JPH04293913A - オレフィンの重合および共重合触媒 - Google Patents

オレフィンの重合および共重合触媒

Info

Publication number
JPH04293913A
JPH04293913A JP3322993A JP32299391A JPH04293913A JP H04293913 A JPH04293913 A JP H04293913A JP 3322993 A JP3322993 A JP 3322993A JP 32299391 A JP32299391 A JP 32299391A JP H04293913 A JPH04293913 A JP H04293913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium
catalyst
alcohol
catalyst component
component according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3322993A
Other languages
English (en)
Inventor
Gregory G Arzoumanidis
グレゴリー・ゲラシモス・アルゾウマニデイス
Mark A Drezdzon
マーク・アンソニー・ドレツゾン
Sam Soksoon Lee
サム・ソクスーン・リー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BP Corp North America Inc
Original Assignee
BP Corp North America Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BP Corp North America Inc filed Critical BP Corp North America Inc
Publication of JPH04293913A publication Critical patent/JPH04293913A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2410/00Features related to the catalyst preparation, the catalyst use or to the deactivation of the catalyst
    • C08F2410/06Catalyst characterized by its size

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】〔発明の利用分野〕本発明は、アルファ
−オレフィンの重合および共重合に有用である触媒およ
び触媒成分に関し、さらに詳細には、マグネシウム−含
有の支持されたチタンハロゲン化物をベースとするアル
ファ−オレフィンの重合または共重合触媒の成分または
触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム−含有の支持されたチタン
ハロゲン化物をベースとするアルファ−オレフィンの重
合または共重合触媒成分またはこのような成分を含有す
る触媒システムは、この技術分野で良く知られている。 代表的には、これらの触媒成分および触媒システムはそ
の活性と立体特異性に基づく性能のために認められてい
る。然しながら、商業的なオレフィン重合または共重合
、特に気相のアルファ−オレフィンの重合または共重合
には、経済的な大規模の操業のために追加的な触媒を必
要とする。特に、ポリマーまたはコポリマーの形態特性
は、しばしば限界的であり、典型的には触媒の形態特性
に依存することが多い。良好なポリマーの形態特性は、
一般に粒子サイズ、形状の均一性、耐摩耗性および許容
しうる高い嵩比重性に関連するものである。非常に小さ
い粒子(細粒)の微少化は、きわめて重要であり、移送
またはリサイクルラインの閉塞を避けるために気相の重
合または共重合において特に大切である。従って、形態
特性を改良したアルファ−オレフィンの重合および共重
合の触媒と触媒の成分を開発することは極めて望ましい
ことである。例えば経験から、少なくとも1000ミク
ロンの中央値の粒子サイズを有する高エチレン含有/高
溶融流量である耐衝撃性のエチレンとプロピレンのコポ
リマーを製造するためには、少なくとも35〜55ミク
ロンの中央値の粒子サイズを有する共重合触媒を使用す
ることが必要であることが示されている。商業的に重要
なもう1つの特性は、許容しうる高い嵩比重性を保持す
ることである。代表的には、この特性は、ポリマーまた
はコポリマーのポンド/立方フィートで測定される。
【0003】如何なる原因であれ、小さいポリマー粒子
および巾広い粒子サイズ分布を有するポリマーの生産は
、いくつかの理由で不利益である。重合プロセスの効率
の見地から、高いレベルでの小さなポリマー粒子は、粒
子が凝集して、プロセスラインおよびフィルターを塞ぐ
傾向があるので問題をひき起す可能性がある。ポリオレ
フィンの取扱および加工の立場からは、小さなポリマー
粒子と巾広い粒子サイズの分布は、ポリマーの嵩比重が
しばしば所望より小さく、押出しおよび/またはペレッ
ト化の工程を、加工の前に必要とすることが多いために
欠点となりうる。
【0004】多数の個々のプロセスまたはプロセス工程
が、支持されたマグネシウム−含有、チタン−含有、電
子供与体−含有のオレフィン重合または共重合触媒の改
良されたものの提供を目指してこれまでに明らかにされ
ている。例えばマグネシウム−含有支持体を製造するさ
いの二酸化炭素の使用は触媒の形態特性の制御およびそ
れ故のポリマー生成物の形態特性の制御を改良する手段
として、前記の米国特許4,540,679に記載され
た。また、二酸化炭素を、別個の考え方で用いることが
米国特許、4,246,383; 2,244,838
; 4,529,715; および4,530,915
に記載されている。アルカリ土類金属アルコラートのア
ルコール性溶液および懸濁液の二酸化炭素または二酸化
硫黄による処理は、Chemical Abstrac
ts,Vol. 76, 853050v (1972
)に記載されている。可溶性のマグネシウム種(spe
cies)の生成は、米国特許、4,315,874;
 4,399,054; 4,071,674; およ
び4,439,540に記載されてきた。触媒成分の生
成における珪素化合物の使用の実施例としては、米国特
許、4,071,672; 4,085,276; 4
,220,554; および4,315,835がある
。テトラヒドロフラン(THF)が、塩化マグネシウム
種を錯体化することが例えば、米国特許、4,482,
687、4,277,372、 3,642,746、
および3,642,772および欧州特許131,83
2にいろいろと記載されており、共触媒(cocata
lyst)における調節剤として(例えば、米国特許、
4,158,642および4,148,756);そし
て溶媒として(例えば、米国特許4,477,639お
よび4,518,706)記載されてきた。然しながら
、非常に優れた特性を有する触媒を製造するために本発
明が教示した特定の組み合せの工程は、開示されたこと
がなかったのである。
【0005】Arzoumanidisらによる前記の
米国特許4,866,022は、得られた触媒または触
媒成分が極めて良好な形態特性と併せて非常に高い活性
と立体特異性を有するような一連の特定な個々のプロセ
ス工程を包含する、特に有利なアルファ−オレフィン重
合または共重合の触媒または触媒成分を生成する方法を
開示している。より優れた活性、立体特異性および形態
特性を有する固体の炭化水素−不溶性のアルファ−オレ
フィン重合または共重合の触媒または触媒成分は、 1)  マグネシウムヒドロカルボキシルカーボネート
またはマグネシウムカルボキシレートからマグネシウム
含有物質種(magnesium containin
g species)の溶液を生成させ、 2)  このようなマグネシウム−含有溶液から遷移金
属ハロゲン化物およびオルガノシランで処理して固体の
粒子を沈殿させ、 3)  このような固体の粒子を環状エーテルを含有す
る混合物から再沈殿させ、そして 4)  再沈殿した粒子を遷移金属化合物および電子供
与体で処理すること、からなる生成物として開示されて
いる。
【0006】マグネシウムカーボネートおよびカルボキ
シレートを溶媒和するのに有用なアルコールは、カラム
4のライン36〜44に開示されていて、これらは、“
HOR′の構造を有するものであり、ここでR′は1〜
約18個の炭素原子を有するアルキル基、6〜約12個
の炭素原子を有するアリール基、または7〜約12個の
炭素原子を有するアルカリルまたはアラルキル基である
。典型的には、1〜12炭素原子を含有する1つまたは
それ以上のアルコールとしては、例えば、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、第3−
ブチルアルコール、シクロヘキサノール、2−エチルヘ
キサノール、ドデカノール等を使用することができる。 これらの中で、2−エチル−1−ヘキサノールが好まし
い”ことを包含している。使用されたアルコールの全モ
ル数:米国特許4,866,022の実施例で生成され
るマグネシウム−含有物質種からのマグネシウムヒドロ
カルビルカーボネートまたはカルボキシレートの比は、
1.32:1である。
【0007】Arzoumanidisらによる前記の
米国特許4,540,679は、マグネシウムアルコラ
ートのアルコール中での懸濁液を二酸化炭素と反応させ
、そのマグネシウムヒドロカルビルカーボネートを遷移
金属成分と反応させることによるマグネシウムヒドロカ
ルビルカーボネートを製造するプロセスを開示している
。充分量のアルコールが使用され、アルコール中で得ら
れたマグネシウムヒドロカルビルカーボネートの溶液が
生成される。米国特許4,540,679の実施例にお
いて使用されたアルコールの全モル数:マグネシウムア
ルコラートの比は、1.32:1である。
【0008】Arzoumanidisらによる、前記
の米国特許4,612,299は、ヒドロカルビルマグ
ネシウム化合物溶液を二酸化炭素と反応させ、マグネシ
ウムカルボキシレートを沈殿させることおよびマグネシ
ウムカルボキシレートを遷移金属成分と反応させること
によるマグネシウムカルボキシレートの製造プロセスを
開示している。アルコールが、このプロセスでの溶媒ま
たは希釈剤としての用途に対して好適であるとは開示さ
れてはいないのである。
【0009】前記の米国特許、4,866,022、 
4,540,679および4,612,299の各プロ
セスが、改良された形態特性を有するアルファ−オレフ
ィン重合または共重合の触媒または触媒成分を与え、そ
してまた改良された形態特性を有するポリマーまたはコ
ポリマー生成物を提供するものとはいえ、さらに改善さ
れた形態特性を有し、そしてポリマーまたはコポリマー
であって、特にさらに向上した形態特性を有する前記し
たような耐衝撃性のコポリマーを提供するためのアルフ
ァ−オレフィンの重合または共重合触媒または触媒成分
を開発することは非常に望まれるところである。
【0010】
【本発明の目的】従って本発明の一般目的は、向上した
形態特性を有する改良されたアルファ−オレフィン重合
または共重合触媒または触媒成分およびこのような触媒
または触媒成分を製造するための改良された方法を提供
することにある。
【0011】さらに詳細には、本発明の目的は、改良さ
れた中央値の粒子サイズおよび粒子サイズの分布を有す
るアルファ−オレフィン重合または共重合触媒または触
媒成分を提供することにある。
【0012】本発明の関連目的は、改善された中央値の
粒子サイズおよび粒子サイズ分布を有し、比較的に高収
率であるアルファ−オレフィン重合または共重合触媒の
改良された製造方法を提供することにある。
【0013】本発明のそれ以上の目的は、高エチレン含
有量/高溶融流量の耐衝撃性のエチレンとプロピレンの
コポリマー製造のための改良された触媒または触媒成分
およびこのような触媒および触媒成分を造る方法を提供
することにある。
【0014】本発明の他の目的と利点は、次の詳細な記
述と付属請求の範囲を読むことによって明らかとなるで
あろう。
【0015】
【本発明の要約】これらの目的は、アルファ−オレフィ
ンの重合または共重合のために、次によって生成した生
成物、 (A)  液体中のマグネシウム−含有物質種の溶液を
生成させ、ここでこのマグネシウム−含有物質種は、マ
グネシウム−含有化合物を二酸化炭素または二酸化硫黄
と反応させることで生成されるものとし、 (B)  遷移金属ハロゲン化物による処理でこのマグ
ネシウム−含有物質種の溶液から固体の粒子を沈殿させ
、そして (C)  この沈殿した粒子を遷移金属化合物および電
子供与体で処理することによって形成される生成物であ
って、上記においてマグネシウム−含有物質種の溶液は
、1〜12個の炭素原子を含有する少なくとも1つのア
ルコールからなるものであり、そしてここで少なくとも
1つのアルコールの全モル数:マグネシウム−含有化合
物の全モル数の比は、約1.45:1〜約2.3:1の
範囲にある上記生成物からなる、本発明の固体の炭化水
素−不溶性の触媒または触媒成分によって達成される。
【0016】また、前記の目的は、本発明の触媒または
触媒成分を製造するために前記の工程、(A)、(B)
および(C)からなる本発明の方法によって達成される
【0017】〔好ましい実施態様の詳細なる記述〕アル
ファ−オレフィンを重合または共重合させる本発明の固
体の、炭化水素−不溶性の触媒または触媒成分は、本発
明の方法によって生成した生成物からなるものであり、
これは液体中でマグネシウム−含有物質種の溶液を生成
する工程(A)からなり、ここでマグネシウム−含有物
質種は、マグネシウム−含有化合物を二酸化炭素または
二酸化硫黄と反応させることで生成されるものである。 マグネシウム−含有物質種が、それから形成されるマグ
ネシウム−含有化合物は、マグネシウムアルコラート、
マグネシウムヒドロカルビルアルコラート、またはヒド
ロカルビルマグネシウム化合物である。二酸化炭素が使
用される時のマグネシウム−含有物質種はヒドロカルビ
ルカーボネートまたはカルボキシレートである。二酸化
硫黄が使用される時、得られるマグネシウム−含有物質
種はスルホネートである。二酸化炭素の使用が極めて好
ましいので、今後の記述は、二酸化炭素が使用されるよ
うに記される。
【0018】マグネシウムアルコラートが使用される時
、得られたマグネシウム−含有物質種はマグネシウムヒ
ドロカルビルカーボネートである。一般に、マグネシウ
ムヒドロカルビルカーボネートは二酸化炭素をマグネシ
ウムアルコラートと反応させて調製することができる。 例えば、マグネシウムヒドロカルビルカーボネートは、
エタノール中にマグネシウムエトキサイドを懸濁させ、
マグネシウムエトキサイドが溶解するまで二酸化炭素を
加えてマグネシウムエチルカーボネートを生成させるこ
とで得ることができる。然しながら、マグネシウムエト
キサイドが代わりに2−エチルヘキサノール中で懸濁さ
せられると、マグネシウム2−エチルヘキシルカーボネ
ート、マグネシウムエチルカーボネートおよびマグネシ
ウムエチル/2−エチルヘキシルカーボネートの少なく
とも1つが生成する。マグネシウムエトキシドを、アル
コールを含まない液状の炭化水素またはハロゲン化炭化
水素中に懸濁させるならば、二酸化炭素の添加はマグネ
シウムエトキサイド粒子の分解を生じ、マグネシウムヒ
ドロカルビルカーボネートは溶解しないようになる。マ
グネシウムアルコラートの二酸化炭素との反応は次のよ
うに表わすことができる。
【0019】     Mg(OR)(OR′)+nCO2 → Mg
(OR)2−n(−OCO−OR′)nここでnは整数
または2までの部分数(fraction)であり、そ
してここでRおよびR′は、1〜20個の炭素原子の同
一または異なるヒドロカルビル基である。価格および入
手可能性の立場から、本発明による用途のために好まし
いマグネシウムアルコラートは、式Mg(OR′)2の
アルコラートであり、ここでR′は上に定義した通りで
ある。触媒的活性および立体特異性に関して、最も良好
な結果は式Mg(OR′)2のマグネシウムアルコラー
トの使用によって達成されるのであって、ここでR′は
、1〜約8個の炭素原子のアルキル基または6〜約12
個の炭素原子のアリール基または6〜約12炭素原子の
アルカリルまたはアラルキル基である。最良の結果はマ
グネシウムエトキサイドの使用によって達成される。
【0020】本発明による有用であるマグネシウムアル
コラートの特定な例は、次のものを包含する。Mg(O
CH3)2、Mg(OC2H5)2、Mg(OC4H9
)2、Mg(OC6H5)2、Mg(OC6H13)2
、Mg(OC9H19)2、Mg(OC10H7)2、
Mg(OC12H9)2、Mg(OC12H25)2、
Mg(OC16H33)2、Mg(OC18H37)2
、 Mg(OC20H41)2、Mg(OCH3)(O
C2H5)、Mg(OCH3)(OC6H13)、 M
g(OC2H5)(OC8H17)、 Mg(OC6H
13)(OC20H41)、 Mg(OC3H7)(O
C10H7)、Mg(OC2H4Cl)2およびMg(
OC16H33)(OC18H37)。また、マグネシ
ウムアルコラートの混合物を、所望ならば使用すること
ができる。
【0021】好適なマグネシウムヒドロカルビルアルコ
ラートは、式MgR(OR′)を有し、ここでRおよび
R′はマグネシウムアルコラートとして上に定義した通
りである。一方、アルコールがマグネシウムヒドロカル
ビルアルコラートと二酸化炭素、または二酸化硫黄の間
の反応のための懸濁用媒質として使用される時、マグネ
シウムヒドロカルビルアルコラートは、マグネシウムヒ
ドロカルビルアルコラートがアルコール中でマグネシウ
ムアルコラートに転化するので、マグネシウムアルコラ
ートの機能的等価物である。
【0022】他面、懸濁用媒質がアルコールを含有しな
い時、マグネシウムヒドロカルビルアルコラートは二酸
化炭素と次のように反応する。
【0023】      R−Mg−(OR′)+2CO2 → RO
CO−Mg−O−CO−OR′この場合、ROCO−M
g−O−CO−OR′が得られるマグネシウム−含有物
質種である。
【0024】マグネシウム−含有物質種がそれから生成
するマグネシウム化合物が、式XMgRを有するヒドロ
カルビルマグネシウム化合物であり、ここでXがハロゲ
ンであってRが1〜20個の炭素原子のヒドロカルビル
基である時、ヒドロカルビルマグネシウム化合物の二酸
化炭素との反応は、マグネシウムカルボキシレートを生
成し、次のように表わすことができる。
【0025】 X−MgR+CO2 → X−MgOCO−Rもし、ヒ
ドロカルビルマグネシウム化合物が2つのヒドロカルビ
ル基を含有するならば、反応は次のように表わすことが
できる。
【0026】 MgR2+2CO2 → Mg(OCO−R)2ここで
RはX−MgRとして定義される。
【0027】本発明において有用なマグネシウム化合物
が構造R−Mg−Qを有し、ここでQは水素、ハロゲン
またはR′である(各R′は独立して1〜20個の炭素
原子のヒドロカルビル基である)。本発明に有用なヒド
ロカルビルマグネシウムの化合物の特定の例としては、
Mg(CH3)2、Mg(C2H5)2、 Mg(C4
H9)2、 Mg(C6H5)2、 Mg(C6H13
)2、 Mg(C9H19)2、 Mg(C10H7)
2、 Mg(C12H9)2、 Mg(C12H25)
2、Mg(C16H33)2、 Mg(C20H41)
2、 Mg(CH3)(C2H5)、 Mg(CH3)
(C6H13)、Mg(C2H5)(C8H17)、 
Mg(C6H13)(C20H41)、Mg(C3H7
)(C10H7)、 Mg(C2H4Cl)2およびM
g(C16H33)(C18H37)、Mg(C2H5
)(H)、 Mg(C2H5)(Cl)、Mg(C2H
5)(Br)等があげられる。また、望むならば、ヒド
ロカルビルマグネシウム化合物の混合物も使用すること
ができる。価格および入手可能性の立場から、本発明に
おける使用のために好ましいジヒドロカルビルマグネシ
ウム化合物は、式MgR′2の化合物であり、R′は上
に定義した通りである。触媒的活性および立体特異性に
関しては、最良の結果が、式MgR′Q′のヒドロカル
ビルマグネシウムハロゲン化物化合物の使用によって達
成されるのであり、ここでR′は1〜約18個の炭素原
子のアルキル基、6〜約12個の炭素原子のアリール基
または7〜約12個の炭素原子のアルカリルまたはアラ
ルキル基であって、Q′は塩化物または臭化物である。
【0028】マグネシウム−含有化合物は、マグネシウ
ムアルコラートであり、得られたマグネシウム−含有物
質種がマグネシウムヒドロカルビルカーボネートである
ことが好ましい。
【0029】さらに好ましくは、マグネシウムアルコラ
ートは、マグネシウム金属削りくずをより低分子量のア
ルコール、例えば、メタノール、エタノール、または1
−プロパノールと触媒、例えば、沃素または四塩化炭素
の存在または不在で、完結するまで反応させ、固形のマ
グネシウムアルコラートを生成することで調製され、使
用されるのである。どの過剰のアルコールも濾過、蒸発
、または傾瀉によって除去される。このようにして製造
されたマグネシウムアルコラートのマグネシウム−含有
化合物としての使用は、本発明の工程Aにおいてそれか
ら生成するマグネシウム−含有物質種の溶液を提供する
ものであり、これは実質的に減少した粘度を有し、これ
によってより操作し易くなり、また、任意の異なる知ら
れた方法で製造されたマグネシウムアルコラートの使用
に比べて十分により大きい平均粒子サイズを有する本発
明の触媒または触媒成分を提供するものである。
【0030】マグネシウム−含有物質種を生成するマグ
ネシウム化合物の炭酸塩化への使用に好適な希釈剤また
は溶媒としては、本質的に使用される反応物に不活性で
、好ましくは使用温度で液体である1〜12個の炭素原
子を含有するアルコール、非極性の炭化水素およびその
ハロゲン化誘導体、エーテルおよびその混合物を挙げる
ことができる。また、より低沸点の溶媒および希釈剤が
より高温でも使用できるように、反応を高圧で実施する
ことが企図されている。有用な溶媒および希釈剤の例に
は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、1
−または2−プロパノール、第3−ブタノール、ベンジ
ルアルコール、アミルアルコール、2−エチルヘキサノ
ールおよび9または10個の炭素原子を含有する分枝ア
ルコール;アルカン、例えば、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、ウンデカン等;ハロゲン化アルカン、例え
ば1,1,2−トリクロロエタン、四塩化炭素等、芳香
族化合物、例えば、キシレンおよびエチルベンゼン、そ
してハロゲン化および水素化芳香族化合物、例えばクロ
ロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、テトラヒドロナフ
タレンおよびデカヒドロナフタレンがある。
【0031】いくらかより詳細には、マグネシウム−含
有物質種は液体中でマグネシウム−含有化合物を溶解さ
せるかまたは懸濁させて調製される。マグネシウム−含
有化合物の重量でほぼ10〜80重量部が液体の重量で
の100重量部に対し使用される。二酸化炭素の充分量
を懸濁液体にバブルさせ、穏やかに撹拌しながらマグネ
シウム化合物のモル当り約0.1〜4モルの二酸化炭素
を供給する。ほぼCO2の0.3〜4モルがマグネシウ
ム−含有化合物の溶液または懸濁液におよそ10分〜2
4時間にわたって約0〜100℃の温度で撹拌しながら
、添加される。
【0032】前記のいずれのマグネシウム−含有化合物
が使用されて、マグネシウム−含有物質種が生成されよ
うとも、固体粒子は、前記のマグネシウム−含有物質種
の溶液から、次の工程Bで遷移金属ハロゲン化物および
好ましくは追加的に形態特性調節剤を用いる溶液の処理
で、次に沈殿させられる。遷移金属ハロゲン化物は、チ
タン(IV)ハロゲン化物であることが好ましく、さら
には四塩化チタンであることが好ましい。任意の都合の
よい慣用の形態特性調節剤も使用することができるけれ
ども、オルガノシランが特に形態特性調節剤としての用
途に好適である。この目的のために好適なオルガノシラ
ンは、RnSiR′4−nの式を有し、ここでnは0〜
4であり、そしてここでRは水素または1〜約10個の
炭素原子を含有するアルキル、アルコキシ、ハロアルキ
ルまたはアリール基であるかまたはハロシリル基かまた
は1〜約8個の炭素原子を含有するハロアルキルシリル
基であり、R′はORまたはハロゲンである。典型的に
は、Rは1〜約8個の炭素原子および1〜約4個の塩素
原子を含有するアルキルまたはクロロアルキル基であり
、R′は塩素であるかまたは1〜約4個の炭素原子を含
有する−OR基である。好適なオルガノシランは、異な
るR′を含有してもよい。オルガノシランの混合物も使
用できる。好ましいオルガノシランは、トリメチルクロ
ロシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロ
ロシラン、テトラエトキシシランおよびヘキサメチルジ
シロキサンを包含する。
【0033】この可溶性のマグネシウム−含有物質種の
処理において、チタン(IV)ハロゲン化物成分とオル
ガノシラン成分が、マグネシウム:チタンの原子比が少
なくとも約0.3:1、好ましくは、約0.4:1〜約
20:1であり、そしてさらに好ましくは約0.5:1
〜約3:1であるような量で接触させられる。典型的に
は、シリコン:チタンの原子比は、約0.1:1〜約2
.0:1の範囲にあり、好ましくは約0.3:1〜約1
:1の範囲にあることができる。
【0034】広く本発明に従って、工程Bで沈殿した粒
子は遷移金属化合物および電子供与体で処理される。本
発明の目的のために使用しうる好適な遷移金属化合物は
、TaYbXc−bの式で表わされる化合物を包含して
おり、ここでTaは、元素週期律表の族IV−B、V−
BおよびVI−Bから選ばれた遷移金属であり、Yは、
酸素、OR′またはNR′2であり、ここで各々のR′
は独立して水素または1〜20個の炭素原子のヒドロカ
ルビル基であり、Xはハロゲン、好ましくは塩素または
臭素である;cは遷移金属Taの原子価に相当する価を
有し、bは、少なくとも1から遷移金属Taの原子価状
態の数値までであるc−bの値をもつ0〜5の数値を有
している。好適な遷移金属化合物としては、チタン、ジ
ルコニウム、バナジウムおよびクロムのハロゲン化化合
物、例えば、クロミルクロリド、バナジウムオキシトリ
クロリド、ジルコニウムテトラクロリド、バナジウムテ
トラクロリド等が挙げられる。
【0035】本発明の触媒または触媒の成分の調製に有
用なチタン(IV)化合物は、チタンハロゲン化物およ
びアルコラート当たり、例えば、メトキシ、エトキシ、
ブトキシ、ヘキソキシ、フェノキシ、デコキシ、ナフト
キシ、ドデコキシおよびアイコソキシに対し、1〜約2
0個の炭素原子を有するチタンハロゲン化アルコラート
である。もし望むならば、チタン化合物の混合物をも使
用することができる。好ましいチタン化合物は、ハロゲ
ン化物およびアルコラート基当たり1〜8個の炭素原子
を有するハロゲン化アルコラートである。このような化
合物の例は、TiCl4、TiBr4、Ti(OCH3
)Cl3、Ti(OC2H5)Cl3、Ti(OC4H
9)Cl3、Ti(OC6H5)Cl3、Ti(OC6
H13)Br3、Ti(OC8H17)Cl3、Ti(
OCH3)2Br2、Ti(OC2H5)2Cl2、T
i(OC6H13)2Cl2、Ti(OC8H17)2
Br2、Ti(OCH3)3Br、Ti(OC2H5)
3Cl、Ti(OC4H9)3Cl、Ti(OC6H1
3)3BrおよびTi(OC8H17)13Clを包含
している。チタンテトラハロゲン化物および特に四塩化
チタンは、最高の活性および立体特異性を達成する見地
から最も好ましい。
【0036】本発明の立体特異的に支持体化した触媒の
成分の調製に有用な有機電子供与体は、酸素、窒素、硫
黄、および/またはリンを含有する有機化合物である。 このような化合物には、有機酸、有機酸無水物、有機酸
エステル、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン
、アミン、アミンオキサイド、アミド、チオール、種々
の亜リン酸エステルおよびアミド等がある。もし必要と
するならば、有機電子供与体の混合物を使用することが
できる。
【0037】有用な酸素−含有電子供与体の特定な例と
して上記のように調節剤として使用された有機酸および
エステル、脂肪族アルコール、例えば、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、
ヘキサノールおよび、脂肪族ジオールおよびトリオール
、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、グ
リセロール、ブタンジオール、ブタントリオール、ペン
タンジオール、ペンタントリオール、ヘキサンジオール
、ヘキサントリオール;および芳香族アルコール、例え
ば、フェノール、ジ、トリおよびテトラヒドロキシベン
ゼン、ナフトールおよびジヒドロキシナフタレン;アラ
ルキルアルコール、例えば、ベンジルアルコール、フェ
ニルエタノール、フェニルプロパノール、フェニルブタ
ノール、フェニルペンタノール、フェニルヘキサノール
;およびアルカリルアルコール、例えば、クレゾール、
キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール
、ブチルフェノール、ペンチルフェノール、ヘキシルフ
ェノール;およびジアルキルエーテル、例えば、ジチメ
ル、ジエチル、メチルエチル、ジプロピル、ジブチル、
ジペンチル、ジヘキシルエーテル;およびアルキルビニ
ルおよびアルキルアリルエーテル、例えば、メチルビニ
ル、エチルビニル、プロピルビニル、ブチルビニル、ペ
ンチルビニルおよびヘキシルビニルおよびヘキシルアリ
ルエーテル;アルカリルエーテル、例えば、アニソール
、フェネトール、プロピルフェニルエーテル、ブチルフ
ェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、ヘキシル
フェニルエーテル;およびアリールビニールおよびアリ
ールアリルエーテル、例えば、フェニルビニールエーテ
ルおよびフェニルアリールエーテル;ジアリールエーテ
ル、例えば、ジフェニルエーテル;およびサイクリック
エーテル、例えば、ジオキサンおよびトリオキサンを挙
げることができる。
【0038】他の好適な酸素−含有有機電子供与体の特
定の例は、アルデヒド、例えば,ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチラルデヒ
ド、バレラルデヒド、カプロアルデヒド、およびベンツ
アルデヒド、トルアルデヒド、およびアルファ−トルア
ルデヒド;およびケトン、例えば、アセトン、ジエチル
ケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、ジブ
チルケトン、ジペンチルケトン、ジヘキシルケトンおよ
びシクロブタノン、シクロペンタノン、およびシクロヘ
キサノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロ
フェノン、バアレロフェノン、カプロフェノンおよびベ
ンゾフェノンを包含している。
【0039】有用な窒素−含有有機電子供与体の特定な
例には、第3アミンがあり、ここで窒素に結合した少な
くとも1つの基が少なくとも2つの炭素原子を含有する
アミン、例えば、ジメチルエチルアミン、メチルジエチ
ルアミン、N,N′−テトラメチルエチレンジアミン、
トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチル
−n−ヘキシルアミン、ジフェニルメチルアミン、トリ
フェニルアミン、トリトリルアミン、ジフェニルベンジ
ルアミン、ジフェニルエチルアミン、ジエチルフェニル
アミン、ビス(ジエチルアミノ)ベンゼン等;および飽
和複素環式アミンおよびその誘導体、例えば、ピロリジ
ン、ピペリジン、2−メチルピロリジン、2−メチルピ
ペリジン、2,5−ジメチルピロリジン、2,6−ジメ
チルピペリジン、2,4,6−トリメチルピペリジン、
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等;および不
飽和複素環式アミンおよびその誘導体、例えば、ピリジ
ンおよびピリミジン、ピコリン、ルチジン、コリジン、
エチルピリジン、ジエチルピリジン、トリエチルピリジ
ン、ベンジルピリジン、メチルピリミジン、エチルピリ
ミジン、ベンジルピリミジン等がある。
【0040】有用な硫黄を含有する有機電子供与体の例
としては、チオール、例えば、メタンチオール、エタン
チオール、エタンジチオール、プロパンチオール、ブタ
ンチオール、ブタンジチオール、ヘキサンチオール、お
よびチオエーテル、例えば、エチルチオエタン、エチル
チオ−n−ブチン、および他の上記の酸素−含有有機電
子供与体のチオ類似体を挙げることができる。
【0041】有用なリン−含有有機電子供与体の特定な
例は、上記窒素−含有有機電子供与体のリン類似体、例
えば、トリエチルホスフィン、エチルジブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン等を包含している。
【0042】酸素、窒素、硫黄およびリンの2つまたは
それ以上を含有する有用な電子供与体の例は、アミド例
えば、アセタミド、ブチラミド、カプロアミド、ベンツ
アミド等、および、アミノアルコール、例えば、エタノ
ールアミン、ヒドロキシアニリン、アミノクレゾール等
、アミンオキシド、例えば、ルチジンN−オキシドおよ
びコリジン−N−オキシド;アミノエーテル、例えば、
ビス(2−エトキシエチル)アミンチオアシド、例えば
、チオ酢酸、チオ酪酸、チオ吉草酸、チオ安息香酸等;
有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンス
ルホン酸、フェニルスルホン酸等;種々の亜リン酸誘導
体、例えば、トリメチルホスフィット、トリ−n−プロ
ピルホスフィット、トリフェニルホスフィット、トリ(
エチルチオ)ホスフィット、ヘキサメチルホスホリック
トリアミド等;およびホスフィンオキシド、例えば、ト
リメチルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィン
オキシド等を包含する。
【0043】触媒の性能および製造の容易さの立場から
、本発明による好ましい有機電子供与体は、芳香族カル
ボン酸およびハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキ
ル、アルコキシおよび/またはアリーロキシ−置換芳香
族モノカルボン酸のC1〜C6アルキルエステルである
。これらの中で、安息香酸、ハロ安息香酸、フタール酸
、テレフタール酸およびイソフタール酸のアルキルエス
テル、ここでアルキル基は、1〜6個の炭素原子を含有
しており、例えば、安息香酸メチル、ブロモ安息香酸メ
チル、安息香酸エチル、クロロ安息香酸エチル、ブロモ
安息香酸エチル、安息香酸ブチル、安息香酸イソブチル
、フタール酸ジイソブチル、安息香酸ヘキシルおよび安
息香酸シクロヘキシルが特に好ましい。最良の結果は、
ジエステルの使用で達成される。
【0044】工程Cにおいて、工程Bで生成した粒子、
遷移金属成分および有機電子供与体成分を、約−10℃
〜約170℃にわたる温度で、一般に数分〜数時間にわ
たって反応させ、粒子中の遷移金属:マグネシウムの原
子比(マグネシウム−含有物質種がそれから生成される
マグネシウム化合物中のマグネシウムとして計算された
)が、少なくとも約0.5:1であるような量で接触さ
せられる。この比は、約0.5:1〜約20:1の範囲
にあるのが好ましい。遷移金属のより多量は触媒成分の
性能に悪い影響を与えることなしに使用することができ
るが、典型的には、調製反応の間に前処理生成物に遷移
金属の一部分を添加するような、遷移金属:マグネシウ
ムの比の約20:1を越えることの必要はないのである
。さらに、チタン:マグネシウムの比が、触媒成分が調
製に使用されたチタン化合物がむだになることなく良好
な活性を示すのに充分なチタンを含有するのを保証する
ように約2:1〜約15:1の範囲にあるのが好ましい
。電子供与体の成分は、遷移金属化合物中で遷移金属の
グラム原子当たり約1モル以上の範囲の量で使用され、
遷移金属化合物中でチタンのグラム原子当たり約0.0
01〜約0.6モルの範囲の量が好ましい。最良の結果
は、この比がチタンのグラム原子当たり約0.01〜約
0.3モルの範囲にある時、達成される。IIまたはI
IIA族金属−アルキル成分中の金属対マグネシウムヒ
ドロカルビルカーボネート成分中の金属の原子比は、約
0.001:1〜約1:1の範囲にある。最良の触媒性
能を与えるには、この比が約0.005:1〜約0.5
:1の範囲にあるのが好ましい。
【0045】電子供与体化合物および遷移金属化合物を
、たとえ他の工程な方法が使用されうるとしても、不活
性な炭化水素またはハロゲン化された希釈剤の存在下、
沈殿した固体粒子と接触させることができることは好ま
しいことである。好適な希釈剤は、工程AまたはBにお
いて希釈剤として有用であるとして上記に開示され、実
質的に使用される成分に不活性である物質であり、使用
される温度で液体であるかまたは高圧の使用で液体状態
を保持できる物質である。
【0046】マグネシウム−含有物質種の溶液は、2〜
約18個の炭素原子を含有する少なくとも1つの一価ア
ルコールにおいて、少なくとも1つのアルコール全モル
数:前記のマグネシウム含有化合物のモル数の比が約1
.45:1、好ましくは、約1.6:1〜約2.3:1
、より好ましくは約2.1:1の範囲にあるものからな
っている。本発明における使用のために好適であるアル
コールとしては、構造ROHを有するアルコールであり
、ここでRは、1〜約18個の炭素原子のアルキル基、
6〜約12個の炭素原子のアリール基または7〜約12
個の炭素原子のアルカリル基またはアラルキル基である
。典型的には、1〜12個の炭素原子を含有する1つま
たはそれ以上のアルコール、例えば、エタノール、1−
または2−プロパノール、第3−ブチルアルコール、シ
クロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、イミアミ
ルアルコールを包含するアミルアルコール類および9〜
12個の炭素原子を有する分枝アルコールを使用するこ
とができる。2−エチルヘキサノールまたはエタノール
を使用するのが好ましい。
【0047】使用される少なくとも1つのアルコールま
たはその任意の成分の全量、または全量の一部分を、マ
グネシウム−含有物質種がマグネシウム−含有化合物か
ら生成される時、またはマグネシウム−含有物質種が工
程Aにおける前記液体に溶解される時の前記の液体中に
存在させることができる。別法として、使用される少な
くとも1つのアルコールまたはその任意の成分の全て、
またはその一部分は、マグネシウム−含有物質種をマグ
ネシウム−含有化合物から生成させた後、またはマグネ
シウム−含有物質種を前記液体に溶解させた後に前記の
液体中に添加することができるが、下記したように固体
粒子が再沈殿する時以外は、工程Bで固体粒子が沈殿す
る前かまたはその時に、前記の少なくとも1つのアルコ
ールの全量が添加されねばならない。
【0048】少なくとも1つのアルコールが、2〜4個
の炭素原子を含有する比較的に低分子量の一価アルコー
ルと5〜約18個の炭素原子を含有する比較的に高分子
量の一価アルコールの組み合せからなり、そして比較的
に低分子量のアルコールのモル数:全アルコールの全モ
ル数の比が約0.45:1から、好ましくは約0.5:
1から約0.85:1まで、さらに約0.8:1までの
範囲にあるのが好ましい。比較的に低分子量のアルコー
ルがエタノールであり、比較的に高分子量のアルコール
が2−エチルヘキサノールまたはアミルアルコールであ
ることが好ましい。従って、上に示したように、この組
み合せのいずれか一方または両方の成分のすべてまたは
一部分は、マグネシウム−含有物質種をマグネシウム−
含有化合物から生成させる時またはマグネシウム−含有
物質種を工程Aにおいて前記の液体に溶解させる時に、
前記液体中に存在させることができるか、またはマグネ
シウム−含有物質種をマグネシウム−含有化合物から生
成させた後、またはマグネシウム−含有物質種を前記の
液体に溶解させた後に、前記の液体に添加することがで
きる。
【0049】本発明の触媒または触媒の成分を製造する
ための本発明の方法において、マグネシウム−含有化合
物のモル当たり、少なくとも1つのアルコールの約1.
45〜約2.3全モルの範囲にわたるレベルでの前記の
少なくとも1つのアルコールの使用の結果、得られる利
益は、 (1)  減少された数の触媒微粒子の製造およびこの
ような触媒または触媒の成分を用いて製造した、これに
よるポリマーまたはコポリマーの小粒子の製造;そして
(2)  より大きい平均の粒子サイズと改良された粒
子サイズの分布を有する触媒または触媒成分の製造と、
この触媒の使用は、またより大きい平均の粒子サイズと
改良された粒子サイズの分布および嵩比重を有するポリ
マーまたはコポリマーを与えるものであり;(3)  
前記の工程Aで、実質的により粘度の小さな溶液を生ず
ることである。さらに、これらの利益は、前記の比較的
に低分子量と比較的に高分子量のアルコールの組み合せ
ての使用で増進される。
【0050】本発明の非常に好ましい態様では、工程C
に先立つ工程Bにおいて沈殿した粒子は、環状エーテル
を含有する溶液から再沈殿され、ついで再沈殿した粒子
は、工程Cで遷移金属化合物および電子供与体を用いて
処理される。
【0051】典型的な再沈殿方法では、工程Bで沈殿し
た粒子は、全部環状エーテル溶媒に溶解され、ついで粒
子を再沈殿させ、均一なサイズの粒子を生成させる。他
の好適な環状エーテル、例えば、テトラヒドロピランお
よび2−メチルテトラヒドロフラン、これらは工程Bで
生成した粒子を溶解しうるものであり、使用してもよい
が、好ましいエーテルはテトラヒドロフランである。ま
た、チオエーテル、例えばテトラヒドロチオフェンも使
用することができる。若干の例において、例えば、2,
2,5,5−テトラヒドロフランおよびテトラヒドロピ
ラン−2−メタノールの使用では、再沈殿が約130〜
185°Fに加熱して起こる。同様な方式で作用する、
すなわち、工程Bで生成した粒子を溶解させることがで
き、それから固体の均一な粒子を再沈殿させることがで
きる物質、例えば、シクロヘキセンオキシド、シクロヘ
キサノン、酢酸エチルおよび酢酸フェニルのような他の
化合物も使用することもできる。またこのような好適な
物質の混合物を使用することもできる。
【0052】再沈殿工程が使用される時、使用される少
なくとも1つのアルコールの全量またはその任意の成分
の全てまたはその僅か一部分さえもが環状エーテル中の
前記の溶解した溶液に添加することができるが、前記の
少なくとも1つのアルコールの全量は、固体粒子が再沈
殿する前またはその時に添加されねばならない。
【0053】前記の工程A、BまたCのいずれかまたは
再沈殿の工程で使用しうる好適な希釈剤は、実質的に使
用される反応物に不活性であるべきであり、使用された
温度で液体であることが好ましい。また、より低い沸点
の希釈剤がより高温でも使用しうるように、高圧で問題
の特定の工程を実施することも考えられる。典型的な好
適な希釈剤は、他の炭化水素をベースとする液体も使用
しうるとはいえ、芳香族または置換芳香族の液体である
。芳香族炭化水素、例えば、トルエンとか置換した芳香
族化合物が好適であると分った。特に好適な希釈剤は、
ハロゲン化芳香族、例えばクロロベンゼンまたはハロゲ
ン化芳香族、例えばクロロベンゼンとハロゲン化脂肪族
、例えばジクロロエタンとの混合物である。また、例え
ばケロシンのような高沸点の脂肪族液体も有用である。 希釈剤の混合物を使用してもよい。1つの有用な希釈剤
成分は、156〜175℃の沸点であるC10−平均イ
ソパラフィン系炭化水素であるイソパールGである。 有用な希釈剤の他の例としてアルカン、例えば、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン
、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン等;ハロアル
カン、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−
トリクロロエタン、四塩化炭素等;芳香族、例えば、ト
ルエン、キシレンおよびエチルベンゼン;およびハロゲ
ン化物およびハロゲン化芳香族、例えば、クロロベンゼ
ンおよびo−ジクロロベンゼンを挙げることができる。
【0054】前記の工程、A、BおよびCおよび前記の
再沈殿工程の各々は、本発明の触媒または触媒の成分の
性能に悪影響を及ぼしうる水分、酸素、一酸化炭素、お
よび他の異常物質が実質的にない状態で実施される。こ
のような物質は、不活性ガス、例えば、窒素またはアル
ゴンの存在で前処理を行なうことによるかまたは他の好
適な手段で都合よく除去される。場合により、すべての
または部分的な工程を1つまたはそれ以上のアルファ−
オレフィンの存在で行なうことができ、ガス状で調製系
に導入される時、触媒毒を除去するのに役立ちうる。ま
た、1つまたはそれ以上のアルファ−オレフィンの存在
は、改良された立体特異性をもたらすことができる。有
用なアルファ−オレフィンは、エチレン、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、
ヘキセン−1およびその混合物を包含する。勿論、使用
されるどのアルファ−オレフィンも相対的に高純度、例
えば、重合級またはより高い純度を有するべきである。 異常有害物質を除去するのを助ける他の注意として、使
用される任意の希釈剤の精製、例えば、使用する前のモ
レキュラーシーブおよび/またはシリカゲルによる浸出
、および反応物の乾燥および/または加熱を挙げること
ができる。
【0055】上記調製の結果として、触媒または触媒の
成分として使用のために好適な固体の反応生成物が工程
Cから得られる。このような使用に先立って、工程Cか
らの固体の生成物から不完全に反応した出発原料を除去
することは好ましいことである。これは調製用の希釈剤
から分離した後、好適な溶媒、例えば液体の炭化水素ま
たは塩化炭化水素を用いて、好ましくは調製用反応の完
結後、短時間内に工程Cからの固体を洗浄することによ
って便宜的に達成される。何故ならば、触媒成分と未反
応の出発原料との長時間の接触は、触媒成分の性能に悪
影響を及ぼすかもしれないからである。
【0056】必ずしも必要とするものではないけれども
、工程Cから調製された固体の反応生成物は、重合に先
立って少なくとも1つの液体のルイス酸と接触させるこ
とができる。本発明によるこのような有用なルイス酸は
、処理温度で液体である物質であり、不純物、例えば未
反応の出発原料および工程Cからの固形の反応生成物の
表面の不十分に付着する化合物を除去するのに充分な程
高いルイス酸度を有するものである。好ましいルイス酸
は、約170℃までの温度で液体状態であるIII−V
族金属のハロゲン化物を包含する。このような物質の特
定の例としては三塩化ホウ素、三臭化アルミニウム、四
塩化チタン、四臭化チタン、四塩化珪素、四塩化ゲルマ
ニウム、四塩化錫、三塩化リンおよび五塩化アンチモン
がある。好ましいルイス酸は、四塩化チタンおよび四塩
化珪素である。もし必要とするならば、ルイス酸の混合
物を使用することができる。このようなルイス酸は、相
溶性の希釈剤中で使用するのがよい。
【0057】必ずしも必要とするものではないが、工程
Cからの固形の反応生成物をルイス酸と接触する前に不
活性の液体の炭化水素またはハロゲン化炭化水素を用い
て洗浄することもできる。もしこのような洗浄が行なわ
れるならば、ルイス酸と洗浄した固体を接触させる前に
不活性の液体を実質上除去することが好ましい。
【0058】本発明の触媒または触媒の成分の化学構造
は正確に知られていないが、成分は概して、約1〜約6
重量%のチタン、約10〜約25重量%のマグネシウム
、および約45〜約65重量%のハロゲンからなってい
る。本発明の触媒の成分は、約2.0〜約4.0重量%
のチタン、約15〜約21重量%のマグネシウムおよび
約55〜約65重量%塩素からなるのが好ましい。
【0059】アルファ−オレフィンの重合または共重合
における使用に先立って、本発明の触媒また触媒の成分
は、微粉砕することによってさらに活性化させることが
できる。ボールミルにかけることにより微粉砕の技術は
、当該分野で知られている。典型的には、触媒の成分と
硬質の非反応性のボール、例えば、スチールまたはカー
ボランダムボールは密閉容器に入れられ、これは通常の
転がり、振盪、揺動によって撹拌される。このような微
粉砕は、触媒または触媒の成分が所望のサイズまで、典
型的には約5〜約50ミクロンに、粉砕されるまで数時
間〜数日間、代表的には約12〜36時間継続される。 このような機械的な微粉砕の作用は、微粉砕の混合物に
温度上昇をひき起すので、触媒または触媒の成分の分解
温度以下に温度を維持するように注意を払うべきである
。典型的には、微粉砕混合物は、約50℃以下に維持さ
れるべきである。
【0060】また、本発明の触媒または触媒成分の初期
重合(prepolymerization)およびカ
プセル化(encapsulation)が、アルファ
−オレフィンの重合または共重合に使用される前に行な
われる。
【0061】一般に、本発明の触媒または触媒の成分が
、重合または共重合の触媒または触媒の成分として使用
される前にアルファ−オレフィンを用いて初期重合させ
ることは極めて好ましいことである。初期重合において
、本発明の触媒または触媒の成分は、重合または共重合
の触媒または触媒成分としての使用の前にアルファ−オ
レフィンを用いて初期重合させるのが好ましい。初期重
合において、触媒または触媒成分および有機アルミニウ
ム化合物の共触媒、例えば、トリエチルアルミニウムを
、重合条件下、好ましくは調節剤、例えばシランの存在
下で不活性の炭化水素、例えばヘキサン中でアルファ−
オレフィン、例えばプロピレンと接触させる。典型的に
は、得られた初期重合成分のポリマー/触媒または触媒
の成分の重量比は、約0.1:1〜約20:1である。 初期重合は、触媒または触媒の成分粒子の周りにポリマ
ーのコート(被覆)が形成され、これは多くの場合、粒
子の形態特性、活性、立体特異性および耐摩耗性を改良
する。特に有用な初期重合方法は、米国特許、4,57
9,836に記載されており、これは特にことごとくこ
こに引用として組み入れられている。
【0062】典型的には、本発明の触媒または触媒の成
分は、II族またはIIIA族金属のアルキルおよび1
つまたはそれ以上の調節剤化合物を包含する共触媒成分
と組み合わせて使用される。有用なII族およびIII
A族金属のアルキルは、式MRmの化合物であり、ここ
でMはII族またはIIIA族の金属であり、各々のR
は、独立して1〜約20の炭素原子のアルキル基であり
、mはMの原子価に対応している。有用な金属、Mの例
としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、カドミウ
ム、アルミニウムおよびガリウムを包含する。好適なア
ルキル基、Rの例としては、メチル、エチル、ブチル、
ヘキシル、デシル、テトラデシルおよびアイコシルを包
含する。触媒の成分の性能の見地から、好ましいII族
およびIIIA族の金属アルキルは、これらまたはマグ
ネシウム、亜鉛およびアルミニウムであり、ここでアル
キル基は、1〜約12個の炭素原子を含有している。こ
のような化合物の特定の例としては、Mg(CH3)2
、Mg(C2H5)2、Mg(C2H5)(C4H9)
、Mg(C4H9)2、Mg(C6H13)2、Mg(
C12H25)2、Zn(CH3)2、Zn(C2H5
)2、Zn(C4H9)2、Zn(C4H9)(C8H
17)、Zn(C6H13)2、Al(C6H13)3
およびAl(C12H25)3を挙げることができる。 さらに、アルキル基当たり1〜約6個の炭素原子を含有
するマグネシウム、亜鉛またはアルミニウムアルキルが
使用されるのが好ましい。最も良好な結果は、アルキル
基当たり1〜約6個の炭素原子を含有するトリアルキル
アルミニウムの使用、そして特にトリエチルアルミニウ
ムおよびトリイソブチルアルミニウムまたはその組み合
せの使用によって達成される。
【0063】もし望むならば、1つまたはそれ以上のハ
ロゲンまたはヒドリド基を有する金属アルキル、例えば
、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウ
ムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジイ
ソブチルアルミニウムヒドリド等を使用することもでき
る。
【0064】アルファ−オレフィンの重合または共重合
のための典型的な触媒系は、本発明の支持されたチタン
−含有の触媒または触媒成分およびアルキルアルミニウ
ム化合物を電子供与体および、好ましくはシランを含有
する調節剤と一緒に組み合せて形成される。このような
触媒系における典型的に有用なアルミニウム:チタンの
原子比は、約10〜約500であり、約30〜約300
が好ましい。このような触媒系における代表的なアルミ
ニウム化合物:電子供与体のモル比は、約5〜約40で
ある。このような触媒系における典型的なアルミニウム
:シラン化合物のモル比は約8〜約30である。
【0065】本発明の共触媒系の活性および立体特異性
を最高にするためには、1つまたはそれ以上の調節剤、
典型的には電子供与体および例えばシラン、鉱酸、硫化
水素の有機金属カルコゲン化物誘導体、有機酸、有機酸
エステルおよびその混合物を併用するのが好ましい。
【0066】前記の共触媒系の調節剤として有用である
有機電子供与体は、酸素、珪素、窒素、硫黄および/ま
たはリンを含有する有機化合物である。このような化合
物としては、有機酸、有機酸無水物、有機酸エステル、
アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、シラン、
アミン、アミンオキシド、アミド、チオール、種々の亜
リン酸エステルおよびアミド等を挙げることができる。 また、有機電子供与体の混合物も使用することができる
【0067】好ましい有機酸およびエステルは、安息香
酸、ハロゲン化安息香酸、フタール酸、イソフタール酸
、テレフタール酸およびそのアルキル基が1〜6個の炭
素原子を含有するアルキルエステル、例えば、クロロ安
息香酸メチル、安息香酸ブチル、安息香酸イソブチル、
アニス酸メチル、アニス酸エチル、p−トルイル酸メチ
ル、安息香酸ヘキシルおよび安息香酸シクロヘキシルお
よびフタール酸ジイソブチルであって、これらは活性お
よび立体特異性の点で良好な結果を与え、使用するのに
都合がよいが故である。
【0068】前記の共触媒系は、好都合に脂肪族または
芳香族シランの調節剤を含有している。前記共触媒系で
有用な好ましいシランは、1〜約20個の炭素原子の炭
化水素部分を含有するアルキル、アリールおよび/また
はアルコキシ−置換シランを包含している。特に好まし
いのは式SiR4を有するシランであり、ここでRは独
立してR′またはOR′であり、R′は1〜約20個の
炭素原子を有している。好ましい脂肪族シランには、イ
ソブチルトリメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシ
シラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ第3−ブ
チルジメトキシシランおよび第3−ブチルトリメトキシ
シランがある。
【0069】本発明の触媒または触媒成分は、アルファ
−オレフィン、例えば、エチレンおよびプロピレンの重
合または共重合に有用であり、そして3個またはそれ以
上の炭素原子を含有するアルファ−オレフィン、例えば
、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル
ペンテン−1およびヘキセン−1ならびにその混合物お
よびエチレンとのその混合物の立体特異的重合または共
重合に最も有用である。本発明の触媒または触媒成分は
、特にプロピレンまたはその約20モルパーセントまで
のエチレンまたはより高級なアルファ−オレフィンとの
混合物の立体特異的重合または共重合に効果的である。 本発明によれば、高度に結晶性のポリアルファ−オレフ
ィンは、重合または共重合条件下、下記の本発明の触媒
または触媒成分を用いて少なくとも1つのアルファ−オ
レフィンと接触させることで製造される。このような条
件は、重合または共重合の温度および時間、モノマーの
圧力、触媒の汚染の回避、スラリープロセスにおける重
合または共重合媒質の選択、ポリマーまたはコポリマー
の分子量を調節する添加物の使用および当該分野の当業
者に良く知られた他の条件を包含する。スラリー、バル
クおよび気相の重合または共重合のプロセスは、ここに
企図されている。
【0070】使用される本発明の触媒または触媒成分の
量は、重合または共重合技術の選択、反応容器サイズ、
重合または共重合されるモノマーおよび当該分野で知ら
れた他の要因次第で変化するが、下記する実施例に基づ
いて決定することができる。典型的には、本発明の触媒
または触媒の成分は、生成したポリマーまたはコポリマ
ーのグラムに対し約0.2〜0.02ミリグラムにわた
る範囲の量で使用される。
【0071】使用される重合または共重合プロセスとは
無関係に、重合または共重合は、合理的な重合または共
重合速度を保証するのに十分な程高い温度でしかも過度
に長い反応容器滞留を避けて行なわれるべきであるが、
法外な急速の重合または共重合の速度による不合理な立
体的に不規則の生成物の高いレベルでの生産をもたらす
ような高い温度で行なわれるべきではない。一般に温度
は、約0°〜約120℃の範囲、良好な触媒の性能およ
び高い生産速度を達成する見地から約20℃〜約95℃
の温度範囲が好ましい。さらに本発明による重合は、約
50℃〜約80℃の温度範囲で実施されるのが好ましい
【0072】本発明によるアルファ−オレフィン重合ま
たは共重合は、約大気圧またはそれ以上のモノマー圧力
で行なわれる。一般に、気相の重合または共重合におい
ては、モノマー圧力は、重合また共重合するアルファ−
オレフィンの重合または共重合温度での蒸気圧以下であ
るべきでないけれどもモノマー圧力は約20〜約600
psiの範囲にわたっている。
【0073】重合または共重合時間は、一般に連続プロ
セスにおける対応する平均の滞留時間につれてバッチプ
ロセスでは約1/2時間〜数時間の範囲にあるであろう
。オートクレーブタイプの反応では、約1〜約4時間の
範囲にある重合または共重合時間が典型的である。スラ
リープロセスでは、重合または共重合時間が必要ならば
制御することができる。連続的なスラリープロセスでは
、約1/2時間〜数時間の範囲にある重合または共重合
時間が一般に充分なものである。
【0074】スラリー状重合または共重合プロセスにお
いて使用するのに好適な希釈剤としては、アルカンおよ
びシクロアルカン、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサンおよ
びメチルシクロヘキサン、アルキル芳香族化合物、例え
ば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピ
ルベンゼン、エチルトルエン、n−プロピルベンゼン、
ジエチルベンゼンおよびモノ−およびジアルキルナフタ
レン;ハロゲン化および水素化芳香族化合物、例えばク
ロロベンゼンを挙げることができる。クロロナフタレン
、オルト−ジクロロベンゼン、テトラヒドロナフタレン
、デカヒドロナフタレン;高分子量の液体パラフィンま
たはその混合物等もその他の良く知られた希釈剤である
。しばしば、重合または共重合媒質は、使用に先立って
例えば、蒸留、モレキュラーシーブによるパーコレーシ
ョン(浸出)、微量の不純物を除去しうる例えばアルキ
ルアルミニウム化合物との接触、または他の好適な方法
によって精製されることが望ましい。
【0075】本発明の触媒または触媒の使用が有用であ
る気相重合または共重合プロセスの例は、撹拌された固
定床反応器および流動床反応器の両方を包含しており、
米国特許、3,957,448、3,965,083、
3,971,786、3,970,611、4,129
,701、4,101,289、3,652,527お
よび4,003,712に記載されており、引用のため
にすべてここに組み入れられている。代表的な気相のオ
レフィンの重合また共重合反応器系は、オレフィンモノ
マーと触媒の成分がそれに添加され、そしてポリマー粒
子を生成する撹拌ベッドを有する少なくとも1つの反応
容器からなるものである。典型的には、触媒の成分は一
緒にまたは別箇に1つまたそれ以上のバルブ−調節仕込
口を通して単一または第1の反応容器に加えられる。オ
レフィンモノマーは、典型的にはリサイクルガスシステ
ムを通って反応器に供給され、未反応のモノマーは排ガ
スとして除去され、新鮮な供給モノマーは混合され、そ
して反応容器に注入される。共重合のために、第1の反
応器中で第1のモノマーから生成したホモポリマーを第
2の反応器中の第2のモノマーと反応させる。液体のモ
ノマーである急冷液体を、温度を制御するためにリサイ
クルガスシステムを通してオレフィンの重合または共重
合に添加することができる。
【0076】重合または共重合技術とは無関係に、重合
または共重合は、触媒毒として働く酸素、水分および他
の物質を排除する条件下で行なわれる。また、本発明に
よれば、重合または共重合は、添加物の存在で行なわれ
、ポリマーまたはコポリマーの分子量を調節することが
できる。この目的のために、水素が典型的に当該分野の
当業者に良く知られた方法で使用される。普通には必要
のないことであるけれども、重合または共重合の完結す
るとき、または重合または共重合を停止させるかまたは
本発明の触媒または触媒の成分を少なくとも一時的に不
活性化させることが望まれる時、触媒は当該分野の当業
者に知られた方法で水、アルコール、アセトン、または
他の好適な触媒不活性化剤と接触させることができる。
【0077】本発明の方法に従って、製造した生成物は
、通常、固形の主としてアイソタクチックポリアルファ
−オレフィンである。ポリマーまたはコポリマーの収率
は、使用した触媒の量に比例して充分高く、そのため有
用な生成物が触媒の残留物を分離することもなく得るこ
とができる。さらに、立体的に不規則な副生成物のレベ
ルは、充分に低く、そのため有用な生成物がそれを分離
をすることもなく得られる。本発明の触媒の存在におい
て、製造した重合または共重合生成物は、押出、射出成
型および他の常用の技術による有用な物品に加工するこ
とができる。ここに記載した本発明を次の実施例により
説明するが限定されるものではない。
【0078】実施例1 工程A−マグネシウムアルキルカーボネート溶液の生成
メカニカルスターラーを備え、乾燥窒素の気流下の2リ
ットルの反応器中にマグネシウムエトキシドの153g
、2−エチル−1−ヘキサノールの276mlおよびト
ルエンの1100mlの混合物を移した。この混合物を
二酸化炭素の30pig下、450rpmに撹拌し、3
時間93℃に加熱した。得られた溶液を2リットルの瓶
に移した。この溶液の全容を1530mlとした。マグ
ネシウムエトキシドのモル当たり2−エチルヘキサノー
ルの1,320モルが使用された。この溶液はml当た
りマグネシウムエトキシドの0.1グラム−当量を含有
したものであった。
【0079】工程B−固体粒子の生成 1.6リットルの反応容器に乾燥窒素の気流下、トルエ
ンの308ml、トリメトキシシランの21.6mlお
よび四塩化チタンの28.5mlを仕込んだ。混合物を
72〜80°Fで、300rpmで15分間撹拌させた
後、工程Aのマグネシウムヒドロカルビルカーボネート
溶液の168mlと乾燥エタノール3.0mlの混合物
を高圧容器を通して反応容器に添加した。エタノールと
2−エチルヘキサノールの1.667全モルがマグネシ
ウムエトキシドのモル当たりに対し使用された。使用さ
れた全アルコールのモル当たりにエタノールの0.20
8モルが使用され、固体粒子が沈殿した。
【0080】工程C−再沈殿 沈殿を含有する混合物がさらに5分間撹拌された後、テ
トラヒドロフラン(THF)の75mlがシリンジを通
して急速に添加された。反応容器中の温度は、78°F
〜100°Fに上昇した。そこで撹拌は、600rpm
に維持され、温度は15分以内に60℃に上昇した。最
初生成した固体をTHF溶液に溶解させた。THF添加
後、約10分以内に固体が溶液から再沈殿し始めた。撹
拌を60℃で1時間続けた後、撹拌を止め、生成した固
体を静置させた。上澄液を傾瀉し、固体をトルエン75
mlずつで3回洗浄した。
【0081】工程D−チタン(IV)化合物処理1リッ
トルの反応容器中の工程Cからの固体に、トルエンの1
88mlと四塩化チタンの75mlを加えた。得られた
混合物を30分以内に80°Fに加熱し、1時間300
rpmで撹拌した。撹拌を停止した後、生成した固体を
静置させ、上澄液を傾瀉した。生成した固体にトルエン
の225ml、四塩化チタンの75mlおよびジ−n−
ブチルフタレートの3.5mlを加えた後、混合物を3
00rpmで117℃で90分間撹拌し、固体を静置さ
せ、そして上澄液を傾瀉した。トルエンの143mlを
加えた後、混合物を195°Fに30分間加熱した。撹
拌を停止した後、固体を静置させ、上澄液を傾瀉した。 追加の四塩化チタンの188mlを加えた後、混合物を
撹拌下、30分間195℃に加熱し、撹拌を停止した後
、上澄液体を傾瀉した。残留物をヘキサンの75mlず
つで5回洗浄し、固体の8.8gを回収した。
【0082】触媒の粒子サイズの分布は、レーザー廻折
型粒子サイズアナライザー(島津モデルSALD−11
00)を用いて測定され、20ミクロンのd10、38
.9ミクロンのd50および59.4ミクロンのd90
の粒子サイズ分布(PSD)を有することが分った。 “d10”、“d50”、および“d90”は、粒子の
それぞれ10、50および90パーセントがそれぞれ2
0、38.9および59.4ミクロンよりそれぞれ小さ
い粒子サイズを有していることを示している。d50は
、中央値の粒子サイズを名づけたものである。
【0083】プロピレンのバッチ気相重合は、触媒のグ
ラム当たりポリマー20.2kgの収量を生じ、ポリマ
ー中に抽出可能物の0.5%、溶融流量(MFR)3.
5、嵩比重(BD)24.3ポンド/フィート3および
8.8ppmのマグネシウムを有していた。バッチ気相
プロピレン重合の評価は、2.5リットルの反応容器中
において2時間の反応時間で分当たり40回転の撹拌を
有し水素の36ミリモルを含有する300ポンド/イン
チ2のゲージ圧で71℃で実施された。トリエチルアル
ミニウム(TEA)が調整剤としてジイソブチルジメト
キシシランと一緒に共触媒として使用された。反応容器
は、TEA/調節剤、チタン成分、水素およびプロピレ
ンがこの順に仕込まれた。“収量”(固体の触媒の成分
のg当たり生成したポリマーのg)は、ポリマー生成物
のマグネシウム分折によって測定され、若干の場合には
製造されたポリマーに使用された固体触媒の重量に基づ
いて測定された。“抽出可能物”は、沸騰するヘキサン
中で4〜6時間抽出された後、粉砕したポリマーの乾燥
サンプルの重量減少を秤って測定された。
【0084】実施例2 実施例1の最初の3工程は、エタノールの3.37ml
が使用されることを除いて繰返えされ、スラリーはドラ
イボックス中に移され、濾過され、乾燥された(13.
2g)。従って、エタノールの0.227モルがエタノ
ールと2−エチルヘキサノールの合計モル当たりに使用
され、そして全アルコールの1.710合計モルがマグ
ネシウムエトキシドのモル当たりに使用されたのである
。 単離された固体支持体のPSDは次の如くであった。d
10=25.3、d50=51.6、d90=81.1
ミクロン。
【0085】実施例3 実施例1の最初の3工程は、繰返えされたが使用された
化学薬品の量は、工程Aの溶液150mlと無水エタノ
ールの3mlとの混合物であるマグネシウムヒドロカル
ビルカーボネート溶液を使用した以外は、2/3の量に
減らされた。
【0086】従って、エタノールと2−エチルヘキサノ
ールの合計のモル当たりにエタノールの0.23モルが
使用され、そして全アルコールの1.711合計モルが
マグネシウムエトキシドのモル当たりに対し使用された
。単離された固体支持体の量は13.9gであり、PS
Dは、d10=18.9、d50=45.3、d90=
79.3ミクロンであった。
【0087】比較例A 実施例1で、いかなるエタノールも添加することもなく
171mlであるヒドロカルビルカーボネート(工程A
)溶液を使用する以外は繰り返された。すなわち、2−
エチルヘキサノール(添加された唯一のアルコール)の
1.320モルがマグネシウムエトキシドのモル当たり
として使用された。最初の3工程の後の固体(支持体)
は、d10=13.1、d50=29.6、d90=4
9.9ミクロンのPSDを有していた。最初の活性化は
、225°Fで行なわれた。最終の触媒の固体(工程D
後)は13.3gであり、d10=12.7、d50=
28.2およびd90=46.9ミクロンのPSDを有
していた。前記のプロセスによるバッチ気相重合の評価
は、BDの24.2ポンド/フィート3を有する20.
8kgの収量(ポリマーの)を示した。
【0088】実施例4 実施例1における工程Aの溶液225mlと実施例1で
添加したエタノールの代りの2−エチルヘキサノール1
5mlとの混合物であるマグネシウムヒドロカルビルカ
ーボネート以外は、実施例1が繰り返された。最初の活
性化は235°Fで行なわれた。支持体のPSDはd1
0=25.4、d50=48.1およびd90=72.
3ミクロンであった。従って、2−エチルヘキサノール
(唯一の添加されたアルコール)の1.808モルがマ
グネシウムエトキシドのモル当たりとして使用された。 触媒(7.9g)のPSDはd10=25.5、d50
=49.5およびd90=75.4ミクロンであった。
【0089】前記の方法による触媒のバッチ気相重合の
評価は、20.7kg/gの収量と24.8ポンド/フ
ィート3のBDを示した。
【0090】実施例5 実施例1の方法は、工程Aが次のように調整された以外
は繰り返された。同一の装置中で、マグネシウムエトキ
シドの153g、乾燥エタノールの145mlおよびト
ルエンの1.231mlがCO2の30pig下、周囲
温度で16時間撹拌された。かくして、エタノールは使
用された唯一のアルコールであり、マグネシウムエトキ
シドのモルに対しエタノールの1.847モルが使用さ
れた。生成した溶液は2リットルの瓶に移された。この
溶液の全容積は、1530mlに達し、ml当たりマグ
ネシウムエトキシドの0.1グラム当量を含有していた
。調製された触媒の固体(8.3g)は、d10=17
.9、d50=34.3およびd90=51.8ミクロ
ンのPSDを有していた。前記の方法によるバッチ気相
重合の評価は、15.4kg/gの収量と0.90%の
抽出可能物、22.9ポンド/フィート3のBDおよび
4.4のMFR(溶融流量)を示した。
【0091】実施例6 実施例5の工程、A、BおよびCは、エタノールの代り
にイソアミルアルコールの267mlとトルエンの11
09mlを使用する以外は繰り返された。従って、イソ
アミルアルコールは使用された唯一のアルコールであり
、イソアミルアルコールの1.833モルがマグネシウ
ムエトキシドのモルに対し使用された。単離された支持
体(16.6グラム)は、d10=19.9、d50=
39.6、d90=61.4ミクロンのPSDを有して
いた。
【0092】実施例7 マグネシウムヒドロカルビルカーボネート溶液は、実施
例5におけるように調製されたが、次の化学薬品が変更
された。CO2の30psig下、マグネシウムエトキ
シドの153g、2−エチルヘキサノールの137ml
、無水エタノールの92.6mlおよびトルエンの11
46mlである。最初の活性化温度の253°Fである
以外は、実施例1の工程、B、CおよびDで記載したよ
うにこの溶液の205mlが、触媒の調製に使用された
。かくして、エタノールの0.64モルがエタノールと
2−エチルヘキサノールの組み合せたモルに対して使用
され、そしてエタノールと2−エチルヘキサノールの1
.84合計モルがマグネシウムエトキシドのモルに対し
使用された。 触媒の固体は、d10=21.6、d50=47.2お
よびd90=77.5ミクロンのPSDを有し、前記の
方法によるバッチ気相重合の評価は、16.3〜21.
7kg/gの間の収量、0.44〜1.05%の抽出可
能物、24.8〜26.7ポンド/フィート3のBD、
3.3〜3.6のMFRを示した。
【0093】実施例8 実施例7の最初の3つの工程が、工程Bでトルエンの1
75mlおよびTHF添加後の加熱の適用に15分遅ら
すこと以外は、繰り返された。得られた支持体(13.
4g)は次のPSDを有していた。d10=19.9、
d50=46.7およびd90=80.6ミクロン。
【0094】実施例9 実施例8は繰り返されたが、ヒドロカルビルカーボネー
ト溶液は、15分以内で82〜95°Fの間で添加され
、THFは105°Fで添加され、発熱反応で127°
Fの温度に上昇した。工程Dは、最初の活性化が235
°Fで行なわれる以外は実施例1のように実施された。 触媒の固体(8.6グラム)は、d10=20.3、d
50=45.6およびd90=76.0ミクロンのPS
Dを有していた。前記の方法によるバッチ気相重合の評
価は、21.3kg/gである収量と26.4ポンド/
フィート3のBDを示した。
【0095】実施例10 工程Aは、マグネシウムエトキシドの153g、2−エ
チルヘキサノールの100ml、無水エタノールの10
6mlおよびトルエンの1171mlをCO2の30p
sig下で仕込む以外は、実施例5におけるように調製
された。この溶液の205mlは、触媒の固体を調製す
るのに使用された。続いて実施例1の工程、B、Cおよ
びDが行なわれ、得られた触媒の固体(8.7g)は、
d10=19.6、d50=39.8およびd90=6
2.5ミクロンのPSDを有していた。前記の方法によ
るバッチ気相重合の評価は、21.3kg/gである収
量と26.8ポンド/フィート3のBDを示した。
【0096】上記の記述から、本発明の目的が如何にし
て達成されるかは明らかであろう。ある種の態様のみが
示されたけれども、ほかの態様および種々の変更は上記
の記述から当該分野の当業者にとって容易であろう。こ
れらの変更は、本発明と同等物であり、本発明の精神と
範囲内にあるものと考えられる。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  A.  液体中のマグネシウム−含有
    物質種の溶液を生成させ、ここでこのマグネシウム−含
    有物質種は、マグネシウム−含有化合物を二酸化炭素ま
    たは二酸化硫黄と反応させることで生成されるものとし
    、B.  遷移金属ハロゲン化物による処理でこのマグ
    ネシウム−含有物質種の溶液から固体の粒子を沈殿させ
    、そして C.  この沈殿した粒子を遷移金属化合物および電子
    供与体で処理することによって形成される生成物であっ
    て、上記においてマグネシウム−含有物質種の溶液が2
    〜18個の炭素原子を含有する少なくとも1つのアルコ
    ールからなるものであり、そして少なくとも1つのアル
    コールの全モル数:前記のマグネシウム−含有化合物の
    モル数の比が約1.45:1〜約2.3:1の範囲にあ
    る上記生成物からなる、アルファ−オレフィンの重合ま
    たは共重合のための固体の炭化水素−不溶性の触媒また
    は触媒成分。
  2. 【請求項2】  マグネシウム−含有物質種が前記マグ
    ネシウム−含有化合物から生成する時に、前記の液体中
    に使用されるアルコールの全量の少なくとも1部分が、
    存在する請求項1記載の触媒または触媒成分。
  3. 【請求項3】  マグネシウム−含有物質種が前記マグ
    ネシウム−含有化合物から生成した後に前記の液体に使
    用されるアルコールの全量の少なくとも1部分が、添加
    される請求項1記載の触媒または触媒成分。
  4. 【請求項4】  工程Bにおいて固体粒子が沈殿する時
    またはその前に使用されるアルコールの全量が、添加さ
    れる請求項3記載の触媒または触媒成分。
  5. 【請求項5】  少なくとも1つのアルコールの全モル
    数:前記のマグネシウム−含有化合物のモル数の比が約
    1.6:1〜約2.1:1の範囲にある請求項1記載の
    触媒または触媒成分。
  6. 【請求項6】  2〜4個の炭素原子を含有する比較的
    低分子量のアルコールと5〜18個の炭素原子を含有す
    る比較的高分子量のアルコールの組み合せからなるもの
    である前記の少なくとも1つのアルコールが使用され、
    そして比較的低分子量のアルコールのモル数:全アルコ
    ールの全モル数の比が約0.45:1〜約0.85:1
    の範囲のものである請求項1記載の触媒または触媒成分
  7. 【請求項7】  比較的低分子量のアルコールのモル数
    :全アルコールの全モル数の比が約0.5:1〜約0.
    8:1の範囲にある請求項6記載の触媒または触媒成分
  8. 【請求項8】  比較的低分子量のアルコールが、エタ
    ノールからなり、比較的高分子量のアルコールが、2−
    エチルヘキサノールからなる請求項6記載の触媒または
    触媒成分。
  9. 【請求項9】  マグネシウム−含有物質種が前記のマ
    グネシウム−含有化合物より生成した後に使用される比
    較的低分子量のアルコールの全量の少なくとも1部分が
    添加される請求項6記載の触媒または触媒成分。
  10. 【請求項10】  マグネシウム−含有物質種が前記の
    マグネシウム−含有化合物より生成した後に使用される
    比較的高分子量のアルコールの全量の少なくとも1部分
    が添加される請求項6記載の触媒または触媒成分。
  11. 【請求項11】  前記の工程Aにおけるマグネシウム
    −含有化合物がマグネシウムアルコラートである請求項
    1記載の触媒または触媒成分。
  12. 【請求項12】  マグネシウムアルコラートがマグネ
    シウムエトキシドである請求項11記載の触媒または触
    媒成分。
  13. 【請求項13】  前記の工程Aにおけるマグネシウム
    含有化合物がヒドロカルビルマグネシウム化合物である
    請求項1記載の触媒または触媒成分。
  14. 【請求項14】  生成したマグネシウム−含有物質種
    がマグネシウムカルボキシレートである請求項13記載
    の触媒または触媒成分。
  15. 【請求項15】  工程Aにおいてマグネシウム−含有
    化合物を二酸化炭素と反応させる請求項1記載の触媒ま
    たは触媒成分。
  16. 【請求項16】  工程Bにおける遷移金属成分が、チ
    タン(IV)化合物である請求項1記載の触媒または触
    媒成分。
  17. 【請求項17】  工程Cにおける遷移金属成分が四塩
    化チタンである請求項1記載の触媒または触媒成分。
  18. 【請求項18】  工程Bにおけるマグネシウム−含有
    溶液が、形態調節剤の存在下に、チタンハロゲン化物で
    処理される請求項1記載の触媒または触媒成分。
  19. 【請求項19】  工程Bにおいて沈殿した固体粒子が
    次に環状エーテルに溶解され、環状エーテルから再沈殿
    され、ついで工程Cにおいて再沈殿した粒子が遷移金属
    化合物および電子供与体で処理される請求項1記載の触
    媒または触媒成分。
  20. 【請求項20】  使用されるアルコールの全量が固体
    粒子が再沈殿する時またはその前に添加される請求項1
    記載の触媒または触媒成分。
JP3322993A 1990-12-07 1991-12-06 オレフィンの重合および共重合触媒 Pending JPH04293913A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US624210 1990-12-07
US07/624,210 US5124297A (en) 1990-12-07 1990-12-07 Olefin polymerization and copolymerization catalyst

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04293913A true JPH04293913A (ja) 1992-10-19

Family

ID=24501117

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3322993A Pending JPH04293913A (ja) 1990-12-07 1991-12-06 オレフィンの重合および共重合触媒

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5124297A (ja)
EP (1) EP0490584A3 (ja)
JP (1) JPH04293913A (ja)

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5223466A (en) * 1992-03-20 1993-06-29 Amoco Corporation Olefin polymerization and copolymerization catalyst
US5332707A (en) * 1992-07-31 1994-07-26 Amoco Corporation Olefin polymerization and copolymerization catalyst
US5581476A (en) 1993-01-28 1996-12-03 Amgen Inc. Computer-based methods and articles of manufacture for preparing G-CSF analogs
DE59408627D1 (de) * 1993-02-16 1999-09-23 Huels Chemische Werke Ag Olefinpolymerisationskatalysator
US20030053982A1 (en) 1994-09-26 2003-03-20 Kinstler Olaf B. N-terminally chemically modified protein compositions and methods
US5824784A (en) 1994-10-12 1998-10-20 Amgen Inc. N-terminally chemically modified protein compositions and methods
JP3471099B2 (ja) * 1994-11-25 2003-11-25 昭和電工株式会社 オレフィン重合用触媒担体の製造方法
JPH10510832A (ja) * 1994-12-20 1998-10-20 エンゲルハード・コーポレーシヨン 芳香族ポリカルボン酸の改良精製方法
GB2321462B (en) * 1997-01-25 1999-03-03 Samsung General Chemicals Co An improved process for polymerization and copolymerization of olefins
KR100435980B1 (ko) * 1997-01-25 2004-09-08 삼성아토피나주식회사 고체착물티타늄 촉매를 이용한 올레핀의 중합 및 공중합방법
KR100334167B1 (ko) * 1997-05-08 2002-11-22 삼성종합화학주식회사 알파-올레핀중합방법
GB2325004B (en) * 1997-05-09 1999-09-01 Samsung General Chemicals Co A catalyst for polymerization and copolymerization of olefins
KR100240519B1 (ko) * 1997-09-11 2000-01-15 유현식 새로운 올레핀 중합용 킬레이트 촉매 및 이를 이용한 올레핀중합 방법
KR100334164B1 (ko) 1998-04-17 2002-09-25 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합 및 에틸렌/α-올레핀 공중합용 TI/V 담지촉매의제조방법
KR100334165B1 (ko) 1998-04-17 2002-11-27 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합 및 에틸렌/α-올레핀 공중합용 담지촉매의 제조방법
KR100705475B1 (ko) 1998-12-30 2007-12-20 삼성토탈 주식회사 올레핀 중합 및 공중합용 촉매
KR100546499B1 (ko) * 1999-05-27 2006-01-26 삼성토탈 주식회사 에틸렌 중합 및 공중합용 촉매
KR100524293B1 (ko) 1999-05-27 2005-10-26 삼성토탈 주식회사 에틸렌 중합 및 공중합용 촉매
WO2001032718A1 (en) 1999-10-23 2001-05-10 Samsung General Chemicals Co., Ltd. An improved catalyst for homo- and co-polymerization of olefin
KR100361224B1 (ko) 1999-12-01 2002-11-29 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합 및 공중합용 촉매의 제조방법
KR100351386B1 (ko) 2000-04-24 2002-09-05 삼성종합화학주식회사 초고분자량 폴리에틸렌 제조용 촉매 및 이를 이용한초고분자량 폴리에틸렌 제조방법
KR100353960B1 (ko) 2000-05-31 2002-09-27 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합체 및 공중합체의 제조방법
KR100359932B1 (ko) 2000-06-15 2002-11-07 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합 및 공중합용 촉매
KR100387734B1 (ko) * 2000-06-17 2003-06-18 삼성종합화학주식회사 올레핀 중합용 촉매 및 중합방법
KR100389476B1 (ko) * 2000-11-09 2003-06-27 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합체 및 공중합체 제조방법
KR100389477B1 (ko) * 2000-11-09 2003-06-27 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합체 및 공중합체 제조방법
KR100389475B1 (ko) * 2000-11-09 2003-06-27 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합 또는 공중합용 촉매의 제조 방법
KR100389962B1 (ko) * 2000-11-10 2003-07-02 삼성종합화학주식회사 에틸렌 중합 또는 공중합용 촉매의 제조 방법
KR100421551B1 (ko) * 2000-12-16 2004-03-09 삼성아토피나주식회사 올레핀 전중합 촉매 및 이를 이용한 올레핀 중합방법
JP2004516379A (ja) * 2000-12-22 2004-06-03 サムソン ジェネラル ケミカルズ カンパニー リミテッド 表面硬度及び耐スクラッチ性が向上されたポリプロピレン樹脂組成物
US6872683B2 (en) * 2000-12-22 2005-03-29 Samsung Atofina Co., Ltd. Method for preparing chelated catalyst for olefin polymerization
CN1247686C (zh) * 2000-12-22 2006-03-29 三星综合化学株式会社 聚烯烃树脂组合物
US7067576B2 (en) * 2000-12-22 2006-06-27 Samsung Atofina, Co., Ltd. Flame retardant polypropylene resin composition
KR100421553B1 (ko) 2000-12-27 2004-03-09 삼성아토피나주식회사 알파 올레핀 중합 방법
KR100496776B1 (ko) * 2001-06-21 2005-06-22 삼성토탈 주식회사 에틸렌 중합 및 공중합용 촉매
KR100530794B1 (ko) * 2001-06-21 2005-11-23 삼성토탈 주식회사 에틸렌 중합 및 공중합용 촉매
DE60236522D1 (de) 2001-07-11 2010-07-08 Maxygen Inc G-csf konjugate
KR100530795B1 (ko) * 2001-12-26 2005-11-23 삼성토탈 주식회사 에틸렌 중합 및 공중합 방법
RU2007149238A (ru) 2005-06-01 2009-07-20 Максиджен Холдингз Лтд. (Ky) Пегилированные полипептиды гксф и способы их получения
KR20070091444A (ko) * 2006-03-06 2007-09-11 주식회사 엘지화학 올레핀 전중합을 이용한 프로필렌의 중합방법
JP5584314B2 (ja) 2009-12-31 2014-09-03 ヒョスン・コーポレーション オレフィン重合用チーグラー・ナッタ触媒
JP5984173B2 (ja) 2012-09-24 2016-09-06 インディアン オイル コーポレーション リミテッド オレフィン重合用の触媒を調製するプロセス

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5013702A (en) * 1984-03-23 1991-05-07 Amoco Corporation Olefin polymerization catalyst
US4612299A (en) * 1984-07-09 1986-09-16 Amoco Corporation Magnesium carboxylate supports
US4988656A (en) * 1984-03-23 1991-01-29 Amoco Corporation Olefin polymerization catalyst
US4540679A (en) * 1984-03-23 1985-09-10 Amoco Corporation Magnesium hydrocarbyl carbonate supports
US4866022A (en) * 1984-03-23 1989-09-12 Amoco Corporation Olefin polymerization catalyst
CA1293242C (en) * 1986-06-17 1991-12-17 Gregory Gerasimos Arzoumanidis Olefin polymerization catalyst
GB8820357D0 (en) * 1988-08-26 1988-09-28 Shell Int Research Solid alkene polymerization catalyst components & process for their preparation
US4946816A (en) * 1989-08-21 1990-08-07 Amoco Corporation Morphology-controlled olefin polymerization catalyst

Also Published As

Publication number Publication date
US5124297A (en) 1992-06-23
EP0490584A3 (en) 1992-07-29
EP0490584A2 (en) 1992-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04293913A (ja) オレフィンの重合および共重合触媒
KR100263263B1 (ko) 올레핀계 중합체 또는 공중합체의 제조방법
EP0544889B1 (en) Olefin polymerization and copolymerization catalyst
EP0856013B1 (en) Morphology-controlled olefin polymerization catalyst formed from an emulsion
US5332707A (en) Olefin polymerization and copolymerization catalyst
US5081090A (en) Dry olefin polymerization catalyst
US4612299A (en) Magnesium carboxylate supports
EP0159150B1 (en) Magnesium hydrocarbyl carbonate supports
US4988656A (en) Olefin polymerization catalyst
US5013702A (en) Olefin polymerization catalyst
US4866022A (en) Olefin polymerization catalyst
WO2006096621A2 (en) Propylene polymer catalyst donor component
EP0250230B1 (en) Olefin polymerization catalyst
EP1866347A2 (en) Propylene polymer catalyst donor component
US5223466A (en) Olefin polymerization and copolymerization catalyst
US6051524A (en) Olefin polymerization and copolymerization catalyst
US5227354A (en) Olefin polymerization and copolymerization catalyst
JP2811325B2 (ja) オレフィン重合用触媒成分
JPS6162505A (ja) マグネシウムカルボキシレ−ト担体