JPH0429676Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えばおもちや等として利用される
組立てパズルブロツクに関するものである。

（従来の技術） 複数のユニツト部分が折曲げ可能な関節部分を
介し連なつていて、全体として種々の変形運動が
できるようにしたブロツク組合せ玩具は従来から
いくつか提案されており、本出願人もユニツト部
分を四面体ブロツクとしたものを実願昭61−
126291号として既に提案している。

上記の四面体ブロツクを組合せたブロツク組合
せ玩具は、それ自体種々の造型物を作つて遊ぶこ
とができる効果のあるものであり、特に環状のリ
ングを回転中心とした回転運動ができるという特
徴を持つたものである。

（考案が解決しようとする課題） ところで上記本出願人の提案に係わる玩具は、
ユニツトが四面体をなしているという性格上その
製作が必ずしも容易でなく、同様のおもしろさを
提供できかつ廉価なるものを提供可能とすること
が望まれる。

また多数のユニツトを組合せる際に、各ユニツ
トが特定の組合せ関係でないと所定の図柄を表現
できないようにすることでパズル的なおもしろさ
を備えさせることもでき、そのために組合せ、取
り外しが容易になされることも望ましい。

（課題を解決するための手段） 本考案者は、上記のような観点から更に研究を
重ねた結果、本考案を創成するに至つたものであ
る。

而して、かかる目的の実現のためになされた本
考案よりなる組立てパズルブロツクの特徴は、ひ
し形をなすユニツト板片の６個以上の偶数個を組
合せて構成される組立てパズルブロツクであつ
て、各ユニツト板片は、ユニツト板片の数をＮと
したときに各ユニツト板片の一対の対向頂角がな
す角度が２×（360／Ｎ）°であり、交叉する対角
線の一方である上記一対の対向頂角を結ぶ対角線
を折線とすると共に、他方の対角線に沿つて、そ
の頂点から対角線交点に至る線分の実質的に中間
位置まで組合せ嵌合用の切込みが形成され、更に
各ユニツト板片には、これらが特定の順序で環状
に組合わされたときにのみ特定の図柄を呈する平
面を形成できるように図柄が描かれているところ
にある。

本考案の組立てパズルブロツクは、ユニツト板
片の数が６個以上の偶数個である場合に、これら
を環状（リング状）に組合せて後述するおもしろ
みのある回転運動を行なうパズルブロツクを形成
できる。

また組合せパズルブロツクを構成するユニツト
板片の数をＮとして、各ユニツト板片の一対の対
向頂角がなす角度を上記のように２×（360／Ｎ）
°とすることで、上記環状体の回転運動の際に、
その中央部に隙間のない平面を現出させることが
できるという特徴があり、回転に伴つて現出され
る複数の平面にそれぞれ独特の図柄を描いておく
ことで、パズルおもちやとしての面白さが得られ
るものとなる。

（作用） 本考案は上記の構成をなすことによつて、同一
形状のユニツト板片にことなる図柄を描いてこれ
を複数組合せることで、全体としてまとまりがあ
り、また組合せ順序、裏表を所定のきまり通りに
しないと、目的の図柄が現出せず、したがつてパ
ズル玩具としての面白さも得られることになる。

（実施例） 以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明
する。

第１図は本考案の一例におけるユニツト板片を
示したものであり、これは例えば厚紙、プラスチ
ツク板等適宜なもので製作することができる。

このユニツト板片１は、その対角線の一方が折
線２とされていて、該折線２を介して両側の片部
は相互に折曲げ自由となつている。また他方の対
角線に沿つて、その頂点位置から対角線交点位置
に至るまでの中間の位置まで、これらユニツトを
相互に組合せ嵌合させるための切込み３，３が形
成されている。

第２図は、第１図に示したユニツト板片１の複
数を、その切込み同士を嵌合させることで順次に
組合せさせた状態を示している。この組合せによ
り、ユニツト板片は隣接するもの同士は実質的に
直角をなすことになる。

以上のユニツト板片１は、これの複数の組合せ
上述した環状ブロツクを形成させ、かつ環状のリ
ングを中心とした回転運動を行なわせるようにす
るためには、第３図ａ，ｂ，ｃのように組合せ数
を偶数個とし、かつその一対の対頂角の1/2の角
度θを（360／Ｎ）°（ただしＮはユニツトの組
合せ数）とすることがよい。このような関係にす
れば、回転運動の途中で現出される平面状体にお
いて、これらの間に殆ど隙間を生ずることがない
からである。

なお第３図ａの例はユニツトの組合せ数が６個
の例、第３図ｂは８個の例、第３図ｃは10個の例
を夫々示している。

そして、これらの複数のユニツトに関係的な図
柄を描いておくことで、おもしろみのある組合せ
図柄を現出させることができる。第４図はこのよ
うな一例を示したものであり、第４図ｂで示され
るユニツト板片等（他のユニツトは異なる図柄）
を組合せることで、第４図ａはその一面の現出状
態で『愛』の文字が見られるようにしたものであ
る。ブロツクを回転することで他の字を現出させ
ることができ、この第４図の例（ユニツト数は
６）では４つ（表裏では８つ）の異なつた平面を
現出させることができる。

（考案の効果） 本考案の組立てパズルブロツクは、例えば、
種々の造型物を作つて遊ぶことができる間具とし
て有効に利用できるという効果があり、またユニ
ツト板片を所定の順序等で組合せないと、環状リ
ングを回転中心とした回転運動を行なつて現出す
る平面に描かれている図柄が不適当になつてしま
うため、パズル玩具として従来にない面白さを提
供できるという特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図面第１図は本考案よりなる組立てパズルブロ
ツクを構成するユニツト板片の構成概要一例を示
す斜視図、第２図は該ユニツトの複数を組合せた
状態を示した斜視図、第３図ａ，ｂ，ｃはそれぞ
れ６，８，10個のユニツトを組合せた状態のブロ
ツクの平面図、第４図ａはユニツトに図柄を描い
た状態を示したブロツクの斜視図、第４図ｂはそ
の一つのユニツト板片を示した斜視図である。 １……ユニツト板片、２……折線、３……切込
み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ひし形をなすユニツト板片の６個以上の偶数個
   を組合せて構成される組立てパズルブロツクであ
   つて、各ユニツト板片は、ユニツト板片の数をＮ
   としたときに各ユニツト板片の一対の対向頂角が
   なす角度が２×（360／Ｎ）°であり、交叉する対
   角線の一方である上記一対の対向頂角を結ぶ対角
   線を折線とすると共に、他方の対角線に沿つて、
   その頂点から対角線交点に至る線分の実質的に中
   間位置まで組合せ嵌合用の切込みが形成され、更
   に各ユニツト板片には、これらが特定の順序で環
   状に組合わされたときにのみ特定の図柄を呈する
   平面を形成できるように図柄が描かれていること
   を特徴とする組み立てパズルブロツク。