JPH0428989B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 加熱空気の流れによつて有機材料が攪拌機の
室から垂直の乾燥塔の入口路及び出口路を通つて
移送されるようになつている、有機材料の乾燥の
ための乾燥機において、 前記乾燥塔は、その内部に長手方向に沿つて配
置され前記入口路及び出口路を画成するバツフル
装置を備えており、前記有機材料は、前記加熱空
気の流れに随伴して、前記バツフル装置の一方の
側の前記入口路を上方に移動し、前記バツフル装
置を越えた後、前記バツフル装置の他方の側の前
記出口路を下方に移動するようになつており、且
つ、前記有機材料の移動通路の長さを変えること
により前記乾燥塔内での前記有機材料の滞留時間
を変えるために、前記バツフル装置の有効高さを
変更するための手段が設けられていることを特徴
とする乾燥機。

２ 前記バツフル装置は、垂直に連続的に配置さ
れた複数のバツフルから成ることを特徴とする請
求の範囲第１項記載の乾燥機。

３ 前記バツフルは、前記加熱空気の流入側と流
出側との間の共通の平面内で、縁部と縁部とが隣
接するようにして整列され、前記入口路が前記平
面の一方の側で上方に延び、且つ、前記出口路が
前記平面の他方の側で下方に延びるようにしたこ
とを特徴とする請求の範囲第２項記載の乾燥機。

４ 前記バツフル装置の有効高さを変え、前記加
熱空気が任意の前記バツフルの位置を通して前記
平面の前記一方の側から前記他方の側に流れるよ
うに、前記バツフルの各々が動作するようになつ
ていることを特徴とする請求の範囲第３項記載の
乾燥機。

５ 前記バツフルは垂直軸を中心として別個に回
転するように設けられていることを特徴とする請
求の範囲第４項記載の乾燥機。

６ 前記バツフルの少なくとも一部分には、前記
乾燥塔の内壁面に付着した有機材料を除去するよ
うに、スクラツパー手段が設けられていることを
特徴とする請求の範囲第２項〜第５項のいずれか
１項に記載の乾燥機。

７ 前記スクラツパー手段は、前記バツフルの少
なくとも一方の側面から延びると共に前記乾燥塔
の内壁面の輪郭に倣うようになつているけずり羽
根から成ることを特徴とする請求の範囲第６項記
載の乾燥塔。

８ 前記攪拌機は回転軸上に放射状に設けられた
複数本のアームを備え、前記アームの各々は一対
の平行な羽根から成り、前記１対の羽根は前記回
転軸に平行な断面がＶ字形であるよう互いに傾斜
して配置され、前記羽根の自由縁は回転方向に向
けられた刃を形成していることを特徴とする請求
の範囲第１項記載の乾燥機。

技術分野 この発明は有機材料等を乾燥するための装置に
関するもので、装置内においてこの様な材料は加
熱された空気の流れによつて攪拌機の室から乾燥
塔の入口路と出口路を通つて移送される。この様
な装置は、例えば魚粉の製造や、家禽類そして魚
の加工品からの廃棄物や肉製品の様な種々の有機
原料からの乾燥粉末の製造に使用される。

技術背景 この様な型の装置は従来技術においてよく知ら
れており、一般に原料と加熱空気を攪拌機に供給
する装置を有しており、この攪拌機において原料
は、最終的な乾燥が行われる乾燥塔の中へ上方に
移送されることが可能な密度にまで細く砕かれて
乾燥され、そして完全に処理された原料は乾燥塔
を通過した空気流からサイクロンの様な適当な装
置によつて回収される。

発明の説明 従来技術において知られているこの型の装置
は、異種異質の材料が与えられた場合に迅速な適
応ができないという欠点を有している。この発明
の目的は、連続運転中でも乾燥機の中における材
料の滞留時間が容易に変更できるような装置を設
けることにより、従来の欠点に関して更に適応性
を向上するようにした乾燥装置を提供することに
ある。

この発明は概ね有機材料の乾燥のための装置か
ら成り、その中でこの材料は材料の粉砕のために
も設けられた攪拌機の室から乾燥塔の入口路と出
口路を通つて加熱空気の流れによつて移送され、
この乾燥塔はその中の材料の通路の長さを変え、
それによつて塔内の材料の滞留時間を変化させる
装置を有することを特徴としている。

この発明の好適な実施例において、材料は乾燥
塔内を上方に移動し、それから乾燥塔を通る進路
の高さを変えるため選択的に回転される一連のバ
ツフルのどちら側かを下方に移動する。

【図面の簡単な説明】

添付図面において、 第１図はこの発明に従つて実施された乾燥機の
背面図、 第２図はこの乾燥機の左側面図、 第３図はこの乾燥機の正面図、 第４図はこの乾燥機の右側面図、 第５図はこの乾燥機の平面図、 第６図は第１乃至５図の乾燥機に用いられた攪
拌機の羽根の立面図、 第７図は第６図の攪拌機の羽根の平面図、 第８図は攪拌機の羽根の端面図、 第９図は第１乃至８図の乾燥機に用いられたバ
ツフルの立面図、 第１０図はバツフルの別の立面図、 第１１図はバツフルの組合せの平面図、 第１２，１３，１４図は色々な位置におけるバ
ツフルを概略的に示したものである。

発明の好適な実施例 図示された乾燥機は、攪拌機２１に加熱空気の
流れを送風機（図示しない）によつて供給するた
めに、油または他の適当な燃料が供給されるバー
ナ２０を有している。乾燥機を通る気体の流れは
攪拌機２１から乾燥塔２２、分級器２３、サイク
ロン２４、排気管２５、排気フアン２６そして煙
突２７へと続いていく。

有機材料は貯蔵箱２８からモータ３０によつて
駆動されるねじコンベヤ２９を経てゲート３１を
通つて攪拌機２１へと流れるように乾燥機に供給
される。

従来技術においてよく知られている様に、乾燥
機を通る気体の流れはバーナ２０の送風機と、排
気フアン２６によつて作られる不完全な真空状態
とにより決定される。

図示の乾燥機の動作は、この発明の新規な特徴
を例示する形を含んで次に更に詳細に述べられる
であろう。

ねじコンベヤ２９からの原料はシユート３２を
通つてゲート３１に落下し、そこから攪拌機２１
の内部に落下する。ゲート３１はソレノイド３３
により制御される。ソレノイド３３は攪拌機２１
上の堆積量に応じてコントロールされ、そして攪
拌機２１のモータ（図示しない）の供給回路の変
流器によつて探知される。この様にして、供給材
料の制御された一定供給量は攪拌機２１内で維持
される。

２組のアーム３５（第６，７，８図）が攪拌機
２１の円筒状のハウジングの中で軸３４上で回転
する。各組は軸３４のまわりに均等に配置された
４本のアーム３５から成り、アーム３５の夫々
は、第８図の端面図に示される様に断面がＶ字形
を形成するように配置された一対の羽根から成つ
ており、その羽根の自由縁には鋭い刃３６が設け
られている。アーム３５が攪拌機２１内で回転す
ると、材料は一定に攪散され、刃３６によつて粉
砕される。迅速な粉砕は各アーム３５の２つの刃
の存在によつて達成され、アーム３５のＶ字形の
断面が材料の捕獲と攪拌を容易にする。

加熱空気はバーナ２０から導管３７を通つて攪
拌機２１に供給され、この加熱空気は以下に述べ
られる様に分級器２３から導管を通つて供給され
る加熱空気によつて増加される。

材料は攪拌機２１の中で粉砕されて乾燥される
ので、その密度は落ちて乾燥塔２２内の圧力によ
り加熱空気の流れで乾燥塔２２内を材料が上昇で
きるレベルに達成する。

乾燥塔２２は円筒形で、中心に垂直軸３９が設
けられている。この垂直軸３９に沿つて乾燥塔２
２内にはバツフル装置が配設されている。バツフ
ル装置は、カラー４０，４１によつて垂直軸３９
を中心として回転するように垂直に配置された一
連のバツフル４２，４３，４４，４５から構成さ
れている。カラー４０，４１の各々は垂直軸３９
上を別個に回転し、最上のカラー４１は電気モー
タ４６と連結されている。

垂直軸３９に関して90°隔つた位置に夫々配置
された複数対の突出部４７，４８がバツフル４
２，４３，４４の各下端縁から下方に延びてい
る。これらの突出部４７，４８は、以下の述べら
れる様に、各突出部４７，４８が取付けられてい
るバツフルが回転するとその下のバツフルと係合
するように、下のバツフルの上端縁の下の部分ま
で延びている。

バツフル４２，４３，４４，４５は、第１２，
１３，１４図に概略示される様に乾燥塔２２内に
おける加熱空気および乾燥された材料の入口路と
出口路を形成するように働き、入口と出口の流れ
の最下部は固定バツフル４９によつて決められて
いる。

第１２図に示される様な位置にバツフルがある
場合に、加熱空気とやゝ乾燥された材料は攪拌機
２１から乾燥塔２２にはいり、そして固定バツフ
ル４９と可動のバツフル４２，４３，４４，４５
の第１２図において左側を上方に移動し、バツフ
ル４２を越え、下降して固定バツフル４９の出口
側の下端部にて乾燥塔２２から出ていく。モータ
４６は90°ずつ連続的にカラー４１を動かすよう
に設けられている。カラー４１を最初の90°動か
すためにモータ４６を駆動することにより、バツ
フルは、最上のバツフル４２が乾燥塔２２を通る
空気の流れにもはや関係のない位置に90°回転さ
れている第１３図に示される形をとつており、乾
燥塔２２を通る通路、すなわち供給材料の滞留時
間を短縮する。モータ４６が更にカラー４１を
90°回転するように駆動されると、バツフル４２
の突出部４７がバツフル４３と係合し、乾燥塔２
２を通る通路を更に短くするようにバツフル４３
を90°回転させる。モータ４６を更に続けて動か
すと、第１４図に示される位置にバツフルを最終
的に配置し、そこで通路の最小長さと最小の滞留
時間が固定バツフル４９により決定される。

モータ４６の反転とその90°ずつの動きを連続
的に行うことにより、突出部４８が連続的に下側
のバツフルに係合するので、第１２図に示される
最大の滞留時間状態にバツフルが戻る。

この様にして、４ｍの乾燥塔を採用している一
般的な設備において、塔内での製品の滞留時間は
0.5秒から４秒の間で変化されうる。乾燥塔を更
に高くすれば、より長い滞留時間が達成されるこ
とは勿論である。

バツフル４２，４３，４４，４５は乾燥塔２２
内で３つの機能を提供する。これらバツフルは１
本の管状の乾燥塔２２内の空気の流れを２つに分
け、乾燥塔２２内の空気の圧力を変化させ、また
バツフルの回転によつて、特に最長通路に戻る間
に、乾燥塔２２の内壁からそこに付着する全ての
物質を取除くことができる。

クリーニング機能は、適当なスクラツパー手
段、例えばバツフル４５に直角に配置されたアー
ム５に取付けられたけずり羽根５０の配置によつ
て助けられるとよい。

空気の流れと流入された乾燥材料は乾燥塔２２
の出口から分級器２３に移動し、この分級器２３
はこゝでは述べないが、従来よく知られた方法で
異なる密度の空気層を分離するよう働く。分級器
２３は空気の流れを、導管によつて攪拌機２１に
戻される不飽和の加熱空気の流れと、飽和状態の
空気および乾燥された固定物を含む第２の流れと
に分け、この第２の流れは多岐管５２を通つて抽
出される。必要ならば、この分級器２３は更に乾
燥を行うために攪拌機２１に固体物を戻すよう調
整されてもよい。

乾燥された固体物と飽和空気の流れは多岐管５
２から、上方へ導管を通つてサイクロン２４に移
動する。乾燥された固体物はエアロツク５３にお
いてサイクロン２４から取出され、一方飽和空気
はサイクロン２４から排気管２５を通つて排気フ
アンに移動し、そこから煙道２７によつて大気に
放出される。

従来の乾燥機の様に、熱の入力はバーナ２０の
制御によつて変えられてもよく、調整可能なバツ
フルによつて得られた大きく伸縮する滞留時間と
この熱入力とが協同することにより、この発明の
乾燥機は従来において必要とされた様な大きな変
更をしなくても、広範囲の原料で満足いくように
運転することができる。

この発明は好適な実施例に関してこゝで述べら
れてきたが、開示された新規な一般原理は他の方
法で適用できることは明らかであろう。従つて、
この発明は上の詳細な説明に限定されるとみなさ
れるべきではない。

例えば、垂直軸のまわりを回転するようバツフ
ルを取付けるかわりに、バツフルを個々の水平軸
に取付けてもよい。バツフルが連続的に効力を失
わせる他の構成が当業者には明白であろう。