JPH04311476A - 物品保護用緩衝装置 - Google Patents

物品保護用緩衝装置

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JPH04311476A
JPH04311476A JP3064485A JP6448591A JPH04311476A JP H04311476 A JPH04311476 A JP H04311476A JP 3064485 A JP3064485 A JP 3064485A JP 6448591 A JP6448591 A JP 6448591A JP H04311476 A JPH04311476 A JP H04311476A
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JP
Japan
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elastic bag
elastic
deform
air
hard
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Application number
JP3064485A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nomura
剛 野村
Manabu Kakino
学 垣野
Kouji Ichiyanagi
一柳 高畤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、物品保護用緩衝装置
に関し、詳しくは、各種機械部品等を輸送取扱いする際
に、当該部品もしくは当該部品を収容した内装箱などと
、段ボール箱などからなる外装体との間に介在させて、
外装体に加わる外力の衝撃や振動などを吸収し、前記保
護物品が損傷するのを防止する物品保護用緩衝装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品や精密測定機器、情報機
器等の衝撃や振動を嫌う物品を、輸送取扱いの際に保護
しておく緩衝装置としては、保護物品の外形状に対応し
て成形された発泡プラスチックブロックや、適当な形状
に裁断したり折り曲げたりした段ボール紙などを、保護
物品と外装体の間に介在させておくことが行われている
【0003】段ボール紙は、大きな衝撃力が加わったと
きに、座屈変形することによって衝撃エネルギーを有効
に吸収できるという機能を有しているが、弾力的な変形
性には劣るため、保護物品と外装体の間に隙間があいた
りしてガタツキが生じ易く、振動などがそのまま保護物
品に伝わったり、保護物品と緩衝装置や周囲のものとが
互いに擦れ合ったりして保護物品に傷が付いたりするこ
とになり、保護物品を十分に保護しておくことが出来な
いという欠点がある。
【0004】これに対し、発泡プラスチックは、ある程
度の弾力性があるため、保護物品に弾力的に当接して、
振動などが加わっても保護物品が移動しないように定位
置で確実に支持しておけるという機能を有し、また、大
きな衝撃力が加わったときには、前記段ボール紙と同様
に、永久変形を起こすことによって衝撃エネルギーを有
効に吸収するという機能も備えており、緩衝装置の材料
として好適なものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、発泡プラス
チックでも、一度、大きな衝撃力が加わって、永久変形
を起こしてしまうと、保護物品との間に隙間があいたま
まになり、保護物品に弾力的に当接して定位置で支持し
ておくという機能が果たせなくなる。したがって、発泡
プラスチックを用いた緩衝装置も、物品の保護機能の点
では必ずしも十分ではなかった。また、このように永久
変形を起こした緩衝装置は、使用後に回収しても再使用
することが出来なかった。
【0006】そのため、従来の発泡プラスチックからな
る緩衝装置は、保護物品の輸送取扱いに使用された後、
そのまま廃棄処分されていたが、大変に不経済であると
ともに、資源の無駄になっていた。しかも、発泡プラス
チックは、嵩が高く、風化し難いので埋設廃棄するには
好ましくないものである。また、焼却廃棄しようとする
と、高熱を発生して焼却炉を痛めたり有毒ガスを発生し
て環境を汚染したりする問題がある。
【0007】そこで、この発明の課題は、上記従来の緩
衝装置の問題点を解消し、物品に対する保護機能が良好
であるとともに、発泡プラスチックのような廃棄に関す
る問題がなく、資源の有効利用、経済性の点でも優れた
物品保護用緩衝装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかる物品保護用緩衝装置は、空気が充填され
た一対の弾性袋部が、互いの間で空気が移動可能に連結
されてなり、一方の弾性袋部に外力が加わって圧縮変形
させられたときに、この弾性袋部内の空気が外力の加わ
っていない他方の弾性袋部に移動するようになっている
ことを特徴としている。
【0009】弾性袋部は、ゴム等の弾性材料で形成され
、球状、楕円球状、円柱状、多面体状、環状、蛇腹状な
ど、任意の立体形状を有している。弾性袋部に空気を充
填しておくことにより、弾性袋部および空気の弾力的な
緩衝作用で外力を吸収できるようになっている。この発
明では、弾性袋部として、全く同じ材料および形状、す
なわち同一構造を有する弾性袋部を一対にして用いる場
合と、比較的変形し難い構造の弾性袋部とこれよりも変
形し易い構造の弾性袋部との、構造の異なる弾性袋部を
一対にして用いる場合がある。何れの場合も、一対の弾
性袋部は、一部を隣接させて比較的狭い開口部で直接連
結しておくか、細い管状などをなす連通部で連結するか
して、両方の弾性袋部内の空気が互いの間で自由に移動
できるようにしておく。一対の弾性袋部のうち、何れか
の弾性袋部に、空気の給排バルブを設けておくと、密封
空気の空気圧を変えて、弾力的な変形特性を調整したり
、不使用時に空気を抜いて嵩を低くしたりすることがで
きる。
【0010】前記した、変形し難い構造の弾性袋部すな
わち難変形弾性袋部と、変形し易い構造の弾性袋部すな
わち易変形弾性袋部を組み合わせて用いる場合は、難変
形弾性袋部のほうが、外装体と保護する物品の間に配置
されて、外力を受けるようにし、易変形弾性袋部のほう
は、外力を受けないようにしておく。
【0011】難変形弾性袋部と易変形弾性袋部で、変形
し易さすなわち変形特性に違いをつけるには、それぞれ
を形成するゴム材料などの材質を変えてもよいし、厚み
を変えてもよいし、形状を変えてもよいし、これらの条
件を複数組み合わせて、変形特性に差をつけてもよい。 例えば、易変形弾性袋部を蛇腹構造にしておくと、空気
の内部圧力で容易に伸縮変形させることができる。但し
、蛇腹構造にした場合、変形し過ぎたり、変形が急速に
行われ過ぎる場合には、蛇腹構造の伸縮方向の両端に、
弾性材料などからなる変形規制部材の両端を固定してお
けば、変形特性を調整することができる。
【0012】蛇腹構造以外でも、易変形弾性袋部に変形
を規制して変形特性を調整する変形規制構造を設けてお
くことができる。例えば、易変形弾性袋部が膨張変形し
たときに当接する位置に、予め変形規制部材を固定して
おけば、易変形弾性部の変形が少ない範囲では容易に変
形できるとともに、変形量が一定以上に増えると前記変
形規制部材に当接することによって、変形に対する抵抗
力が増え、変形速度あるいは変形率が変化する。この場
合の変形規制部材として、前記したゴムなどの弾性材料
からなり、空気が充填密封された弾性袋体を用いると、
この弾性袋体の緩衝作用によって、易変形弾性袋部の変
形特性、すなわち、緩衝装置全体の外力に対する緩衝作
用を良好に調整することができる。
【0013】同一構造を有する一対の弾性袋部を用いる
場合、保護する物品の相対向する位置で、保護物品と外
装体の間にそれぞれの弾性袋部が配置されるようにし、
その間を細管状の連通部で連結しておく。この細管状連
通部の径や長さを変えることによって、緩衝装置の緩衝
特性を調整することができる。
【0014】この発明にかかる緩衝装置は、段ボール紙
などからなる通常の各種緩衝材あるいは緩衝装置と組み
合わせて用いることもできる。
【0015】
【作用】空気を充填した弾性袋体、いわゆるエアークッ
ション袋などと呼ばれる緩衝装置は、その緩衝作用が、
空気の圧縮変形と弾性袋体自体の弾性変形によって発揮
される。したがって、このような緩衝装置の緩衝特性あ
るいは変形特性は、弾性袋体に充填された空気の量と、
弾性袋体の材質形状などの構造によって決まってしまう
【0016】保護物品に柔軟に当接したり、保護物品と
外装体の隙間が確実に埋めたり、振動を吸収したりする
には、比較的柔らかく変形し易い特性を有するものが好
ましいが、このような変形特性に設計されたものは、大
きな衝撃力が加わったときに、簡単に大きく変形してし
まうので、衝撃エネルギーがほとんど吸収できず、衝撃
力をそのまま保護物品に伝えてしまい、緩衝作用が発揮
できない。そこで、衝撃エネルギーの吸収性を高めるた
めに、硬くて変形し難い弾性袋体を用いると、保護物品
に強く当接したり、保護物品と外装体の隙間を柔軟に変
形して埋めることが出来なかったり、振動がうまく吸収
できなかったりする問題が生じる。すなわち、単なる弾
性袋体からなる緩衝装置では、保護物品に対する緩衝保
護性能を十分に発揮させることができないのである。
【0017】これに対し、この発明のように、一対の弾
性袋部を、互いの間で空気が移動可能になるように連結
しておき、一方の弾性袋部に外力が加わって圧縮変形さ
せられたときに、この弾性袋部内の空気が外力の加わっ
ていない他方の弾性袋部に移動できるようになっている
と、このような空気の移動によって、緩衝装置全体の変
形特性が変わり、単独の弾性袋部では得られない、良好
な変形特性すなわち緩衝性能を発揮できることになる。
【0018】例えば、一対の弾性袋部として、難変形弾
性袋部と易変形弾性袋部を組み合わせ、難変形弾性袋部
のほうに外力が加わるようにした場合には、比較的ゆっ
くりと加わったり小さな外力によって難変形弾性袋部が
変形したときには、難変形弾性袋部内の空気が易変形弾
性袋部のほうに自由に逃げることができる。易変形弾性
袋部に移動した空気は、易変形弾性袋部を容易に膨張変
形させることができるので、内部の空気圧はあまり高く
ならない。そのため、難変形弾性袋部のみを密閉して空
気を充填した状態で外力を加えた場合に比べて、難変形
弾性袋部が変形し易くなる。その結果、難変形弾性袋部
を保護物品に柔軟に当接させたり、難変形弾性袋部の弾
力変形によって保護物品と外装体の隙間を確実に埋めた
り、振動を良好に吸収したりすることが可能になる。
【0019】しかも、瞬間的に大きな衝撃力が難変形弾
性袋部に加わった場合には、難変形弾性袋部内の空気が
易変形弾性袋部に移動して易変形弾性袋部を膨張させる
までの間には時間的にずれがあるので、大部分の空気は
難変形弾性袋部内に留まったままになり、難変形弾性袋
部のみに空気を充填密封した状態と同じ程度の大きな抵
抗力すなわち衝撃エネルギーの吸収性を示すことになる
【0020】すなわち、緩衝装置全体としては、比較的
ゆっくりした小さな外力や振動などが加わっているとき
には、柔軟で変形し易い弾性袋体と同様の緩衝特性を発
揮し、瞬間的に大きな衝撃力が加わった場合には、硬く
て変形し難い弾性袋体と同様の緩衝特性を発揮するので
あり、何れの場合にも良好な緩衝性能を発揮できるよう
になる。
【0021】つぎに、同一構造を有する一対の弾性袋部
を、保護物品の相対向する位置に配置して、両方の弾性
袋部を細管状連通部で連結した場合には、細管状連通路
の距離が保護物品の幅以上にも長くなる。また、外装体
から保護物品に加わる外力が何れの方向であっても、外
力は対向する何れか一方の弾性袋部のみに加わり、他方
の弾性袋部には加わらないことになる。そして、どちら
かの弾性袋部に、小さな外力や振動が加わった場合には
、細管状連通部を通って空気が、他方の弾性袋部へ逃げ
ることができるので、外力の加わった弾性袋部は容易に
変形できる柔らかい緩衝体として機能する。ところが、
どちらかの弾性袋部に、瞬間的に大きな衝撃力が加わっ
た場合には、細管状連通部を通って大量かつ急速に空気
を移動しなければならず、非常に大きな抵抗が生じるの
で、外力の加わった弾性袋部は変形にし難い硬い緩衝体
として機能する。この場合にも、前記同様に、外力の加
わり方によって、最も適した緩衝性能を発揮できること
になる。
【0022】
【実施例】ついで、この発明の実施例を図面を参照しな
がら以下に説明する。
【0023】図1および図2に示す実施例では、ゴム製
の球状をなす弾性袋部20と30が、短筒状の連通部3
2で連結されて、緩衝装置10を構成している。
【0024】一方の弾性袋部20は、比較的硬い材質の
ゴムで形成されており、力を加えても容易には変形し難
い構造になっている。すなわち、難変形弾性袋部20で
ある。他方の弾性袋部30は、前記難変形弾性袋部20
よりも小さいとともに、比較的軟質のゴムで形成されて
おり、力を加えたり、内部に空気を送り込んだりしたと
きに、容易に変形するようになっている。すなわち、易
変形弾性袋部30となる。なお、前記難変形弾性袋部2
0には空気を出し入れできる給排バルブ22が設けられ
ている。
【0025】図1に示すように、緩衝装置10を使用す
るときには、段ボール箱などからなる外装体40の内底
面で、四隅などの適当な個所に緩衝装置10を配置する
。緩衝装置10の上には、機械部品等の物品もしくは物
品を収容した内装箱50(以下、保護物品50と呼ぶ)
を載せて、外装体を密閉するなどした後、輸送保管等に
供される。なお、図示しないが、緩衝装置10は、保護
物品50の側面側や上面側になる外装体40の内表面に
取り付けておく場合もある。
【0026】難変形弾性袋部20が外装体40および保
護物品50にぴったりと当接しており、難変形弾性袋部
20の弾性力により保護物品50は外装体40の内部で
定位置に支持された状態になっている。これは、図に示
すように、保護物品50と外装体40の間に難変形弾性
袋部20が挟まれて圧縮されると、難変形弾性袋部20
内の空気の一部が、細管状連通部32を通って、易変形
弾性袋部30側に移動する。易変形弾性袋部30は内部
に空気が送り込まれると容易に膨張変形するので、内部
の空気圧力があまり高まらない。したがって、空気圧の
抵抗が少ないので、難変形弾性袋部20は比較的容易に
変形することができ、保護物品50に対して柔軟に当接
することができるのである。
【0027】この状態で、輸送などを行い、比較的ゆっ
くりした力や振動などの比較的小さな外力が加わった場
合には、前記同様に、外力による難変形弾性袋部20の
変形に伴って、内部の空気が易変形弾性袋部30に逃げ
て易変形弾性袋部30を膨張変形させるだけで、内部の
空気圧力があまり増えないようになっているので、これ
らの外力は、柔軟に変形する難変形弾性袋部20で良好
に吸収される。
【0028】しかし、瞬間的に大きな衝撃力が加わった
場合には、難変形弾性袋部20から細管状連通部32を
通って易変形弾性袋部30に空気が逃げて易変形弾性袋
部30が膨張変形する速度よりも、難変形弾性袋部20
の変形速度が大きいので、難変形弾性袋部20内の空気
が大きな抵抗力を示す。その結果、難変形弾性袋部20
全体が硬く変形し難い状態になり、大きな衝撃エネルギ
ーを吸収することができ、衝撃力を良好に緩衝すること
ができる。
【0029】衝撃力が無くなれば、難変形弾性袋部20
は弾力的に膨張して復元し、易変形弾性袋部30は弾力
的に収縮して復元し、易変形弾性袋部30に逃げていた
空気は難変形弾性袋部20に戻ることになり、保護物品
50も元の定位置で支持されることになる。
【0030】保護物品50の輸送などが終われば、外装
体40から保護物品50を取り出した後、緩衝装置10
を取り外せば、この緩衝装置10は再使用することがで
きる。緩衝装置10を再使用場所まで輸送したり保管し
たりしておくときは、給排バルブ22から空気を抜き出
して、弾性袋部20、30を偏平な状態にしておけば、
嵩が低くなって取扱いが行い易くなり、輸送コストや保
管コストが削減できる。
【0031】図3および図4は、上記実施例と一部構造
の異なる緩衝装置10を示している。この実施例では、
難変形弾性袋部20が、概略円柱状で一端が円錐状に狭
まっている。円錐部分の先端に細管状連通部32を介し
て、全体が円筒蛇腹状をなす易変形弾性袋部30が設け
られている。したがって、易変形弾性袋部30は、蛇腹
の軸方向に沿って容易に変形することができる。
【0032】なお、蛇腹状の易変形弾性袋部30のみで
は、容易に変形し過ぎる結果、難変形弾性袋部20の変
形特性が、柔らかくなり過ぎて、十分な緩衝作用が発揮
出来ないので、易変形弾性袋部30に変形規制部材36
を設けている。変形規制部材36は、弾性材料からなる
棒状体であり、蛇腹状の易変形弾性袋部30に装着され
、変形規制部材36の両端が、易変形弾性袋部30の内
面両端に取付固定されている。
【0033】したがって、蛇腹状の易変形弾性袋部30
が伸びようとすると、変形規制部材36が抵抗するので
、変形速度あるいは変形量が少なくなる。また、一旦伸
びた易変形弾性袋部30が元の状態に縮んで復元すると
きには、変形規制部材36の弾性的復元力が加わるので
、迅速に復元することになる。その結果、難変形弾性袋
部20の変形特性を、より変形し難い、言い換えれば硬
い状態に調整できることになる。
【0034】図5および図6は、変形規制部材の別の構
造を示している。この実施例では、蛇腹状の易変形弾性
袋部30の内部に変形規制部材を取り付けるのでなく、
易変形弾性袋部30の外周をまたぐ角枠形の変形規制部
材37を取り付けている。
【0035】つぎに、図7〜図9に示す実施例は、垂直
円柱状をなす難変形弾性袋部62の外周途中に、全周に
わたって突出した凸条の易変形弾性袋部64が一体形成
された複合弾性袋体60を用いる。易変形弾性袋部64
を、難変形弾性袋部62よりも厚みを薄くしておけば、
一体成形された複合弾性袋体60であっても、部分的に
変形特性を変えることができる。なお、複合緩衝体60
には、一対の弾性袋部62と64を連結する細管状連通
部に相当する構造はなく、弾性袋部62、64同士が隣
接していることになる。つぎに、複合緩衝体60の前記
凸条弾性袋部64の外径とほぼ同じ内径を有し、複合緩
衝体60よりも背の低い環状の弾性袋体70を用いる。 したがって、緩衝装置10は、複合弾性袋体60と環状
弾性袋体70とで構成されることになる。
【0036】図8に示すように、緩衝装置10は、複合
弾性袋体60が、外装体40と保護物品50の両方に当
接する状態で使用される。
【0037】図9に示すように、緩衝装置10に外力が
加わると、円柱状の難変形弾性袋部62が圧縮変形させ
られるが、同時に、凸条の易変形弾性袋部64が外周側
に膨出変形する。すなわち、難変形弾性袋部62内の空
気が、易変形弾性袋部64に逃げ出すのである。その結
果、難変形弾性袋部62の変形特性は、比較的柔らかい
状態になる。ところが、大きな衝撃力が加わった場合に
は、易変形弾性袋部64が大きく外周側に膨出するので
、易変形弾性袋部64の先端が、環状弾性袋体70の内
周面に当接し、環状弾性袋体70を凹ますように作用す
る。そうすると、環状弾性袋体70から強い反発力を受
けるので、易変形弾性袋部64は先ほどのようには容易
に変形できない。したがって、難変形弾性袋部62から
易変形弾性袋部64への空気の逃げ出しに対する抵抗も
増え、難変形弾性袋部62は変形し難い状態になる。
【0038】すなわち、この実施例では、外力が比較的
小さな段階では、難変形弾性袋部62が柔らかな感じの
緩衝作用を行い、外力が大きくなると、難変形弾性袋部
62は硬い感じの緩衝作用を行うことになる。その結果
、前記同様に、保護物品50に対する柔軟な当接や振動
の吸収が良好に行えると同時に、大きな衝撃力でも確実
に吸収することが可能になる。
【0039】つぎに、図10に示す実施例は、全く同一
構造の円柱状をなす弾性袋部82、83を、細くて長い
細管状連通部84で連結した緩衝装置80を用いている
。弾性袋部82、83には、軸方向に一定間隔毎に金属
などの剛体からなるリング86が嵌められている。した
がって、弾性袋部82、83に空気を送り込むと、ほぼ
軸方向に伸びることになる。弾性袋部82、83は、平
面矩形状をなす保護物品50の対向する2面の相対向す
る位置に、それぞれの端面が当接するように配置される
。弾性袋部82、83の反対側の端面は、外装体40の
内面に当接する。外装体40と弾性袋部82、83の端
面は、両面テープ87などで一時的に固定しておく。
【0040】この状態で、例えば、図10の白実線矢印
の方向に外力が加わると、弾性袋部83が縮まるととも
に、弾性袋部83内の空気は細管連通部84を通って反
対側の弾性袋部82に移動する。外力が小さかったり比
較的ゆっくりと加わったりしている場合には、前記空気
の移動によって、弾性袋部83は柔軟に変形することが
できる。弾性袋部83が圧縮変形した分だけ、反対側の
弾性袋部82が膨張変形するので、保護物品50は常に
両側に弾性袋部82、83が当接した状態で安定して支
持される。
【0041】ところが、瞬間的に大きな衝撃力が加わっ
たりすると、大量の空気が、弾性袋部83から弾性袋部
82へ、細管連通部84を通って迅速に移動することは
困難なので、弾性袋部83内に空気が留まったままにな
り、変形に対する大きな抵抗力を示す。その結果、衝撃
エネルギーを有効に吸収して、衝撃力が保護物品50に
伝達されるのを防ぐことができる。
【0042】この実施例でも、外力の加わりかたで、弾
性袋部82、83の変形特性が変わり、常に良好な緩衝
作用を発揮できることになる。
【0043】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかる物品保
護用緩衝装置によれば、一対の弾性袋部の間で空気を移
動可能にしておき、外力が加わったときに、一方の弾性
袋部から他方の弾性袋部へと空気が移動するようにして
おくことによって、外力の加わりかたによって、緩衝装
置全体の変形特性もしくは緩衝特性を変化させることが
可能になるので、単独の弾性袋体からなる緩衝装置では
得られない、物品の保護に極めて適した緩衝作用を発揮
させることが可能になる。
【0044】その結果、従来の紙あるいは発泡プラスチ
ックからなる緩衝装置では、大きな衝撃力が加わって材
料が永久変形を起こしてしまえば、保護物品と緩衝装置
の間に隙間があいてガタツキを生じ、それ以後は、保護
物品に傷が付いたり、物品を良好に緩衝保護しておくこ
とができなくなってしまうが、この発明のように、弾性
袋部からなる緩衝装置では、永久変形を全く起こすこと
なく、いつまでも同じように良好な緩衝保護機能を果た
すことが可能になる。
【0045】弾性袋部からなる緩衝装置は、繰り返し使
用することができるので、従来の発泡プラスチックや段
ボール紙のように、1回使用する毎に廃棄する必要がな
く、廃棄処分に困ることもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す使用状態の断面図
【図
2】外力が加わった状態の断面図
【図3】別の実施例を示す一部切欠正面図
【図4】蛇腹
状易変形弾性袋部の軸直角方向断面図
【図5】蛇腹状易
変形弾性袋部の別の実施例を示す半断面図
【図6】同上の側面図
【図7】別の実施例を示す分解状態の斜視図
【図8】使
用状態の拡大断面図
【図9】外力が加わった状態の断面図
【図10】別の実施例を示す平面図
【符号の説明】
10  緩衝装置 20  難変形弾性袋部 30  易変形弾性袋部 32  細管連通部 40  外装体 50  保護物品 60  複合弾性袋体 62  難変形弾性袋部 64  易変形弾性袋部 70  環状弾性袋体 80  緩衝装置 82、83  弾性袋部 84  細管連通部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  空気が充填された一対の弾性袋部が、
    互いの間で空気が移動可能に連結されてなり、一方の弾
    性袋部に外力が加わって圧縮変形させられたときに、こ
    の弾性袋部内の空気が外力の加わっていない他方の弾性
    袋部に移動するようになっていることを特徴とする物品
    保護用緩衝装置。
  2. 【請求項2】  一対の弾性袋部のうち、一方の弾性袋
    部が比較的変形し難い構造を有し、他方の弾性袋部が前
    記一方の弾性袋部よりも変形し易い構造を有しており、
    前記変形し難い弾性袋部に外力が加わるようにしておく
    請求項1記載の物品保護用緩衝装置。
  3. 【請求項3】  一対の弾性袋部が同一構造を有し、保
    護する物品の相対向する位置に配置されるようになって
    いて、両方の弾性袋部が細管状の連通部で連結されてい
    る請求項1記載の物品保護用緩衝装置。
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