JPH04287864A - 燃料噴射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関特にディーゼ
ルエンジンに対して調量された燃料を各気筒毎に噴射す
る燃料噴射装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ディーゼルエンジンの各気筒毎に噴射す
る燃料噴射装置は、例えば、燃料調量ポンプからの調量
された燃料をエンジン運転状態に同期して往復動される
噴射プランジャによって圧送ポンプ室内で加圧し、この
高圧燃料を噴射ノズルから燃焼室に噴射供給する。この
ような燃料噴射装置は、噴射終了時にスピル燃料をギャ
ラリ室（低圧室）に溢流させ、あるいは調量側に溢流さ
せ、燃料の噴射切れを向上させている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の燃料噴射装置によると、噴射終了時の燃料溢
流後に噴射ポンプ室がギャラリ室と連通するため、噴射
時にギャラリ室側から噴射ポンプ室に燃料が逆流し、こ
の結果、燃料の不均噴射、不整噴射、二次噴射あるいは
アイドル時の間欠噴射等が発生するという問題がある。 本発明は、このような問題点を解決するためになされた
もので、燃料噴射時、特に噴射終了時の各気筒における
不均噴射、不整噴射、二次噴射、間欠噴射等の異常噴射
の発生を防止するようにした燃料噴射装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の燃料噴射装置は、エンジンの運転状態に応じ
た燃料量を調量する燃料調量ポンプと、圧送シリンダ内
に摺動可能に設けられ、エンジンと同期して往復動する
圧送プランジャと、この圧送プランジャの往復動により
圧力が発生される圧送ポンプ室と、噴射シリンダ内に摺
動可能に設けられ、前記圧送ポンプ室内の圧力により駆
動される噴射プランジャと、この噴射プランジャの往復
動により圧力が発生される噴射ポンプ室と、前記燃料調
量ポンプからの調量燃料を前記噴射ポンプ室に供給する
調量通路と、前記噴射ポンプ室内の燃料をエンジン内へ
噴射する燃料噴射ノズルと、ノズル背圧室に収納され、
前記燃料噴射ノズルを開閉可能な弁体を閉方向に付勢す
るノズルスプリングと、噴射終了時に前記噴射ポンプ室
と低圧室とを連通するスピル通路と、このスピル通路に
設けられ、前記噴射ポンプ室から前記低圧室への方向の
みに燃料を流す逆止弁とを備え、噴射終了時、前記噴射
プランジャの動作によって前記噴射ポンプ室の燃料を前
記スピル通路に流出するとともに、噴射終了後、前記ス
ピル通路から前記噴射ポンプ室への燃料の流入を前記逆
止弁により遮断することを特徴とする。

【０００５】

【作用】本発明の燃料噴射装置によれば、噴射ポンプ室
とギャラリ室とを結ぶスピル通路に逆止弁を設け、スピ
ル通路中の燃料を溢流方向にのみ流す構成としたため、
燃料噴射終了時に不均噴射、不整噴射、二次噴射等の発
生を防止する。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。本発明の第１実施例による燃料噴射装置を図１
〜図４に示す。燃料調量ポンプ１は、例えば分配型噴射
ポンプを採用し、その燃料圧送手段は、プランジャ往復
運動とインナカム方式、プランジャ往復運動およびフェ
イスカム方式等適宜選択することができる。燃料調量方
式は、入口絞り調量、溢流調量等を適宜選択する。燃料
調量ポンプ１内に備えられる図示しないフィードポンプ
により燃料タンク２から汲上げた燃料を分配部で分配調
量し、所定のデリバリバルブ３から調量された燃料を調
量通路４に供給する。またフィードポンプにより汲上げ
られた燃料は、フィード通路５にも供給する。

【０００７】燃料噴射装置を構成するユニットインジェ
クタ７は、ディーゼルエンジンの燃焼室に燃料を噴射す
るよう各気筒に取付けられている。図１に示すユニット
インジェクタ７はそのうちの１個を示す。ユニットイン
ジェクタ７の圧送シリンダ８には、燃料ギャラリ（低圧
室）１６に連通するフィードポート９およびタイミング
ポート１０が開口し、圧送シリンダ８の内部には圧送プ
ランジャ１１が摺動自在に収容されている。圧送プラン
ジャ１１にはフィードポート９を開閉するスピルポート
１３が形成されている。フィード通路５から燃料ギャラ
リ１６および通路６２を経てフィードポート９より圧送
ポンプ室１４に供給される燃料は、タイミング制御電磁
弁１８の開閉によって燃料噴射開始時期が調節される。

【０００８】タイミング制御電磁弁１８が開のとき、燃
料は通路２０により燃料ギャラリ１６に戻されるかある
いは通路２１により調圧弁２２を介して燃料タンク２に
戻される。タイミング制御電磁弁１８が開から閉に切替
わると、圧送ポンプ室１４の圧力が高められ燃料噴射が
開始される。このタイミング制御電磁弁１８は制御回路
２４の指令により開閉される。そして圧送プランジャ１
１は、ディーゼルエンジンと連動するカム１２の回転に
よって図２に示すフォロア２４を介して図２で上下に往
復動される。

【０００９】圧送シリンダ８に一体に組付けられた噴射
シリンダ２６には、環状溝からなるドレインポート３３
が形成され、このドレインポート３３は、通路３１によ
り燃料ギャラリ１６に連通し、通路３２によりノズル背
圧室３４に連通している。噴射シリンダ２６内に摺動自
在に設けられる噴射プランジャ２８は、その下方に噴射
シリンダ２６とで噴射ポンプ室３０を形成する。噴射プ
ランジャ２８が図１に示す位置から下降し、噴射プラン
ジャ頂面２８ａがドレインポート３３より下がると、ド
レインポート３３と圧送ポンプ室１４とが連通する。

【００１０】噴射ポンプ室３０には、燃料調量ポンプ１
のデリバリバルブ３から調量通路４、オリフィス３５、
逆止弁３６を通して調量された燃料が流入される。逆止
弁３６は、スプリング室３６ａに設けられる圧縮コイル
スプリング３６ｂの付勢力により弁体３６ｃが弁座３６
ｄに付勢される。噴射ポンプ室３０は、通路３８、ノズ
ルボディ４２内の通路４０を介して噴射孔４６に連通し
ている。ノズルボディ４２内に摺動自在に設けられるニ
ードル４４の上部に設けられるノズル背圧室３４内には
、ニードル４４を弁閉方向に付勢するノズルスプリング
４８が設けられている。

【００１１】図３に示す噴射エレメント６５に形成され
る通路７０、７２は、それぞれ図４に示す環状溝６９ａ
と６５ａを連通し、また環状溝６５ｂと連通している。 通路７２はノズル背圧室３４に連通している。図３に示
す７３はノック穴を示す。噴射プランジャ２８は、スピ
ルポート７８、リード溝６５ｃを有する。スピルバルブ
６９は、バルブスプリング７４により閉方向に付勢され
ている。環状溝６５ｂに連通する通路３１、スピルバル
ブ６９により開閉されるスピル通路７６は、燃料ギャラ
リ１６に連通している。

【００１２】噴射開始時、調量ポンプ１により予め調量
された所定量の燃料が、調量コネクタ８４、通路８３、
逆止弁３６を通して噴射ポンプ室３０に流入する。燃料
ギャラリ１６からは通路６２により圧送ポンプ室１４に
燃料が流入する。その後エンジンの運転に同期して駆動
されるカム１２によりフォロア２４を介して圧送プラン
ジャ１１が下降すると、圧送ポンプ室１４内の圧力が上
昇し、これに伴い噴射プランジャ２８が下降し、噴射ポ
ンプ室３０の圧力が上昇し、通路３８、４０に流入する
燃料が噴射孔４６の開弁圧以上になると、噴射孔４６か
らの燃料の噴射を開始する。

【００１３】噴射終了時、噴射プランジャ２８が下降し
、図４に示す位置に来たときリード溝６５ｃが環状溝６
５ａと連通し、噴射プランジャ２８により環状溝６５ｂ
が開口されたとき、高圧になっていた噴射ポンプ室３０
の燃料がスピルポート７８、リード溝６５ｃを介して環
状溝６５ａより通路７０を経て環状溝６９ａへと流出さ
れる。このとき、バルブスプリング７４により閉方向に
付勢されたスピルバルブ６９が燃料の圧力により開かれ
、スピル通路７６を通して燃料ギャラリ１６に燃料が流
出する。また同時に、環状溝６５ｂが開口することによ
り、図３に示す通路７２を通して圧送ポンプ室１４の高
圧燃料がノズル背圧室３４に流入し、ニードル４４を強
制的に閉方向に付勢し、噴射孔４６が閉じられる。以上
により、噴射ポンプ室３０内の圧力が急激に低下し、か
つニードル４４を閉方向に付勢させるため、燃料の噴射
切れを向上し、二次噴射等の発生を防止する。

【００１４】噴射終了後、噴射ポンプ室３０の圧力が降
下し、それに伴いスピルバルブ６９がバルブスプリング
７４により閉方向に付勢されることで、燃料ギャラリ１
６と噴射ポンプ室３０との連通が閉じられるため、燃料
の噴射ポンプ室３０への流入はなく、不均噴射、不整噴
射等の発生が防止される。前記実施例の噴射率および噴
射ポンプ室の圧力と従来例の噴射率および噴射ポンプ室
圧力の関係を図５に示す。図５から明らかなように前記
実施例では、噴射終了後、噴射ポンプ室圧力は急速に低
下し、噴射率は一定になる。従来例では、図５に点線で
示すように、二次噴射が生じていたが、前記実施例では
この二次噴射の発生を解消している。

【００１５】本発明の第２実施例による噴射装置の要部
を図６に示す。この第２実施例は、前記第１実施例のス
ピルバルブ６９を逆止弁３６内に収納した例である。第
２実施例では、逆止弁３６の弁体９０を弁座９３に圧縮
コイルスプリング９２の付勢力により当接している。弁
体９０の内部に設けられるスピルバルブ８９は圧縮コイ
ルスプリング９５により弁体８９を弁座９０ａに当接し
ている。噴射終了時、噴射ポンプ室３０内の燃料はスピ
ルポート７８、リード６５ｃ、通路９１、８７ｂを通し
てスピルバルブ９７が開かれると、通路８７ａ、９６を
通して燃料ギャラリ１６へ燃料が流出される。噴射終了
後、スピルバルブ８９はギャラリ１６と噴射ポンプ室３
０との連通を遮断する。

【００１６】なお、第２実施例によるスピルバルブ９７
の弁体８９の形状は、テーパー状にしたが本発明による
スピルバルブの形状はこれ以外のものでも良く、また弁
方式は、球状バルブ、スプール等の方式に代えて用いて
も良いことはもちろんである。また第２実施例では、２
個の逆止弁つまり逆止弁３６とスピルバルブ６９を一体
型にしたことにより、第１実施例の効果に加え、噴射エ
レメント６５の加工が容易になる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の燃料噴射
装置によれば、噴射ポンプ室から低圧室に連通するスピ
ル通路に燃料をスピル方向にのみ流す逆止弁を設ける構
成としたので、燃料噴射終了後の不均噴射、不整噴射、
二次噴射等の発生を確実に防止することができるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例による燃料噴射装置を示す
全体図である。

【図２】本発明の第１実施例による燃料噴射装置を示す
断面図である。

【図３】図２に示すＡ−Ａ線断面図である。

【図４】図３に示すＢ−Ｂ線断面図である。

【図５】本発明の第１実施例による燃料噴射装置の噴射
率および噴射ポンプ室圧力を従来例の燃料噴射装置の噴
射率および噴射ポンプ室圧力と対比した特性図である。

【図６】本発明の第２実施例による燃料噴射装置を示す
図４に対応する断面図である。

【符号の説明】

１　　燃料調量ポンプ ４　　調量通路 ８　　圧送シリンダ １１　　圧送プランジャ １４　　圧送ポンプ室 １６　　燃料ギャラリ（低圧室） ２６　　噴射シリンダ ２８　　噴射プランジャ ３０　　噴射ポンプ室 ４４　　ニードル（弁体） ４６　　噴射孔（燃料噴射ノズル） ４８　　ノズルスプリング ６９　　逆止弁 ７６　　スピル通路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】エンジンの運転状態に応じた燃料量を調量
   する燃料調量ポンプと、圧送シリンダ内に摺動可能に設
   けられ、エンジンと同期して往復動する圧送プランジャ
   と、この圧送プランジャの往復動により圧力が発生され
   る圧送ポンプ室と、噴射シリンダ内に摺動可能に設けら
   れ、前記圧送ポンプ室内の圧力により駆動される噴射プ
   ランジャと、この噴射プランジャの往復動により圧力が
   発生される噴射ポンプ室と、前記燃料調量ポンプからの
   調量燃料を前記噴射ポンプ室に供給する調量通路と、前
   記噴射ポンプ室内の燃料をエンジン内へ噴射する燃料噴
   射ノズルと、ノズル背圧室に収納され、前記燃料噴射ノ
   ズルを開閉可能な弁体を閉方向に付勢するノズルスプリ
   ングと、噴射終了時に前記噴射ポンプ室と低圧室とを連
   通するスピル通路と、このスピル通路に設けられ、前記
   噴射ポンプ室から前記低圧室への方向のみに燃料を流す
   逆止弁とを備え、噴射終了時、前記噴射プランジャの動
   作によって前記噴射ポンプ室の燃料を前記スピル通路に
   流出するとともに、噴射終了後、前記スピル通路から前
   記噴射ポンプ室への燃料の流入を前記逆止弁により遮断
   することを特徴とする燃料噴射装置。