JPH04306159A - アンチロックブレーキシステム - Google Patents

アンチロックブレーキシステム

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JPH04306159A
JPH04306159A JP9610891A JP9610891A JPH04306159A JP H04306159 A JPH04306159 A JP H04306159A JP 9610891 A JP9610891 A JP 9610891A JP 9610891 A JP9610891 A JP 9610891A JP H04306159 A JPH04306159 A JP H04306159A
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JP
Japan
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wheel
lock
brake line
hydraulic pressure
drive
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JP9610891A
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Inventor
Makoto Hagiwara
誠 萩原
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Viscodrive Japan Ltd
Original Assignee
Viscodrive Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動力伝達系に粘性流体
を介してトルク伝達を行うビスカスカップリングを装着
された車両のアンチロックブレーキシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば四輪駆動車(4WD車)
の前後両車軸間の動力伝達系に動力伝達装置として、或
いは二輪駆動車の左右車輪間等の動力伝達系に差動制限
装置として使用するビスカスカップリングは、相対回転
自在に配置された第1及び第2の伝達部材と、二組のプ
レート組と、粘性流体(シリコンオイル)が封入された
作動室とを備えており、第1のプレート組が第1の伝達
部材の回転軸線方向に摺動可能であって且つ該第1の伝
達部材と共に回転可能に配置され、第2のプレート組が
第2の伝達部材の回転軸線方向に摺動可能であって且つ
該第2の伝達部材と共に回転可能に配置されており、前
記第1及び第2のプレート組の各プレートは前記作動室
内で交互に配置されていて、少なくとも一方のプレート
組のプレートは互いに間隔を保たれている。
【0003】このようなビスカスカップリングにおいて
は、前記第1及び第2のプレート組の相対運動に伴う回
転数差にほぼ比例して伝達トルクが変化するので、前記
第1のプレート組と第2のプレート組との間の相対回転
に伴う回転数差が大きいとビスカスカップリングの差動
制限力が強くなり大きなトルクが伝達され、この回転数
差が小さいと差動が許容され伝達トルクは小さくなる。
【0004】これに対して、従来のメカニカル式差動制
限装置は、駆動力に比例して差動制限力が変化するので
、駆動トルクが大きいと差動制限力が強くなり、駆動ト
ルクが小さいと差動が許容される。尚、該メカニカル式
差動制限装置は、金属板の摩擦力によって差動制限力を
保っているので、金属板間のスティック・スリップによ
ってトルクの伝達が不安定となり、車体振動やノイズを
発生することが多い。
【0005】更に、近年、制動時の車両安定性を高める
ために、アンチロックブレーキシステム(ABS)を装
着した車両が増えている。該ABSは、制動時の車輪の
アンチロック制御を行うことにより、低μ路における絶
対的な制動力の低下を防ぐと共に、各車輪の制動力のア
ンバランスによる車両の姿勢の乱れを防止するものであ
る。このようなABSは、一般に各車輪の回転速度を検
出する車輪回転センサーと、ブレーキラインの液圧をコ
ントロールするアクチュエータと、ABS制御用コント
ロールユニット等から成っている。
【0006】そこで、該ABSの作動制御の概略を説明
する。先ず、ブレーキングにより車両が減速を開始する
と、ABS制御用コントロールユニットは車輪回転セン
サーからの信号に基づく車輪の回転速度の変化から車体
の疑似車速を推定する。そして、該疑似車速と比較して
各車輪の車輪回転速度が急に遅くなった場合、ABS制
御用コントロールユニットは車輪がロック領域に入ると
判定してアクチュエータへ減圧・保持信号を送る。該ア
クチュエータはABS制御用コントロールユニットから
の減圧・保持信号によってブレーキライン圧を所定量減
圧した後、圧力を一旦保持する。そして、再び検出した
車輪回転速度によって、車輪がロック領域に入ったまま
と判定された場合は、更にブレーキライン圧を所定量減
圧して保持する。又、車輪回転が回復したと判定された
場合は、ABS制御用コントロールユニットがアクチュ
エータへ増圧・保持信号を送り、ブレーキライン圧を所
定量増圧した後、圧力を一旦保持する。以後、この様な
ブレーキライン圧の増減/保持圧制御を繰り返すことに
よって、きめの細かな車輪のアンチロック制御が行われ
ている。尚、フリーに回っている車輪のない4WD車等
の場合は、前記疑似車速の推定に際して、Gセンサー(
加速度センサー)による車体減速度の変化も検出してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き差動制限装置を左右車輪間等の動力伝達系に差動制
限装置として使用した場合、前記ABSの動作が阻害さ
れるという問題があり、特に差動回転数に比例して差動
制限力が大きくなるビスカスカップリング式差動制限装
置を用いた場合が顕著である。
【0008】即ち、制動時に左右の一方の駆動車輪がロ
ック領域に入ると、ABS制御用コントロールユニット
は、ロックしそうだと判定した駆動車輪のブレーキライ
ン圧を所定量減圧し、ロック領域に入った駆動車輪の制
動力及びコーナーリングフォースを回復するためにアン
チロック制御を行うが、この時に、ロックしそうな駆動
車輪と他の駆動車輪との間には回転数差が生じるので、
前記ビスカスカップリングに差動制限力が生じる。この
差動制限力は、両車輪間の回転数差が大きいほど強くな
る。そこで、ロック領域に入ってブレーキライン圧を所
定量減圧された駆動車輪には、他の駆動車輪から駆動方
向の回転トルクが伝えられ、該車輪を駆動しようとする
駆動トルクが生じる。この為、予め設定された前記ブレ
ーキライン圧の減圧量では、制動力不足を生じることが
ある。また逆に、他の駆動車輪には、前記ビスカスカッ
プリングによりロック領域に入った駆動車輪から制動方
向の回転トルクが伝えられて、車輪を制動しようとする
制動トルクが生じるので、ロックし易く車両の安定性を
損なうことがある。
【0009】この様に、動力伝達系に差動制限装置を備
えた車両は、制動時において、ロックしそうな駆動車輪
と他の駆動車輪との間に差動制限力を生じ、各駆動車輪
のアンチロック制御に干渉するため、制動距離の増加や
車両安定性の低下を招くという問題がある。
【0010】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることにあり、差動制限装置の影響による制動距離の増
加や車両安定性の低下を防ぐことが可能なアンチロック
ブレーキシステムを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、動
力伝達系に粘性流体を介してトルク伝達を行うビスカス
カップリング式差動制限装置を備えると共に、各車輪の
回転速度を検出する車輪回転検知手段と、各車輪の制動
装置に接続されたブレーキラインの液圧を増減/保持さ
せるアクチュエータと、前記車輪回転検知手段からの信
号に基づいて前記アクチュエータにより各車輪に対する
最適なブレーキラインの液圧を制御するコントロールユ
ニットとを有して各車輪のアンチロック制御を行う車両
のアンチロックブレーキシステムにおいて、駆動車輪間
の差動回転数を検出し、該差動回転数に応じて求められ
る前記ビスカスカップリングの伝達トルクに対応する各
駆動車輪のブレーキラインの液圧の補正量を算出し、該
補正量に基づいたブレーキラインの液圧により各駆動車
輪のアンチロック制御を行うことを特徴とするアンチロ
ックブレーキシステムにより達成される。
【0012】又、駆動車輪間の差動回転数を検出し、該
差動回転数に応じて求められる前記ビスカスカップリン
グの伝達トルクに対応する各駆動車輪のアンチロック制
御の作動タイミングの補正量を算出し、該補正量に基づ
いたアンチロック制御の作動タイミングにより各駆動車
輪のアンチロック制御を行うことを特徴とするアンチロ
ックブレーキシステムによっても達成される。
【0013】
【作用】制動時の駆動車輪間に回転数差が生じると、そ
の回転数差に応じたビスカスカップリング式差動制限装
置の差動制限トルクが求められ、該差動制限トルクに対
応した各駆動車輪のブレーキラインの液圧の補正量が算
出される。そして、高速回転側の駆動車輪のブレーキラ
インの液圧は加算補正され、低速回転側の駆動車輪のブ
レーキラインの液圧は減算補正されるので、前記差動制
限装置が各駆動車輪に及ぼす回転トルクを打ち消すこと
ができる。又、各駆動車輪のアンチロック制御の作動タ
イミングを補正することにより、各駆動車輪のブレーキ
ラインの液圧を補正することができる。
【0014】
【実施例】以下、添付の図1乃至図6に基づいて本発明
の一実施例を詳細に説明する。先ず、図1により本発明
の一実施例を用いた後輪駆動車(RWD車)の動力系及
び制動系の構成を説明する。
【0015】この動力系は、エンジン1、トランスミッ
ション3、プロペラシャフト5、デファレンシャル7、
左右の後車軸9, 11、左右の後輪19,21 など
から構成されており、エンジン1の回転はトランスミッ
ション3で変速され、プロペラシャフト5によてデファ
レンシャル7に伝えられ、該デファレンシャル7により
等速継手を介して左右の後輪19,21 を駆動する。 デファレンシャル7の右のサイドギヤに連結された右の
後車軸11と、左のサイドギヤに連結された左の後車軸
9との間にはビスカスカップリング13が配置され、デ
ファレンシャル7の差動制限を行う。
【0016】又、この制動系は、マスターシリンダー3
8、アクチュエータ41、左右の前輪15,17 に連
結されたブレーキ板を制動するホイールシリンダー23
,25 、左右の後輪19,21 に連結されたブレー
キ板を制動するホイールシリンダー27,29 、各前
後車輪に配置された車輪回転センサー31,33,35
,37 及びコントロールユニット43などから構成さ
れており、コントロールユニット43は、アクチュエー
タ41によって各ホイールシリンダー23,25,27
,29 のブレーキライン圧を制御することにより、各
前後車輪15,17,19,21 のアンチロック制御
を行っている。
【0017】前記コントロールユニット43は、図2の
ブロック図に示すように各車輪回転センサー31,33
,35,37 からの信号S1,S2,S3,S4 に
基づいて各車輪の車輪速度を求める。そして、ブレーキ
ペダル39が踏まれてブレーキスイッチが入ると、Gセ
ンサによる車体減速度を考慮して疑似車速を推定し、車
体の速度を求める。そして、各車輪の車輪速度と車体の
速度との速度差により求められたスリップ率、各車輪の
速度及び車体の減速度の変化から各車輪のロック判定を
行い、アクチュエータ41へ各ホイールシリンダー23
,25,27,29 のブレーキライン油圧P1,P2
,P3,P4 の保持、減圧、増圧信号を送る。 更に、駆動輪である左右の後輪19,21 の各車輪速
度より、デファレンシャル7の差動回転数を算出し、ビ
スカスカップリング13の差動制限トルクを求める。尚
、該差動制限トルクは、ビスカスカップリング13に設
けられた温度センサ47により検出されるシリコンオイ
ルの温度によって温度補正が成される。
【0018】前記アクチュエータ41は、図3に示すよ
うに、ソレノイドバルブ50のインレットポート54及
びアウトレットポート55を開閉することにより、ブレ
ーキラインを切り換えてブレーキライン油圧をバイパス
ラインに逃がすことにより圧力を抜き、これをポンプ6
0で加圧して還流させる。また、該バイパスラインには
一旦ブレーキ液を溜めておくリザーバー52及びアキュ
ームレータ51も組み込まれている。ソレノイドバルブ
50は、コントロールユニット43からの制御信号S5
 によって駆動されるアーマチャー53によりインレッ
トポート54及びアウトレットポート55をそれぞれ開
閉することにより、ブレーキライン油圧の保持、減圧、
増圧を行う。但し、図3には左後輪19用のホイールシ
リンダー27を制御するためのソレノイドバルブ50及
びバイパスラインのみを図示した。 又、前記ポンプ60を駆動するモータ59も、コントロ
ールユニット43からの制御信号S8 によってコント
ロールされる。
【0019】次に、図4及び図5に示すフローチャート
に従って、図1の車両の制動時におけるアンチロックブ
レーキシステムの動作の一例を説明する。
【0020】先ず、各車輪回転センサー31,33,3
5,37 からの信号S1,S2,S3,S4 に基づ
いて走行中の各車輪15,17,19,21 の車輪速
度が検出されている。そして、通常はソレノイドバルブ
50がインレットポート54を開き、アウトレットポー
ト55を閉じた解放状態にあるので、ブレーキペダル3
9が踏まれてマスターシリンダー38にペダル踏力に応
じたブレーキライン油圧P0 が生ずると、各ホイール
シリンダーにも同じブレーキライン油圧P1,P2,P
3,P4 が生じ、各ブレーキ板を制動する。また、ブ
レーキペダル39が踏まれてブレーキスイッチが入ると
、コントロールユニット43はGセンサ45からの信号
S7 による車体減速度を考慮して制動後の各車輪15
,17,19,21 の車輪速度の変化から疑似車速を
推定する。そして、制動後の各車輪15,17,19,
21 の車輪速度と疑似車速とを比較して各車輪毎に車
輪加減速度(FR,FL,RR,RL )を検出し、前
記疑似車速に比べて急に車輪速度が遅くなった場合には
車輪がロック領域に入ったと判定してアンチロック制御
が行われる。即ち、予め車輪加減速度の上限値aと下限
値bとから成る設定範囲cを設定しておき、車輪加減速
度がこの下限値bよりも小さい時には車輪がロックしそ
うだと判定し、上限値bよりも大きい時には車輪の回転
が回復したと判定する(図6参照)。
【0021】更に、駆動輪である左右の後輪19,21
 の各車輪速度より、デファレンシャル7の差動回転数
を算出し、ビスカスカップリング13の差動制限トルク
を求めるが、ビスカスカップリング13は、シリコンオ
イルの温度によって差動回転数に対応して発生する伝達
トルクが異なるので、シリコンオイルの温度を検知する
温度センサ47をビスカスカップリング13に設け、該
温度センサ47からの信号S6 に基づくシリコンオイ
ルの温度に対応した差動制限トルクを演算或いは予め設
定されたマップより求める。そして、高速回転側の駆動
車輪に対しては上記車輪加減速度の設定範囲cを上方に
補正する為、低速回転側の駆動車輪に対しては設定範囲
cを下方に補正する為に、前記差動制限トルクに応じた
車輪加減速度の設定範囲cの補正量が算出される。尚、
各々フリーに回っている左右の前輪15,17 につい
ては、補正することなく予め設定された車輪加減速度の
設定範囲に基づいて車輪のロックが判定される。
【0022】次に、図6を参照しながら左後輪19が右
後輪21よりも先にロック領域に入った際の左後輪19
の場合を例にとってアンチロック制御の一例を説明する
。図6は、左後輪19の車輪加減速度(RR)の変化を
示す。
【0023】先ず、制動中の左後輪19の車輪加減速度
(RR)が、予め設定された下限値b以下かどうかが判
定される。この際、左後輪19は右後輪21よりも低速
回転しており、該左後輪19の車輪加減速度の設定範囲
がビスカスカップリング13の差動制限トルクに応じて
図6中の一点鎖線に示すように下方に補正されているの
で、左後輪19のロック判定は補正後の下限値b′に基
づいてい行われる。そして、車輪加減速度(RR)が下
限値b′以下の場合には、左後輪19がロックしそうだ
と判定し、コントロールユニット43はアクチュエータ
41へブレーキライン油圧P3 の保持信号を送る(図
6中における点P′)。保持信号を受けたアクチュエー
タ41のソレノイドバルブ54は、アーマチャー53を
中立位置に移動させてインレットポート54及びアウト
レットポート55を閉じる。そこで、マスターシリンダ
ー38−ソレノイドバルブ54間、ソレノイドバルブ5
4−ホイールシリンダー27間及び還流バイパス間が独
立して締め切られ、ホイールシリンダー27のブレーキ
ライン油圧P3 が一旦保持される。
【0024】次に、再び車輪加減速度(RR)が、下限
値b′以下かどうかが判定される。そして、車輪加減速
度(RR)がまだ下限値b′以下の場合には、コントロ
ールユニット43はアクチュエータ41へブレーキライ
ン油圧P3 の減圧信号を送る。減圧信号を受けたアク
チュエータ41のソレノイドバルブ54は、アーマチャ
ー53をインレットポート54側に移動させてインレッ
トポート54を閉じ、アウトレットポート55を開く。 そこで、マスターシリンダー38のブレーキライン油圧
P0 が遮断されると共に、ホイールシリンダー27の
ブレーキ液が還流バイパスのリザーバー52へ流出し、
ホイールシリンダー27のブレーキライン油圧P3 が
減圧される。そして、車輪加減速度(RR)が、下限値
b′以上になると、再びコントロールユニット43はア
クチュエータ41へブレーキライン油圧P3 の保持信
号を送り、ホイールシリンダー27のブレーキライン油
圧P3 を一旦保持する(図6中における点Q′)。
【0025】次に、車輪加減速度(RR)が、予め設定
された車輪加減速度(RR)の上限値a以上かどうかが
判定されるが、該上限値aもビスカスカップリング13
の差動制限トルクに応じて図6中の一点鎖線に示すよう
に下方に補正された上限値a′に基づいて行われる(図
6中における点R′)。そして、車輪加減速度(RR)
が上限値a′以上となり、一旦様子を見た後の車輪加減
速度(RR)がまだ上限値a′以上の場合には、コント
ロールユニット43はアクチュエータ41へブレーキラ
イン油圧P3 の増圧信号を送る。増圧信号を受けたア
クチュエータ41のソレノイドバルブ54は、アーマチ
ャー53をアウトレットポート55側に移動させてアウ
トレットポート55を閉じ、インレットポート54を開
く。そこで、ポンプ60によりアキュームレータ51に
蓄えられていた高圧のブレーキ液がホイールシリンダー
27へ流れ、ホイールシリンダー27のブレーキライン
油圧P3 を増圧する。更に、還流バイパス内のブレー
キライン油圧P5 がマスターシリンダー38のブレー
キライン油圧P0 より低くなる場合は、Fバルブ56
が開いてマスターシリンダー38のブレーキライン油圧
P0 がホイールシリンダー27に作用する。そして、
車輪加減速度(RR)が、上限値a′以下となると、再
びコントロールユニット43はアクチュエータ41へブ
レーキライン油圧P3 の保持信号を送り、ホイールシ
リンダー27のブレーキライン油圧P3 を一旦保持す
る(図6中における点S′)。
【0026】以後、疑似車速の推定以降の制御を繰り返
すことにより、アンチロック制御が行われる。
【0027】この様に、各点P′,Q′,R′,S′に
おいて行われる左後輪19のロック判定は、左右後輪1
9,21 の差動回転数に応じて求められた補正量によ
り、補正前の上限値a及び下限値bよりも車輪加減速度
の低い上限値a′及び下限値b′に基づいて行われるの
で、マスターシリンダー38によるブレーキライン油圧
P0 の遮断が遅れ、上限値a及び下限値bによりロッ
ク判定される各点P,Q,R,Sに比べてホイールシリ
ンダー27のブレーキライン油圧P3 が高くなる。そ
こで、結果的に、高速回転側の右後輪21によりビスカ
スカップリング13を介して伝達される回転トルクに応
じた制動力を増加することができる。従って、左後輪1
9の制動力不足を低減することができる。
【0028】又、これと同時に右後輪21の車輪加減速
度(RL)の設定範囲は、前記差動制限トルクに応じて
上方に補正されるので、マスターシリンダー38による
ブレーキライン油圧P0 の遮断が速まり、補正前に比
べてホイールシリンダー29のブレーキライン油圧P4
 を低くすることができ、低速回転側の左後輪19によ
りビスカスカップリング13を介して伝達される制動ト
ルクに応じて制動力を減少することができる。従って、
右後輪21がロックし易くなるのを防ぐことができる。
【0029】即ち、左右後輪19,21 の差動回転数
に応じて、マスターシリンダー38による各々のブレー
キライン油圧P0 の遮断タイミングを変えることによ
り、差動制限トルクに応じたホイールシリンダー27及
びホイールシリンダー29のブレーキライン油圧P3,
P4 をコントロールすることができる。
【0030】従って、差動制限装置の影響による制動距
離の増加や車両安定性の低下を防ぐことが可能なアンチ
ロック制御が行えるので、高速走行時の直進安定性を高
め、旋回時の挙動を安定化させる差動制限装置と制動時
の車両安定性の低下を防ぐアンチロックブレーキシステ
ムとを有する安全な車両を得ることができる。
【0031】尚、上記実施例においてはマスターシリン
ダーによる各々のブレーキライン油圧の遮断タイミング
を変えることにより、各駆動車輪のブレーキラインの液
圧を補正したが、例えば、各駆動車輪間の差動制限トル
クに応じた補正量に基づいて、ホイールシリンダー−ソ
レノイドバルブ間に設けた油圧制御回路により各々のホ
イールシリンダーのブレーキライン油圧を直接に増減コ
ントロールしても良い。
【0032】また、上記実施例においては、後輪駆動車
のアンチロックブレーキシステムについて述べたが、本
発明は駆動輪間にビスカスカップリング式差動制限装置
を有する前輪駆動車や四輪駆動車にも応用できることは
勿論であり、ブレーキライン油圧の圧力制御を行うアク
チュエータも、上記還流式に限らず拡張式のアクチュエ
ータを用いることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明のアンチロックブレーキシステム
によれば、ビスカスカップリング式差動制限装置を有す
る駆動車輪間の差動回転数を検出し、該差動回転数に応
じて求められるビスカスカップリングの伝達トルクに対
応する各駆動車輪のブレーキラインの液圧の補正量を算
出することにより、高速回転側の駆動車輪のブレーキラ
インの液圧は加算補正され、低速回転側の駆動車輪のブ
レーキラインの液圧は減算補正されて各駆動車輪のアン
チロック制御が行われる。
【0034】そこで、制動時において、ロック領域に入
った駆動車輪と他の駆動車輪との間に生じた差動制限力
が各駆動車輪のアンチロック制御に干渉し、制動距離の
増加や車両安定性の低下を生じるのを防止することがで
きる。
【0035】従って、差動制限装置の影響による制動距
離の増加や車両安定性の低下を防ぐことが可能なアンチ
ロックブレーキシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に基づくアンチロックブレー
キシステムを備えた車両の動力系及び制動系を示すスケ
ルトン機構図である。
【図2】図1に示したアンチロックブレーキシステムの
ブロック図である。
【図3】図1に示したアキュムレータの概略構成図であ
る。
【図4】図1に示したアンチロックブレーキシステムの
制御手順を示すフローチャートである。
【図5】図1に示した左後輪におけるアンチロックブレ
ーキシステムの制御手順を示すフローチャートである。
【図6】図1に示した左後輪の車輪加減速度の変化を示
すタイムチャートである。
【符号の説明】
1  エンジン 3  トランスミッション 5  プロペラシャフト 7  デファレンシャル 9  左の後車軸 11  右の後車軸 13  ビスカスカップリング 15  左の前輪 17  右の前輪 19  左の後輪 21  右の後輪 23  ホイールシリンダー 25  ホイールシリンダー 27  ホイールシリンダー 29  ホイールシリンダー 31  車輪回転センサー 33  車輪回転センサー 35  車輪回転センサー 37  車輪回転センサー 38  マスターシリンダー 39  ブレーキペダル 41  アクチュエータ 43  コントロールユニット 45  Gセンサ 47  温度センサ 50  ソレノイドバルブ 51  アキュムレータ 52  リザーバー 53  アーマチャー 54  インレットポート 55  アウトレットポート 56  Fバルブ 59  モータ 60  ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  動力伝達系に粘性流体を介してトルク
    伝達を行うビスカスカップリング式差動制限装置を備え
    ると共に、各車輪の回転速度を検出する車輪回転検知手
    段と、各車輪の制動装置に接続されたブレーキラインの
    液圧を増減/保持させるアクチュエータと、前記車輪回
    転検知手段からの信号に基づいて前記アクチュエータに
    より各車輪に対する最適なブレーキラインの液圧を制御
    するコントロールユニットとを有して各車輪のアンチロ
    ック制御を行う車両のアンチロックブレーキシステムに
    おいて、駆動車輪間の差動回転数を検出し、該差動回転
    数に応じて求められる前記ビスカスカップリングの伝達
    トルクに対応する各駆動車輪のブレーキラインの液圧の
    補正量を算出し、該補正量に基づいたブレーキラインの
    液圧により各駆動車輪のアンチロック制御を行うことを
    特徴とするアンチロックブレーキシステム。
  2. 【請求項2】  動力伝達系に粘性流体を介してトルク
    伝達を行うビスカスカップリング式差動制限装置を備え
    ると共に、各車輪の回転速度を検出する車輪回転検知手
    段と、各車輪の制動装置に接続されたブレーキラインの
    液圧を増減/保持させるアクチュエータと、前記車輪回
    転検知手段からの信号に基づいて前記アクチュエータに
    より各車輪に対する最適なブレーキラインの液圧を制御
    するコントロールユニットとを有して各車輪のアンチロ
    ック制御を行う車両のアンチロックブレーキシステムに
    おいて、駆動車輪間の差動回転数を検出し、該差動回転
    数に応じて求められる前記ビスカスカップリングの伝達
    トルクに対応する各駆動車輪のアンチロック制御の作動
    タイミングの補正量を算出し、該補正量に基づいたアン
    チロック制御の作動タイミングにより各駆動車輪のアン
    チロック制御を行うことを特徴とするアンチロックブレ
    ーキシステム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001287631A (ja) * 2000-03-20 2001-10-16 Robert Bosch Gmbh ビスカス・カップリング又はビスカス・ロックを有する総輪駆動車両のための改良されたアンチロック・ブレーキ制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001287631A (ja) * 2000-03-20 2001-10-16 Robert Bosch Gmbh ビスカス・カップリング又はビスカス・ロックを有する総輪駆動車両のための改良されたアンチロック・ブレーキ制御方法
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