JPH0427210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は、２つの異なる周波数の電波を受信
するために２組のアンテナ素子を設けた室内アン
テナに関し、特に２組のアンテナ素子のうち一方
を電波の到来方向に向けるための構成に関する。

＜従来技術＞ 従来、２つの異なる周波数の電波を受信するた
めに２組のアンテナを設けた室内アンテナには、
例えば円錐台状の支持台の周面に、VHF帯のテ
レジビヨン放送電波受信用の１対のロツドアンテ
ナを水平軸回り及び垂直軸回りにそれぞれ回転自
在に設け、支持台の上面にUHF帯のテレビジヨ
ン放送電波受信用のアンテナ素子を組込んだ翼状
体を固定したものがあつた。

この支持台と翼状体との固定構造としては、例
えば第３図に示すようなものが採用されていた。
同図において、２は支持台、４は翼状体である。
支持台２の内部には、UHF帯及びVHF帯の受信
感度調整用の切換スイツチ６が設けられている。
そして、この切換スイツチ６の切換操作用の軸８
が、支持台２の上面から上方へ垂直に突出してお
り、この軸８の基端部側には雄ねじ１０が削設さ
れている。この軸８に翼状体４の中央部が挿通さ
れており、さらに、この軸８にナツト１２が挿通
され、雄ねじ１０と螺合している。すなわち、切
換スイツチ６と翼状体４とは支持台２の上面にナ
ツト１２と雄ねじ１０とによつて一体に固定され
ている。１４はつまみで、軸８を回転させるため
のものである。

＜考案が解決しようとする問題点＞ ところで、UHF帯のテレビジヨン電波の到来
方向とVHF帯のテレビジヨン電波の到来方向と
が異なつていることが多く、また複数のVHF帯
のテレビジヨン電波は同一方向から到来すること
が多いが、複数のUHF帯のテレビジヨン電波は、
それぞれ異なる方向から到来することが多い。こ
のような場合、上記の室内アンテナでは、翼状体
４が支持台２の上面に固定されているので、翼状
体４に設けたUHF帯のテレビジヨン放送電波受
信用のアンテナを、或るUHF帯のテレビジヨン
放送電波の到来方向に向けようとすると、支持台
２ごと到来方向に向けなければならない。ところ
が、支持台２にはVHF帯のテレビジヨン放送電
波受信用のロツドアンテナも設けられており、
VHF帯テレビジヨン放送を受信しているので、
支持台２をUHF帯のテレビジヨン放送電波の到
来方向に向けると、そのままではVHF帯のテレ
ビジヨン電波を良好に受信できなくなり、ロツド
アンテナの向きを調整しなおさなければならな
い。しかも、この再調整は、良好に受信しようと
するUHF帯のテレビジヨン電波を異なる到来方
向のものに変更するたびに行なわれなければなら
ず、面倒であるという問題点があつた。

＜問題点を解決するための手段＞ 上記の問題点を解決するため、この考案は、上
面を平坦に構成した支持台と、この支持台の周面
部に設けたロツドアンテナと、このロツドアンテ
ナが受信する信号の周波数とは異なる周波数の信
号を受信するアンテナ素子を有し、支持台の上面
上に配置された翼状体と、基端部の外周囲に同軸
的に雄ねじを有する軸が、翼状体を貫通して上方
に突出するように、支持台内に設けられた、ロツ
ドアンテナとアンテナ素子との感度調整用スイツ
チと、翼状体の上面に一部のみが接触するように
感度調整用スイツチの軸に挿通された押え具と、
この押え具を翼状体側に押圧するように、感度調
整用スイツチの軸の雄ねじに螺合結合している雌
ねじ部材とを、具備している。

＜作用＞ この考案によれば、翼状体は、押え具の一部に
よつて押圧されている。従つて、翼状体は滑るこ
とができ、感度調整用スイツチの軸回りに回転す
ることができる。

＜効果＞ 以上のように、この考案によれば、翼状体は、
感度調整用スイツチの軸回りに回転することがで
きるので、翼状体のアンテナ素子が受信する電波
の到来方向に、翼状体を支持台ごと向けなくと
も、翼状体のみを電波の到来方向に向けることが
できる。よつて、ロツドアンテナが受けるべき電
波を良好に受信できる状態に支持台を配置し、翼
状体内のアンテナが受けるべき電波の到来方向を
翼状体が向くように翼状体を回転させることによ
つて、それぞれ周波数が異なる２種類の電波を双
方とも良好に受信することができるし、翼状体の
アンテナでいままで受信していたのとは異なる方
向の電波を受信する際に、ロツドアンテナを再調
整する必要もない。

＜実施例＞ この実施例は、第２図に示すように概略円錐台
状をなす支持台２０を有している。この支持台２
０の周面部の２ケ所には張出し部２２が設けられ
ており、これら張出し部２２にはそれぞれロツド
アンテナ２４が設けられている。これらロツドア
ンテナ２４は、VHF帯のテレビジヨン電波を受
信するためのものである。支持台２０の上面に
は、UHF帯のテレビジヨン電波を受信するため
のアンテナ素子を内部に収容した翼状体２６が回
転自在に取付けられている。

翼状体２６を回転自在に取付けるため、次のよ
うな構成をこの実施例は採用している。すなわ
ち、支持体２０の上面の中央部には、円形の凹所
２８が形成され、その中心には貫通孔３０が穿設
されている。この貫通孔３０より回転軸３２が上
方へ突出するように、支持台２０内には感度調整
用ロータリスイツチ３４が配置されており、この
ロータリスイツチ３４には、ロツドアンテナ２
４，２４がリード線３６，３６によつて接続され
ると共に、翼状体２６内のアンテナ素子が支持台
２０の上面の長孔３８，３８を介して支持台２０
内に導入された給電線４０，４０によつて接続さ
れている。また、ロータリスイツチ３４には、テ
レビジヨン受像機に接続するための給電フイーダ
４２，４４も接続されている。４６は、支持台２
０の底板である。

翼状体２６の中央部には、円形の凹所４８が形
成されており、その中心には貫通孔５０が穿設さ
れている。そして、この貫通孔５０に回転軸３２
が挿通されるように、翼状体２６が支持台２０の
上面に配置されている。さらに、第１図に示すよ
うに、凹所４８の下面の２ケ所には小突起５２，
５２が形成されており、これら小突起５２，５２
は、支持台２０の上面に設けた円弧状部５４，５
４に形成した溝５６，５６に挿通されている。

また、翼状体２６の凹所４８には、押え金具５
８も設けられている。この押え金具５８はばね性
をもつと共に概略Ｕ字状をなしており、その底部
５８ａが支持台２０の凹所２８に接触すると共に
回転軸３２に挿通している。また、この押え金具
５８の水平部５８ｂ，５８ｂにそれぞれ形成した
凸部６０，６０が凹所４８の底面に接触してい
る。そして、この押え金具５８は、回転軸３２の
基端部の外周囲に同軸的に形成された雄ねじ６２
に螺合している雌ねじ部材６４によつて支持台２
０の上面に固定されている。同時に、この雌ねじ
部材６４が雄ねじ６２に螺合していることによつ
て、ロータリスイツチ３４も支持台２０の上面に
固定されている。６６はつまみで、回転軸３２に
挿通されている。

この実施例では、翼状体２６は、押え金具５８
の水平部５８ｂの凸部６０によつて支持台２０の
上面側に押圧されているだけであつて、支持台２
０の上面に固定されていない。よつて、翼状体２
６を手で回転軸３２の周りに回転させると、翼状
体２６は滑つて回転する。すなわち、翼状体２６
は回転軸３２の回りに回転自在である。よつて、
支持台２０をロツドアンテナ２４，２４でVHF
帯のテレビジヨン放送信号を良好に受信できる位
置に配置しても、翼状体２６を回転させることが
できるので、翼状体２６を回転させてUHF帯の
テレビジヨン放送信号を良好に受信できる方向に
翼状体２６を向けることができ、さらに、ロータ
リスイツチ３４の回転軸３２に挿入したつまみ６
６を回転させることにより、微妙な感度調整をす
ることができる。従つて、VHF帯及びUHF帯の
テレビジヨン放送信号を共に良好に受信できる。

上記の実施例では、翼状体２６の凹所４８の下
面に小突起５２，５２を、支持台２０の上面に溝
５６，５６を設けたが、これらの翼状体２６を円
滑に回転させるために設けたものであるが、場合
によつては不要である。また、翼状体２６に凹所
４８を設けたが、これは、つまみ６６が翼状体２
６の上面から突出しないようにするためのもの
で、場合によつては不要である。同様に支持台２
０の上面に凹所２８を設けたが、これは押え金具
５８をＵ字状に形成したためであるが、押え金具
５８を平板状とした場合には不要である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による室内アンテナの１実施
例の主要部の縦断面図、第２図は同実施例の分解
斜視図、第３図は従来の室内アンテナの１例の主
要部の縦断面図である。 ２０……支持台、２４……ロツドアンテナ、２
６……翼状体、３２……軸、３４……ロータリス
イツチ（感度調整用スイツチ）、５８……押え金
具、６２……雄ねじ、６４……ねじ部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面を平坦に構成した支持台と、この支持台の
   周面部に設けたロツドアンテナと、このロツドア
   ンテナが受信する信号の周波数とは異なる周波数
   の信号を受信するアンテナ素子を有し上記上面上
   に配置された翼状体と、基端部の外周囲に同軸的
   に雄ねじを有する軸が上記翼状体を貫通して上方
   に突出するように上記支持台内に設けられた上記
   ロツドアンテナと上記アンテナ素子との感度調整
   用スイツチと、上記翼状体の上面に一部のみが接
   触するように上記軸に挿通されている押え具と、
   この押え具を上記翼上体に押圧するように上記雄
   ねじに螺合結合している雌ねじ部材とを、具備す
   る室内アンテナ。