JPH0428692Y2 - - Google Patents

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JPH0428692Y2
JPH0428692Y2 JP1986146095U JP14609586U JPH0428692Y2 JP H0428692 Y2 JPH0428692 Y2 JP H0428692Y2 JP 1986146095 U JP1986146095 U JP 1986146095U JP 14609586 U JP14609586 U JP 14609586U JP H0428692 Y2 JPH0428692 Y2 JP H0428692Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は圧力差によつて溶湯を鋳型の底部から
キヤビテイ内に充填して鋳造する、いわゆる差圧
鋳造に用いるための鋳型に関する。 (従来の技術) 一般に高品質鋳造品の製造に当つては差圧鋳造
法が利用されている。この差圧鋳造法は低圧鋳造
法や吸引鋳造法に代表されるが、以下にそれらを
簡略に説明する。 低圧鋳造法は、気密炉例えば密封された保熱炉
や溶解炉の上方に鋳型を配置し、気密炉と鋳型の
溶湯分配室とをストーク(導管)で連通させた
後、炉内の溶湯面に通常1気圧以下の圧力を加
え、炉内溶湯中から炉外上方に配置された鋳型へ
と通ずるストークを介して、重力に抗して溶湯を
押上げ鋳型キヤビテイ内へ注湯する方法である。 また吸引鋳造法は、鋳型を減圧可能チヤンバ内
に収納してチヤンバを負圧にし、下方より炉中の
溶湯をストークを介して吸引することにより、キ
ヤビテイ内に溶湯を充填する方法である。 そのような差圧鋳造法は、先端が溶湯中に深く
浸漬されたストーク内を通つて、溶湯が下から上
へと連続移動して鋳型内に充填されるため、空気
や溶湯表面に浮遊するノロやフラツクスの鋳型内
への巻込みが殆んど無くなり、またキヤビテイ内
で溶湯が凝固する間も下方の溶湯と連結している
ので、凝固収縮時の溶湯補給もスムーズに行なわ
れ、高品質の鋳造製品を生産するのに適した方法
である。また他には、指向性凝固が行われるので
健全な、気密性に優れた鋳物ができ、圧力調整に
よつて静かに注湯できるため、シエル中子などの
砂中子が使用できるので形状の複雑な鋳物が製造
できるという特徴も有する。 (考案が解決しようとする問題点) 上記差圧鋳造の特徴は、溶湯をキヤビテイ内に
迅速かつ静かに注湯することで最大限に生かされ
る。そのためにはキヤビテイのどの部位にも同時
的に最短距離で溶湯を充填、押湯することが重要
であり、そのため、特に大型製品を鋳造する場合
は、キヤビテイの各部へ溶湯を通すための多数の
堰を鋳型に設けることが行なわれている。 しかしながら、その場合、隣接する堰を通じて
溶湯の循環流が発生するという問題があつた。こ
の理由は、差圧鋳造に特有の凝固形態、即ち上方
から順次下方へと溶湯が凝固することによつて、
鋳型キヤビテイ内では、上方に比較的低温の溶
湯、下方に高温の溶湯が存在することになり、そ
こに複数の堰が設けられたことで熱対流による循
環流が生じるためである。 一度この循環流が発生すると、この部分の溶湯
の凝固は遅れ、鋳造サイクルの延長をもたらすと
いう問題があつた。 本考案は上記問題点を解決するためになされた
ものであり、その目的とするところは、差圧鋳造
が有する利点を損うことなく、鋳造サイクルを短
縮できる鋳型を提供することである。 (問題点を解決するための手段) そのための本考案による差圧鋳造用鋳型は、ス
トークにより気密炉から溶湯が送り込まれる溶湯
分配室を有し、溶湯分配室から上方の鋳型キヤビ
テイに連通する堰を2個以上有する鋳型であつ
て、上記各堰間のキヤビテイ壁に他の部位より熱
吸収能大なる部分が設けられていることを特徴と
する。 上記の「溶湯分配室」とは、ストーク及び各堰
と連通した、マニホールド機能を果す湯溜り部分
であつて、鎖型下部に内設されたものであつて
も、鋳型底に密接させるべく別に設けられたもの
であつてもよい。 また上記の「各堰間のキヤビテイ壁」とは広義
的意味を表わし、例えば、一般的な共にキヤビテ
イ底壁に開口する堰どうしにあつては、その間に
位置する底壁のみを指すものではなく、その周囲
側壁をも含んだ概念を表わす。 そして、熱吸収能大なる部分としては、例え
ば、砂型にあつては金属等の部材または冷却媒体
を内蔵する部材、また金型にあつては他の部分よ
り熱伝導率大なる部材または冷却媒体を内蔵する
部材あるいは直接金型に内設された冷却媒体流通
部を挙げることができる。この熱吸収能大なる部
分の形状、大きさ、数等は特に限定されず、鋳型
の内部形状によつて変り、溶湯凝固時間が最短と
なるよう選択するのがよい。 (作用) 上記構成とすれば、キヤビテイ下部で溶湯が部
分的に冷却されて、溶湯の温度分布が変り、熱差
による対流を押えることができ、溶湯の凝固促進
によつて堰間の循環流を断つことができる。結果
的に、キヤビテイ内全体の溶湯凝固速度が速ま
る。 (実施例) 以下に本考案の差圧鋳造用鋳型の実施例を図面
に用いて説明するが、本考案はこれにより何ら限
定されるものではない。 実施例 1 第1図は本考案の一実施例の差圧鋳造用鋳型1
を示す断面図であり、低圧鋳造を行なうために、
溶湯4を加熱保温している気密炉上の支持台7の
上に載置した状態を示している。本鋳型1は砂型
であり、11はその上型、12は下型、13はキ
ヤビテイ、14は堰、そして15は冷却促進部材
である。該冷却促進部材は鋳鉄冷し金であつて、
第1図及びその−線断面図である第2図から
判るように各堰14,14……間のキヤビテイ1
3壁に設けられている。 本鋳型1に注湯するためには第1図に示すよう
に、気密炉3内に圧縮空気を矢印Pのように送
り、圧力をかけて溶湯4をストーク5内に上昇さ
せ、ストーク5上部に設けられた溶湯分配室6に
送り、鋳型1の各堰14,14……を通してキヤ
ビテイ13内に充填する。この場合、冷却促進部
材15のない従来の鋳型では、隣接する堰14,
14間で、上側の低温湯と下側の高温湯の温度差
のために溶湯が熱対流を起こし、冷却凝固が非常
に遅れ、生産サイクルが長くなり、また特に砂型
の場合には過熱によりメザシの発生、型崩壊が生
じることもあつたが、本鋳型1はそのようなこと
が無い。これは堰14,14……間に設けられた
冷却促進部材15,15……によつてこの近傍の
溶湯の凝固が促進され、堰14,14間の溶湯の
活動を断つためである。第4図は本実施例の鋳型
及び同形状で冷却促進部材の無い従来の鋳型(比
較例1)を用い、それらの堰14における温度変
化を比較するために行なつた試験の結果を示すグ
ラフであり、該図から本実施例の鋳型は凝固時間
を短縮できることが判る。なお上記試験はAC2B
材を750℃で、30Kg製品用鋳型(堰数10本)に鋳
込んで行なつたものである。 実施例 2 第3図は他の実施例の差圧鋳造用鋳型1を示す
略断面図である。本例の鋳型1は図示しない通気
孔が穿設された金型であつて、図中、前述の第1
図及び第2図で示した符号と一致するものは同一
機能部材を示している。この例では冷却促進部材
15内に通水管16(キヤビテイ面からの距離10
mm)を有するものであり、流水量を調節すること
により、溶湯の凝固時間を変えることができる。 本実施例の鋳型(20Kg製品鋳造用、堰数6本)
及び同形で凝固促進部材の無い従来の鋳型(比較
例2)を用い、AC2B材を750℃で鋳込んで堰に
おける凝固時間及び鋳造サイクルタイムを測定し
た。なお本実施例の鋳型の冷却促進部材中へは予
め常温水を通水し、その後は水交換をしなかつ
た。測定結果を次表に示す。
【表】 これから判るように、堰における溶湯凝固時間
は、本実施例の鋳型でバラツキが減少し、総じて
時間短縮されていることが判る。従つて鋳造サイ
クルタイムも従来の鋳型に比べ短かくなつてい
る。 (考案の効果) 本考案の差圧鋳造用鋳型によれば、溶湯を迅速
かつ静かに充填するために多数の堰を設けたもの
であつても、従来見られたような堰間における溶
湯の循環流が生じないため、溶湯凝固のバラツキ
が無くなるとともに凝固時間も短縮できるので、
高品質の鋳物を生産性よく製造することができ
る。 また鋳型内で溶湯が早く冷却するために、砂型
を用いても、長時間高温にさらされて起るメザシ
の発生、鋳型崩壊等が著しく少なくなり、歩留り
が向上する。 更には、堰間における溶湯の対流が抑制される
ので、堰の設計自由度が増し、例えば製品形状に
対応して堰の数、径を大きく取ることもでき、差
圧鋳造の利点をより一段と発揮せしめることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の差圧鋳造用鋳型の一実施例を
示す断面図、第2図は第1図の−線略断面
図、第3図は他の実施例を示す略断面図、第4図
は一実施例及び一比較例の各鋳型の堰における溶
湯温度変化を対比して示すグラフである。 図中、1……差圧鋳造用鋳型、2……中子、3
……気密炉、4……溶湯、5……ストーク、6…
…溶湯分配室、13……キヤビテイ、14……
堰、15……冷却促進部材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ストークにより気密炉から溶湯が送り込まれる
    溶湯分配室を有し、溶湯分配室から上方の鋳型キ
    ヤビテイに連通する堰を2個以上有する鋳型であ
    つて、上記各堰間のキヤビテイ壁に他の部位より
    熱吸収能大なる部分が設けられていることを特徴
    とする差圧鋳造用鋳型。
JP1986146095U 1986-09-24 1986-09-24 Expired JPH0428692Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1986146095U JPH0428692Y2 (ja) 1986-09-24 1986-09-24

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JP1986146095U JPH0428692Y2 (ja) 1986-09-24 1986-09-24

Publications (2)

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JPS6353353U JPS6353353U (ja) 1988-04-09
JPH0428692Y2 true JPH0428692Y2 (ja) 1992-07-13

Family

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JP1986146095U Expired JPH0428692Y2 (ja) 1986-09-24 1986-09-24

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58116973A (ja) * 1981-12-29 1983-07-12 Toyota Motor Corp 低圧鋳造装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58116973A (ja) * 1981-12-29 1983-07-12 Toyota Motor Corp 低圧鋳造装置

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Publication number Publication date
JPS6353353U (ja) 1988-04-09

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