JPH0430138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、液体洗剤等を収容するボトル状容器
等の複数個の筒状形物品を、縦横に並置した状態
で包装してなる包装体に関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、上述したボトル状容器等の筒状形物
品を複数個の縦横に並置して箱に収容し包装する
場合、箱の中に収容された複数個の物品が移動し
ないようにするために種々の形態に工夫した中仕
切りを各物品間に介在させることが行われてい
る。

また、実公昭57−34151号公報には、筒状体の
稜部に切込みと折線を設け、逆折り込みすること
によつて、内容物品の移動防止又は固定を図つた
梱包装置が開示されている。

また、実開昭53−51888号公報には、複数個の
筒状形物品をシユリンク包装する技術が開示され
ている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上述した中仕切りを使用する包
装構造は、中仕切りの箱への挿入等の労力を要し
且つ包装材料の増加を来す等の問題がある。

また、実公昭57−34151号公報に記載の梱包装
置は、複数個の物品を一列にして包装するのに適
したものであるが、複数の物品を縦横に並置して
包装するのには適しておらず、しかも、紙筒体を
物品の形態及び大きさに適合させて造る必要があ
る等の問題がある。

また、実開昭53−51888号公報に記載のシユリ
ンク包装も、複数個の物品を一列に包装するもの
で、複数個の物品を縦横に並置して包装するのに
は適さない等の問題がある。

従つて、本考案の目的は、最少限の包装材料で
以て、複数個の筒状形物品を縦横に並置した状態
で確実且つ容易に包装することのできる包装体を
提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、横断面形状が底部より頂部の方が小
さい複数個の筒状形物品を、それぞれ頂部を上方
に向けて底部保持容器内に縦横に並置収容すると
共に、該筒状形物品の各頂部全体を、スケルトン
構造の蓋体で覆蓋固定し、上記底部保持容器、上
記筒状形物品及び上記蓋体をフイルム包装してな
る包装体であつて、スケルトン構造の上記蓋体
は、一枚の板状体に切込み及び折線を設けて、逆
折り込みにより、複数個の天面当接部及び少なく
とも１個の逆折り込み部を交互に平行に形成して
なり、上記天面当接部を上記筒状形物品の各天面
に当接させ、上記逆折り込み部を上記筒状形物品
の隣接する頂部間に嵌入してあり、且つ上記蓋体
は、中央天面当接部を有しており、上記天面当接
部及び上記逆折り込み部は、上記中央天面当接部
の両側にそれぞれ該中央天面当接部と直交する方
向に形成されている、包装体を提供することによ
り、前記目的を達成したものである。

〔実施例〕

以下、本考案の包装体を図面に示す一実施例に
基づいて説明する。

第１図は、本考案の包装体の一実施例を示す斜
視図で、図中、１は横断面形状が底部１１より頂
部１２の方が小さい筒状形物品（実施例ではボト
ル容器）、２は底部保持容器、３はスケルトン構
造の蓋体、４はシユリンクフイルムをそれぞれ示
す。そして、ボトル容器１は縦横に並置された状
態で底部保持容器２内に30個（縦方向に６個、横
方向に５個）収容され、これらのボトル容器１の
各頂部１２全体が蓋体３によつて覆蓋固定されて
いる。そして、これらのボトル容器１、底部保持
容器２及び蓋体３のほぼ全体がシユリンクフイル
ム４によつて被覆されることにより、ボトル容器
１が複数個包装された本考案の包装体が構成され
ている。

図面に示す実施例について更に詳述すると、前
記底部保持容器２は、段ボールシート等からな
り、平坦な底部２１の外周に壁部２２を立設して
なる偏平な矩形状の容器（トレイ）で、この底部
保持容器２内にボトル容器１が複数個縦横に並置
されている。

前記スケルトン構造の蓋体３は、段ボールシー
ト等の包装材からなる一枚の板状体３１に切込み
３２及び折線３３を設けることによつて次のよう
に形成されている。

即ち、蓋体３は、図示の如く、その中央部に中
央天面当接部３４を有し、且つ該中央天面当接部
３４の両側それぞれに５個の天面当接部３５、及
び切込み３２と折線３３により板状体３１を逆折
り込みすることによつて形成される４個の逆折り
込み部３６を上記中央天面当接部３４と直交する
方向にそれぞれ交互に有するように、形成されて
いる。

そして、上記ボトル容器１の各頂部１２全体
を、上記蓋体３によつて覆蓋固定してある。

即ち、上記中央天面当接部３４を、底部保持容
器２のほぼ中央部に横二列に並置される各ボトル
容器１の天面に当接させ、また、５個の各天面当
接部３５を、上述した中央天面当接部３４が当接
されたボトル容器１を除く各ボトル容器１の天面
にそれぞれ当接させ、且つ上記各逆折り込み部３
６を、隣接する各ボトル容器１の頂部１２間に嵌
入することによつて、各ボトル容器１の頂部１２
全体を固定してある。

そして、上述の如く、底部１１が底部保持容器
２内に収容され且つ頂部１２が蓋体３によつて覆
蓋固定された各ボトル容器１は、更に上記底部保
持容器２、ボトル容器１及び上記蓋体３と共にシ
ユリンクフイルム４によりシユリンク包装されて
いる。尚、シユリンク包装を、図示の如く包装体
の両側部に孔部４１が形成されるように行えば、
包装体の持ち運びが便利になる。

以上、本考案の包装体を第１図に示す一実施例
について説明したが、本考案は上記実施例に制限
されるものではなく、例えば中央天面当接部３４
の巾は、実施例では二列分の筒状形物品１の各頂
部１２に当接する大きさとなしてあるが蓋体３の
強度的に問題とならない範囲で適宜の巾、例えば
一列分の筒状形物品１の各頂部１２に当接する大
きさとなしても良い。また、フイルムによる包装
は、シユリンク包装の代わりにストレツチ包装等
のフイルム包装によることもできる。また、孔部
４１を形成しなくても良い。また、本考案の包装
体が適用される筒状形物品としては、横断面形状
が底部より頂部の方が小さい形状のものであれば
制限されない（尚、ここでいう「底部」とは、必
ずしも筒状形物品の最下部を意味するものではな
く、従つて、本考案の適用される「筒状形物品」
には全体として頂部を含めた上方部分が、胴部を
含めた下方部分より小さい形状のものも含まれ
る）が、図示の如く、肩部１３を有する形状のも
のが特に好ましい。

〔考案の効果〕

本考案の包装体によれば、最小限の包装材料で
以て、複数個の筒状形物品を縦横に並置した状態
で確実且つ容易に包装することができ、蓋体が、
特定のスケルトン構造の蓋体、即ち中央天面当接
部を有しており、上記天面当接部及び上記逆折り
込み部は、上記中央天面当接部の両側にそれぞれ
該中央天面当接部と直交する方向に形成されてい
る蓋体を用いているため、上記中央天面当接部
（背骨）により蓋体の強度が高くなり、上記天面
当接部と上記逆折り込み部（あばらの部分）によ
り、筒状形物品の収納配列を維持することがで
き、しかも底部保持容器と蓋体とがそれぞれ別体
に形成されているため、高さの異なる筒状形物品
に対しても底部保持容器及び蓋体をいずれも変形
することなく使用できる等の効果も奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の包装体の一実施例を示す斜視
図である。 １……筒状形物品（ボトル容器）、２……底部
保持容器、３……蓋体、４……シユリンクフイル
ム、３１……板状体、３２……切込み、３３……
折線、３４……中央天面当接部、３５……天面当
接部、３６……逆折り込み部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横断面形状が底部より頂部の方が小さい複数個
   の筒状形物品を、それぞれ頂部を上方に向けて底
   部保持容器内に縦横に並置収容すると共に、該筒
   状形物品の各頂部全体を、スケルトン構造の蓋体
   で覆蓋固定し、上記底部保持容器、上記筒状形物
   品及び上記蓋体をフイルム包装してなる包装体で
   あつて、スケルトン構造の上記蓋体は、一枚の板
   状体に切込み及び折線を設けて、逆折り込みによ
   り、複数個の天面当接部及び少なくとも１個の逆
   折り込み部を交互に平衡に形成してなり、上記天
   面当接部を上記筒状形物品の各天面に当接させ、
   上記逆折り込み部を上記筒状形物品の隣接する頂
   部間に嵌入してあり、且つ上記蓋体は、中央天面
   当接部を有しており、上記天面当接部及び上記逆
   折り込み部は、上記中央天面当接部の両側にそれ
   ぞれ該中央天面当接部と直交する方向に形成され
   ている、包装体。