JPH0431209Y2

JPH0431209Y2 -

Info

Publication number: JPH0431209Y2
Application number: JP1988093964U
Authority: JP
Priority date: 1988-07-18
Filing date: 1988-07-18
Publication date: 1992-07-28
Also published as: JPH0217509U; US4907295A

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案はダイビングドライスーツに関するもの
である。

［従来の技術とその問題点］従来のダイビングドライスーツは、１重のシー
トで形成されているため、岩場等でダイビングし
ているときに、ダイビングドライスーツに傷を付
けることが多く、遂には孔があき、使用できなく
なることが多いという問題点があつた。

また、従来のシエルタイプドライスーツは水中
でスクイズによつて身体にはり付き水中写真など
の映りが悪く悪評であるという問題点があつた。

本考案は上記問題点を解決し、超防水構造であ
るとともに、岩場等でダイビングしても防水構造
を損なうことがなく、また水中写真などで美しい
シルエツトを保つダイビングドライスーツを提供
することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］上記問題点を解決し、考案の目的を達成するた
め、本考案に係るダイビングドライスーツは次の
ように構成したことを特徴とする。すなわち、イ
ンナーシエル本体は織物により強化された柔軟性
プラスチツクシートである非伸縮素材を素材と
し、首、両手首には完全防水用伸縮性素材を、両
足には靴を配設し、また本体の背中から両腕にか
けて防水フアスナーを配設したインナーシエル
と、樹脂引きクロスを素材とし、膝、尻部にはパ
ツトを内蔵し、背中から両腕にかけて開口部を配
設したアウターシエルとから成るとともに、上記
インナーシエルとアウターシエルの胸部と肩部に
それぞれバルブ取付用孔を設けて、バルブ取付に
よりインナーシエルとアウターシエルを挟んで押
え、また上記インナーシエルの背中から両腕にか
けて配設した防水フアスナー近傍に一方の面フア
スナーを配設し、アウターシエルに他方の面フア
スナーを配設して、インナーシエルとアウターシ
エルを結合するよう形成して成ることを特徴とす
る。

［実施例］以下図面に示す本考案の実施例により詳細に説
明する。第１図はインナーシエルの正面図、第２
図は同背面図、第３図はアウターシエルの正面
図、第４図は同背面図である。ここで、１はイン
ナーシエル、２はアウターシエルを示す。

インナーシエル１本体は、織物により強化され
た柔軟性プラスチツクシートである非伸縮素材か
らなる。織物としては、天然あるいは合成の繊維
からなる各種の織物が使用できる。柔軟性プラス
チツクとしては、軟質ポリ塩化ビニールその他各
種の柔軟性プラスチツクが使用される。織物は柔
軟性プラスチツク内に完全に埋め込まれており、
シートは当該織物により強化されている。インナ
ーシエルを製造するには各種の方法があるが特に
熱溶着によるのが適当である。インナーシエルの
素材としては、例えばPVCターポリンを挙げる
ことができる。

インナーシエルは上記のような構造に製造され
ているので、耐候性、耐水性、耐油性に優れてい
る。

また上記のような構造であるので、当該シート
は非伸縮性である。このようにインナーシエル１
本体が非伸縮性素材で形成されているので、イン
ナーシエル１の膨張による浮力増加を防ぐことが
できる。

インナーシエル１には、首、両手首に完全防水
用伸縮性素材を配設し、両足に靴を配設してあ
る。首の完全防水用伸縮性素材部を１１、手首の
完全防水用伸縮性素材部を１２、靴を１３で示
す。素材としては、天然あるいは合成のゴムある
いはプラスチツクを使用することができる。これ
ら素材部１１，１２および靴１３とインナーシエ
ル１本体との結合には各種の方法があるが、特に
接着剤によるのが適当である。靴１３をハードラ
バーブーツとした場合には、カツトソールで濡れ
たデツキでも滑らない。

第２図に示されるように、インナーシエル１本
体の背中から両腕にかけて防水フアスナー１４を
配設する。背中から両腕にかけて防水フアスナー
１４を配設してあるので、インナーシエルの着脱
が容易である。また防水フアスナー１４の他、前
記にように、首、両手首には完全防水用伸縮性素
材を、両足には靴を配設してあるので、防水力は
完璧である。

アウターシエル２は、樹脂引きクロスからな
る。クロスとしては各種のクロスが使用可能であ
る。本実施例においてはナイロンクロスを使用し
ている。染色した各種ナイロンクロスを使用し、
かつナイロンクロスを外側とすることにより、フ
アツシヨン性のあるデザインのダイビングドライ
スーツとすることができる。また内側に樹脂が引
いてあるので、丈夫であり、インナーシエルを防
護する。デザインのため、縫製箇所を増やすこと
があるが、その場合でもアウターシエル２を縫製
加工するだけでよく、防水のための加工を必要と
しない。

アウターシエル２の膝部２１、尻部２２にはパ
ツトを内蔵する。パツトの素材としては各種のも
のが使用可能であるが、本実施例においてはネオ
プレンレンフオームを使用している。このパツド
を設けることにより、膝部や尻部等が岩等に当つ
たときの衝撃を和らげ、またインナーシエルを防
護することができる。当該パツトのアウターシエ
ル２への取付は、縫製するだけでよく、防水のた
めの加工工程を必要としない。従来の１枚の構造
のものでは、膝部や尻部など部分的に補強する場
合には、補強材を本体に張り合わせるか、縫製後
に縫製部分を目張りして防水加工する必要があつ
たが、本実施例においては縫製するだけでよいの
で、簡単である。

また、アウターシエル２には、その背中から両
腕にかけて開口部２３を配設する。当該開口部２
３には面フアスナー２４を設けて開閉自在として
ある。

上記インナーシエル１とアウターシエル２の胸
部と肩部にそれぞれバルブ取付用孔３１，３２を
設けて、バルブ取付によりインナーシエル１とア
ウターシエル２を挟んで押えることができるよう
形成されている。このバルブ取付でインナーシエ
ル１とアウターシエル２を挟んで押えることによ
り、インナーシエル１とアウターシエル２を結合
することができる。

またインナーシエルの背中から両腕にかけて配
設した防水フアスナー近傍に一方の面フアスナー
を配設し、アウターシエルに他方の面フアスナー
を配設して、インナーシエルとアウターシエルを
結合するよう形成して成る。すなわち、第１図に
示されるようにインナーシエル１には、その背中
から両腕にかけて配設した防水フアスナー１４近
傍に一方の面フアスナー１５を配設してあり、ま
た第３図に示されるようにアウターシエル２に
は、その背中から両腕にかけての他方の面フアス
ナー２５を配設してあり、当該他方の面フアスナ
ー２５はインナーシエル１の一方の面フアスナー
１５と着脱自在となつている。

上記のように、インナーシエル１とアウターシ
エル２を結合させてあるので、ダイビングにおい
てインナーシエル１とアウターシエル２の２重構
造を何等気にすることなく、活動することができ
る。

本実施例にかかわるダイビングドライスーツは
上記のように形成されているので、次のように使
用される。

インナーシエル１にアウターシエル２を重ね、
バルブ取付用孔３１，３２にバルブを取付け、イ
ンナーシエル１とアウターシエル２を挟んで押え
る。次にインナーシエル１の防水フアスナー１４
の近傍に配設された一方の面フアスナー１５とア
ウターシエル２の背中から両腕にかけて配設され
た他方の面フアスナー２５とを結合し、インナー
シエル１とアウターシエル２を一体化させる。そ
の後アウターシエル２の開口部２３およびインナ
ーシエル１の防水フアスナー１４の部分から身体
を入れて着用する。次に防水フアスナー１４、開
口部２３を閉じる。アウターシエル２の首、手
首、足首に装着したカフスを止めて着用が完了す
る。

［考案の効果］本考案は上記のように構成されているので、超
防水構造であるとともに、岩場等でダイビングし
ても防水構造を損なうことがなく、また水中写真
などで美しいシルエツトを保つという効果を有す
る。

また、インナーシエル本体が非伸縮性素材で形
成されているので、インナーシエルの膨張による
浮力増加を防ぐことができるという効果を有す
る。

更に、防水フアスナーの他、首、両手首には完
全防水用伸縮性素材を、両足には靴を配設してあ
るので、防水力が完璧であるという効果を有す
る。

更にまた、アウターシエルのクロスを各種デザ
インに染色し、かつクロスを外側とすることによ
り、フアツシヨン性のあるデザインのダイビング
ドライスーツとすることができる。また内側に樹
脂が引いてあるので、丈夫であり、アウターシエ
ルがインナーシエルを防護するという効果を有す
る。

なお、アウターシエルの加工においては防水加
工を必要としないので、加工が容易であり、フア
ツシヨン性のあるデザインを容易に得ることがで
きるとともに、取り外しができるため、アウター
シエルだけを交換することによつてデザインやカ
ラーを変えることができるし、破損してもアウタ
ーシエルだけを交換すればよいので経済的であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
インナーシエルの正面図、第２図は同背面図、第
３図はアウターシエルの正面図、第４図は同背面
図である。１……インナーシエル、１１……首の完全防水
用伸縮性素材部、１２……手首の完全防水用伸縮
性素材部、１３……靴、１４……防水フアスナ
ー、１５……一方の面フアスナー、２……アウタ
ーシエル、２１……膝部、２２……尻部、２３…
…開口部、２４……面フアスナー、２５……他方
の面フアスナー、３１，３２……バルブ取付用
孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

インナーシエル本体は織物により強化された柔
軟性プラスチツクシートである非伸縮素材を素材
とし、首、両手首には完全防水用伸縮性素材を、
両足には靴を配設し、また本体の背中から両腕に
かけて防水フアスナーを配設したインナーシエル
と、樹脂引きクロスを素材とし、膝、尻部にはパ
ツトを内蔵し、背中から両腕にかけて開口部を配
設したアウターシエルとから成るとともに、上記
インナーシエルとアウターシエルの胸部と肩部に
それぞれバルブ取付用孔を設けて、バルブ取付に
よりインナーシエルとアウターシエルを挟んで押
え、また上記インナーシエルの背中から両腕にか
けて配設した防水フアスナー近傍に一方の面フア
スナーを配設し、アウターシエルに他方の面フア
スナーを配設して、インナーシエルとアウターシ
エルを結合するよう形成して成ることを特徴とす
るダイビングドライスーツ。