JPH0427527Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、浴槽に連結して浴水の循環浄化を
行なう装置における濾過浄化装置に関するもので
あつて、円筒タンク内に濾過筒を直立させると共
にその外周に活性浄化材収容容器を段重ねに配設
して濾過筒及び活性浄化材の交換及び組付けを容
易にしたものである。

（従来技術） 浴水循環浄化装置においてはフイルタ及び活性
材の交換又は洗浄作業が不可欠である。

而して、これらは常時水中にあり、特に活性材
（活性石）の取出し作業は容易でない。

洗濯排水等の浄化を目的として、活性材又は吸
着剤を内部に収容し、その外周面に蛇腹フイルタ
を一体的に設けた濾過器は、特開昭50−94561、
実開昭52−162785等によつて公知であるが、いず
れもこれらの分離取出しを考慮していない。

更に、従来装置は、通水路の構成を容易にする
ためフイルタ材が外周に位置しているから、仮令
活性材収容部とフイルタ材収容部を分解可能に構
成してもフイルタ材の直径が大きくなり、その取
外しが極めて困難なものになる。

（解決しようとする問題点） 本案は、浄化装置において比較的大きなスペー
スを必要とする濾過槽と活性浄化槽を１個の収容
タンクに収容して装置全体を小型化すると共に活
性材の取出しを婦女子でも簡単に行なえるように
してフイルタ及び活性石の交換及び洗浄作業を容
易にするものである。

（解決手段） 本案装置は、濾過筒を中心にしてその外周に複
数の円環状の活性浄化材収容容器を積層して、こ
れらを１個の収容タンク（濾過浄化槽）に分離取
外し容易に装着したものであつて、収容タンクに
は濾過筒内部に浴水を導水するために底部に導入
室が構成され、排出口をタンク上側部に設けてな
るものである。

即ち、円筒タンクの底部に中心開口筒口を有す
る仕切板によつて形成され、浴水導入管に連通す
る導入室が設けられると共に上側部に排出口を有
し且つ上端部に密閉蓋を備えた濾過浄化槽と、前
記中心開口筒口に水密に嵌合し、上端面が前記密
閉蓋表面に圧接する多孔通水筒とその外周面に設
けられた蛇腹フイルタとからなる濾過筒と、前記
濾過筒と前記濾過浄化槽の間に同心的に積層され
る複数の活性材収容容器とから構成され、前記活
性材収容容器は、活性材を収容する環状空室を形
成する多孔内筒と多孔外筒と前記内外筒の各端部
に着脱分解自在に嵌合連結された環状保持部材と
からなるものである。

更に、環状保持部材は、下部環状保持部材の底
面に糸底が形成され、上部環状保持部材の上面に
は前記糸底と嵌合する突縁部とフツク等の吊り上
げ手段と係合する係合手段が形成されてなるもの
である。

本案において、上下両環状保持部材の嵌合手段
としては例えばクラウン歯車の如き凹凸を周縁に
設けてもよいが、活性部材収容容器を槽外に取り
出して着地した場合の安定性及び活性材交換作業
の安全性を考慮して糸底とするのがよい。

（効果） 本案装置は、濾過筒が槽内の仕切板上に嵌合直
立しその周囲に活性材を収容する環状容器が積層
載置されているから濾過筒の外周フイルタが圧力
によつて外側に拡張されても活性材収容容器の内
筒の内壁によつて阻止される。

洗浄又は交換作業においては密閉上蓋を除去し
て上層の活性材収容容器をフツク等によつて恰か
もバケツのように吊り上げて槽外に取り出してか
ら濾過筒を引き抜き、更に下層の収容容器をフツ
ク等によつて吊り上げれば槽内は完全な空状態に
なる。

また、活性材収容容器は分解自在であるからピ
ン等の嵌合連結手段を取り去ることによつて、上
下環状保持部材と内外筒がバラバラになるので環
状空室内の活性材の取出しが、きわめて容易にな
る。

更に、これらの組付け作業は、洗浄した活性材
又は交換した活性材を収容した環状容器と新たな
濾過筒を上記と逆順に操作することによつて簡単
且つ確実に行なうことができる。

（実施例） 本案浴水循環装置の全体構成は第１図のようで
あつて、１は循環浄化装置、２は吸入管、３は自
吸式ポンプ、４は濾過浄化槽であつて、円筒タン
ク内に濾過筒５と、外側に上下２段の活性石収容
容器６，７を収容している。４ａは導水口、４ｂ
は排出口である。

８は配管、９はエゼクタ装置、１０はオゾン発
生機を内蔵しているコントローラボツクス、１１
はエゼクタに連結しオゾン注入管、１２はオゾン
殺菌槽、１３は公知の自動エア抜き弁、１４は気
体放散管、１５は放出管、１６は補助ヒータであ
つて水位及び温度センサを備えて供給管１７に接
続している。

濾過浄化槽４は第２図の如く、円筒タンク２０
の下方に中心開口筒口２２を設けた仕切板２１が
設けられて底部に浴水導入室２３が形成され、仕
切板上方を濾過浄化室２４として構成されてい
る。２５はタンク上端密閉蓋であつてタンクの上
面に取外し可能に設けられている。２６はパツキ
ングである。

２７はシールリング、２８は締付バンドであ
る。

濾過筒５は、多孔通水筒３１の外周に沿つて円
周方向にヒダ付けした蛇腹フイルタ３２を一体化
して構成されると共に通水筒の下端３０は仕切板
２１の筒口２２内にシール材３３を介して水密に
嵌合している。３４は、蛇腹フイルタ３２の外周
を囲繞するネツトであつて必ずしも必要ではな
い。

通水筒の上端３５は、適当な弾性板３６を介し
てパツキン２６によつて弾圧されている。

活性材収容容器６，７の構造は、第３図のよう
であつて、多孔内筒４０と多孔外筒４１の両端部
を夫々上部及び下部環状保持体４２，４３に分解
自在に嵌合保持されて内外筒間の環状空室４４内
に活性石が充填されている。

活性石としては、アンモニウムイオンなどの有
害溶存物質を吸着し、ミネラル分を溶出する麦飯
石又は麦飯石セラミツクボール等が有効である。

上下両環状保持部材４２，４３の各対向内面側
には内外筒の端部を嵌入するリング溝４５，４６
が夫々凹設されている。４９は、内外筒の端部を
保持部材に連結しているピン又はボルトである。
下部環状保持部材４３の底面にはテーパ付糸底４
７及びリブ嵌合凹部４８が形成されると共に上部
環状保持部材４２の上面には糸底４７と嵌合する
突縁部５０及び放射状に設けた複数のリブ５１が
設けられている。

リブ５１は、保持部材自体の補強と後述のフツ
ク係合手段を兼ねている。

６１は、容器の吊り上げ手段となるフツクであ
つて、リブ５１に係合して容器の槽外取出し及び
装着を容易にするものである。

（作用） 上記装置において、導入室２３に導入された浴
湯は、仕切板２１の開口２２から多孔通水筒３１
の中空部を上昇し、蛇腹フイルタ３２を通過して
約100μm以上の固形物が分離される。

この場合フイルタ３２は圧力によつて外方に拡
張される力を受けるが活性石収容体６，７の内筒
４０の内壁によつて支持されて保形されるので仮
令大きな力が加わつても破れるようなことはない
のである。なお蛇腹のヒダ付方向は円周方向でも
長手方向でもよいが円周方向の方が強度が強い。

フイルタを通過した浴湯は活性石を浸漬して浄
化されて排出口４ａから排出される。

【図面の簡単な説明】

第１図は浴水循環浄化装置の概要構成図、第２
図は本案装置を構成する濾過筒の一部断面図、第
３図は活性材収容容器の断面図、第４図は活性材
収容容器の装脱方法を示す斜視図である。 ５は濾過筒、６，７は２段重ね活性材収容容
器、２１は仕切板、２２は筒口、２３は導入室、
４０は多孔内筒、４１は多孔外筒、４２，４３は
環状保持部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円筒タンクの底部に中心開口筒口を有する仕
   切板によつて形成され、浴水導入管に連通する
   導入室が設けられると共に上側部に排出口を有
   し且つ上端部に密閉蓋を備えた濾過浄化槽と、
   前記中心開口筒口に水密に嵌合し、上端面が前
   記密閉蓋表面に圧接する多孔通水筒とその外周
   面に設けられた蛇腹フイルタとからなる濾過筒
   と、前記濾過筒と前記濾過浄化槽の間に同心的
   に積層される複数の活性材収容容器とから構成
   され、前記活性材収容容器は、活性材を収容す
   る環状空室を形成する多孔内筒と多孔外筒と前
   記内外筒の各端部に着脱分解自在に嵌合連結さ
   れた環状保持部材とからなる浴水循環浄化装置
   における濾過浄化装置。 (2) 請求項１記載の装置において環状保持部材
   は、下部環状保持部材の底面に糸底が形成さ
   れ、上部環状保持部材の上面には前記糸底と嵌
   合する突縁部とフツク等の吊り上げ手段と係合
   する係合手段が形成されてなる濾過浄化装置。