JPH0429346B2 - - Google Patents

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JPH0429346B2
JPH0429346B2 JP58239676A JP23967683A JPH0429346B2 JP H0429346 B2 JPH0429346 B2 JP H0429346B2 JP 58239676 A JP58239676 A JP 58239676A JP 23967683 A JP23967683 A JP 23967683A JP H0429346 B2 JPH0429346 B2 JP H0429346B2
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microorganism
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は核酸関連物質生産性微生物の培養方法
に関し、さらに詳しくは、核酸関連物質生産性微
生物を特定の波長領域の光線の照射下に培養する
ことによつて該核酸関連物質の生産性を向上させ
る核酸関連物質生産性微生物の培養方法に関す
る。 本発明者は各種有用植物の生育、有用植物に対
する病害糸状菌類の繁殖の防除、藻類植物の培養
等において、光質条件が如何に影響するか研究し
ている過程において、全く偶然的に、核酸関連物
質生産性微生物を少なくとも280nmおよびそれ以
上の光線を実質的に含有する特定の光線の積極的
照射下に培養すると、核酸関連物質の生産性が大
いに向上することを見い出し本発明を完成するに
至つた。 かくして、本発明に従えば、核酸関連物質生産
性微生物を光線を照射しつつ、培養し、核酸関連
物質を生産する方法において、 前記微生物が、核酸関連物質を産する能力を
有する細菌類、放線菌類及び菌類から選ばれた
微生物であり、 前記光線の照射開始時期が前記培養系内の前
記微生物の対数増殖期以降であり、かつ、 前記光線が少なくとも280nmおよびそれ以上
の波長域の光線を実質的に含有する光線であ
る、 ことを特徴とする核酸関連物質生産性微生物の培
養方法、が提供される。 本発明において「核酸関連物質」とは、燐酸、
糖、プリン塩基、ピリミジン塩基からなる大きな
酸性の鎖状分子でリボ核酸とデオキリボ核酸とに
大別され、具体的には、例えばイノシン、5′−イ
ノシン酸、サイクリツク−3′、5′−イノシン酸、
グアニン、グアノシン、5′−グアニル酸、5′−グ
アノシン2リン酸、5′−グアノジン3リン酸、サ
イクリツク−3′、5′−グアニル酸、サイクリツク
−3′、5′−デオキシグアニル酸、アデニン、アデ
ノシン、5′−アデニル酸、5′−アデノシン2リン
酸、5′−アデノシン3リン酸、サイクリツク−
3′、5′−アデニル酸サイクリツク3′、5′−デオキ
シアデニル酸、ウラシル、ウリジン、5′−ウリジ
ル酸、5′−ウリジン2リン酸、5′−ウリジン3リ
ン酸、サイクリツク−3′、5′−ウリジル酸、5′−
ホルミルウラシル、キサンチン、キサントシン、
5′−キサンチル酸、シトシン、シチジン、5′−シ
チジル酸、サイクリツク−3′、5′−シチジル酸、
サイクリツク−3′、5′−デオキシシチジル酸、ニ
コチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド、ニコ
チンアミド・アデニン・ジヌクレオチド・ホスフ
エート、フラビン・アデニン・ジヌクレオチド、
シチジン2リン酸コリン、チミン、オロチジン、
オロチジン、オロチン酸、及びコエンザイムA等
であり、イノシン、5′−イノシン酸、グアノシ
ン、5′−グアニル酸、5′−アデノシン3リン酸、
フラビン・アデニン・ジヌクレオチド、ニコチン
アミド・アデニン・ジヌクレオチド・ホスフエー
ト、シチジン2リン酸コリン、及びオロチジンが
好適である。 本明細書において「核酸関連物質生産性微生
物」とは、核酸関連物質を微生物菌体外に代謝生
産物として生産する能力を有する微生物をいい、
かかる微生物には、菌類、放線菌類、細菌類及び
酵母類が包含される。 本発明の方法は、本発明者らの経験及び後述す
る実施例の結果から明らかなように、一般的に言
つて、どのような種類の微生物に対しても適用す
ることができ、それによつて大なり小なり核酸関
連物質の生産性の向上効果を期待することができ
るが、中でも菌類、細菌類、放線菌類及び酵母菌
類の微生物に対して特にその効果が著しく、特に
細菌類及び酵母菌類に対してその効果が著しい。 本発明の方法を適用することができる代表的な
微生物を例示すれば次のとおりである。なお下記
の微生物の例示においては、微生物の名称を和名
で属(Genns)及び種(Species)を示し、その
次に原名を( )内に示した。 1 細菌類 1) コリネバクテリウム(Corynebacterium)
属 (1) コリネバクテリウム・グルタミカム(C・
glutamicum) (2) コリネバクテリウム・ハイドロカーボクラス
タム (C.hydrocarbclastum) (3) コリネバクテリウム・アセトグルタミカム (C.acetoglutamicum) (4) コリネバクテリウム・ペトロフイルム(C.
petrophilum) (5) コリネバクテリウム・マイセトイデス(C.
mycetoides) (6) コリネバクテリウム・ムリセプテイカム (C.murisepticum) 2) ブレビバクテリウム(Brevibacterium)
属 (1) ブレビバクテリウム・アンモニアゲネス (Br.ammoniagenes)) (2) ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム (Br.ketoglutamicum) (3) ブレビバクテリウム・ヘルボルム(Br.
helvolum) (4) ブレビバクテリウム・リクエフアシエンス (Br.liquefaciens) (5) ブレビバクテリウム・アルカノリテイカム (Br・alkanolyticum) (6) ブレビバクテリウム・インセクテイフイリウ
ム (Br.insectiphilium) (7) ブレビバクテリウム・リネンス(Br.linens) (8) ブレビバクテリウム・アルカノフイルム (Br.alkanophilum) 3) バチルス(Bacillus)属 (1) バチルス・サブチリス(B.subtilis) (2) バチルス・リケニホーミス(B.
licheniformis) (3) バチルス・メガチリウム(B.megaterium) (4) バチルス・プミルス(B.pumilus) (5) バチルス・セレウス(B.sereus) 4) アルスロバクター(Arthrobacter)属 (1) アルスロバクター・ニユークレオゲネス (A.nucleogenes) (2) アルスロバクター・シンプレツクス(A.
simplex) (3) アルスロバクター・パラフイネウス(A.
paraffineus) 5) エシエリキア(Escherichia)属 (1) エシエリキア・コリ(E.coli) 6) シユードモナス(Pseudomonas)属 (1) シユードモナス・マルトフイリア(Ps.
maltophilia) (2) シユードモナス・アエルギノーサ(Ps.
aerugionosa) (3) シユードモナス・アルカノリテイカ(Ps.
alkanolytica) (4) シユードモナス・シリンガエ(Ps.syringae) 7) ミクロコツカス(Micrococcus)属 (1) ミクロコツカス・ルテウス(M.luteus) 8) エルウイニア(Erwinia)属 (1) エルウイニア・ヘルビコーラ 9) フラボバクテリウム(Elavobacterium)
属 (1) フラボバクテリウム・フラベシーンス(F.
flaveseens) (2) フラボバクテリウム・フスカス(F.fuscus) (3) フラボバクテリウム・サブフレウム(F.
subfureum) (4) フラボバクテリウム・アルボレスセンス (F.arborescens) (5) フラボバクテリウム・デボランス(F.
devorans) 10) セラチア(Serratia)属 (1) セラチア・マーシエツシエンス(S.
marcescens) 11) アシネトバクター(Acinetobacter)属 (1) アシネトバクター・カルコアセテイカス (Ac.calcoaceticus) 12) サルシナ(Sarcina)属 (1) サルシナ・ルテア(Sa.lutea) 13) プロテウス(Proteus)属 (1) プロテウス・ミラビリス(Pr.mirabilis) 14) アルカリゲネス(Alcaligenes)属 (1) アルカリゲネス・フアエカリス(Al.
faecalis) 15) クレビシエラ(Klebsiella)属 (1) クレビシエラ・プネウモニアエ(K.
pneumoniae) 16) スタフイロコツカス(Staphylococcus)
属 (1) スタフイロコツカス・アウレウス(St.
aureus) 17) アエロバクター(Aerobacter)属 (1) アエロバクター・アエロゲネス(Ae.
aerogenes) 18) アクロモバクター(Achromobacter)属 (1) アクロモバクター・チユーメフアシエンス (Ach.tumefaciens) 19) ロドコツカス((Rhodococcus)属 (1) ロドコツカス・エクイ(R.equi) 等が挙げられ、就中コリネバクテリウム属、ブレ
ビバクテリウム属、バチルス属、アルスロバクタ
ー属、エシエリキア属、シユードモナス属、ミク
ロコツカス属、サルシナ属、ハンセスラ属及びフ
ラボバクテリウム属が好ましく、コリネバクテリ
ウム属、ブレビバクテリウム属、バチルス属、ア
ルスロバクター属及びサルシナ属がさらに好まし
く、コリネバクテリウム属、ブレビバクテリウム
属及びバチルス属が最も好ましい。 2 酵母菌類 1) キヤンデイダ(Candida)属 (1) キヤンデイダ・ウテイリス(C.utilis) (2) キヤンデイダ・バリダ(C.valida) (3) キヤンデイダ・パラプシロシス(C.
parapsilosis) (4) キヤンデイダ・トロピカリス(C.tropicalis) 2) ロドトルラ(Rhodotorula)属 (1) ロドトルラ・ルブラ(Rh.rubra) (2) ロドトルラ・ムシロギノーサ(Rh.
muciloginosa) 3) サツカロマイセス(Saccharomyces)属 (1) サツカロマイセス・セレビシア(Sa.
cerevisiae) (2) サツカロマイセス・カールスバージエンシス (Sa.carlsbergensis) (3) サツカロマイセス・ロウキシー(Sa.rouxii) 4) ブレタマイセス(Brettanomyces)属 (1) ブレタノマイセス・ペトロフイルム(Br.
petrophilum) 5) ハンセヌラ(Hansenula)属 (1) ハンセヌラ・アノマラ(H.anomala) (2) ハンセヌラ・ジヤドニー(H.jadnii) 6) トルロプシス(Torulopsis) (1) トルロプシス・キヤンデイダ(T.candida) 7) デバリオマイセス(Debaryomyces)属 (1) デバリオマイセス・カンタレリー(D.
cantarelli) (2) デバリオマイセス・サブグローボサス(D.
subglobosus) (3) デバリオマイセス・グローボサス(D.
globosus) 8) ザイゴサツカロマイセス
(Zygosaccharomyces)属 (1) ザイゴサツカロマイセス・ソーヤ(Zy.
soya) 3 菌類 1) アスペルギルス(Aspergillus)属 (1) アスペルギルス・クエリシナス(As.
quercinus) (2) アスペルギルス・タマリー(As.tamarii) 2) ニユーロスポーラ(Neurospora)属 3) ペニシリウム(Penicillium) (1) ペニシリウム・シトリナム 4 放線菌類 1) スレプトマイセス(Streptomyces)属 (1) スレプトマイセス・ハイグロスコピカス (St.hygroscopicus) (2) スレプトマイセス・スカビエス(St.
scabies) (3) スレプトマイセス・アウレウス(St.aureus) (4) スレプトマイセス・オリバセウス(St.
olivaceus) 等がある。 従来、核酸関連物質の発酵法による工業的生産
は、通常、終始暗黒のタンク内で行なわれてお
り、光線の照射を実質的に回避した条件下に行な
われている。本発明は、かかる従来の核酸関連物
質の発酵的生産法とは対照的に、上記特定の光線
を実質的に含有する光線を積極的に照射しながら
微生物の培養を行なうものであり、この点、本発
明の方法は従来の発酵法とは本質的に相違するも
のである。 上記特定光線の照射は核酸関連物質生産工程で
いう、前培養および、本培養いづれの場合も適用
されるが、本培養に行なうことによりその効果が
大となる。 照射しうる光線は、少なくとも280nmおよびそ
れ以上の波長域の光線を実質的に含有する限り、
特に制限はなく、280〜800nmの波長域光を実質
的に含有する光線であれば、人工光線のみなら
ず、自然光線も使用することができる。 しかして、人工光線及び/又は自然光線を用い
る場合には、必要に応じて光フイルターを用い、
少なくとも280nmおよびそれ以上の波長域光を実
質的に含有する光線の照射光量が100000μw/cm2
以下、更に好ましくは、5000〜1μw/cm2に抑制さ
れた人工光線の照射下に培養することが好まし
い。 本発明の方法に従い、微生物の培養系に照射さ
れる前記光線の強度は、厳密に制限されるもので
はなく、培養すべき微生物の種類やその他の培養
条件等により異なり、個々の場合における最適の
照射条件は当業者であれば小規模の実験を行なう
ことにより容易に決定しうるが、一般には、
400nm〜800nmの範囲の波長の可視光線領域光の
光量が100000μw/cm2以下、好ましくは10000〜
1μw/cm2さらに好ましくは5000〜10μw/cm2、特
に好ましくは1000〜50μw/cm2の範囲内に調節さ
れた光線を照射するのが有利である。また、
280nm〜400nmの波長の紫外線領域の光線はあま
り強くない方が好ましく、通常該波長範囲の紫外
線の強度は一般に80000μw/cm2以下、好ましくは
10000μw/cm2以下、さらに好ましくは3000〜
1μw/cm2特に好ましくは1000〜10μw/cm2とする
のが望ましい。 また、本発明の方法に従い、微生物の培養系に
対して前記特定の光線を積極的に照射する具体的
方法としては、例えば、実質的に外光線から密閉
された系内(タンク内)において、少なくとも
280nmおよびそれ以上の波長域の光線を実質的に
含有する光線、好ましくは、280〜800nmの波長
域光を実質的に含有する人工光線(この場合、人
工光線源それ自体がかかる光質特性の光を発する
ものであつてもよく、或いは人工光線源を適当な
フイルターで覆うことにより照射される光が上記
のような光質特性をもつようにしてもよい)を照
射する方法;太陽又は自然光線の照射下に、少な
くとも280およびそれ以上の波長域の光線を実質
的に含有する光線、好ましくは、280〜800nmの
波長域光を実質的に含有する光を透過する、透明
な無色乃至有色の有機質又は無機質の被覆材(例
えば、紫外線吸収剤を配合した合成樹脂フイル
ム)により被覆した条件下に培養を行なう方法;
並びに上記両方法の組合わせ等が考えられる。 本発明の方法に従がい上記特定波長域光を実質
的に含有する光線の核酸関連物質生産性微生物に
対する照射開始時期は、該微生物培養系内に於い
て、該微生物の、対数増殖期が好ましい。該微生
物は、培養系内に植菌されると、直ちに急激なる
増殖は行なわず、誘導期を経過した後に、急速に
増殖を行う対数増殖期となる。対数増殖期以降
の、該微生物は、系内の栄養源の枯渇に伴ない定
常期を経て、減数、死減する。本発明によれば、
上記特定波長域光を実質的に含有する光線の照射
開始は、対数増殖期、好ましくは、対数増殖期の
前期さらに好ましくは、中期である。また、上記
特定の波長域光を実質的に含有する光線を照射す
る期間としては、前記の照射開始時点より発酵が
終了する時点まで、あるいは発酵がある過程に達
する時点まで等あげられるが、好ましくは発酵が
終了する時点までである。 なお、照射形式としては、続けて照射を行なう
連続照射法、照射と暗黒とを交互にくり返す間欠
照射法、およびこれらの組み合せ法等があり、適
宜選択することが出来る。 本発明でいう「Xnmおよびそれ以上の波長域
の光線を実質的に含有する」とは照射する全光線
量のうち、Xnm未満の波長域の光線が完全に存
在しないことのみならず、該光線が本発明の培養
に悪影響を及ぼさない程度の範囲で少量含有して
いても支障はないことを意味する。 また、本発明でいう「Y〜Znmの波長域光を
実質的に含有する」とは、照射する全光線量のう
ち、Y〜Znmの波長域光が100%の場合のみなら
ず、60%以上、好ましくは、80%以上更に好まし
くは90%以上である。 本発明の方法に従う核酸関連物質生産性微生物
の培養は、上記特定の光線の照射下に行なうとい
う条件を除けば、従来から行なわれている条件と
全く同様の条件下に行なうことができる。例え
ば、核酸関連物質生産性微生物を適当な栄養培地
中で液体培養又は固体培養することにより行なう
ことができる。その際の培地の栄養源、窒素源及
び無機塩類等は、使用する微生物や培養手段に応
じて適宜変更選択されるが、微生物の培養に適常
用いられるものが広く使用される。炭素源として
は、同化可能な炭素化合物であればよく、例えば
ブドウ糖、シヨ糖、乳糖、麦芽糖、澱粉、デキス
トリン、糖密、グリセリン炭化水素、エチルアル
コール、メチルアルコール、酢酸などが使用され
る。また、窒素源としては、使用可能な窒素化合
物であればよく、例えばコーン・スチープ・リカ
ー、大豆粉、大豆タンパク加水分解物、綿実油、
小麦グルテン、ペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、酵母、カゼイン加水分解物、アンモニウム
塩、硝酸塩、などが使用される。その他無機塩と
しては例えば、リン酸塩、マグネシウム、カルシ
ウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、鉄、マンガ
ンなどの塩類が、また必要に応じて各種ビタミン
類やアミノ酸類、核酸関連物質も使用される。 培養温度および培養時間は、使用する微生物に
よつても多少異なるものであつて、その微生物が
充分発育し得る範囲内で適宜変更することができ
るが一般に、例えば細菌の場合は約25〜37℃程
度、糸状菌、酵母菌、担子菌の場合は約20〜26℃
程度、放線菌類の場合は約26〜32℃程度で培養す
ることがよい。 現在工業的には、核酸関連物質は発酵法と合成
法の併用による方法と、直接発酵法によつて生産
されている。発酵法と合成法によつて5′−イノシ
ン酸を生産するには、バチルス(B.subtilis)属
に属する菌株のうち、アデニンおよびヒスチジン
要求性株を選定し、グルコースやデンプンと適量
のアデニン、アミノ酸などを含有する栄養培地で
2〜3日間、30℃で通気培養し、イオン交換樹
脂、活性炭などによりイノシンを吸着、脱離を行
ない単離する。これを原料として化学的にリン酸
化して5′−イノシン酸を得ている。 5′−グアニル酸を得る場合は、プリン要求性の
バチルス属菌体を培養することにより、5′−アミ
ノ−4−イミダソールカルボキシアミドリポシド
(AICA−リポシド)を得、これを化学的に開環、
酸化、アミノ化を行ない、リン酸化して得ること
ができる。 また、直接発酵法では、ブレビバクテリウム属
に属する菌株のうち、アデニン要求株により、
5′−イノシン酸をデノボ(denovo)法により得
ることができる。また栄養培地中に前駆体として
ヒボキサンチン、グアニン等を添加してサルベー
ジ(salvage)法によつても5′−イノシン酸およ
び5′−グアニル酸を得ることができる。 本発明において、上記光質条件下で培養を行う
際に使用する資材としては、上記の光線透過特性
を有するものであれば、その材質等は特に制限さ
れるものではなく、どのようなタイプの被覆材で
も使用することができる。そしてかかる資材は通
常無機質又は有機質のフイルム、板、その他の成
形体から成ることができる。しかして、例えば無
機質フイルム又は板としては、典型的には染料又
は顔料(例:エメラルドグリーン)を配合したガ
ラス板、通常の紫外線吸収剤を含有する合成樹脂
膜を塗布又は積層したガラス板およびガラスフイ
ルター等が挙げられ、また、有機質フイルム又は
板としては、特に紫外線吸収剤を塗布又は含有せ
しめた合成樹脂フイルム又は板が好適である。 この成形に使用しうる樹脂としては、後述する
熱可塑性樹脂の他、例えば、メラミン樹脂、フエ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、尿
素樹脂、アルキツド樹脂、アリルフタレート樹脂
等の熱硬化性樹脂もまた用いることができる。 本発明に使用し得る透明フイルム又は板は、例
えば通常のフイルム形成性熱可塑性樹脂に適当な
紫外線吸収剤を配合し、フイルム又は板に成形す
ることにより製造することができる。 使用し得るフイルム成形性熱可塑性合成樹脂と
しては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレ
ート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、
含フツ素樹脂、セルロース系樹脂、ABS樹脂等、
又はこれら重合体を主体(好ましくは50重量%以
上)とする共重合体もしくはブレンド物が包含さ
れ、特に耐光性、強度、光線透過性の理由からポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、含フツ系樹脂、セルロース系樹脂
及びポリカーボネートが好適である。 本発明に使用し得る人工光源として、上記した
特定波長域の光線を放射する光源であれば、いづ
れものでも使用できる。そして、かかる光源とし
ては例えば、蛍光灯、水銀灯、陽光ランプ、一般
電球、投光用電球、特殊電球(東芝ランプカタロ
グより、東芝電材株式会社)等がある。更に具体
的には、蛍光灯[( )内は、商品名を示す。]と
して、日照灯(FLF40SW−E/M、東芝)、プ
ラントルクス(FL40B/NL、東芝)、フイツシ
ユルクス(FL40SBRF/NL、東芝)、青色
(FL40B/NL、東芝)、青白色(FL40BW/NL、
東芝)、白色(FL40SD/NL、東芝)、昼光色
(FL40SD/NL、東芝)、デラツクス(FL40SW
−DL−X/NL、東芝)、温白色(FL40SW/
NL、FL40SW/−A/NL、東芝)、葉たばこ用
6100〓(FL40SRD−SDL6100〓、東芝)、写真
撮影用(FL40SD−SDL−CP/NL、東芝)、陽
光ランプ(D125、D250など、東芝)、高演色性
蛍光灯(FL20SW−EDL−50K、東芝)及び捕虫
用蛍光灯(FL20SBA−37K、東芝)等がある。 以上述べた本発明の方法に従えば、醗酵法によ
る核酸関連物質の生産において、特定の光質条件
下に微生物を培養することにより、核酸関連物質
の生産が大いに促進され、医薬、食品等の分野に
資する所極めて甚大である。 次に実施例を挙げて、本発明をさらに説明す
る。 実施例1、比較例1及び10 グルコース20g、酵母エキス5g、NACl3g、
肉エキス10g、ペプトン10g及び蒸留水1から
成る水溶液100mlを500ml三角フラスコに分注し、
加圧滅菌後、あらかじめグルコース・ブイヨンス
ラントに植継いでおいたイノシン及び5′−イノシ
ン酸生産性微生物ブレビバクテリウム・アンモニ
アゲネス(Brevibacterium ammoniagenes
ATCC21295)を1白金耳接種し、培養温度30℃、
振とう回数200回/分、暗黒条件下で24時間前培
養した。 予め、表−1から成る水溶液を調製しておき、
その水溶液20mlをハリオガラス製の500ml坂口フ
ラスコに分注し、110℃10分間滅菌後、上記培養
浮遊液2mlを接種し、培養温度30℃、振とう回転
数200回/分、暗黒条件下で、本培養を行なつた。
【表】
【表】 植菌と同時に添加
本培養開始より7時間目に、菌体の増殖が対数
増殖期の中期に達していることを生菌数により確
認したので、表−2、図−1及び図−2に示した
280〜360nm及び300〜800nmの波長域光を発光す
る蛍光灯を設置してある振とう培養液(培養温度
30℃、振とう回転数200回/分)に、培養フラス
コ10本を移し、培養を継続した。なお、残つた10
本の培養フラスコについてはそのまま暗黒培養を
続けた。培養時間は培養開始より110時間とし、
培養中の培地のPHはアンモニア水でPH7.0に調節
した。光照射区で連続照射培養を行つた。さら
に、本培養開始当初から実施例1と同様な光線照
射条件の下で培養を行つた(比較例10)。その培
養結果を表−3に示した。培養結果(生成量)
は、各区の培養フラスコ(10本)で得られた値の
平均値である。
【表】
【表】 実施例2、比較例2 表−4及び表−5に示した前培地及び本培地を
用いて5′−イノシン酸生産性微生物ブレビバクテ
リウム・アンモニアゲネス(Brevibacterium
ammoniagenes ATTCC 15187)を実施例1と
同一の方法で培養した。但し、培養時間は120時
間とし、培養15時間目にマイトマイシンCを最終
濃度30μg/mlになる様に添加して培養を行な
い、培養中のPH調節は行わなかつた。その培養結
果を表−6に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例3、比較例3 表−7及び表−8に示した前培地及び本培地を
用いて、グアノシン生産性微生物バチルス・サブ
チリス(Bacillus subtilis ATCC 14661)を実
施例1と同一の方法で培養した。但し、培養時間
は72時間とし、培養24時間目にグアニンを最終濃
度3mg/mlになる様に添加して培養を行ない、培
養中のPH調節は行わなかつた。その培養結果を表
−9に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例4、比較例4 表−10及び表−11に示した前培地及び本培地を
用いて、5′−グアニル酸生産性微生物コリネバク
テリウム・グルタミカム(Coryne−bacterium
glutamicum ATCC 21560)を実施例1と同一
の方法で培養した。但し、培養時間は72時間と
し、培養14時間目にテラマイシンCを最終濃度
500μg/mlとなる様に添加して培養を行つた。
また、培養中の培地PHは尿素溶液のフイード法に
よりPH7.0前後に維持した。その培養結果を表−
12に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例5、比較例5 グルコース30g、肉エキス10g、ペプトン10
g、NaCl2.5g及び蒸留水1から成る水溶液を
PH6.8に調製し、この水溶液100mlを500ml三角フ
ラスコに分注し、加圧滅菌後、5′−アデノシン3
リン酸生産性微生物ブレビバクテリウム・アンモ
ニアゲネス(Brevibacterium ammoniagenes
ATCC 6872)を1白金耳接種し、30℃、振とう
回転数200回/分、暗黒条件下で24時間前培養を
行つた。予め、表−13から成る水溶液を調製して
おき、その水溶液3.5を2基の7.5パイレツク
スガラス製ジヤーフアメンターに各々分注し、滅
菌した後上記前培養菌体浮遊液350mlを植菌し、
培養温度32℃、撹拌回転数550rpm、通気量3.5
/分の条件で暗黒培養を開始した。8時間後、
槽内の菌体の増殖が対数増殖期の中期になつてい
ることを生菌数及び排炭酸ガス量により確認し、
一方のジヤーフアメンターに光照射を開始し、他
のジヤーフアメンターはそのまま暗黒培養を続け
た。光照射を開始したジヤーフアメンターには表
−14、図−1及び図−2に示した280〜360nm及
び300〜800nmの波長域光を発光する蛍光灯がジ
ヤーフアメンターを取り囲んで設置してある。培
養開始より24時間目に各ジヤーフアメンターにア
デニンを最終濃度3mg/mlとなる様に添加して培
養を継続した。培養時間は72時間とし、その間の
培地中のPHはアンモニア水のフイード法によりPH
6.8に維持した。なお、光照射区では連続照射培
養を行い、その結果を表−15に示した。
【表】
【表】
【表】 実施例6、比較例6 表−16及び表−17に示した前培地及び本培地を
用いて、ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオ
チド・ホスフエード(NADP)生産性微生物ア
ルスロバクター・シトレウスATCC11624)を実
施例5と同一の方法で培養した。但し、実施例5
で培養24時間目であつたアデニン(最終濃度3
mg/ml)の添加を培養30時間目とし、同時にニコ
チン酸を最終濃度3mg/mlとなる様に添加した。
さらに、培養48時間目には、メガミン(界面活性
剤)を最終濃度2mg/mlになる様に添加し、培養
中のPHはアンモニア水のフイード法によりPH70を
維持した。培養は96時間とし、その結果を表−18
に示した。
【表】
【表】
【表】 実施例7、比較例7 表−19及び表−20に示した前培地及び本培地を
用いて、フラピン・アデニン・ジヌクレオチド
(FAD)生産性菌サルシナ・ルテナ(Sarrina
lutea IAM 1099)を実施例1と同一の方法で培
養した。但し、培養時間は96時間とし、培養48時
間目にアデニン及びフラビンモノヌクレオチドを
各々最終濃度1mg/mlとなる様に添加して培養を
行ない、培養中のPH調節は行なわかつた。その培
養結果を表−21に示した。
【表】
【表】
【表】 実施例8、比較例8 表−22及び表−23に示した前培地及び本培地を
用いてシチジン2リン酸コリン生産性微生物ハン
セヌラ・シヤデイニ(Hansenula jadini IFO
0987)を実施例5と同一の方法で培養した。但
し、培養温度は30℃、培養時間は30時間とし、培
養中のPHはアンモニア水のフイード法によりPH
6.0に維持し、培養途中でのアデニンの添加は行
わなかつた。
【表】
【表】 培養終了後、光照射区及び暗黒区の培養液より
各々の培養菌体を遠心分離により採取し、それら
を真空凍結乾燥法によつて乾燥し、両区の凍結乾
燥菌体を得た。 予め、表−24に示した反応液を調製しておき、
その水溶液20mlを500ml坂口フラスコに分注し、
そこに前記方法で得た凍結乾燥菌体をフラスコ当
たり2g(100mg/ml)添加した。このようにし
て用意した光照射区の凍結乾燥菌体を添加したフ
ラスコ10本、及び暗黒区の凍結乾燥菌体を添加し
たフラスコ10本を28℃の暗黒条件下で10時間振と
うし、この反応液中に生成蓄積したCDP−コリ
ンの量(10本のフラスコで得られた値の平均値)
を表−25に示した。
【表】
【表】 実施例9、比較例9 前培地及び本培地として表−26に示した水溶液
を用いて、オロチジン生産性微生物バチルス・サ
ブチリス(Bacillus subtilis ATCC 15182)を
実施例1と同一の方法で培養した。但し、培養時
間は64時間とし、培養中のPH調節は行わなかつ
た。その培養結果を表−27に示した。
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は実施例で使用した照射光の
波長別比エネルギー曲線である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 核酸関連物質生産性微生物を光線を照射しつ
    つ、培養し、核酸関連物質を生産する方法におい
    て、 前記微生物が、核酸関連物質を産する能力を
    有する細菌類、放線菌類及び菌類から選ばれた
    微生物であり、 前記光線の照射開始時期が前記培養系内の前
    記微生物の対数増殖期以降であり、かつ、 前記光線が少なくとも280nmおよびそれ以上
    の波長域の光線を実質的に含有する光線であ
    る、 ことを特徴とする核酸関連物質生産性微生物の培
    養方法。 2 該培養を少なくとも280〜700nmの波長域光
    を実質的に含有する光線の照射下に行なう特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 3 該培養を少なくとも280〜500nmの波長域光
    を実質的に含有する光線の照射下に行なう特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 4 該核酸関連物質がイノシン、5′−イノシン
    酸、グアノシン、5′−グアニル酸、5′−アデノシ
    ン3′リン酸、フラビン・アデニン・ジヌクレオチ
    ド、ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチ
    ド・ホスフエート、シチジン2リン酸コリン及び
    オロチジンである特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 5 該光線の照射強度が100000〜1μW/cm2の範
    囲である特許請求の範囲第1〜4項いずれか記載
    の方法。 6 該光線が、人工光線及び/又は自然光線であ
    る特許請求の範囲第1〜5項いずれか記載の方
    法。 7 該微生物が、コリネバクテリウム
    (Corynebacterinm)属、ブレビバクテリウム
    (Brevibacteriun)属アルスロバクター
    (Arthrobacter)属、バチルス(Bacillus)属、
    サルシナ(Sarcina)属、及びハンセヌラ
    (Hansenula)属である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
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JPS5639789A (en) * 1979-09-05 1981-04-15 Yamamoto Takashi Activating method of bacteria used for treating and deodorizing organic waste

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