JPH0430002Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は平行に対向する棧を複数の連結棧によ
つて連結してなる棧部材上にカバーボードを釘打
ち止めする、カバーボードの釘打ち止め装置に関
する。

なお、本明細書において釘とは通常の釘のほ
か、ピン、ネジ、ステープルを含むものとする。

（従来技術とその問題点） 従来、第５図のベツド床板を製作する場合のよ
うに、平行に対向する棧６ａ，６ａをこれらの棧
６ａ，６ａに対して直角に設けられた複数の連結
棧６ｂ，６ｂ…によつて連結してなる棧部材６上
にカバーボード７を固定するときは、カバーボー
ド７を連結棧６ｂ，６ｂ…に釘打ち止めしていた
が、この場合、棧部材６上にカバーボード７を載
置した状態では連結棧６ｂ，６ｂ…は作業面側か
ら視認できないため、カバーボード７の上から連
結棧６ｂ，６ｂ…の位置をゲージで測りながらタ
ツカーで手打ちすることによつて行なつていた。

しかしながら連結棧６ｂ，６ｂ…の間隔が変わ
れば、それに対応したゲージを用意する必要があ
り、また手打ちでは作業能率が劣るほか、ゲージ
がずれやすく、釘の打ち止め不良が生じるおそれ
があつた。

（考案の技術的課題） 本考案は上記欠点を解消し、カバーボードの裏
側に配置される棧部材の連結棧の位置情報を検出
して棧部材とカバーボードとを停止させるストツ
パの位置に応じて釘打ち装置を配置することによ
り、効率的に棧部材に対するカバーボードの釘打
ち止めをすることができる釘打ち止め装置を提供
することをその技術的課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本考案に係る棧部材
に対するカバーボードの釘打ち止め装置は、平行
に対向する棧を複数の連結棧によつて連結してな
る棧部材と該棧部材上に配置されるカバーボード
とを重ね合せ状態で載置する送り台と、該送り台
上に載置された棧部材とカバーボードの端縁に係
合して両者を同時に送り台の一方から他方に送る
送り手段と、上記棧部材の連結棧の位置を検出す
る位置検出スイツチと、上記送り台上に設けられ
てカバーボード上面より棧部材の連結棧に釘打ち
止めする釘打ち装置と、上記位置検出スイツチと
釘打ち装置に接続し、位置検出スイツチからの信
号により棧部材とカバーボードの送り面上に突出
して棧部材に係合することにより送りを停止さ
せ、上記釘打ち装置による釘打ち止め後に退避す
るストツパとを備え、ストツパを釘打ち位置から
連結棧の幅寸法の約半分だけカバーボードの送り
先側に離れた位置に配置するとともに、位置検出
スイツチをストツパよりカバーボードの送り元側
に配置したことを特徴とする。

（考案の作用、効果） 上述の棧部材に対するカバーボードの釘打ち止
め装置を作動させるときは、まず、送り台上に重
ね合せ状態で載置された棧部材とカバーボードと
を送り手段によつて送り台の一方から他方に送
る。棧部材の連結棧が位置検出スイツチ上を通過
すると、位置検出スイツチがオンし、ストツパが
送り面上に突出して棧部材に係合し、送りが停止
される。この送り停止時に釘打ち装置を作動させ
ることによりカバーボードから棧部材の連結棧に
対して釘打ち止めがなされる。

次に、釘打ち止め後、ストツパの係合が解除さ
れるので、再び送り手段によつて棧部材とカバー
ボードを送つて次の連結棧を検出してストツパで
送りを停止させ、釘打ち装置を作動させて釘打ち
止めする。以下同様にして棧部材に設けられた連
結棧の数だけ釘打ち装置を作動させることによつ
て釘打ち止めがなされる。

上述のように、本考案によれば、棧部材の連結
棧の位置は作業者が視認しなくとも、位置検出ス
イツチによつて正確に検出することができる。ス
トツパは釘打ち装置から連結棧の幅寸法の約半分
だけカバーボードの送り先側に離れた位置に配置
されているので、上記位置検出スイツチによつて
作動するストツパの位置に対応させて釘打ち位置
を正確に棧部材の連結棧の上部位置に位置決めし
て確実に釘打ち止めすることができる。したがつ
て、ストツパ位置を変えるだけでいろいろな幅寸
法の連結棧の釘打ち止めに対応することができ
る。よつて、本考案によれば、作業能率を格段に
向上させることができる。

（実施例） 以下、図面によつて本考案に係る棧部材に対す
るカバーボードの釘打ち止め装置の一実施例につ
いて説明する。

図において符号１は送り台を示す。この送り台
１は送り面を構成する本体フレーム２とその下部
の載置部３が傾斜して設けられている。送り台１
の本体フレーム２の上部には横レール４が固定さ
れ、該横レール４には送り手段５が設けられてい
る。

送り手段５は載置部３上に載置された棧部材６
とカバーボード７とを送り台１の一方（第１図及
び第２図において左側）から他方に移送するもの
で、上記横レール４に対して直角に配設され、横
レール４に案内されて平行移動するように設けら
れている。なお、送り手段５の下端には本体フレ
ーム２の下枠の表面を転動するローラ８が設けら
れている。

棧部材６は第５図に示すように平行に対向する
棧６ａ，６ａをこれらの棧６ａ，６ａに対して直
角に設けられた複数の連結棧６ｂ，６ｂ…によつ
て連結してなり、その上にカバーボード７を固定
することによつてベツド床板等を構成するもので
ある。これら棧部材６とカバーボード７とは送り
台１上にカバーボード７が上に位置するように重
ね合せられて載置される。このとき、棧部材６の
連結棧６ｂ，６ｂ…は送り手段５と平行（上下方
向）になるように載置される。

次に、上記送り台１の中間よりもやや送り先側
には本体フレーム２と同じかそれよりも引込み側
に上下方向に中間フレーム８が設けられ、該中間
フレーム８に対向して支持フレーム９が設けられ
ている。そして、中間フレーム８には連結棧６
ｂ，６ｂ…の位置検出スイツチ１０とストツパ１
１とが設けられ、支持フレーム９には釘打ち装置
１２が配設されている。

位置検出スイツチ１０は送り手段５によつて移
送された棧部材６の連結棧６ｂ，６ｂ…の位置を
検出するもので、第４図に示すように、連結棧６
ｂ，６ｂ…に係合することによつて弾性付勢され
た作動片１０ａを押し込んでスイツチをオンさせ
るリミツトスイツチで十分であるが、このほかに
も光電スイツチ等であつてもよい。上記位置検出
スイツチ１０は中間フレーム８の棧部材６の送り
元側に配設されている。

釘打ち装置１２は支持フレーム９に複数台設け
られ、それぞれエアシリンダ装置１３とその先端
に設けられた釘打ち機１４とから構成され、釘打
ち機１４の釘射出口は上記中間フレーム８に臨ん
で設けられている。上記釘打ち装置１２は送り手
段５に取付けられた作動スイツチ１５に接続し、
該作動スイツチ１５をオンすることにより作動さ
れる。なお、釘打ち装置１２は支持フレーム９に
複数台設けられている。

ストツパ１１は中間フレーム８に設けられ、し
かも第４図に示されるように、釘打ち装置１２の
釘打ち位置から連結棧６ｂの幅寸法の約半分だけ
カバーボード７の送り先側に離れた位置に設けら
れている。これは位置検出スイツチ１０と釘打ち
装置１２に接続し、位置検出スイツチ１０からの
信号により本体フレーム２上に突出して棧部材６
の連結棧６ｂに係合して送りを停止させ、上記釘
打ち装置１２による釘打ち止め後に退避するもの
で、通常はシリンダ装置１３のピストン部と一体
にストツパ部材１１ａを設け、該ストツパ部材１
１ａを送り面である本体フレーム２上に出没する
ように構成すればよい。

次に、上記構成の釘打ち止め装置の作動態様に
ついて説明する。

まず、送り台１の載置部３の一端に棧部材６の
上にカバーボード７を重ね合せて載置し、これら
両部材６，７の一側端縁に送り手段５を当接させ
て該送り手段５を手で送り先側に押し、上記両部
材６，７を他端側に移送していくと、裏側に配さ
れた棧部材６の連結棧６ｂが位置検出スイツチ１
０上を通過するときに位置検出スイツチ１０がオ
ンし、ストツパ１１が送り面上に突出して棧部材
６に係合し、送りが停止される。送り停止時に作
動スイツチ１５をオンすることによりカバーボー
ド７の上から棧部材６の連結棧６ｂ，６ｂ…に対
して釘打ち止めがなされる。

次に、釘打ち止め後、ストツパ１１の係合が解
除されるので、再び送り手段５によつて棧部材６
とカバーボード７を送り、次の連結棧６ｂ，６ｂ
…にストツパ１１を係合させて送りを停止させ、
釘打ち装置１２を作動させて釘打ち止めする。以
下同様にして棧部材６に設けられた連結棧６ｂ，
６ｂ…の数だけ釘打ち装置１２を作動させる。

上述のように、本考案によれば、棧部材６の連
結棧６ｂ，６ｂ…の位置は作業者が視認しなくと
も、位置検出スイツチ１０によつて正確に検出す
ることができる。そして、ストツパ１１は釘打ち
装置１２の釘打ち位置から連結棧６ｂの幅寸法の
約半分だけカバーボード７の送り先側に離れた位
置に配置されているので、上記位置検出スイツチ
１０によつて作動するストツパ１１の位置に対応
させて釘打ち装置１２を正確に棧部材６の連結棧
６ｂ，６ｂ…の上部位置に位置決めすることがで
き、確実に釘打ち止めすることができる。したが
つて、作業能率を格段に向上させることができ
る。

なお、送り手段５は横レール４に案内されて平
行移動するように設けられ、載置部３に対して直
角をなしているので、棧部材６とカバーボード７
の一側端縁に係合してこれらを所定の形状を保持
した状態で送ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る棧部材に対するカバーボ
ードの釘打ち止め装置の全体斜視図、第２図はそ
の正面図、第３図はその側面図、第４図は位置検
出スイツチとストツパの作動態様説明図であり、
第５図は棧部材とカバーボードの斜視図である。 符号、１……送り台、２……本体フレーム、３
……載置部、５……送り手段、６……棧部材、７
……カバーボード、８……中間フレーム、９……
支持フレーム、１０……位置検出スイツチ、１１
……ストツパ、１２……釘打ち装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平行に対向する棧を複数の連結棧によつて連結
   してなる棧部材と該棧部材上に配置されるカバー
   ボードとを重ね合せ状態で載置する送り台と、該
   送り台上に載置された棧部材とカバーボードの端
   縁に係合して両者を同時に送り台の一方から他方
   に送る送り手段と、上記棧部材の連結棧の位置を
   検出する位置検出スイツチと、上記送り台上に設
   けられてカバーボード上面より棧部材の連結棧に
   釘打ち止めする釘打ち装置と、上記位置検出スイ
   ツチと釘打ち装置に接続し、位置検出スイツチか
   らの信号により棧部材とカバーボードの送り面上
   に突出して棧部材に係合することにより送りを停
   止させ、上記釘打ち装置による釘打ち止め後に退
   避するストツパとを備え、ストツパを釘打ち位置
   から連結棧の幅寸法の約半分だけカバーボードの
   送り先側に離れた位置に配置するとともに、位置
   検出スイツチをストツパよりカバーボードの送り
   元側に配置したことを特徴とする棧部材に対する
   カバーボードの釘打ち止め装置。