JPH0429094Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0429094Y2 JPH0429094Y2 JP1987060734U JP6073487U JPH0429094Y2 JP H0429094 Y2 JPH0429094 Y2 JP H0429094Y2 JP 1987060734 U JP1987060734 U JP 1987060734U JP 6073487 U JP6073487 U JP 6073487U JP H0429094 Y2 JPH0429094 Y2 JP H0429094Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- pressure
- swash plate
- compressor
- suction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 238000007906 compression Methods 0.000 claims description 18
- 230000006835 compression Effects 0.000 claims description 11
- 239000003507 refrigerant Substances 0.000 description 29
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 6
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 2
- 238000004378 air conditioning Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 230000008020 evaporation Effects 0.000 description 1
- 238000001704 evaporation Methods 0.000 description 1
- 238000007710 freezing Methods 0.000 description 1
- 230000008014 freezing Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
[考案の目的]
(産業上の利用分野)
本考案は、帰還冷媒の圧力状態に応じて吐出冷
媒量を調節するようにした容量可変斜板式コンプ
レツサの改良に関する。
媒量を調節するようにした容量可変斜板式コンプ
レツサの改良に関する。
(従来の技術)
最近の自動車用空気調和装置に使用されるコン
プレツサには、第2図に示すような容量可変斜板
式コンプレツサが提案されている(例えば、特開
昭58−158382号公報参照)。
プレツサには、第2図に示すような容量可変斜板
式コンプレツサが提案されている(例えば、特開
昭58−158382号公報参照)。
この容量可変斜板式のコンプレツサ3は、シリ
ンダ25における圧縮室内容積を、このコンプレ
ツサ3に帰還する冷媒の吸入圧Psに応じて変化
させて、該コンプレツサ3の吐出冷媒量を調節
し、このコンプレツサ3の吸入圧Psが一定にな
るようにしたものである。
ンダ25における圧縮室内容積を、このコンプレ
ツサ3に帰還する冷媒の吸入圧Psに応じて変化
させて、該コンプレツサ3の吐出冷媒量を調節
し、このコンプレツサ3の吸入圧Psが一定にな
るようにしたものである。
このように吸入圧Psを一定にすると、ある程
度エバポレータの出口における冷媒圧力(すなわ
ち、エバポレータにおける冷媒の蒸発圧力)が一
定になり、いわゆる低負荷時のエバポレータの凍
結を避けることができるというメリツトの他に、
コンプレツサが熱負荷に応じた吐出量となり、ま
た、従来から行なわれていたマグネツトクラツチ
によるコンプレツサの回転−停止の頻度を可及的
に減少させ、エンジン回転の急激なトルク変動及
び吹き出し空気の急激な温度変化を防止し、エア
コン運転の快適性を向上させることができる。
度エバポレータの出口における冷媒圧力(すなわ
ち、エバポレータにおける冷媒の蒸発圧力)が一
定になり、いわゆる低負荷時のエバポレータの凍
結を避けることができるというメリツトの他に、
コンプレツサが熱負荷に応じた吐出量となり、ま
た、従来から行なわれていたマグネツトクラツチ
によるコンプレツサの回転−停止の頻度を可及的
に減少させ、エンジン回転の急激なトルク変動及
び吹き出し空気の急激な温度変化を防止し、エア
コン運転の快適性を向上させることができる。
この容量可変斜板式のコンプレツサ3は、エン
ジンによりベルト、プーリ2、及びマグネツトク
ラツチ2aを介して回転駆動される駆動軸11を
有している。この駆動軸11には、駆動棒11a
が駆動軸11と直角方向に突設され、クランク室
12内で駆動軸11と共に回転するようになつて
いる。
ジンによりベルト、プーリ2、及びマグネツトク
ラツチ2aを介して回転駆動される駆動軸11を
有している。この駆動軸11には、駆動棒11a
が駆動軸11と直角方向に突設され、クランク室
12内で駆動軸11と共に回転するようになつて
いる。
この駆動棒11aにはピン11bを支点として
駆動斜板13が駆動軸11に対して傾斜して揺動
し得るようにリンク(図示せず)を介して連結さ
れ、駆動軸11の回転力が駆動棒11a及びピン
11b等を介して駆動斜板13に伝達するように
なつている。この駆動斜板13には、スラスト軸
受14及びラジアル軸受15を介して、非回転の
ウオブル板16を摺動自在に取付けている。
駆動斜板13が駆動軸11に対して傾斜して揺動
し得るようにリンク(図示せず)を介して連結さ
れ、駆動軸11の回転力が駆動棒11a及びピン
11b等を介して駆動斜板13に伝達するように
なつている。この駆動斜板13には、スラスト軸
受14及びラジアル軸受15を介して、非回転の
ウオブル板16を摺動自在に取付けている。
前記ウオブル板16は、クランク室12のケー
シング17に固定された案内ピン18に対して滑
動自在に連結されたシユー19を有し、このシユ
ー19により回転が防止される一方、軸線方向の
往復動が許容されている。このウオブル板16に
は、球面軸受22aを介して複数のピストンロツ
ド22が円周方向等間隔に取付けられ、このピス
トンロツド22の他端には球面軸受22bを介し
てピストン23が連結されている。
シング17に固定された案内ピン18に対して滑
動自在に連結されたシユー19を有し、このシユ
ー19により回転が防止される一方、軸線方向の
往復動が許容されている。このウオブル板16に
は、球面軸受22aを介して複数のピストンロツ
ド22が円周方向等間隔に取付けられ、このピス
トンロツド22の他端には球面軸受22bを介し
てピストン23が連結されている。
そして駆動斜板13の回転により、ウオブル板
16がいわゆるみそすり的動作をして軸線方向に
往復動することになり、これによりピストンロツ
ド22を介してピストン23を往復動させるよう
になつており、このピストン23が嵌挿されたシ
リンダ25のピストン23の前面側部分は圧縮室
となり、背面側部分は前記クランク室12と連通
している。
16がいわゆるみそすり的動作をして軸線方向に
往復動することになり、これによりピストンロツ
ド22を介してピストン23を往復動させるよう
になつており、このピストン23が嵌挿されたシ
リンダ25のピストン23の前面側部分は圧縮室
となり、背面側部分は前記クランク室12と連通
している。
シリンダヘツド30には吸入ポート29及び吐
出ポート33が設けられ、この吸入ポート29に
は、エバポレータからの帰還冷媒が流入し、この
冷媒はバルブプレート20に開設された吸入口2
7を閉鎖する吸入弁34の閉鎖弾撥力に抗してシ
リンダボア26内に流入するようになつている。
出ポート33が設けられ、この吸入ポート29に
は、エバポレータからの帰還冷媒が流入し、この
冷媒はバルブプレート20に開設された吸入口2
7を閉鎖する吸入弁34の閉鎖弾撥力に抗してシ
リンダボア26内に流入するようになつている。
また、この冷媒はシリンダヘツド30に形成さ
れた前記吸入ポート29と連通する連通路32a
を介して吸入側圧力室32に導かれるようになつ
ている。
れた前記吸入ポート29と連通する連通路32a
を介して吸入側圧力室32に導かれるようになつ
ている。
一方、前記吐出ポート33は圧縮された冷媒が
流出する部分であり、前記バルブプレート20に
開設された吐出口28から吐出された冷媒をコン
デンサに送り込む配管(いずれも図示せず)と連
通され、さらに連通路35aを介して吐出側圧力
室35とも連通している。
流出する部分であり、前記バルブプレート20に
開設された吐出口28から吐出された冷媒をコン
デンサに送り込む配管(いずれも図示せず)と連
通され、さらに連通路35aを介して吐出側圧力
室35とも連通している。
前記吸入側圧力室32と吐出側圧力室35との
間には、コントロールバルブCvが設けられ、こ
のコントロールバルブCvは下部に第1制御弁3
6を、頂部に第2制御弁39を有しており、前記
第1制御弁36は、前記吸入側圧力室32の内部
圧力に応じて伸縮するベローズ37と、このベロ
ーズ37内に設けられたばね38との力の均衡に
より第1弁口40の開度を調整し、前記吸入側圧
力室32内の冷媒を第1弁口40より通路41、
通孔42、通路43、シリンダ25の中心孔44
及び駆動軸11の中心通路45を通つてクランク
室12に導くようになつている。
間には、コントロールバルブCvが設けられ、こ
のコントロールバルブCvは下部に第1制御弁3
6を、頂部に第2制御弁39を有しており、前記
第1制御弁36は、前記吸入側圧力室32の内部
圧力に応じて伸縮するベローズ37と、このベロ
ーズ37内に設けられたばね38との力の均衡に
より第1弁口40の開度を調整し、前記吸入側圧
力室32内の冷媒を第1弁口40より通路41、
通孔42、通路43、シリンダ25の中心孔44
及び駆動軸11の中心通路45を通つてクランク
室12に導くようになつている。
また、第1制御弁36には作動ロツド46が設
けられ、この作動ロツド46により第2制御弁3
9が開放されるようになつている。そしてこの両
制御弁36,39は連動して動作するようになつ
ており、前述のように第1制御弁36が第1弁口
40の開度を大きくする場合には、この第2制御
弁39は、第2弁口47の開度を小さくするよう
に作動するようになつている。
けられ、この作動ロツド46により第2制御弁3
9が開放されるようになつている。そしてこの両
制御弁36,39は連動して動作するようになつ
ており、前述のように第1制御弁36が第1弁口
40の開度を大きくする場合には、この第2制御
弁39は、第2弁口47の開度を小さくするよう
に作動するようになつている。
したがつて、冷房サイクルにおける熱負荷が小
さい場合には、帰還冷媒の圧力は十分スーパーヒ
ート量が得られず、低圧で帰還するため、吸入側
圧力室32内の圧力(前述した吸入圧Ps)が低
くなり、ベローズ37は上方に伸び、第2弁口4
7を大きく開き、吐出口28から圧縮工程にある
ピストン23によつて圧縮された高圧冷媒(以下
吐出圧Pd)の一部を、この第2弁口47より通
路48,49を通つてクランク室12に導入し、
このクランク室12の内部圧力(以下コンプレツ
サ内圧Pc)を高めることになる。
さい場合には、帰還冷媒の圧力は十分スーパーヒ
ート量が得られず、低圧で帰還するため、吸入側
圧力室32内の圧力(前述した吸入圧Ps)が低
くなり、ベローズ37は上方に伸び、第2弁口4
7を大きく開き、吐出口28から圧縮工程にある
ピストン23によつて圧縮された高圧冷媒(以下
吐出圧Pd)の一部を、この第2弁口47より通
路48,49を通つてクランク室12に導入し、
このクランク室12の内部圧力(以下コンプレツ
サ内圧Pc)を高めることになる。
ここに、ウオブル板16の傾斜角は複数のピス
トン23に対して加わる前後の圧力バランスによ
つてコントロールされており、クランク室12内
の圧力が吸入側の圧力より少しでも大きくなる
と、複数のピストン23の背面に加わる力の合成
力は、ウオブル板16に、ピン11bを中心とす
るモーメントとして働き、このウオブル板16の
傾斜角度を減少させるように作用する。
トン23に対して加わる前後の圧力バランスによ
つてコントロールされており、クランク室12内
の圧力が吸入側の圧力より少しでも大きくなる
と、複数のピストン23の背面に加わる力の合成
力は、ウオブル板16に、ピン11bを中心とす
るモーメントとして働き、このウオブル板16の
傾斜角度を減少させるように作用する。
このため、吸入工程にあるピストン23は、充
分な大きなストロークとなるように後退できず、
次に圧縮工程に入るときに僅かな圧縮ストローク
しか行なうことができない。これにより冷媒の圧
縮量は少なくなり、吐出冷媒量も少なく、冷房サ
イクル内を循環する冷媒流量が減少し、低い熱負
荷に応じた適正な冷媒量となる。この冷媒量の減
少により、コンプレツサ3の吸込圧Psが次第に
上昇し、結果的に一定な吸入圧Psに保たれる。
これにより冷媒の圧縮量は少なくなり、吐出冷媒
量も少なく、冷房サイクル内を循環する冷媒流量
が減少し、低い熱負荷に応じた適正な冷媒量とな
る。この冷媒量の減少により、コンプレツサ3の
吸入圧が次第に上昇し、結果的に一定な吸入圧に
保たれる。
分な大きなストロークとなるように後退できず、
次に圧縮工程に入るときに僅かな圧縮ストローク
しか行なうことができない。これにより冷媒の圧
縮量は少なくなり、吐出冷媒量も少なく、冷房サ
イクル内を循環する冷媒流量が減少し、低い熱負
荷に応じた適正な冷媒量となる。この冷媒量の減
少により、コンプレツサ3の吸込圧Psが次第に
上昇し、結果的に一定な吸入圧Psに保たれる。
これにより冷媒の圧縮量は少なくなり、吐出冷媒
量も少なく、冷房サイクル内を循環する冷媒流量
が減少し、低い熱負荷に応じた適正な冷媒量とな
る。この冷媒量の減少により、コンプレツサ3の
吸入圧が次第に上昇し、結果的に一定な吸入圧に
保たれる。
また、冷房サイクルにおける熱負荷が大きい場
合には、吸入圧Psが高くなり、ベローズ37が
縮小して第1制御弁36が下方に移動し、第1弁
口40の開度を大きく、第2弁口47は閉じるの
で、高圧の吐出圧はクランク室12内に導入され
ず、吸入圧力Psがクランク室12内の圧力Pcよ
り小さいと、クランク室12内の圧力Pcが、中
心通路45→中心孔44→通路43→通孔42→
通路41→第1弁口40→吸入側圧力室32を通
つて流れ、クランク室内圧Pcと吸込圧Psがほぼ
等しくなる。
合には、吸入圧Psが高くなり、ベローズ37が
縮小して第1制御弁36が下方に移動し、第1弁
口40の開度を大きく、第2弁口47は閉じるの
で、高圧の吐出圧はクランク室12内に導入され
ず、吸入圧力Psがクランク室12内の圧力Pcよ
り小さいと、クランク室12内の圧力Pcが、中
心通路45→中心孔44→通路43→通孔42→
通路41→第1弁口40→吸入側圧力室32を通
つて流れ、クランク室内圧Pcと吸込圧Psがほぼ
等しくなる。
このため、前述したモーメントの作用によりウ
オブル板16及び駆動斜板13が駆動軸11に対
して最大に傾斜することになり、ピストン23の
往復動ストロークが長くなる。
オブル板16及び駆動斜板13が駆動軸11に対
して最大に傾斜することになり、ピストン23の
往復動ストロークが長くなる。
したがつてこの状態で圧縮を行なうと、吐出冷
媒量は増大し、冷房サイクル内を循環する冷媒流
量が増大し、高い熱負荷に応じた適正な冷媒流量
となり、コンプレツサ3の吸入圧が次第に下降
し、その結果一定の吸入圧に保たれることにな
る。
媒量は増大し、冷房サイクル内を循環する冷媒流
量が増大し、高い熱負荷に応じた適正な冷媒流量
となり、コンプレツサ3の吸入圧が次第に下降
し、その結果一定の吸入圧に保たれることにな
る。
つまり、上記コンプレツサ3はピストン前後の
圧力バランスと、圧縮工程のピストンに作用する
吐出圧Pdと吸入工程のピストンに作用する吸入
圧Psとのピン11bを中心とする駆動斜板13
に作用するモーメントの釣合により吐出冷媒量、
すなわち駆動斜板13の傾斜状態が決定されるよ
うになつている。
圧力バランスと、圧縮工程のピストンに作用する
吐出圧Pdと吸入工程のピストンに作用する吸入
圧Psとのピン11bを中心とする駆動斜板13
に作用するモーメントの釣合により吐出冷媒量、
すなわち駆動斜板13の傾斜状態が決定されるよ
うになつている。
このため、圧縮工程にあるピストンではその圧
縮した力の反力によつて押し戻される虞れがあ
る。このコンプレツサでは前記圧縮力によつて生
じる反力のピン11bを中心とするモーメントが
斜板の傾斜状態に影響を与えないように、前記反
力の作用線上に支点であるピン11bが存在する
ように構成し、この反力の影響がほぼ零となるよ
うにしている。
縮した力の反力によつて押し戻される虞れがあ
る。このコンプレツサでは前記圧縮力によつて生
じる反力のピン11bを中心とするモーメントが
斜板の傾斜状態に影響を与えないように、前記反
力の作用線上に支点であるピン11bが存在する
ように構成し、この反力の影響がほぼ零となるよ
うにしている。
第3図はコンプレツサの要部をスケルトンで示
しているが、この図より明らかなように、ピスト
ンロツド22とウオブル板16との連結ポイント
は図中一点鎖線で示す前記反力の作用線S上に支
点であるピン11bが存在するようにしている。
しているが、この図より明らかなように、ピスト
ンロツド22とウオブル板16との連結ポイント
は図中一点鎖線で示す前記反力の作用線S上に支
点であるピン11bが存在するようにしている。
このように前記容量可変斜板式コンプレツサ3
は構造的に吐出圧Pdがウオブル板16の傾斜に
極力影響を与えないようにし、吸入圧Psの値に
よつてウオブル板16の傾斜をコントロールする
ようにしている。
は構造的に吐出圧Pdがウオブル板16の傾斜に
極力影響を与えないようにし、吸入圧Psの値に
よつてウオブル板16の傾斜をコントロールする
ようにしている。
(考案が解決しようとする問題点)
ところが、この吐出圧Pdが高く吸入圧Psが低
い場合(例えば、夏期に車両が低速で坂道を昇る
場合のように、熱負荷が大きく多量の冷媒を吐出
しなければならい場合であつて、コンデンサによ
る冷却が十分行なわれない場合)には、極めて大
きな吐出圧の反力が、ピストンロツド22、ウオ
ブル板16、リンク及び支点等に作用することに
なる。
い場合(例えば、夏期に車両が低速で坂道を昇る
場合のように、熱負荷が大きく多量の冷媒を吐出
しなければならい場合であつて、コンデンサによ
る冷却が十分行なわれない場合)には、極めて大
きな吐出圧の反力が、ピストンロツド22、ウオ
ブル板16、リンク及び支点等に作用することに
なる。
この場合、前記コンプレツサは、吸入圧Psに
より駆動斜板13の傾斜を決定するようにしてい
るために、この大きな吐出圧Pdは前記ピストン
ロツド22、リンク及びピン11b等に作用する
ことになり、この力に対抗するために、これら各
部分は相当剛性のあるものにより構成しなければ
ならないことになる。
より駆動斜板13の傾斜を決定するようにしてい
るために、この大きな吐出圧Pdは前記ピストン
ロツド22、リンク及びピン11b等に作用する
ことになり、この力に対抗するために、これら各
部分は相当剛性のあるものにより構成しなければ
ならないことになる。
このため、この種コンプレツサでは重量が重く
なるのみでなく、各部の大きさも大きくなりスペ
ース的に不利となり、しかも、この大きな力のた
めに耐久性の点でも問題が生じる虞れがある。
なるのみでなく、各部の大きさも大きくなりスペ
ース的に不利となり、しかも、この大きな力のた
めに耐久性の点でも問題が生じる虞れがある。
本考案は、上述した従来技術の欠点、問題点を
解決するためになされたものであり、吐出圧が高
圧になつても、この吐出圧のコンプレツサ内への
影響を小さくし、小型で軽量な耐久性のある容量
可変斜板式コンプレツサを提供するようにするこ
とを目的とする。
解決するためになされたものであり、吐出圧が高
圧になつても、この吐出圧のコンプレツサ内への
影響を小さくし、小型で軽量な耐久性のある容量
可変斜板式コンプレツサを提供するようにするこ
とを目的とする。
[考案の構成]
(問題点を解決するための手段)
かかる目的を達成するために本考案では、駆動
軸に対して傾斜角度が可変にピンを支点として連
結された駆動斜板と、この駆動斜板に対し摺動自
在に取付られ、この駆動斜板の回転により軸線方
向の往復動を行なう非回転のウオブル板と、この
ウオブル板にそれぞれピストンロツドを介して連
結した複数個のピストンと、これらピストンが内
部を摺動するシリンダとをクランク室内に有し、
前記各ピストンの前後面に作用する圧力バランス
と、この各ピストンに作用する圧力の前記ピンを
中心とするモーメントの釣合とにより前記駆動斜
板の傾斜角度を制御するようにした容量可変式コ
ンプレツサにおいて、前記吐出圧が所定値以上の
高圧になつたときの圧縮行程にあるピストンに作
用する吐出圧の反力と、吸入工程にある他のピス
トンに作用する吸入圧との、前記支点を中心とす
るモーメントがバランスするように、前記ピスト
ンロツドと前記ウオブル板とを連結したことを特
徴とするものである。
軸に対して傾斜角度が可変にピンを支点として連
結された駆動斜板と、この駆動斜板に対し摺動自
在に取付られ、この駆動斜板の回転により軸線方
向の往復動を行なう非回転のウオブル板と、この
ウオブル板にそれぞれピストンロツドを介して連
結した複数個のピストンと、これらピストンが内
部を摺動するシリンダとをクランク室内に有し、
前記各ピストンの前後面に作用する圧力バランス
と、この各ピストンに作用する圧力の前記ピンを
中心とするモーメントの釣合とにより前記駆動斜
板の傾斜角度を制御するようにした容量可変式コ
ンプレツサにおいて、前記吐出圧が所定値以上の
高圧になつたときの圧縮行程にあるピストンに作
用する吐出圧の反力と、吸入工程にある他のピス
トンに作用する吸入圧との、前記支点を中心とす
るモーメントがバランスするように、前記ピスト
ンロツドと前記ウオブル板とを連結したことを特
徴とするものである。
(作用)
このようにすれば、吐出圧が異常高圧になつた
場合でも、圧縮工程にあるピストンの吐出圧の反
力による支点を中心とするモーメントが駆動斜板
に傾斜角度を変化、つまり、駆動斜板が直立する
方向に変化させるように作用することになり、こ
の吐出圧によるコンプレツサ内部各所に加わる圧
力を直ちに低減することになる。
場合でも、圧縮工程にあるピストンの吐出圧の反
力による支点を中心とするモーメントが駆動斜板
に傾斜角度を変化、つまり、駆動斜板が直立する
方向に変化させるように作用することになり、こ
の吐出圧によるコンプレツサ内部各所に加わる圧
力を直ちに低減することになる。
(実施例)
以下、図面を参照して本考案の実施例について
説明する。
説明する。
第1図は本考案の実施例を示す概略断面図であ
り、第2,3図に示す部材と共通する部材には同
一符号を付し、その説明は省略する。
り、第2,3図に示す部材と共通する部材には同
一符号を付し、その説明は省略する。
この容量可変斜板式のコンプレツサ60では、
ピストンロツド22とウオブル板16との連結ポ
イントを支点より所定長だけ離間し、吐出圧Pd
が所定の高圧以上(例えば、18Kg/cm2以上)にな
つた場合は、駆動斜板13がデイストロークする
ようにしている。つまりピストン23のストロー
ク長が短くなるようにしている。
ピストンロツド22とウオブル板16との連結ポ
イントを支点より所定長だけ離間し、吐出圧Pd
が所定の高圧以上(例えば、18Kg/cm2以上)にな
つた場合は、駆動斜板13がデイストロークする
ようにしている。つまりピストン23のストロー
ク長が短くなるようにしている。
ピストン23の前後面の圧力バランスと、この
圧力の支点11bを中心とする駆動斜板13に作
用するモーメントとによつて吐出量を決定する容
量可変コンプレツサでは、吐出圧Pdが例えば20
Kg/cm2という高圧になり、吸入圧Psが1.5Kg/cm2
という低圧になる場合が生じる。
圧力の支点11bを中心とする駆動斜板13に作
用するモーメントとによつて吐出量を決定する容
量可変コンプレツサでは、吐出圧Pdが例えば20
Kg/cm2という高圧になり、吸入圧Psが1.5Kg/cm2
という低圧になる場合が生じる。
このような異常高圧は直ちに解消することが望
ましいことから、本実施例では、直ちにこの大き
な圧力を利用して駆動斜板13を構造的にデイス
トロークさせるようにしている。
ましいことから、本実施例では、直ちにこの大き
な圧力を利用して駆動斜板13を構造的にデイス
トロークさせるようにしている。
つまり、圧縮工程にあるピストン23aの圧縮
力に対する反力F1が作用するピストンロツド2
2と駆動斜板13との連結ポイントをR1とし、
支点11bからピストンロツド22の延長線上に
下した垂線の足をO1とし、このO1から支点11
bまでの距離をaとする。
力に対する反力F1が作用するピストンロツド2
2と駆動斜板13との連結ポイントをR1とし、
支点11bからピストンロツド22の延長線上に
下した垂線の足をO1とし、このO1から支点11
bまでの距離をaとする。
一方、吸入工程にある他のピストン23bにお
いて、吸入圧Psとクランク室12の内圧Pcとの
圧力差により力F2が作用しているとし、ピスト
ンロツド22の駆動斜板13との連結ポイントを
R2とし、前記支点11bからピストンロツド2
2に下した垂線の足をO2とし、このO2から支点
11bまでの距離をbとする。
いて、吸入圧Psとクランク室12の内圧Pcとの
圧力差により力F2が作用しているとし、ピスト
ンロツド22の駆動斜板13との連結ポイントを
R2とし、前記支点11bからピストンロツド2
2に下した垂線の足をO2とし、このO2から支点
11bまでの距離をbとする。
このようにすると、前記圧縮工程にあるピスト
ン23a側の支点11bの周りのモーメントM1
は、M1=a・F1になり、吸入工程にあるピスト
ン23b側の支点11bの周りのモーメントM2
は、M2=b・F2となる。
ン23a側の支点11bの周りのモーメントM1
は、M1=a・F1になり、吸入工程にあるピスト
ン23b側の支点11bの周りのモーメントM2
は、M2=b・F2となる。
そして、異常高圧が作用するときに、この両モ
ーメントM1,M2がバランスするように前記aを
決定する。
ーメントM1,M2がバランスするように前記aを
決定する。
例えば、F1=20Kg/cm2、F2=1.5Kg/cm2とすれ
ば、 a=0.075bとなる。
ば、 a=0.075bとなる。
つまり、本実施例では、このaは極めて小さな
値でよく、従来のコンプレツサと比較し僅かに連
結ポイントをずらすのみで、前記異常高圧になつ
たときに、この大きな圧縮反力により駆動斜板1
3をデイストロークさせる力として利用すること
ができることになる。
値でよく、従来のコンプレツサと比較し僅かに連
結ポイントをずらすのみで、前記異常高圧になつ
たときに、この大きな圧縮反力により駆動斜板1
3をデイストロークさせる力として利用すること
ができることになる。
このようなにピストンロツド22と駆動斜板1
3との連結ポイントを僅かにずらすことにより、
異常高圧が生じた場合には、支点11bを中心と
するモーメントの釣合より駆動斜板13をデイス
トロークさせることにより、前記異常高圧を解消
することができることになるので、ピストンロツ
ド、リンク、ピン等の剛性を不必要に高めること
がなくなり、その結果コンプレツサの小形化、軽
量化を図ることができることになる。
3との連結ポイントを僅かにずらすことにより、
異常高圧が生じた場合には、支点11bを中心と
するモーメントの釣合より駆動斜板13をデイス
トロークさせることにより、前記異常高圧を解消
することができることになるので、ピストンロツ
ド、リンク、ピン等の剛性を不必要に高めること
がなくなり、その結果コンプレツサの小形化、軽
量化を図ることができることになる。
[考案の効果]
以上のように、本考案によれば、吐出圧が所定
値以上の高圧になつたときの圧縮工程にあるピス
トンに作用する吐出圧の反力と、吸入工程にある
他のピストンに作用する吸入圧との、支点を中心
とするモーメントがバランスするように、ピスト
ンロツドとウオブル板とを連結したため、吐出圧
が高圧になつても、この吐出圧のコンプレツサ内
への影響は小さく、耐久性のある小型で軽量な容
量可変斜板式コンプレツサを得ることができる。
値以上の高圧になつたときの圧縮工程にあるピス
トンに作用する吐出圧の反力と、吸入工程にある
他のピストンに作用する吸入圧との、支点を中心
とするモーメントがバランスするように、ピスト
ンロツドとウオブル板とを連結したため、吐出圧
が高圧になつても、この吐出圧のコンプレツサ内
への影響は小さく、耐久性のある小型で軽量な容
量可変斜板式コンプレツサを得ることができる。
第1図は本考案の実施例に係る容量可変斜板式
コンプレツサの要部を示す概略断面図、第2図は
従来の容量可変斜板式コンプレツサを示す断面図
第3図は同コンプレツサの要部を示す概略断面図
である。 11……駆動軸、11b……ピン(支点)、1
3……駆動斜板、16……ウオブル板、22……
ピストンロツド、23……ピストン、25……シ
リンダ。
コンプレツサの要部を示す概略断面図、第2図は
従来の容量可変斜板式コンプレツサを示す断面図
第3図は同コンプレツサの要部を示す概略断面図
である。 11……駆動軸、11b……ピン(支点)、1
3……駆動斜板、16……ウオブル板、22……
ピストンロツド、23……ピストン、25……シ
リンダ。
Claims (1)
- 駆動軸11に対して傾斜角度が可変にピン11
bを支点として連結された駆動斜板13と、この
駆動斜板13に対し摺動自在に取付られ、この駆
動斜板13の回転により軸線方向の往復動を行な
う非回転のウオブル板16と、このウオブル板1
6にそれぞれピストンロツド22を介して連結し
た複数個のピストン23と、これらピストン23
が内部を摺動するシリンダ25とをクランク室1
2内に有し、前記各ピストン23の前後面に作用
する圧力バランスと、この各ピストン23に作用
する反力の前記ピンを中心とするモーメントの釣
合とにより前記駆動斜板13の傾斜角度を制御す
るようにした容量可変式コンプレツサにおいて、
前記吐出圧が所定値以上の高圧になつたときの圧
縮工程にあるピストン22に作用する吐出圧の反
力と、吸入工程にある他のピストンに作用する吸
入圧との、前記支点0を中心とするモーメントが
バランスするように、前記ピストンロツド22と
前記ウオブル板16とを連結したことを特徴とす
る容量可変斜板式コンプレツサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987060734U JPH0429094Y2 (ja) | 1987-04-23 | 1987-04-23 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987060734U JPH0429094Y2 (ja) | 1987-04-23 | 1987-04-23 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63168288U JPS63168288U (ja) | 1988-11-01 |
JPH0429094Y2 true JPH0429094Y2 (ja) | 1992-07-15 |
Family
ID=30893413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987060734U Expired JPH0429094Y2 (ja) | 1987-04-23 | 1987-04-23 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0429094Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007239722A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-20 | Sanden Corp | 可変容量型往復動圧縮機 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6287679A (ja) * | 1985-10-11 | 1987-04-22 | Sanden Corp | 容量可変型圧縮機 |
-
1987
- 1987-04-23 JP JP1987060734U patent/JPH0429094Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6287679A (ja) * | 1985-10-11 | 1987-04-22 | Sanden Corp | 容量可変型圧縮機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63168288U (ja) | 1988-11-01 |
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