JPH04308341A - エンジンの燃焼状態検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シリンダヘッドとシリ
ンダブロックとの間のガスケットに介在して燃焼室内の
燃焼状態を検出するイオンギャップセンサを備えたエン
ジンの燃焼状態検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】エンジンの燃焼室内における火炎伝播状
況を直接検出する燃焼状態検出装置として、例えば特開
昭６３−６６４３１号公報に記載されているような装置
が従来から知られている。この公報に記載の装置は、シ
リンダヘッドとシリンダブロックとの間のガスケットに
イオンギャップセンサを絶縁配設して、このイオンギャ
ップセンサの電極の先端を燃焼室内に臨設し、該電極と
接地電極としてのシリンダヘッド，シリンダブロック等
との間に電位をかけて、電極先端に火炎が到達した瞬間
の電流値を計測することにより燃焼室内の燃焼状態を検
出するよう構成したものである。このように、イオンギ
ャップセンサをシリンダヘッドとシリンダブロックとの
間のガスケットに配設するようにすると、センサの配設
位置に制約を受けることなく、要求部位の燃焼状態を高
精度に検出することが可能となる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックとの
間に介在させるに際しては、その上下面の面圧を高める
ことによってシリンダボア周りのガスシールを良好に維
持することが必要である。しかし、このようにガスケッ
トの面圧を高めようとすると、該ガスケットに介在され
たイオンギャップセンサの電極に厚みがあるために、そ
の上下に接触するガスケット部分にクラック等が発生し
、それにより、該センサの絶縁性が確保できなくなると
いう不都合を生じることがあった。そこで、このイオン
ギャップセンサの電極を出来るだけ細くして上記のよう
なクラック等の発生を防止することが考えられるが、こ
のように電極を細くした場合には、該電極の燃焼室側の
先端が火炎によってすぐに熔融してしまったり、また、
この先端が発火源となり熱面着火（プリイグニッション
）現象が起こってエンジンが破壊してしまうという問題
が発生する。

【０００４】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、イオンギャップセンサをシリンダヘッドとシ
リンダブロックとの間のガスケットに介在させたものに
おいて、ガスケットのクラック等の発生を招くことなく
、しかも、燃焼室側先端部の火炎に対する信頼性を維持
し、かつ、熱面着火を防止することのできるエンジンの
燃焼状態検出装置を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係るエンジンの
燃焼状態検出装置は、シリンダヘッドとシリンダブロッ
クとの間のガスケットに燃焼室内の火炎伝播状況を検知
するイオンギャップセンサを介在させたエンジンの燃焼
状態検出装置であって、前記イオンギャップセンサが、
燃焼室に臨設されるセンサ部とこのセンサ部に連続しセ
ンサ部に比べて断面積の小さな電極部とを備えたものと
され、また、シリンダボアの径方向におけるセンサ部の
やや外側に位置して環状のボアシール部材が設けられた
ことを特徴とする。

【０００６】イオンギャップセンサは、少なくとも電極
部をプリント基板に形成するようにできる。

【０００７】

【作用】イオンギャップセンサと接地電極との間に電位
をかけておくと、燃焼室に臨設されたイオンギャップセ
ンサのセンサ部に火炎が到達した瞬間にイオン状態の火
炎帯を通じて回路が形成され、電流が流れる。そして、
そのときの電流値を計測することによって燃焼室内の燃
焼状態が検出される。

【０００８】その場合、燃焼室に臨設されたセンサ部に
対して、該センサ部に連続する電極部の断面積が小さく
され、また、シリンダボアをシールする環状のボアシー
ル部材が該シリンダボアの径方向におけるセンサ部のや
や外側で断面積の小さい上記電極部の部分に設けられて
いることによって、センサ部自体の断面積は大きくする
ことができて、火炎に対する信頼性が維持され、熱面着
火が防がれるとともにガスケットに無理な応力が生じな
いためクラック等の発生も防がれる。

【０００９】

【実施例】以下、実施例を図面に基づいて説明する。

【００１０】図１は本発明の一実施例に係るエンジンの
燃焼状態検出装置の配置図、図２は同燃焼状態検出装置
の部分平面図、図３は図１の要部拡大断面図である。

【００１１】この実施例において、エンジンは、シリン
ダブロック１と、該シリンダブロック１内を往復動する
ピストン２と、上記シリンダブロック１の上部を覆うシ
リンダヘッド３とを備え、上記ピストン２とシリンダヘ
ッド３とによって燃焼室４が画成されている。

【００１２】上記シリンダブロック１とシリンダヘッド
３の合わせ面には絶縁材からなる２枚のガスケット５，
６が介在され、これらのガスケット５，６間には、シリ
ンダボアの周方向に沿って等間隔に１０個のイオンギャ
ップセンサ７が挾持されている。このイオンギャップセ
ンサ７は、先端が燃焼室４内に突出するよう設けられた
センサ部８と、一端が上記センサ部８の端部に連設され
た細径の電極部（リード線）９と、一端が上記電極部９
の他端に接続され他端がガスケット５，６の周縁より外
方に突出する信号取出部１０を備えている。そして、こ
れらセンサ部８，電極部９および信号取出部１０の上下
面は、それぞれ、ポリイミドフィルム等の絶縁シート１
１，１１により覆われている。ここで、これら絶縁シー
ト１１，１１の信号取出部１０側の端部はガスケット５
，６の周縁より外方に延設されている。

【００１３】また、シリンダボアの径方向におけるセン
サ部８のやや外側には、下側のガスケット５の下面とシ
リンダブロック１との間および上側のガスケット６の上
面とシリンダヘッド３との間に、それぞれ、環状のガス
シール用グロメット１２，１２が設けられている。この
グロメット１２の材質としては、例えばアルミ板や硬質
メタルあるいは硬質メタルコートされた材料が用いられ
る。

【００１４】また、上記ガスケット５，６には、図２に
示すように、シリンダブロック１とシリンダヘッド３と
を位置決めする位置決めピンの挿通孔１３ａ，ヘッドボ
ルト挿通孔１３ｂ，水孔１４およびオイル孔（図示せず
）がそれぞれ形成されており、上記各電極部９は、これ
らの各孔を避けるようにして配置され、その信号取出部
１０はシリンダ列に対して両側方にそれぞれ設けられる
。そして、信号取出部１０と接地電極としてのシリンダ
ブロック１（もしくはシリンダヘッド３）との間に例え
ば９０Ｖの電位をかけると、燃焼室４に臨設されたイオ
ンギャップセンサ７のセンサ部８に火炎が到達した瞬間
にイオン状態の火炎帯を通じて回路が形成され、そのと
きの電流値をアンプにより増幅してシグナルプロセッサ
で処理することによって燃焼室４内の燃焼状態が検出さ
れる。

【００１５】この実施例によれば、シリンダブロック１
とシリンダヘッド３との間のガスケット５，６に絶縁配
設したイオンギャップセンサ７が、燃焼室４に臨設され
たセンサ部８と、このセンサ部８に対して細径の電極部
９とを備えているので、センサ部８の火炎に対する信頼
性を維持しつつ熱面着火を防止することができ、また、
シリンダボアをシールするグロメット１２が該シリンダ
ボアの径方向におけるセンサ部８のやや外側の細径の電
極部９部の上下に設けられていることによって、ガスケ
ット５，６のクラック等の発生を招くことなく、ガスシ
ールを良好にすることができる。また、センサ部８，電
極部９および信号取出部１０の上下面を覆っている絶縁
シート１１，１１の信号取出部１０側の端部がガスケッ
ト５，６の周縁より外方に延設されていることによって
、該絶縁シート１１，１１のずれによる絶縁不良を回避
することができる。

【００１６】図４は本発明の他の実施例に係るエンジン
の燃焼状態検出装置の要部拡大断面図である。

【００１７】この実施例においては、イオンギャップセ
ンサ７′のセンサ部８′，電極部９′および信号取出部
（図示せず）をプリント基板１５に形成するようにし、
また、信号取出部をカプラ接続端子となるよう構成して
いる。また、水孔部およびオイル孔部のシール性を確保
するために、図５に示すように、ガスケット５，６およ
びプリント基板１５に形成された水孔１４′の内周部を
覆うようにシリコン系のシール材１６が配設されている
。なお、オイル孔（図示せず）にも、この水孔１４′に
設けられたシール材１６と同様のシール材が設けられて
いる。

【００１８】この実施例によれば、水孔１４′やオイル
孔をシールするシール材１６としてシリコン系の材料を
用いることで、プリント基板１５に対する水やオイルの
侵入を防ぐことができるとともに、アルミ板等により形
成されたシリンダボア外周のグロメット１２部における
面圧の低下を防ぐことができる。

【００１９】なお、この実施例では、センサ部，電極部
および信号取出部をすべてプリント基板に形成するよう
にしたものを説明したが、電極部のみをプリント基板に
形成することができる。

【００２０】なお、上記各実施例では、センサ部等の上
下面を覆う絶縁シートをフィルムにより形成したものを
説明したが、センサ部等の表面に絶縁材をコーティング
するようにしても上記と同様の効果を奏する。

【００２１】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、燃焼室内に臨設されたセンサ部の火炎に対する信頼
性を維持しつつ、センサ部の熱面着火（プリイグニッシ
ョン）を防止してセンサ部および燃焼室壁の信頼性を確
保するとともに、ガスケットのクラック等の発生を招く
ことなくガスシールを良好にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るエンジンの燃焼状態検
出装置の配置図

【図２】同燃焼状態検出装置の部分平面図

【図３】図１
の要部拡大断面図

【図４】本発明の他の実施例に係るエンジンの燃焼状態
検出装置の要部拡大断面図

【図５】同実施例における水孔近傍の拡大断面図

【符号の説明】

１　　シリンダブロック ３　　シリンダヘッド ４　　燃焼室 ５，６　　ガスケット ７，７′　　イオンギャップセンサ ８，８′　　センサ部 ９，９′　　電極部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　シリンダヘッドとシリンダブロックと
   の間のガスケットに燃焼室内の火炎伝播状況を検知する
   イオンギャップセンサを介在させたエンジンの燃焼状態
   検出装置であって、前記イオンギャップセンサが、燃焼
   室に臨設されるセンサ部と該センサ部に連続し該センサ
   部に比べて断面積の小さな電極部とを備えたものとされ
   、また、シリンダボアの径方向における前記センサ部の
   やや外側に位置して環状のボアシール部材が設けられた
   ことを特徴とするエンジンの燃焼状態検出装置。
2. 【請求項２】　　少なくとも電極部がプリント基板に形
   成された請求項１記載のエンジンの燃焼状態検出装置。