【0006】そこで、センサ部分はあまり変更を行うこ
となく、また外部に磁界発生源がなくても自己のバイア
ス磁界量が外部の磁性材料等に応じて変化する汎用性を
重視した非接触でより低コストの磁気センサ装置が要望
されるに至っている。これに応えるものとして、磁石を
ホール素子に内蔵した磁気センサ装置が提案されている
。ホール効果を利用して磁気検出を行うホール素子は、
他の磁気センサと比較しても極めて安価であり、生産実
績もあるので、これを利用すれば安定した磁気センサ装
置を得ることができる。また、磁石を内蔵すれば、外部
に磁石を設ける必要もない。
【0007】ところが、このような磁石内蔵型ホール素
子に対しても、通常の電子部品と同様に出力特性の改善
が要望されており、これが実現されると取り付け精度に
余裕ができるなどの利点が得られる。
【0008】
【従来の技術】従来の磁石内蔵型ホール素子を利用した
磁気センサ装置としては、たとえば図11に示すものが
ある。同図中(A)は動作時の斜視図,(B)はその側
面図である。これらの図において、磁気センサ装置90
0には、ホール素子902の他に磁石904が内蔵され
ている。ホール素子902の感磁部906は、たとえば
100μm角程度の大きさであり、そ)の近傍乃至1m
m程度の範囲内が検出領域となっている。
【0009】ここで、検出対象のアーム908が矢印F
900方向にホール素子中心910を横切って移動した
とすると、磁石904の磁力線が矢印F902のように
アーム908の方向に収束して、センサ出力変化は図5
(B)に示すように変化する。この図に示すように、ア
ーム908が感磁部906からL=0.5mm離れると
、出力は70〜80%も変動する。すなわち、わずかな
位置変化によって急峻な出力変動が生ずる。しかし、位
置検出などを行う場合には、かかる出力特性を緩やかに
そしてリニアにする必要がある。このためには、ホール
素子902の感磁部906を大きくする方法が考えられ
るが、ホール素子の生産面でコスト高を招くなどの不都
合がある。そこで、アーム908がてこ式となるように
設計し、アーム908の変動が磁気センサ装置900の
設置位置では微小な変動となるように設計が行われてい
る。
【0010】次に、図12には、回転体を検出する例が
示されている。同図中(A)には平面が示されており、
(B)は側面の断面が示されている。これらの図におい
て、磁気センサ装置920は、磁石内蔵型のホール素子
922,ヨーク924を各々有しており、非磁性のハウ
ジング926上の所要位置に設置されている。ハウジン
グ926には、図示しない回転検出対象に接続される軸
928が回転自在に設けられており、この軸928には
、渦巻ヨークが設けられている。
【0011】渦巻ヨーク930は、その半径Rが次式に
従って変化している。         x=[r0−(r0−r1)・θ/3
60]・cosθ        y=[r0−(r0
−r1)・θ/360]・sinθ  ……(1)  
       R=(x2+y2)1/2   (0≦
θ≦360)ただし、x,yは渦巻ヨーク930の中心
を原点として定義された座標であり、x軸からの角度が
θのときの半径をRとしている。θ=0°のときの最大
半径がr0,θ=360°のときの最小半径がr1であ
る。
【0012】このような渦巻ヨーク930の角度θと半
径Rとの関係は、図13(A)に示すように比例関係(
比例ヨーク)にある。このため、渦巻ヨーク930が回
転したときの磁気センサ装置920と渦巻ヨーク930
との変化の関係は、上述した図11の場合と同様になり
、出力変化特性は図13(B)に示すようにほぼ同様の
変化となる。すなわち、角度θの変化に対して、磁気セ
ンサ出力は放物線的に減少する初期急峻性を示すように
なる。
【0013】なお、ヨーク924は、ホール素子920
に対する磁界集中度を高めるためのものである。このヨ
ーク924により、それがない場合と比較して、渦巻き
ヨーク930が回転したときのホール素子出力変移量が
約10〜20%向上する。
【0014】次に、図14には、同様に回転体に対する
他の従来例が示されている。同図(A)は平面図であり
、同図(B)は側面図である。これらの図において、回
転軸940に設けられたロータ940上には、スパイラ
ル状のヨーク944が設けられている。そして、適宜位
置に、磁気バイアス用の磁石946を有する磁気抵抗素
子948が設けられており、これによってヨーク944
の回転の検出が行われるようになっている。
【0015】図15もほぼ同様の従来例であり、軸95
0に設けられた円筒状のロータ952上にヘリカル状の
ヨーク954が設けられている。そして、適宜位置に、
磁気バイアス用の磁石956を有する磁気抵抗素子95
8が配置されており、これによってヨーク954の回転
の検出が行われるようになっている。これらの例では、
ヨーク944,954の1回転当り1回のセンサ出力ピ
ークが生ずる。出力直線領域は、図14のもので約30
0度である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来技術では、次のような不都合がある。 (1)図11,図12に示した従来例では、出力特性が
急峻である。このため、磁気センサ装置の設置条件が厳
しくなり、高い設置精度が要求される。従って、アセン
ブリに手数がかかるようになり、コスト的にも好ましく
ない。また、磁気スケールとして使用する場合などは、
検出対象の変位に対してセンサ出力がリニアに変化する
ことが必要である。
【0017】(2)次に、図14や図15に示した従来
例では、ヨーク944,954が鉄などの磁性材を使用
して機械加工により形成されている。このため、小型化
や低価格化が図りにくいという不都合がある。また、ヨ
ーク944,954をロータ942,952に設置する
ときに位置のバラツキが生じ易く、更にそのヨーク94
4,954に対する磁気抵抗素子948,958の位置
バラツキも重複するようになる。このため、精度よい検
出を行うためにアセンブリに非常に手数がかかるように
なる。また、形状も大きくなる。
【0018】これに対し、180度の角度で1ピークを
出力する磁気抵抗素子を利用したものがある。この場合
は、磁石が回転軸に設置され、その磁界が磁気抵抗素子
によって検出される。この場合、多少小型となるが出力
がリニアになる範囲が90度程度と小さくなってしまう
。また、センサ素子に磁気抵抗素子を使用するため、構
造が簡単となるほどにはコストは低減されない。
【0019】本発明は、これらの点に着目したもので、
出力特性を良好に改善し、出力の向上,出力変化や範囲
の変更を行って、アセンブリを簡略化,汎用性の拡大を
図ることができる磁気センサ装置を提供することを、そ
の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の1つは、ホール
素子に磁石を設置して対象物の磁気検出を行う磁気セン
サ装置において、前記ホール素子と対象物との間に、頂
点を有する磁性材料によって形成されたベースを配置す
るとともに、その厚み,その頂点のホール素子に対する
位置,頂点の角度を、必要とされるホール素子の出力特
性に応じて設定したことを特徴とする。主要な態様によ
れば、前記ホール素子及びベースに相当する窓がフォト
エッチングプロセスにより形成されたマスクを有し、こ
のマスクに対してホール素子及びベースが位置決めされ
る。
【0021】他の発明は、回転角度に応じて変化する半
径を有する対象物の回転状態をホール素子に磁石を設置
して検出する磁気センサ装置において、前記ホール素子
の対象物と反対側に、対象物の回転円周に沿って対向ヨ
ークを設けたことを特徴とする。更に他の発明は、ホー
ル素子に磁石を設置して対象物の磁気検出を行う磁気セ
ンサ装置において、前記対象物の形状を、必要とされる
ホール素子の出力特性に応じて設定したことを特徴とす
る。
【0022】
【作用】本発明によれば、ベース,渦巻ヨークの形状が
工夫され、また、対向ヨークが設けられるので、ホール
素子の出力特性が改善され、センサ装置の取り付け精度
に余裕ができる。また、ホール素子の出力特性が調整可
能となり、急峻な出力変化が欲しい場合,ストロークを
多くしたい場合など特性の使い分けが可能となる。また
、フォトエッチングプロセスによってマスクを形成し、
これによって、各部の位置決めが行なわれるので、ホー
ル素子とベースとの位置精度は良好となる。
【0023】
【実施例】以下、本発明による磁気センサ装置の実施例
について、添付図面を参照しながら説明する。 <実施例1>最初に、図1乃至図5を参照しながら、本
発明の実施例1について説明する。図1には、実施例1
の構成が示されており、同図中(A)は平面図,(B)
は測定時の側面図である。これらの図において、磁気セ
ンサ装置10内には、ホール素子12の他に磁気バイア
ス用の磁石14が設けられている。ホール素子12の感
磁部16は、たとえば100μm角程度の大きさであり
、その一部を覆うように、ベース18が設けられている
。このベース18は、鉄などの磁性材料によって形成さ
れている。ベース18は、頂点20を有する扇形状とな
っており、頂点20がホール素子12のほぼ中心に位置
するように配置されている。
【0024】次に、図2を参照しながら、以上のような
ベース18のホール素子12に対する精度のよい位置決
め手法について説明する。まず、同図(A)に示すよう
に、非磁性体によって形成されたマスク30に、同図(
B)に示すベース18用の窓32と、ホール素子12用
の窓34を、フォトエッチング法などを利用して精度良
く作成する。フォトエッチング法によれば、数十μm程
度の精度を簡便に得ることができる。
【0025】なお、マスク30の厚みtAはたとえば約
200μmである。また、ベース18としてはSUS4
30などの磁性材料が用いられており、その厚みtBは
たとえば50μmである。
【0026】マスク30には、窓34を利用してホール
素子12が取り付けられ、このホール素子12にリード
端子36が取り付けられる。次に、磁石14とともに全
体が樹脂により一体モールド成形される。その後、マス
ク30の窓32にベース18が位置決めされて取り付け
られ、同図(C)に示すように磁気センサ装置10が完
成する。マスク30を使用することにより、ホール素子
12とベース18との位置関係は良好な精度となる。
【0027】次に、以上のような実施例1の概略の作用
について説明すると、磁気センサ装置10の磁石14か
ら発生した磁力線は、ホール素子12を貫いてまずベー
ス18に収束する。特に、ベース18における頂点20
には、その先鋭度の関係から磁力線が集中するようにな
る。これによって、ホール素子10の感磁部16付近に
磁界が集中するようになる。
【0028】他方、ベース18には、たとえば50〜1
00μm程度の磁気ギャップを有する位置に被検出対象
(図示せず)に接合された鉄などの磁性材料によるアー
ム22が対向しており、これが磁気回路の一部を形成す
るようになる。すなわち、磁石14を出た磁力線は、ホ
ール素子12,ベース18,アーム22を各々透過して
再び磁石14に戻ることになる。
【0029】この状態で、その先端がホール素子12の
差動出力絶対値が最大出力を与える位置P10にあるア
ーム22を、矢印F10方向に移動させるようにする。 なお、ホール素子12の感磁部中心P12よりもアーム
22が多少感磁部16を覆うときにホール素子12の出
力が最大となる。他方、ベース18が50μm程度であ
れば一般にアーム22はそれよりも厚いため、磁気収束
効果も大きい。このため、磁束は、アーム22の移動と
ともにホール素子12の感磁部16からアーム22の方
に集中するようになる。これにより、アーム22の移動
に対応してホール素子12の出力が変動することになる
。別言すれば、ホール素子12の出力からアーム22,
ひいてはそれに接合されている検出対象の移動状態が検
出されることになる。
【0030】この場合において、矢印F10方向に移動
するアーム22の移動距離とホール素子12の作動出力
変化量ΔVとの関係は、図3に示すようになる。なお、
ベース18の頂点の角度φは90度,その厚みは50μ
mである。まず、感磁部中心位置P12にベース18の
頂点20が位置するときは、同図(A)に示すようにホ
ール素子出力が変化する。次に、上述した最大出力位置
P10にベース18の頂点20が位置するときは、同図
(B)に示すようにホール素子出力が変化する。次に、
位置P12と反対側の位置P14にベース18の頂点2
0が位置するときは、同図(C)に示すようにホール素
子出力が変化する。なお、ベース18がない従来の場合
は、図5(B)に示した通りである。
【0031】次に、これらのグラフを比較検討する。ま
ず、図3(A)と図5(B)を比較すると、図3(A)
の方が全体として変化量ΔVが大きく、明らかにベース
18の影響を受けていることが分かる。次に、図3(A
),(B)を比較すると、(A)の方は相対的にグラフ
が凹状,(B)の方は相対的にグラフが凸状となってい
る。また、同図(C)では、距離が小さいときは凸状,
距離が大きいときは凹状となっている。これらの点から
、ベース18の頂点20の位置を適宜設定することによ
って、ホール素子12の出力特性を調整することが可能
となることが分かる。
【0032】次に、ベース18の頂点20の位置をP1
0に固定し、頂点20の頂角φを変化させた場合のホー
ル素子12の出力変化が図4に示されている。同図中(
A)はφ=30度,(B)はφ=90度,(C)はφ=
150度,(D)はφ=140度である。これらのグラ
フを比較すると、頂角φを鈍角化して頂点20への磁界
集中の度合いを緩やかにすると出力変化も緩やかとなり
、アーム22の移動ストロークの広い範囲でホール素子
12の出力が変動するようになることが分かる。同図(
C)の場合、その効果が効き過ぎたため逆にグラフが凸
状となっている。また、頂角φが約140度に設定され
た(D)では、広い範囲にわたってほぼリニアな出力特
性となっている。
【0033】なお、この図4(D)と同一の条件で、ベ
ース18の厚みを20μmとした場合の出力特性が図5
(A)に示されている。これによれば、ベース18の厚
みが小さいと、出力特性は同図(B)に示す従来の場合
に近似するようになり、特性曲線の調整効果は低くなっ
ている。この結果から、ベース18の厚みも出力特性曲
線の調整に寄与することが分かる。以上の結果から、図
5(B)に示したホール素子12の出力特性は、ベース
18の配置位置,頂角φの大きさ,その厚みにより、必
要に応じて調整することが可能となる。
【0034】本実施例の具体例を示すと、ホール素子1
2として日本ビクター(株)社製の「VHG601シリ
ーズ」を使用した従来構成の磁気センサ装置では、出力
特性が略リニアであると見なすことができる領域が0.
5mm程度であった。しかし、それに上述したベース1
8を設けた磁気センサ装置では、リニア領域が約2mm
となり、従来と比較して4倍に拡大された。
【0035】以上のように、本実施例によれば、ベース
を設けることによって出力特性が改善されるので、磁石
内蔵型ホール素子の位置精度やアーム設計に余裕ができ
、アセンブリコストの低減が実現できる。また、出力特
性の調整が可能となり、急峻な出力変化が欲しい場合,
ストロークを多くしたい場合など特性の使い分けが可能
となり、磁気センサ装置の汎用性が向上する。
【0036】<実施例2>次に、図6及び図7を参照し
ながら、本発明の実施例2について説明する。この実施
例は、図12に示した従来例に本発明を適用したもので
あり、図6にその構成が示されている。同図中(A)は
平面図,(B)は側面の断面図である。これらの図にお
いて、磁気センサ装置50は、磁石内蔵型のホール素子
52を有しており、非磁性のハウジング54上の所要位
置に設置されている。ハウジング54には、図示しない
回転検出対象に接続される回転軸56が設けられており
、この回転軸56には、渦巻ヨーク58が設けられてい
る。渦巻ヨーク58は、回転軸56の矢印F50方向の
回転に伴って矢印F52方向に回転するようになってい
る。
【0037】更に、ホール素子52と渦巻ヨーク58は
、ギャップGをもって配置されている。また、ホール素
子52の渦巻ヨーク58に対する反対側には、鉄などの
磁性材料によってディスク状ないしリング状に形成され
た対向ヨーク60が、回転軸56を中心として対称に設
けられている。
【0038】次に、本実施例の作用について説明する。 図7には、一般的なホール素子70,アーム72,ヨー
ク74の関係が示されている。同図(A)では、アーム
72の移動方向F70に沿うようにヨーク74が延設さ
れている。同図(B)では、アーム72の移動方向F7
0と直交する方向にヨーク74が延設されている。同図
(C)では、アーム72の移動方向F70と逆の方向に
ヨーク74が延設されている。
【0039】これらの場合を比較すると、アーム72と
ヨーク74の重なり具合が大きい場合ほど、アーム72
の移動によるホール素子70の出力変動量は大きくなる
。すなわち、出力変動はA>B>Cの順となり、約10
%ずつ変化する。これは、アーム72とヨーク74の間
で磁気回路を構成し易いものほど出力が高められるため
であり、ホール素子70の磁石(図示せず)から供給さ
れた磁力線ないし磁束が効率よくヨーク74を流れてア
ーム72に移りホール素子70を貫くことが出力向上に
つながる。なお、同図(C)の場合は、図12の従来例
の場合と比較してほとんど出力差がない。従って、ヨー
クは、アームとできるだけ多く対向するように設定する
ことが望ましい。
【0040】他方、本実施例では、図6に示すようにリ
ング状に対向ヨーク60が設けられている。このため、
渦巻ヨーク58がいずれの回転位置にあっても、効率の
良い磁気回路を構成することができ、ホール素子52の
出力は良好に向上することになる。この実施例では、図
12の従来例と比較して、約15〜25%ほどホール素
子52の出力が向上する。
【0041】なお、ハウジング54を磁性材料によって
構成し、ハウジング54そのものが磁気回路の一部を構
成する形態としてもよい。また、回転軸56を磁性材料
によって構成することで、更に磁気回路をより閉じたも
のとし、あるいは磁気抵抗を低減したものとするように
してもよい。更に、対向ヨークをホール素子の周辺にの
み設けるようにしてもよい。
【0042】<実施例3>次に、図8及び図9を参照し
ながら、本発明の実施例3について説明する。この実施
例も、図12の従来例に本発明を適用したものである。 なお、前記実施例2と同様又は相当する構成部分には、
同一の符号を用いる。上述したように、比例渦巻ヨーク
(図13(A)参照)としたときのホール素子出力は、
図13(B)に示したように急峻に変化するものとなる
。これに対し、本実施例では、角度θに対する半径変化
量△r(θ)が2次元的に補正されており、これによっ
て渦巻ヨークが回転した場合のホール素子出力変化が直
線的となるように工夫されている。
【0043】すなわち、図13(B)(あるいは図5(
B))の出力変化特性から、角度θに対するホール素子
出力変化が直線になるような渦巻ヨークの半径Rを類推
し、次のような(2)式に示す一般式として、図8(A
)に示す渦巻ヨーク80の半径変化量△r(θ)が設定
されている。同図(B)には、ホール素子52から見た
渦巻ヨーク80の半径Rが座標x,y上に示されている
。         x=[r0−△r(θ)]x・cos
θ        y=[r0−△r(θ)]x・si
nθ                ……(2)  
      R(θ)=(x2+y2)1/2
【004
4】ただし、R(θ)は角度θのときの渦巻ヨーク80
の半径である。具体的には、図9(A)に示すような角
度θと半径Rとの関係となっている。同図中、領域θA
では、渦巻ヨーク80の頂点82に磁束が極端に強く集
中する。このため、その影響を和らげるように半径変化
量△r(θ)が設定されている。次に、領域θC,θD
では、逆の関係となるように半径変化量△r(θ)が設
定されている。本実施例では、渦巻ヨーク80の1回転
に対してホール素子52の出力に1ピークが得られるタ
イプのポテンションメータとなっており、領域θA〜θ
Cまで約340度の測定角度域となっている。
【0045】図9(B)には、本実施例におけるホール
素子52の出力特性が示されている。同図の角度θは、
ホール素子52の出力が最大となる角度,すなわち渦巻
ヨーク80の頂点82の位置を基準としている。これに
よれば、頂点82の近傍では、多少出力波形が乱れるが
、約10度回転した位置とすることにより安定化する。 そして、その後、θ=340度程度までリニアに出力が
変化する。そして、その後、再び頂点82の影響をうけ
るようになる。この例では、ホール素子出力の略直線範
囲は約330度となり、簡単な構造で非接触式のポテン
ショメータを構成することができる。なお、渦巻ヨーク
80の半径Rを変更すれば、その1回転について複数の
ホール素子ピーク出力が得られる非接触式ポテンショメ
ータを構成することも可能である。
【0046】このような渦巻ヨーク80を形成する具体
的な方法としては、フォトエッチングの手法が利用され
る。渦巻ヨーク80は、その厚みが約50μm以上であ
ればホール素子52の有する出力変動の約70%以上を
引き出すことができる。このため、薄板状に渦巻ヨーク
80を構成することができる。たとえば、厚さは、0.
05〜0.5mm程度に設定される。
【0047】具体的には、SUS430などの磁性材料
を厚み200μm程度の薄板に加工し、これにレジスト
塗布,マスクによるパターンニング,フォトエッチング
による加工を行って所望の形状の得る。この方法によれ
ば、数十μm以内の加工精度が得られる。また、一般の
機械加工と比較して、大量に安く精度のよい渦巻ヨーク
が供給可能である。また、この方法によれば、回転軸5
6用の穴加工も同時に行なうことができる。このため、
軸中心と渦巻ヨーク周端とのバラツキも効果的に抑制さ
れる。更に、渦巻ヨーク80の薄板化は、磁気センサ装
置そのものの小型化にもなる。
【0048】以上のように、本実施例によれば、渦巻ヨ
ークの半径を変更することによって回転対象に対するホ
ール素子出力特性の直線性を高めることができる。また
、渦巻ヨークをフォトエッチングによって形成すること
により、複雑な形状を精度よく得ることができる。なお
、渦巻ヨークの半径を変更して、より急峻なホール素子
出力を得るようにすることも可能である。
【0049】<実施例4>次に、図10を参照しながら
、本発明の実施例4について説明する。この実施例は、
前記実施例を図11の従来例に適用したもので、(2)
式における角度変化を距離変化として対応させて薄板状
のヨーク90が形成されている。すなわち、、ヨーク9
0の幅のL90の部分は、長さL92方向に対して図9
(A)のように変化している。
【0050】このようなヨーク90は、ホール素子(図
示せず)に対して矢印F90方向に従来例のように直線
移動する。ヨーク90の頂点92にホール素子の出力ピ
ークを設定するようにすれば、ヨーク90の移動に伴っ
てホール素子の出力は略直線的に変化するようになる。 これによって、直線変移の非接触式ポテンショメータを
構成することができる。同様にして、ヨーク90をフォ
トエッチング法で作成することが可能であり、小型・価
格低減化を図ることができる。
【0051】<他の実施例>なお、本発明は、何ら上記
実施例に限定されるものではなく、たとえば各部の形状
,寸法など同様の作用を奏するように種々設計変更可能
であり、それらのものも含まれる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による磁気
センサ装置によれば、次のような効果がある。 (1)所定形状のベースやヨークの設置によってホール
素子の出力特性が改善され、センサ装置の取り付け精度
に余裕ができてアセンブリコストの低減を図ることがで
きる。また、それらの形状や取り付け位置などによって
ホール素子の出力特性の調整が可能となり、急峻な出力
変化が欲しい場合,ストロークを多くしたい場合など特
性の使い分けが可能となり、磁気センサ装置の汎用性が
向上する。(2)また、フォトエッチングプロセスによ
ってマスクを形成し、これによって、各部の位置決めを
行うこととしたので、ホール素子とベースとの位置精度
は良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気センサ装置の実施例1を示す
構成図である。
【図2】実施例1の組み立て例を示す説明図である。
【図3】実施例1のベース頂点位置変化に伴うホール素
子出力変化を示すグラフである。
【図4】実施例1のベース頂点角度変化に伴うホール素
子出力変化を示すグラフである。
【図5】実施例1のベース厚み変化及び従来例のホール
素子出力変化を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例2を示す構成図である。
【図7】実施例2の作用を示す説明図である。
【図8】本発明の実施例3を示す構成図である。
【図9】実施例3の作用を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例4を示す構成図である。
【図11】従来例を示す説明図である。
【図12】従来例を示す説明図である。
【図13】図12の従来例の作用を示すグラフである。
【図14】従来例を示す説明図である。
【図15】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10,50…磁気センサ装置、12,52,70…ホー
ル素子、14…磁石、16…感磁部、18…ベース、2
0,82,92…頂点、22,72…アーム(対象物)
、30…マスク、32,34…窓、36…リード端子、
54…ハウジング、56…回転軸、58,80…渦巻ヨ
ーク(対象物)、60…対向ヨーク、74…ヨーク、9
0…ヨーク(対象物)、F10…移動方向、F50,F
52…回転方向、G…ギャップ、L90…長さ、L92
…幅、P10,P12,P14…位置、tA,tB…厚
み、φ,θ…角度。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ホール素子に磁石を設置して対象物の
    磁気検出を行う磁気センサ装置において、前記ホール素
    子と対象物との間に、頂点を有する磁性材料によって形
    成されたベースを配置するとともに、その厚み,その頂
    点のホール素子に対する位置,頂点の角度を、必要とさ
    れるホール素子の出力特性に応じて設定したことを特徴
    とする磁気センサ装置。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の磁気センサ装置におい
    て、前記ホール素子及びベースに相当する窓がフォトエ
    ッチングプロセスにより形成されたマスクを有し、この
    マスクに対してホール素子及びベースが位置決めされた
    ことを特徴とする磁気センサ装置。
  3. 【請求項3】  回転角度に応じて変化する半径を有す
    る対象物の回転状態をホール素子に磁石を設置して検出
    する磁気センサ装置において、前記ホール素子の対象物
    と反対側に、対象物の回転円周に沿って対向ヨークを設
    けたことを特徴とする磁気センサ装置。
  4. 【請求項4】  ホール素子に磁石を設置して対象物の
    磁気検出を行う磁気センサ装置において、前記対象物の
    形状を、必要とされるホール素子の出力特性に応じて設
    定したことを特徴とする磁気センサ装置。
JP3112473A 1991-04-17 1991-04-17 磁気センサ装置 Pending JPH04318986A (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5727081A (en) * 1980-07-25 1982-02-13 Copal Co Ltd Contactless magnetic potentiometer
JPS5732688A (en) * 1980-07-23 1982-02-22 Singer Co Potentiometer
JPH02278101A (ja) * 1989-03-13 1990-11-14 Durakool Inc 鉄物体近接センサー

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