JPH04311696A - メカニカル真空ポンプ - Google Patents
メカニカル真空ポンプInfo
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
に関し、特に、ルーツブロアポンプ室を多段階にて構成
することにより、排気される系へオイル成分が逆流する
のを大幅に減少させたメカニカル真空ポンプに関する。
の中真空状態まで排気できる真空ポンプとして最も一般
的なものは、油回転真空ポンプである。この油回転真空
ポンプについては、例えば、麻蒔立男著「薄膜作成の基
礎」(日刊工業新聞社刊、第1版)15〜16頁で説明
されている。図6(A),(B)は、油回転真空ポンプ
、すなわちロータリーポンプの一例である回転翼形ロー
タリーポンプの概略側断面図を示す。本図に示すように
、ロータリーポンプでは、筒型の容器61、回転子62
、回転子62の中に収容された2枚の摺動翼63とスプ
リング64が主な構成要素である。摺動翼63はスプリ
ング64により容器61の内周面に押しつけられ、容器
61の内周面に形成された油膜65により潤滑と気密が
保たれる。前記油膜65は、油回転ポンプの全体が油づ
けされ、容器61の内部に少しずつ油が入ることにより
形成される。回転子62の回転に伴う摺動翼63の回転
作用に基づいて、排気される系の中に存在する気体を、
吸気口66から吸い込み、容器61内で移動・圧縮し、
排気口67を通して外部に排出する排気サイクルが実行
される。上記のロータリーポンプは、大気圧状態から動
作可能な代表的あら引きポンプであるが、排気される系
の中へオイル成分がある程度逆流するという問題を有し
ている。
きポンプであるロータリーポンプは、排気される系と通
じるポンプ容器部分に油面が露出しているので、排気さ
れる系内へのオイルバック、すなわち真空ポンプで用い
たオイル分子が逆流して飛び込むことが生じる。ロータ
リーポンプでは通常オイルバックをなるべく少なくする
ための機構を装備しているが、オイルバックは或る確率
で必ず発生し、オイル分子は、排気される系内へ必ず飛
び込むという不具合を有している。また、半導体製造や
高エネルギー粒子加速器等に関連する真空プロセスにお
いては、排気される系からオイル分子を極限まで取り除
くという、いわゆるオイルフリー化が要請される傾向に
ある。さらに、半導体製造装置では反応性ガスや有害ガ
スを用いるプロセスが増加する傾向にあり、排気経路や
排気ガス侵入部に相当のオイルが存在すると、真空ポン
プのオイルが有害ガス等で汚染され、そのため、オイル
の定期交換などの煩わしい管理作業が必要になるという
問題も提起される。
るため、各ポンプ室、特に排気される系に直接つながる
ポンプの室内に、オイル成分が可能な限り発生あるいは
飛来しないようにしたオイルフリーの構造を有するあら
引き用の多段階式のメカニカル真空ポンプを提供するこ
とにある。
真空ポンプは、吸気口と排気口を備え、かつ一対のロー
ターを同期回転させて機械的に排気を行う複数のルーツ
ブロアポンプ室からなり、複数のルーツブロアポンプ室
は、各ポンプ室の排気口と次段のポンプ室の吸気口を通
気路で連結し、最終段階ポンプ室の排気口から最終的に
排気する多段階で構成され、ポンプ室のそれぞれの一対
のローターを一対の回転駆動軸に取り付け、初段ポンプ
室から離れた場所に回転駆動軸を支承する軸受部を配設
したことを特徴とする。本発明に係るメカニカル真空ポ
ンプは、前記の構成において、初段ポンプ室以外の特定
なポンプ室に中間小室を隣接して設け、中間小室を隔て
て設けられたオイル室に回転駆動軸を支承する軸受部を
設け、中間小室側に洩れた潤滑用オイルをオイル室に回
収する通油路を備えるようにしたことを特徴とする。本
発明に係るメカニカル真空ポンプは、前記の構成におい
て、中間小室とそれに隣接する特定なポンプ室との隔壁
部に形成される回転駆動軸挿通用孔部へパージ用不活性
ガスを供給する通気路を備えるようにしたことを特徴と
する。
のルーツブロアポンプ室を用意し、これらの複数のポン
プ室を、各ポンプ室に設けられた吸気口と排気口を用い
て直列的に多段階の状態で連結し、初段ポンプ室の吸気
口で取り込んだ、排気される系からの気体を各段のポン
プ室を通して移動させ、最終段のポンプ室の排気口から
最終的に外部に排気する用に構成される。各ポンプ室に
設けられた一対のローターは、それぞれ、共通の回転駆
動軸で回転駆動するものとし、一対の回転駆動軸は同期
回転するように構成される。一対の回転駆動軸はころが
り軸受の軸受部で支承されるが、当該軸受部は、初段ポ
ンプ室から離れた位置にある、すなわち排気される系よ
り離れた位置にある場所に配設するようにする。これに
より排気される系に対してオイルバックが発生するのを
抑制することができる。回転駆動軸を支承する軸受部を
、初段ポンプ室以外の特定なポンプ室にて、このポンプ
室に対し隣接する中間小室を隔てたオイル室に設けると
共に、この中間小室側に漏れた潤滑用オイルをオイル室
側に回収する通油路や、中間小室とそれに隣接するポン
プ室との間の隔壁部に形成された回転駆動軸挿通用孔部
へ窒素などのパージ用不活性ガスを供給する通気路を備
えるようにして、オイルのポンプ室側への侵入をさらに
防ぐ。
て詳しく説明する。図1は、本発明の第1実施例である
メカニカル真空ポンプの構成を模式的に示す。このメカ
ニカル真空ポンプは、一例として初段、第2段、第3段
、第4段、最終段の5段で構成するルーツブロアポンプ
室1,2,3,4,5から構成される。ルーツブロアポ
ンプ室1〜5のそれぞれは通気路6で直列的に接続され
ている。
々の内部構造について説明する。図2は、ルーツブロア
ポンプ室の内部構造を側面から示す断面図であり、ルー
ツブロアポンプ室1〜5の各々のポンプ構造は基本的に
同じである。図2で、ポンプ室7には一対のまゆ形ロー
ター8,9が互いに反対方向に回転するように設けられ
、このローター8,9の回転作用で気体を吸気口10か
ら取り込み、かつ移送し、排気口11から外部へ排出す
る。12,13は、ローター10,11のそれぞれを回
転せしめる一対の回転駆動軸である。回転駆動軸12,
13は平行状態で配設される。図1では、そのうち手前
側に位置する1本の回転駆動軸12のみを示している。 図1の構造で明らかなように、ルーツブロアポンプ室1
〜5の各々のローター8,9は共通の回転駆動軸12,
13によって回転される。なお、ルーツブロアポンプ室
1〜5の各ポンプ室構造については、各ポンプ室ごとに
、寸法、形状、その他の形態要素を変更することも可能
である。そのように構成する方が全体として排気能力を
向上させる場合がある。
される系に通じている吸気口21から取り入れられた気
体は、初段ポンプ室1で移送・排出され、その排出口2
2を経て、吸気口23を有する第2段ポンプ室2に至る
。以下同様にして、第2段ポンプ室2の排気口24、第
3段ポンプ室3の吸気口25、第3段ポンプ室3の排気
口26、第4段ポンプ室4の吸気口27、第4段ポンプ
室4の排気口28、最終段ポンプ室5の吸気口29、最
終段ポンプ室5の順序で移動し、最終的には最終段ポン
プ室5の排気口30から排出される。ポンプ室1〜5の
それぞれの一対のローターの片方を回転させる回転駆動
軸12は、最終段ポンプ室5に隣接する図中右側領域に
延設され、ころがり軸受31、32で支承されている。 回転駆動軸12は、ころがり軸受31,32だけで支え
られており、初段ポンプ室1側には支承用軸受が設けら
れていない。ころがり軸受には潤滑用のオイルまたはグ
リースを用いるのが一般的であるが、排気される系に直
接につながる初段ポンプ室1側にはころがり軸受を設け
ていないので、ポンプ室1にはオイルやグリースを用い
る必要がなく、ほぼオイルフリーなポンプとして構成す
ることできる。ころがり軸受31,32は、グリース供
給式にしてもよいが、オイル潤滑とした方が信頼性を高
める上で望ましく、オイルシールまたはメカニカルシー
ル33(以下、オイルシール等33という)で、そのオ
イルが最終段ポンプ室5側に洩れるのを最少限度に抑え
ている。回転駆動軸12はモータ34の出力軸35から
回転力伝達ベルト36を経て回転駆動され、各ポンプ室
1〜5のローターを回転させる。また図1には示されて
いないが、他方の回転駆動軸13は回転駆動軸12と同
様な構成で各ポンプ室1〜5の他方のローターに連結さ
れ、これらを回転させる。回転駆動軸12,13は同期
運動させる必要があるので、ギヤ等を介し連動して同期
回転するように構成される。多数のローターを回転駆動
するため、回転駆動軸12,13は必然的に長くなる。 しかし、ローターの幅を小さくしかつ直径を大きくする
と、同じ排気能力でも、回転駆動軸12,13のフリー
部分が比較的に短くて済み、回転駆動軸をそれほど太く
しないで構成することができる。またローターは、軽量
化のため、軽合金製とすることもできる。
ポンプ室5までの配置位置を、その順番通りに並べてい
るが、これらの配置位置は適宜入れ替えてもよい。例え
ば、第2実施例を示す図3では、初段ポンプ室1、第2
段ポンプ室2、第4段ポンプ室4を、回転駆動軸の片側
(図3において左側)に、第3段ポンプ室3、最終段ポ
ンプ室5を回転駆動軸の他方の側(図3において右側)
に配置した例を示す。また第3実施例を示す図4では、
中央に初段ポンプ室1、それに隣接する両側に第2段ポ
ンプ室2および第3段ポンプ室3を配設し、さらにそれ
らの両外側に第4段ポンプ室4および最終段ポンプ室5
を配設し、両最外部で回転駆動軸12,13をころがり
軸受31と32で支承した例を示している。図4で、回
転駆動軸12に取り付けたギヤ37は、図示していない
他の回転駆動軸13と同期回転させるためのものである
。図3および図4の構成において、図1で示した要素と
同一の要素には同一の番号を付している。ただし、追加
したオイルシール等33′は、ころがり軸受32の潤滑
用オイルが第4段ポンプ室4側へ洩れるのを防ぐための
ものである。なお図3および図4では、図1におけるモ
ーター34等の駆動源関係の構成の図示は省略される。
3を水平に配置し、各ポンプ室1〜5を横に並べている
が、回転駆動軸の配設方向を垂直にした縦形配置の構成
にすることもできる。
段数を任意の段数に変更することができる。しかし、実
際において1段または2段のルーツブロアポンプ室で大
気圧状態から中真空状態まで排気することは困難である
。
便宜上互いに分離して示されているが、隣接するポンプ
室の間は、実際には壁などでつながっており、各壁には
回転駆動軸12,13が挿通する孔部や、場合によって
はポンプ室相互間の排気口と吸気口を連結する通気路も
設けられる。回転駆動軸12,13やそれらの回転駆動
軸に設けたピストンリングは、ラビリンス部分等を除け
ば、前記孔部にきっちりと合わせてあり、隣接するポン
プ室の間における回転駆動軸等と孔部の隙間による気体
流通抵抗は充分大きくなるように設計される。
体構造または一体構造に組立てる構造とし、各ポンプ室
間の通気路等もなるべくその一体構造中に組み込むのが
実用的である。各ポンプ室間に貫通される回転駆動軸は
、前述の通り、ポンプ室間での気体の洩れを充分に小さ
くするように、回転駆動軸に密接した孔部をポンプ室間
に設ける。隣接するポンプ室の間の差圧が大きい構成に
した場合には、回転駆動軸周りに何らかの密封手段また
は気体流通抵抗増大手段を講ずる必要が生じる場合もあ
る。また、ポンプ室の適所から窒素ガスを送り込める(
窒素パージ)ようにして、排気される系から流れて来る
有害ガスや反応性ガスを薄めることが有効なこともある
。さらに、ポンプ室の温度を制御する手段を備えれば、
ポンプ室内に凝縮生成物が堆積することをかなり抑制で
きる。その他に、排出ガス処理機構等を必要に応じ排気
口30の後段に設けることもできる。比較的に高い圧力
差で作動させるポンプ室は、ローターの温度上昇による
熱膨張を抑えるため、排出するガスを冷却器で冷やして
その一部をポンプ室へ戻すように構成することもできる
。
用オイルの洩れを完全になくすことはできない。また反
応性ガスや有毒ガスをポンプで排気する際に、これらの
ガスが洩れ込んで来て、潤滑用オイルを汚染することも
あり得る。そこで、図5に示されるような構造を採用す
る。図5は、図4に示されたころがり軸受31やオイル
シール等33の周辺付近の一部断面図を示す。図5にお
いて、最終段ポンプ室5内の片方のまゆ形ローター8の
左右方向に延びる回転駆動軸12は、ころがり軸受31
で支承されている。ころがり軸受31を収容するオイル
室41には、下部に潤滑用オイル42が入れてあり、オ
イル42は羽根板43で汲み上げられて、ころがり軸受
31の潤滑に用いられる。オイル室41は、回転駆動軸
12の周囲に配設したオイルシール等33でシールされ
ている。オイルシール等33から僅かに洩れるオイルは
、中間小室44の下部に落ち通油路45を経てオイル室
41に戻されるようになっている。オイル室41と中間
小室44の間を通気路46でつなげると、両室41,4
4に過渡的圧力差もあまり生じない。中間小室44を形
成する隔壁47に形成された回転駆動軸12を挿通させ
るための丸孔48の領域には、回転駆動軸12にピスト
ンリング49,50が設けてあり、さらに、それらの中
間部に窒素などのパージ用不活性ガスを供給する通気路
51が形成されている。通気路51は、外部に設けられ
たガス供給源から丸孔48まで通じている。このパージ
用ガスにより、ポンプ室5から中間小室44やオイル室
41への反応性ガス等の侵入はほぼ完全に阻止でき、潤
滑用オイルが汚染されるのを防止できる。さらに、ポン
プ室5側へ潤滑用オイルが侵入することも防止される。 なおオイルシール43としては、その他にメカニカルシ
ール、ラビリンス状シール等を用いることができる。ま
た本図には示していないが、回転駆動軸12を支承する
他方のころがり軸受(図4での32)や他の回転駆動軸
13用のころがり軸受の周辺付近も、同様な構成にして
、オイルの劣化等を防いでいる。
、ころがり軸受31等により駆動軸12の温度による伸
縮を或る程度逃がせるように支承されているが、駆動軸
12の他端側では、駆動軸12が長さ方向に動かないよ
うに支承できるころがり軸受を選択するのが望ましい。
よれば、多段ポンプ室構造として大気圧状態から動作で
きるあら引きポンプとして使用することができ、特に多
段ポンプにおける初段ポンプ室付近にはころがり軸受を
設けないので、排気される系へのオイルバックを極度に
少なくすることができ、高度にオイルフリーな排気系を
構成できる。またポンプ室内にてオイルを用いないので
、汚染されたオイルの定期交換等の煩わしい管理作業を
大幅に減らすことができる。
例の構成を概略的に示す模式図である。
例の構成を概略的に示す模式図である。
例の構成を概略的に示す模式図である。
造を具体的に示す要部断面図である。
ーポンプの一例を示す横断面図である。
通気路 7 ポンプ室 8,9 まゆ形ローター10
吸気口 11 排気口 12,13 回転駆動軸31,32
ころがり軸受33,33′ オ
イルシール等41 オイル室4
2 潤滑用オイル43
羽根板 44 中間小室45
通油路 46 通気路 47 隔壁
Claims (3)
- 【請求項1】 吸気口と排気口を備えかつ一対のロー
ターを同期回転させて機械的に排気を行う複数のルーツ
ブロアポンプ室からなり、複数の前記ルーツブロアポン
プ室は、各ルーツブロアポンプ室の排気口と次段のルー
ツブロアポンプ室の吸気口を通気路で連結し、最終段ル
ーツブロアポンプ室の排気口から最終的に排気する多段
階で構成され、前記ルーツブロアポンプ室のそれぞれの
前記一対のローターを一対の回転駆動軸に取り付け、初
段ルーツブロアポンプ室から離れた場所に前記回転駆動
軸を支承する軸受部を配設したことを特徴とするメカニ
カル真空ポンプ。 - 【請求項2】 請求項1記載のメカニカル真空ポンプ
において、前記初段ルーツブロアポンプ室以外の特定な
前記ルーツブロアポンプ室に中間小室を隣接して設け、
前記中間小室を隔てて設けられたオイル室に前記回転駆
動軸を支承する前記軸受部を設け、前記中間小室側に洩
れた潤滑用オイルを前記オイル室に回収する通油路を備
えるようにしたことを特徴とするメカニカル真空ポンプ
。 - 【請求項3】 請求項2記載のメカニカル真空ポンプ
において、前記中間小室とそれに隣接する前記特定なル
ーツブロアポンプ室との隔壁部に形成される回転駆動軸
挿通用孔部へパージ用不活性ガスを供給する通気路を備
えるようにしたことを特徴とするメカニカル真空ポンプ
。
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1991
- 1991-04-08 JP JP03075183A patent/JP3112490B2/ja not_active Expired - Fee Related
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