JPH04318298A - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

Info

Publication number
JPH04318298A
JPH04318298A JP11253191A JP11253191A JPH04318298A JP H04318298 A JPH04318298 A JP H04318298A JP 11253191 A JP11253191 A JP 11253191A JP 11253191 A JP11253191 A JP 11253191A JP H04318298 A JPH04318298 A JP H04318298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
temperature
end plate
casing
drive shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11253191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2892520B2 (ja
Inventor
Susumu Sakamoto
晋 坂本
Soichiro Uchida
内田 惣一郎
Masao Makishima
牧島 正夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP3112531A priority Critical patent/JP2892520B2/ja
Publication of JPH04318298A publication Critical patent/JPH04318298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2892520B2 publication Critical patent/JP2892520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C21/00Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
    • F01C21/10Outer members for co-operation with rotary pistons; Casings
    • F01C21/102Adjustment of the interstices between moving and fixed parts of the machine by means other than fluid pressure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機や真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4および図5に従来技術によるスクロ
ール式流体機械として無給油式の空気圧縮機を例に挙げ
て説明する。
【0003】図において、1は段付筒状のケーシングを
示し、該ケーシング1は円板状の底部1Aと、該底部1
Aの内周側から内向きに突出して形成された軸受部1B
と、底部1Aの外周側から後述の固定スクロール6の方
向に延設された円筒部1Cと、該円筒部1Cの先端側に
一体形成されたフランジ部1Dとから大略構成され、該
フランジ部1Dの内周側には、後述の旋回スクロール4
の背面に摺接してスラスト方向の荷重を受承するスラス
ト受部1Eが径方向内向きに突出して形成されている。
【0004】2はケーシング1の軸受部1Bに玉軸受3
,3を介して回転可能に軸支された駆動軸を示し、該駆
動軸2の先端側はケーシング1内へと伸長してクランク
2Aとなり、該クランク2Aの軸線は駆動軸2の軸線に
対して所定寸法dだけ偏心している。そして、該駆動軸
2の基端側はケーシング1外で電動モ−タ(図示せず)
に連結され、この電動モ−タにより回転駆動されるもの
である。
【0005】4はケーシング1内に位置して駆動軸2の
クランク2Aに回転可能に設けられた旋回スクロールを
示し、該旋回スクロール4は、円盤状に形成された鏡板
4Aと、該鏡板4Aから中心側が巻始め端となり、外周
側が巻終り端となって立設されたうず巻き状のラップ部
4Bと、鏡板4Aの背面側中央に設けられたボス部4C
とから構成され、該ボス部4C内にはクランク2Aが旋
回軸受5を介して取付けられている。そして、後述の理
由により、該旋回スクロール4のラップ部4Bの高さ寸
法は、巻始め端の高さ寸法をH1 、中間の高さ寸法を
H2 、巻終り端の高さ寸法をH3 とすると、
【00
06】
【数1】H1 <H2 <H3 の関係をもって形成されている。
【0007】ここで、前記旋回スクロール4の鏡板4A
の背面外周側には図示しないキー溝が周方向に所定間隔
をもって形成され、該各キー溝とケーシング1のスラス
ト受部1Eとの間には、自転防止機構としてのオルダム
継手(図示せず)が配設されている。そして、該旋回ス
クロール4は駆動軸2を回転駆動するときに、クランク
2Aにより寸法dの旋回半径をもった円運動が与えられ
、オルダム継手によって自転が防止され、駆動軸2の軸
線を中心にして旋回(公転)し続けるようになっている
【0008】6は旋回スクロール4と対向して位置し、
ケーシング1の先端側を施蓋して設けられた固定スクロ
ールを示し、該固定スクロール6は、その中心が駆動軸
2の軸線と一致するように中央部側に配設された鏡板6
Aと、該鏡板6Aから旋回スクロール4のラップ部4B
と同様に前記数1の関係をもって立設されたうず巻き状
のラップ部6Bと、鏡板6Aの外周側に一体形成された
筒状の支持部6Cとから大略構成され、該支持部6Cの
先端側にはケーシング1のフランジ部1Dと衝合する取
付フランジ7が一体に形成されている。また、該取付フ
ランジ7の内周側には、旋回スクロール4からのスラス
ト方向の荷重を受承するスラスト受部7Aがケーシング
1のスラスト受部1Eと対向して形成されている。
【0009】ここで、前記固定スクロール6のラップ部
6Bは、旋回スクロール4のラップ部4Bと所定角度だ
けずらして重なり合うように配設され、旋回スクロール
4が旋回するときに、ラップ部4Bとの間で連続的に縮
小する複数の圧縮室8,8,…を画成するようになって
いる。
【0010】9,10は固定スクロール6に形成された
吸込口および吐出口を示し、該吸込口9は最外周側(低
圧側)の圧縮室8と連通するように支持部6Cの外周側
に穿設され、吐出口10は最中央(高圧側)側の圧縮室
8と連通するように鏡板6Aの中心部に穿設されている
【0011】11はケーシング1内に位置して駆動軸2
に嵌合固着されたカウンタウェイトを示し、該カウンタ
ウェイト11は駆動軸2の回転バランスをとる構成とな
っている。
【0012】従来技術によるスクロール式の空気圧縮機
は上述の如き構成を有するもので、駆動軸2を電動モ−
タによって回転駆動すると、この回転はクランク2Aか
ら旋回軸受5を介して旋回スクロール4に伝えられ、該
旋回スクロール4は駆動軸2の軸線を中心とし、寸法d
の旋回半径をもって旋回運動する。そして、この旋回運
動によって各ラップ部4B,6Bとの間に画成される圧
縮室8,8,…は連続的に縮小し、吸込口9から吸込ん
だ空気を各圧縮室8で順次圧縮しつつ、この圧縮空気を
吐出口10から外部の空気タンク(図示せず)等に吐出
して圧縮作用を行う。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、外周側の圧縮室8から中心側の
圧縮室8に向けて順次圧力が高くなっていくから、圧縮
熱等によって中心側(巻始め端側)の圧縮室8は外周側
(巻終り端側)の圧縮室8よりも早く温度上昇する。こ
のため、吐出口10と連通した中央側の圧縮室8を取り
巻く各鏡板4A,6A、各ラップ部4B,6B等が最も
高温となり、これらの高温部分から外周側に向けて熱が
伝導されるから、各ラップ部4B,6Bに生じる熱膨張
は、中心側が最も大きく、外周側に向けて徐々に小さく
なっていく。特に、無給油式の圧縮機においては、各ラ
ップ部4B,6Bに中心側から外周側へと生じる温度勾
配が著しいから、各ラップ部4B,6Bの中心側と外周
側とではスラストギャップδの差が大きくなり、中心側
の各ラップ部4B,6Bにカジリ現象が生じ易いという
問題がある。
【0014】このため、上述した従来技術によるもので
は、図5に示す如く、定格運転時に生じる温度勾配に応
じて各ラップ部4B,6Bが熱膨張する分だけ、予め各
ラップ部4B,6Bの高さ寸法H1 ,H2 ,H3 
を前記数1の関係をもって、外周側から中心側にかけて
順次短くなるように形成し、スラストギャップδを外周
側から中心側にかけて順次大きくすることにより、定格
運転時には、温度勾配に応じた熱膨張によって各ラップ
部4B,6Bの高さ寸法H1 ,H2 ,H3 をほぼ
等しくし、スラストギャップδが中心側から外周側に亘
ってほぼ均一化するように構成している。
【0015】しかし、運転開始時には、各スクロール4
,6の温度が低く、中心側のスラストギャップδが大き
いから、各圧縮室8間に圧力洩れが生じてしまい、圧縮
効率が低下する。このため、各ラップ部4B,6Bが圧
縮熱によって定格運転時の温度まで上昇し、熱膨張して
高さ寸法H1 ,H2 ,H3が巻始め端から巻終り端
までほぼ等しくなるまでに長時間を要するという問題が
ある。
【0016】また、圧縮機を定格圧力以下の低い圧力で
運転した場合や間欠運転時には、各ラップ部4B,6B
が温度上昇するまで大幅に時間がかかるから、該各ラッ
プ部4B,6Bが熱膨張してスラストギャップδがほぼ
均一になるまで長時間を要し、この間、各圧縮室8間に
圧力洩れが生じて動力損失が増大し、圧縮効率、立上が
り性能等が大幅に低下するという問題がある。さらに、
各ラップ部4B,6Bの温度上昇による熱膨張は、周囲
温度、運転時間、負荷状態等の使用環境で変化するから
、これらの使用環境の変動に伴ってスラストギャップδ
が変化し、立上がり性能や圧縮効率が不安定になるとい
う問題がある。
【0017】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ラップ部を所定の温度に保持することに
より、該ラップ部と鏡板との間のスラストギャップを均
一化できるようにしたスクロール式流体機械を提供する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、第1の発明が採用する構成の特徴は、旋回スク
ロールおよび固定スクロールのうち少なくとも一方の鏡
板に設けられ、該鏡板を加熱する加熱手段と、該加熱手
段に制御信号を出力し、鏡板の温度を所定の温度に制御
する温度制御手段とを設けたことにある。
【0019】また、第2の発明が採用する構成の特徴は
、旋回スクロールおよび固定スクロールのうち少なくと
も一方のスクロールに設けられ、該スクロールを加熱、
冷却する熱交換手段と、該熱交換手段に制御信号を出力
し、該スクロールの温度を所定の温度に制御する温度制
御手段とを設けたことにある。
【0020】
【作用】第1の発明の構成により、温度制御手段が制御
信号を出力すると、加熱手段はスクロールの鏡板を所定
の温度に加熱し、該鏡板に立設されたラップ部の温度は
所定の温度に上昇する。
【0021】また、第2の発明の構成により、温度制御
手段が制御信号を出力すると、熱交換手段はスクロール
を所定の温度に加熱、冷却し、該スクロールの鏡板に立
設されたラップ部の温度は所定の温度になる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づいて説明する。なお、実施例では前述した図4および
図5に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0023】まず、図1は第1の発明の実施例を示して
いる。
【0024】図において、21は本実施例による固定ス
クロールを示し、該固定スクロール21は従来技術で述
べた固定スクロール6とほぼ同様に、その中心が駆動軸
2の軸線と一致するように配設された鏡板21Aと、該
鏡板21Aから前記数1に示す関係の高さ寸法H1 ,
H2 ,H3 をもって立設されたラップ部21Bと、
鏡板21Aの外周側に一体形成された筒状の支持部21
Cとから大略構成されているものの、該鏡板21Aの背
面側内周には、後述のヒータ22を収容する環状の収容
部21Dが形成されている。
【0025】即ち、22は固定スクロール21の収容部
21D内に嵌装された加熱手段としての環状のヒータを
示し、該ヒータ22はリード線23を介して後述の温度
調節計26に接続されている。そして、該ヒータ22は
温度調節計26から給電されると発熱し、鏡板21Aを
加熱するものである。
【0026】24は吐出口10の近傍に位置し、固定ス
クロール21の鏡板21Aに取り付けられた温度センサ
を示し、該温度センサ24は熱電対等の温度検出素子か
ら形成され、リード線25を介して温度調節計26に接
続されている。そして、該温度センサ24は中心側の圧
縮室8に臨む鏡板21Aの温度を検出し、この検出信号
を温度調節計26に出力するものである。
【0027】26は温度制御手段としての温度調節計を
示し、該温度調節計26の入力側には温度センサ24が
リード線25を介して接続され、出力側にはヒータ22
がリード線23を介して接続されている。また、該温度
調節計26の記憶エリア26A内には後述の設定温度T
がセットされている。そして、該温度調節計26は温度
センサ24から読込んだ検出信号に基づいて、ヒータ2
2に供給する制御信号としての電流値を調節し、これに
より鏡板21Aを設定温度Tに保持するものである。
【0028】ここで、ラップ部21Bの温度が圧縮機を
定格圧力下で運転するときの温度(定格運転温度)に達
すると、該ラップ部21Bの高さ寸法H1 ,H2 ,
H3 はほぼ等しくなり、スラストギャップδがほぼ一
定となるから、前記設定温度Tは、この定格運転温度(
例えば200℃程度)に設定されている。
【0029】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、その基本的動作につい
ては従来技術によるものと格別差異はない。
【0030】然るに本実施例では、固定スクロール21
の鏡板21Aに、ヒータ22と温度センサ24とを設け
、温度調節計26は該温度センサ24からの検出信号に
基づいてヒータ22へ供給する電流値を調節し、鏡板2
1Aの温度を設定温度Tに制御する構成としたから、運
転開始時で鏡板21Aの温度が低い場合には、温度調節
計26からヒータ22へ電流を供給して発熱させ、該ヒ
ータ22により鏡板21Aを設定温度Tに加熱し、該鏡
板21Aを介してラップ部21Bの温度を速やかに定格
運転温度に達しせしめることができる。また、圧縮機の
運転によって鏡板21A等が定格運転温度に達した場合
には、温度センサ24から出力された検出信号が設定温
度Tとなるから、温度調節計26はヒータ22への電流
を断ち、鏡板21Aの加熱を停止する。
【0031】かくして、本実施例によれば、鏡板21A
、ラップ部21Bの温度が低い運転開始時や、定格圧力
以下での運転時でも、ラップ部21Bの温度を定格運転
時の温度まで上昇させ、この温度上昇による熱膨張によ
り該ラップ部21Bの高さ寸法H1 ,H2 ,H3 
をほぼ等しくし、スラストギャップδを巻始め端から巻
終り端まで均一化して各圧縮室8間を速やかにシールす
ることができる。この結果、各圧縮室8間で圧力洩れが
生じるのを確実に防止し、動力損失を低減して立上がり
性能、圧縮効率を大幅に向上することができる。
【0032】また、周囲温度、負荷状態等の使用環境が
変動した場合でも、ラップ部21Bの温度を安定化する
ことができ、スラストギャップδの変化を効果的に防止
して信頼性等を向上することができる。
【0033】次に、図2は第2の発明による実施例を示
し、本実施例の特徴は、旋回スクロールと固定スクロー
ルの背面側に加熱、冷却可能な熱交換器をそれぞれ設け
たことにある。
【0034】図中、31は本実施例による旋回スクロー
ルを示し、該旋回スクロール31は従来技術で述べた旋
回スクロール4とほぼ同様に、円盤状の鏡板31Aと、
該鏡板31Aから前記数1に示す関係をもって立設され
たうず巻き状のラップ部31Bと、鏡板31Aの背面側
中央に設けられたボス部31Cとから構成されているも
のの、該旋回スクロール31の背面側には後述の旋回側
熱交換器36が設けられている。
【0035】32は本実施例による固定スクロールを示
し、該固定スクロール32は従来技術で述べた固定スク
ロール6とほぼ同様に、円盤状の鏡板32Aと、該鏡板
32Aから前記数1に示す関係の高さ寸法H1 ,H2
 ,H3 をもって立設されたラップ部32Bと、鏡板
32Aの外周側に一体形成された筒状の支持部32Cと
から大略構成され、該支持部32Cの先端側にはスラス
ト受部33Aを有する取付フランジ33が一体に形成さ
れているものの、該鏡板32Aの背面側には、後述の固
定側熱交換器37が設けられている。
【0036】34は吐出口10の近傍に位置し、固定ス
クロール32の鏡板32Aに埋設された温度センサを示
し、該温度センサ34は前記第1の実施例で述べた温度
センサ24とほぼ同様に、熱電対等の温度検出素子から
形成され、リード線35を介して後述の温度調節計39
に接続されている。
【0037】36は旋回スクロール31のボス部31C
外周側に位置し、旋回スクロール31の背面側に設けら
れた熱交換手段としての環状の旋回側熱交換器を示し、
該旋回側熱交換器36はペルチェ効果を利用した電子式
熱交換器から構成され、テレメータ等の信号伝送器(図
示せず)を介して温度調節計39と接続されている。そ
して、該旋回側熱交換器36は温度調節計39から信号
伝送器を介して制御信号が出力されると、この制御信号
に応じてペルチェ基板(図示せず)に流す電流の大きさ
、方向を調節し、旋回スクロール31を加熱、冷却する
ものである。
【0038】ここで、前記ペルチェ基板は、所定の方向
に電流を流すと、該基板の一方の面が発熱すると共に他
方の面が吸熱し、また、この所定方向と逆向きに電流を
流すと、該基板の一方の面が吸熱して他方の面が発熱す
るという性質を有するので、本実施例では、この性質を
利用して電子式熱交換器として構成し、加熱、冷却を行
なうようにしている。
【0039】37は固定スクロール32の鏡板32A背
面側に設けられた熱交換手段としての環状の固定側熱交
換器を示し、該固定側熱交換器37は前記旋回側熱交換
器36とほぼ同様に、ペルチェ効果を利用した電子式熱
交換器から構成されているものの、該固定側熱交換器3
7はリード線38を介して温度調節計39に接続されて
いる。また、該固定側熱交換器37の中央部には、吐出
穴37Aが吐出口10と同軸に形成されている。そして
、該固定側熱交換器37は温度調節計39からリード線
38を介して制御信号が出力されると、旋回側熱交換器
36とほぼ同様に、この制御信号に応じてペルチェ基板
(図示せず)に流す電流の大きさ、方向を調節し、固定
スクロール31を加熱、冷却するようになっている。
【0040】39は温度制御手段としての温度調節計を
示し、該温度調節計39の入力側には温度センサ34が
リード線35を介して接続され、出力側には旋回側熱交
換器36と固定側熱交換器37とが接続されている。ま
た、該温度調節計39の記憶エリア39A内には前記第
1の実施例で述べた圧縮機の定格運転温度にほぼ等しい
設定温度Tがセットされている。そして、該温度調節計
39は、温度センサ34から読込んだ検出信号に基づい
て各熱交換器36,37に制御信号を出力し、これによ
り各スクロール31,32の各鏡板31A,32A等の
温度を設定温度Tに制御するものである。
【0041】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、その基本的動作につい
ては従来技術によるものと格別差異はない。
【0042】然るに本実施例では、旋回スクロール31
,固定スクロール32の背面側には、それぞれ旋回側熱
交換器36,固定側熱交換器37を設け、固定スクロー
ル32の鏡板32Aには温度センサ34を設け、温度調
節計39は該温度センサ34からの検出信号に基づいて
各熱交換器36,37へ制御信号を出力する構成とした
から、前記第1の実施例とほぼ同様に、運転開始時や、
定格圧力以下での運転時等の温度が低い場合でも、各熱
交換器36,37によって各鏡板31A,32Aを設定
温度Tに加熱し、該各鏡板31A,32Aを介して各ラ
ップ部31B,32Bの温度を速やかに定格運転温度に
達しせしめることができる。
【0043】また、特に、本実施例では、ペルチェ効果
を利用した熱交換器36,37を用いる構成としたから
、各スクロール31,32の加熱、冷却を容易に行なう
ことができる。この結果、使用環境等によって各スクロ
ール31,32が過熱した場合でも、各熱交換器36,
37により効果的に冷却し、各ラップ部31B,32B
の温度を定格運転温度に保持することができ、性能、信
頼性を大幅に向上できる。さらに、固定側熱交換器37
には、吐出口10と連通する吐出穴37Aが同軸に形成
されているから、吐出口10から該吐出穴37Aを介し
て吐出された圧縮空気を固定側熱交換器37により冷却
でき、アフタークーラ等の機器を用いずに圧縮空気の温
度を効果的に低下させて、システム全体の小型化、簡素
化を図ることができる。
【0044】なお、前記第1の実施例においては、加熱
手段としてのヒータ22、温度センサ24を固定スクロ
ール21側に設けるものとして述べたが、本発明はこれ
に限らず、旋回スクロール4側に設けてもよい。しかし
、固定スクロール21はケーシング1の外周側に固定さ
れ、ケーシング1に対して全体的に拘束されているから
、ラップ部21Bの温度上昇による熱膨張分に加えて、
固定スクロール21自体のねじれ(撓み)分も生じる。 従って、固定スクロール21の軸方向変位量は旋回スク
ロール4に比べて大きくなるため、固定スクロール21
側を加熱制御した方が、早期にスラストギャップδを安
定化できるので好ましい。
【0045】また、前記第2の実施例では、旋回側熱交
換器36を、旋回スクロール31のボス部31C外周側
に位置して旋回スクロール31の背面側に設けるものと
して述べたが、本発明はこれに限らず、図3に示す変形
例の如く、駆動軸2のクランク2A先端側に位置して、
旋回スクロール31のボス部31C´内に円板状の旋回
側熱交換器36´を設ける構成としてもよく、この場合
には、中心側の圧縮室8に臨む旋回スクロール31の鏡
板31A等をより効率的に過熱、冷却することができる
【0046】また、前記第1の実施例では、温度制御手
段として温度調節計26を用いるものとして述べたが、
本発明はこれに限らず、例えば温度制御手段としてバイ
メタル等の感温スイッチを用いて制御してもよい。
【0047】さらに、前記第1の実施例では、加熱手段
として環状のヒータ22を用い、固定スクロール21の
鏡板21A背面側に設けるものとして述べたが、これに
替えて、例えば鏡板21A内にニクロム線等の発熱体を
埋設し、この発熱体を加熱手段として用いてもよい。
【0048】また、前記第2の実施例では、旋回スクロ
ール31と固定スクロール32の両方に、旋回側熱交換
器36と固定側熱交換器37を設けるものとして述べた
が、本発明はこれに限らず、旋回側熱交換器36のみを
設けてもよく、あるいは固定側熱交換器37のみを設け
てもよい。
【0049】また、前記各実施例では、温度センサ24
,34は熱電対等の温度検出素子から形成するものとし
て述べたが、これに替えて、サーミスタ等の他の温度検
出素子を用いてもよい。
【0050】さらにまた、前記各実施例では、スクロー
ル式流体機械として無給油式の空気圧縮機を例に挙げて
説明したが、本発明はこれに限らず、例えば特開平2−
112690号、特開平2−248675号公報に示す
如く、ケーシング内に潤滑油を収容し、旋回スクロール
と固定スクロールとの間をシール部材でシールしたスク
ロール式流体機械や、給油式のスクロール式流体機械に
も適用することができ、真空タンクと接続して真空ポン
プとしても用いることができる。
【0051】また、流体として窒素ガス等の工業用ガス
や、フロンガス等の冷媒の圧縮にも用いることができる
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、第1の発明の構成に
よれば、温度制御手段が制御信号を出力すると、加熱手
段はスクロールの鏡板を所定の温度に加熱し、該鏡板に
立設されたラップ部の温度は所定の温度に上昇する。こ
の結果、スクロールの鏡板、ラップ部の温度が低い運転
開始時や、定格圧力以下での運転時でも、該ラップ部の
温度を所定の温度まで上昇させ、この温度上昇による熱
膨張により該ラップ部の高さ寸法を巻始め端から巻終り
端までほぼ等しくでき、スラストギャップを均一化して
各圧縮室間を速やかにシールでき、該各圧縮室間で圧力
洩れが生じるのを確実に防止し、動力損失を低減して立
上がり性能、圧縮効率を向上することができる。
【0053】また、第2の発明の構成によれば、温度制
御手段が制御信号を出力すると、熱交換手段はスクロー
ルを所定の温度に加熱、冷却し、該スクロールの鏡板に
立設されたラップ部の温度を所定の温度にできる。この
結果、使用環境等によってスクロールが過熱した場合で
も、各熱交換器により効果的に冷却し、ラップ部の温度
を所定の温度に保持して、使用環境の変動に影響されず
にスラストギャップを均一化でき、性能、信頼性等を向
上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明による実施例のスクロール式空気圧
縮機を拡大して示す縦断面図である。
【図2】第2の発明による実施例を示すスクロール式空
気圧縮機の縦断面図である。
【図3】第2の発明による変形例を示すスクロール式空
気圧縮機の要部拡大縦断面図である。
【図4】従来技術によるスクロール式空気圧縮機の縦断
面図である。
【図5】図4中の要部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1              ケーシング2    
          駆動軸2A          
  クランク4,31        旋回スクロール
4A,31A    鏡板 4B,31B    ラップ部 8              圧縮室21,32  
    固定スクロール21A,32A  鏡板 21B,32B  ラップ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  筒状のケーシングと、該ケーシングに
    回転可能に設けられ、先端側が該ケーシング内に伸長し
    てクランクとなった駆動軸と、前記ケーシング内に位置
    して該駆動軸のクランクに旋回可能に設けられ、鏡板に
    うず巻き状のラップ部が立設された旋回スクロールと、
    該旋回スクロールと対向して前記ケーシングに固定され
    、鏡板に該旋回スクロールのラップ部と重なりあって複
    数の圧縮室を形成するうず巻き状のラップ部が立設され
    た固定スクロールとからなるスクロール式流体機械にお
    いて、前記旋回スクロールおよび固定スクロールのうち
    少なくとも一方の鏡板に設けられ、該鏡板を加熱する加
    熱手段と、該加熱手段に制御信号を出力し、鏡板の温度
    を所定の温度に制御する温度制御手段とを設けたことを
    特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 【請求項2】  筒状のケーシングと、該ケーシングに
    回転可能に設けられ、先端側が該ケーシング内に伸長し
    てクランクとなった駆動軸と、前記ケーシング内に位置
    して該駆動軸のクランクに旋回可能に設けられ、鏡板に
    うず巻き状のラップ部が立設された旋回スクロールと、
    該旋回スクロールと対向して前記ケーシングに固定され
    、鏡板に該旋回スクロールのラップ部と重なりあって複
    数の圧縮室を形成するうず巻き状のラップ部が立設され
    た固定スクロールとからなるスクロール式流体機械にお
    いて、前記旋回スクロールおよび固定スクロールのうち
    少なくとも一方のスクロールに設けられ、該スクロール
    を加熱、冷却する熱交換手段と、該熱交換手段に制御信
    号を出力し、該スクロールの温度を所定の温度に制御す
    る温度制御手段とを設けたことを特徴とするスクロール
    式流体機械。
JP3112531A 1991-04-17 1991-04-17 スクロール式流体機械 Expired - Lifetime JP2892520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3112531A JP2892520B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 スクロール式流体機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3112531A JP2892520B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 スクロール式流体機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04318298A true JPH04318298A (ja) 1992-11-09
JP2892520B2 JP2892520B2 (ja) 1999-05-17

Family

ID=14588978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3112531A Expired - Lifetime JP2892520B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 スクロール式流体機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2892520B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5511952A (en) * 1993-05-19 1996-04-30 Sanden Corporation Refrigerant displacement apparatus with an improved thermal sensing device
US6139290A (en) * 1998-05-29 2000-10-31 Masterson; Frederick Method to seal a planetary rotor engine
WO2020165985A1 (ja) * 2019-02-14 2020-08-20 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5511952A (en) * 1993-05-19 1996-04-30 Sanden Corporation Refrigerant displacement apparatus with an improved thermal sensing device
US6139290A (en) * 1998-05-29 2000-10-31 Masterson; Frederick Method to seal a planetary rotor engine
WO2020165985A1 (ja) * 2019-02-14 2020-08-20 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機
CN113423952A (zh) * 2019-02-14 2021-09-21 三菱电机株式会社 涡旋压缩机
JPWO2020165985A1 (ja) * 2019-02-14 2021-09-30 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機
US11493046B2 (en) 2019-02-14 2022-11-08 Mitsubishi Electric Corporation Scroll compressor
CN113423952B (zh) * 2019-02-14 2023-09-15 三菱电机株式会社 涡旋压缩机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2892520B2 (ja) 1999-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100299754B1 (ko) 스크롤밀봉모터압축기
KR880000810B1 (ko) 스크롤형 유체기계
US5329788A (en) Scroll compressor with liquid injection
JPH04234592A (ja) 冷凍装置用の液体注入装置
EP3211238B1 (en) Hermetic compressor
JPH04318298A (ja) スクロール式流体機械
JP2004239070A (ja) スクロール型圧縮機
CN113423952B (zh) 涡旋压缩机
KR100438087B1 (ko) 축방향의밀봉판을구비한스크롤형유체변위장치
JP4651567B2 (ja) スクロール圧縮機
JPS60166781A (ja) スクロ−ル型圧縮機
JP2000352389A (ja) スクロール圧縮機
JP3815744B2 (ja) オイルフリー2段スクロール式真空ポンプ
WO1997009534A1 (fr) Compresseur a haute pression de type dome
JP2006207593A (ja) スクロール圧縮機
JPS61265377A (ja) スクロ−ル圧縮機
JP2857234B2 (ja) スクロール式流体機械
JP2003176793A (ja) スクロール圧縮機
JP2897897B2 (ja) スクロール式流体機械
JPH0735080A (ja) スクロール圧縮機
JP3123627B2 (ja) スクロール式圧縮機
JPS6345586Y2 (ja)
JP2911007B2 (ja) スクロール式流体機械
JP2517745Y2 (ja) 無給油式スクロール流体機械
JPH04318296A (ja) スクロール式圧縮機械