JPH04280093A - 電子レンジ加熱用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、電子レンジ加熱用シートに関す
る。さらに詳しく言うと、本発明は、遠赤外線放射物質
とカーボンブラックを含有する電子レンジ加熱用シート
に関する。

【０００２】

【従来技術】電子レンジで食品を加熱する際、食品の形
状や食品素材の性質等によって、食品が均一に加熱され
ない場合が多い。そこで、電子レンジ加熱用の包装容器
中に遠赤外線輻射性物質を含ませ、遠赤外線の浸透作用
により食品を均一に加熱する方法が提案されている（特
開平１─１８２２７６号、特開昭６１─１４２１６３号
公報）。しかしながら、これらの方法では、遠赤外線の
放射効率があまり高くなく、食品を均一に加熱するとい
う目的が充分に達成されていなかった。

【０００３】一方、食品の加熱を促進するために、導電
性物質を混合したマイクロ波による飲食品用加熱体が提
案されている（特開平１─２３２９１３号公報）。この
公報に記載の発明は、食品の加熱を促進することによっ
て、食品に焦げめを与えることを目的としているもので
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、遠赤外線の
利用効率を高めることができるような電子レンジ加熱用
シートを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成しうるような電子レンジ加熱用シートを開発すべ
く鋭意研究した結果、電子レンジ加熱用シートが遠赤外
線放射物質とカーボンブラックを主成分とする層を有す
ることによって、遠赤外線の利用効率を大いに高めるこ
とができ、両者の混合比によっては、食品に好適な焦げ
めを付与することも可能であることを見出し、本発明を
完成させた。即ち、遠赤外線の放射量は、温度の上昇に
よって増加するので、発熱体であるカーボンと遠赤外線
放射物質を混合することにより、カーボンがマイクロ波
を吸収して発熱し、その熱を遠赤外線放射物質が受け、
それによって、遠赤外線の放射量を増加させることを目
的とするものである。

【０００６】従って、本発明は、遠赤外線放射物質とカ
ーボンブラックを主成分とする層を有する電子レンジ加
熱用シートからなる。本発明は、また、遠赤外線放射物
質とカーボンブラックの重量比が、９：１〜５：５であ
る上記の電子レンジ加熱用シートからなる。本発明にお
いて使用される遠赤外線放射物質は、熱をかけることに
より遠赤外線領域の波長（特に４μｍ以上）を多く放射
する物質であり、例えば、アルミナ（Ａｌ２　Ｏ３　）
、ジルコニア（ＺｒＯ２　）、ムライト（３Ａｌ２　Ｏ
３　・２ＳｉＯ２　）、コーデイライト（２ＭｇＯ・２
Ａｌ２　Ｏ３　・５ＳｉＯ２　）、チタニア（ＴｉＯ２
　）、ステアタイトシリカ（ＭｇＯ・ＳｉＯ２　）、シ
リカアルミナ等の酸化物セラミック：炭化ケイ素（Ｓｉ
Ｃ）、炭化タングステン（ＷＣ）、炭化ジルコニウム（
ＺｒＣ）等の炭化物セラミック：窒化チタン（ＴｉＮ）
、窒化ケイ素（Ｓｉ２　Ｎ４　）等の窒化物セラミック
：ホウ化ジルコニウム（ＺｒＢ２　）、ホウ化チタン（
ＴｉＢ２　）等のホウ化セラミック：ケイ化タングステ
ン（ＷＳｉ２　）等のケイ化物セラミック等が挙げられ
る。

【０００７】遠赤外線放射物質とカーボンブラックの配
合の重量比は、９：１〜５：５の範囲が好ましい。カー
ボンブラックの量が９：１よりも少ないと、カーボンブ
ラックを配合する効果がほとんど得られないので好まし
くなく、また５：５よりも多くなると、発熱効果が高く
なりすぎて、シート自体が焦げてしまう。両者の混合比
は、７：３が特に好ましく、７：３よりもカーボンブラ
ックの量が多くなると、遠赤外線の放射量が増加すると
いう効果以外に、食品に好適な焦げめを与えるという効
果が得られるので、焦げめが欲しい場合には、カーボン
ブラックの量を７：３よりも多くするとよい。

【０００８】遠赤外線放射物質とカーボンブラックは、
その他、接着剤、分散剤等の材料とともに混合すること
によって、塗料とすることができる。このようにして得
られた塗料中に遠赤外線放射物質とカーボンブラックが
占める割合は、全体の１０〜５０重量％、特に２０〜３
０重量％であることが好ましい。

【０００９】またこのようにして得られた塗料は、紙、
板紙、段ボールシート、フィルム等の上に、塗工して層
を形成することによって、本発明の電子レンジ加熱用シ
ートとすることができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明する
。実施例中で用いる「部」は、全て「重量部」を示す。 実施例１ ２４７部の水に分散剤０．７５部を加えて攪拌し、次い
でその中に酸化チタン１３５部とカーボンブラック１５
部を加えて充分攪拌し、さらにカゼイン７．５部及びラ
テックス２３部を加えて塗料とした（遠赤外線放射物質
：カーボンブラック＝９：１）。この塗料をメイヤーバ
ーを用いて板紙に固形分で５ｇ／ｍ２　塗工して、電子
レンジ加熱用シートを製造した。 実施例２ 水３２０部、酸化チタン１０５部、カーボンブラック４
５部、分散剤０．７５部、カゼイン７５部、ラテックス
２３部を実施例１と同様にして混合し、塗料を得た（遠
赤外線放射物質：カーボンブラック＝７：３）。この塗
料を用いて、実施例１と同様にして、電子レンジ加熱用
シートを製造した。 実施例３ 水３９３部、酸化チタン７５部、カーボンブラック７５
部、分散剤０．７５部、カゼイン７．５部及びラテック
ス２３部を実施例１と同様にして混合し、塗料を得た（
遠赤外線放射物質：カーボンブラック＝５：５）。この
塗料を用いて、実施例１と同様にして電子レンジ加熱用
シートを製造した。 比較例１ 水２３０部、酸化チタン１５０部、分散剤０．７５部、
カゼイン７．５部、ラテックス２３部を実施例１と同様
にして混合し、塗料を得た。この塗料を用いて、実施例
１と同様にして、電子レンジ加熱用シートを製造した。 試験例１ 上記各例で得られたシートに光ファイバーサーモメータ
のセンサをそれぞれセロテープで貼り付け、その上に角
形に切った食パン７０ｇを置き、未塗工紙で蓋をして、
電子レンジで加熱し、塗工面と食パン表面の間の温度と
時間を測定した。 試験例２ 上記各例で得られたシートの塗工面を上にして、ホット
プレート上に置き、その塗工面に熱電対を貼って、塗工
表面の温度を測定し、同時にその温度の時に塗工面から
放出される遠赤外線放射物質の波長７〜２０μｍの総エ
ネルギー量を遠赤外線パワーメータで測定した。試験例
１と本例２から、電子レンジの加熱時間と遠赤外線放射
エネルギー量との関係を間接的に求めた。その結果を添
付の図面に示す。

【００１１】

【発明の効果】本発明の電子レンジ加熱用シートは、上
記の構成とすることにより、従来の遠赤外線放射物質塗
工シートよりも、遠赤外線の利用効率を高めることがで
きるので、食品を均一に加熱し、よりおいしく仕上げる
ことができる。また、所望により狐色の程度の調節、さ
らには焦げ目をつけることも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】電子レンジの加熱時間と遠赤外線放射エネルギ
ー量との関係を示すグラフである。ＮＯ．１は、比較例
１を、ＮＯ．２は、実施例１を、ＮＯ．３は、実施例２
を、ＮＯ．４は、実施例３を示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　遠赤外線放射物質とカーボンブラック
   を主成分とする層を有する電子レンジ加熱用シート。
2. 【請求項２】　　遠赤外線放射物質とカーボンブラック
   の重量比が、９：１〜５：５である請求項１に記載の電
   子レンジ加熱用シート。