JPH04307191A - 可変絞り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、配管を流れる流体の流
量，圧力調整に用いるオリフィス式の可変絞り装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】配管を流れる流体の流量，圧力を調整す
る絞り装置としてオリフィスを用いた固定絞り装置が周
知である。図４は従来におけるオリフィス型絞り装置の
構造を示すものであり、図において、１は配管、２は配
管１のフランジ、３はフランジの締結ボルト、４はフラ
ンジ２の間に介挿，挟持したオリフィスプレート、５は
オリフィスプレート４に穿孔した絞り穴、６はシール用
パッキンである。

【０００３】かかる絞り装置により、配管１を流れる流
体はオリフィスプレート４により絞られる。また、その
絞り量はベルヌーイの定理からオリフィスプレート４に
穿孔した絞り穴５の面積によって決まる。実際には、絞
り量をあらかじめ配管系の圧損，およびオリフィスプレ
ート４の絞り穴５の口径を計算により求め、この計算値
を基にしてオリフィスプレートを設計，製作するように
している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来構造のオリフィスでは、実際の使用面で次記のような
問題点がある。すなわち、現実には計算値と実際の配管
系における圧槽との間には差異があるので、オリフィス
を配管に組み込んだ使用状態で設計値通りの絞り量を設
定することが中々困難である。このために、従来では絞
り穴の口径を変えた数種類のオリフィスプレートをあら
かじめ用意しておき、現場でオリフィスプレートを取り
替えながら実際に流体を流してテストを繰り返し、あら
かじめ用意したオリフィスプレートの中から最も適合し
たオリフィスプレートを選んで使用すようにしているの
が現状である。

【０００５】しかしながら、このよう絞り量の調整方法
では、所望の絞り量に合わせるために現場でオリフィス
プレートを交換する作業が必要であり、その都度フラン
ジのボルト，ナットを外してオリフィスプレートを差し
替える必要があり、その手間が大変である。また、所望
の絞り量を設定するためには、事前に絞り口径の異なる
オリフィスプレートを余分に製作，準備しなければなら
ず、しかも準備したオリフィスプレートが適合しない場
合には改めて製作し直す場合もあるなど、このことがコ
ストアップの要因となっている。特に、複数系統へ流体
を分配するように配管系では、流量バランスのために複
数箇所に設置したオリフィスプレートを同時に交換して
調整する必要があり、その作業の手間は膨大なものとな
る。

【０００６】本発明は上記の点にかんがみなされたもの
であり、オリフィス型絞り装置を対象に、現場で行う絞
り量の調整を簡単な作業で実施できるようにした可変絞
り装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の可変絞り装置は、プレート上の中心位置，
および同一半径の周上に定ピッチ間隔で複数の絞り穴を
穿孔した２枚の円板状オリフィスプレートを重ね合わせ
て配管のフランジ間に挟持し、双方のオリフィスプレー
トの間で相互に連通し合う絞り穴の組合わせを変えて絞
り量を調整するよう構成したものである。

【０００８】また、上記構成の実施態様として、２枚の
オリフィスプレートのうち、一方のオリフィスプレート
をフランジ側に固定した構成、およびオリフィスプレー
トの周面上に各絞り穴組合わせ位置を表示するマークを
設けた構成がある。

【０００９】

【作用】上記の構成で、２枚のオリフィスプレートを重
ね合わせた状態で周方向に相対位置をずらすと、相互に
連通し合う絞り穴の数の組合わせが変わり、これにより
流体が通過する絞り穴の面積，つまり絞り量が変わる。 実際の調整作業では、現場でオリフィスプレートを配管
のフランジ間に挟持セットした状態で配管に流体を流し
て絞り量をチェックし、ここで絞り量が設定値に合わな
い場合には、フランジの締結を一旦緩めた上でオリフィ
スプレートの相対位置を変え、再び同じ作業を繰り返し
行って適正な絞り量となる位置を決める。この場合に、
調整作業はオリフィスプレートをフランジの間に組み込
んだままの状態で行える。

【００１０】また、２枚のオリフィスプレートのうち、
一方のオリフィスプレートをフランジ側に固定した構成
では、可動側のオリフィスプレートを移動するだけで絞
り量の調整が簡単に行え、さらにオリフィスプレートの
周面上に各の絞り穴組合わせ位置を表示するマークを設
けておくことにより、各段の絞り穴組合わせ状態をオリ
フィスプレート上で直接目視確認する必要がなく、マー
クを頼りに絞り量の調整作業を進めることができる。

【００１１】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。なお、実施例の図中で図５に対応する同一部材には
同じ符号が付してある。まず、図１（ａ）において、配
管１のフランジ２の間には２枚の円板状オリフィスプレ
ート７，８が重ね合わせた状態でパッキン６とともに挟
持され、ボルト３により締結されている。ここで、オリ
フィスプレート７，８には、図１（ｂ），（ｃ）で示す
ようにプレートの中心位置に開口した絞り穴７ａ，８ａ
と、同一半径の周上で定ピッチ間隔（角度にして４５゜
間隔）置きに並ぶ４個の小径な絞り穴７ｂ〜７ｅ，８ｂ
〜８ｅが穿孔してあり、さらにプレートの周面上には操
作用の把手７ｆ，８ｆが設けてある。なお、オリフィス
プレート７と８は絞り穴の外周側に装着したＯリング９
を介して液密に密着し合っている。

【００１２】かかる構成で、オリフィスプレート７と８
との相対位置を周方向でずらすと、各プレートに穿孔し
た絞り穴のうち、相互に連通し合う絞り穴の組合わせが
図２で表すように変わる。すなわち、図２（ａ）〜（ｄ
）はオリフィスプレート７と８を前後に重ね合わせた状
態を示し、ここで黒く塗潰し絞り穴は連通、白抜きの絞
り穴は非連通状態を表している。まず、（ａ）の状態で
は、中心位置の絞り穴７ａと８ａのみが連通し合い、周
上に並ぶ他の絞り穴は相互に位置がずれて連通してない
。一方、（ａ）から（ｂ）の状態に相対位置を周方向に
ずらせると、中心位置の絞り穴７ａ，８ａの他に、周上
に並ぶ絞り穴７ｂと８ｂが相互に連通し合うようになる
。さらに相対位置を（ｃ），（ｄ）の状態に移動すると
、図示のように連通し合う並ぶ絞り穴の数，組合わせが
変わる。

【００１３】このように、各オリフィスプレート７，８
の周上に角度４５゜置きに並ぶ４個の絞り穴７ｂ〜７ｅ
，８ｂ〜８ｅを穿孔すれば、互いに連通し合う絞り穴の
組合わせが５通りに変えられ、各組合わせ位置ごとに連
通し合う絞り穴の合計面積が変化する。なお、この場合
の調整作業は、フランジ間の締結ボルトを緩めた状態で
先記した把手７ｆ，８ｆを操作して行う。また、この場
合に外部から各調整段を目視確認できるように、オリフ
ィスプレート７と８の周面上には、図２（ａ）〜（ｄ）
の各調整段に対応した絞り穴の組合わせ位置を表示する
マーク１０（図１（ａ）参照）が設けてある。

【００１４】次に、本発明の応用実施例を図３および図
４に示す。まず、図３の実施例では、２枚のオリフィス
プレート７，８のうち、一方のオリフィスプレート８を
フランジ２（図１参照）と同じ外径寸法に作り、かつそ
の外周側にボルト穴８ｇを穿孔してフランジ２と一緒に
締結ボルト３に固定したものである。この構成によれば
、可動側のオリフィスプレート７に設けた把手７ｆを手
に持って操作するだけで先記した調整作業が行える。

【００１５】また、図４の実施例では、図３の実施例を
さらに改良したもので、固定側のオリフィスプレート８
のプレート面に、中心を合わせて可動側のオリフィスプ
レート７が嵌まり込む凹所８ｈが形成されている。この
構成により、可動側オリフィスプレート７が固定側オリ
フィスプレート８の凹所８ｈにて中心位置にガイド保持
されるので、先記した調整作業を容易，かつ安定した状
態で行える。

【００１６】

【発明の効果】本発明の可変絞り装置は、以上説明した
ように構成されているので、次記の効果を奏する。すな
わち、あらかじめ準備した２枚のオリフィスプレートを
組み合わせるだけで絞り量を複数段にわたって容易に調
整できる。また、その際の調整作業は、オリフィスプレ
ートをフランジからその都度取り外すことなく、単に締
結ボルトを緩めるだけで行え、従来のようにオリフィス
プレート自身を別なものに交換する方式と比べて調整作
業に要する手間と時間を大幅に軽減できる。しかも、オ
リフィスプレートはあらかじめ２枚準備するだけ、それ
以上に余分なオリフィスプレートを製作する必要がない
のでコストダウンが図れるなどの実益が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の構成図であり、（ａ）図は組
立構造の側面図、（ｂ），（ｃ）図は２枚の各オリフィ
スプレートの平面図

【図２】図１の構成による絞り量調整動作の説明図

【図
３】本発明の応用実施例の構成図であり、（ａ），（ｂ
）図はそれぞれ可動側，固定側のオリフィスプレートの
平面図、（ｃ）図はオリフィスプレートを重ね合わせた
状態での側面図

【図４】本発明のさらに異なる応用実施例の構成を示す
側面図

【図５】従来におけるオリフィス型絞り装置の構成図で
あり、（ａ）図は組立構造の側面図、（ｂ）図はオリフ
ィスプレートの平面図

【符号の説明】

１　　　　配管 ２　　　　フランジ ３　　　　締結ボルト ７　　　　オリフィスプレート ７ａ　　絞り穴 ７ｂ　　絞り穴 ７ｃ　　絞り穴 ７ｄ　　絞り穴 ７ｅ　　絞り穴 ８　　　　オリフィスプレート ８ａ　　絞り穴 ８ｂ　　絞り穴 ８ｃ　　絞り穴 ８ｄ　　絞り穴 ８ｅ　　絞り穴 １０　　　　マーク

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プレート上の中心位置，および同一半径の
   周上に定ピッチ間隔で複数の絞り穴を穿孔した２枚の円
   板状オリフィスプレートを重ね合わせて配管のフランジ
   間に挟持し、双方のオリフィスプレートの間で相互に連
   通し合う絞り穴の組合わせを変えて絞り量を可変調整す
   ることを特徴とする可変絞り装置。
2. 【請求項２】請求項１に記載の可変絞り装置において、
   ２枚のオリフィスプレートのうち、一方のオリフィスプ
   レートをフランジ側に固定したことを特徴とする可変絞
   り装置。
3. 【請求項３】請求項１に記載の可変絞り装置において、
   オリフィスプレートの周面上に各段の絞り穴組合わせ位
   置を表示するマークを設けたことを特徴とする可変絞り
   装置。