JPH04312659A - 繊維補強材とその製造方法および同補強材を用いた構造用材料 - Google Patents

繊維補強材とその製造方法および同補強材を用いた構造用材料

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JPH04312659A
JPH04312659A JP3104756A JP10475691A JPH04312659A JP H04312659 A JPH04312659 A JP H04312659A JP 3104756 A JP3104756 A JP 3104756A JP 10475691 A JP10475691 A JP 10475691A JP H04312659 A JPH04312659 A JP H04312659A
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fiber
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reinforcing material
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Toshio Yonezawa
敏男 米澤
Shigetaka Magara
真柄 栄毅
Sadatoshi Ono
定俊 大野
Yasuo Iwata
岩田 康男
Kazuhiro Inoue
一宏 井上
Hideki Sakongami
秀樹 左近上
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Shikishima Boseki KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリートやモルタ
ル等の補強材料として、或いは、合成樹脂の補強材料等
として用いられる繊維補強材とその製造方法および同補
強材を用いた構造用材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート等の補強材料として
、鉄筋や鋼材が使用されてきたが、これらは重量が大で
あり、また、塩化物や炭酸ガスの浸入によるコンクリー
トの中性化による腐食や迷走電流による電蝕等による劣
化がある。そこで、コンクリート等の補強に繊維材料を
使用すれば、上記の問題点が解決できるとの認識のもと
に種々の試みがなされている。例えば、繊維材料を、チ
ョップ状、網状、三次元織物状として使用することが提
案されている。しかし、チョップ状の繊維で補強した構
造用材料は、繊維の長さが制限されることと、混入でき
る繊維の量に限界があるため、高い耐力と変形能力を有
する材料を得ることが難しい。また、網状の織編物を用
いた構造用材料は、チョップ状の繊維より良好であるが
、網と網との間にクラックや界面剥離の発生があった。 これに対して、三次元織物を用いた場合には、上記問題
点が改善されるがマトリックスの充填性を良好にするた
めの特別な技術が必要である。また、粗目の組織である
と云っても製織のむつかしさが存在する。このような観
点から、従来、例えば、特開昭63−159558号、
特開平1−317152号、特開平2−38038号等
の提案がなされている。これらの概要は次の通りである
。先ず、特開昭63−159558号は、ダブルラッセ
ル機で、当初から完成品形状を目差して編立てる方式で
ある。次に、特開平1−317152号は、樹脂を含浸
した連続繊維を一方向及びこれに直交する方向へ交差さ
せて軸筋及び剪断補強筋を有する籠状の補強筋を一体に
成形し、この籠状補強筋の両端にプラスチック製の定着
ブロックを形成した上で、籠状補強筋をコンクリート型
枠内に配置し、定着ブロックを介してジャッキで軸筋に
緊張力を付与した状態でコンクリートを打設し、硬化さ
せて製造したプレストレストコンクリート部材自体とそ
の製造方法及び装置を提案しているものである。また、
特開平2−38038号は、網状構造不織布を複数枚平
行に並べ、その間を波形、山形、コの字形等に屈曲させ
た網状構造の不織布又は糸条物により結合して成層構成
した立体的網状構造体を提案しているものである。 さらに、コンクリートとの接着性を増すために繊維補強
材の表面に凹凸を設けることが、特開昭63−2065
48号、特開平2−158321号に開示されている。 特開昭63−206548号は、熱可塑性樹脂を繊維で
補強した棒材の表面に凹凸を形成する方法を開示してい
る。また、特開平2−158321号は、繊維強化熱可
塑性樹脂製の線状または棒状の芯の周囲を熱可塑性樹脂
で被覆し、複数の割り型を用いて被覆に凹凸を形成する
方法を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−1595
58号は、ダブルラッセル機で、当初から完成品形状を
目差して編立てるものであるが、三次元織編物の製織は
困難で効率の低いものであり、その形状は用途間の互換
性や設計の自由度がなく、前以て量産準備しておくこと
もできないため、繊維補強材の製造コストが高価となり
、納期も長くなるのみならず、製造できる大きさも機械
幅等に制約されて自ずから限度があり、しかも、建設現
場へ機械を持ち込んで製造することも困難である。特開
平1−317152号は、繊維補強材の形状が籠状補強
筋という1種類の形状のみに限定され、他の各種形状へ
の変更ができず設計の自由度がないため、前記提案と同
様に製造コストが高価となる。また、特開平2−380
38号は、設計の自由度という点では、前記したいずれ
の提案よりもやや優れているが、あくまでも網状構造不
織布を複数枚平行に平面を保って並べ、その間を別の網
状構造不織布又は糸条物によって結合して成層構成した
立体的網状構造体であるから、設計の自由度があるとい
っても、平行配置される網状構造不織布の配設枚数、即
ち、成層数と層間隔とを選択できるにすぎないため、形
状のバリエーションがそれ程豊富ではない。さらに、特
開昭63−206548号による方法では、棒材の引張
強度が低下すること、又、凹部の形成により、直線的に
伸びる補強繊維が曲げられる問題がある。また、特開平
2−121523号の方法は、補強繊維の配列を乱すこ
となく凹凸状の成形面を作る方法が開示されている。 しかし、この方法は、コンクリート等の補強材として用
いるときには、コンクリートとの接触面積は線状または
棒状の表面のみであるので、接触面積を多くするには、
この線状または棒状の数を多くせねばならず、コスト面
で高価となる問題があった。
【0004】本発明は、従来の繊維補強材の上記問題点
に鑑みて提案されたものであり、その目的とするところ
は、生産性の向上及び量産が可能な形状構造を開発し、
低コストで設計の自由度が大きく、かつ、生産設備の簡
略化、小規模化を図り、工場生産或いは現場生産を可能
とした繊維補強体とその製造方法および同補強材を用い
た構造用材料を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明の1つは、連続繊維を複数本併合して接着剤を
含浸させ、ダイ内を通して所定形状とし、次に硬化させ
て作成され、かつ、所定間隔に平行に配置された複数本
の線状体と、これら複数本の線状体の周囲に接着剤含浸
槽を備えた結束糸巻付装置を回転させることにより、接
着剤を含浸させた状態で螺旋状に捲回され、かつ、含浸
させた接着剤を硬化させることにより上記線状体と固着
させて上記複数本の線状体を結束させた結束糸とで構成
したことを特徴とする繊維補強材を提供するものである
【0006】また、本発明の他の1つは、(a)連続繊
維を複数本併合し、接着剤を含浸させる工程。(b)ダ
イ内を通し所定形状とし硬化させ線状体を作成する工程
。(c)作成した線状体を複数本並列に配置し線状体の
一端を引っ張りながら引取る工程。(d)接着剤を含浸
させた結束糸を回転させつつ線状体に捲回して後、硬化
させて線状体と結束糸を固着して繊維補強材を製造する
工程よりなることを特徴とする繊維補強材の製造方法を
提供するものである。
【0007】さらに、本発明の1つは、前記繊維補強材
を基本単位とし、この繊維補強材を複数個所定の形状に
繋止し、これを結束糸で捲回し、接着剤で固着してスケ
ルトン状繊維構造体として、セメント系材料または合成
樹脂材料内に補強材として埋設してあることを特徴とす
る繊維補強材を用いた構造用材料を提供するものである
【0008】また、本発明の1つは、前記繊維補強材を
基本単位とし、この繊維補強材を複数個、所定形状に接
続したことを特徴とする繊維補強材を用いた構造用材料
を提供するものである。
【0009】
【作用】上記のように構成された繊維補強材の製造方法
によれば、連続繊維を複数本併合して接着剤を含浸させ
、ダイを通して所定形状とし硬化させて線状体を作成し
、この線状体を複数本並列に配置し、一端を引っ張りな
がら引取り、途中で接着剤を含浸させた結束糸を捲回さ
せて硬化させることにより線状体と結束糸を固着させる
ようにしたため、編織機が不要となり、生産設備の簡略
化及び小規模化が図れ、生産性の向上及び量産が可能と
なり、低コストで提供できる。また小形のものから大形
のものまで自由に形成でき、しかも、必要な強度を維持
させることが容易であるため、設計の自由度が拡大する
【0010】上記製造方法で製造された繊維補強材及び
同補強材を用いた構造用材料は、軽量かつ安価であり、
必要とされる形状及び強度を有すると共に、コンクリー
ト等との接触面積の増加及びアンカー作用の増加が図れ
、また、塩化物や炭酸ガスの浸入によるコンクリートの
中性化による腐食や迷走電流による電蝕等による劣化が
ない。
【0011】
【実施例】図1〜図2は本発明の製造方法の一具体例を
示す説明図であって、本発明は、先ず、連続繊維(マル
チフィラメント、モノフィラメント)を複数本併合して
接着剤を含浸させ、硬化させて線状体(1)を作成する
。この線状体(1)を構成する繊維は、連続繊維であれ
ばよく、その併合状態は問わないもので、例えば、マル
チフィラメント、トウ、ストランド、ロービング等の合
撚、引揃え、組紐等のいずれの状態でもよい。使用する
繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエ
ステル繊維、ビニロン繊維等がある。上記繊維に含浸さ
せ、硬化させる接着剤としては、合成樹脂系の接着剤、
水ガラス等の無機系の接着剤、シリコン等のゴム系の接
着剤があり、合成樹脂系では、例えば、エポキシ系、不
飽和ポリエステル等がある。
【0012】線状体(1)の作成方法は、図1に示す様
に、複数本の連続繊維(2)を平行に引揃えて捲き取っ
たビーム(3)から引き出し、筬(4)を通した後、接
着剤槽(5)に浸漬させ、ダイ(6)内を通して所定形
状とし、さらに、第1加熱硬化装置(7)を通して硬化
させることにより作成される。接着剤槽(5)の前後に
はスプール(8)(9)を配置し、接着剤槽(5)内の
ガイドローラ(10)に複数本の連続繊維(2)を、そ
の糸束を拡げて案内供給させる。これにより、接着剤の
含浸が均一化され、接着力が向上する。ダイ(6)まで
の間に適宜ローラ(12)(13)が設置されている。 線状体(1)の作成装置は、複数のものが所望の配置及
び間隔で設置される。
【0013】第1加熱硬化装置(7)を出た線状体(1
)は、複数本を線状体ガイド(14)により所定の間隔
を保って平行に引っ張りながら引取装置(15)に引取
らせる。そして、第1加熱硬化装置(7)を出た直後の
位置で結束糸巻付装置(16)により、結束糸(17)
が螺旋状に捲回される。
【0014】結束糸巻付装置(16)は、図2に示す様
に、複数本の連続繊維を平行に引揃えて巻き取ったビー
ム(18)と、このビーム(18)から引出した複数本
の連続繊維に接着剤を含浸させる接着剤槽(19)と、
接着剤を均一に含浸させるために接着剤槽(19)の前
後に設置されるスプール(20)(21)と、接着剤槽
(19)の出口側に配置される余分の接着剤の掻き取り
手段(図示省略)と、結束糸(17)を所定形状にする
ダイ(図示省略)とを具備するのが好ましく、これら全
体が線状体(1)(1)の周囲で回転可能に設置される
。即ち、回転付与手段は、線状体(1)(1)の周囲に
複数個の鎖車(22)を配置し、この鎖車(22)にチ
ェーン(23)を無端状に張設し、このチェーン(23
)の一部に結束糸巻付装置(16)を設置する。そして
、鎖車(22)の一つをモータ(24)で回転駆動させ
るようにしている。
【0015】上記チェーン(23)の張設形態は、線状
体(1)の配置形態に応じて相似形等の適宜の形態に張
設される。そして、結束糸巻付装置(16)は、接着剤
を含浸させた結束糸(17)を所定形態に配置された線
状体(1)の周囲に螺旋状に捲回し、その後、第2加熱
硬化装置(25)により、結束糸(17)と線状体(1
)とが固着される。この固着は、結束糸(17)に含浸
させた接着材を、第2加熱硬化装置(25)で加熱硬化
させることによって行なわれる。
【0016】結束糸巻付装置(16)の設置位置から第
2加熱硬化装置(25)の途中適当な位置までに結束糸
巻付用ガイド(26)を設置し、線状体(1)(1)の
相互間隔を保持させる。この結束糸巻付用ガイド(26
)は、第1加熱硬化装置(7)の出口側に片持支持状態
で支持させてある。
【0017】引取装置(15)は、第2加熱硬化装置(
25)で作成された繊維補強材(27)の一端を把持す
るクランプ部材(28)を有し、且つ、ガイドレール(
29)に沿って移動可能とされ、適宜の駆動手段(図示
省略)により引っ張りながら引取らせるものである。 この引取速度は、線状体(1)の太さ、形状、硬化速度
等によって適正な値に設定変更可能とするものである。
【0018】線状体(1)の太さは、使用する連続繊維
(2)の太さと本数によって設定される。また、線状体
(1)の形状は、ダイ(6)を変えることによって種々
の形状、例えば、円形、楕円形、半円形、三角形、台形
、四角形、多角形、その他の異形が実現できる。図3の
(a)(b)はその一例を示すもので、(a)は長円形
の場合を示し、(b)は直角三角形の場合を示している
。ダイ(6)の形状を変えることによってコンクリート
への接着性を向上することができる。
【0019】結束糸(17)の太さ及び形状は、線状体
(1)と同様に設定することができるが、線状体(1)
との接着面積を大きくするために、例えば、図3の(c
)(d)のように扁平状又はテープ状としてもよい。尚
、結束糸(17)の形状は、捲回時のテンションを変え
ることにより変えることができる。
【0020】線状体(1)の配置は、2本の場合は図3
の(e)のようになり、2本以上の場合は図3の(f)
(g)(h)のようになり、その他、種々の配置とする
ことができる。又、線状体(1)の本数は必要に応じ何
本でも可能なのは勿論である。線状体(1)に対する結
束糸(17)の捲回方法は、同一ピッチで捲回する場合
の他、捲回するピッチを変えて捲回してもよい。例えば
、両端等他の構造物と組合せるために強度が必要とされ
る部分は、図3の(i)に示す様に、結束糸(17)の
捲回ピッチを他の部分よりも密にする。結束糸(17)
の捲回ピッチの変更は、線状体(1)の引取り速度と結
束糸巻付装置(16)の捲回速度とのいずれか一方又は
双方を変化させて行なう。
【0021】上述の繊維補強材(27)を用いて構造用
材料(30)を作成する場合では、所望する構造用材料
(30)の形状に適合するように、繊維補強材(27)
を単独又は複数個組合せ使用する。例えば、図4の(a
)のように、四角形の四隅に3本の線状体(1)を直角
三角形状に配置した形状の繊維補強材(27)を配置し
、これら全体を別の結束糸(17a)によって捲回結束
させる。この結束糸(17a)の捲回には、図1と同様
な結束糸巻付装置(16)を使用することが可能であり
、他の方法でもよい。図4の(b)は図4の(a)をコ
ンクリート又はモルタル(31)に埋設して作成した中
空四角柱形状の構造用材料(30)を例示している。図
4の(c)は、スラブ形状の構造用材料(30)を例示
しており、この場合、2本の線状体(1)を上下に配置
した形状の繊維補強材(27)を所定間隔で4つ配置し
、これらを別の結束糸(17a)で捲回結束したものを
使用し、コンクリート又はモルタル(31)に埋設させ
て作成したものである。図4の(d)は、図4の(a)
(b)の変形例であって、構造用材料(30)に剪断力
が作用した場合の四隅部の強度が向上する。上記図4の
(b)(c)(d)は、繊維補強材(27)をコンクリ
ート又はモルタル(31)に埋設させた場合を示してい
るが、用途によって合成樹脂材料内に埋設してもよい。 尚、繊維補強材(27)に求められる所要の張力を予め
付与して、従来鉄筋を用いたプレストレストコンクリー
トと同じ作用をさせることができる。
【0022】図4の(e)は、繊維補強材(27)を基
本単位とし、この繊維補強材(27)を複数個所定形状
に接続してトラス状構造体(32)のままで構造用材料
として使用する場合を例示している。
【0023】この場合、トラスを構成する各桁材の形状
は、図3に例示したもの等、種々の形状の繊維補強材(
27)を使用することができる。そして、各桁材同士の
接続は、簡単なジョイント治具、例えば、図4の(f)
に示すようなジョイント治具(33)を使用し、接着剤
で接合し、或いは図4の(g)に示すように、接続紐(
34)を使用して結縛し、さらに接着剤で接着硬化させ
てもよい。この場合、ジョイント治具(33)は、FR
Pその他の材料で構成し、接続紐(34)は、線状体(
1)又は結束糸(17)と同様な連続繊維のモノフィラ
メント、マルチフィラメント等で構成するものである。
【0024】また、線状体(1)とコンクリートとの付
着性(アンカー効果)を向上させるために、図5の(a
)に示す様に、第1加熱装置(7)内に、例えば、線状
体(1)の移動に同調して移動しつつ型押し動作する押
え治具(35)等を設けて線状体(1)を半硬化の状態
で扁平状、テープ状、多角形、その他の異形状にしたり
、または、図5の(b)に示す様に、線状体(1)の周
囲を旋回するスプール(36)を設け、このスプール(
36)から繰り出される別の連続繊維(1a)を線状体
(1)に巻付けて異形化させることが可能である。
【0025】さらに、繊維補強材(27)とコンクリー
トとの付着性(アンカー効果)の向上及び繊維補強材(
27)の強度を向上させるために、繊維補強材(27)
を作成した後で、図5の(c)〜(g)に示す様に、線
状体(1)と結束糸(17)との交点部に別の繊維(1
b)を巻きつけたり、結び目をつくったり、又は樹脂等
で接着する等の方法を採用してもよい。
【0026】次に、図6の(a)に示す形状の本発明の
繊維補強材(27)を用いた補強コンクリートの曲げ性
能を確認するため以下の比較実験を実施した。
【0027】
【表1】
【0028】各はり部材の寸法は、高さ15cm、幅1
0cm、長さ180cmで補強材の有効高さは12cm
であり、上記補強材比とは、コンクリートに対する補強
材の断面積比である。曲げ載荷試験は、図6の(b)に
示す様に、載荷スパン160cmで、曲げスパン(等曲
げモーメント区間)を30cmとして載荷実験を行なっ
た。
【0029】載荷試験の結果として得られた荷重一変位
曲線を図6の(c)に示す。荷重一変位曲線から明らか
なように、いずれのはり部材もコンクリートにひびわれ
が発生すると(図6の(c)の約0.6tf付近)剛性
が低下し、曲線の傾きが変化している。その後、荷重の
上昇に伴って変位は直線的に増加するが鉄筋コンクリー
ト(A)の場合、荷重が2.0tfで鉄筋が降伏したた
め、その後の荷重増加がなく、変位のみが増加し、最終
的に曲げ破壊に至っている。一方、炭素繊維で補強した
はり(B)及び本発明で補強したはり(C)は、補強材
が降伏せず弾性的に挙動するので最終破壊に至るまで直
線的に荷重が増加している。しかし、(B)のものは、
付着引張破壊を伴った剪断タイプの破壊形式で3.2t
fで破壊しており、脆性的な破壊となっている。一方、
本発明品で補強したはり(C)は、コンクリートの曲げ
圧壊の破壊形式で約4.0tfで破壊しており、従来の
鉄筋コンクリートはり(A)よりやや脆性的ではあるが
荷重レベルで約2倍、変形能力も同程度と優れた部材性
能を示している。尚、本発明品で補強したはり部材(C
)は、線状体(1)に対する結束糸(17)及び線状体
(1)の本数と結束糸(17a)の量により、剪断力に
抵抗できるので、はり部材の製作の際に、補強材の組立
て作業がなく、製造工程が短縮可能となる。このように
、本発明品をコンクリートの補強材として用いると、製
造工程短縮及びはり部材の力学的性能の面で有利となる
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、コンクリート
等との接触面積を線状体の本数を増やさずに増加できる
。即ち、接着材槽の前にスプールを置き接着剤槽内に設
置したガイドローラを通過させて接着剤を含浸させるよ
うにしているため、ガイドローラ上で連続繊維の糸束が
拡げられ、接着材の含浸を均一化し、その付着量のコン
トロールが容易となり、結束糸と線状体との接触面積が
増加し、接着力が向上すると共に、コンクリート等との
接着力も向上する。これらの効果は、線状体及び結束糸
に使用する連続繊維が有撚糸でも充分に発揮されるが、
無撚糸若しくは解撚糸の場合にはより一層有効となる。 さらに、線状体の外周に結束糸を捲回したので、コンク
リート等からの引抜け防止効果があり、コンクリート等
との接着強度が増大する。また、線状体及び結束糸を構
成する連続繊維の素線が接着剤により接着一体化されて
いるので、圧縮、引張、剪断、曲げ、及び剥離等の各方
向の応力に対抗し得る。さらに、軽量かつ安価で、必要
とされる形状及び強度にできるとともに、塩化物や炭酸
ガスの浸入によるコンクリートの中性化による腐食や迷
走電流による電蝕等による劣化がない。
【0031】請求項2の発明によれば、繊維から連続し
て繊維補強材が製造でき、プリプレグや予備含浸工程の
必要がないので、製造方法が簡略化され、製造効率が向
上する。また、プリプレグではないため、面倒な管理が
不要となる。更に、接着剤付着後、直ちに加熱効果させ
るめ、接着剤のダレや汚れがなくなる。また、在来のよ
うな編織機が不要となり、装置が簡略化できる。従って
、高速化、長尺化が可能となり、生産効率が向上する。 また、線状体のサイズの変更は、ダイの変更のみですむ
ので、小形から大形のものまで自由に製作できる。 結束糸巻付装置は、接着剤含浸手段を含めて回転させる
ことにより、線状体に結束糸を捲回するため、装置全体
が簡単になり、接着剤を含浸してすぐに捲回できるので
、結束糸に対する樹脂の付着性が良くなると共に、線状
体の形状に対応して結束糸の捲回ルートが容易に変更で
きる。しかも、装置全体が簡単なので、コンクリート等
の補強材として使用する場合は、現場で簡単に製造でき
る。
【0032】請求項3の発明によれば、コンクリート等
との接着強度が大きい繊維補強材をコンクリート等に埋
設して圧縮、引張、剪断、曲げ及び剥離等の各方向の応
力に対抗し得る構造用材料を低コストで効率よく提供す
ることができ、しかも、塩化物や炭酸ガスの浸入による
コンクリートの中性化による腐食や迷走電流による電蝕
等による劣化の恐れもない軽量な構造用材料を提供する
ことができる。
【0033】請求項4の発明によれば、圧縮、引張、剪
断、曲げ等の各方向の応力に対向し得る充分な強度をも
った、しかも、軽量で塩化物や炭酸ガスの浸入によるコ
ンクリートの中性化による腐蝕や迷走電流による電蝕に
よる劣化の恐れのないトラス状構造物からなる構造用材
料を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の繊維補強材の製造方法に用い
る装置の一例を示す全体の側面図、(b)は平面図であ
る。
【図2】(a)は図1の(a)における結束糸巻付装置
付近での拡大側面図、(b)は結束糸巻付装置の正面図
である。
【図3】(a)(b)は線状体の形状例を示す斜視図、
(c)(d)は結束糸の形状例を示す断面図、(e)(
f)(g)(h)は線状体の配置例を示す端面図と側面
図、(i)は結束糸の捲回ピッチを変更した場合を例示
する側面図である。
【図4】(a)は構造用材料に使用する繊維補強材の配
置例を示す斜視図、(b)は(a)で使用した構造用材
料の一例を示す斜視図、(c)(d)は構造用材料の他
の例を示す斜視図、(e)はトラス状構造とした場合の
一例を示す斜視図、(f)はジョイント治具の一例を示
す斜視図、(g)は桁材の結合方法の他の例を示す説明
図である。
【図5】(a)及び(b)は線状体を異形化するための
異る実施例を示し、(c)〜(g)は線状体と結束糸と
の交点位置での付着率向上及び補強材自体の強度向上を
図るための各種実施例を示す。
【図6】(a)は本発明品の供試補強材を示し、(b)
は載荷試験方法の説明図、(c)は載荷試験結果の荷重
一変位曲線である。
【符号の説明】
1  線状体 5、19  接着材槽 6  ダイ 7  第1加熱硬化装置 15  引取装置 16  結束糸巻付装置 17、17a  結束糸 25  第2加熱硬化装置 27  繊維補強材 30  構造用材料 31  コンクリート又はモルタル 32  トラス状構造体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  連続繊維を複数本併合して接着剤を含
    浸させ、ダイ内を通して所定形状とし、次に硬化させて
    作成され、かつ、所定間隔に平行に配置された複数本の
    線状体と、これら複数本の線状体の周囲に接着剤含浸槽
    を備えた結束糸巻付装置を回転させることにより、接着
    剤を含浸させた状態で螺旋状に捲回され、かつ、含浸さ
    せた接着剤を硬化させることにより上記線状体と固着さ
    せて上記複数本の線状体を結束させた結束糸とで構成し
    たことを特徴とする繊維補強材。
  2. 【請求項2】  下記(a)(b)(c)(d)の工程
    よりなることを特徴とする繊維補強材の製造方法。連続
    繊維を複数本併合し、接着剤を含浸させる工程。ダイ内
    を通し所定形状とし硬化させ線状体を作成する工程。作
    成した線状体を複数本並列に配置し線状体の一端を引っ
    張りながら引取る工程。接着剤を含浸させた結束糸を回
    転させつつ線状体に捲回して後、硬化させて線状体と結
    束糸を固着して繊維補強材を製造する工程。
  3. 【請求項3】  請求項1に記載の繊維補強材を基本単
    位とし、この繊維補強材を複数個所定の形状に繋止し、
    これを結束糸で捲回し、接着剤で固着してスケルトン状
    繊維構造体として、セメント系材料または合成樹脂材料
    内に補強材として埋設してあることを特徴とする繊維補
    強材を用いた構造用材料。
  4. 【請求項4】  請求項1に記載の繊維補強材を基本単
    位とし、この繊維補強材を複数個、所定形状に接続した
    ことを特徴とする繊維補強材を用いた構造用材料。
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