JPH04306211A - 接着性樹脂およびそれを用いた多層構造物 - Google Patents

接着性樹脂およびそれを用いた多層構造物

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JPH04306211A
JPH04306211A JP9603791A JP9603791A JPH04306211A JP H04306211 A JPH04306211 A JP H04306211A JP 9603791 A JP9603791 A JP 9603791A JP 9603791 A JP9603791 A JP 9603791A JP H04306211 A JPH04306211 A JP H04306211A
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JP
Japan
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resin
polyolefin resin
weight
modified polyolefin
unsaturated fatty
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Application number
JP9603791A
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English (en)
Inventor
Fumio Asada
浅田 文男
Suehiro Sakazume
坂爪 寿恵広
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリプロピレン系樹脂を
主体とする接着性樹脂およびそれを用いた多層構造物に
関し、さらに詳しくは、特定の化合物の存在下、少なく
ともポリプロピレン系樹脂と直鎖低密度ポリエチレン等
のポリエチレン系樹脂および/またはゴム成分からなる
ポリオレフィン樹脂に、エチレン性不飽和脂肪酸または
その誘導体を付加して得られる変性ポリオレフィンまた
は該変性ポリオレフィンを含む変性ポリオレフィン組成
物からなる接着性樹脂および少なくとも該接着性樹脂層
とガスバリヤー性基材層とかなる多層構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂、特にポリオレフィ
ン樹脂はその優れた透明性、柔軟性、耐水性、衛生性、
安価である等から食品類の包装材料等として広く使用さ
れている。
【0003】しかしながら、酸素や炭酸ガス等の気体の
透過性が比較的大きく、食品を長期間に亘って保存でき
ないという欠点がある。
【0004】一方、ガスバリヤー性基材としては、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ
アミド樹脂(PA)やポリエチレンテレフタート樹脂(
PET)等が良く知られている。
【0005】従って、気体透過性が低く、耐水性等が要
求される食品包装分野にはそれぞれの欠点を補うような
ポリオレフィン樹脂とガスバリヤー性基材とを併用した
多層構造物が考えられるが、ポリオレフィン樹脂とガス
バリヤー性基材との間には接着性がなく、このような多
層構造物は極めて簡単に層間剥離を生じる。
【0006】この問題を解決する手段として、変性ポリ
オレフィン系接着性樹脂層とガスバリヤー性基材層とか
らなる多層構造物を製造し、ポリオレフィン樹脂と強固
に接着することが種々知られている。
【0007】例えば、特公昭53−11032号公報、
特公昭53−36872号公報、特公昭54−3943
3号公報等が挙げられる。これら積層体に使用されてい
る変性ポリオレフィン樹脂は、通常ポリオレフィンにエ
チレン性不飽和脂肪酸またはその無水物をジクミルパー
オキサイド等の有機過酸化物を用いてグラフト結合させ
ている。しかし、このような有機過酸化物を使用すると
、過激な反応ゆえに、種々の副反応が併起し、接着性樹
脂の性能や流動性等を低下させるという問題点を有して
いる。例えばポリプロピレン等のような過酸化物分解型
ポリマーの場合においては、ポリマー鎖が切断されて、
分子量の低下が起こり、接着性(接着強度)が低下する
。またポリエチレンのような過酸化物架橋型ポリマーの
場合には、架橋のため流動性が低下し、成形性が悪化す
る。またゲルの発生により外観も悪化する。
【0008】一方、上記の欠点を解消するために、比較
的穏やかな変性剤として、ジクミル化合物を使用した変
性ポリオレフィンの製造方法が特開昭61−27680
8号公報や特開昭62−167308号公報に開示され
ている。上記公報による方法は、分子量の増減が比較的
抑制され、流動性等の低下がないものの、プロピレン重
合体においては本発明者等が追試したところ接着性の向
上が未だ不十分であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の課題を解決すべくなされたもので、ポリプロピレ
ン系樹脂を主体とした高い接着強度および機械的強度を
有する接着性樹脂および耐水性、防湿性、耐気体透過性
等の特性を保持した多層構造物を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決する手段】本発明の上記目的は、エチレン
性不飽和脂肪酸またはその誘導体を用いた付加反応に用
いられるラジカル開始剤として特定の化合物、原料とし
てポリプロピレンを主体とするポリエチレンおよび/ま
たはゴム成分を用いて、該樹脂の融点以上の温度で変性
付加させることにより達成される。また本発明の多層構
造物は、上記変性ポリオレフィン樹脂または該変性ポリ
オレフィンを含む組成物を該接着性樹脂として、バリヤ
ー性基材と積層することによって達成される。
【0011】すなわち本発明の第1発明は、少なくとも
ポリプロピレン系樹脂50〜95重量%とポリエチレン
系樹脂および/またはゴム成分5〜50重量%を含むポ
リオレフィン樹脂を、下記式[1]
【0012】
【化3】
【0013】[但し、R1,R2,R3およびR4は炭
素数1〜6のアルキル基、XおよびYは水素原子、炭素
数1〜6のアルキル基またはハロゲン原子をそれぞれ表
わす]で表わされる化合物の存在下で、エチレン性不飽
和脂肪酸またはその誘導体を付加反応せしめた変性ポリ
オレフィン樹脂またはその組成物からなることを特徴と
する接着性樹脂である。
【0014】本発明の第2発明は少なくとも接着性樹脂
層とガスバリヤー性基材層とからなる多層構造物におい
て、少なくともポリプロピレン系樹脂50〜95重量%
とポリエチレン系樹脂および/またはゴム成分5〜50
重量%を含むポリオレフィン樹脂を、下記式[1]
【0
015】
【化4】
【0016】[但し、R1,R2,R3およびR4は炭
素数1〜6のアルキル基、XおよびYは水素原子、炭素
数1〜6のアルキル基またはハロゲン原子をそれぞれ表
わす]で表わされる化合物の存在下で、エチレン性不飽
和脂肪酸またはその誘導体を付加反応せしめた変性ポリ
オレフィン樹脂またはその組成物を該接着性樹脂として
使用することを特徴とする多層構造物である。
【0017】本発明は、ポリプロピレン系樹脂(PP)
を主体とするポリエチレン系樹脂および/またはゴム成
分との混合物にエチレン性不飽和脂肪酸またはその誘導
体を変性付加した接着性樹脂である。
【0018】本発明でいうポリプロピレン系樹脂とは、
ポリプロピレン単独重合体、プロピレンと他のα−オレ
フィンまたは極性モノマーとのブロック、ランダム、グ
ラフト共重合体を包含する。具体的には、プロピレンと
エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン等の
α−オレフィンとのコポリマー、ターポリマーである。 これらのメルトフローレート(230℃)が、0.1〜
250g/10分程度のものが望ましい。
【0019】本発明でいうポリエチレン系樹脂(PE)
とは、密度0.97〜0.86g/ccの高、中、低密
度ポリエチレンおよびエチレンとα−オレフィンまたは
極性モノマーとの共重合体等を包含する。これらの中で
も密度0.86〜0.95g/ccの範囲にあるエチレ
ン−α−オレフイン共重合体またはエチレンと極性モノ
マーとの共重合体が好ましい。
【0020】具体的には、超低密度ポリエチレン(VL
DPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直
鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のエチレン(
共)重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
等のエチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−(
メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体等のエチレ
ン−α,β−カルボン酸またはその誘導体との共重合体
等が挙げられる。
【0021】上記VLDPEまたはLLDPEは、一般
的には60〜95モル%のエチレンと5〜40モル%の
炭素数3〜12のα−オレフィンからなる共重合体で、
例えばエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテ
ン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エ
チレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−
オクテン−1共重合体等が挙げられるが、特に炭素数4
〜10のα−オレフィンとの共重合体が好ましい。また
、これらの共重合体は2種以上のα−オレフィンと共重
合したものでもよい。これらの共重合体は高圧法、中、
低圧法による気相法、スラリー法、溶液法等であり、特
に限定されない。
【0022】また、このようにして得られたVLDPE
の密度は0.86〜0.91g/cc未満、メルトフロ
ーレート(MFR)は0.01〜50g/10分、N値
は1.3〜2.3の範囲で選択される。またLLDPE
の密度は、0.91g/cc以上、メルトフローレート
(MFR)は0.01〜100g/10分、N値は1.
3〜2.3の範囲で選択される。
【0023】本発明におけるゴム分とは、エチレンプロ
ピレンゴム(EPR)、ブチルゴム(IIR)、スチレ
ン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエン−
アクリロニトリル共重合体ゴム(NBR)、ポリブタジ
エンゴム(BR)、クロロブレンゴム(CR)、エチレ
ン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、
天然ゴム(NR)、ウレタンゴム(PU)、エチレン・
酢酸ビニル共重合ゴムおよび液状ポリブタジエン等の液
状ゴムを包含する。
【0024】本発明のポリプロピレン系樹脂を主体とす
る接着性樹脂は、上記ポリプロピレン系樹脂50〜95
重量%とポリエチレン系樹脂および/または5〜50重
量%とからなる組成物に、エチレン性不飽和脂肪酸また
はその誘導体を変性付加せしめるものであるが、該ポリ
プロピレン系樹脂が50重量%未満ではポリプロピレン
系樹脂を主体とする樹脂に対する接着性が充分でなく、
流動性が低下するばかりでなく、ゲルの発生も多くなる
。またポリプロピレン系樹脂が95重量%を超える場合
においては、分子量の低下が激しく、接着強度が著しく
低下する。
【0025】また、上記ゴム成分を配合する場合の配合
方法は、変性時と変性後の2回に分けて配合することが
好ましい。このように分けて配合することにより、接着
強度が飛躍的に向上することが判明し、本発明の特徴の
1つでもある。
【0026】上記ゴ成分を配合する場合の変性時のゴム
成分の配合量は2〜45重量%、変性後のゴム分の配合
量は配合量は3〜45重量%の範囲で選択することが望
ましい(全配合量は5〜50重量%である)。
【0027】該ゴム成分が5重量%未満では配合効果が
乏しく、50重量%を超える場合は、ゲルの発生または
流動性の低下が生じる恐れがある。
【0028】本発明のポリプロピレン系樹脂を主体とす
る組成物と変性付加させるエチレン性不飽和脂肪酸およ
びその誘導体とは、アクリル酸、メタアクリル酸等の一
塩基性不飽和脂肪酸、あるいはマレイン酸、フマル酸、
イタコン酸等の二塩基性不飽和脂肪酸であり、さらに二
塩基性不飽和脂肪酸の無水物、すなわち無水マレイン酸
、無水イタコン酸等が挙げられ、また他の誘導体として
は上記不飽和カルボン酸の金属塩アミド、イミド、エス
テル等が挙げられる。
【0029】本発明で使用されるエチレン性不飽和脂肪
酸またはその誘導体を変性付加した接着性樹脂の製造方
法は、溶剤または無溶剤中で行われるが、特に無溶剤中
で、押出機で行う方法が好ましい。
【0030】例えば、ポリプロピレンとポリエチレンか
らなる混合物を、エチレン性不飽和脂肪酸の無水物、例
えば無水マレイン酸(以下、MAhという)で変性する
には、混合組成物をMAhと上記式[1]で表される化
合物と良く混合し、次いで押出機で溶融押出し、変性ポ
リプロピレン系樹脂を製造する。
【0031】ここで用いられる上記式[1]で表される
化合物としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニ
ルブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタ
ン、2,3−ジエチル−2,3−ジ(p−メチルフェニ
ル)ブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジ(ブロモフ
ェニル)ブタン等が例示され、特に2,3−ジエチル−
2,3−ジフェニルブタンが好ましく用いられる。本発
明では、このようにして得られた変性ポリプロピレン系
樹脂を接着性樹脂としてそのまま用いるか、または該変
性ポリプロピレン系樹脂を同種または異種のポリオレフ
ィン系樹脂で希釈した変性ポリオレフィン組成物を接着
性樹脂として用いてもよい。
【0032】本発明の第2発明の多層構造物は、上記接
着性樹脂とガスバリヤー性基材との少なくとも2層構造
からなる積層体である。
【0033】本発明に使用されるガスバリヤー性基材と
は、例えばポリアミド樹脂(PA)、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂(PBT)等のポリエステル樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリ
デン系樹脂、アルミニウム箔等の金属箔あるいはポリオ
レフィン樹脂等の樹脂に金属蒸着させたフィルム、シー
ト等が挙げられる。
【0034】また本発明の多層構造物はポリオレフィン
の層とガスバリヤー性基材の2層に限定されるものでは
なく、ポリオレフィンおよびガスバリヤー性基材の同種
または異種の構成からなる3層以上の多層構造物も含む
ものである。
【0035】このように3層以上とする場合には、第3
の層としてポリオレフィン樹脂からなる層が好ましく用
いられる。ここに用いられるポリオレフィン樹脂として
は、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチ
レン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、
ポリプロピレン(PP)、ポリブテン−1等の単独重合
体、およびこれらのモノマーを主成分とする共重合体、
またはこれらの単独重合体、共重合体を主成分とする1
種または2種以上の合成樹脂からなる混合物が挙げられ
るが、特にポリプロピレン系樹脂に対して好適に使用し
得る。
【0036】本発明の多層構造物の製造方法の一例を挙
げれば、3種3層用ダイスを使用して、各々独立した3
台の押出機を用い、中間層を接着性樹脂層、最外層をポ
リオレフィン樹脂、最内層をガスバリヤー性樹脂層にし
て、各押出機で溶融された樹脂をダイス先端で合接させ
て3層構造とする。成形方法は上記のインフレーション
法あるいはTダイ法等の押出成形のほか、ブロー成形、
射出成形等も適用される。
【0037】本発明の多層構造物はポリオレフィン樹脂
の利点である機械的強度、耐水性、防湿性等とガスバリ
ヤー性基材が有する耐気体透過性等の種々の特性を併有
しており、フィルムシート、チューブ容器(ボトル)等
に応用され特に高いバリヤー性を必要とする食品、薬品
、化粧品等の多くの分野の包装材として有用である。
【0038】このように、本発明の多層構造物は、各層
の層間剥離がなく、またフィルムゲルが少なく、かつ耐
水性、防湿性に優れ、酸素、炭酸ガス、香気等の耐気体
透過性等の種々優れた特性を有し、食品包装用フィルム
あるいは食品用容器等の包装材に好ましく応用できるも
のである。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに詳しく説明する。
【0040】[使用樹脂および試剤] (A)ポリプロピレン系樹脂 A1:ホモポリプロピレン(以下、PPと称す)(密度
0.91g/cc、MFR0.5g/10分)A2:プ
ロピレン−エチレンランダム共重合体(以下、RPPと
称す)(密度0.91g/cc、MFR1.5g/10
分)
【0041】(B)ポリエチレン系樹脂B1:高圧法低
密度ポリエチレン(以下、LDPEと称す)(密度0.
923g/cc、MFR2.0g/10分) B2:直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEと
称す)(密度0.935g/cc、MFR2.0g/1
0分、コモノマー:ブテン−1) B3:超低密度ポリエチレン(以下、VLDPEと称す
)(密度0.905g/cc、MFR5.0g/10分
、コモノマー:ブテン−1) B4:エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと
称す)(VA含量15重量%) B5:エチレン−アクリル酸エチル共重合体(以下、E
EAと称す)(EA含量15重量%)
【0042】(C)ゴム成分 C1:エチレン−プロピレン共重合体ゴム(以下、EP
Rと称す) C2:エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(以下、
EPDMと称す) C3:ポリイソブチレン(以下、PIBと称す)
【00
43】(D)試剤 D1:無水マレイン酸(以下、MAnと称す)(日本油
脂(株)製) D2:2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(
以下、DCと称す)(ジクミル化合物、化薬ヌーリー(
株)製) D3:ジクミルパーオキサイド(以下、DCPと称す)
(日本油脂(株)製) D4:パーヘキシン25B(以下、PH25Bと称す)
(日本油脂(株)製)
【0044】実施例1〜11および比較例1〜7表1の
割合となるように各成分をヘンシェルミキサーに添加、
混合し、50mmφの押出機で300℃にて押出し造粒
して変性ポリプロピレン系樹脂を調製した。この変性前
後のメルトフローレートを表1に示す。
【0045】この変性ポリプロピレン系樹脂をガスバリ
ヤー製樹脂(PAまたはEVOH)および補強材(PP
)を用い、小型多層Tダイ成形機(3種3層)を使用し
て、最外層にPPを押出し機で230℃にて押し出し、
中間層に変性ポリオレフィン樹脂(接着性樹脂)を23
0℃にて押し出し、最内層はガスバリヤー性樹脂を23
0℃にて押し出し、前記ダイスの先端で3層を接着させ
、3種3層のシートを成形した。この多層構造物を幅1
0mmにて裁断し引張り試験機にて50mm/minの
速度で引張り、180°剥離したときのガスバリヤー性
樹脂と接着性樹脂間の強度を求め接着強度(kgf/1
0mm幅)とした。結果を表1に示した。
【0046】また、EVOH/接着性樹脂/PPの3層
フィルムについて、ゲル試験法によって、接着性樹脂の
フィルムゲルを測定し、その結果も併せて表1に示した
。この試験法は以下の方法によって測定する。
【0047】すなわち、試料フィルムから0.1m2の
試験片3枚を互いに1m以上の間隔をもって切り取る。 なお、この0.1m2の試験片は22cm(折径)×2
2.4cm(機械方向長さ)のチューブラーフィルムに
相当する。フィルム試験片を下部パネルの上に起き、白
色背光のもとで上部パネルの上方から垂直に見下して観
察する。フィシュアイ等のフィルム欠陥にはペンで次の
ような印をつける。ゲルの大きさは中心の白い点のみで
なく黒いハローも含む長さとする。
【0048】(1)長さ1.5mm以上の大きさのすべ
ての欠陥に○印をつける。 (2)長さ0.5mm以上、1.5mm未満の大きさの
すべての欠陥にv印をつける。
【0049】そして、3枚のフィルム試験片の総欠陥数
の算術平均値を有効数字2桁まで求め次の式で計算する
。 (○/v)/0.1m2
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって得
られる変性ポリプロピレン系樹脂を主体とする接着性樹
脂は、ポリオレフィン系樹脂に対して十分な接着強度、
機械的強度を有する。また該接着性樹脂を用いることに
より耐水性、防湿性、耐気体透過性等において優れた多
層構造物が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくともポリプロピレン系樹脂50
    〜95重量%とポリエチレン系樹脂および/またはゴム
    成分5〜50重量%を含むポリオレフィン樹脂を、下記
    式[1] 【化1】 [但し、R1,R2,R3およびR4は炭素数1〜6の
    アルキル基、XおよびYは水素原子、炭素数1〜6のア
    ルキル基またはハロゲン原子をそれぞれ表わす]で表わ
    される化合物の存在下で、エチレン性不飽和脂肪酸また
    はその誘導体を付加反応せしめた変性ポリオレフィン樹
    脂またはその組成物からなることを特徴とする接着性樹
    脂。
  2. 【請求項2】  前記ゴム成分を、付加反応時に2〜4
    5重量%配合し、さらに変性後に3〜45重量%配合す
    ることを特徴とする請求項1に記載の接着性樹脂。
  3. 【請求項3】  少なくとも接着性樹脂層とガスバリヤ
    ー性基材層とからなる多層構造物において、少なくとも
    ポリプロピレン系樹脂50〜95重量%とポリエチレン
    系樹脂および/またはゴム成分5〜50重量%を含むポ
    リオレフィン樹脂を、下記式[1] 【化2】 [但し、R1,R2,R3およびR4は炭素数1〜6の
    アルキル基、XおよびYは水素原子、炭素数1〜6のア
    ルキル基またはハロゲン原子をそれぞれ表わす]で表わ
    される化合物の存在下で、エチレン性不飽和脂肪酸また
    はその誘導体を付加反応せしめた変性ポリオレフィン樹
    脂またはその組成物を該接着性樹脂として使用すること
    を特徴とする多層構造物。
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